特許第5796100号(P5796100)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソラア インコーポレーテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5796100
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】向上したLEDランプアクセサリ
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20060101AFI20151001BHJP
   F21Y 101/02 20060101ALN20151001BHJP
【FI】
   F21S2/00 215
   F21Y101:02
【請求項の数】16
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2014-70142(P2014-70142)
(22)【出願日】2014年3月28日
(62)【分割の表示】特願2012-191931(P2012-191931)の分割
【原出願日】2012年8月31日
(65)【公開番号】特開2014-123580(P2014-123580A)
(43)【公開日】2014年7月3日
【審査請求日】2014年4月24日
(31)【優先権主張番号】61/530,832
(32)【優先日】2011年9月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/655,894
(32)【優先日】2012年6月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/480,767
(32)【優先日】2012年5月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512019354
【氏名又は名称】ソラア インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】SORAA INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100109634
【弁理士】
【氏名又は名称】舛谷 威志
(72)【発明者】
【氏名】フランク シャム
(72)【発明者】
【氏名】アーテム ミシン
(72)【発明者】
【氏名】ジン ドルゴノソフ
(72)【発明者】
【氏名】クリフォード ジュエ
【審査官】 柿崎 拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−091119(JP,A)
【文献】 特表2000−517465(JP,A)
【文献】 特表2011−501351(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21Y 101/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
最初の光パターンを放射するLEDランプと、
中心を備え且つ前記LEDランプに機械的に固定されたレンズと、
第1の磁石であって、前記レンズの前記中心に取付けられ且つ前記LEDランプからの高角度光の少なくとも一部を遮るように構成された第1の磁石と
第2の磁石を備えた第1のアクセサリであって、前記第2の磁石は前記第1のアクセサリの中心に取付けられ、前記第1のアクセサリは前記第1の磁石及び前記第2の磁石を用いて前記レンズの近隣に噛合される第1のアクセサリと
を具備し、
前記第1の磁石及び前記第2の磁石は、前記第1のアクセサリと前記レンズとの間に保持力を発生させるように構成され、
前記第1のアクセサリは、前記最初の光パターンを変調して放射光パターンを提供するように構成されている装置。
【請求項2】
前記第1の磁石及び/又は前記第2の磁石はディスク磁石を含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の磁石及び/又は前記第2の磁石はドーナツ磁石を含む請求項1に記載の装置。
【請求項4】
記第1のアクセサリは2mm未満の厚みを有している請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のアクセサリは肉薄のプラスチックを含む請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記肉薄のプラスチックフィルムの厚さは3mm未満である請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のアクセサリの直径は前記レンズの直径と実質的に同じである請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のアクセサリは、レンズ、ディフューザ、色フィルタ、偏光器、線形分散素子、コリメータ、投射器アクセサリ、及び上記のいずれかの組み合わせから選択される要素を備えている請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第1のアクセサリに隣り合うように配置された第2のアクセサリをさらに含み、前記第2のアクセサリは、ルーバー、バッフル、第2のレンズ、及び上記のいずれかの組み合わせから選択される請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記レンズは全反射レンズを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記LEDランプは、光学アパーチャを備え、前記第2の磁石は前記光学アパーチャの90%を越える部分を覆っている請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の磁石の少なくとも1つの表面は、前記最初の光パターンを変調するように処理される請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記放射光パターンは前記最初の光パターンと比較してグレアが低減されている請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の磁石は前記LED光源に向けて高角度光を反射するように構成された反射コーティングを備えている請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の磁石は光を吸収するように構成されたコーティングを備えている請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記第1の磁石及び前記第2の磁石はグレアを減衰させるように構成されている請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国出願第13/480,767号(出願日:2012年5月25日)に対する優先権を主張する。同出願は、米国仮出願第61/530,832号(出願日:2011年9月2日)に対する優先権を主張する。本出願は、米国仮出願第61/655,894号(出願日:2012年6月5日)に対する優先権を主張する。本明細書中、これらの出願それぞれを参考のため及び全ての目的のために援用する。
