(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
レストランや回転寿司店などでは、近年の人手不足を補うとともに、顧客の注文に対するミスを少なくするため、セルフオーダーシステムが導入されつつある。このセルフオーダーシステムは、テーブル又は客毎に端末装置を設け、顧客自らが料理や飲み物を注文するものである。
【0003】
下記特許文献1は、メニューを記憶させた記憶手段と、表示部と、入力手段とを備え、表示部に表示されたメニューの中から入力手段を介して選択された注文品およびその個数を特定する顧客の注文情報を入力する顧客側端末装置であって、注文情報が入力されると、入力された注文情報と顧客側端末装置を識別するための端末識別情報とを対応づけた端末別注文情報を生成する顧客側端末装置と、顧客側端末装置から接触的にまたは非接触的に端末識別情報を取得するとともに、端末識別情報を取得した顧客側端末装置についての前記端末別注文情報に基づいて得られた料金情報に基づいて、当該顧客側端末装置についての精算料金を表示する料金精算装置と、を備えたことを特徴とする注文管理システムを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、顧客が注文した情報は、店舗側のみに留まり、顧客自身にはその情報を得ることができない。
一方、近年ではソーシャルネットワーキングシステム(以下、SNSと記載する。)のように、情報を拡げるためのシステムが構築されている。
【0006】
本発明の目的は、顧客が注文した情報等を顧客自らが得て例えばSNS等を通じて実際に飲食した情報を簡単に広めることができる注文システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の注文システムは、注文品を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された注文品の指示を受け付ける注文指示受付手段と、前記注文指示受付手段により注文を受け付けた場合、当該受付情報を送信する送信手段と、前記送信手段により受付情報を受信したサーバが一意の情報として発行したコード情報を受け付けるコード情報受付手段と、を有する端末装置と、前記送信手段により受付情報を受信した場合、一意の情報としてコード情報を発行するコード情報
発行手段と、コード情報
発行手段により発行されるコード情報と結びつけて前記注文受付手段により受け付けられた注文品に関する情報を記憶する記憶手段と、有するサーバと、を有し、前記端末装置は、前記サーバが一意の情報として発行したコード情報を受け付けるコード情報受付手段をさらに有する。
【0008】
また、本発明の別の態様の注文システムは、上記された注文システムにおいて、前記サーバは、前記コード情報受付手段により受け付けられたコード情報により前記記憶手段にアクセス可能となるようにアクセスを制御するアクセス制御手段をさらに有する。
【0009】
また、本発明の別の態様の注文システムは、注文品を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された注文品の指示を受け付ける注文指示受付手段と、前記注文指示受付手段により注文を受け付けた場合、当該受付情報を送信する送信手段と、前記送信手段により受付情報を受信したサーバが一意の情報として発行したコード情報を受け付けるコード情報受付手段と、を有する端末装置と、前記送信手段により受付情報を受信した場合、一意の情報としてコード情報を発行するコード情報
発行手段と、コード情報
発行手段により発行されるコード情報と結びつけて前記注文受付手段により受け付けられた注文品に関する情報を記憶する記憶手段と、を有するサーバと、を有し、前記端末装置は、前記サーバが一意の情報として発行したコード情報を受け付けるコード情報受付手段と、前記コード情報受付手段により受け付けられたコード情報を表示する第二の表示手段をさらに有する。
【0010】
また、本発明の別の態様の注文システムは、上記された注文システムにおいて、前記サーバは、前記第二の表示手段により表示されたコード情報から読み取られた情報により前記サーバの記憶手段にアクセス可能となるようにアクセスを制御するアクセス制御手段をさらに有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、顧客が注文した情報等を顧客自らが得て例えばSNS等を通じて実際に飲食した情報を簡単に広めることができる注文用端末装置及び注文システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る注文システムのブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る本部サーバを示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る端末装置を示す平面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る端末装置を示すブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る端末装置の動作を示すフローチャート図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る端末装置の表示操作部に表示される画像の例である。
