(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
図では、要素の参照番号の最初の桁が、要素がその参照番号で最初に表れた図を示す。
【0030】
図1に示されるように、第1の例で、構成要素130がステント送達システム100の遠位部分に配置されている。構成要素130は、スリーブ保持着壁構成要素132およびステント放出構成要素133の両方を有する。スリーブ保持着壁構成要素132は、ボディ131および着壁カラー136を有する。ステント放出構成要素133は、ボディ131および放出カラー135を有する。よって、この例では、スリーブ保持着壁構成要素132およびステント放出構成要素133は、ボディ131を共有する。
【0031】
図1の例で、構成要素130はステント放出構成要素133およびスリーブ保持着壁構成要素132の両方を有するが、これは一例であり、限定を意図するものではない。この開示の観点では、構成要素はステント放出構成要素133とスリーブ保持着壁構成要素132の1方のみを有してもよい。これら代替構成は、
図1、
図2A、
図2Bおよび
図3に関して下記で詳述する例から直接理解される。よって、ステント放出構成要素133とスリーブ保持着壁構成要素132のいずれかをなくした送達システムの図は、特定の構成要素を除いたこれらの図と同一になるであろう。よって、2つの構成要素のうちの1つを除いた代替的な例は、少なくとも
図1、
図2A、
図2Bおよび
図3を参照して直接導かれ、および理解できる。
【0032】
下記で詳述するように、着壁カラー136がボディ131から遠位方向191に延びている。また、下記で詳述するように、ステント(またはステントグラフト)の配置のため先細り先端部102が遠位方向191に移動されたとき、着壁カラー136は先細り先端部保持スリーブ112の近位端を自動的に捕捉する(係合する、ロックする)。先細り先端部保持スリーブ112の近位端が捕捉されると、先細り先端部102が取り付けられた着壁カラー136は、カテーテルに沿って近位方向192に移動するとき、非外傷性外形プロファイル134を持つ。
【0033】
先細り先端部保持スリーブ112の近位端の自動捕捉は、先細り先端部保持スリーブ112の近位端の直角の角部および鋭い縁部への潜在的な露出と、ステント(またはステントグラフト)配置後に鋭い又は捕集を促進する縁部を持つ先端部を再び捕捉する必要をなくす。従来のステント送達システムは、送達システムを後退させるとき、蛇行状の解剖学的構造内の高い位置で、新しく埋め込まれた装置の直角の角部および潜在的な鋭い縁部にひっかかるリスクを減少するのに再び捕捉する必要があった。先端部捕捉シーケンス(手順)をなくすことで、ステントグラフト送達システム100の使用に必要な合計時間が減少する。処置時間の短さは、当分野に精通した人に公知のように、多数の利点がある。
【0034】
また、先細り先端部102が取り付けられたスリーブ保持着壁構成要素132が患者から後退させられるとき、非外傷性外形プロファイル134は、先細り先端部102が配置されたステントグラフトのあらゆる部分にひっかかるのを防ぐ。よって、非外傷性外形プロファイル134は、いくつかの従来のステント送達システムで先細り先端部を後退させるときに遭遇する、送達システムがステントをひっかける問題をなくす。
【0035】
下記で詳述するように、放出カラー135は、ボディ131から近位方向192に延びている。下記で詳述するように、ステントを配置するため先細り先端部102および保持スリーブ112が遠位方向191に移動されるとき、放出カラー135は、ステント(またはステントグラフト)の近位端の自動放出を補助する。
【0036】
特に、放出カラー135は、ステントのクラウンがスピンドル120のスピンドルピン124から放出されるのを確実にする。放出カラー135の個々の要素は、クラウンをスピンドルピン124からリリースするステントの本来の自己拡張力を補助する。放出カラー135により付加された力は、スピンドル120のスピンドルピン124にくっつきまたは結合しているかもしれないステントのあらゆるクラウンを放出するのに十分である。よって、放出カラー135は、特定の方向で所望の位置にステントを配置するのを補助する。スピンドルピンへのステントの結合に関する潜在的な問題は、放出カラー135で改善される。
【0037】
図1は、1つの例による、ステントおよび外側シースがないステント送達システム100の遠位端の例示である。ステント送達システム100は、柔軟で、固く蛇行する血管内で追跡可能性を提供できる、先細り先端部102を有する。先細り先端部102は単に一例であり、この特定の構成に限定されることを意図しない。弾丸形状の先端部のような他の先端部形状も、使用可能である。
【0038】
先細り先端部102は、その中にガイドワイヤ内腔、プライマリシースアバットメント102a、およびステント保持スリーブ112を有する。ガイドワイヤ内腔は、先細り先端部102を通したガイドワイヤの通過を可能にする。
【0039】
内側チューブ106の遠位端は、先細り先端部102内に位置付けられ、固定される。すなわち、先細り先端部102は、内側チューブ106に取付けられる。内側チューブ106は、その中にガイドワイヤ内腔を有する。ガイドワイヤが内側チューブ106を通って通過し、先細り先端部102の遠位端102dで出ることができるように、内側チューブ106のガイドワイヤ内腔は、先細り先端部102のガイドワイヤ内腔と流体連通する。
【0040】
先細り先端部102は、近位方向192に直径が徐々に増加する先細り外表面108を有する。詳細には、先細り外表面108は、遠位端102dで最小の直径を有し、近位方向に向けて、すなわち遠位端102dから操作者(またはステントグラフト送達システム100のハンドル)の方向に向けて、直径が徐々に増加する。