【0002】
本開示は、LED照明の分野に関し、より詳細には、LEDランプの向上したアクセサリの技術に関する。
【0003】
例えば、MR16ランプなどの標準的ハロゲンランプ用のアクセサリを挙げると、レンズ、ディフューザ、カラーフィルタ、偏光器、線形分散、アクセサリ、コリメータ、投射フレーム、ルーバー及びバッフルがある。このようなアクセサリの販売元には、例えば、Abrisa、Rosco、及びLee Filtersがある。これらのアクセサリを用いて、ランプからの光の質の制御を行うことができる(例えば、グレアの除去、ランプの色温度の変更、または特定用途に合わせたビームプロファイルの微調整)。
【0004】
一般的に、特定のランプ(例えば、ハロゲンランプ)用のアクセサリは、高温に耐えることが要求される。また、このようなハロゲンランプアクセサリの場合、アクセサリを取り付ける際に照明器具からランプを取り外す必要があることが多い。これらの不利点に起因して、アクセサリは高コスト及び煩雑となり、かつ/または取り付けが高価及び/または複雑となる。
【0005】
そのため、現場でランプに取り付け可能なアクセサリを得るために、向上したアプローチが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、既存の照明器具に合わせて改変可能なLEDランプ用アクセサリを簡単かつ低コストで実現するための装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の第1の局面において、開示の装置は、LEDランプと、LEDランプに機械的に固定されたレンズと、レンズに機械的に取り付けられた第1の固定具と、第2の固定具を有する第1のアクセサリであって、第1の固定具及び前記第2の固定具を用いてレンズの近隣に噛合される第1のアクセサリと、を含み、第1の固定具及び第2の固定具は、第1のアクセサリとレンズとの間に保持力を生成するように構成される。
【0008】
本願の第2の局面において、LEDランプアクセサリの提供及び組み立てのための方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
当業者であれば、本明細書中に記載の図面はひとえに例示的なものであることを理解する。図面は、本願の開示の範囲を限定するものではない。
【0010】
図1A】は、特定の実施形態による、LEDランプをアクセサリと組み立てた状態を示す。
【0011】
図1B】は、特定の実施形態による、LEDランプ及びアクセサリの分解図を示す。
【0012】
図2】は、特定の実施形態による、LEDランプ及び複数のアクセサリの分解図を示す。
【0013】
図3A】は、本開示によって提供される多様な実施形態を示す。
図3B】は、本開示によって提供される多様な実施形態を示す。
【0014】
図4A】は、本開示の特定の実施形態によるモジュール図を示す。
図4B】は、本開示の特定の実施形態によるモジュール図を示す。
【0015】
図5A】は、本開示の実施形態によって提供される組み立て手順のフロー図である。
図5B】は、本開示の実施形態によって提供される組み立て手順のフロー図である。
【0016】
図6A】は、本開示の多様な実施形態を示す。
図6B】は、本開示の多様な実施形態を示す。
【0017】
図7】は、本開示の特定の実施形態によるLEDランプ及び複数のアクセサリの分解図を示す。
【0018】
図8A】は、本開示の特定の実施形態によるLEDランプ用コリメータの配置構成を示す。
【0019】
図8B】は、本開示の特定の実施形態によるLEDランプ用コリメータの斜視図である。
【0020】
図8C】は、本開示の特定の実施形態によるLEDランプ用コリメータの斜視図である。
【0021】
図9A】は、本開示の特定の実施形態によるLEDランプ用投射器アクセサリを示す。
【0022】
図9B】は、本開示の特定の実施形態によるLEDランプ用投射器アクセサリの正面図である。
【0023】
図9C】は、本開示の特定の実施形態によるLEDランプ用投射器アクセサリの側面図である。
【0024】
図10】は、本開示の特定の実施形態による、磁石アクセサリを有するLEDランプの分解図である。
【0025】
図11A】は、本開示の特定の実施形態による、磁石アクセサリを有するLEDランプアセンブリの前立面図である。
【0026】
図11B】は、本開示の特定の実施形態による、磁石アクセサリを有するLEDランプアセンブリの後立面図である。
【0027】
図11C】は、本開示の特定の実施形態による、磁石アクセサリを有するLEDランプアセンブリの後部切取図である。
【0028】
図12】は、本開示の特定の実施形態による、磁石アクセサリを有するLEDランプアセンブリの後立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本願におけるアクセサリ(単数または複数ともに含む)には、LEDランプと噛合される任意の機械的、光学的または電子機械的コンポーネントまたは電気コンポーネントが含まれる。特定の実施形態においては、アクセサリは、光透過性フィルム、シート、コリメータ、フレーム、プレート、または上記のいずれかの組み合わせを含む。特定の実施形態において、アクセサリは、前記アクセサリを噛合位置に保持するための機械的固定具を含む。また、特定の実施形態において、アクセサリは所定位置に磁気的に保持される。
【0030】
以下、特定の実施形態について詳述する。開示の実施形態は、特許請求の範囲を限定することを意図していない。
【0031】
ある実施形態において、LEDランプは、中心及び直径を有するレンズと、前記レンズの前記中心に取り付けられた第1の磁石と、前記レンズ上に配置された第1のアクセサリと、前記第1のアクセサリの中心に取り付けられた第2の磁石と、を含む。前記第1の磁石及び前記第2の磁石は、前記レンズに対して前記第1のアクセサリを保持するように構成される。さらに別の実施形態において、前記磁石は、前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の磁力によって前記ランプ上への前記アクセサリの自己センタリングが可能となるように、構成される。
【0032】
図1Aは、向上したLEDランプアクセサリを有する実施形態のLEDランプアセンブリ100を示す。図1Aに示すように、レンズ106を含むMR16ランプは、アクセサリが取り付けられたLEDランプを含む。
【0033】
図1Bは、向上したLEDランプアクセサリを有するシステム中のアクセサリを備えたLEDランプ150の分解図である。
【0034】
