(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0014】
(実施形態1)
本実施形態における接合装置の構成について
図1を参照して説明する。この接合装置1Aは、配線基板2(第1部材)とこの上で接着された複数の電子部品3(第2部材)とを含むワークW(
図10参照)をクランプして、配線基板2と複数の電子部品3とを一括で接合(圧着)するものである。すなわち、接合装置1Aは、配線基板2に複数の電子部品3が実装(電気的に接続)された半導体装置7(
図12参照)を製造する半導体製造装置である。なお、
図11に示すように、接続バンプ6が接続パッド5に接触する程度の接着状態としたワークWの一括接合を行っても良い。
【0015】
接合装置1Aは、ワークWを挟み込んでクランプするクランプ機構10と、クランプされたワークWを加圧する加圧機構11(荷重機構)と、クランプされたワークWを加熱する加熱機構12と、クランプされたワークWに超音波振動を加える振動機構13とを備えている。さらに、接合装置1Aは、クランプされたワークWを内包する空間をシールするシール機構14と、シールされた空間を圧縮空間にする圧縮機構15とを備えている。
【0016】
まず、接合装置1Aのクランプ機構10について具体的に説明する。クランプ機構10は、上下で対向するように設けられ、ワークWを挟み込んでクランプし、加圧可能な加圧手段(加圧部)でもある、上クランパ16(第1クランパ)および複数の下クランパ17(第2クランパ)を有している。上クランパ16は、例えば合金工具鋼からなり、上クランプ面16aが形成されている。また、下クランパ17は、例えば合金工具鋼からなり、下クランパ面17aが形成されている。これら上クランプ面16a、下クランプ面17aでワークWがクランプされる。本実施形態では、配線基板2に対応する上クランパ16と、複数の電子部品3のそれぞれに対応する複数の下クランパ17とで、ワークWがクランプされることとなる。
【0017】
上クランパ16は、上ベース21(例えば合金工具鋼からなる)下に固定して組み付けられている。また、複数の下クランパ17は、互いに所定間隔で支持プレート22(例えば合金工具鋼からなる)上に固定して設けられている。この複数の下クランパ17はそれぞれ、下向き凹状のフレーム27(例えば合金工具鋼からなる)の底部を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔27aに挿入されるように設けられている。貫通孔27aを所定間隔で形成されたフレーム27を用いて、支持プレート22で下クランパ17の位置合わせを精度良く行うことができる。
【0018】
本実施形態では、配線基板2の大きさに合わせて上クランパ16をブロック状とし、配線基板2よりも小さい電子部品3の大きさに合わせて下クランパ17をロッド状として、上クランプ面16aに対して直交するロッド状の複数の下クランパ17を所定間隔で設けている。また、本実施形態では、下クランパ17側からワークWに超音波振動を加えるので、ワークWに当接する面である下クランパ17のクランパ面17aを、ワークWの形状(大きさ)、すなわち電子部品3の大きさに合わせた大きさとしている。
【0019】
また、上クランパ16に対して複数の下クランパ17が所定間隔で離間して設けられた構成とすることで、複数の下クランパ17の熱容量の総和が上クランパ16の熱容量より小さくなる。換言すれば、上クランパ16よりも複数の下クランパ17の全体の容積の方が小さくなっているため本実施形態のように同様の材質で構成されたときには、下クランパ17全体の熱容量のほうが上クランパ16よりも小さいこととなる。後述するが、本実施形態では、加熱機構12を上クランパ16側に設けている。このため、上クランパ16と下クランパ17とでワークWをクランプした場合、熱容量の小さい下クランパ17は予め加熱されている上クランパ16によって急速に加熱され、ワークWも急速に所定温度に加熱することができる。
【0020】
ワークWが急速に加熱されることで、接着層4が硬化する前に、接続バンプ6のはんだも急速に溶融する。このため、接続パッド5と接続バンプ6との接合が図られる前に、接着層4が硬化することによって発生する接続不良を防止することができる。また、ワークWが急速に加熱されることで、接着層4に仮に微細な空気が混入していたとしても、
後述の圧縮空間ではその空気を膨張したり発泡したりすることを防止し、接続不良が発生するのを防止することができる。
【0021】