【0041】
先細り外表面108は、近位に先細り先端部102のプライマリシースアバットメント(ショルダ)(環状の棚状面)102aまで近位方向に延びている。プライマリシースアバットメント102aは、ステントグラフト送達システム100の長手方向軸線Lに垂直な環状リング(ショルダ)である。
【0042】
ステント保持スリーブ112は、先細り先端部102の近位端に固定され、および近位端の一体的な部分であってもよく、プライマリシースアバットメント102a内に取付けられ、プライマリシースアバットメント102aから近位に延びている。ときどきスリーブ112または保持スリーブ112と呼ばれるステント保持スリーブ112は、通常、先細り先端部102の近位端にある。ステント保持スリーブ112は、プライマリシースアバットメント102aから送達システム100の長手方向軸線Lに沿って近位に延びている。
【0043】
図1では、ステント保持スリーブ112は、スリーブ112内の機能を示すため透明のフレームとして示されている。しかし、他の例では(
図4A〜
図4C)、スリーブ112は不透明である。スリーブ112は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金(非磁性ニッケル−コバルト−クロム−モリブデン合金)、またはポリマーから製造される。(MP35N(登録商標)はSPS Technologies,Inc.の登録商標である)スリーブ112の透明性は単に説明を容易にするためであり、ステント保持スリーブ112の特性を限定するものではない。
【0044】
この例で、ステント保持スリーブ112はチューブである。しかし、チューブの使用は単に一例であり、この特定の構成への限定を意図しない。他のタイプのステント保持スリーブが使用可能である。例えば、ステント保持スリーブ112は、他の例では、同時係属で承継人が同一の、2009年4月17日出願の米国特許出願第12/426,020号、”CASTELLATED SLEEVE STENT−GRAFT DELIVERY SYSTEM AND METHOD,”明細書に記載されるようなスプライン加工スリーブであり、この特許はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
ステント送達システム100は、ときどき外側チューブ118と呼ばれるスピンドルチューブ118をさらに有する。スピンドル120は、外側チューブ118の遠位部分に付着される。スピンドル120は、円筒状外表面、およびスピンドルボディ122から半径方向に外側に突出する複数のスピンドルピン124を持つスピンドルボディ122を有する。この例で、複数のスピンドルピン124のそれぞれのスピンドルピンの外縁面は、長手方向軸線およびスピンドルピンの中心の両方を通って通過する平面で円形プロファイルを持つ。
【0046】
スピンドル120は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金、またはポリマーから製造される。また、内側チューブ106および外側チューブ118は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金、または編組ポリマーから製造される。
【0047】
スピンドル120は、スピンドルピン124のように、スリーブ112の内側をすべるよう構成されている。スピンドルピン124の最大の半径方向の高さは、特定のステント/ステントグラフトに対し選択される。よって、薄型のプロファイルのスピンドルピン124は単に一例であり、限定を意図しない。スピンドルピンの最大の半径方向の高さは、スリーブ112の内側円筒面212−IC(
図2B)に直接近接、または接触する。スピンドルピン124は、スピンドルボディ122からスリーブ112へ半径方向に延びている。
【0048】
スピンドルボディ122からスピンドルピン124が延びる最大直径は、通常、スリーブ112の内側円筒状表面212−ICの直径にほぼ等しい長さ未満であり、それによって、スピンドルピン124がスリーブ112の内側に嵌まるのを可能にする。環状の空間が、スリーブ112の内側円筒状表面212−ICとスピンドルボディ122の間に存在する。送達システム100の使用に適切な他のスピンドルおよび先細り先端部は、承継人が同一で、出願日が2006年11月14日の米国特許出願公開第2008/0114442 A1号明細書、”Delivery System for Stent−Graft with Anchoring Pins”に記載され、この出願公開はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
図2Aは、
図1の構成要素130およびスピンドル120の拡大図である。
図2Bは、
図2Aの2B−2B切断面から遠位方向191を見た断面図である。3−3線に沿って切断された
図2Bの横断面図である
図3も参照されたい。
【0050】
構成要素130は、スピンドルチューブ118の遠位端に固定手金い取付けられる。1つの例では、構成要素130およびスピンドルチューブ118の両方は、金属、例えば、ステンレス鋼304であり、それで、構成要素130はスピンドルチューブ118の遠位端に溶接される。他の例では、構成要素130はポリマーから形成され、構成要素130はスピンドルチューブ118の遠位端に接着される。構成要素130は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金、またはポリマーから製造される。
【0051】
