特許第5796800号(P5796800)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5796800
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】押圧具
(51)【国際特許分類】
   A61H 15/00 20060101AFI20151001BHJP
   A61H 39/04 20060101ALI20151001BHJP
【FI】
   A61H15/00 310Z
   A61H15/00 310E
   A61H39/04 B
   A61H39/04 D
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-22433(P2015-22433)
(22)【出願日】2015年2月6日
【審査請求日】2015年2月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515035607
【氏名又は名称】建矢 眞克
(74)【代理人】
【識別番号】100099793
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 喜十郎
(74)【代理人】
【識別番号】100179280
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 育郎
(72)【発明者】
【氏名】建矢 眞克
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−055126(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3083073(JP,U)
【文献】 特開平10−314253(JP,A)
【文献】 実開昭59−154243(JP,U)
【文献】 特開2005−073793(JP,A)
【文献】 特開2013−180191(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3058401(JP,U)
【文献】 実開昭51−141995(JP,U)
【文献】 特開2002−219159(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/54368(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 15/00
A61H 39/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の紐と、
前記環状の紐をローラ保持環と装着環よりなる8の字状に区分するように紐を重ねて保持する調整具であって、前記紐上をスライドして前記ローラ保持環の全長を調整する調整具と、
前記ローラ保持環の紐に回転可能に取り付けられて足裏を押圧する突起付ローラと、
前記装着環に取り付けられ前記装着環の全長を調節するスライド留め具とを備える足裏押圧具であって、
前記突起付ローラは、円柱形のローラ本体と、前記ローラ本体の中心軸方向の第1位置に周方向に隙間を有して設けられた複数の突起と、前記ローラ本体の中心軸方向の第2位置に周方向に隙間を有して設けられた複数の突起であって前記第1位置に設けられた複数の突起と周方向において異なる位置に設けられた複数の突起とを有し、
前記装着環に足首を通し前記スライド留め具を足首の後側に配置して前記装着環を足首に装着し、且つ前記ローラ保持環に足を通して前記調整具を足首の前側に配置し前記突起付ローラを足裏に接触させて、前記突起付ローラで足裏に押圧刺激を与える足裏押圧具。
【請求項2】
前記ローラ保持環の全長を調整することにより、突起付ローラの足裏上での可動範囲を調整する請求項1に記載の足裏押圧具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は押圧具に関する。
【背景技術】
【0002】
足の裏には身体の各器官に繋がる末梢神経が集中する領域(足裏反射区。俗に足つぼとも呼ばれている)が分布しており、古くより、足裏反射区に刺激を与えることで当該足裏反射区に繋がる器官に良好な影響を与えることができると考えられている。この考えに基づく療法は、足裏マッサージ、足つぼマッサージ、リフレクソロジーなど様々な名称で呼ばれているが、いずれも足裏反射区に刺激を与える点は共通している。
