特許第5796685号(P5796685)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5796685
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】低温ソルダペーストのはんだ付け方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/34 20060101AFI20151001BHJP
   B23K 35/26 20060101ALI20151001BHJP
   B23K 35/22 20060101ALI20151001BHJP
   B23K 1/00 20060101ALI20151001BHJP
   C22C 12/00 20060101ALI20151001BHJP
   C22C 13/00 20060101ALI20151001BHJP
   C22C 13/02 20060101ALI20151001BHJP
   B23K 101/42 20060101ALN20151001BHJP
【FI】
   H05K3/34 512C
   B23K35/26 310A
   B23K35/26 310C
   B23K35/22 310A
   B23K1/00 310B
   C22C12/00
   C22C13/00
   C22C13/02
   B23K101:42
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-541836(P2014-541836)
(86)(22)【出願日】2012年10月15日
(86)【国際出願番号】JP2012076631
(87)【国際公開番号】WO2014061085
(87)【国際公開日】20140424
【審査請求日】2015年3月11日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000199197
【氏名又は名称】千住金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080159
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 望稔
(74)【代理人】
【識別番号】100090217
【弁理士】
【氏名又は名称】三和 晴子
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100148080
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】島村 将人
(72)【発明者】
【氏名】立花 賢
(72)【発明者】
【氏名】堀 貴之
【審査官】 中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−307228(JP,A)
【文献】 特開2004−56065(JP,A)
【文献】 特開2011−253853(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/32 − 3/34
B23K 35/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SnBi系低温はんだのソルダペーストを用いたはんだ付け方法において、印刷されたSnBi系低温はんだのソルダペースト上に、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成から選択された1種以上のプリフォームを、プリフォームの量がソルダペーストの量の0.7質量%以上、75質量%以下の量で供給することにより、SnBi系低温はんだ中にSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成から選択された1種以上のはんだ組成をソルダペースト中に拡散させるはんだ付け方法。
【請求項2】
前記、SnBi系低温はんだのソルダペーストのはんだ付け方法は、Biが35%以上、60%以下、残Snの組成のはんだ粉末とフラックスを混和したものからなる低温ソルダペーストを使用することを特徴とする請求項1に記載のソルダペーストのはんだ付け方法。
【請求項3】
前記、SnBi系低温はんだのソルダペーストのはんだ付け方法は、Biが35%以上、60%以下、Agが3%以下、残Snの組成のはんだ粉末とフラックスを混和したものからなる低温ソルダペーストを使用することを特徴とする請求項1に記載のソルダペーストのはんだ付け方法。
【請求項4】
前記、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成から選択された1種以上のプリフォームは、Agが0.3質量%以上、4.0質量%以下、残Sn組成のプリフォーム、Cuが0.3質量%以上、1.2質量%以下、残Sn組成のプリフォーム、Agが0.3質量%以上、4.0質量%以下、Cuが0.3質量%以上、1.2質量%以下、残Sn組成のプリフォームから選択された1種以上のプリフォームであることを特徴とする請求項1に記載のソルダペーストのはんだ付け方法。
【請求項5】