図1Bは、LEDランプ150の一例を示す。LEDランプ150は、ヒートシンク120を含むMR16フォームファクタを有する。レンズ106は、ヒートシンク102または前記ランプの他の部分に取り付けられる。特定の実施形態において、レンズ106は、折り畳まれた全反射レンズを含む。第1の磁石(例えば、磁石102)が、前記レンズ106の前記中心に取り付けられる。第2の磁石(例えば、磁石102)が前記中心に取り付けられたアクセサリ104(例えば、プラスチックアクセサリ)をレンズ106上に配置することができる。対向する磁石(例えば、磁石102、磁石102)は、アクセサリ104をレンズ106に対して保持することができる。これらの対向する第1の磁石及び第2の磁石は、前記アクセサリを前記レンズに対して保持するように構成することができる。例えば、前記対向する磁石は、両極性を持ち得る。アクセサリ104は、前記レンズと実質的に同じ直径を持ち得、特定の実施形態において前記レンズの光学領域(例えば、LEDランプの光学的開口の90%を越える領域)を覆う。例えば、特定の実施形態において、前記アクセサリの直径は、前記レンズの直径の約99%〜101%、前記レンズの直径の約95%〜105%、特定の実施形態において前記レンズの直径の約90%〜約110%である。特定の実施形態において、前記アクセサリは、プラスチックフィルムなどの透明フィルムを含む。他の実施形態において、前記アクセサリは、プラスチックまたはガラスなどの光透過性材料製のプレートであり得る。特定の実施形態において、前記アクセサリは、ディフューザ、色フィルタ、偏光器、線形分散素子、投射器、ルーバー、バッフル、及び/または上記のいずれかの組み合わせから選択される。また、特定の実施形態において、前記第1の磁石及び前記第1のアクセサリの厚さの合計は、約5mm未満、約3mm未満、約1mm未満、約0.5mm未満、特定の実施形態においては約0.25mm未満である。
【0035】
いくつかの実施形態において、前記磁石のうち1つの代わりに、金属部材(例えば、鉄、ニッケル、コバルト、特定のスチール及び/または他の合金、及び/または他の硬質材料または半硬質材料)を用いて、機械的噛合アクセサリを受容することができる。任意の1つ以上の当該分野において公知の技術をレンズ106(及び/またはレンズサブアセンブリ)の設計に適用して、機械的噛合アクセサリに対応することができる。例えば、上記した機械的噛合技術を挙げると、機械的固定具(例えば、リングクリップ部材、バヨネット部材、ねじ込みリング部材、板バネ部材、ヒンジ、または上記のいずれかの組み合わせ)がある。さらに、本明細書中に記載の噛合技術のうちいずれかは、取り付け時及び/または使用時において当該アクセサリをセンタリングするために使用可能である。
【0036】
図2は、向上したLEDランプアクセサリを有するシステム中の複数のアクセサリを備えたLEDランプの分解図200である。
【0037】
図2に示すような特定の実施形態において、LEDランプは、第2のアクセサリ202を含む。第2のアクセサリ202は、第1のアクセサリ104に隣接して配置される。特定の実施形態において、第2の磁石は前記第2のアクセサリの中心に取り付けられ、第2の磁石を用いて第2のアクセサリを前記ランプに固定する。
【0038】
特定の実施形態において、第3のアクセサリ203を取り付けることができる。例えば、第3のアクセサリは、(図示のような)投射フレーム、コリメータ(図8Aを参照)、または他のアクセサリまたはアクセサリの組み合わせであり得る。
【0039】
コリメータは、光を減衰させる壁または不透明(例えば、光不透過性)な壁を有する管である。コリメータの目的は、ランプから出射された高角度光投射を遮断または「カットオフ」または低減することである。コリメータは、開口部を含む管部(例えば、管の各端部に開口部が1つ設けられた管部)で形成され得る。ランプの近隣の端部において、前記管に光が入射し、低角度光はコリメータ開口部の他端において前記管から出て行き、高角度光はコリメータ壁部によって吸収及び/または抽出される。コリメータの長さは、ランプから出射される高角度光の量に基づいて少なくとも部分的に決定され得る。
【0040】
投射フレームは、例えば、シャッター、バッフル及び/またはルーバーなどの1組の光フレームフィーチャをコリメータに付加したようなものであり、コリメータの端部の出力に配置される。これらの光フレームフィーチャは、レンズから遠隔位置に配置されるため、フレームの形状によって形成されたフィーチャを壁部上に投射することが可能である。前記フレームは、例えば1組のバッフルを含み得る。前記1組のバッフルは、前記光のうち少なくとも一部を遮断、方向付けかつ/または反射して、前記ランプからの投射光の任意の1組のパターン(例えば、矩形、方形、楕円形及び/または三角形パターン)を形成する。特定の実施形態において、前記フレームのシルエット画像は、壁部などの表面上に投射されるように設計され得る。
【0041】
「LEDランプ」という用語は、任意の種類のLED照明源を指し得、例えば、出射配光が主に単一の半球内に向けられる種類のランプがある。このような種類のランプを挙げると、例えば、MR、PAR、BRまたはARなどのフォームファクタのランプがある。下記の表1中に羅列するのは、上記したフォームファクタの指定事項の一部である。
【表1】
また、LEDランプのいくつかの実施形態は、表2に示すような多様な呼称の指向性ランプの形態をとる。

【表2】
【0042】
さらに、記載のGU5.3MR16ランプの他にも、本開示に記載の実施形態で利用可能なLEDランプベースの構成は多数存在する(例えば、図3Aを参照)。例えば、表3は、ランプベースの標準(「呼称」を参照)及びそれに対応する特性を示す。
【表3】
【0043】
さらに、下記のリスト1に記載のように、多数のG型ランプがある。
【0044】
リスト1:G4、GU4、GY4、GZ4、G5、G5.3、G5.3−4.8、GU5.3、GX5.3、GY5.3、G6.35、GX6.35、GY6.35、GZ6.35、G8、GY8.6、G9、G9.5、GU1O、G12、G13、G23、GU24、G38、GX53.
【0045】
本願の開示のアクセサリ及びアクセサリ取り付け方法は、任意の適切なLEDランプ構成と共に用いることが可能である(例えば、表1に記載の構成及び/または表2に記載の構成及び/または表3に記載の構成及び/またはリスト1に記載の構成のうち任意のもの)。
【0046】
図1及び図2中に図示のアクセサリはランプ/レンズの中心軸に取り付けられているが、これらのアクセサリを機械的または磁気的に他の位置に取り付けることも可能である(ただし、十分な光出力が得られる場合)。例えば、取付箇所は、レンズ周辺の近隣に設けてもよいし、あるいは、ランプフォームファクタエンベロープの周辺に設けてもよい。アクセサリを機械的または磁気的に他の位置に取り付ける多様な実施形態が、本明細書中において開示される。
【0047】
図3Aは、本開示の実施形態を示す。詳細には、図3A及び図3Bは、MR16フォームファクタに適合するLED光源300の実施形態を示す。LED光源300は、GU5.3フォームファクタに適合するベース320を有する。GU5.3MR16光源は典型的には、12ボルトの交流電流(例えば、VAC)で動作する。図示の例において、LED光源300は、角度が15度未満のスポットビームを照射するように構成される。他の実施形態において、LED光源は、ビーム角度が15度を越える投光照明を照射するように構成され得る。特定の実施形態において、LEDアセンブリは、LED光源300内において用いられ得る。高度LEDアセンブリは、本特許出願の譲受人により現在開発中である。多様な実施形態において、LED光源300のピーク出力は、約1,000カンデラを越え得る(または100ルーメンを越え得る)。ある高出力用途において、中心ビームキャンドルパワーは、10,000カンデラまたは100,000カンデラを越え得、関連付けられた光レベルは、1000ルーメンまたは5000ルーメンを越える。本開示の多様な実施形態は、従来のハロゲン電球MR16光と同等またはそれ以上の輝度を達成する。