スピンドルチューブ118および構成要素130のため選択された特定の素材は、スピンドルチューブ118が従来の送達システムのスピンドルチューブと同等の方法で機能し、構成要素130が本明細書に記載された特徴および機能を持つ限りは重要ではない。また、構成要素130をスピンドルチューブ118の遠位端に固定して取り付けるのに使用される特定の方法は、ステントの送達および患者からの送達システム100の後退の間中、構成要素130がスピンドルチューブ118に装着されたままである限りは重要ではない。
【0052】
前述のように、構成要素130は、2つの構成要素、(1)スリーブ保持着壁構成要素132、およびステント放出構成要素133を有する。スリーブ保持着壁構成要素132およびステント放出構成要素133の両方は、下記で詳述する。
【0053】
この例で、構成要素130は、これらの構成要素の両方を有する一方で、代わりに前述のように、構成要素は2つの要素のうちの1つのみを有することができる。よって、構成要素130の後述の記載は単に一例であり、スリーブ保持着壁構成要素132およびステント放出構成要素133の両方を持つ構成要素への限定を意図しない。
【0054】
スリーブ保持着壁構成要素132に戻ると、着壁カラー136(
図1、
図2A、
図2B、
図3)は、ボディ131から延びる複数の片持式着壁梁235−1、235−2、235−3、235−4を有する。複数の片持式着壁梁のそれぞれの片持式着壁梁235−i(iは1からNの範囲でNは片持式豆の総数)は、傾斜部分231、リッジ232、および着壁タブ233を有する。
【0055】
それぞれの片持式着壁梁235−iは、ボディ131から長手方向軸線Lに沿って遠位方向191に延びる長さを持ち、片持式着壁梁235−iの近位端から遠位端に延びる2つのスロットによって境界付けされる幅を持ち、例えば、片持式着壁梁235−1は、スロット236−4、236−1に境界付けされる。それぞれのスロットの遠位端は開いている。
【0056】
よって、着壁カラー136は、長手方向軸線Lに沿って遠位方向191に延びる複数のスロットを有する。また、それぞれの片持式着壁梁235−iは、外表面、および内表面、外表面および内表面に接続する2つの縁部表面、および外表面、内表面および2つの縁部表面に接合する遠位端表面を有する。外表面、内表面および2つの縁部表面は、長手方向軸線Lに沿った方向に延びている。2つの縁部表面は分離し、互いに離れている。
【0057】
傾斜部分231は着壁カラー136の近位部分であり、リッジ232へ移行する。傾斜部分231は、長手方向軸線Lから遠位方向191に半径が徐々に増加する先細り外表面を有する。傾斜部分231は、中空の円錐体の中心線が長手方向軸線Lに一致する、中空の円錐の台部分である。
【0058】
より具体的には、先細り外表面は傾斜部分231の近位端で最小の半径を有し、半径が遠位方向に、すなわち傾斜部分231の近位端から遠位方向191に徐々に増加する。傾斜部分231の傾斜および長さは、所望の非外傷性外形プロファイル134を提供するよう選択される。本明細書で、非外傷性外形プロファイルは、構成要素130とスリーブ112を備えた先細り先端部102とが患者から後退させられたとき、患者への損傷を防ぎ、ステントまたはステントグラフトの引っかかりを防ぐプロファイルである。
【0059】
複数のリッジのそれぞれのリッジ232は、着壁カラー136が拘束を解かれたまたは部分的に拘束されたとき、スリーブ112の内周面212−ICより大きい外半径を有する。構成要素130がスリーブ112内に収容されたとき、着壁カラー136は完全に拘束されたという。リッジ232がステント保持スリーブ112の内周面212−ICの中にあり、接触、および半径方向に拘束される状態を保つように、複数の片持式着壁梁のそれぞれが、弾性的に半径方向内方に押しつけられる(押し込まれる)。
【0060】
構成要素130が完全にスリーブ112内に収容されるこの初期位置で、リッジ232の外半径は、ステント保持スリーブ112の内周面212−ICの半径におよそ等しい。リッジ232および関連する片持式着壁梁は、リッジ232とスリーブ112の間の摩擦抵抗力が、ステントを配置するときスリーブ112の遠位方向191の移動を妨げるほど高くならないように構成されている。
【0061】
スリーブ112の近位端がリッジ232より遠位になるようにスリーブ112が遠位方向191に移動されるとき、複数の片持式着壁梁はもう完全にスリーブ112に拘束されない。よって、複数の片持式着壁梁のそれぞれの片持式着壁梁235−iは、片持式着壁梁235−iの着壁タブ233がスリーブ112の内周面212−ICに接触するまで、長手方向軸線Lから半径方向に外側にはねる。複数の着壁タブがスリーブ112の内周面212−ICに接触しているとき、構成要素130は部分的に拘束されるという。
【0062】
複数の片持式着壁梁により及ぼされた半径方向外方への力は、構成要素130が複数の着壁タブにより片持式梁の間で先細り先端部102をしっかりと中心に保つのに十分である。よって、複数の片持式着壁梁の半径方向の拡張は、複数のタブが遠位に先細り先端部102を捕捉させる。
【0063】
この部分的に拘束された構成で、複数の片持式着壁梁はスリーブ112により部分的に拘束されたまま、すなわち、着壁タブ233の外半径はステント保持スリーブ112の内周面212−ICの半径におよそ等しい。
【0064】
この部分的に拘束された構成で、リッジ232の外半径は少なくともスリーブ112の内周面212−IC(
図2B)の半径より大きい。リッジ232の外半径が、スリーブ112の外周面212−OC(
図2B)の半径以上であるのが理想的である。また、リッジ232の外半径は、ボディ131の残りの外半径より大きい。よって、着壁カラー136がスリーブ112に部分的に拘束されたとき、非外傷性外形プロファイル134が露出される。
【0065】
