【文献】
「SmartWatch MN2」をXperiaと連携させていろいろ弄ってみた。,ソニーが基本的に好き(インターネット),2012年 4月10日,[取得日:2014年12月24日],URL,http://kunkoku.com/52007423.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アイコン表示手段は、前記機能情報により示されるプログラムに対応するアイコンを、各アイコンに設定された優先順位に従った順序で表示することを特徴とする請求項8又は9記載の無線端末。
前記アイコン表示手段は、前記機能情報により示される複数のプログラムのうちで同一グループに属するプログラムに対応するアイコンを同時に表示することを特徴とする請求項9記載の無線端末。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
(実施形態1)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態、及び後述する他の実施形態に共通する図であって、本発明を適用したスマートフォン1、及びこのスマートフォン1とブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等の近距離無線通信で無線接続されてデータ交換が可能なリスト端末2からなるシステムを示した平面図である。
【0016】
このスマートフォン1は、動作モードとして既説したスリープモードが設けられているとともに、セキュリティロック機能を有するものである。なお、本実施形態のセキュリティロック機能も、スリープモードに移行した状態でホーム画面を表示させる際にパスワード等の入力を必要とすることにより、各種のアプリケーションプログラムの起動、及び通話(110番通話等の例外を除く)を含めた全ての機能の使用を制限する一般的な機能である。
【0017】
図1に示したようにスマートフォン1は、周知のように縦長上の装置本体101と、この装置本体101上に配置された同様に縦長上の表示部102及びタッチパネル103とを有している。リスト端末2は、人体の手首に装着可能な腕時計型であり、ケース201と、このケース201上に配置された表示部202とタッチパネル203、及びケース201の両端部に装着されたリストバンド204とで構成されている。
【0018】
図2は、スマートフォン1の回路構成を示す概略ブロック図である。102は、前記表示部であり、前述のように配置されたLCDと、これを駆動する駆動回路等から構成されている。104は、表示制御部であり表示部102の表示状態を制御する。105は、入力部であり、各種キーやスイッチを有して構成されており、また、前記タッチパネル103も含まれる。
【0019】
106は、CPUであり、スマートフォン1全体を制御する。107はプログラムメモリであり、制御プログラム1071及び、ペアリングプログラム1072が予め記憶されているとともに、各種のアプリケーションプログラム1073等が記憶されている。特に本実施形態において、プログラムメモリ107には、リスト端末2から任意のアプリケーションプログラムの起動を可能とする所定のアプリケーションプログラム(以下、クイック起動アプリと称す。)が記憶されている。
【0020】
制御プログラム1071はスマートフォン1全体を制御する基本的な制御プログラムであり、ペアリングプログラム1072は任意のリスト端末2とのペアリング(認証手続)を成立させるためのプログラムである。なお、制御プログラム1071には、メールの作成、及び送受信を行うメールプログラムが含まれる。
【0021】
108はリスト端末2との間で、近距離無線通信によるデータの送受信を行う無線I/Fである。109はWi−Fiなどでインターネット上の各種サーバ等とのリンクを行う通信I/Fである。各種サーバには各種のアプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションという。)を提供するサーバ(所謂アプリストア)が含まれ、プログラムメモリ107には、係るサーバからダウンロードされたアプリケーションが含まれる。
【0022】
なお、スマートフォン1は、電話通信を行うため、入力された音声を変調して送信する音声入力回路、送信回路、及び受信した音声信号を受信して復号再生する受信回路、再生回路等を有するが、これら周知の回路については、図示及び説明を省略する。
【0023】
図3は、リスト端末2の回路構成を示す概略ブロック図である。リスト端末2は、時計部211を有する点以外は、スマートフォン1とほぼ同様の構成である。すなわち、202は、前記表示部でありLCDとこれを駆動する駆動回路等から構成されている。204は、表示部202の表示状態を制御する表示制御部である。205は、入力部であり、各種キーやスイッチを有して構成され、また、前記タッチパネル203も含まれる。
【0024】
206は、CPUであり、リスト端末2全体を制御する。207はプログラムメモリであり、制御プログラム2071及びペアリングプログラム2072が予め記憶されている。制御プログラム2071はリスト端末2全体を制御する基本的な制御プログラムであり、ペアリングプログラム2072はスマートフォン1とのペアリング成立させるためのプログラムである。208はスマートフォン1との間で、前記無線によるリンクを行う無線I/Fである。
【0025】
209は、ペアリング先情報メモリであり、ペアリングが行われた前記スマートフォン1に記憶されているアプリケーションに関する情報(以下、アプリケーション情報という。)、つまり前記スマートフォン1が有する機能に関する情報等を記憶するメモリである。
【0026】
次に、本実施形態の動作についてフローチャート等に基づき説明する。なお、以下の説明においては、スマートフォンを便宜上「スマホ」と表記する。
【0027】
図4は、スマホ1においてユーザに前述したクイック起動アプリが起動されたときのスマホ1とリスト端末2との動作を示すフローチャートである。
【0028】
図4(a)に示したように、スマホ1は、クイック起動アプリの起動とともに動作を開始するとともに、それが初回の起動時でなければ(ステップSA1:NO)、直ちに表示部102にホーム画面を表示する(ステップSA4)。なお、ホーム画面は、プログラムメモリ107に記憶されている複数のアプリケーションプログラム1073に対応する複数のアイコン等が配置された画面である。
【0029】
また、それが初回の起動時である場合には(ステップSA1:YES)、リスト端末2との間でペアリング処理を行う(ステップSA2)。ここで、初回の起動時とは、スマホ1にリスト端末2が認証端末として登録されていない状態でのクイック起動アプリの起動時である。これと対応し、