前記、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成から選択された1種以上のプリフォームが、Agが0.3質量%以上、4.0質量%以下、残Sn組成のプリフォーム、Cuが0.3質量%以上、1.2質量%以下、残Sn組成のプリフォーム、Agが0.3質量%以上、4.0質量%以下、Cuが0.3質量%以上、1.2質量%以下、残Sn組成のプリフォームから選択された1種以上のプリフォームであり、ソルダペーストはBiが35%以上、60%以下、残Snの組成のはんだ粉末とフラックスを混和したものからなる低温ソルダペーストを使用することを特徴とする請求項1に記載のソルダペーストのはんだ付け方法。
【請求項6】
前記、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成から選択された1種以上のプリフォームが、Agが0.3質量%以上、4.0質量%以下、残Sn組成のプリフォーム、Cuが0.3質量%以上、1.2質量%以下、残Sn組成のプリフォーム、Agが0.3質量%以上、4.0質量%以下、Cuが0.3質量%以上、1.2質量%以下、残Sn組成のプリフォームから選択された1種以上のプリフォームであり、ソルダペーストはBiが35%以上、60%以下、Agが3%以下、残Snの組成のはんだ粉末とフラックスを混和したものからなる低温ソルダペーストを使用することを特徴とする請求項1に記載のソルダペーストのはんだ付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Biを含有する鉛フリーはんだ、特に低温はんだと呼ばれるSnBi共晶近傍の低温ソルダペーストを用いたプリント基板のはんだ付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家電やオーディオ、コンピュータなどの電気製品には、メイン回路として電子部品がはんだ付けされたプリント基板が使用されており、一昔前のプリント基板のはんだ付けにはSn−37質量%(今度、%は質量%を示す。)Pb組成のSn−Pbはんだが使用されてきた。ところが、廃棄された電気製品は地中に埋められることが多かったために、廃棄されたプリント基板からPbが溶け出して、地下水を汚染することがあった。
このような環境上の問題から、十数年前からプリント基板に用いられるはんだの鉛フリー化が進められており、現在はほとんどの電気製品が鉛フリーはんだによって作られている。
【0003】
従来用いられていたSn−Pbはんだの融点は、183℃で低い作業温度ではんだ付けできるのが特徴であった。はんだ付けの作業温度が低いと、はんだ付けに使用する電子部品の耐熱性に配慮する必要がなく、プラスチックス性のコネクターなどの耐熱性の低い電子部品を使用することができた。
それに対して現在主流の鉛フリーはんだは、Sn−3.0%Ag−0.5%CuなどのSn−Ag−Cu系鉛フリーはんだが用いられている。Sn−Ag−Cu系鉛フリーはんだは、従来のSn−Pbはんだに比較して温度サイクル特性に強いという良好な特性を有するが、溶融温度が約220℃と従来のSn−Pbはんだに比較して約40℃高く、耐熱性の低い電子部品は使用できなかった。
鉛フリーはんだが開発された当初は、電子部品も耐熱性を有しない物が多かったので、開発されたはんだ合金は、従来から低温はんだとして使用されてきたSn−58%Biはんだ(溶融温度139℃)やSn−58%BiにAgを少量添加することで強度及び延びを向上させたはんだ合金(特開平8−252688号公報、特許文献1)などの低温はんだを使用することが検討されてきた。
しかし、これらのSn−Bi系はんだ合金は、携帯電話やノートパソコンなどの小型電子機器に使用した場合、小型電子機器を落としたときにはんだ接合部界面から破壊される落下衝撃破壊に弱い事が知られており、これらの電子機器用のはんだには使用されることがなかった。
【0004】
また、疲労に対する耐性を有するはんだ接続構造を得るために、Sn-Pb組成のはんだペーストを基板の接合面に被着し、Inを含有するはんだボールをペーストと接触して配置し、ペースト及びプリフォームを加熱することで、剪断応力を緩和する方法(特開平8−116169号公報、特許文献2)が開示されている。
【特許文献1】特開平8−252688号公報
【特許文献2】特開平8−116169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、原子力発電所の停止による節電要求やCO2排出量の削減要求により、リフロー炉の稼働についても、少ない電力での使用が求められている。省エネタイプのリフロー炉も多く実用化されているが、これらは、同じ加熱条件下での電力量の削減を求めたものであり、削減には限界があった。
また、鉛フリーはんだでのリフローはんだ付けに耐えることができない耐熱性の低い半導体等の電子部品は存在し続けており、これらの電子部品ははんだ鏝等の後付で取り付けられていた。
【0006】
このように、リフロー炉の加熱条件を引き下げることでリフロー炉の電力量を大幅に引き下げて、耐熱性の低い電子部品でも後付することなく、他の電子部品と同時にはんだ付けできる方法として、低温はんだと呼ばれる溶融温度が低い鉛フリーはんだを使用することが検討されている。主にSn−57%Bi組成のSnBi共晶はんだ組成に近いはんだ組成をリフロー用のはんだとして用いるものである。
しかし、SnBi共晶はんだ組成に近いはんだ組成は、特許文献1のようにその強度を改善したものであっても、脆い特性を有しているため携帯機器やノートパソコンなどの小型電子機器に使用した場合、小型電子機器を落としたときに耐落下衝撃性が低いので、プリント基板とはんだ付け面が界面剥離して破壊されてしまうことが多かった。