片持式着壁梁の設計に検討される因子は、(1)複数の片持式着壁梁が半径方向に抑圧されてスリーブ112内に完全に収容されるとき、内周面212−ICの複数のリッジに及ぼされる半径方向に外側の力は、スリーブ112の遠位移動を妨げるべきではない、(2)スリーブ112が複数のリッジより遠位に移動されるとき、スリーブ112の内表面の複数の着壁タブにより及ぼされる半径方向に外側の力は、先細り先端部102の捕捉および保持に十分である、を含む。
【0066】
この例で4つの片持式着壁梁が使用されるが、他の例では8つの片持式着壁梁が使用された。よって、着壁カラー136内に本明細書で使用される片持式着壁梁の数は単に一例であり、図示された数に限定することを意図したものではない。
【0067】
スリーブ112内に挿入されるとき、複数の着壁タブが長手方向軸線Lへ折れ下がり、それから、スリーブ112の近位縁部が複数のリッジを過ぎて遠位方向に移動されると回復するように、着壁カラー136のリッジおよびスロット要素は、着壁カラー136がスリーブ112の内直径より大きい外直径の要素を持つことを可能にする。リッジ232および傾斜部分231は、送達システム100が患者から後退させられたとき、配置されたステントにひっかからない、比較的スムーズな移行をもたらす非外傷性外形プロファイル134を形成する。
【0068】
ステント放出構成要素133に戻ると、放出カラー135(
図1、
図2A、
図2B、
図3)は、ボディ131から近位方向192に延びる複数の片持式放出梁245−1、245−2、245−3、245−4を有する。複数の片持式放出梁のそれぞれの片持式放出梁245−i(iは1からNの範囲でNは片持式豆の総数)は、傾斜部分241、およびタブ243を有する。それぞれの片持式放出梁245−iは、ボディ131から長手方向軸線Lに沿って近位方向192に延びる長さを持ち、片持式放出梁245−iの近位端からボディ131内に延びる2つのスロットと境を接した幅を持ち、例えば、片持式放出梁245−1は、スロット246−4、246−1と境を接する。それぞれのスロットの近位端は開いている。
【0069】
よって、放出カラー135は、長手方向軸線Lに沿って近位方向192に延びる複数のスロットを有する。また、それぞれの片持式放出梁245−iは、外表面、および内表面、外表面および内表面に接続する2つの縁部表面、および外表面、内表面および2つの縁部表面に接合する近位端表面を有する。外表面、内表面および2つの縁部表面は、ボディ131から長手方向軸線Lに沿った近位方向192に延びている。2つの縁部表面は分離し、互いに離れている。
【0070】
傾斜部分241は放出カラー135の遠位部分であり、放出カラー135の近位部分を形成する放出タブ243へ移行する。傾斜部分241は、長手方向軸線Lから近位方向192に半径が徐々に増加する先細り外表面を有する。傾斜部分241は、中空円錐の中心線が長手方向軸線Lに一致する、中空円錐の台部分である。
【0071】
より具体的には、先細り外表面は傾斜部分241の遠位端で最小の半径を有し、半径が近位方向に、すなわち傾斜部分241の遠位端から近位方向192に徐々に増加する。傾斜部分241の傾斜および長さは、所望の放出タブ243の半径方向の動作を提供するよう選択される。
【0072】
最初に、複数の片持式放出梁が、ステントのクラウンにより半径方向に抑圧される(圧迫される)位置に保たれ、ステントは、順番にスリーブ112により半径方向に圧迫される(抑制される)。構成要素130が完全にスリーブ112内に収容されるこの最初の位置で、それぞれの放出片持式放出梁245−iが長手方向軸線Lへ半径方向に弾性的に押しつけられる(押し込まれる)ように、複数の放出タブがステントのクラウン下に拘束される。
【0073】
スリーブ112の近位端が複数の片持式放出梁より遠位になるようにスリーブ112が遠位方向191に移動されるとき、複数の片持式放出梁は、もはやスリーブ112に半径方向に拘束されていない。よって、複数の片持式放出梁のそれぞれの片持式放出梁245−iは、長手方向軸線Lから半径方向に外側にはねる。半径方向外側への動作、すなわち長手方向軸線Lから離れる動作は、片持式放出梁245−iのタブ243が、ステントのクラウンの半径方向への外側移動を確実にさせる。ステントの複数の放出タブにより及ぼされた半径方向外方への力は、ステントがスピンドル120のスピンドルピン124から配置されるのを確実にするのに十分である。
【0074】
この例で4つの片持式放出梁が使用されるが、他の例では8つの片持式放出梁が使用された。よって、放出カラー135内に本明細書で使用される片持式放出梁の数は単に一例であり、限定されることを意図しない。
【0075】
図4Aは、配置前の引込まれていない位置の引込み可能なプライマリシース(図示せず)内に位置付けられるステント402を含む、
図1のステント送達システム100の図である。1つの例では、ステント402は、副腎ステントである。しかし、この開示の観点では、構成要素130は興味があるステントまたはステントグラフトおよび対応する送達システムとともに使用可能である。
【0076】
プライマリシースは中空のチューブであり、内腔を形成し、その中を先細り先端部102とステント保持スリーブ112、スピンドルチューブ118および内側チューブ106が延びている。さらに後述のように、ステント402の配置を開始するため、プライマリシースは長手方向軸線Lに沿ってスピンドルチューブ118/スピンドル120に対して近位に移動され、すなわち引込められ、よってステント402の部分を配置する。
【0077】
図4Aでは、プライマリシースはすでに後退させられ、図示されていない。他の例では、プライマリシースはスリーブ112を露出するのに十分大きく後退させられるが、ステント402の遠位端402dを露出させるには十分ではない。この代替的な例で、ステント402の遠位端402dは、ステント402の近位端が配置された後まで拘束されたままである。
【0078】