凹状のフレーム27は、開口縁部が下ベース28(例えば合金工具鋼からなる)で固定して組み付けられている。本実施形態のクランプ機構10では、上ベース21を固定とし、この上ベース21に対して図示しない電動モータやトグルリングなどを用いて下ベース28を上動または下動可能としている。なお、下ベース28を固定とし、この下ベース28に対して上ベース21を上下動するようにしても良い。
【0022】
また、下ベース28の中央部には、厚さ方向に貫通する貫通孔28aが形成されている。この下ベース28の貫通孔28aに加圧機構11が設けられる。複数の下クランパ17は、この加圧機構11によって、下ベース28に対して支持プレート22を介してフローティング支持されている。フローティング支持されたロッド状の下クランパ17は、振動機構13により振動され易くなっている。
【0023】
次に、接合装置1Aの加圧機構11について具体的に説明する。加圧機構11は、上下方向に昇降可能な昇降機構24を備えている。この昇降機構24上には、熱加熱機構12からの熱が昇降機構24への伝導を防止する断熱ブロック23(例えば合金工具鋼からなる)が設けられている。この断熱ブロック23上には、支持プレート22が設けられている。
【0024】
昇降機構24は、支持プレート22を所定の位置で振動機構13によるワークWの加振が有効に作用するように支持している。また、昇降機構24は、クランプ機構10の動作に伴って支持プレート22の下ベース28に当接するまで押し下げられるようになっている(
図3参照)。
【0025】
断熱ブロック23には、中央部で貫通する断面凸状の貫通孔23aが形成されており、その両端にはシール部材25、26(例えばOリング)が設けられている。貫通孔23aでは、昇降機構24側の開口面積を支持プレート22側の開口面積を大きくすることで、昇降機構24側へ熱を伝わりにくくしている。また、シール部材25、26により内部空間がシールされた貫通孔23aにより、断熱ブロック23の熱容量を小さくしている。
【0026】
本実施形態では、上クランパ16側からクランプされたワークWを加熱するものである。ワークWを急速に加熱するために、下クランパ17側では、熱容量が小さいことが望まれる。その一方で、下クランパ17などが急速に加熱されるので、支持プレート22およびその下のブロックを介して、昇降機構24にも熱が急速に伝導されてしまうことが考えられる。そこで、本実施形態では、昇降機構24側の開口面積を支持プレート22側の開口面積を大きくした凸状の貫通孔23aを有する断熱ブロック23を用いて、昇降機構24側へ熱を伝わりにくくしている。
【0027】
次に、接合装置1Aの加熱機構12について具体的に説明する。加熱機構12は、上クランプ16側からクランプされたワークWを加熱するヒータ31を備えている。ヒータ31は、
図1の紙面垂直方向に延在するように、上クランパ16に内蔵されている。すなわち、加熱能力を向上させるために、上クランプ面16aと並行となるように、ヒータ31が設けられている。
【0028】
また、ヒータ31の加熱能力は、上クランパ16、下クランパ17などの熱容量を有する部材を考慮し、配線基板2と電子部品3との間の接着層4を硬化させる温度であって、かつ、電子部品3の接続バンプ6を溶融する温度を、クランプされたワークWに加えられることが必要となる。なお、接続バンプ6は、はんだバンプで有る場合には融点は例えば250〜260℃程度である。また、接着層4は、NCFやNCPである場合には例えば200℃〜260℃で所定時間が加わることで硬化する。
【0029】
次に、接合装置1Aの振動機構13について具体的に説明する。振動機構13は、下クランパ17側から、クランプされたワークWに超音波振動を加える超音波振動子32を備えている。超音波振動子32は、ロッド33および支持プレート22を介して下クランパ17と接続されている。これにより、振動機構13は、超音波振動子32を振動源とし、ロッド33、支持プレート22および下クランパ17をホーン部としてクランプされたワークWを加振する。超音波振動子32の周波数としては例えば20〜100kHz程度である。なお、
図1では、ロッド33は、フレーム27および下シールブロック35を貫通するように設けられているが、その貫通孔はシールされている。
【0030】
この支持プレート22上にロッド状の下クランパ17が、フレーム27の貫通孔27aを貫通して複数設けられている。この貫通穴27aの大きさは、下クランパ17の振動時に干渉しない大きさであり、貫通孔27aの内壁と下クランパ17の側面との間には空隙が形成されている。
【0031】