図4(b)に示したように、リスト端末2においても電源がオン状態であり、かつスマホ1におけるクイック起動アプリの初回の起動時には(ステップSB1:YES)、スマホ1との間でペアリング処理を行う(ステップSB2)。
【0030】
すなわち、本実施形態においてはスマホ1がマスターとして動作し、リスト端末2がスレーブとして動作することにより、両者間でペアリングが行われる。
【0031】
図5は、本実施の形態におけるスマホ1とリスト端末2とのペアリング処理を示すフローチャートである。同図(a)に示すように、スマホ1は、ブルートゥース(もしくはWi−Fi)が環境設定されて、近接無線が可能な状態において、直近のリスト端末2を探索する(ステップSA101)。
【0032】
一方、
図5(b)に示すように、リスト端末2も、ブルートゥース(もしくはWi−Fi)が環境設定されて、近接無線が可能な状態において、近くのスマホを探索する(ステップSB101)。この時、ペアリングされていない当該ユーザのスマホ1とリスト端末2とが近接していると、スマホ1とリスト端末2とは、それぞれ近接無線での送信と受信とを繰り返し、近くの相手機器を探索する。
【0033】
近くの相手機器の探索を完了したならば、スマホ1はリスト端末2に接続要求を送信し(ステップSA102、
図1(1))、リスト端末2はスマホ1に接続要求を送信する(ステップSB102、
図1(2))。そして、これら各機器から接続要求による相互通信が確立したか否かをそれぞれ判断する(ステップSA103,SB103)。接続要求による相互通信が確立したならば(ステップSA103:YES)、スマホ1はリスト端末2にペアリング完了通知を発行する(ステップSA104、
図1(3))。リスト端末2は、スマホ1からのペアリング完了通知の受信の有無を判断する(ステップSB104)。
【0034】
リスト端末2は、スマホ1との相互通信が確立した後(ステップSB103:YES)、ペアリング完了通知を受信したならば(ステップSB104:YES)、パスキーを生成して表示部202に、例えば30秒間表示する(ステップSB105、
図1(4))。スマホ1及びリスト端末2のユーザは、このリスト端末2の表示部202に表示されたパスキーを視認して、スマホ1の入力部105が有するキーを操作し、パスキーを入力する。これにより、スマホ1の入力部105は操作されたキーに応じたパスキーをCPU106に入力する(ステップSA105)。
【0035】
引き続き、スマホ1は、入力されたパスキーが入力条件を満たしているか否かを判断する。ここで、入力条件とは、
図1(5)に記載したように、例えば発行されたパスキーを30秒以内に入力したかである。なお、入力制限回数は3回までである。そして、これらの入力条件を満たしていない場合には(ステップSA106:NO)、ステップSA101に戻る。
【0036】
一方、入力条件を満たしている場合には(ステップSA106:YES)、接続完了し(ステップSA107)、これによりパスキーを識別情報として、ペアリング(相互認証)されたスマホ1とリスト端末2とが互いに通信接続可能なように通信設定が自動的に行われる。
【0037】
引き続き、上述したペアリングが終了すると、スマホ1は、アプリケーション情報をリスト端末2へ送信する(ステップSA3)。リスト端末2へ送信されるアプリケーション情報は、スマホ1のプログラムメモリ107に記憶されている複数のアプリケーションプログラム1073に関する情報であり、各アプリケーションの識別情報及びアイコンデータ(画像データ)である。
【0038】
しかる後、スマホ1は、表示部102にホーム画面を表示する(ステップSA4)。以後、スマホ1においては、クイック起動アプリがバックグラウンドで動作しており、他の動作と並行して、後述するステップSA5以降の動作を行う。
【0039】
一方、リスト端末2は、待機状態にある間にスマホ1から上記のアプリケーション情報が送信されると、それをペアリング先情報メモリ209に記憶する(ステップSB3)。しかる後、リスト端末2は、
図6(a)に示したホーム画面Gを表示部202に表示する(ステップSB4)。リスト端末2のホーム画面Gは、スマホ1のホーム画面(図示せず)と同様であり、複数のアプリケーションを示す複数のアイコンP1,P2,P3が配置された画面である。各アイコンP1,P2,P3は、ペアリング先情報メモリ209に記憶されているアプリケーション情報に含まれるアイコンデータに基づくものである。
【0040】
なお、リスト端末2に表示される複数のアイコンP1,P2,P3・・・は、スマホ1のホーム画面に表示されるアイコンの中から選択的に表示される。例えばリスト端末2に表示するアイコン数が4つの場合、リスト端末2は、スマホ1のアプリケーションのうち登録順に4つのアイコンを1グループとしてホーム画面に表示する。
【0041】
その際、表示スペースの関係でホーム画面Gに配置できないアイコンが存在する状態においては、ユーザによる所定の操作に応じ、スマホ1のホーム画面に配列されるN個のアイコン群を、ホーム画面Gにグループ毎(例えば4つずつ)順に切り替えて表示する。なお、リスト端末2の表示画面における複数のアイコンはスクロール可能としてもよい。つまり、ユーザによる所定の操作に応じ1つずつ順に切り替えて表示してもよい。
【0042】
また、リスト端末2は、スマホ1におけるクイック起動アプリの起動が初回でない場合(ステップSB1:NO)、つまり既にペアリング先情報メモリ209にアプリケーション情報が記憶され、かつスマホ1とペアリングされている場合には、電源オンとともに直ちに上記のホーム画面Gを表示部202に表示する。
【0043】
その後、リスト端末2は、ユーザによって、ホーム画面Gに配置された任意のアイコンが選択されたか否かを随時確認する(ステップSB5)。ここで、ユーザによるアイコンの選択は、
図6(a)に示したようにホーム画面G(タッチパネル203)をワンタッチすることにより行われる。
【0044】
そして、任意のアイコンが選択されると(ステップSB5:YES)、リスト端末2は、アイコンに対応するアプリケーションの起動命令を、そのアプリケーションの識別情報と共にスマホ1へ送信する(ステップSB6)。すなわちアイコンに対応するアプリケーションの起動を指示する起動指示信号をスマホ1へ送信する。
【0045】
一方、スマホ1は、例えばステップSA4でホーム画面を表示した後、スリープモードに移行していない間については(ステップSA5:NO)、そのままクイック起動アプリによる動作は何もせずに待機となる。
【0046】
また、スマホ1は、例えばユーザによる操作に伴い、又は一定時間操作がないことに伴いスリープモードに移行している間、つまりホーム画面の表示を停止している間については(ステップSA5:YES)、リスト端末2からの起動命令の受信の有無を逐次確認する(ステップSA6)。