1つの例では、ステント402は、その半径方向に拘束された位置から放出されるとステント402が自己拡張するような自己拡張ステントである。この例によると、ステント402は、例えばニチノールのような超弾性自己拡張記憶素材で形成される弾性を有する自己拡張構造である。
【0079】
図4Aおよび
図4Bでは不透明スリーブ112によって不明瞭だが、ステント402の近位部分は、スピンドルチューブ118およびスピンドル120にわたって半径方向に拘束される構成である。ステント402の近位頂部は、スピンドルピン124の周囲、およびスリーブ112の内周面212−ICとスピンドルボディ122の間にロックされる。
【0080】
よって、プライマリシースが後退させられた後、ステント402のときどきクラウンとも呼ばれる近位頂部は、半径方向に拘束され、スリーブ112によりスピンドルピン124の適切な位置に保持される(捕捉される)。プライマリシースの引込みにより、スリーブ112の近位端より近位のステント402の遠位部分は、露出され、部分的に配置される(拡張される)。
【0081】
スリーブ112は、アンカーピン408Dの遠位先端部410Dを覆わない(露出する)。スリーブ112は遠位に延び、アンカーピン408Dに部分的にのみ延びている。これは遠位先端部410D、例えば尖った先端部がスリーブ112に係合する(食い込む、引っかく、打こん)のを防ぐ。2008年5月15日付米国特許出願公開第2008/0114442号明細書を参照し、その全体は参照により組み込まれる。
【0082】
図4Bでは、内側チューブ106がスピンドル120に対して前進させられ、同時に先細り先端部102とスリーブ112を遠位方向191に移動させ、ステント402の近位端をより多く露出させている。
図4Cでは、内側チューブ106がスピンドル120に対してさらに進められた状態で示され、先細り先端部102とスリーブ112をさらに遠位方向191に移動させ、ステント402の近位端を露出させ、スピンドル120のスピンドルピン124からクラウンを放出する。
【0083】
図4Cは、スリーブ112の近位縁部が移動されステント420の近位端を露出した直後だが、ステント420の近位端が拡張を始める前の瞬間を示す。スリーブ112の拘束から放出されると、ステント402の近位端は自己拡張する(図示せず)。また、放出カラー135は、ステント402の近位端が正常に配置されるように、ステント402のクラウンがスピンドル120のピン124を外すことの強制を補助する。
【0084】
内側チューブ106がスピンドル120に対して遠位方向191にさらに前進させられたとき、スリーブ112の近位端の縁が複数のリッジを越えて移動し、着壁カラー136の複数の着壁タブによって遠位方向で中心に捕捉されるように、先細り先端部102とスリーブ112は、遠位方向に移動される。この構成は、
図1で示される。
【0085】
先細り先端部102とスリーブ112が捕捉された後、送達システム100は患者から後退させられる。前述のように、非外傷性外形プロファイル134は、先細り先端部102とスリーブ112が後退させられるとき、ステントおよび解剖学構造にひっかかるのを防ぐ。
【0086】
図5A、
図5Bに示されるように、スリーブ保持着壁構成要素532の他の例は、ボディ531および着壁カラー536を含む。着壁カラー536は、ボディ531から遠位方向591に延びている。また、下記で詳述するように、先細り先端部502が遠位方向591に移動されてステント(またはステントグラフト)を配置するとき、着壁カラー536の部分538B(
図5B)は、先細り先端部保持スリーブ512の近位端に残る。
【0087】
よって、ステントの配置で、先細り先端部502は長手方向軸線590周辺の中心に自動的に維持され、これはときどき自動的に捕捉されたと呼ばれる。ステントの配置に続き、先細り先端部502が取り付けられた着壁カラー536は、近位方向592に非外傷性外形プロファイル534を有する。
【0088】
また、この例で、先細り先端部保持スリーブ512の近位端の自動捕捉は、先細り先端部保持スリーブ512の近位縁部の直角の角部および潜在的な鋭い縁部への露出、およびステント(またはステントグラフト)配置後の鋭いまたは捕集を促進する縁部を持つ先端部を捕捉する必要をなくす。先端部捕捉シーケンスをなくすことで、ステントグラフト送達システム500を使用して実行される処置に必要な時間が減少する。
【0089】
また、先細り先端部502が取付けられたスリーブ保持着壁構成要素532が患者から後退させられるとき、非外傷性外形プロファイル534は、先細り先端部502が配置されたステントにひっかかるのを防ぐ。よって、非外傷性外形プロファイル534は、いくつかの従来のステント送達システムで先細り先端部を後退させられるときに遭遇する、送達システムがステントをひっかける問題をなくす。
【0090】
図5A、5Bは、1つの例による、ステントおよび外側シースがないステント送達システム500の遠位端の例示である。ステント送達システム500の遠位端は、柔軟で、タイトに蛇行する血管内で追跡可能性を提供できる、先細り先端部502を有する。先細り先端部502は単に一例であり、この特定の構成に限定されることを意図しない。弾丸形状の先端部のような他の先端部形状も、使用可能である。
【0091】
先細り先端部502は、その中にガイドワイヤ内腔、プライマリシースアバットメント502a、およびステント保持スリーブ512を有する。ガイドワイヤ内腔は、先細り先端部502を通したガイドワイヤの通過を可能にする。
【0092】
内側チューブ506(
図5B)の遠位端は、先細り先端部502内に位置付けられ、固定される。すなわち、先細り先端部502は、内側チューブ506に取付けられる。内側チューブ506は、その中にガイドワイヤ内腔を有する。ガイドワイヤが内側チューブ506を通過し、先細り先端部502の遠位端で出ることができるように、内側チューブ506のガイドワイヤ内腔は、先細り先端部502のガイドワイヤ内腔と流体連通する。