前述した加熱機構12においては、ブロック状の上クランパ16に対して、下クランパ17をロッド状として、熱容量を低減している。これにより、加熱機構12の加熱能力を向上させている。振動機構13においては、対象物が小さいほど効率を低減させずに加振できるため、配線基板2より小さい電子部品3に加振できるように、電子部品3の大きさに合わせたクランプ面17aのロッド状の下クランパ17を設けている。すなわち、本実施形態では、加熱機構12および振動機構13を機能させるために、下クランパ17を兼用している。これにより、接合装置1Aの部品点数を少なくすることができる。
【0032】
次に、接合装置1Aのシール機構14について具体的に説明する。シール機構14は、上クランパ16と複数の下クランパ17の周囲に設けられ、クランプされたワークWが内包される密閉空間(シールされた空間37)を形成するものである。このシール機構14は、上クランパ16および下クランパ17の周囲に設けられた上シールブロック34および下シールブロック35を有している。
【0033】
上シールブロック34は、例えば合金工具鋼からなる筒状であり、上ベース21下の外周部で固定して組み付けられている。この筒状の上シールブロック34の内部に、上クランパ16が設けられている。この上シールブロック34の下シールブロック35側の縁部には、シール部材42(例えばOリング)が設けられている。また、下シールブロック35は、例えば合金工具鋼からなる筒状であり、下ベース28上の外周部で固定して組み付けられている。この筒状の下シールブロック35の内部に、下クランパ17が設けられている。また、下シールブロック35の上シールブロック34側の縁部は、シール部材42と対向するように設けられている。
【0034】
接合装置1Aでは、下ベース28の貫通孔28aの内壁と断熱ブロック23の側面との間には空隙が形成されている。この空隙は、振動機構13の動作により支持プレート22下の断熱ブロック23が下ベース28と接触して振動の妨げとならないようにするためや、加圧機構11を上下動させる際の摩擦を低減させるために形成されている。このような空隙が形成されるために、シール機構14は、下ベース28の貫通孔28aと断熱ブロック23との間をシールするシール部材43(例えばOリング)を有している。
【0035】
このような構成のシール機構14によって、上ベース21および下ベース28が近接することで、シール部材42が下シールブロック35の縁部に当接して、シールされた空間37(
図2参照)が形成され、この密閉空間において加熱機構12によりワークWを急速に加熱可能となっている。
【0036】
次に、接合装置1Aの圧縮機構15について具体的に説明する。圧縮機構15は、下シールブロック35に形成された流路36を通じて、シールされた空間37内に圧縮空気を導入するコンプレッサ41を備えている。クランプされたワークWに超音波を加振する場合、超音波振動により接着層4(
図11参照)からボイドが発生することも考えられる。そこで、本実施形態では、圧縮された空間37(以下、圧縮空間37という)で超音波を加振することで、ボイドの発生を抑制することができる。このようにボイドの発生を抑制することで、ワークWに設けられた接続パッド5と接続バンプ6間の接続信頼性を向上することができる。
【0037】
また、クランプ前に加熱機構12からの輻射熱によって接着層4が加熱される際には、接着層4がボイドの発生によって膨張し電子部品3を配線基板2から引き離す力が加わるおそれがあるが、ワークWが圧縮空間37で加熱されるので電子部品3が浮き上がったり傾いたりする不具合を効果的に防止することができる。また、超音波加振する際に圧縮空間37としておくことにより、接着層4においてボイドの発生や膨張によって接着層4自体が膨張することで接続端子同士をずらすような力が加わることも効率的に防止することができる。また、圧縮空間37において配線基板2に複数の電子部品3を接合する構成であるため、複数の接着層4に対して一様の圧力を加えながら超音波加振及び加圧加熱を行うことができ、成形品質の均一化を図ることもできる。
【0038】
次に、本実施形態における接合装置1Aを用いて、積層された配線基板2および複数の電子部品3を含むワークWをクランプして各部材を一括で接合する接合方法と共に、配線基板2に電子部品3を実装する電子部品3の実装方法(半導体装置7の製造方法)について、
図1〜
図3および
図10〜
図12を参照して具体的に説明する。
図10〜
図12は、
図1〜
図3の動作中の接合装置1AにおけるワークWに対応しており、その要部を拡大して示している。
【0039】
まず、
図10に示すように、配線基板2の複数の接続パッド5と対応する各電子部品3の複数の接続バンプ6とを対向して位置合わせして、配線基板2上に接着層4(例えば、NCFやNCP)を介して複数の電子部品3を接着したワークWを準備する。この配線基板2には、例えば、公知のフリップチップボンダを用いて、複数の電子部品3がマトリクス状に位置合わせと仮圧着される。
【0040】