【0048】
図3Bは、本開示の多様な実施形態によるモジュール図を示す。図3Bから分かるように、多様な実施形態において、LED光源400は、レンズ410と、LEDモジュール/アセンブリ420の形態の光源と、ヒートシンク430と、ベースモジュール440と、機械的に保持されたアクセサリ460と、保持器470とを含む。以下にさらに説明するように、多様な実施形態において、このようなモジュール型のアプローチを光源400の組み立て時に用いることにより、製造の複雑度が低減し、製造コストが低下し、このような光源の信頼性が増す。
【0049】
多様な実施形態において、レンズ410と、機械的に保持されたアクセサリ460とは、ガラス、ポリカーボネート、アクリル、COC材料または他の材料などの透明材料から形成され得る。特定の実施形態において、レンズ410は、折り畳まれた経路の構成において構成され得、これにより、狭出力ビーム角度が生成される。このような折り畳まれた光学レンズにより、光源400の実施形態から(相当する深さの従来の反射器から通常利用可能な出力光よりも)より幅狭の円柱構造の出力光を得ることが可能となる。機械的に保持されたアクセサリ460は、アクセサリについて既述した機能(単数または複数)のうち任意の機能を行ってもよい。
【0050】
図3Bにおいて、1つまたは複数のクリップによってレンズ410をヒートシンク430に固定することができる。これらの1つまたは複数のクリップは、反射レンズ410の縁部上に一体形成される。加えて、LEDアセンブリ420をヒートシンク430へと固定する箇所の近隣に配置された粘着剤を用いて反射レンズ410の固定を行うことも可能である。多様な実施形態において、別個のクリップを用いて、反射レンズ410を固定することができる。これらのクリップは、例えば耐熱プラスチック材料で形成することができる。このような耐熱プラスチック材料を白色にすることで、後方散乱光をレンズを通じて反射することが可能となる。
【0051】
他の実施形態において、上記したクリップを用いて、レンズ410をヒートシンク430へと固定することができる。あるいは、以下に詳述するように、レンズ410をヒートシンク430の1つ以上の窪みに固定することも可能である。いくつかの実施形態においては、レンズ410がヒートシンク430へ固定されると、この取り付けは手では取り外せないようになっている。すなわち、これらのコンポーネントを損傷無く分離するためには、1つ以上の器具が必要となる。
【0052】
図3A及び図3Bの実施形態は、ひとえに例示的な実施形態である。基本的なLEDランプコンポーネント445の詳細はLEDランプ毎に異なり得るため、基本的LEDランプコンポーネント445の任意の1つ以上の特定の部材のうち1つの構成を選択することで、効率、輝度、色、熱特性などの特定の特性を有するアセンブリが決定される。
【0053】
以下に記載するような特定の実施形態において、一体化されたLEDアセンブリ及びモジュールは、複数のLEDを含み得る(例えば、36個の直列配置されたLED、36個の並列配置されたLED(例えば、12個のLEDを3本の平行な列に配列したもの)、または他の構成)。特定の実施形態において、任意の数のLEDが利用可能である(例えば、1個、10個、16個以上)。特定の実施形態において、これらのLEDは、電気的に直列接続または任意の他の適切な構成で接続され得る。
【0054】
特定の実施形態において、LEDアセンブリの目標電力消費は、13ワット未満である。これは、ハロゲンベースのMR16光の典型的な電力消費(50ワット)よりもずっと低い。そのため、本開示の実施形態は、ハロゲンベースのMR16光の輝度または強度に整合することができ、かつ、エネルギーのうち20%未満しか用いない。ある実施形態において、前記LEDアセンブリは、より高出力の動作(例えば、13Wよりも高い出力)に合わせて構成することができ、PAR30、PAR38、及び他のランプフォームファクタなどのより高出力のランプフォームファクタに取り入れることが可能である。特定の用途において、LEDアセンブリは照明器具内に採用され得、レンズアセンブリは、本開示によって提供される実施形態に従ってアクセサリを取り付けることができる。この実施形態は、ランプの改造に限定されない。
【0055】
本開示の多様な実施形態において、LEDアセンブリ420は、光出力部及び/または電気駆動回路からの熱を放散させるように、ヒートシンク430に直接固定される。いくつかの実施形態において、ヒートシンク430は、電気駆動回路へ接続されるべき突出部450を含み得る。下記に説明するように、LEDアセンブリ420は典型的には、シリコンなどの平坦な基板を含む。多様な実施形態において、LEDアセンブリ420の動作温度は、およそ125℃〜140℃にできると考えられる。その後、高熱伝導エポキシ(例えば、熱伝導率が〜96W/mkのもの)を用いて、前記シリコン基板を前記ヒートシンクへと固定する。いくつかの実施形態において、例えば、田中貴金属工業から販売されているTS−369やTS−3332−LDなどの熱可塑性/熱硬化性エポキシが利用可能であり、他のエポキシも利用可能である。いくつかの実施形態において、前記LEDアセンブリを前記ヒートシンクへ固定する際にネジは用いられないが、ネジまたは他の締結手段を他の実施形態において用いることが可能である。
【0056】
℃実施形態において、ヒートシンク430は、低耐熱/高熱伝導材料から形成され得る。いくつかの実施形態において、ヒートシンク430は、陽極酸化6061−T6アルミニウム合金(熱伝導k=167W/m.k.及び熱放射率e=0.7)から形成され得る。他の実施形態において、他の材料も利用可能である(例えば、6063−T6または1050アルミニウム合金(熱伝導k=225W/mk.及び熱放射率e=0.9)。他の実施形態において、例えば、AL1100などのさらに他の合金が利用可能である。さらに他の実施形態において、熱伝導率が96W/mKと低いダイキャスト合金が用いられる。熱放射率向上のために、さらなるコーティングを付加してもよい(例えば、ZYPCoatings,Incによって提供されているCRまたはCeCOを用いた塗料を用いれば、熱放射率e=0.9を得ることができ、Materials Technologies CorporationからDuraconという商標名で販売されているコーティングを用いれば、熱放射率e>0.98を得ることができる)。他の実施形態において、ヒートシンク430は、銅などの他の金属を含み得る。
【0057】
いくつかの例では、50℃の周囲温度で、自由自然対流中においてヒートシンク430の熱抵抗がおよそ8.5℃/Wattと測定され、ヒートシンク430の熱抵抗がおよそ7.5℃/Wattと測定された。さらなる開発及び試験によれば、熱抵抗を6.6℃/Wattにまで低減できると考えられる。本特許開示を鑑みれば、当業者であれば、本開示の実施形態と一致する他の熱特性を有する他の材料を想起し得る。
【0058】