【0047】
そして、スマホ1は、リスト端末2から上記の起動命令を受信すると(ステップSA6:YES)、それに応答しリスト端末2へ起動報告を送信した後(ステップSA7)、直ちにスリープモードを終了(解除)して、ホーム画面の表示を再開する(ステップSA8)。しかる後、スマホ1は、起動命令とともに送られた識別情報により示されるアプリケーションを起動する(ステップSA9)。
【0048】
すなわち、スマホ1は、リスト端末2から上記の起動命令を受信すると、その時点でセキュリティロック機能が有効となっている場合には、それを解除した上で、スリープモードを終了するとともに、ユーザに指定された特定のアプリケーションによる動作を開始する。その後、スマホ1はステップSA5の動作に戻る。
【0049】
図6(b)〜
図6(d)は、スマホ1におけるアプリケーションの起動状態を便宜的に示したものであって、
図6(a)に示したように、リスト端末2のホーム画面Gに、メモ帳アプリを示すアイコンP1、カメラアプリを示すアイコンP2、ネット検索アプリを示すアイコンP3が表示されている場合の例である。
図6(b)は、メモ帳アプリの起動状態、
図6(c)は、カメラアプリの起動状態、
図6(d)は、ネット検索アプリの起動状態をそれぞれ示した図である。
【0050】
なお、
図4では省略したが、スマホ1は、リスト端末2から送られた識別情報により示されるアプリケーション、すなわちユーザに起動を指示されたアプリケーションが既に起動している場合、ステップSA9の動作はスキップする。
【0051】
以後、スマホ1は、任意の時点でスリープモードに移行した後には、ステップSA7〜ステップSA9に動作を繰り返し行う。
【0052】
他方、リスト端末2においては、スマホ1から前述した起動報告を受信すると(ステップSB7:YES)、ユーザに自己が選択したアプリケーションがスマホ1において起動したことを知らせる確認メッセージを表示部102に表示する(ステップSB8)。以後、リスト端末2はステップSB5へ戻り、前述した動作を繰り返す。
【0053】
なお、ここでは、便宜上、スマホ1から起動報告が常に受信できることを前提としたが、例えばスマホ1と通信不能である場合等のように起動報告が受信できない場合においては、リスト端末2がアプリケーションの起動命令を繰り返し送信する。そして、起動命令を送信回数が所定回数に達してもスマホ1から上記の起動報告が受信できない場合、リスト端末2は、その旨をユーザに知らせるエラーメッセージを表示部102に表示する。
【0054】
以上のように本実施形態のシステムにおいては、スマホ1とリスト端末2とがペアリングされると、スマホ1が有するアプリケーションの情報がリスト端末2によって取得される。これにより、ユーザは、リスト端末2においてスマホ1が有する任意のアプリケーションを起動対象として選択することができる。
【0055】
そして、ユーザは、スマホ1がスリープ状態にある間には、リスト端末2において所望のアプリケーションの起動を指示することにより、スマホ1にスリープモードを終了させるとともに指定したアプリケーションを起動させることができる。
【0056】
さらに、セキュリティロック機能が有効となっている場合には、それを解除した上で、スマホ1にスリープモードを終了させるとともに指定したアプリケーションを起動させることができる。
【0057】
したがって、ユーザは、スマホ1をカバンやポケット等から取り出して使用する際、つまり所望のアプリケーションを使用する際、ユーザは、スリープ状態を解除してホーム画面を表示させる操作、さらに、場合によってはパスワード等の入力といった煩雑な作業を行うことなく、リスト端末2から瞬時に所望のアプリケーションを起動させることができる。よって、本実施形態のシステムによれば、スマホ1の使用時における起動性能を高めることができる。
【0058】
なお、本実施形態においては、スマホ1とリスト端末2との間におけるアプリケーション情報の送受信が、スマホ1においてクイック起動アプリが初回に起動されて、双方間でペアリング処理が行われた直後に行われる場合について説明した。しかし、上記のアプリケーション情報の送受信は、以下の場合にも行わせてもよい。
【0059】
例えばスマホ1においてクイック起動アプリが起動されている間に、スマホ1においてプログラムメモリ107に新たなアプリケーションが記憶された場合等、プログラムメモリ107に記憶されている複数のアプリケーションプログラム1073が変化した場合に自動的に行わせてもよい。その場合には、リスト端末2がホーム画面に表示するアイコン群と、スマホ1が有する複数のアプリケーションとを常に一致させることができる。
【0060】
また、本実施形態においては、ユーザがリスト端末2において所望のアプリケーションの起動を指示すると、スマホ1が、セキュリティロック機能が有効となっている場合には、それを解除した上で、スリープモードを終了して指定されたアプリケーションを起動するものについて説明した。
【0061】
しかし、本発明の実施に際しては、スマホ1が、セキュリティロック機能が有効となっている場合に、それを解除することなく、リスト端末2(ユーザ)によるアプリケーションの起動指示を無効とする構成としてもよい。その場合においては、従来と比較して、セキュリティロック機能が有効でない状態でのスマホ1の使用時における起動性能を高めることができる。
【0062】
また、上記とは異なり、スマホ1には、セキュリティロック機能が有効な状態でリスト端末2から任意のアプリケーションの起動指示があった場合、セキュリティロックを解除するためのロック解除データをリスト端末2に要求させ、ロック解除データが受信できた段階でアプリケーションを起動させるようにしてもよい。ここで、ロック解除データは、例えばパスワードのデータや、タッチパターンのデータである。
【0063】
その場合、リスト端末2には、スマホ1からロック解除データが要求された際には、ユーザにパスワードの入力や、画面上で所定の軌跡を描くタッチパターンの入力を促し、入力されたロック解除データをリスト端末2に送信させる動作を行わせればよい。
【0064】
さらに、本発明の実施に際しては、セキュリティロック機能が有効となっている場合に、スマホ1がそれを解除するか否かをユーザが予め設定できるようにしてもよい。例えば前述したクイック起動アプリに、セキュリティロック機能が有効である場合の動作内容、すなわちセキュリティロック機能を解除するか否かを設定するための機能を設けるようにしてもよい。
【0065】
