(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの輪転印刷機により印刷される新聞はブランケット判(縦545mm×横406mm)またはタブロイド判(縦406mm×横273mm)のみであり、混雑した電車内等の狭いスペースでは広げて読むことが困難であるという問題があった。
【0006】
このような狭いスペースで新聞を読むために、小さく新聞を折り畳んでおく方法が多く採られている。しかし、事前に折り畳んでおく必要がある上に、折り畳み方によっては満員電車等の非常に限られたスペースしかない場合にページをめくることが困難であったり、ページがずれ落ちたりするという問題がある。また、新聞を半分ないし4分の1に折り畳んで読むため、新聞編集者の意図したレイアウトが生かされないという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は、混雑した電車内等の狭いスペースであっても、事前の折り畳み等の特段の工夫をすることなく広げて読むことができ、ページをめくることが容易である新聞を製作する印刷物製作方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の印刷物製作方法は、両面に印刷がされた2つのウェブから印刷物を製作する印刷物製作装置による印刷物製作方法であって、印刷画面の縦方向とウェブの給紙方向が平行になるようにウェブの幅方向に横一列に4面を並べて表裏両面に印刷された2つのウェブのうち1つのウェブの片面に、ウェブの幅方向の両端縁からウェブの幅の略4分の1内側に入った2箇所の部位のそれぞれに、ウェブの給紙方向と平行に2条の細線糊を間隔を空けて2本ずつ、合計4条の細線糊を設け、前記2つのウェブを重ね合わせて固着する第1糊付工程と、前記固着される2つのウェブを、ウェブの幅方向の中心線を境目としてウェブの給紙方向と平行な折り目で幅が半分になるように2つ折りにする第1折工程と、該第1折工程により4つ重ねにされるウェブのうち2つ目又は3つ目のウェブの、前記第1糊付工程により設けられた2条の細線糊の真裏にあたる位置にウェブの給紙方向と平行に2条の細線糊を間隔を空けて設け、ウェブを固着する第2糊付工程と、該第2糊付工程により固着される4つ重ねのウェブを前記印刷画面の縦方向の長さに裁断し、該印刷画面の縦方向の中心線を境目としてウェブの給紙方向と垂直な折り目で印刷画面の縦の長さが半分になるように2つ折りにする裁断折工程と、該裁断折工程によって裁断され8つ重ねにされるウェブを、幅方向の中心線を境目としてウェブの給紙方向と平行な折り目で2つ折りにする枚葉紙折工程と、該枚葉紙折工程により折られるウェブの両端部を前記印刷画面の縦方向に切り落とす切断工程と、を含み、これらの工程により8面を有する印刷物が縦に2つ折りにされた状態で同時に2つ製作されることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の印刷物製作装置は、両面に印刷がされた2つのウェブから印刷物を製作する印刷物製作装置であって、印刷画面の縦方向とウェブの給紙方向が平行になるようにウェブの幅方向に横一列に4面を並べて表裏両面に印刷された2つのウェブのうち1つのウェブの片面に、ウェブの幅方向の両端縁からウェブの幅の略4分の1内側に入った2箇所の部位のそれぞれに、ウェブの給紙方向と平行に2条の細線糊を間隔を空けて2本ずつ、合計4条の細線糊を設け、前記2つのウェブを重ね合わせて固着する第1糊付部と、前記固着される2つのウェブを、ウェブの幅方向の中心線を境目としてウェブの給紙方向と平行な折り目で幅が半分になるように2つ折りにする第1折部と、該第1折部により4つ重ねにされるウェブのうち2つ目又は3つ目のウェブの、前記第1糊付部により設けられた2条の細線糊の真裏にあたる位置にウェブの給紙方向と平行に2条の細線糊を間隔を空けて設け、ウェブを固着する第2糊付部と、該第2糊付
