(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本実施形態に係るESD保護デバイス1の正面断面図である。
図2はESD保護デバイス1の各層の平面図である。ESD保護デバイス1は、CSP(Chip Size Package)タイプのデバイスであり、Si基板10に複数の樹脂層等を含む再配線層20が形成されている。Si基板10は、平面視が長辺および短辺を有する矩形状であり、ダイオードおよびツェナーダイオードを含むESD保護回路10Aが構成されている。Si基板10は、本発明に係る半導体基板に相当するが、本発明に係る半導体基板はSi基板には限定されず、GaAs基板などであってもよい。
【0015】
図3はSi基板10に形成されたESD保護回路10Aを示す図である。
図4は、ESD保護回路10Aの構造例を示す図である。
【0016】
図2に示すように、Si基板10には素子形成領域が形成されていて、それらの各領域にAl電極膜111,112,113,121,131が設けられている。ここでAl電極膜111,112,113,121,131の膜厚は1.0μm以下であり、パターン幅も狭い部分が数μmとなるので、Al電極膜111,112,113,121,131で形成されるインダクタンス成分を小さくするパターンレイアウトにすることが全体のESLを小さくすることに有効となる。Al電極膜111,112は、Si基板10の短辺に沿って平行に設けられている。Al電極膜113は、Si基板10の長辺に平行に形成され、Al電極膜111,112と導通している。これらAl電極膜111,112,113が設けられた領域のSi基板10の厚み方向にはツェナーダイオードDzが形成されている。なお、長辺に沿った方向は、本発明に係る長手方向に相当し、短辺に沿った方向は、本発明に係る短手方向に相当する。
【0017】
Al電極膜121,131は、Si基板10の短手方向における両端部で、かつ、長手方向のほぼ中央部に形成されている。より詳しくは、Al電極膜121,131は、Al電極膜111,112,113に囲まれた領域であって、間にAl電極膜113が介在するように形成されている。Al電極膜121は本発明に係る第1入出力電極に相当し、Al電極膜131は本発明に係る第2入出力電極に相当する。Al電極膜121が設けられた領域のSi基板10の厚み方向には、ダイオードD2が形成され、Al電極膜131が設けられた領域のSi基板10の厚み方向には、ダイオードD4が形成されている。
【0018】
Al電極膜121,131はESD保護回路10Aの入出力端である。後に詳述するが、Al電極膜121,131をSi基板10の短手方向における両端部に配置することで、Al電極膜121,131間、すなわち、ESD保護回路10Aの入出力間のESLおよびESRを小さくできる。特に、ESLを小さくすることで、高周波帯域でのESD保護回路10Aのクランプ電圧を低くできる。これはESLが小さくなることでESD保護素子はESDが入力されたときに、各ダイオードにESD電圧が印加されるまでの時間が短くなり(1ns以下)、各ダイオードによるESD保護回路がより早く動くためである。
【0019】
Al電極膜111,121の間、Al電極膜112,121の間、Al電極膜111,131の間、および、Al電極膜112,131の間にはそれぞれ、ダイオード形成領域141,142,143,144が形成されている。なお、ダイオード形成領域141,142の一方、および、ダイオード形成領域143,144の一方は無くてもよいが、これらすべてを備えることでESLをより小さくできる。
【0020】