配線基板2は、例えばガラスエポキシ基板であり、その内部に配線パターンが形成されており、また絶縁層8から露出する接続パッド5が形成されている。また、電子部品3は、例えば半導体チップやチップコンデンサであり、接続バンプ6としてはんだバンプが用いられている。なお、本実施形態では、接続バンプ6(はんだバンプ)を溶融して、接続パッド5と接合する。
【0041】
続いて、
図1に示すように、上クランパ16と下クランパ17とが離間した状態で、図示しない搬送装置によって下クランパ17にワークWを載置する。具体的には、複数の下クランパ17のクランプ面17aのそれぞれに複数の電子部品3を配置する。また、ワークWの配線基板2は、上クランパ16のクランプ面16aと対向して配置する。
【0042】
続いて、
クランプ機構10により上ベース21および下ベース28を近接させることで、シール機構14によりクランプされたワークWが内包される空間37をシールする。その後、圧縮機構15によりシールされた空間37に圧縮空気を導入して圧縮空間37を形成する。この場合、圧縮空気を導入することで圧縮空間37の圧力を大気圧より高くボイドの膨脹を抑制する程度に高い圧力に設定する必要があり、好ましくは、ボイドを潰す程度に高い圧力に設定するのが好ましい。圧縮空間37は、例えば空間37のシールが解除されるまでの間、形成しておくことができる。ただし、空気の発泡防止や積極的な空気の排出のため、少なくとも接着層4が硬化されるまで、圧縮空間37が形成されるのが好ましい。
【0043】
次いで、
図2に示すように、上ベース21および下ベース28を更に近接させることで、配線基板2に対する上クランパ16および複数の電子部品3にそれぞれ対する複数の下クランパ17でワークWを挟み込んで加圧する。これにより、配線基板2上の複数の電子部品3が一括してクランプされたこととなる。
【0044】
また、各電子部品3では、
図11に示すように、接着層4を接続バンプ6で押し出して、配線基板2の複数の接続パッド5に対して、対応する複数の接続バンプ6を一括して当接させる。上クランパ16は、加熱機構12により予め加熱されているため、上クランパ16がワークWに当接したときから、接続パッド5および接続バンプ6は加熱され始める。本実施形態では、上クランパ16の熱容量より複数の下クランパ17の熱容量の総和が小さいため、接続パッド5および接続バンプ6は急速に加熱され始める。
【0045】
次いで、振動機構13(超音波振動子32)により、ワークWに超音波振動(例えば、20〜100kHz程度)を加えて互いに当接された接続パッド5および接続バンプ6を振動させる。前述したように、接続バンプ6は接着層4を押し出して接続パッド5と当接する。このため、接続パッド5と接続バンプ6との間には押し出しきれなかった接着層4が介在することも考えられる。また、配線基板2と電子部品3が接着層4で接着される前では、接続パッド5および接続バンプ6の表面が露出しているので、表面に酸化膜が形成されていることも考えられる。
【0046】
そこで、超音波振動子32は、当接された接続パッド5および接続バンプ6を振動させて、接着層4や酸化膜を除去する。また、加熱された接続バンプ6が溶融するまで、ワークWに超音波振動を加えることで、より多くの接着層4や酸化膜を除去することができる。したがって、これらが除去された状態の接続パッド5および接続バンプ6が接合されることで、ワークWに設けられた接続パッド5と接続バンプ6間の接続信頼性を向上することができる。
【0047】
また、接続パッド5と接続バンプ6と同じ材質(金、銀、銅、はんだ等)を用いる場合には、超音波加振して酸化膜を除去することで確実に拡散接合させることができるためより確実な接合が可能となる。このような場合にもワークWに設けられた接続パッド5と接続バンプ6間の接続信頼性を向上することができる。なお、本実施形態では、加熱により電子部品3の接続端子(接続バンプ6)が溶融する場合について説明するが、これに限らず、配線基板2の接続端子を溶融させても、また、配線基板2の接続端子と電子部品3の接続端子とも溶融させても、配線基板2の接続端子と電子部品3の接続端子とを接合することができる。
【0048】
なお、シール後、圧縮空間37が形成される前に、流路36を通じて真空ポンプ(図示しない)でシールされた空間37を減圧しても良い。減圧することで、接着層4内の微細な空気や、ワークWが内包される空間37内の異物(浮遊物)を除去することができる。これにより、配線基板2および電子部品3を含む半導体装置7に異物などの混入を防止することができる。
【0049】