特定の実施形態において、図3B中のベースモジュール440は、照明ソケットに対する標準GU5.3物理及び電子インターフェースである。以下により詳細に述べるように、ベースモジュール440内のキャビティ内には、高温耐性電子回路が設けられる。この高温耐性電子回路は、LEDアセンブリ420の駆動に用いられる。℃実施形態において、前記ランプに対する12VACの入力電圧が前記LED駆動回路によって120VAC、40VACまたは他の電圧へと変換される。駆動電圧は、所望の特定のLED構成(例えば、直列、並列/直列)に応じて設定することができる。多様な実施形態において、突出部450は、ベースモジュール440のキャビティ内において延びる。
【0059】
ベースモジュール440のシェルは、アルミニウム合金または亜鉛合金から形成され得、かつ/または、ヒートシンク430及び/またはヒートシンク430に用いられている合金と同様の合金から形成され得る。一例において、合金(例えば、AL1100)が用いられ得る。他の実施形態において、高温プラスチック材料が用いられ得る。いくつかの実施形態において、ベースモジュール440を別個のユニットとする代わりに、ベースモジュール440をヒートシンク430とモノリシック構造とすることが可能である。
【0060】
図3Bに示すように、LEDアセンブリ420の一部(LEDデバイスのシリコン基板)は、ヒートシンク430内の凹部内のヒートシンク430と接触する。さらに、LEDアセンブリ420の別の部分(LED駆動回路を含む)を下方に屈曲させ、ベースモジュール440の内部キャビティに挿入する。
【0061】
℃実施形態において、前記LED駆動回路からベースアセンブリのシェルへの熱移動と、前記LEDデバイスのシリコン基板からの熱移動とを促進するために、埋め込み用樹脂を用いることができる。埋め込み用樹脂は、ワンステップでベースモジュール440の内部キャビティ及び/またはヒートシンク430内の凹部へと塗布することができる。特定の実施形態において、適合する埋め込み用樹脂(例えば、Omegabond(登録商標)200(販売元:Omega Engineering,Inc)または50−1225(販売元:Epoxies))を用いることができる。他の実施形態において、他の種類の熱移動材料を用いることができる。
【0062】
図4A及び図4Bは、本開示の実施形態を示す。より詳細には、図4Aは、特定の実施形態によるLEDパッケージサブアセンブリ(LEDモジュール)を示す。より詳細には、複数のLED500が基板510上に配置されている様子が図示される。いくつかの実施形態において、これら複数のLED500は、直列接続され得、およそ120ボルトACの電源(VAC)から電力供給を受ける。各LED500上において十分な電圧降下(例えば、3〜4ボルト)を可能にするために、多様な実施形態において、30〜40個のLEDが用いられ得る。特定の実施形態において、27〜39個のLEDが直列接続され得る。他の実施形態において、LED500は、直並列接続され、およそ40VACの電源から電力供給を受ける。例えば、複数のLED500は、36個のLEDを含む。これら36個のLEDを3つのグループに分けて配置して、各グループ内に直列接続された12個のLED500を設けることができる。よって、各グループは、LEDドライバー回路によって得られる電圧源(40VAC)へ並列接続され、これにより十分な電圧降下(例えば、3〜4ボルト)が各LED500上において達成される。他の実施形態において、他の駆動電圧が用いられ得、LED500を他の配置構成とすることができる。
【0063】
特定の実施形態において、LED500は、シリコン基板510または他の熱伝導性基板上に取り付けられる。特定の実施形態において、肉薄の絶縁性層及び/または反射層は、LED500及びシリコン基板510を分離し得る。LED500から発生した熱は、本明細書中に記載のような熱伝導性エポキシにより、シリコン基板510へかつ/またはヒートシンクへと移動させることができる。
【0064】
特定の実施形態において、前記シリコン基板のサイズはおよそ5.7mmx5.7mmであり、深さはおよそ0.6mmである。あるいは、前記シリコン基板のサイズはおよそ8.5mmx8mmであり、深さはおよそ0.6mmである。このような寸法は、特定の照明要件によって異なり得る。例えば、より低い輝度強度が必要な場合は、より少数のLEDを基板上に取り付ければよく、よって前記基板のサイズを縮小することができる。他の実施形態において、他の基板材料が利用可能であり、他の形状及びサイズが利用可能である。
【0065】
図4Aに示すように、リング状のシリコーン(例えば、シリコンダム515)をLED500の周囲に設けることで、井戸型構造を規定する。特定の実施形態において、リン支持材料を前記井戸構造内に設ける。動作時において、LED500から、青色発光、紫色発光またはUV発光出力が提供される。その結果、前記リン支持材料が前記出力光によって励起されて、白色光出力が出射される。
【0066】
図4Aに示すように、複数の接着パッド520を基板510上に設けることができる(例えば、2〜4個)。その後、従来の半田層(例えば、96.5%のスズ及び5.5%の金)をシリコン基板510上に設けて、1つ以上の半田ボール530を基板上に形成する。図4Aに示す実施形態において、4個の接着パッド520が設けられ、それぞれを各角部に儲け、2つを各電力供給接続のために設ける。他の実施形態において、2個のみの接着パッドが用いられ得、それぞれが各AC電力供給接続に設けられる。
【0067】
図4Aは、フレキシブルプリント回路(FPC)540を示す。特定の実施形態において、FPC540は、ポリイミド(例えば、DuPont社のKapton)などのフレキシブル基板材料を含み得る。図示のように、FPC540は、シリコン基板510へ接着するための一連の接着パッド550と、高供給電圧(例えば、120VAC、40VAC)へ接続するための接着パッド550とを備えてもよい。さらに、いくつかの実施形態において、開口部570が設けられる。開口部570を通じて、LED500からの発光が送られる。
【0068】
本開示の実施形態において、多様な形状及びサイズのFPC540を用いることができる。例えば、図4Aに示すように、一連の切り込み部580をFPC540に設けることで、基板510に対するFPC540の伸縮の影響を低減させる。別の例として、例えば、2個など接着パッド550の数が異なっても良い。別の例として、FPC540は三日月形状であり得、開口部570は貫通穴でなくてもよい。他の実施形態において、本特許開示に従って、他の形状及びサイズのFPC540を用いることが可能である。
【0069】
図4Bに示すアセンブリを得るために図4Aに示す素子を組み合わせるには、シリコンの上面に対する従来のフリップチップ型配置構成で、半田ボール530を介して基板510をFPC540へと接着させる。前記シリコンの上面において電気接続を行うことにより、前記FPCが前記シリコンの熱移動表面から電気的に絶縁される。その結果、シリコン基板510の下面全体から熱がヒートシンクへと移動する。さらに、その結果、前記LEDを前記ヒートシンクへと直接接着することが可能となり、これにより、典型的には熱移動を抑制することの多いプリント回路基板材料に代わって熱移動を最大化させることができる。この構成から分かるように、LED500は、このように開口部570から発光するように配置される。多様な実施形態において、上述した埋め込み用樹脂は、基板510とFPC540との間の空間(例えば、切り込み部580を参照)を充填する際にも用いることが可能である。前記電子駆動デバイス及びシリコン基板510をFPC540へと接着した後、前記LEDパッケージサブモジュールまたはアセンブリ420をこのようにして構築する。