また、以上の説明においては、例えばリスト端末2がホーム画面に表示するアイコン数が4つの場合、リスト端末2が登録順に4つのアイコンを1グループとしてホーム画面に表示するものについて説明した。しかし、リスト端末2には、スマホ1が有する複数のアプリケーションを予めグループ化する処理を行わせるとともに、ユーザに指定された所定のグループのアプリケーションに対応するアイコンのみをホーム画面に表示させるようにしてもよい。なお、アプリケーションのグループ化は、例えば予めユーザにより行わせてもよいし、スマホ1からアプリケーション情報を受信し記憶する際に自動的に行わせてもよい。
【0066】
また、その際におけるホーム画面におけるアイコンの切り替えは、例えばユーザによるホーム画面上での上下方向のフリック(指等の移動操作)に応じて表示対象とするアイコンのグループを切り替え、かつホーム画面上での左右方向のフリックに応じて表示対象とするアイコンを同一のグループ内の他のアイコンに切り替える構成とすればよい。
【0067】
上記のようにリスト端末2に、スマホ1が有する複数のアプリケーションをグループ化させ、ホーム画面に同一グループの複数アイコンを表示させれば、スマホ1が有するアプリケーションの数が多い場合には、ユーザが必要するアプリケーション(アイコン)を容易に選択できるようになる。
【0068】
また、以上の説明においては、スマホ1が、プログラムメモリ107に予め記憶されているペアリングプログラム1072に従って動作することによりリスト端末2とペアリングされるものについて説明した。しかし、スマホ1における上記の動作は、ユーザによってプログラムメモリ107に適宜記憶された所定のアプリケーションプログラム1073、すなわちインターネット上の任意の商用のダウンロードサイトからダウンロードされ、インストールされたアプリケーションによるものであっても構わない。
【0069】
その場合、スマホ1として、上記のペアリングプログラム1072が予め用意されていない既存のものを用いたとしても本発明を実施することができる。さらに、スマホ1とリスト端末2とを、汎用的でない独自の通信方式を含む任意の通信方式を用いてペアリングさせることができ、使用可能なリスト端末2の幅を広げることができる。
【0070】
また、以上の説明においては、本発明の情報処理装置としてスマホ1を例示し、かつ本発明の無線通信機器としてリスト端末2を例示したが、本発明においては、例えば前述したスマホ1が、ノート型又はデスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の他の情報処理装置であってもよいし、さらに、その場合においては前述したリスト端末2がスマートフォン等の他の無線端末であっても構わない。但し、リスト端末2等の無線端末については、ユーザが身に着けて使用するものが望ましい。
【0071】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、
図2、及び
図3に示した構成をそれぞれ有するスマホ1とリスト端末2とからなるシステムにおいて、スマホ1とリスト端末2とが以下に説明する動作を行うものである。
【0072】
すなわち
図7は、本実施形態におけるスマホ1とリスト端末2との動作を示すフローチャートであって、スマホ1においてユーザにより前述したクイック起動アプリが起動されたときの動作を示すものである。
【0073】
図7(a)はスマホ1の動作を示すフローチャートであり、ステップSA201〜SA204の処理は、第1の実施形態で説明した
図4(a)のステップSA1〜SA4の処理と同様である。また、
図7(b)はリスト端末2の動作を示すフローチャートであり、ステップSB201〜SB204の処理は、第1の実施形態で説明した
図4(b)のステップSB1〜SB4の処理と同様である。
【0074】
つまり本実施形態においてもスマホ1においてクイック起動アプリが起動された際には、必要に応じてスマホ1とリスト端末2との間でペアリング処理が行われるとともに、スマホ1からリスト端末2へアプリケーション情報(複数のアプリケーションの識別情報及びアイコンデータ)が送信される。
【0075】
しかる後、スマホ1とリスト端末2とは、それぞれホーム画面を表示する。なお、その際、本実施形態においてリスト端末2は、
図6(a)に示したようなホーム画面Gを表示部202に表示する際(ステップSB204)、複数のアイコンを登録順に表示させる。
【0076】
そして、スマホ1とリスト端末2は、スマホ1にリスト端末2が認証端末として登録され、かつリスト端末2に、スマホ1が有する複数のアプリケーションが登録された状態でホーム画面を表示している間、引き続き以下のように動作する。
【0077】
まず、スマホ1は、ユーザによるスリープ操作(スリープモードへの移行操作)の有無、及び一定時間操作が無かったかをそれぞれ確認しており、ユーザによるスリープ操作があった場合(ステップSA205:YES)、又は一定時間操作が無かった場合には(ステップSA206:YES)、直ちにホーム画面の表示を停止したスリープモードへ移行するとともに、全機能をロックしたロック状態、すなわちセキュリティロック状態に移行する(ステップSA213)。
【0078】
さらに、スマホ1は、ロック状態に移行していない間には、予め決められている一定時間毎の確認タイミングが到来する毎に(ステップSA207:YES)、リスト端末2へ通信を開始するための接続要求を行う(ステップSA208)。なお、本実施形態において上記の一定時間が1分であるものとする。
【0079】
一方、
図7(b)に示したように、リスト端末2は、ホーム画面の表示後にはスマホ1から接続要求の有無を随時確認しており、接続要求があれば(ステップSB205:YES)、直ちにそれに応答する(ステップSB206)。
【0080】
そして、スマホ1は、リスト端末2からの応答が確認できた時(ステップSA209:YES)、つまりリスト端末2と通信可能であることが確認できた時には、直ちに通信を終了するとともに、確認回数Nをゼロにリセットした後(ステップSA210)、ステップSA205の処理へ戻る。この確認回数Nは、後述するようにリスト端末2からの応答が確認できなかった回数である。
【0081】
また、スマホ1は、リスト端末2へ通信を開始するための接続要求を行った後、リスト端末2からの応答が確認できなかった時(ステップSA209:NO)、つまりリスト端末2と通信不能であることが確認できた時には、直ちに通信を終了するとともに、確認回数Nをインクリメントする(ステップSA211)。
【0082】
引き続き、スマホ1は、確認回数Nが5回となったか否かを確認する(ステップSA212)。つまりリスト端末2と通信不能である状態が所定時間(ここでは少なくとも4分間以上)継続して確認できたか否かを確認する。そして、スマホ1は、確認回数Nが5回に達していなければ(ステップSA212:NO)、そのままステップSA205の処理へ戻り、前述した動作を繰り返す。
【0083】