【0007】
本発明は、このような課題に対応するために開発されたものである。
本発明が解決使用とする課題は、電力量の削減や耐熱性の低い電子部品を用いるために、小型電子機器のプリント基板のはんだ付けにSnBi共晶はんだ組成に近いはんだ組成のソルダペーストを用いた場合でも、現在鉛フリーはんだとして使用されているSnAgCuはんだと同様の耐落下衝撃特性を有するはんだ継ぎ手を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、はんだ付けにSnBi共晶はんだ組成に近いはんだ組成のソルダペーストを用いて、プリント基板のランドの上に印刷する。印刷したソルダペーストの上にSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成のプリフォームを載せてリフローはんだ付けするときにSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成のプリフォームを載せても、ソルダペースト単独のリフロー条件ではんだ付け可能であることを見いだし、本発明を完成させた。
本発明は、SnBi系低温はんだのソルダペーストを用いたはんだ付け時に、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成から選択された1種以上のプリフォームを同時に供給することにより、SnBi系低温はんだ中に、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cuのはんだ組成から選択された1種以上のはんだ組成をソルダペースト中に拡散させるはんだ付け方法である。
【0009】
従来から引用文献2のように、異種のはんだ組成を混合して使用することで、はんだの弱点を補強することは知られていた。しかし、このときのリフロー温度は高い融点を持つはんだ合金を考慮して決められており、低温はんだと同じリフロー条件ではんだ付けが可能であるとは考えられていなかった。そのために、低温はんだよりも高い温度条件でリフローがされており、異種のはんだ組成を混合して使用することで電力量の削減や耐熱性の低い電子部品が使用可能になるとは、考えられていなかった。
また、特許文献2が開示しているIn-10%Ags組成の鉛フリープリフォームをSn-Bi共晶はんだ組成に近いはんだ組成のソルダペーストに用いると、はんだ付け後のはんだ継ぎ手にSn-Bi-In共晶の64℃という低融点のはんだ組成が現れてしまうので、電子機器を野外に放置したり、電子機器が加熱しただけで継ぎ手が再溶融して使えなかった。
本発明はその点で全く新しい考え方によるはんだ付け方法であり、本発明は、ソルダペーストのはんだ組成、プリフォームのはんだ組成、ソルダペーストとプリフォームの比率によってその効果を現す。
【0010】
本発明が耐落下衝撃性に強い理由は、次のようであると考えられる。
1.ソルダペーストがプリント基板のランドとリフローはんだ付けされると、SnBiはんだ中のBiは、はんだ全体に拡散してBiリッチ層を形成する。(図1
単にSn-Biはんだのソルダペーストをプリント基板にはんだ付けしただけでは、はんだフィレットにBiリッチ層が多く現れるので、力を加えると硬くてもろいBiリッチ部からクラックが入り、はんだフィレットが破壊される。(図2
2.ソルダペーストとプリント基板のランドをはんだ付け時にソルダペーストにSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cu組成のプリフォームを加えると、SnBiはんだ中にSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cu組成が拡散して、Biリッチ層を形成しない。(図3
ソルダペーストとプリント基板のランドをはんだ付け時にソルダペーストにSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cu組成のプリフォームを加えたはんだ付けに力を加えると、はんだフィレット部分からは破壊されずに、プリント基板のランドとはんだ接合部に形成された金属間化合物層から破壊される。(図4
【発明の効果】
【0011】
本発明のはんだ付け方法を使用することにより、電力量の削減や耐熱性の低い電子部品を用いるために、小型電子機器のプリント基板のはんだ付けにSnBi共晶はんだ組成に近いはんだ組成のソルダペーストを用いた場合でも、現在鉛フリーはんだとして使用されているSnAgCuはんだと同様の耐落下衝撃特性を有するはんだ継ぎ手を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に使用されるSnBi系ソルダペーストは、SnBi共晶に近いSn-Biはんだ及び、Sn-Biはんだに強度添加元素としてAgを添加したSn-Bi-Agはんだ粉末とフラックスを混和したソルダペーストが用いられる。本発明のはんだ付け方法に使用されるソルダペーストのはんだ組成は、Biが35%以上、60%以下、残Snのはんだ及び、それにAgを3%以下添加したSn-Bi-Agはんだ粉末が用いられる。より好ましくは、Biが40%以上、58%以下、残がSnのはんだ粉末であり、Agの添加は、1%以下が好ましい。
【0013】