【
図7】本発明の実施形態に係る本部サーバの動作を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態に係る他の接続端末の表示部へと表示される画面を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態にかかる注文システムについて詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を理解するために例示するものであって、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。
【0014】
図1は本発明の実施形態に係る注文システムを示すブロック図である。
本発明の一実施形態に係る注文システムは、
図1に示されるように、本部サーバ1と、複数の店舗サーバ2(21、22、23)と、各店舗サーバ2に対する複数の会計・注文用POSターミナル3(301、302、303、304、305、306、307、308、309)と、各店舗サーバに対応する複数の注文端末装置4(401、402、403、404、405、406、407、408、409)と、を有している。
【0015】
本部サーバ1と複数の店舗サーバ2は、例えば、インターネット等のネットワーク5を介して接続されている。また、各店舗サーバ2、各店舗サーバに対する複数の会計・注文用POSターミナル3及び注文端末装置4は、例えば無線LANアクセスポイント等の無線中継機6を介して接続されている。
【0016】
本部サーバ1は
図2に示されるように、制御部11、記憶部12、通信部13、コード発行部14、アクセス制御部15を有している。
制御部11は、メモリまたは記憶手段に格納された制御プログラムに基いて所定の処理を実行して本部サーバ1の動作を制御する。
【0017】
記憶部12には、注文可能な品目の一覧、制御プログラムなどが記憶されている。通信部13は、ネットワーク5を介して各店舗サーバ2とデータの送受信を行う。
【0018】
コード情報発行部14は、各店舗サーバ2以外の端末が本部サーバ1の記憶部12へのアクセスに必要なコード情報を発行する。アクセス制御部15は、コード情報
発行部14で発行されたコード情報から読み取られた情報により、記憶部12へのアクセスを制御する。コード情報についての詳細な説明は後述する。
【0019】
次に、
図3、4を参照して端末装置4の構成を説明する。
図3は本発明の実施形態における端末装置の平面図、
図4は本発明の実施形態における端末装置のブロック図である。
【0020】
端末装置4は
図3に示されるように、CPU41、表示操作部42、通信部43、記憶部44、音声部45、音量調節部46、電源部47を有している。
【0021】
CPU41は、記憶部43などに格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、端末装置4の動作を制御する。
【0022】
表示操作部42は、メモリ性液晶等のディスプレイであって、静電容量方式タッチパネル又は感圧式タッチパネル等の指示された位置に応じた操作を受け付ける。表示操作部42には、注文品目選択画面、注文品目詳細情報画面、注文履歴画面などが表示される。そして、操作入力に応じた操作情報を制御部により生成し、表示操作部42上に表示される画像が制御される。操作者は、表示操作部42へと表示される画像を用いて注文する品目を選択し、注文を行う。
【0023】
通信部43は、無線中継機6を介して各店舗サーバ2や会計・注文用POSターミナル3と、操作者の注文情報や、コード情報などのデータの送受信を行う。
【0024】
記憶部44には、店舗サーバ2から送信された注文可能な品目のデータや、注文履歴、
端末装置4の制御プログラムなどが記憶されている。
【0025】
音声部45は、表示操作部42における操作説明や、指示入力された際の入力音などの出力を行い、端末装置4に対する操作者の操作を補佐するものである。本実施形態では、両端に1箇所ずつスピーカーが設けられている。
【0026】
音量調節部46は音声部45による出力音の大小を調節できるものである。
電源部47は、端末装置4を構成する各構成部分に対して電力を供給する。
【0027】
図4は、上述したCPU41によって制御プログラムが実行されることにより実現される端末装置4の機能構成を示すブロック図である。
【0028】
本実施形態の端末装置4は、
図4に示されるように、制御部51と、表示操作部42へ画像を表示させる表示部52と、通信IF43によって各店舗サーバ2や会計・注文用POSターミナル3とデータの送受信を行う通信部53と、コード情報受付部54を備えている。
【0029】
コード情報受付部54は、通信部53により操作者の注文情報を受信した本部サーバ1が一意の情報として発行したコード情報を受け付ける。
【0030】
次に、
図5、6を参照して、端末装置4におけるコード情報表示までの処理フローの一例について説明する。
図5は本発明の実施形態における端末装置4のコード情報表示動作を示すフローチャート、
図6は端末装置の表示操作部42に表示される画面の例である。
【0031】
まず、操作者が端末装置4の表示操作部42を用いて注文する品目を選択する(ステップS101)。このとき、端末装置4の表示操作部42には、