ダイオード形成領域141,142,143,144それぞれには、対向する一対の櫛歯状電極膜が形成されていて、各領域にダイオードD1a,D1b(以下、総じてダイオードD1と言う。)およびダイオードD3a,D3b(以下、総じてダイオードD3と言う。)が形成されている。ダイオード形成領域141の櫛歯状電極膜は、一方がAl電極膜111に接続し、他方がAl電極膜121に接続している。ダイオード形成領域142の櫛歯状電極膜は、一方がAl電極膜121に接続し、他方がAl電極膜112に接続している。ダイオード形成領域143の櫛歯状電極膜は、一方がAl電極膜111に接続し、他方がAl電極膜131に接続している。ダイオード形成領域144の櫛歯状電極膜は、一方がAl電極膜131に接続し、他方がAl電極膜112に接続している。櫛歯状電極でダイオードを形成することで、限られた占有面積で、ESLが小さく電流容量の大きなダイオードを構成できる。
【0021】
なお、
図4に示すように、ダイオードD1a,D1b、およびダイオードD3a,D3bそれぞれは、Si基板10の表面において、互いに順方向が逆となるように形成されている。このため、ダイオードD1a,D1b、およびダイオードD3a,D3bそれぞれに電流が流れた場合、発生する磁界は互いに打ち消し合う方向に発生する。これにより、電流経路上のインダクタンス値を小さくでき、その結果、ESLの増加を抑制できる。
【0022】
以下に、Si基板10の具体的構成について説明する。
図5は、
図4に示す構造のSi基板10の模式図である。
【0023】
Si基板10はp+型基板であって、このp+型基板にSTI(ShallowTrench Isolation)法により素子分離膜110Aが形成されている。素子分離膜110Aで形成された領域それぞれには、ダイオードD1〜D4およびツェナーダイオードDzが形成されている。詳しくは、nエピタキシャル層が形成され、n+拡散層によって、Si基板10の厚み方向にダイオードD2,D4が形成されている。また、pウェルが形成され、n+拡散層によって、Si基板10の厚み方向にツェナーダイオードDzが形成されている。さらに、nエピタキシャル層内にnウェルが形成され、p+拡散層およびn+拡散層によって、Si基板10の表面にダイオードD1,D3が形成されている。
【0024】
Si基板10の表面には、SiO
2膜110Bが形成され、ダイオードD1のアノードと、ダイオードD2のカソードを接続するようにAl電極膜121が形成され、ダイオードD3のアノードと、ダイオードD4のカソードを接続するようにAl電極膜131が形成されている。さらに、ダイオードD1,D3およびAl電極膜121,131の形成領域以外のSi基板10の表面には、Al電極111,121,131が形成されている。
【0025】
このように形成されることで、Si基板10のESD保護回路10Aは、
図3に示す回路となる。ダイオードD1,D2,D3,D4およびツェナーダイオードDzは、本発明に係る機能素子に相当する。
【0026】
ダイオードD1,D2は順方向が揃って直列接続され、ダイオードD3,D4は順方向が揃って直列接続されている。また、ダイオードD1,D2およびダイオードD3,D4それぞれは、順方向が揃ってツェナーダイオードDzに対し並列接続されている。さらに、ツェナーダイオードDzは、ダイオードD1,D4の形成領域の間およびダイオードD2,D3の形成領域の間に形成されている。
【0027】
図1に戻り、Si基板10の表層に形成された再配線層20は、Si基板10の表面に形成された保護膜21および樹脂層22を含んでいる。この保護膜21は、SiNまたはSiO
2である。保護膜21は、Si基板10の表面にスパッタリングされ、エッチングにより開口が形成されている。この開口は、Si基板10のAl電極膜121,131の一部を露出するように形成されている。樹脂層22は、エポキシ系(またはポリイミド系)ソルダージレストのスピンコーティングにより形成されている。樹脂層22には、Al電極膜121,131の一部を露出させるコンタクトホール22A,22Bが形成されている。
【0028】
このコンタクトホール22A,22Bおよびこのコンタクトホール22A,22Bの周辺領域には、Ti/Cu/Ti電極24A,24Bが形成されている。Ti/Cu/Ti電極24A,24Bは、Si基板10の表面に対向する平面部分を有し、かつ、樹脂層22のコンタクトホール22A,22Bを通じてAl電極膜121,131に導通している。Ti/Cu/Ti電極24A,24Bは、ESD保護デバイス1のサージ電流(ESD電流)の電流経路である。
