【実施例】
【0024】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0025】
[実施例1]
下記表1に示す配合割合で各種原料を配合して調製した染着除去剤組成物(処方例1)を、下記のフォーマー容器(若しくは泡立て器)により泡状にした際の泡立ちおよび泡持ちの比較を行った。また、フォーマー容器や泡立て器における使用時の簡便性についても調査した。
【0026】
【表1】
【0027】
(1)フォーマー容器A:ポンプフォーマー、大和製罐社製、メッシュの粗さ(目開き)は混合室200メッシュ(1インチ(25.4mm)あたり200の桝目)、先端255メッシュ(1インチ(25.4mm)あたり255の桝目)
(2)フォーマー容器B:ポンプフォーマー、大和製罐社製、メッシュの粗さ(目開き)は混合室100メッシュ(1インチ(25.4mm)あたり100の桝目)、先端200メッシュ(1インチ(25.4mm)あたり200の桝目)
(3)フォーマー容器C:スクイズフォーマー、大和製罐社製、メッシュの粗さ(目開き)は混合室200メッシュ(1インチ(25.4mm)あたり200の桝目)、先端255メッシュ(1インチ(25.4mm)あたり255の桝目)
(4)電動泡立て器:貝印製、ハンドミキサー
【0028】
(泡立ちの評価方法および評価基準)
泡立ちについて、目視にて評価を行った。
◎:極めて均一できめ細かい泡
○:均一できめ細かい泡
△:不均一できめが粗い泡
×:泡がきれいにできない
【0029】
(泡持ちの評価方法および評価基準)
泡持ちについて、目視にて評価を行った。
◎:非常に持続性が長く、塗布後5分以上泡が持続する
○:十分な持続性を有し、塗布後もしばらく泡が持続する
△:塗布できる泡は生成するが、塗布した後すぐに泡が消える
×:吐出後すぐに泡が消え、塗布中に液ダレを生じる
【0030】
(フォーマー容器、泡立て器の簡便性)
○:簡便であり手間にならない
×:使いづらく手間である
【0031】
その結果を、下記表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
この結果から明らかなように、フォーマー容器にて泡状に吐出させることによって、泡立ちが良好であり、特にポンプフォーマー容器では泡立ちおよび泡持ちが良好である。また、フォーマー容器では、使用時の簡便性も良好であることが分かる。
【0034】
[実施例2]
市販の酸化染毛剤[第1剤:「キャラデコNB/d−5/3」(酸化染毛剤:中野製薬株式会社製)、第2剤:「キャラデコ オキサイド 06」(過酸化水素系酸化剤:中野製薬株式会社製)、第1剤と第2剤の混合比率1:1]を、人の前腕または上腕部に塗布し(1平方センチメーター、0.2g)、30分放置した。
【0035】
下記表3に示す各種配合割合で各種原料を配合して調製した染着除去剤組成物(処方例2〜5)を、(1)フォーマー容器により泡状にして染毛剤と一緒に皮膚になじませ、人指し指の腹で一定の強さで揉み込む操作を10往復させて水洗した場合と、(2)染毛剤を水洗した後、脱脂綿に含浸させ一定の強さで拭き取る操作を10往復させた場合とで、染着除去および皮膚刺激の評価を行った。このときの評価方法と評価基準は、下記の通りである。
【0036】
(染着除去の評価方法)
上記染着除去処理後の皮膚染着の残り具合について、専門のパネラー(10名)が目視にて評価を行い、その合計値を求め下記の基準によって評価した。
3点:ほぼ除去できた
2点:やや着色が残っている
1点:ほとんど除去できず着色が残っている
【0037】
[染着除去の評価基準]
◎:26〜30点
○:21〜25点
△:16〜20点
×:10〜15点
【0038】
(皮膚刺激の評価方法)
上記染着除去処理後の皮膚刺激について、専門のパネラー(10名)が目視にて評価を行い、その合計値を求め下記の基準によって評価した。
3点:発赤がなく、処理前と皮膚の状態は同じである
2点:やや発赤が見られる
1点:発赤が見られる
【0039】
[皮膚刺激の評価基準]
◎:26〜30点
○:21〜25点
△:16〜20点
×:10〜15点
【0040】
その結果を、染着除去剤組成物の処方例および除去方法(処方例2〜5:除去方法1〜7)と共に、下記表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
この結果から明らかなように、フォーマー容器により泡状にして染着除去を行った方(除去方法1〜3、5〜7)が、染着除去効果が高く、皮膚刺激も抑えられることが分かる。
【0043】
[実施例3]
市販の酸性染毛剤[「キャラデコアシッドカラー N」(酸性染毛剤:中野製薬株式会社製)]を人の前腕または上腕部に塗布し(1平方センチメーター、0.2g)、15分放置した。
【0044】
下記表4の処方例6に示した染着除去剤組成物を、(1)各種フォーマー容器A〜Cにより、泡状にして染毛剤と一緒に皮膚になじませ、人指し指の腹で一定の強さで揉み込む操作を10往復させて水洗した場合(除去方法8〜10)と、(2)染毛剤を水洗した後、脱脂綿に含浸させ一定の強さで拭き取る操作を10往復させた場合(除去方法11)とにおいて、染着除去および皮膚刺激の評価を実施例2と同様に行った。
【0045】
その結果を、染着除去剤組成物の処方例(処方例6)および除去方法(除去方法8〜11)と共に、下記表4に示す。
【0046】
【表4】
【0047】
この結果から明らかなように、フォーマー容器A〜Cにより泡状にして染着除去を行った方が、染着除去効果が高く、皮膚刺激も抑えられていることが分かる。
【0048】
[実施例4]
市販の酸化染毛剤[第1剤:「キャラデコNB/d−5/3」(酸化染毛剤:中野製薬株式会社製)、第2剤:「キャラデコ オキサイド 06」(過酸化水素系酸化剤:中野製薬株式会社製)、第1剤と第2剤の混合比率1:1]を、人の前腕または上腕部に塗布し(1平方センチメーター、0.2g)、30分放置した。
【0049】
下記表5に示す配合割合で各種原料を配合して調製した染着除去剤組成物(処方例7)を、(1)フォーマー容器Aにより、泡状にして染毛剤と一緒に皮膚になじませ、人指し指の腹で一定の強さで揉み込む操作を10往復させて水洗した場合(除去までの時間0分)と、(2)染毛剤を水洗して1分経過後に、フォーマー容器Aにより、泡状にして染毛剤と一緒に皮膚になじませ、人指し指の腹で一定の強さで揉み込む操作を10往復させて水洗した場合と、(3)染毛剤を水洗して5分経過後に、フォーマー容器Aにより、泡状にして染毛剤と一緒に皮膚になじませ、人指し指の腹で一定の強さで揉み込む操作を10往復させて水洗した場合とで、染着除去効果の比較を行った。つまり、染毛剤を水洗してから染着除去剤組成物を使用するまでの時間を0分(直後)、1分後、5分後と変化させたときの染着除去効果の比較を行った(評価方法は実施例2と同じ)。
【0050】
その結果を、染着除去剤組成物の処方例(処方例7)および除去までの時間と共に、下記表5に示す。
【0051】
【表5】
【0052】
この結果から明らかなように、染毛剤を取り除いてから染着除去を行うまでの時間が短いほど染着除去効果が高いことが分かる。