【0070】
代替例として、LED500は前記ランプのキャビティ内へと発光するように配置され得、前記LEDへの給電は、別個の導体によって行われ得る。多様な実施形態において、前記LEDを適切な動作について試験することができ、このような試験は、LEDランプを完全に組み立てた後または部分的に組み立てた後に行うことができる。
【0071】
図5A及び図5Bは、本開示の実施形態の製造プロセスのブロック図である。一定の実施形態において、前記製造プロセスの一部は、並列または順次に実行することができる。理解のため、先行図中の機能を参照されたい。
【0072】
特定の実施形態において、以下のプロセスを行うことで、LEDアセンブリ/モジュールを形成することができる。先ず、複数のLED500を電気的に絶縁されたシリコン基板510上に設け、配線する(工程600)。図4Aに示すように、シリコーンダム515をシリコン基板510上に配置して井戸を形成し、その後、この井戸にリン支持材料を充填する(工程610)。次に、シリコン基板510をフレキシブルプリント回路540へと接着する(工程620)。上述したように、多様な実施形態において、半田ボール及びフリップチップ半田を半田付けプロセスにおいて用いることができる。
【0073】
次に、複数の電子駆動回路デバイス及び接点をフレキシブルプリント回路540に半田付けすることができる(工程630)。これらの接点は、およそ12VACの駆動電圧を受信する。上述したように、当該分野の現行のMR16電球とは異なり、前記電子回路デバイスは、多様な実施形態において、継続的に高温動作が可能である(例えば、120℃)。
【0074】
多様な実施形態において、前記フレキシブルプリント回路の第2の部分(電子駆動回路を含む)を、前記ヒートシンク及び前記ベースモジュールの内側キャビティに挿入する(工程640)。図示のように、次に、前記フレキシブルプリント回路の第1の部分をおよそ90度屈曲させ、前記シリコン基板を前記ヒートシンクの凹部に隣接させる。その後、前記シリコン基板の後側を前記ヒートシンクの凹部内において前記ヒートシンクへとエポキシなどを用いて接着させる(工程650)。
【0075】
多様な実施形態において、発熱電子駆動コンポーネント/回路のうち1つ以上を、前記ヒートシンクの突出部へと接着させることができる(工程660)。いくつかの実施形態において、電子駆動コンポーネント/回路は、熱放散接点(例えば、金属接点)を持ち得る。これらの金属接点は、前記ヒートシンクの突出部へネジ(例えば、金属、ナイロンなど)を介して取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、熱エポキシを用いて、1つ以上の電子駆動コンポーネントを前記ヒートシンクへと固定することができる。その後、埋め込み用材料を用いて、ベースモジュール内の空間を充填し、シリコン基板用の充填用コンパウンド下において機能させる(工程670)。
【0076】
その後、反射レンズを前記ヒートシンクへと固定することができる(工程680)。その後、LED光源に対して試験を行い、適切に動作するかをチェックする(工程690)。
【0077】
特定の実施形態において、適切に動作するベースサブアセンブリ/モジュールは、1つ以上の光透過性部材提供物及び/または保持リング(上述したもの)と共にパッケージすることができ(工程700)、その後、1つ以上の卸業者、再販売業者、小売り業者または消費者へと出荷される(工程710)。特定の実施形態において、モジュール及び別個の光透過性部材提供物は、貯蔵、保存などが可能である。1つ以上の光透過性部材提供物は、1つ以上のレンズであり得る。
【0078】
その後、多様な実施形態において、エンドユーザは、特定の照明ソリューションを所望する(工程720)。特定の例では、前記照明ソリューションにおいて、異なるビーム角度、異なるカットオフ角度またはロールオフ、異なる色付け、異なるフィールド角度などが必要となり得る。多様な実施形態において、前記ビーム角度、前記フィールド角度及び前記フルカットオフ角度は、技術的要件及び/またはマーケティング要件に応じて上記と異なり得る。さらに、最大強度も、技術的要件及び/またはマーケティング要件に応じて異なり得る。
【0079】
エンドユーザの用途に基づいて、第2の光透過性部材を選択することができる(工程730)。多様な実施形態において、前記選択されたレンズは、照明モジュールキットの一部である場合と一部ではない場合がある。つまり、いくつかの例において、多様な光透過性部材に各照明モジュールが設けられる。他の例において、光透過性部材から照明モジュールが別個に提供される。
【0080】
多様な実施形態において、アセンブリプロセスは、保持リングを1つ以上の光透過性部材へと取り付ける工程と、前記保持リングを前記ヒートシンクの溝部内にスナップ固定する工程(工程740)とを含み得る。他の実施形態において、設けられた各光透過性部材に対し、保持リングが既に取り付けられる。
【0081】
いくつかの実施形態において、前記保持リングを前記ヒートシンクやクリップなどにスナップ固定した後は、前記保持リング(及び第2の光学レンズ)は手で取り外すことができなくなる。このような場合、第2の光学レンズ(光透過性部材)を組み立て後のユニットから取り外すためには、器具(例えば、肉薄のネジドライバーやピック)を用いる必要がある。他の実施形態においては、手で拘束機構を取り外すことができる。
【0082】
図5Bにおいて、前記組み立てられた照明ユニットが前記エンドユーザに配達され、組み付けられる(工程750)。
【0083】
図6A及び図6Bは、本開示の特定の実施形態によるヒートシンクの実施形態を示す。より詳細には、図6Aは、ヒートシンクの斜視図である。図6Bは、前記ヒートシンクの断面図である。
【0084】
図6A及び図6Bにおいて、ヒートシンク800が複数の熱放散フィン810を含む様子が図示されている。さらに、フィン810は、前記保持リング/光透過性部材との噛合機構を含み得る。図6A及び図6Bの例に示すように、前記噛合機構は、フィン810上の窪み820を含む。いくつかの実施形態において、フィン810はそれぞれ窪み820を含み得、他の実施形態において、フィン810のうち一部が窪みを含み得る。他の実施形態において、前記噛合機構は、さらなるクリップ、反射光学部上のクリップなどの利用を含み得る。
【0085】
図7は、LEDランプアクセサリの他の配置構成を示す。
【0086】
特定の実施形態において、光透過性部材は、ヒートシンク及び/または反射レンズに接続される中間格子などに接続され得る。よって、本開示の実施形態は、幅広ビーム光源または幅狭ビーム光源において利用することができる。
【0087】
図8Aは、LEDランプ用コリメータ812の配置構成を示す。配置構成850は、LEDランプ150を示す。LEDランプ150は、中心及び直径を有するレンズを含む。このレンズには、コリメータアクセサリを収容するように第1の磁石が取り付けられる。前記コリメータアクセサリは、レンズ上に配置され、第2の磁石102によって所定位置に保持される。第2の磁石102は、前記コリメータアクセサリの中心に取り付けられる(図8Bを参照)。
【0088】