部により固着される4つ重ねのウェブを前記印刷画面の縦方向の長さに裁断し、該印刷画面の縦方向の中心線を境目としてウェブの給紙方向と垂直な折り目で印刷画面の縦の長さが半分になるように2つ折りにする裁断折部と、該裁断折部によって裁断され8つ重ねにされるウェブを、幅方向の中心線を境目としてウェブの給紙方向と平行な折り目で2つ折りにする枚葉紙折部と、該枚葉紙折部により折られるウェブの両端部を前記印刷画面の縦方向に切り落とす切断部と、を備え、8面を有する印刷物を縦に2つ折りにした状態で同時に2つ製作することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明によると、通常の新聞の略半分の幅で、背の部分が糊付けされ、縦方向に2つ折りにされた8ページの新聞が同時に2部製作される。
【0011】
この新聞は、通常の新聞及びタブロイド判に比べて横幅が狭いため、混雑した電車内等の狭いスペースであってもそのまま広げて読むことができる。加えて、背の部分が糊付けされているため、読んでいる最中にページが脱落せず、かつページを簡単にめくることができる。また、糊でページを綴じているため、廃棄時に分別する必要がなく、綴じ具により怪我をすることもない。さらに、新聞を折らずに読むことができるため、新聞編集者の意図したレイアウトが生かされる。
【0012】
また、1工程で同時に2部の新聞が製作されるため製作効率も良い。さらに、この工程を行うための印刷物製作装置は構造が簡単であり、かつ通常の新聞印刷に用いられる機械の多くを転用できることから、低コストで装置を設計することができる。印刷機と一体として設計することも可能であるため、印刷と同時に製本が可能であり、製本所等に印刷物を運ぶ必要がなく、運搬時の汚損等のリスクも軽減できる。
【0013】
加えて、糊付けが1本の太い線状ではなく、間隔を空けた細い2条の線状となっているため、枚葉紙折工程終了時に、細線糊とウェブ端との間に糊付けされていない領域ができる。したがって、切断工程においてウェブの端を切り落とす際、この糊付けされていない領域を切ることができる。これにより、切断工程の刃に糊が付着せず、刃の切断性能の低下を防ぐことができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明における印刷物の製作方法及び製作装置を実施するための形態について、図面を参照しながら詳述する。
図1において、本発明の実施例における印刷物製作装置1は2つのウェブから同時に2つの印刷物を製作するものであり、第1糊付部2と、第1折部3と、第2糊付部4と、裁断折部5と、枚葉紙折部6と、切断部7とを備えるものである。
【0016】
ここでウェブとは、印刷に用いられるロール状に巻かれた長帯状の巻取紙を指す。また、
図1及び
図2の上部において、左手に表示されているウェブを第1ウェブW1、右手に表示されているウェブWを第2ウェブW2とし、
図1の最上部において、手前側を向く面をそれぞれ第1ウェブの表面W3、第2ウェブの表面W5とし、奥側を向く面をそれぞれ第1ウェブの裏面W4、第2ウェブの裏面W6とする。これらの図中の矢印は、ウェブの給紙方向を示す。また、ここで印刷物とは、両面に印刷がされた複数枚の紙が任意の位置で糊付けされ綴じられたものを指し、新聞、小冊子等が挙げられる。実施例においては、ウェブW1及びW2に通常新聞に使用されるD巻の紙(紙の幅813mm)を採用し、印刷物とは幅が通常の新聞の略半分である8ページの新聞であって表紙から見て右側の縦辺が糊付され綴じられているものとする。
【0017】
第1糊付部2及び第2糊付部4は細線糊8、9を設けることができるものであれば良く、糊の塗布、吹きつけ、テープ状糊の貼付等様々な方法を用いることができるが、好ましい例としてグルーガンが挙げられる。また、糊の種類は、一般に印刷物に使用されるものであれば特に限定されない。細線糊8、9の形状は、実線、破線、点線等の様々な形をとることができる。実施例においては、第1糊付部2としてグルーガン2を、第2糊付部4としてグルーガン4を採用する。また、第1糊付部2により設けられた細線糊を細線糊8、第2糊付部4により設けられた細線糊を細線糊9として区別するものとする。