【0003】
足裏反射区に刺激を与える場合には、指を用いるほか、青竹、足つぼマット、健康サンダル、足つぼローラなど様々な道具が使用されている。足つぼローラの一例は、特許文献1、2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−353202号公報
【特許文献2】特開2013−180191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されるようなローラを用いて足裏に刺激を与える場合には、足裏でローラを操作して足裏の所望の位置をローラの突起部で押圧する。ここでローラは回転可能であるため、使用者がローラの操作を誤るとローラは足裏から離れて意図せぬ方向に転がり去ってしまう恐れがある。そのため使用者は、ローラが足裏から離れないように注意しながら操作する必要があり、マッサージを目的としながらストレスを感じることもあった。
【0006】
特許文献2は、ローラにゴム紐をつけて、ローラが意図せぬ方向に転がり去ってしまうことを防止することを開示している。しかし、特許文献2のローラでは、ローラの移動範囲が規制されており、足裏の所望の位置を自在に刺激することができない。
【0007】
また、回転が規制されたローラを用いた場合でも、このローラを足裏に保持するためには、使用者はローラの操作に注意を払う必要がある。
【0008】
本発明は上記の課題を解決することを目的としており、押圧すべき身体部位の近傍に保持することが容易であり且つ自在な押圧を身体に付与することが可能な押圧具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、
身体の一部に押圧刺激を与えるための押圧具であって、
身体を押圧する押圧部材と、
前記押圧部材を回転可能に保持する押圧部材保持環と、
前記押圧具を身体に取り付けるための装着部とを有し、
前記装着部が前記押圧部材保持環に接続されている押圧具が提供される。
【0010】
本発明の押圧具は、押圧具を身体に取り付けるための装着部を有しており、この装着部に取り付けられた押圧部材保持環を介して押圧部材が回転可能に保持されている。したがって、押圧部材を身体の近傍に保持することが可能であり且つ押圧部材を所望の位置に移動させることが可能である。
【0011】
本発明の押圧具は、押圧部材保持環の寸法を調整するための調整部を有していてもよい。これにより、押圧部材保持環の寸法を変更して、押圧具の可動範囲を調整することができる。
【0012】
本発明の押圧具において、調整部は前記押圧部材保持環と前記装着部との接続部に設けられていてもよい。このような配置とすれば、調整部が押圧部材保持環の移動の妨げとなることが抑制される。
【0013】
本発明の押圧具において、押圧部材保持環と前記装着部とが一本の紐により形成されていてもよい。これにより部品点数を減らすことができ、押圧具の製造がより容易となる。
【0014】
本発明の押圧具において、押圧部材は、略円柱形の本体部と、前記本体部から半径方向に延在する複数の突起とを有してもよく、本体部の中心軸を中心として回転可能なように前記押圧部材保持環に保持されていてもよい。このような構成により、身体により好適な押圧刺激を与えることができる。
【0015】
本発明の押圧具において、複数の突起は、本体部の中心軸方向における第1位置及び第2位置に設けられていてもよく、複数の突起の頂面は、それぞれ中心軸を軸とする円柱の外周面上に延在する曲面であってもよく、前記複数の突起は、前記円柱の周方向に連続して配置されていてもよく、第1位置に設けられた突起の頂面と、該突起の頂面に周方向において隣接して第2位置に設けられた突起の頂面との間に周方向において5°〜15°の隙間が設けられていてもよい。このような構成により、身体に好適な刺激を与えることが可能であり且つ良好に回転移動する押圧部材を備えた押圧具が得られる。
【0016】
本発明の押圧具において、前記本体部の中心軸方向の寸法が5センチ以下であってもよい。この構成により、身体の所望の箇所をピンポイントで押圧することが容易となるとともに、押圧具をコンパクトにすることができる。
【0017】
本発明の押圧具において、前記複数の突起は、前記複数の突起の頂面の中心が、前記本体部の中心軸方向及び周方向において15mm以上離れるように設けられていてもよい。このような構成により、身体により好適な押圧刺激を与えることができる。