【0093】
先細り先端部502は、近位方向592に直径が徐々に増加する先細り外表面508を有する。とりわけ、先細り外表面508は、遠位端で最小の直径を有し、近位に、すなわち遠位端から操作者(またはステントグラフト送達システム500のハンドル)の方向へ、直径が徐々に増加する。
【0094】
先細り外表面508は、近位に先細り先端部502のプライマリシースアバットメント502a(ショルダ)(環状の棚状面)へ延びている。プライマリシースアバットメント502aは、ステントグラフト送達システム500の長手方向軸線590に垂直な環状リング(ショルダ)である。
【0095】
ステント保持スリーブ512は、先細り先端部502の近位端に固定され、および近位端の一体的な部分であってもよく、プライマリシースアバットメント502a内に取付けられ、プライマリシースアバットメント502aから近位方向に延びている。ときどきスリーブ512または保持スリーブ512と呼ばれるステント保持スリーブ512は、通常、先細り先端部502の近位端にある。ステント保持スリーブ512は、プライマリシースアバットメント502aから送達システム500の長手方向軸線590に沿って近位方向に延びている。
【0096】
図5A、
図5Bでは、ステント保持スリーブ512は、スリーブ512内の機能を示すため透明のフレームとして示される。しかし、他の例では、スリーブ512は不透明である。スリーブ512は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金(非磁性ニッケル−コバルト−クロム−モリブデン合金)、またはポリマーから製造される。(MP35N(登録商標)はSPS Technologies,Inc.の登録商標である)スリーブ512の透明性は単に説明を容易にするためであり、ステント保持スリーブ512の特性を限定するものではない。
【0097】
この例で、ステント保持スリーブ512はチューブである。しかし、チューブの使用は単に一例であり、この特定の構成への限定を意図しない。他のタイプのステント保持スリーブが、使用可能である。例えば、ステント保持スリーブ512は、他の例では、同時係属している、承継人が同一の、2009年4月17日出願の米国特許出願第12/426,020号明細書、”CASTELLATED SLEEVE STENT−GRAFT DELIVERY SYSTEM AND METHOD,”に記載されるようなスプライン加工スリーブであり、この特許はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0098】
ステント送達システム500は、ときどき外側チューブ518と呼ばれるスピンドルチューブ518をさらに有する。スピンドル520は、外側チューブ518の遠位部分に付着される。スピンドル520は、円筒状外面、およびスピンドルボディ522から半径方向に外方に突出する複数のスピンドルピン524を持つスピンドルボディ522を有する。この例で、複数のスピンドルピン524のそれぞれのスピンドルピンの外縁面は、長手方向軸線590およびスピンドルピンの中心の両方を通って通過する平面で円形のプロファイルを持つ。
【0099】
スピンドル520は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金、またはポリマーから製造される。また、内側チューブ506および外側チューブ518は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金、または編組ポリマーから製造される。
【0100】
スピンドル520は、スピンドルピン524がステントの配置前にスリーブ512(
図5A)の中にあるように、スリーブ512の内側にすべるよう構成されている。スピンドルピン524の最大の半径方向の高さは、特定のステント/ステントグラフトに対し選択される。よって、薄型のプロファイルのスピンドルピン524は単に一例であり、限定を意図しない。
【0101】
スピンドルピンの最大の半径方向の高さは、スリーブ512の内側円筒状表面に直接近接、または接触する。スピンドルピン524は、スピンドルボディ522からスリーブ512へ半径方向に延びている。スピンドルボディ522からスピンドルピン524が延びる最大直径は、通常、スリーブ512の内側円筒状表面の直径にほぼ等しい長さ未満であり、スピンドルピン524がスリーブ512の内側にはまるのを可能にする。環状の空間が、スリーブ512の内側円筒面とスピンドルボディ522の間に存在する。送達システム500の使用に適切な他のスピンドルおよび先細り先端部は、承継人が同一で、出願日が2006年11月14日のMitchelletal.の米国特許出願公開第2008/0114442 A1号明細書、”Delivery System for Stent−Graft with Anchoring Pins”に記載され、この出願公開はその全体が参照により前述で本明細書に組み込まれた。
【0102】
スリーブ保持着壁構成要素532は、スピンドルチューブ518の遠位端に固定的に取付けられる。1つの例では、スリーブ保持着壁構成要素532はスピンドル520と一体、すなわち、スピンドル520およびスリーブ保持着壁構成要素532が単一の部分である。スリーブ保持着壁構成要素532は、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、MP35N(登録商標)合金、またはポリマーから製造される。
【0103】