本実施形態では、圧縮空間37内でワークWに超音波振動を加えている。これにより、仮に接着層4に予め微細な空気が混入していた場合であっても、ボイドの発生を抑制することができる。このようにボイドの発生を抑制することで、ワークWに設けられた接続パッド5と接続バンプ6間の接続信頼性を向上することができる。
【0050】
続いて、
図3および
図12に示すように、
クランプ機構10により上ベース21および下ベース28を
図2の状態から更に近接させることで、下クランパ17、支持プレート22および断熱ブロック23は、加圧機構11(昇降機構24)の押圧力(第1押圧力)に抗して押し下げられて支持プレート22が下ベース28に当接する位置まで押し下げられる。次いで、加熱機構12により加熱された接続パッド5および接続バンプ6に対して、第1押圧力より高い第2押圧力で加圧機構11を駆動させて上クランパ16および下クランパ17でさらに加圧して接合させると共に、接着層4を加熱硬化させる。
【0051】
このように接合装置1Aを用いて、配線基板2上で接着された複数の電子部品3を含むワークWに対してクランプして、各部材を一括で接合する。これにより、配線基板2に電子部品3が実装され、半導体装置7が製造される。
【0052】
本実施形態のように、加熱と同時に加圧を行うことで、接続パッド5および接続バンプ6の接合時には接続バンプ6は溶融しているので、接続パッド5および接続バンプ6を容易に接合(圧着)することができる。また、配線基板2に電子部品3を実装するまで圧縮空間37を維持しておくことで、接着層4に微細な空気が含まれていたとしても、微細な空気を圧縮して微小化させることで、配線基板2と電子部品3との間を高品質にアンダーフィルすることができる。これにより、ワークWに設けられた接続パッド5と接続バンプ6との接続不良を低減させると共に、接続信頼性を向上することができる。
【0053】
(実施形態2)
本実施形態における接合装置の構成について
図4を参照して説明する。前記実施形態1における接合装置1Aは、下クランパ17側からクランプされたワークWに超音波振動を加えたが、本実施形態における接合装置1Bは、上クランパ16側から加振するものである。
【0054】
超音波振動子32と接続され、複数の下クランパ17と対向する位置にそれぞれワークWに当接する複数の突起部44aが形成されたホーン44が、上クランパ16下に設けられている。下クランパ17と対向する位置に突起部44aを設けることで、ホーン44と下クランパ17でワークWを挟み込んでクランプすることができる。
【0055】
本実施形態では、ホーン44を介して上クランパ16と下クランパ17でワークWをクランプするので、ホーン44がクランパとしてみなすことができる。すわなち、ホーン44は、電子部品3の大きさに合わせたクランプ面44bを有する突起部44aが形成されたクランパである。また、本実施形態では、上クランパ17側からワークWに超音波振動を加えるので、ワークWに当接する面であるホーン44(クランパ)のクランパ面44bを、ワークWの形状(大きさ)、すなわち電子部品3の大きさに合わせた大きさとしている。
【0056】
接合装置1Aでは、複数の下クランパ17のクランプ面17aのそれぞれに複数の電子部品3を配置する構成であるが、電子部品3の厚さが薄いと配置することが難しい場合もある。そこで、本実施形態では、基板保持プレート45を用いて、その上でワークWを保持して、配線基板2に電子部品3を実装している。なお、セラミックス基板のように剛性が高く撓みが少ない配線基板2を用いた場合には、基板保持プレート4を省略して配線基板2が下クランパ17に支持されるようにしても良い。
【0057】
次に、本実施形態における接合装置1Bを用いて、積層された配線基板2および複数の電子部品3を含むワークWをクランプして各部材を一括で接合する接合方法と共に、配線基板2に電子部品3を実装する電子部品3の実装方法(半導体装置7の製造方法)について
図4〜
図6および
図10〜
図12を参照して具体的に説明する。
図10〜
図12は、
図4〜
図6の動作中の接合装置1BにおけるワークWに対応しており、配線基板2と電子部品3を上下逆にして、その要部を拡大して示している。
【0058】
まず、
図10に示すように、配線基板2の複数の接続パッド5と対応する各電子部品3の複数の接続バンプ6とを対向して位置合わせして、配線基板2上に接着層4(例えば、NCFやNCP)を介して接着されたワークWを準備する。続いて、
図4に示すように、上クランパ16と下クランパ17とが離間した状態で、図示しない搬送装置によって下クランパ17にワークWを載置する。この際、複数の電子部品3がそれぞれホーン44の複数の突起部44aと対向して配置される。
【0059】
続いて、
クランプ機構10により上ベース21および下ベース28を近接させることで、シール機構14によりクランプされたワークWを内包する空間37をシールする。また、