【0018】
本発明の第2の態様によれば、
環状の紐と、
前記環状の紐を第1の環と第2の環よりなる8の字状に区分するように紐を重ねて保持するとともに、紐上をスライド可能なスライド保持具と、
前記第1の環の紐に回転可能に取り付けられて身体を押圧するローラと、
前記第2の環の環径を調節する調節具とを備える押圧具が提供される。
【0019】
本発明の押圧具は、押圧具を身体に取り付けるための第2の環を有しており、この第2の環と一体に形成された第1の環にローラが回転可能に保持されている。したがって、第2の環を身体に装着してローラを身体の近傍に保持することが可能であり且つローラを所望の位置に移動させることが可能である。
【0020】
また本発明の押圧具は、環状の紐を8の字状に区分して第1の環と第2の環を形成している。したがって部品点数が少なく製造が容易である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、押圧すべき身体部位の近傍に保持することが容易であり且つ自在な押圧を身体に付与することが可能な押圧具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の実施形態にかかる押圧具の概略図である。
図2図2は、ローラの側面図である。
図3図3(a)、図3(b)は押圧具の使用方法を示す説明図であり、図3(a)はローラ保持環の寸法が大きい場合を、図3(b)はローラ保持環の寸法が小さい場合を示す。
図4図4はローラが足裏を移動する様子を示す。
図5図5は、本発明の変形例に係る押圧具の概略図である。
図6図6は、本発明の他の変形例に係る押圧具の概略図である。
図7図7は、ローラの変形例の側面図である。
図8図8(a)はローラの変形例の正面図であり、図8(b)はローラの変形例の側面図である。
図9図9(a)はローラの他の変形例の正面図であり、図9(b)はローラの他の変形例の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図1図4を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0024】
本実施形態の押圧具100は、円柱状のローラ1とそれを保持する保持部2とを主に有する。なお以下の説明においては、ローラ1において中心軸(回転軸)Xが延びる方向をローラ1及び押圧具100の左右方向と呼び、図1の向かって右側、左側をそれぞれローラ1及び押圧具100の右側、左側とする。
【0025】
ローラ1は、略円柱形のローラ本体11と、ローラ本体11の外周面11aに設けられた複数の突起12とを有する。ローラ本体11の径方向の中央部には、円形の保持孔11hが中心軸Xと同軸に、且つローラ本体11を貫通して形成されており、保持孔11hには後述する保持部2の紐21が通されている。保持孔11hの中心軸Xと直交する断面の形状は円形である。ローラ本体11の直径は、限定はされないが10mm〜30mm程度であることが望ましく、15mm〜25mm程度であることがより望ましい。また、ローラ本体11の左右方向の寸法は30mm〜50mm程度とすることが望ましく35mm〜45mm程度とすることがより望ましい。成人の足幅(最も広い部分における幅)は約80mm〜120mm程度であり、踵幅(くるぶしの下方付近における幅)は約50mm〜70mm程度であるため、上記寸法とすることで、足裏で容易に操作して足裏の所望の位置だけを効果的に押圧することのできるローラ1が得られる。
【0026】
本体11の外周面には、この例では15個の突起12が設けられている。突起12の形状及び配置を詳述する。
【0027】
図2図1のローラ1を右側から見た側面図であり、説明を容易とするため、図1において最も右側に配置された突起12を実線で、左右中央に配置された突起12を点線で描いている。図1において最も左側に配置された突起12は、右側から見た場合には図1において最も右側に配置された突起12に重複して、その背後に隠れる。
【0028】
図1及び図2より理解される通り、本実施形態のローラ1の外表面11aには、周方向に等間隔で配置された5つの突起12が、左右方向に等間隔に3周設けられている。左右方向において最も右側及び最も左側に設けられた5つの突起12(図2において実線で描かれる突起12)の周方向における位置は同一であり、左右方向において中央に設けられた5つの突起12(図2において点線で描かれる突起12)は周方向において、右側又は左側の5つの突起12からずらして配置されている。