スピンドルチューブ518およびスリーブ保持着壁構成要素532のため選択された特定の素材は、スピンドルチューブ518が、本明細書に記載された従来の送達システムのスピンドルチューブおよびスリーブ保持着壁構成要素532の特徴および機能と同等の方法で機能する限りは重要ではない。また、スリーブ保持着壁構成要素532をスピンドルチューブ518の遠位端に固定して取り付けるのに使用される特定の方法は、ステントの送達および患者からの送達システム500の後退の間中、放出スリーブ保持着壁構成要素532がスピンドルチューブ518に装着されたままである限りは重要ではない。
【0104】
着壁カラー536(
図5B)の遠位部分538は、長手方向軸線590と一致する軸を有する中空のシリンダである。よって、遠位着壁カラー部分538の外周面は、実質的に同一の半径を持つ。ここで、実質的に同一は、製造許容範囲内で同一を意味する。遠位着壁カラー部分538は、長手方向軸線590に沿って近位に着壁カラー536の遠位端表面から延びる長さx1を有する。
【0105】
傾斜部分536_Iは着壁カラー136の近位部分であり、ボディ531から遠位着壁カラー部分538へ移行する。傾斜部分536_Iは、長手方向軸線590から遠位方向591に半径が徐々に増加する先細り外表面を有する。傾斜部分536_Iは、中空の円錐体の中心線が長手方向軸線590に一致する、中空円錐体の台部分である。
【0106】
より具体的には、傾斜部分536_Iの先細り外表面は部分536_Iの近位端で最小の半径を有し、半径が遠位に、すなわち部分536_Iの近位端から遠位方向591に徐々に増加する。傾斜部分536_Iの傾斜および長さは、所望の非外傷性外形プロファイル534を提供するよう選択される。再び、非外傷性外形プロファイルは、スリーブ保持着壁構成要素532およびスリーブ512をともなう先細り先端部502が患者から後退させられるとき、患者への損傷を防ぎ、ステントまたはステントグラフトの引っかかりを防ぐプロファイルである。
【0107】
この最初の位置(
図5A)で、スリーブ保持着壁構成要素532が完全にスリーブ112内に収容される。着壁カラー536の外半径は、ステント保持スリーブ512の内周面の半径におよそ等しい。着壁カラー536の外半径は、着壁カラー遠位部分538の外周面とスリーブ512の間の摩擦抵抗力が、ステントを配置するときスリーブ512の遠位方向591の移動を妨げるほど高くならないように選択される。
【0108】
スリーブ512がステント(ステントグラフト)を配置するため遠位方向591に距離xを移動されるとき、着壁カラー遠位部分538の部分538Bは、保持スリーブ512の近位端内に残る。1つの例では、保持スリーブの長さと着壁カラー遠位部分538の長さx1は、組み合わせで選択される。保持スリーブ512の長さは、ショルダ502aが着壁カラー遠位部分538の遠位縁部表面に接触するとき、保持スリーブ512の近位縁部が保持スリーブ512により拘束されたステントのアンカーピンに部分的にのみわたるように選択される。これは、アンカーピンの遠位先端部、例えば尖った先端部がスリーブ112を係合する(食い込む、引っかく、打こん)のを防ぐ。2008年5月15日付米国特許出願公開第2008/0114442号明細書を参照し、その全体は前述で参照により組み込まれた。
【0109】
先細り先端部502および結果として保持スリーブ512が距離xぶん移動されてステントを配置するとき、保持スリーブ512が長手方向軸線590周辺の中心に保持されるよう着壁カラー遠位部分538の十分な部分538Bが保持スリーブ512内に残るように、着壁カラー遠位部分538の長さx1は選択される。スリーブ512が着壁カラー536の中心におかれ、組み合わせは、送達システム500が引っ込められるとき非外傷性外形プロファイル534を有する。非外傷性外形プロファイル534は、送達システム500が患者から後退させられるとき、配置されたステントにひっかからない、比較的スムーズな移行をもたらす。
【0110】
さらに他の例が、
図6Aで示される。この例で、ステントグラフト送達システム600Aは、スリーブ保持着壁構成要素632Aおよびステント放出構成要素633Aの両方を有する。スリーブ保持着壁構成要素632Aは、ボディ631Aおよび着壁カラー636Aを有する。ステント放出構成要素633は、ボディ637Aおよび放出カラー635Aを有する。よって、この例では、
図1の例と異なり、スリーブ保持着壁構成要素632Aは、ステント放出構成要素633Aから切り離され取り除かれる。
【0111】
下記で詳述するように、放出カラー635Aは、ボディ637Aから遠位方向691に延びている。下記で詳述するように、先細り先端部602Aおよび保持スリーブ612Aが遠位方向691に移動されてステントを配置するとき、放出カラー635Aは、ステント(またはステントグラフト)の近位端の自動放出を補助する。
【0112】
特に、放出カラー635Aは、ステントの近位端が放出されるとき、ステントのクラウンがスピンドル620Aのスピンドルピン624Aから放出されるのを確実にする。放出カラー635Aは、クラウンをスピンドルピン624Aから放出するステントの本来の自己拡張力を補助する。放出カラー635Aにより付加された力は、スピンドル620Aのスピンドルピン624Aにくっつきまたは結合しているかもしれないステントのあらゆるクラウンを放出するのに十分である。よって、放出カラー635Aは、特定の方向で所望の位置にステントを配置するのを補助する。スピンドルピンで結合するステントの前述の問題は、放出カラー635Aで改善される。
【0113】
図6Aは、1つの例による、ステントおよび外側シースがないステント送達システム600の遠位端の例示である。先細り先端部602A、保持スリーブ612A、スリーブ保持着壁構成要素632、スピンドル620A、スピンドルチューブ618A、および内側チューブ606Aは、先細り先端部502、保持スリーブ512、スリーブ保持着壁構成要素532、スピンドル520A、スピンドルチューブ518A、および内側チューブ506にそれぞれ相当する。よって、先細り先端部502、保持スリーブ512、スリーブ保持着壁構成要素532、スピンドル520A、スピンドルチューブ518A、および内側チューブ506の前述の記載が、先細り先端部602A、保持スリーブ612A、スリーブ保持着壁構成要素632、スピンドル620A、スピンドルチューブ618A、および内側チューブ606Aのそれぞれに関して参照により本明細書に組み込まれ、繰り返さない。