【0018】
第1折部3は、ウェブW1及びW2を給紙方向と平行な折り目で2つ折りにできるものであれば良く、例として、新聞輪転印刷機において三角板又はフォーマーと呼ばれる三角板状の部品が挙げられる。実施例においては、第1折部3として三角板3を採用する。
【0019】
裁断折部5は、ウェブW1及びW2を一定の長さに裁断し、さらにウェブW1及びW2を給紙方向と垂直な方向に2つ折にできるものであれば良く、例として新聞用輪転印刷機におけるロータリフォルダ式折機やジョウフォルダ式折機が挙げられる。実施例においては、裁断折部5として折胴10及び咥え胴11を備えるジョウフォルダ式の折機5を採用する。
【0020】
枚葉紙折部6は、一定の長さに裁断されたウェブW1及びW2を2つ折にすることができるものであれば良く、例として、チョッパブレード及び折ローラーを備えたチョッパ折機が挙げられる。なお、ここで枚葉紙とは一定の長さに裁断されたウェブを指す。実施例においては、枚葉紙折部6としてチョッパブレード12及び折込ローラー13を備えるチョッパ折機6を採用する。
【0021】
切断部7は、折り重なったウェブW1及びW2の一端を一度に切り落とすことができるものであればよく、例として製本等に用いられるロータリートリマーが挙げられる。実施例においては、切断部7として平行な2本のロータリートリマー7を採用している。
【0022】
実施例に用いる装置は上記の構成を有しているため、
図2及び
図12に示すように、印刷部により印刷がされたウェブW1及びW2のうち第2ウェブの裏面W6に、グルーガン2により、幅方向の両端縁から略4分の1内側の部位で第2ウェブW2の給紙方向に平行であり所定の間隔を空けた2条の細線糊8が2組塗りつけられ、この細線糊により第1ウェブの表面W3と第2ウェブの裏面W6が接着される。この工程を第1糊付工程S100とする。続いて、ウェブW1及びW2は三角板3によりウェブW1及びW2の幅が半分になるように縦折され(第1折工程S110)、グルーガン4により第1ウェブの裏面W4に細線糊9が塗りつけられ、ウェブWが折り目の内側で接着される(第2糊付工程S120)。なお、ここで縦折とは、ウェブW1及びW2の幅方向の中心線を境目としたウェブの給紙方向に平行な折り目による2つ折を指し、横折とは前記縦折と垂直な方向での2つ折を指す。続いて、折機5により4つ重ねのウェブW1及びW2は新聞紙面の縦辺の長さに裁断され、新聞紙面の縦辺の中心線を境目として横折される(裁断折工程S130)。その後、ウェブW1及びW2はチョッパ折機6により幅方向の中心線を境目として縦折され(枚葉紙折工程S140)、ロータリートリマー7により両端が新聞の縦辺と平行に切り落とされる(切断工程S150)。これらの工程を経て、新聞が同時に2部完成する。
【0023】
図1において、図外の印刷機によって表裏両面に印刷がされた2つのウェブW1、W2が給紙される。ウェブW1及びW2の印刷画面の配置は
図3及び
図4に示すとおりである。
図3及び
図4の各ウェブW中に表示した給紙方向に縦長である矩形は印刷画面を表している。また、各印刷画面中の丸で囲った天の字は印刷画面の上方を示し、丸で囲った数字はその印刷画面が完成した新聞Nの第何面に当たるかを表している。さらに、各印刷画面に甲、乙、丙及び丁の文字を付しているが、これは、同じ文字を付された8面が束となり1部の新聞を形成するものである。印刷物製作装置1全体による1工程により甲と乙の新聞が同時に製作され、さらに1工程を繰り返すことにより丙と丁の2部の新聞が同時に製作される。a、A及びb、Bはそれぞれ第1ウェブW1及び第2ウェブW2の合印であり、同一の記号を重ね合わせることで、第1ウェブW1及び第2ウェブW2の表面と裏面との印刷画面の対応関係を示す。例えば、第1ウェブW1において、乙の第6面の裏は乙の第5面であり、これらの面の天地は同じ方向を向いている。また、g1及びg2は細線糊8及び9が設けられる位置を、G1及びG2はそれぞれ細線糊8及び9により接着される位置を示す。図中の矢印は、印刷機から三角板3に向かってウェブW1及びW2が送られる給紙方向を示す。