図8Bは、LEDランプ用のコリメータ設計の後面図860である。図示の構成において、前記コリメータは、側方放射光を遮断することができる。前記コリメータの表面は、装飾目的または他の目的のためにテクスチャー加工、研磨、陽極酸化または塗布され得る。
【0089】
図8Cは、LEDランプ用のコリメータ設計の後面図890である。図示の構成において、前記コリメータは側方放射光を遮断することができ、磁石102を含む。磁石102は、ディフューザ822に固定される。ディフューザ822は、コリメータ812に一体化される。
【0090】
図9Aは、LEDランプ用の投射器アクセサリ910の配置構成900を示す。本明細書中において用いられる「投射器アクセサリ」という用語は、LEDランプまたは他のLED光源に取り付けられたアクセサリを指す。図示のように、投射器アクセサリ910は、磁力によってLEDランプへと取り付けられる(図8A及び図8Bのコリメータ812も参照)。投射器アクセサリ910は、第2の光学部及び調節可能バッフル903を含む。図9Aに示すように、配置構成900は、LEDランプ150を示す。LEDランプ150は、中心及び直径を有するレンズを含む。前記レンズには、投射器アクセサリを収容するように第1の磁石が取り付けられる。前記投射器アクセサリは、レンズ上に配置され、第2の磁石102によって所定位置で保持される。第2の磁石102は、前記投射器アクセサリの中心に取り付けられる(図9Bを参照)。投射器アクセサリ910は、調節可能アパーチャと、焦点レンズ(単数または複数)とを含み、これにより、投射光ビームの操作が可能となる。いくつかの場合において、前記LEDランプは、ランプ出力機械アパーチャを含む。いくつかの場合において、前記LEDランプは、第1のレンズまたは第2のレンズを含む。前記第1のレンズまたは第2のレンズは、前記ランプ出力機械アパーチャのうち90%を越える部分を被覆するように構成される。
【0091】
図9Bは、本開示の多様な実施形態による、LEDランプ用の投射器アクセサリ910の正面図950である。図9Bに示すように、投射器アクセサリ910は、ハウジング904を含む。ハウジング904内には、複数の調節可能バッフル903が噛合する。これらの図示のバッフルは実質的に直線状であるが、これらのバッフルを非矩形または不規則形状にしてもよい。さらに、いくつかの実施形態の投射器アクセサリ910は、1つ以上の焦点レンズ(単数または複数)を有する。これらの焦点レンズにより、投射光ビームを操作して、パターンを表面(例えば、壁部、塗布部、ドア)上に集束させることが可能となる。前記表面は、前記焦点レンズから所定の距離において配置される。
【0092】
図9Cは、LEDランプ用の投射器アクセサリの側面図975である。後面図は、磁石102を示す。
【0093】
図10は、本開示の実施形態の分解図1000である。図示のように、LEDランプがレンズ106に固定されている。レンズ106の中心及び直径は、前記レンズの中心106に取り付けられた第1の磁石102と噛合するようになっている。第1のアクセサリ104は、第2の磁石102を用いてレンズ106上に配置される。第2の磁石102は、第1のアクセサリ104の中心に機械的に取り付けられる。第1の磁石102及び第2の磁石102は、第1のアクセサリ104をレンズ106に対して保持するように構成される。第2のアクセサリ202は、第3の磁石102を用いて第1のアクセサリ104上に配置される。第3の磁石102は、第2のアクセサリ202の中心に機械的に取り付けられる。
【0094】
いくつかの実施形態において、例えば、磁石102をレンズ106の中心に取り付けていない実施形態の場合、高光学角度において光漏れが発生する。このような光漏れに起因して、望ましくないグレアが発生する。磁石102は、前記望ましくない高角度光のうち少なくとも一部を遮断する。前記磁石の形状及び位置に応答して、グレアが低減する。いくつかの実施形態において、磁石102上に特殊な反射コーティングを設けることで、前記高角度光をより多く反射させ、LED光源の一般的方向に戻すまたはLED光源の一般的方向に向かわせることができる。いくつかの実施形態において、磁石102は、前記光を吸収する材料でコーティングされ得る。他の実施形態において、磁石102を未処理表面とすることで、吸収及び/または反射の微調整が可能となる。さらに、前記磁石は、ディスク、リング、ドーナツまたは他の任意の適切な形状として実現することができる。
【0095】
図11Aは、LEDランプアセンブリの前立面図1100である。図11Aに示すように、レンズ106は、ヒートシンク120に取り付けられる。レンズ106の設計は、磁石(例えば、リング状またはドーナッツ状の磁石102)を含む。この磁石は、アクセサリ104をレンズ106に対して保持することができる。第1の磁石(ドーナツ磁石102)及び第2の磁石(例えば、102)は、対向する磁石であり、アクセサリ104をレンズ106に対して保持するように構成することができる。例えば、これらの対向する磁石102及び102は、反対の極性を持ち得る。さらに、前記対向する磁石は、取り付け時においてレンズ106に対して自己センタリングするような形状及び位置にされる。
【0096】
図11Bは、LEDランプアセンブリの後立面図1120である。図示のように、ドーナツ磁石102は、LED光源から放射された光の一部のみを閉鎖するように、レンズ106に特定位置において形状付けされかつ固定される。特定の実施形態において、前記ドーナツ磁石の形状及び位置は、グレアを減衰させる(放射光パターン1104を参照)。
【0097】
図11Cは、LEDランプアセンブリの後切取図1140である。図示のように、ドーナツ磁石102は、前記LED光源から放射された光の一部を前記LED光源の一般的方向に向かって反射させて戻らせるように、レンズ106に特定位置において形状付けされかつ固定される。いくつかの実施形態において、ドーナツ磁石102の処理表面1102は、特定のパターン及び方向において光を反射させるように、処理される。特定のパターン及び方向は事前決定することができ、形状、位置及び表面処理の選択は、前記事前決定された特定のパターン及び方向を用いて上記を調整できるように、微調整できる(放射光パターン1104を参照)。
【0098】
図12は、LEDランプアセンブリの後立面図1200である。図示のように、ディスク磁石102は、LED光源から放射された光の一部のみを閉鎖するように、レンズ106に特定の位置において形状付け及び固定される。いくつかの実施形態において、前記ディスク磁石の形状及び位置は、グレアを減衰させるように機能する(放射光パターン1104を参照)。特定のパターン及び方向を事前決定することができ、ディスク磁石102及びその処理表面1102の形状、位置及び表面処理の選択は、前記事前決定された特定のパターン及び方向を用いて上記を調整できるように、微調整できる(放射光パターン1204を参照)。
【0099】