図6Aに示されるような品目種別選択画面及び品目選択画面が表示されている。注文する品目を全て選択し終えた後、表示操作部42に表示された注文指示受付手段である注文確定を選択し、注文を確定する(ステップS102)。注文が確定した品目である注文データは無線中継機6を介して店舗サーバ2へと送信される(ステップS103)。このとき、端末装置4には
図6Bに示されるように注文履歴が表示される。
【0032】
店舗サーバ2は、端末装置4から送信された注文データを本部サーバ1へと送信し、本部サーバ1は、注文データを基に、記憶部12に記憶されている品目データを用い、コード発行部14によって注文リスト及び注文リストに結び付けられたサーバ認証データが生成される(ステップS104)。注文リストは本部サーバ1の記憶部12へと記憶される。サーバ認証データは本部サーバ1の記憶部12へと記憶された注文リストへとアクセスする際に必要な文字列であり、例えば来店日時、店舗番号、座席番号及び端末認証IDなどから生成される英数字及び数字の羅列である。サーバ認証データは、注文リストと一対一に対応するよう生成される。安全性を高めるため、既知の暗号化アルゴリズム等を用いてサーバ認証データを暗号化することが好ましい。
【0033】
その後、ステップS104で注文リスト及びサーバ認証データを基に、本部サーバ1の記憶部12へと記憶された注文リストにアクセス可能なURLを生成し、生成されたURL情報はコード発行部14によってコード情報へと暗号化される(ステップS105)。
【0034】
発行された二次元コードは、ネットワーク5を介して店舗サーバ2へと送信され、店舗サーバ2は無線中継機6を介して端末装置4へと送信される(ステップS106)。本実施形態では、コード情報として二次元コードであるQRコード(登録商標)を用いている。
【0035】
端末装置4は、制御部41により、店舗サーバ3から送信されたコード情報を取得できるボタンを表示操作部42上に表示するよう制御される(ステップS107)。このときの表示操作部42の表示画面を
図6C、
図6Dに示す。表示操作部42には注文履歴の右下に「SNS」と記載されたボタンが表示される。このボタンを押下することにより、表示操作部42にコード情報であるQRコードが表示される。
【0036】
操作者は、このコード情報を、操作者が有する携帯電話などのネット接続端末(以下、他の接続端末と呼ぶ)によって読み取ることで、本部サーバ1へとアクセスし(ステップS108)、記憶部12に記憶された操作者の注文リスト等を閲覧できる。
【0037】
次に、
図7を参照して、ステップS108におけるサーバアクセスに関する処理について説明する。
【0038】
まず、操作者が端末装置4の表示操作部42に表示されたコード情報を、他の接続端末によって読み取る(ステップS201)。コード情報が読み取られると、コード情報内に暗号化されたURL情報を用いて本部サーバ1の記憶部12へとアクセスしたか否かの判定が行われる(ステップS202)。本部サーバ1の記憶部12へとアクセスした場合、他の接続端末から、本部サーバ1へとコード情報を送信する(ステップS203)。
【0039】
次に、本部サーバ1のコード情報受付部14は、コード情報内に暗号化されたサーバ認証データを受け付け、アクセス制御部15は、他の接続端末が、本部サーバ1の記憶部12に記憶される注文リストへのアクセス権限を有しているか否かの認証を行う(ステップS204)。アクセス権限を有している場合、本部サーバ1へのアクセスが許可され、他の接続端末の表示部に注文リストなどが表示される(ステップS205)。
【0040】
図8にステップS205における他の接続端末の表示部へと表示される画像の一例を示す。他の接続端末の表示部には、来店した店の店名、住所、電話番号及びURLなどの店情報、店の位置を示す地図へと移行する地図情報表示ボタン、注文した品目の品目名及び画像、各SNSへの投稿ボタンが表示されている。
【0041】
ここで、本部サーバ1の制御部11は、操作者が注文リストをSNSへと投稿するか否かの判断を行う(ステップS206)。操作者が他の接続端末の表示部に表示された各SNSへの投稿ボタンのいずれかを押下した場合、操作者が注文リストをSNSへと投稿すると判断し、投稿内容の選択画面へと移行し、操作者は、注文リストの中からSNSへと投稿する内容の選択を行う。(ステップS207)。
【0042】
次に、操作者が投稿ボタンを押下すると、SNSへの投稿内容が確定され、それぞれのSNSに沿った内容が投稿される(ステップS208)。投稿される内容には選択した品目のみではなく、操作者が来店している店の店情報も添付されるようしてもよい。また、店情報のうち、操作者が必要な情報を取捨選択できるよう設定してもよい。
【解決手段】注文システムは、注文品を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された注文品の指示を受け付ける注文指示受付手段と、前記注文指示受付手段により注文を受け付けた場合、当該受付情報を送信する送信手段と、前記送信手段により受付情報を受信したサーバが一意の情報として発行したコード情報を受け付けるコード情報受付手段と、を有する端末装置と、前記送信手段により受付情報を受信した場合、一意の情報としてコード情報を発行するコード情報発光手段と、コード情報発光手段により発行されるコード情報と結びつけて前記注文受付手段により受け付けられた注文品に関する情報を記憶する記憶手段とを有する。