【0024】
続いて、第1糊付工程S100においてグルーガン2により第2ウェブの裏面W6に細線糊8が4条塗りつけられ、第1ウェブの表面W3と第2ウェブの裏面W6が接着される。
図5は第2ウェブの裏面W6における糊付工程を第2ウェブの裏面W6側から見た図であり、図中の矢印は第2ウェブW2の給紙方向を示す。
【0025】
ここで、細線糊8が塗りつけられる位置は、
図4における4条のg1線である。このように、第2ウェブの裏面W6の幅方向に4面並んだ印刷画面のうち、両端にある印刷画面とその内側にある印刷画面の間にある2箇所の余白に、第2ウェブW2の給紙方向と平行に2条ずつ塗りつけられる。細線糊8により、
図4のg1線と
図3のG1線が接着され、新聞紙面第2面の左辺と第3面の右辺、第6面の左辺と第7面の右辺がそれぞれ接着される。なお、細線糊8は第1ウェブの表面W3に塗りつけることも可能である。この場合、細線糊は
図3のG1線に塗りつけられる。
【0026】
続いて、第1折工程S110において、三角板3及びローラー14により第2ウェブの表面W5が表になるようにウェブW1及びW2が幅方向の中心線を境目として給紙方向と平行な折り目で折られ、第2糊付工程S120においてグルーガン4により第1ウェブの裏面W4に細線糊9が2条塗りつけられ第1ウェブの裏面W4同士が接着される。なお、グルーガン4と三角板3の位置関係については、三角板3による折り目の内側にグルーガンを差し込むような形にしたり、三角板3の裏面や下部にグルーガン4を配設する等、様々な形態をとることができる。また、グルーガン4と三角板3とを一体の構造とすることで第1折工程110と第2糊付工程120を同時に行うことも可能である。
【0027】
図6は第2糊付工程S120終了時のウェブW1及びW2(
図2においてCで示す位置)の状態を示した図である。
図6中の矢印はウェブW1及びW2の給紙方向を示し、「切」及び「山折」の線は、続く裁断折工程S130において折機5により裁断、折られる線を示す。
図7は
図6におけるD−D線断面図である。
図7に示すように、第2糊付工程S120終了時には、ウェブW1及びW2は4つ重ねになっている。なお、ここでは1つのウェブWが1つの折り目により2つの領域に分けられているときに、ウェブWの数を2つと表している。他の段落においても同様の表記とする。
【0028】
図7に示すように、細線糊9が塗りつけられるのは4つ重ねのウェブW1及びW2のうち上から2つ目と3つ目のウェブが接する面である。これは第1ウェブの裏面W4である。
図3に示すように、細線糊9はg2線に塗り付けられ、g2線とG2線が接着される。これにより、新聞紙面第4面の左辺と第5面の右辺が接着される。g2線及びG2線はG1線の真裏に位置する。なお、細線糊9をG2線に塗りつけることも可能である。
【0029】
その後、裁断折工程S130において、4つ重ねのウェブW1及びW2は折機5の折胴の針15で短端を固定され、咥え装置16及び折胴の折曲羽根17により新聞紙面の縦方向の中心線を境目として第8面が内側になるように2つ折りにされ、折胴の刃18により新聞の長さ(546mm)に裁断される。その後、裁断されたウェブW1及びW2は搬送ベルト19に排出される。この裁断折工程S130終了時、ウェブW1及びW2は8つ重ねになっており、2部の新聞Nが天地を逆にして横に繋がった状態である。
【0030】
その後、裁断されたウェブW1及びW2は搬送ベルト19によりチョッパ折機6に送られ、枚葉紙折工程S140においてチョッパブレード12及び折込ローラー13により、
図8に示すように細線糊8及び9の2条の線のちょうど中間の線で2つ折りにされる。