図5に示すように、上クランパ16(ホーン44)および下クランパ17でワークWを挟み込んでクランプし、
図11に示すように、接着層4を接続バンプ6で押し出して接続パッド5と接続バンプ6とを当接させる。
【0060】
その後、圧縮機構15によりシールされた空間37に圧縮空気を導入して圧縮空間37を形成する。次いで、振動機構13(超音波振動子32)により、ワークWに超音波振動(例えば、20〜100kHz程度)を加えて接続パッド5および接続バンプ6を振動させる。
【0061】
続いて、
図6および
図12に示すように、
クランプ機構10により上ベース21および下ベース28を
図5の状態から更に近接させることで、下クランパ17、支持プレート22および断熱ブロック23は、加圧機構11(昇降機構24)の押圧力(第1押圧力)に抗して押し下げられて支持プレート22が下ベース28に当接する位置まで押し下げられる。次いで、加熱機構12により加熱された接続パッド5および接続バンプ6に対して、第1押圧力より高い第2押圧力で加圧機構11を駆動させて上クランパ16および下クランパ17でさらに加圧して接合させると共に、接着層4を加熱硬化させる。
【0062】
このように接合装置1Bを用いて、配線基板2上で接着された複数の電子部品3を含むワークWに対してクランプして、各部材を一括で接合する。これにより、配線基板2に電子部品3が実装され、半導体装置7が製造される。
【0063】
このように、接合装置1Bを用いて、配線基板2の接続パッド5と電子部品3の接続バンプ6とを接合して、配線基板2に電子部品3を実装することで、前記実施形態1における接合装置1Aと同様に、ワークWに設けられた接続パッド5と接続バンプ6間の接続信頼性を向上することができる。
【0064】
(実施形態3)
本実施形態における下クランパについて
図7〜
図9を参照して説明する。前記実施形態1における下クランパ17は単体で構成されていたが、本実施形態における下クランパ17Aは、ワークWに超音波振動を加えるピン状の加振用部材51と、加振用部材51が挿入され、ワークWに当接する筒状の加圧用部材52とを含んで構成されている。なお、加振用部材51は超音波振動子31と接続されており、加圧用部材52は昇降機構24と接続されている。
【0065】
図2を参照して説明した、ワークWに超音波振動を加えて接続パッド5および接続バンプ6を振動させる工程では、加圧用部材52に対して相対的に加振用部材51を突き出し、加振用部材51が当接した状態でワークWに超音波振動を加える(
図7参照)。また、
図3を参照して説明した、加熱された接続パッド5および接続バンプ6に対して、上クランパ16および下クランパ17で加圧して接合させると共に、接着層4を加熱硬化させる工程では、加振用部材51からに対して相対的に加圧用部材52を突き出し(
図8参照)、さらに突き出した加圧用部材52が電子部品3に当接した状態で接続パッド5および接続バンプ6を加圧する(
図9参照)。
【0066】
前記実施形態1では、加熱された接続パッド5および接続バンプ6に対して、上クランパ16および下クランパ17で加圧する際、下クランパ17はロッド33を介して超音波振動子32に接続されているので、超音波振動子32が熱膨張して、精度良く加圧できない場合がある。そこで、本実施形態における下クランパ17Aでは、加振用と加圧用に分けて、加振用部材51と加圧用部材52を設けることで、精度良く加圧して接合することができ、ワークWに設けられた接続パッド5と接続バンプ6間の接続信頼性を向上することができる。また、超音波振動子32への加熱を抑制することもできる。
【0067】
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0068】
例えば、前記実施形態では、積層された第1および第2部材を含むワークをクランプして各部材を一括で接合する接合方法において、第1部材を配線基板2とした場合について説明した。これに限らず、第1部材として、例えば、有機基板やセラミック基板のような無機基板などの他の種類の基板(配線基板)、リードフレーム、または半導体ウエハであっても良い。また、第1、第2部材にさらに第3部材を積層する場合であっても良い。例えば、第1部材を配線基板とし、第2、第3部材を半導体チップとしても良い。
【0069】
また、例えば、前記実施形態1では下クランパ17側からワークWに加振し、前記実施形態2では上クランパ16側からワークWを加振した場合について説明したが、それらを組み合わせて上クランパ16および下クランパ17の両側からワークWを加振しても良い。両側から加振することでより異物を除去することができる。