本発明のはんだ付け方法で使用されるソルダペーストに添加されるプリフォームは、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cu組成のプリフォームが使用される。Sn-Ag組成のプリフォームは、Agが0.3%以上、4.0%未満、残Sn組成のプリフォームが好ましく、Sn-Cu組成のプリフォームは、Cuが0.3%以上、1.2%以下、残Sn組成のプリフォームが好ましい。Sn-Ag-Cu組成のプリフォームは、、Agが0.3%以上、4.0%以下、Cuが0.3%以上、1.2%以下、残Sn組成のプリフォームが好ましい。より好ましくは、Agが1.0%以上、3.0以下、Cuが0.5%以上、0.8%以下、残Snの組成のプリフォームを用いたときである。
【0014】
本発明では、ソルダペーストに添加するプリフォームの量によってSnBiはんだ組成に入り込むSnやAg、Cuなどの量が異なってくるため、リフロー後の耐落下衝撃性の特性が異なってくる。本発明のはんだ付け方法で添加されるプリフォームの量が、ソルダペーストの量の0.7質量%未満であると、SnBiはんだ組成に入り込むSnやAg、Cuなどの量が少なくなって、プリフォーム添加による効果が得られない。また、添加されるプリフォームの量が、ソルダペーストの量の75%を超えてしまうと、混ざり合ったはんだの融点が高くなりすぎてしまい、SnBiはんだ組成と同じリフロー条件でリフローできなくなり、本願発明の目的である省電力や耐熱性が低い電子部品の使用が不可能になる。
従って、本発明のソルダペーストに添加するプリフォームの量は、ソルダペーストの量の0.7質量%以上、75%以下が好ましい。より好ましくは、0.8質量%以上、2.0質量%の場合である。
【実施例1】
【0015】
表1に記載の条件で、SnBi系ソルダペーストを印刷したランド上にプリフォームを乗せて、通常のSnBi系ソルダペーストの加熱条件でリフローはんだ付けを行った。
常温まで放冷後、落下衝撃試験を行い、はんだ付け部が破壊されるのでの回数を測定した。落下衝撃試験の試験方法は、次のような手順で行った。
評価基板は、サイズ30×120mm、厚み0.8mmのガラスエポキシ基板(FR-4)を使用した。
落下試験は、評価基板を台座から10mm浮かせた位置に専用治具を用いて基板両端を固定させた。JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council、半導体技術協会)の規格に準じて、加速度1500Gの衝撃を繰り返し加え、初期抵抗値から1.5倍以上抵抗値が増加した時点を破断とみなし、落下回数を記録した。
結果は表1に記載する。
【0016】
【表1】
【0017】
本発明のはんだ付け方法の範囲においては、SnBi系低温ソルダペーストにSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cu組成のプリフォームを添加しても、通常のリフロー条件でリフローが可能なことが解る。
また、落下衝撃試験結果においても、SnBi系低温ソルダペーストにSn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cu組成のプリフォームを添加したものと添加しないものを比較すると、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Ag-Cu組成のプリフォームが優れていることが解る。また、同じプリフォームの添加でも、Sn-5Sb組成のプリフォームの添加では、耐落下衝撃性が改善させない。
【実施例2】
【0018】
図5のようなプリント基板に、Sn-57Bi-1Ag組成のはんだ粉末を用いたソルダペーストをランドサイズ0.5mmφの銅ランド上に印刷した。ソルダペーストを印刷したランドの上にSn-3.0Ag-0.5Cu組成で、サイズ0.5mm×0.25mmのプリフォームを1個又は2個載せて、Sn-57Bi-1Agはんだ組成のソルダペーストの通常の加熱条件である200℃でリフローはんだ付けした。
この試験は、Sn-Bi組成のソルダペーストと添加したプリフォームとの量を確認する物で、プリフォームを1個では、ソルダペースト重量:プリフォーム重量=1.1.6である。プリフォームを2枚では、同じく1.3.2となる。
【0019】
リフロー後のはんだ付け状態を確認して、通常の低温はんだのリフロー条件ではんだ付け可能であるか、確認した。
確認結果は、プリフォーム1枚ではソルダペーストのはんだ成分とプリフォームのはんだ成分が混じり合い、区別が付かなくなっているのに対して、プリフォーム2枚でははんだが角張って、プリフォーム成分が混じり合っていないのが確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】SnBiソルダペースト単体ではんだ付けしたランドの破壊部分である。
図2】SnBiソルダペースト単体ではんだ付けした接合部がはんだ部分で破壊されることを示した図である。
図3】SnBiソルダペーストにプリフォームを添加した本発明のはんだ付け方法でのランドの破壊部分である。
図4】SnBiソルダペーストにプリフォームを添加した本発明のはんだ付け方法ではんだ付けした接合部がランド部分で破壊されることを示した図である。
図5】実施例2のぬれ性試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
【0021】
1. はんだ
2. 銅ランド
図1
図2
図3
図4
図5