【0114】
ステント放出構成要素633Aは、スピンドル620Aに近位のスピンドルシャフト618Aに固定されて取付けられる。放出カラー635Aの遠位端表面は、スピンドル620Aのボディ622Aの近位端に近接する。ボディ637Aは、放出カラー635Aから近位方向692に延びている。
【0115】
ボディ637Aの近位端から放出カラー635Aの近位縁部への点線は、この例の部分ではない。点線は、ボディ637Aの代替的な実装を示し、それは、ステント配置後スピンドルチューブ618Aが近位方向に引っ込められるとき、非外傷性外形プロファイルを有する。
【0116】
この例で、圧迫されない状態の放出カラー635Aは、スピンドルチューブ618Aの長手方向軸線と一致する軸を有する中空のシリンダである。放出カラー635Aの外周面は、実質的に同一の半径を持つ。ここで、実質的に同一は、製造許容範囲内で同一を意味する。1つの例では、放出カラー635Aの外半径は、スピンドルピン624Aの外半径以上である。放出カラー635Aは、弾性的に変形可能な素材から製造される。1つの例では、ボディ637Aおよび放出カラー635Aの両方は、一体として同一の弾性的に変形可能な素材から製造される。1つの適切な弾性的に変形可能な素材は、シリコーンである。ステント放出構成要素633Aは、スピンドルシャフト618Aに接着される。
【0117】
図6Bのステントグラフト送達システム600Bの遠位端は、スリーブ保持着壁構成要素632Aが除去されたのを除き、
図6Bのステントグラフト送達システム600Aの遠位端と同一である。よって、要素606B、624B、622B、620B、633B、635B、637B、618Bは、要素606A、624A、622A、620A、633A、635A、637A、618Aとそれぞれ同一である。
図6Bの例はステント放出構成要素を有するが、スリーブ保持着壁構成要素を持たない。
【0118】
図7で、スピンドルシャフト718のステント放出構成要素733は、ステント放出構成要素633A(
図6A)、633B(
図6B)と同一である。最初に、ステント702は、配置前の引っ込められていない位置の引込み可能なプライマリシース(図示せず)内に位置付けられる。1つの例では、ステント702は、副腎ステントである。しかし、この開示の観点では、ステント放出構成要素733は興味があるステントまたはステントグラフおよび対応する送達システムとともに使用可能である。
【0119】
プライマリシースは中空のチューブであり、内腔を形成し、その中を先細り先端部とステント保持スリーブ、スピンドルチューブおよび内側チューブが延びている。ステント702は、スピンドル720のスピンドルピン724で圧迫される。ステント放出構成要素733は、ステントの圧迫された支柱により弾性的に変形される。ステント702は、最初、プライマリシースによりある程度所定の位置に保持される。
【0120】
ステント702の配置を開始するため、プライマリシースは長手方向軸線に沿って、スピンドルチューブ/スピンドル/ステント放出構成要素に対して、ときどき引っ込められるというが、近位に移動され、よってステント702の遠位部分を配置する。
【0121】
図7Aでは、プライマリシースはすでに後退させられ、図示されていない。この例で、ステント702は、その半径方向に拘束された位置から放出されるとステント702が自己拡張するような、自己拡張ステントである。この例によると、ステント702は、例えばニチノールのような超弾性自己拡張記憶素材で形成される弾性を有する自己拡張構造である。
【0122】
図7Aでは不透明なスリーブ712によって部分的に不明瞭だが、ステント702の近位部分は、スピンドルチューブ718、スピンドル720および弾性的に変形された放出カラー735にわたって半径方向に拘束された構成である。ステント702の近位頂部は、スピンドルピン722の周囲に固着され、およびスリーブ712の内周面とスピンドルボディ722の間にロックされる。
【0123】
よって、プライマリシースが後退させられた後、ステント702のときどきクラウンと呼ばれる近位頂部は、半径方向に拘束され、スリーブ712によりスピンドルピン724の適切な位置に保持される(捕捉される)。プライマリシースの後退により、スリーブ712の近位端より近位のステント702の遠位部分は、露出され、部分的に配置される(拡張される)。
【0124】
保持スリーブ712の近位端がスピンドル720(
図7B)より遠位となるようにスリーブ712が遠位方向に移動されるとき、ステント702の近位端はスリーブ712にもう圧迫を保持されない。同様に、放出カラー733はもう圧迫を保持されず、弾性的に変形された放出カラー733に格納されたエネルギーが加えられ、長手方向軸線から半径方向に外側にはねる状態を起こす。半径方向外側の動作、すなわち、長手方向軸線から離れる動作は、放出カラー735の外周面が、ステントクラウンが半径方向に外側に移動するのを確実にさせる。ステント702の拡張する放出カラー735により及ぼされた半径方向に外側の力は、ステント702がスピンドル720のスピンドルピン724から配置されるのを確実にするのに十分である。
【0125】
図7Bは、放出後の、圧迫されない弛緩された状態へ半径方向に拡張された後の放出カラー735の構成の例示である。クラウンがスピンドル720の対応するスピンドルピンから取り除かれるよう、放出カラー735はステント支柱702Bを上げる。