図9は枚葉紙折工程S140終了時のウェブW1及びW2の状態を示した概略図である。
図9において、手前側が最終的に1部目の新聞N1となり、奥側が最終的に2部目の新聞N2となる。1部目の新聞N1は
図3及び
図4の印刷画面のうち甲の字が付された面で構成され、2部目の新聞N2は
図3及び
図4の印刷画面のうち乙の字が付された面で構成される。また、1部目の新聞N1と2部目の新聞N2は縦に2つ折になっている。
【0031】
最後に、チョッパ折機6により折られたウェブW1及びW2は搬送ベルト19でロータリートリマー7に送られ、
図2及び
図10に示すように切断工程S150において重なったウェブW1及びW2の縦両端が同時に切り落とされる。ここで、
図11は
図10のE‐E線における断面図である。
図11に示すように、1部目の新聞N1の左側縦辺は袋とじになっており、1部目の新聞N1と2部目の新聞N2は新聞の右側縦辺で繋がっている。また、上から4つのウェブは1部目の新聞N1の新聞紙面第1面〜第8面の上半分であり、その下の4つのウェブは1部目の新聞N1の新聞紙面第1面〜第8面の下半分である。同様に、下8つのウェブは2部目の新聞N2の新聞紙面の上半分及び下半分である。
図9に示すように、それぞれの新聞の上半分と下半分は手前側(
図10におけるウェブの下の辺)で繋がっている。
【0032】
切断工程S150における切り落としの位置は、
図10に示すように印刷画面の余白であればよいが、ウェブW1及びW2の糊付されている側の端は、細線糊8、9により接着された位置よりも端側を切る必要がある。なお、細線糊8、9の上ではなく、細線糊8、9とウェブ端との間の空白部を切るようにすると、ロータリートリマー7の刃に細線糊が付着せず好適である。この切断工程S150により、1部目の新聞N1と2部目の新聞N2が切り離されると同時に、1部目の新聞N1の袋とじの部分が切り落とされる。なお、この工程における切り落としは同時に行っても良いし、左辺と右辺の2回に分けて行っても良い。
【0033】
全工程が終了した時点で、新聞Nは縦に2つ折りにされ、2部が重なった状態となっている。
図2に示すように新聞Nを縦に開くと、第1面から見た右側縦辺において4枚の紙が接着された8ページの新聞Nとなる。
【0034】
実施例で製作された新聞Nの紙面一面の大きさは縦546mm、横194mmであり、通常の新聞の横辺を略半分にした大きさである。この新聞Nと、紙面1面の面積が通常の新聞の略半分であり、紙面の縦辺の長さが通常の新聞の横辺の長さと等しいタブロイド判新聞(縦406mm、横273mm)との大きさを
図13において比較する。
図13は、人間Mが新聞を両手に持ち、立てて読んでいる姿を上方から見た概略図である。(A)は実施例で製作された新聞Nを、(B)はタブロイド判新聞を表す。
【0035】
新聞を両手に持ち、立てて読む際、左右の手に持ったそれぞれの新聞紙面のなす角が一定であると仮定すると、新聞が占める床面積は両手及び新聞の背がなす三角形で表すことができ、床面積の比は新聞の横辺の比の2乗で表される。よって、(A)と(B)それぞれの場合に新聞が占める床面積の比は、(A):(B)=(194)
2:(273)
2=37636:74529となり、(A)は(B)の約0.5倍の床面積で新聞が読める計算となる。よって、実施例で製作された新聞Nは、タブロイド判新聞と比較しても狭いスペースで読むことが容易である。
【0036】
また、印刷機及びウェブを4つ使用し、両面に印刷したウェブを2つずつウェブ両端縁から略4分の1内側の位置で貼り合せたものを前記実施例と同様の工程で処理することにより、16ページの新聞を同時に2部製作することができる。
【0037】
本実施形態で示した新聞の製作方法及び製作装置は、本発明に係る方法及び装置の1態様に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更できることは勿論である。