なお、その間においてもスマホ1は、前述したようにリスト端末2からの応答が確認できれば(ステップSA209:YES)、その時点で確認回数Nをゼロにリセットする(ステップSA210)。
【0084】
そして、上記の処理を繰り返す間に確認回数Nが5回に達した場合(ステップSA212:YES)、スマホ1は、直ちに前述したロック状態(セキュリティロック状態)に移行する(ステップSA213)。
【0085】
その後、
図8(a)に示したようにスマホ1は、リスト端末2からの起動指示信号の受信の有無を逐次確認する(ステップSA14)。
【0086】
一方、
図8(b)に示したようにリスト端末2は、ペアリングが行われて待機状態にある間には、ユーザによって、ホーム画面に配置された任意のアイコンが選択されたか否かを随時確認する(ステップSB207)。ここで、ユーザによるアイコンの選択は、
図6(a)に示したようにホーム画面(タッチパネル203)をワンタッチすることにより行われる。
【0087】
そして、任意のアイコンが選択されると(ステップSB207:YES)、アイコンに対応するアプリケーションの起動命令を、そのアプリケーションの識別情報と共にスマホ1へ送信する(ステップSB208)。すなわちアイコンに対応するアプリケーションの起動を指示する起動指示信号をスマホ1へ送信する。
【0088】
他方、スマホ1は、リスト端末2から起動指示信号を受信すると(ステップSA214:YES)、それに応答しリスト端末2へ起動報告を送信した後(ステップSA215)、直ちにセキュリティロック機能を解除した上でスリープモードを終了し(ステップSA216)、ユーザに指定された特定のアプリケーションによる動作を開始する(ステップSA217)。
【0089】
なお、このときのスマホ1におけるアプリケーションの起動状態は、第1の実施形態で
図6(b)〜
図6(d)に示したとおりである。また、
図8では省略したが、スマホ1は、リスト端末2から受信した起動指示信号(識別情報)により示されるアプリケーション、すなわちユーザに起動を指示されたアプリケーションが既に起動している場合、ステップSA217の動作はスキップする。
【0090】
その後、スマホ1はステップSA205の動作に戻る。つまり、スマホ1はアプリケーションによる所定の動作を行うとともに、その間、その動作と並行して前述したステップSA205〜ステップSA212に動作を繰り返し行う。
【0091】
一方、リスト端末2は、前述した起動指示信号をスマホ1へ送信した後には、スマホ1から起動指示信号に対する起動報告信号が受信できたか否かを確認する(ステップSB209)。なお、係る動作は、実際には所定時間内に繰り返し行われる。
【0092】
ここで、例えばスマホ1と通信不能な状態である場合のように、起動報告信号が受信できない場合(ステップSB209:NO)、リスト端末2は、その旨を知らせるエラーメッセージを表示部202に表示した後(ステップSB212)、ステップSB205へ戻る。
【0093】
また、リスト端末2は、起動報告信号が受信できれば(ステップSB209:YES)、ユーザに自己が選択したアプリケーションがスマホ1において起動したことを知らせる確認メッセージを表示部102に一定時間表示する(ステップSB210)。
【0094】
しかる後、リスト端末2は、ホーム画面におけるアイコンの配置を更新する(ステップSB211)。本実施形態において各アイコンの配置は使用順であり、リスト端末2は、使用日時がより新しいアプリケーションのアイコンを優先してホーム画面に表示する。具体的に説明すると、リスト端末2は、予め各々のアイコン(アプリケーション)が最後に使用された日時を記憶しておき、使用日時が新しいアイコンから順にホーム画面に所定数を表示させる。
【0095】
すなわち
図9は、ホーム画面Gに表示するアイコンが4つの場合における、アイコンの表示状態の変化を示した遷移図であり、ホーム画面Gに、当初A,B,C,Dで示したアイコンが表示されていた場合(図で左端)の例である。この場合、例えばユーザが、ホーム画面GのアイコンをE,F,G,Hで示したアイコンに切り替えた後、Fで示したアイコン(アプリケーション)を起動させると(図で中央)、ステップSB211の動作に伴いホーム画面GにはF,A,B,Cで示したアイコンが表示されることとなる。なお、
図9は、4つのアイコンを使用日時に応じてホーム画面Gの左上、右上、左下、右下に順に配置する場合の例である。
【0096】
そして、リスト端末2は、上記のようにホーム画面におけるアイコンの配置を更新した後にはステップSB205へ戻り、前述した動作を繰り返す。
【0097】
以上のように本実施形態においてスマホ1は、ユーザによるスリープ操作があった場合、又は一定時間操作が無かった場合、さらにリスト端末2と通信不能である状態が所定時間継続した場合には、セキュリティロック状態に移行する。しかし、スマホ1は、セキュリティロック状態にある間においても、リスト端末2から送られる起動指示信号の受信の有無を随時確認し、起動指示信号を受信した際には自動的にセキュリティロック状態を解除し、ユーザに指示されたアプリケーションを起動する。
【0098】
したがって、本実施形態のシステムにおいても、ユーザは、スマホ1がセキュリティロック状態に有るか否かに関係なく、リスト端末2から所望のアプリケーションの起動を起動させることができる。つまり、スマホ1に高いセキュリティ性を維持したままで、スマホ1の使用時における起動性能を高めることができる。
【0099】
また、本実施形態においては、リスト端末2が、スマホ1が有する複数のアプリケーションのアイコンを表示部202、つまりホーム画面に表示する際、複数のアイコンの配置を使用順とし、使用日時がより新しいアプリケーションのアイコンを優先してホーム画面に表示するようにした。
【0100】
そのため、ユーザは、リスト端末2からスマホ1のアプリケーションを起動する際には、ホーム画面に表示されているアイコンを切り替えることなく、最近使用したアプリケーションを直ちに起動させることができる。したがって、スマホ1の使用時における起動性能をさらに高めることができる。
【0101】
なお、上記ホーム画面におけるアイコンの配置は、使用日時に応じた順番でなくともよく、本発明の実施に際しては、例えばリスト端末2には、各々のアイコン(アプリケーション)の使用回数を記憶させ、各アイコンを使用回数が多い順、すなわち使用頻度が高い順に配置するようにしてもよい。その場合においても、スマホ1の使用時における起動性能をさらに高めることができる。
【0102】
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、
図2、及び