【0029】
各突起12は、図1、2に示す通り、頂面12tと側面12sを有する。頂面12tは、ローラ1の中心軸Xを中心軸とする仮想円柱VC(図1、2)の外周面に沿って延在する曲面である。側面12sはローラ1の外表面11aと頂面12tとを繋ぐ2組の略平行面である。
【0030】
ここで、各突起12の頂面12tの形状及び配置について、さらに説明する。図2に示す通り、ローラ1の右側及び左側に設けられた5つの突起12の頂面12tは周方向に隙間を有しながら、仮想円柱VCの外表面に沿って配置されており、当該隙間には、ローラ1の左右方向の中央に設けられた5つの突起12の頂面12tが仮想円柱VCの外表面に沿って配置されている。すなわち本実施形態のローラ1においては、10個の頂面12tが周方向に連続して隙間なく配置されている。
【0031】
本実施形態のローラ1は、突起12の頂面12tがこのように配置されているため、平面上で中心軸Xを中心にローラ1を転動させた場合の軌跡は仮想円柱VCを中心軸Xを中心に転動させた場合の軌跡と等しくなる。換言すれば、ローラ1は、上記の通り複雑な形状であるにもかかわらず、突起12の頂面12tを連続的に床面等に接触させて、円柱のように滑らかに回転移動することができる。
【0032】
頂面12tの面積は、限定はされないが20mm〜50mm程度であることが望ましく30mm〜40mm程度であることがより望ましい。これにより、足裏に適度の刺激を付与することが可能となる。また、左右方向に隣接する頂面12tの中心12tc間の直線距離d1(図1)及び左右方向の一点において周方向に隣接する頂面12tの中心12tc間の周に沿った距離d2(図2)は、いずれも15mm以上であることが望ましく、20mm以上であることがより望ましい。これは、仮に突起12同士の間隔がこれよりも狭くなると、人間の足裏は複数の突起12による刺激であっても単一の刺激として認識してしまうためである。よって突起12同士の間隔を上記の通りとすることにより、複数の刺激を効率良く足裏に与えることができる。
【0033】
ローラ1は、ゴム、プラスチック、木、金属など任意の材料で形成することができるが、床面等との接触によって発生する騒音を防止するためには、ゴムやプラスチックとすることが望ましい。また、ローラ本体11と突起12とは一体成形であってもよいし、別個に成形したローラ本体11と突起12とを接合したものであってもよい。、
【0034】
保持部2は、ローラ1を身体から離れないように保持する部材であり、紐21、調整具22、スライド留め具23、エンド部材24を有する。紐21は、図1に示す通り、エンド部材24で両端部が連結された環であり、略8の字形となるように紐21が交差または接合され、その交差部(または接合部)CRに円筒状の調整具22がスライド可能に取り付けられている。すなわち、紐21は調整具22を境に二つの環部に二分されており、一方の環部の紐21にはローラ1が通されており、他方の環部の紐21にはスライド留め具23が取り付けられている。ローラ1を保持する環部をローラ保持環21Rと呼び、スライド留め具23が取り付けられた環部を装着環21Pと呼ぶ。
【0035】
ローラ保持環21Rの紐21はローラ1の保持孔11hに通されているため、ローラ1を周方向に回転自在且つ左右方向(中心軸X方向)にスライド自在に保持している。図1に示す通り、調整具22の両側から紐21を矢印Lの方向に引っ張れば、装着環21Pの寸法(環の全長)が小さくなりローラ保持環21Rの寸法が大きくなる。反対に調整具22の両側から紐21を矢印Sの方向に引っ張れば、装着環21Pの寸法が大きくなりローラ保持環21Rの寸法が小さくなる。
【0036】
装着環21Pは、押圧具100を足首に装着するための環部であり、スライド留め具23をスライドさせて寸法調整が可能である。スライド留め具23としては、一例として市販のコードアジャスタを使用することができる。
【0037】
紐21は任意の丸紐を用い得るが、ローラ1の保持孔11h内で摺動すること、また身体に接触することからすれば、適度な弾性と耐摩耗性を有することが好ましく、合成繊維、例えばダイニーマ(登録商標)のような超強力ポリスチレン繊維や、ナイロン繊維、アクリル繊維等を用い得る。
【0038】