【0029】
Ti/Cu/Ti電極24A,24Bの平面部分の一部には、Au/Niからなる外部電極23A,23Bが形成されている。外部電極23A,23Bが形成されるTi/Cu/Ti電極24A,24Bの部分は、エッチングされてCuが露出されていて、外部電極23A,23Bは、露出したCu部分に選択的めっきされている。この外部電極23A,23Bは、ESD保護デバイス1の入出力用の端子電極である。Ti/Cu/Ti電極24Aは本発明に係る第1配線電極に相当し、Ti/Cu/Ti電極24Bは本発明に係る第2配線電極に相当する。
【0030】
Ti/Cu/Ti電極24Aは、ESD保護デバイス1の厚み方向において、Si基板10に形成されたAl電極膜112,121およびダイオード形成領域142に対向している。Ti/Cu/Ti電極24Bは、ESD保護デバイス1の厚み方向において、Si基板10に形成されたAl電極膜111,131およびダイオード形成領域143に対向している。外部電極23A,23BがSi基板10に形成されたツェナーダイオードDzを覆うことにより、ツェナーダイオードからのノイズの輻射が防止される。
【0031】
再配線層20は、樹脂層22にさらに形成された樹脂層26を含んでいる。樹脂層26は、例えば低誘電率のエポキシ樹脂の層である。樹脂層26のうち、ESD保護デバイス1の入出力端とする外部電極23A,23Bの一部と対向する部分には、矩形状の開口26A,26Bが形成されている。開口26A,26Bは、
図2に示すように、長手方向における両端部(Si基板10の短辺近傍)に形成されている。これにより、ESD保護デバイス1は、長手方向における両端部に入出力部を有することになり、ESD保護デバイス1の基板への実装が容易となる。
【0032】
なお、本実施形態では、Si基板10にツェナーダイオードDzなどを形成して、ESD保護回路10Aを構成した例を示したが、例えば、PNP型半導体、またはNPN型半導体をSi基板10に形成して、それを用いた回路を構成してもよい。
【0033】
以下に、本実施形態に係るESD保護デバイスの接続例および動作原理を説明する。
【0034】
図6Aおよび
図6Bは、本実施形態に係るESD保護デバイス1の接続例を示す図である。ESD保護デバイス1は電子機器に搭載される。電子機器の例として、ノートPC、タブレット型端末装置、携帯電話機、デジタルカメラ、携帯型音楽プレーヤなどが挙げられる。
【0035】
図6Aでは、I/Oポート100と保護すべきIC101とを接続する信号ラインと、GNDとの間にESD保護デバイス1を接続した例を示す。I/Oポート100は、例えばアンテナが接続されるポートである。本実施形態に係るESD保護デバイス1は双方向型であって、第1入出力端および第2入出力端の何れが入力側であってもよい。例えば第1入出力端を入力側とした場合、信号ラインに第1入出力端が接続され、第2入出力端がGNDに接続される。
【0036】
図6Bでは、コネクタ102とIC101とを接続する信号ラインと、GNDラインとの間にESD保護デバイス1を接続した例を示す。この例の信号ラインは、例えば、高速伝送線路(差動伝送線路)であって、複数の信号ラインそれぞれと、GNDラインとの間にESD保護デバイス1が接続されている。
【0037】
図7および
図8は、本実施形態に係るESD保護デバイスの動作原理を説明するための図である。なお、なお、
図7および
図8では、ダイオードD1a,D1bはダイオードD1で表し、ダイオードD3a,D3bはダイオードD3で表している。
【0038】
図7は、第1入出力端(外部電極23A)に繋がる入出力ポートP1(Al電極膜121)から、第2入出力端(外部電極23B)に繋がる入出力ポートP2(Al電極膜131)へ電流が流れる場合を説明するための図である。ツェナーダイオードDzのツェナー電圧を超えるサージ電圧が印加されると、図中破線で示すように、第1入力端から入ってきたサージ電流は、入出力ポートP1からダイオードD1、ツェナーダイオードDzおよびダイオードD4の経路を流れ、入出力ポートP2からグランドへ放電される。