図3に示した構成をそれぞれ有するスマホ1とリスト端末2とからなるシステムにおいて、リスト端末2のペアリング先情報メモリ209に、スマホ1が有する特定のアプリケーションに関連する特定情報を予めユーザによって記憶されているとともに、スマホ1とリスト端末2とが第2の実施形態で説明した動作に加え、後述する動作を行うものである。
【0103】
ここで、上記の特定情報とは、スマホ1が特定のアプリケーションの動作開始当初に必要とする情報であり、ユーザがスマホ1を直接操作して特定のアプリケーションを起動した場合においてスマホ1から入力を求められる情報である。特定情報の具体的な例としては、特定のアプリケーションがインターネット上のサービス(ネットバンキング等)に接続するものである場合には、サービスの利用に不可欠なログイン用のパスワードやユーザIDといった1又は複数の情報である。
【0104】
以下、本実施形態の動作について説明する。
図10(a)は、
図8(a)のステップSA217に続くスマホ1の動作を示すフローチャートであり、
図10(b)は、
図8(b)のステップSB211に続くリスト端末2の動作を示すフローチャートである。
【0105】
本実施形態においてスマホ1は、ステップSA217でリスト端末2から起動を指示されたアプリケーションを起動した後、前述した特定情報が必要になると(ステップSA301:YES)、前述した特定情報の送信を要求する要求信号をリスト端末に送信する(ステップSA302)。
【0106】
なお、スマホ1において特定情報が必要になる時点は、例えば起動したアプリケーションが、インターネット上のサービスに接続するものである場合には、そのサービス提供するサーバからログイン用のパスワード等を要求された時点である。
【0107】
一方、リスト端末2は、ステップSB211でアイコンの配置を更新した後、今回スマホ1に起動を指示したアプリケーションが、スマホ1において動作開始当初に特定情報を必要とするアプリケーションであった場合には(ステップSB301:YES)、スマホ1から特定情報の要求信号を受信するまで待機する(ステップSB302:NO)。
【0108】
上記の要求信号を受信すると(ステップSB302:YES)、リスト端末2は、要求された特定情報をペアリング先情報メモリ209から読み出し、それをスマホ1に送信する(ステップSB303)。
【0109】
他方、スマホ1は、リスト端末2から特定情報を受信すると(ステップSA303:YES)、受信した特定情報を用いて、今回起動したアプリケーションに関する処理を続行する(ステップSA304)。より具体的に説明すると、受信した特定情報が例えば先に述べたログイン用のパスワード等である場合には、スマホ1はログイン処理を実行する。
【0110】
したがって、本実施形態のシステムにおいては、ユーザは、スマホ1がセキュリティロック状態に有るか否かに関係なく、リスト端末2から所望のアプリケーションの起動を起動させることができだけに止まらず、そのアプリケーションの使用に際して特定情報の入力が不可欠な場合であっても、その入力作業を省略することができる。
【0111】
ここで、本実施形態においては、リスト端末2が、スマホ1からの要求に応じて特定情報を自動的にスマホ1へ送信する構成について説明したが以下のようにしてもよい。
【0112】
例えばリスト端末2には、スマホ1から特定情報が要求されたとき、特定情報の送信の可否をユーザに問い合わせる表示を表示部102において行い、ユーザに表示部102の画面のタッチ操作によって送信の可否を指示させる。
【0113】
そして、リスト端末2には、ユーザにより送信が許可された場合には特定情報をスマホ1へ送信し、ユーザにより送信が許可されなかった場合には、特定情報の送信を中止するよう動作させてもよい。
【0114】
なお、その場合においてスマホ1には、リスト端末2から特定情報が受信できないときには、通常の起動同様の動作、すなわち特定情報の入力待ちを行わせればよい。
【0115】
また、本実施形態においては、スマホ1が特定のアプリケーションの起動後に特定情報が必要となった時点で、スマホ1とリスト端末2と間で特定情報の送受信が行われる構成について説明した。しかし、本実施形態の動作とは異なり、特定情報はリスト端末2がスマホ1に起動指示信号を送信する際、その起動指示信号と共に予めスマホ1に送信する構成としてもよい。
【0116】
また、以上の説明においては、特定情報の一例として、ネットバンキング等のサービスに接続する際に使用されるログイン用のパスワードやユーザIDを説明したが、本発明においてリスト端末2からスマホ1に送信する特定情報は、ユーザにより選択された特定のアプリケーションによるスマホ1における所定の動作段階までの動作に不可欠な情報であれば任意である。
【0117】
また、本実施形態における上述した動作は、第1の実施形態で説明したシステムにおいて実施してもよい。すなわち
図10(a)に示したスマホ1の動作を
図4(a)のステップSA9の動作に続いて行わせ、かつ
図10(b)に示したリスト端末2の動作を
図4(b)のステップSB8の動作に続いて行わせてもよい。
【0118】
(実施形態4)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態も
図2、及び
図3に示した構成をそれぞれ有するスマホ1とリスト端末2とからなるシステムに関するものである。但し、本実施形態においては、スマホ1が有するアプリケーションにファイルの閲覧や、ファイルの編集機能を備えた所定のアプリケーション(以下、特定のアプリケーションという。)が含まれている。そして、本実施形態においては、スマホ1とリスト端末2とが第2の実施形態で説明した動作に加え以下の動作を行う。
【0119】
すなわち
図11(a)は、
図8(a)のステップSA217に続くスマホ1の動作を示すフローチャートであり、
図11(b)は、
図8(b)のステップSB211に続くリスト端末2の動作を示すフローチャートである。
【0120】
本実施形態においてスマホ1は、ステップSA217でリスト端末2から起動を指示されたアプリケーションを起動した後、当該アプリケーションが前述した特定のアプリケーションである場合には(ステップSA401:YES)、処理対象候補のファイル情報を取得する(ステップSA402)。
【0121】
なお、本実施形態において、処理対象候補のファイルは、
図2では省略したスマホ1が有する内蔵フラッシュメモリ等からなるユーザメモリに記憶されている。次に、スマホ1は、処理対象候補のファイルの一覧データを作成し、それをリスト端末2へ送信する(ステップSA403)。
【0122】
その後、スマホ1は、リスト端末2から後述するファイル情報の受信待ちを行う(ステップSA404)。
【0123】