特定の実施形態において、ユーザが変更することが可能なビーム特性を有する光を出力するように構成された照明源が提供される。前記照明源は以下を含む:出力駆動電圧に応答して光出力を提供するように構成されたLED光ユニット、前記LED光ユニットに接続された駆動モジュールであって、入力駆動電圧を受け取るように構成され、前記出力駆動電圧を提供するように構成される駆動モジュール、前記LED光ユニットに接続されたヒートシンクであって、前記LED光ユニット及び前記駆動モジュールから発生した熱を放射させるように構成されるヒートシンク、前記ヒートシンクに接続された反射器であって、前記反射器は前記光出力を受け取るように構成され、第1のビーム特性を有する第1の光ビームを出力するように構成される反射器、前記ヒートシンクに接続されたレンズであって、前記第1のビーム特性を有する前記第1の光ビームを受け取るように構成され、前記レンズは、第2のビーム特性を有する第2の光ビームを出力するように構成されたレンズを含み、前記レンズは前記第2のビーム特性を達成するように前記ユーザによって選択され、前記レンズは前記ユーザによって前記ヒートシンクに接続される。
【0100】
特定の実施形態(例えば、直近の実施形態)において、照明源が設けられる。前記照明源は、透過型光学的レンズと、前記透過型光学的レンズに接続された保持リングであって、前記保持リングは、前記透過型光学的レンズを前記ヒートシンクへと接続させるように構成される、保持リングとを含む。
【0101】
特定の実施形態において、保持リングは不完全円を含む。
【0102】
照明源の特定の実施形態において、ヒートシンクに接続されたレンズは、前記レンズを前記ヒートシンクから接続解除するための器具の利用が必要となるように構成される。
【0103】
照明源の特定の実施形態において、前記照明源からの光出力の強度は、およそ1500カンデラよりも高い。
【0104】
照明源の特定の実施形態において、前記第1のビーム特性は、ビーム角度、カットオフ角度、ロールオフ特性、フィールド角度、及び上記のいずれかの組み合わせから選択される。
【0105】
照明源の特定の実施形態において、ヒートシンクは、複数の放熱フィンを含む。前記複数の放熱フィンのうち少なくとも1つは、保持機構を含む。レンズは、前記複数の放熱フィンのうち少なくとも1つに保持機構によって接続されるように、構成される。
【0106】
照明源の特定の実施形態において、保持機構は、前記放熱フィン上の窪み、前記放熱フィンに接続されたクリップ、及びこれらの組み合わせから選択される。
【0107】
照明源の特定の実施形態において、ヒートシンクは、MR16フォームファクタヒートシンクを含む。
【0108】
照明源の特定の実施形態において、駆動モジュールは、GU5.3適合ベースを含む。
【0109】
本開示によって提供される特定の実施形態は、アクセサリと、前記アクセサリをユーザのために組み立てるためのコンポーネントとを提供する方法を含む。特定の実施形態は、本開示によって提供されるアクセサリを組み立てる方法をさらに提供する。
【0110】
ユーザが選択したビーム特性を有する光ビームを提供するように光源を構成する方法の特定の実施形態において、
光源を受け取る工程であって、前記光源は、
出力駆動電圧に応答して光出力を提供するように構成されたLED光ユニットと、
前記LED光ユニットに接続された駆動モジュールであって、入力駆動電圧を受け取るように構成され、前記出力駆動電圧を提供するように構成される駆動モジュールと、
前記LED光ユニットに接続されたヒートシンクであって、前記LED光ユニット及び前記駆動モジュールから発生する熱を放散させるように構成されるヒートシンクと、
前記ヒートシンクに接続された反射器であって、前記光出力を受け取るように構成され、前記反射器は、第1のビーム特性を有する光ビームを出力するように構成される反射器と、
第2のビーム特性を達成するようにユーザが選択したレンズを受け取る工程であって、前記レンズは前記第1のビーム特性を有する前記光ビームを受け取るように構成され、前記レンズは前記第2のビーム特性を有する光ビームを出力するように構成される、工程と、
前記ユーザが選択した前記レンズに応答して前記レンズを受け取る工程であって、前記レンズは前記光源と別個である、工程と、
前記レンズを前記光源へ接続する工程と、
を含む。
【0111】
直近に述べた方法などの特定の方法において、前記レンズは、光学的レンズと、前記光学的レンズに接続された保持リングとを含み、前記保持リングは、前記光学的レンズを前記ヒートシンクへと接続するように構成される。前記レンズを前記ヒートシンクへと接続する工程は、
前記保持リングを前記光学的レンズの周囲において圧縮する工程と、
前記ヒートシンクの一部内において圧縮された前記保持リングを配置する工程と、
前記保持リングが前記ヒートシンクの前記部分へと接続されるように、前記保持リングを解放する工程と、
を含む。
【0112】
方法の特定の実施形態において、前記保持リングは、円形金属を含む。
【0113】
特定の実施形態において、方法は、器具を用いて前記レンズを前記ヒートシンクから接続解除する工程をさらに含む。前記接続解除工程においては、前記レンズを前記ヒートシンクから接続解除する際に器具の使用が必要となる。
【0114】
特定の実施形態において、前記光出力の強度は、およそ1500カンデラよりも高い。
【0115】
方法の特定の実施形態において、前記第1のビーム特性は、ビーム角度、カットオフ角度、ロールオフ特性及びフィールド角度からなる群から選択される。
【0116】
方法の特定の実施形態において、前記ヒートシンクは複数の放熱フィンを含む。前記複数の放熱フィンのうち少なくとも1つは、保持機構を含む。前記レンズをヒートシンクへと接続する工程は、前記保持機構を介して前記レンズを前記少なくとも1つの放熱フィンへと接続する工程を含む。
【0117】
方法の特定の実施形態において、前記保持機構は、前記放熱フィン上の窪み及び前記放熱フィンに接続されたクリップからなる群から選択される。
【0118】
方法の特定の実施形態において、前記ヒートシンクは、MR16フォームファクタヒートシンクを含む。
【0119】
方法の特定の実施形態において、前記駆動モジュールは、GU5.3適合ベースを含む。
【0120】
当業者は、本開示を読めば、さらなる実施形態を想起することができる。他の実施形態において、上記開示の組み合わせまたは部分的組み合わせを有利に得ることが可能である。アーキテクチャ及びフローチャートのブロック図は、分かり易くするためにグループ分けされている。しかし、ブロックの組み合わせ、新規ブロックの追加、ブロックの再配置などが本開示の別の実施形態において企図されることが理解されるべきである。
【0121】
よって、本明細書及び図面は、限定的なものとしてではなく例示的なものとしてみなされるべきである。しかし、より広い意図及び範囲から逸脱することなく、多様な改変及び変更が本明細書及び図面において可能であることは明らかである。
【0122】
上記の例は、本明細書中に開示の実施形態の構成要素の例を記載したものである。当業者であれば、材料及び方法双方において多くの改変が本開示の範囲から逸脱することなく可能であることは明らかである。また、本明細書中に開示された実施形態を実行する方法は他にも存在する点に留意されたい。従って、本実施形態は、制限的なものではなく例示的なものとしてみなされるべきであり、特許請求の範囲は、本明細書中に記載の詳細に限定されるものとしてではなく、特許請求の範囲及びその均等物の範囲内において改変可能であるとみなされるべきである。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10
図11A
図11B
図11C
図12