【0039】
図8は、第2入出力端(外部電極23B)に繋がる入出力ポートP2から、第1入出力端(外部電極23A)に繋がる入出力ポートP1へ電流が流れる場合を説明するための図である。この場合、図中破線で示すように、第2入力端から入ってきたサージ電流は、入出力ポートP2からダイオードD3、ツェナーダイオードDzおよびダイオードD2の経路を流れ、入出力ポートP1からグランドへ放電される。
【0040】
次に、本実施の形態に係るESD保護デバイス1がESLを抑制できる理由について説明する。
【0041】
図9は、本実施形態に係るESD保護回路10Aに流れる電流経路を示す図である。
図10は、本実施形態との対比のために、ESD保護回路10Aの入出力端であるAl電極膜121,131を、Si基板10の短辺近傍に設けた場合のESD保護回路10Aに流れる電流経路を示す図である。
図9および
図10では、Al電極膜121からAl電極膜131へESD電流が流れる場合を示す。
【0042】
図9および
図10では、Al電極膜121からAl電極膜131へESD電流が流れる場合を示す。この場合、Al電極膜121から入力された電流は、ダイオードD1a,D1bからツェナーダイオードDzを通り、さらにダイオードD4を通って、Al電極膜131へと流れる。本実施形態では、Al電極膜121,131がそれぞれSi基板10の長辺側に形成されているのに対し、
図10では、Al電極膜121,131がそれぞれSi基板10の短辺側に形成されている。すなわち、Si基板10の厚み方向に形成されるツェナーダイオードDzとダイオードD4との間の距離は、本実施形態の方が
図10に比べて短い。換言すれば、ツェナーダイオードDzからダイオードD4へ流れる際の電流経路は、本実施形態の方が
図10に比べて短い。
【0043】
このため、本実施形態に係るESD保護デバイス1のESLは、
図10の構成に比べて小さくなる。この図から
図6Aの構造はESLが小さくなることで高周波帯での伝送ロスが小さくなっていることが分かる。ESLが小さくなるということはESDのクランプ電圧を下げるだけでなく、ESD保護素子を高周波信号ラインの伝送ロス改善という効果もある。よって例えばUSB3.0などの高周波伝送ラインでの伝送ロス改善にもつながる。
【0044】
図11は、ESD保護デバイス1を接続した信号ラインの通過特性を示す図である。
図11は、例えば、
図6Aに示すように接続した場合で、I/Oポート100からIC101への通過特性(実線)を示し、また、対比として
図10に示す構造のESD保護デバイスを接続した場合についての通過特性(破線)も示している。
【0045】
図11の破線で示すように、
図10に示す構造のESD保護デバイスを接続した場合、3GHz以降、減衰が大きくなっている。これに対し、本実施形態に係るESD保護デバイス1を接続した場合、
図11の実線で示すように、3GHz以上の高周波帯域であっても、信号の減衰が小さい。このように、本実施形態に係る
図10に示す構造のESD保護デバイス1は、ESLの発生を抑制することで、高周波帯域で使用しても、十分に機能する。
【0046】
なお、ESD保護回路10Aの構造は、上述したものに限定されない。
図12は、Si基板10に形成するESD保護回路10Aの別の構造例を示す図である。この例では、Al電極膜111,112,113で囲まれ、Al電極膜を間に挟む領域それぞれに、ダイオード形成領域145,146が形成されている。ダイオード形成領域145,146それぞれには、入出力部となるAl電極膜121,131が形成されている。そして、Al電極膜121,131とAl電極膜113とのそれぞれに櫛歯状電極膜が形成されていて、ダイオードを形成している。このダイオード形成領域145,146に形成されるダイオードは、
図3で示すダイオードD1,D3に相当する。また、Al電極膜121,131が形成された領域のSi基板10の厚み方向には、ダイオードD2,D4(