次に、本実施形態の押圧具100の使用方法を説明する。
【0039】
本実施形態の押圧具100を使用する時には、図3(a)に示すように、装着環21Pを足首に装着して、調整具22を足首の近傍に配置し、ローラ1を足の裏に配置する。この状態で足を前方に移動させると、ローラ1は足の裏を押圧しながら回転して、図3(a)の下図に示すように、踵まで移動する。次いで足を後方に移動させるとローラ1は足の裏を押圧しながら回転して、図3(a)の上図に示すように爪先まで移動する。
【0040】
また、ローラ1の移動距離を規制したい場合は、上述した調整具22を使用して、ローラ保持環21Rの寸法を小さくする。ローラ保持環21Rの寸法を小さくすることでローラ1が調整部22に対して移動可能な距離が小さくなり、図3(b)に示すように、ローラ1の可動範囲が小さくなる。例えば土踏まずだけを集中的に刺激したい場合などは、このようにローラ1の可動範囲を小さくすればよい。
【0041】
本実施形態においては、上述の通り、ローラ1の左右方向の寸法が標準的な成人の足幅及び踵幅よりも小さい。したがって図4に示すように足を斜めに移動してローラ1を操作すれば、足裏の所望の位置にローラ1を配置することができ、ひいては足裏の任意な位置をピンポイントで押圧することができる。ローラ保持環21Rは柔軟な紐21であるため、このような自在な移動が可能である。
【0042】
本実施形態の押圧具100の効果を以下にまとめる。
【0043】
本実施形態の押圧具100は装着環21Pを有しており、押圧具100を足首に装着した状態で使用することが可能である。したがって使用者がローラ1の操作に特別注意を払わなくても、ローラ1が足から離間したり、意図しない方向に転がり去ってしまう恐れがない。よって使用者は、読書やデスクワークに集中しながら、負担なく押圧具100を使用することができる。また使用後に押圧具100を置き忘れる恐れもない。
【0044】
本実施形態の押圧具100は、柔軟な紐21で形成されたローラ保持環21Rによってローラ1を回転自在且つ中心軸X方向にスライド自在に保持している。よって使用者は、足裏を用いてローラ1を前後方向や斜め方向に自在に移動することができ、足裏の所望の位置を自在に押圧することができる。
【0045】
本実施形態の押圧具100においては、ローラ1の左右方向の寸法が、成人の標準的な足幅及び踵幅より小さい。よって使用者は、足裏の所望の位置をピンポイントに押圧することができる。また押圧具100全体をコンパクトにして持ち運びの負担を軽くすることができる。
【0046】
本実施形態の押圧具100のローラ1においては、周方向に配置された10個の突起12の頂面12tが、ローラ1の中心軸Xを中心とする仮想円柱VCの周方向に連続して隙間なく配置されている。したがって使用者は、ローラ1を滑らかに回転させて良好に操作することができる。
【0047】
本実施形態の押圧具100のローラ1においては、突起12の頂面12tの中央部12tc同士が15mm以上離間している。したがって、複数の刺激を効率良く足の裏に与えることができる。
【0048】
本実施形態の押圧具100においては、調整具22を用いてローラ保持環21Rの寸法を調整することができる。したがって使用者は、ローラ1の可動範囲を自在に調整することができる。
【0049】
本実施形態の押圧具100においては、一本の紐21に調整具22を通すことでローラ保持環21Rと装着環21Pを別々にもたらしている。それゆえ、部品点数が少なく製造が容易である。
【0050】
次に本実施形態の押圧具100の変形例を説明する。
【0051】
<変形例>
上記実施形態においては、ローラ保持環21Rと装着環21Pとが一本の紐21により一体に形成されていたがこれには限られない。変形例1の押圧具110(図5)のように、ローラ保持環21Rが、可撓性を有する枠3により形成されていてもよい。
【0052】
枠3は一対の長辺と一対の短辺を有する長方形であり、断面は円形である。枠3の一対の長辺の一方はローラ1の保持孔11hに通されており、これによりローラ1を周方向に回転自在且つ左右方向にスライド自在に保持している。枠3は樹脂やゴム等の可撓性の材料により形成されており、長辺方向及び短辺方向に撓むことができる。
【0053】