一方、リスト端末2は、ステップSB211でアイコンの配置を更新した後、今回スマホ1に起動を指示したアプリケーションが前述した特定のアプリケーションであった場合には(ステップSB401:YES)、スマホ1からファイルの一覧データを受信するまで待機する(ステップSB402:NO)。
【0124】
そして、上記のファイルの一覧データを受信すると(ステップSB402:YES)、リスト端末2は、受信したファイルの一覧データを表示部102に表示させる(ステップSB403)。つまりリスト端末2は処理対象候補のファイルのファイル名等を表示部102に一覧形式で表示させる。
【0125】
その後、リスト端末2は、ユーザによって、一覧表示したファイルのいずれかが選択されるまでの間(ステップSB404:NO)、ファイルの一覧表示を継続する。なお、図示しないが、その間、画面上に一覧表示できないファイルが存在する場合には、ユーザの所定の操作に応じて処理対象候補の複数のファイルを切り替え表示したり、スクロールさせたりする。
【0126】
やがて、ユーザによっていずれかのファイルが選択されると(ステップSB404:YES)、リスト端末2は、選択されたファイルを特定するファイル情報をスマホ1へ送信する(ステップSB405)。
【0127】
他方、スマホ1は、リスト端末2から、上記のファイル情報を受信すると(ステップSA404:YES)、受信したファイル情報に基づいてユーザにより選択されたファイルを特定し、特定したファイルを編集対処、又は閲覧対象として、今回起動したアプリケーションでの処理を続行する(ステップSA405)。すなわちスマホ1は、特定したファイルを開く処理を行う。
【0128】
したがって、本実施形態のシステムにおいては、ユーザは、スマホ1がセキュリティロック状態に有るか否かに関係なく、リスト端末2から、前述した特定のアプリケーションの起動を起動させることができだけに止まらず、特定のアプリケーションによりファイルを開くことができる。
【0129】
なお、本実施形態における上述した動作は、第1の実施形態で説明したシステムにおいて実施してもよい。すなわち
図11(a)に示したスマホ1の動作を
図4(a)のステップSA9の動作に続いて行わせ、かつ
図11(b)に示したリスト端末2の動作を
図4(b)のステップSB8の動作に続いて行わせてもよい。
【0130】
(実施形態5)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態は、
図2、及び
図3に示した構成をそれぞれ有するスマホ1とリスト端末2とからなるシステムにおいて、スマホ1が前述したクイック起動アプリに従って動作している間、スマホ1とリスト端末2とが前述した第1〜第4の実施形態で説明したいずれかの動作と並行して以下の動作を行うものである。
【0131】
図12(a)、同図(b)は、スマホ1にリスト端末2が認証端末として登録され、かつリスト端末2に、スマホ1が有する複数のアプリケーションが登録された状態にあるときの、スマホ1とリスト端末2との動作をそれぞれ示すフローチャートである。
【0132】
以下説明すると、
図12(a)に示したようにスマホ1は、クイック起動アプリの起動と共に動作を開始した後には、メール受信の有無を随時確認しており、メール受信がなければ(ステップSA501:NO)、他の動作を行う。すなわち前述した
図4(a)に示したステップSA5以降の動作や、
図7(a)に示したステップSA205以降の動作を行う。
【0133】
一方、スマホ1はメールを受信すると(ステップSA501:YES)、まず受信メールについて、送信者に応じた重要度を確認する(ステップSA502)。
【0134】
ここで、本実施形態においては、
図2では省略したスマホ1が有する内蔵フラッシュメモリ等からなるユーザメモリにアドレス帳のデータが記憶されており、アドレス帳には複数の相手先がグループ分けされた状態で登録されている。また、各グループには予め重要度が設定されている。
【0135】
相手先のグループは、取引先や上司等からなる第1のグループ、友人や家族等からなる第2のグループ、メールマガジン等のその他の発信者からなる第3のグループであり、各グループの重要度は、第1のグループが「高」、第2のグループが「中」、第3のグループが「低」である。
【0136】
そして、ステップSA502の動作に際してスマホ1は、受信メールの送信者が属するグループを確認し、該当するグループに設定されている重要度を受信メールの重要度とする。
【0137】
しかる後、スマホ1は、新たなメールを受信したことを示す新着メール通知信号を、当該メールの重要度を示す情報と共にリスト端末2に送信する(ステップSA503)。
【0138】
他方、
図12(b)に示したようにリスト端末2は、上記新着メール通知信号の受信がなければ(ステップSB501:NO)、他の動作を行う。すなわち前述した
図4(b)に示したステップSB5以降の動作や、
図7(b)に示したステップSB205以降の動作を行う。
【0139】
そして、スマホ1は、新着メール通知信号を受信すると(ステップSB501:YES)、メールの受信をユーザに知らせる新着メールアイコンを、受信した重要度情報により示される重要度に応じて予め決められている表示色で表示部202に表示する(ステップSB502)。
【0140】
なお、重要度に応じ表示色は、例えば重要度「高」が赤、重要度「中」が黄色、重要度「低」がグレーである。また、新着メールアイコンの表示サイズは、前述したホーム画面G(
図6(a)、
図9参照)における他のアイコンよりも大きなサイズである。
【0141】
また、上記の新着メールアイコンは、リスト端末2に予め用意されているものであり、ペアリング先情報メモリ209にアプリケーション情報として記憶されているスマホ1が有するメールプログラムと関連付けられているものである。すなわち新着メールアイコンには、前述した他のアイコンと同様の機能が割り当てられたものであり、メールプログラムの起動指示に使用可能である。
【0142】
なお、新着メールアイコンとメールプログラムとの関連付けは、例えばリスト端末2が、スマホ1から受信したアプリケーション情報をペアリング先情報メモリ209に記憶する際、予め決められている複数種類のメールプログラムのいずれかに該当する情報がアプリケーション情報に含まれている場合に自動的に行われる。
【0143】
したがって、本実施形態のシステムによれば、ユーザは、スマホ1がメールを受信したとき、スマホ1がスリープ状態であるか否かに関係なく、またセキュリティロック状態であるか否かに関係なく、それをリスト端末2によって直ちに知ることができる。同時に、ユーザは受信したメールの重要度も知ることができる。さらに、ユーザは、新着メールアイコンをタッチすれば、直ちにスマホ1にメールプログラムを起動させることができる。
【0144】