図3参照)が形成されている。この構成であっても、Al電極膜121,131の距離は、
図10に示す構造の場合よりも短く、ESLを抑制できる。
【0047】
以下に、ESD保護デバイスの製造工程について説明する。
【0048】
図13はESD保護デバイス1の製造工程を示す図である。ESD保護デバイス1は次の工程で製造される。
【0049】
(A)まず、ESD保護回路10Aが形成されたSi基板10に絶縁膜が形成され、この絶縁膜の所定箇所が開口されて、Al電極膜111,1112,113,121,131が蒸着により形成される。また、Si基板10表面には保護膜21がスパッタリングされ、エッチングにより開口21A,21Bが形成される。
【0050】
(B)次に、Si基板10にエポキシ系ソルダージレストがスピンコーティングされて、樹脂層22が形成され、コンタクトホール22A,22Bが形成される。この樹脂層22を形成することにより、Ti/Cu/Ti電極24A,24Bを形成する表面をレベリングすることができる。
【0051】
(C)樹脂層22の表面にTi/Cu/Tiが約0.1μm/1.0μm/0.1μmの厚みでスパッタリングにより成膜された後、ウエットエッチングされて、電極24A,24Bが形成される。
【0052】
(D)Ti/Cu/Ti電極24A,24Bの表面の一部をエッチングして、Cuを露出させ、その露出したCu部分にはAu/Niの外部電極23A,23Bが約0.1μm/3.0μmの厚みで電解めっき(電気めっき)により成膜される。この外部電極23A,23Bは、露出されたCu表面にのみ選択めっきされる。選択めっきにより外部電極23A,23Bを成膜することで、レジスト膜を形成することなく、また、マスキングを必要としないため、製造が容易となる。
【0053】
(E)その後、樹脂層22の表面に、エポキシ系ソルダージレストのスピンコーティングにより樹脂層26が形成される。この樹脂層26には、開口26A,26Bが形成される。
【0054】
図14は、ESD保護デバイス1の接続構造を示す図である。
【0055】
ESD保護デバイス1の樹脂層26には、外部電極23A,23Bと接続する、Cuからなる柱状の層内電極27A,27Bが形成されている。また、樹脂層26の表面には、Ni/AuまたはNi/Snなどの金属めっき膜28A,28Bが形成されている。金属めっき膜28A,28Bには半田バンプ29A,29Bが設けられ、ESD保護デバイス1は、半田バンプ29A,29Bを介して基板51に実装されている。
【0056】
ESD保護デバイス1を実装する基板50の実装面には、信号線51とグランドGND1との配線パターンが形成されている。また、基板50の裏面には、グランドGND2の配線パターンが形成されている。保護デバイス1は、半田バンプ29Aが信号線51に接続し、半田バンプ29BがグランドGND1に接続するように、実装されている。
【0057】
これにより、基板50の信号線51を流れる電流は、ESD保護デバイス1の入出力ポートP1へ流れ、ESD保護回路10Aを通り、入出力ポートP2からグランドGND1へと流れる。仮に、基板50とESD保護デバイス1の外部電極23A,23Bとをワイヤボンディングにより接続した場合、ワイヤボンディング部分がインダクタ成分を持ちESLが発生する。また、ワイヤボンディングがアンテナとして作用して高周波成分のノイズが外部に放射される。そこで、
図14に示すように、ESD保護デバイス1を基板50に実装することで、ワイヤボンディングによるESLの発生を抑制することができる。また、ESD経路であるESD保護回路10Aを、Si基板10とグランドGND2とで挟み込むことで、ESD経路から外部へのノイズ輻射を防止できる。このように、ESD保護デバイス1は、高周波帯域で使用しても、十分に機能する。
【0058】
さらに、グランドGND1が設けられていない部分で、ESD保護デバイス1のESD保護回路10AとグランドGND1とが対向する部分には、寄生容量が発生する。この寄生容量により、ESD経路のインピーダンスが低下し、ESLをさらに軽減できる。