または、変形例2の押圧具120(図6)のように、装着部21Pをバンド4で形成してもよい。バンド4は、一端近傍の外面4aと、他端近傍の内面4bに設けられた面ファスナーを用いて、足首に取り付けることができる。また変形例2の押圧具120は、ローラ保持環21Rとバンド4との接続部に、調整具222を有しており、調整具222を操作して紐21を矢印Lの方向に引くことでローラ保持環21Rの寸法を大きく、紐21を矢印Sの方向に引くことでローラ保持環21Rの寸法を小さくできる。
【0054】
その他、リング保持環21Rと装着環21Pとを分離した2本の紐で形成してもよい。この場合は一本の紐により形成されたリング保持環21Rと、他の一本の紐により形成された装着環21Pを一点において接着することで、ローラ保持環21Rと装着環21Pが接続された保持部2を得ることができる。また、リング保持環21Rを上記変形例1の枠3とし、装着部21Pを上記変形例2のバンド4とすることも可能である。
【0055】
なお、上記の実施形態及び変形例のローラ1においては、10個の頂面12tが周方向に連続して隙間なく配置されていたがこれには限られない。図2において実線で描かれた頂面12t(ローラ1の右側又は左側に配置された突起12の頂面12t)と点線で描かれた頂面12t(ローラ1の左右中央に配置された突起12の頂面12t)との間に周方向の隙間G(図7)が存在していてもよい。この隙間Gの大きさは、図7に示す通り、ある突起12の頂面12tの周方向の一端部と、ある突起12に周方向において隣接する他の突起12の頂面12tの周方向の一端部であって、ある突起12側に位置する一端部との間の角度Aとして表すことができる。ここで、上記の実施形態及び変形例のローラ1において、突起12間に周方向の隙間Gを設けて角度Aを5°〜15°とすることで、突起12による足裏の刺激をより気持ちよく行うことができる。また、角度Aを8°〜11°とすることで、突起12による足裏の刺激をより一層気持ちよく行うことができる。一方でローラ1は、突起12間に周方向の隙間Gが設けられていても、角度Aが15°程度よりも小さければ、平面上で中心軸Xを中心にローラ1を転動させた場合の軌跡は仮想円柱VCを中心軸Xを中心に転動させた場合の軌跡とほぼ等しくなる。したがって、突起12間に周方向の隙間Gを設けて角度Aを5°〜15°とすることが望ましく、角度Aを8°〜11°とすることがより望ましい。
【0056】
なお、上記の実施形態及び変形例のローラ1においては、周方向に等間隔で配置された5つの突起12が、左右方向に等間隔に3周設けられていたがこれには限られない。周方向に設ける突起12の数、及び左右方向に設ける突起の数は、所望する押圧刺激の強度等に応じて任意に設定することができる。例えば、周方向に5つ、左右方向に2周の計10個の突起12を設けてもよい。
【0057】
なお、上記の実施形態及び変形例のローラ1は、ローラ保持環21Rによって周方向及び軸方向に移動自在に保持されていたが、軸方向の移動は規制されていてもよい。また、ローラ保持環21Rがローラ1を周方向に回転自在に保持する方法は、ローラ1が紐21に対して自在に回転するような態様に限られない。例えばローラ1の左右端面に紐21を接合してローラ1を保持し、ローラ1の回転時には紐21がねじられるような態様であってもよい。
【0058】
なお、上記実施形態及び変形例のローラ1に代えて、図8のローラ7を用いることもできる。ローラ7は、本体71と複数の突起72を有する。ローラ7とローラ1とでは、突起の形状が異なっている。
【0059】
図8(b)は図8(a)のローラ7を右側から見た様子であり、図2と同様に、図8(a)において最も右側に配置された突起72を実線で、左右中央に配置された突起72を点線で描いている。図8(a)において最も左側に配置された突起72は、右側から見た場合には図8(a)において最も右側に配置された突起72に重複して、その背後に隠れる。
【0060】
図8(a)、図8(b)より理解される通り、ローラ7の外表面71aには、周方向に等間隔で配置された5つの突起72が、左右方向に等間隔に3周設けられている。左右方向において最も右側及び最も左側に設けられた5つの突起72の周方向における位置(図8(b)において実線で描かれる突起72)は同一であり、左右方向において中央に設けられた5つの突起72(図8(b)において点線で描かれる突起72)は周方向において、右側又は左側の5つの突起72からずらして配置されている。
【0061】