以上、本発明のいくつかの実施形態、及びその変形例について説明したが、これらは本発明の作用効果が得られる範囲内であれば適宜変更が可能であり、変更後の実施形態も特許請求の範囲に記載された発明、及びその発明と均等の発明の範囲に含まれる。
以下に、本出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[請求項1]
複数の機能を有する携帯情報端末、及び該携帯情報端末と無線通信する無線端末を含む情報処理システムにおいて、前記無線端末は、無線信号を送受信して前記携帯情報端末との間で相互認証を行う認証手段と、前記携帯情報端末に認証された状態で、前記携帯情報端末が有する複数のプログラムを示す機能情報を前記携帯情報端末から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された機能情報により示される複数のプログラムのいずれかの選択操作に応答し、選択された特定のプログラムの起動を指示する起動指示信号を前記携帯情報端末に対して送信する起動指示手段と、を含み、前記携帯情報端末は、無線信号を送受信して前記無線端末との間で相互認証を行う認証手段と、前記相互認証している状態で、前記無線端末からの前記起動指示信号の受信に伴い、当該起動指示信号により起動を指示されたプログラムの実行を開始する処理手段と、を含むことを特徴とする情報処理システム。
[請求項2]
前記携帯情報端末は、前記無線端末と通信可能か否かの状態を繰り返し確認する確認手段と、前記確認手段により前記無線端末と通信が所定時間不能であることが確認された場合に、動作状態をセキュリティロック状態とするロック手段と、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
[請求項3]
前記携帯情報端末のセキュリティロック状態は、ロック解除操作を除く操作を禁止する動作状態であることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理システム。
[請求項4]
前記携帯情報端末の確認手段は、認証済みの前記無線端末と通信可能か否かの状態を一定時間毎に確認することを特徴とする請求項2又は3記載の情報処理システム。
[請求項5]
携帯情報端末、及び該携帯情報端末と無線通信する無線端末を含む情報処理システムにおける無線端末において、無線信号を送受信して前記携帯情報端末との間で相互認証を行う認証手段と、前記携帯情報端末に認証された状態で、前記携帯情報端末が有する複数のプログラムを示す機能情報を前記携帯情報端末から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された機能情報により示される複数のプログラムのいずれかの選択操作に応答し、選択された特定のプログラムの起動を指示する起動指示信号を前記携帯情報端末に対して送信する起動指示手段と、を含むことを特徴とする無線端末。
[請求項6]
前記起動指示信号は、前記携帯情報端末に、使用者が意図しない任意の機能の不用意な起動が防止されたスリープ状態を解除し、前記特定の機能に関する処理を開始させる信号であることを特徴とする請求項5記載の無線端末。
[請求項7]
前記起動指示信号は、前記携帯情報端末に、全ての機能の使用を制限するセキュリティロック機能を解除するとともに、前記特定の機能に関する処理を開始させる信号であることを特徴とする請求項5又は6記載の無線端末。
[請求項8]
前記起動指示手段は、前記起動指示信号に加え、前記携帯情報端末が前記特定のプログラムによる所定の動作段階までの動作に不可欠の特定情報を前記携帯情報端末に対して送信することを特徴とする請求項5又は6,7のいずれか1項に記載の無線端末。
[請求項9]
前記選択操作は、当該無線端末に対するワンタッチ操作であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の無線端末。
[請求項10]
前記選択操作は、当該無線端末に対するパスワードの入力操作であることを特徴とする請求項5記載の無線端末。
[請求項11]
前記選択操作は、当該無線端末に対するタッチパターンの入力操作であることを特徴とする請求項5記載の無線端末。
[請求項12]
当該無線端末は、腕時計型であることを特徴とする請求項5乃至11のいずれか1項に記載の無線端末。
[請求項13]
前記機能情報により示されるプログラムに対応するアイコンを表示するアイコン表示手段を備え、前記選択操作は、前記アイコン表示手段に表示されたアイコンをタッチする操作であり、前記起動指示手段は、タッチされたアイコンに対応する特定のプログラムの起動を指示する起動指示信号を前記携帯情報端末に対して送信することを特徴とする請求項5乃至12のいずれか1項に記載の無線端末。
[請求項14]
前記アイコン表示手段は、前記機能情報により示される複数のプログラムのうち一部のプログラムに対応するアイコンを表示することを特徴とする請求項13記載の無線端末。
[請求項15]
前記アイコン表示手段は、前記機能情報により示されるプログラムに対応するアイコンを、各アイコンに設定された優先順位に従った順序で表示することを特徴とする請求項13又は14記載の無線端末。
[請求項16]
前記アイコン表示手段は、前記機能情報により示される複数のプログラムのうちで同一グループに属するプログラムに対応するアイコンを同時に表示することを特徴とする請求項14記載の無線端末。
[請求項17]
携帯情報端末に、該携帯情報端末と無線通信する無線端末を認証させる工程と、前記無線端末に、前記携帯情報端末に認証された状態で、前記携帯情報端末が有する複数のプログラムを示す機能情報を前記携帯情報端末から取得させる工程と、前記無線端末に、前記携帯情報端末から取得した前記機能情報により示される複数のプログラムのいずれかの選択操作に応答し、選択された特定のプログラムの起動を指示する起動指示信号を前記携帯情報端末に対して送信させる工程と、前記携帯情報端末に、前記起動指示信号により起動を指示されたプログラムの実行を開始させる工程と、を含むことを特徴とする携帯情報端末の起動方法。
[請求項18]
携帯情報端末、及び該携帯情報端末と無線通信する無線端末を含む情報処理システムにおける前記無線端末が有するコンピュータを、無線信号を送受信して前記携帯情報端末との間で相互認証を行う認証手段と、前記携帯情報端末に認証された状態で、前記携帯情報端末が有する複数のプログラムを示す機能情報を前記携帯情報端末から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された機能情報により示される複数のプログラムのいずれかの選択操作に応答し、選択された特定のプログラムの起動を指示する起動指示信号を前記携帯情報端末に対して送信する起動指示手段と、して機能させることを特徴とするプログラム。