各突起72は、図8(a)、図8(b)に示す通り、半球状の頂部72tと円柱状の胴部72bを有する。頂部72tの中心72tcは、ローラ7の中心軸Xを中心軸とする仮想円柱VCの外周面に沿って配置されている。左右方向に隣接する頂部72tの中心72tc間の直線距離d3及び左右方向の一点において周方向に隣接する頂面72tの中心72tc間の周に沿った距離d4は、いずれも15mm以上であることが望ましく、20mm以上であることがより望ましい。
【0062】
なお、上記実施形態のローラ1に代えて、図9のローラ8を用いることもできる。図9のローラ8は、左右方向中央に、周方向に均等に配置された5つの突起82を有する。突起82は、半球状の頂部82tと円柱状の胴部82bを有する。頂部82tの中心82tcは、ローラ8の中心軸Xを中心軸とする仮想円柱VCの外周面に沿って配置されている。すなわち図9のローラ8は、図8のローラ7から左側に配置された5つの突起72及び右側に配列された5つの突起72を除いたものに等しい。ローラ8を用いれば、局所的な刺激をより効率よく与えることができる。
【0063】
なお、上記実施形態及び変形例のローラに代えて、突起を有さない円筒状のローラを使用してもよい。ローラの半径は軸方向において一定である必要はなく、例えば軸方向両端部における半径が軸方向中央部における半径よりも小さいローラや、反対に軸方向両端部における半径が軸方向中央部における半径よりも大きいローラを使用することもできる。また、上記実施形態及び変形例のローラ1に代えて球を使用しても良く、5角柱、角6角柱等の多角柱を使用してもよい。
【0064】
なお、上記実施形態の押圧具において調整具22を省略することもできる。この場合は、紐21をねじって8の字を形成して交差部を接合し、一方の環をローラ保持環21Rとし、他方の環を装着環21Pとすればよい。交差部の接合は接着材や縫い付け等を使用した半永久的な接合でもよく、クリップ等を使用した分離可能な接合であってもよい。なお、クリップを使用して交差部を接合する場合は、交差位置を調整することでローラ保持環21Rの寸法を調整することができる。
【0065】
なお、上記実施形態及び変形例の押圧具においては、紐21は丸紐であったがこれには限られない。紐21の断面形状は任意であるが、ローラ1を良好に回転させるためには丸、楕円等が望ましい。
【0066】
なお、上記実施形態及び変形例においては、押圧具を足裏に刺激を与える器具として説明したが、押圧具により刺激を与える部位は足の裏には限られず、例えば手の平であってもよい。手の平にも足の裏と同様の反射区が存在するため、押圧具で手の平を刺激することは望ましい。押圧具で手の平を刺激する場合は、装着部21Pを手首に装着する。
なお、操作が容易であり且つより快適な刺激を使用者に与えることの出来るローラも望まれているが、本明細書に開示した複数の突起12を有するローラ1は、上記した新規な構造を有しており、複数の突起12の頂面12tを連続的に床面等に接触させて良好に回転し、かつ使用者に快適な刺激を与えることができる。したがって、保持部2を有さないローラ1や、保持部2とは異なる部材と接続されたローラ1を使用して、操作が容易であり且つより快適な刺激を使用者に与えることの出来るローラを提供するという課題を解決することもできる。
【0067】
本発明の特徴を維持する限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明によれば、使用者が注意を払わなくても良好に身体の押圧を継続できる押圧具が提供される。したがって、読書やデスクワークに集中しながらでも好適に使用できる押圧具を市場に提供することができる。
【符号の説明】
【0069】
1、7、8 ローラ
2 保持部
3 枠
4 バンド
11、71、81 ローラ本体
12、72、82 突起
21 紐
22 調整具
23 スライド留め具
24 エンド部材
21R ローラ保持環
21P 装着環
【要約】      (修正有)
【課題】押圧すべき身体部位の近傍に保持することが容易であり且つ自在な押圧を身体に付与することが可能な押圧具を提供する。
【解決手段】身体の一部に押圧刺激を与えるための押圧具100は、身体を押圧する押圧部材1と、前記押圧部材を回転可能に保持する押圧部材保持環21Rと、前記押圧具を身体に取り付けるための装着部21Pとを有する。前記装着部21Pは前記押圧部材保持環21Rに接続されている。
【選択図】図1
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