【実施例】
【0033】
以下、本発明について実施例によりさらに詳細に説明する。しかし、これらの実施例は説明のためだけに提供されるものであり、よって本発明はそれらによって限定されるものではない。
【0034】
実施例1.(4R,6S)−(E)−6−[2−(2−シクロプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−ビニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]酢酸tert−ブチルエステル(化学式4の化合物、R=tert−ブチル)の製造
【化17】
tert−ブチル−2−((4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)アセテート(化学式3の化合物、R=tert−ブチル)(1.38kg)のジメチルスルホキシド(6L)の溶液に、化学式2の化合物(3kg)を加えた。反応混合物を撹拌しつつ、約35℃に加熱した。得られた濁りのない溶液に、K
2CO
3(1kg)を加え、DMSO(3L)で洗浄した。反応混合物を約70℃に加熱して4時間撹拌した。HPLCを利用して、出発物質がなくなったことを確認した後、反応を終了させた。反応混合物を約45℃に冷却した後、メタノール(18L)を加えた。反応混合物を約5℃にさらに冷却した後、2時間さらに撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離し、水(3L)で洗浄し、約50℃で減圧乾燥させて白色結晶形態の標題化合物(1.82kg)を得た(収率:72.3%)。得られた生成物のHPLCによる分析結果を
図2に示す。
融点: 113 ℃ - 116 ℃
HPLC%面積: 99.396%
1H-NMR (CDCl
3): 0.9〜1.0(m, 2H), 1.0〜1.03(m, 1H), 1.2〜1.3(m, 2H), 1.3〜1.38(s, 6H), 1.38〜1.4(m, 1H), 1.45(s, 9H), 2.2〜2.3(dd, 1H, J=0.015, J=0.038), 2.3〜2.4 (m, 2H), 4.1〜4.2(m, 1H), 4.3〜4.4(m, 1H), 5.5〜5.6(dd, 1H, J=0.015, J=0.04), 6.5(d, 1H, J=0.04), 7.0〜7.3(m, 6H), 7.5(t, 1H), 7.9(d, 1H, J=0.021)
【0035】
実施例2.(4R,6S)−(E)−6−[2−(2−シクロプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−ビニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]酢酸tert−ブチルエステル(化学式4の化合物、R=tert−ブチル)の製造
【化18】
tert−ブチル−2−((4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)アセテート(化学式3の化合物、R=tert−ブチル)(1.38kg)のジメチルホルムアミド(4L)の溶液に、化学式2の化合物(3kg)を加えた。反応混合物を撹拌しつつ、約35℃に加熱した。得られた濁りのない溶液に、K
2CO
3(1kg)を加え、ジメチルホルムアミド(1.5L)で洗浄した。反応混合物を約90℃に加熱して2時間撹拌した。HPLCを利用して、出発物質がなくなったことを確認した後、反応を終了させた。反応混合物を約45℃に冷却した後、メタノール(10L)を加えた。反応混合物を約5℃にさらに冷却した後、2時間さらに撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離し、水(3L)で洗浄し、約50℃で減圧乾燥させて白色結晶形態の標題化合物(1.58kg)を得た(収率:63.0%)。
【0036】
実施例3.(4R,6S)−(E)−6−[2−(2−シクロプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−ビニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]酢酸tert−ブチルエステル(化学式4の化合物、R=tert−ブチル)の製造
【化19】
tert−ブチル−2−((4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)アセテート(化学式3の化合物、R=tert−ブチル)(1.38kg)のジメチルスルホキシド(6L)の溶液に、化学式2の化合物(3kg)を加えた。反応混合物を撹拌しつつ、約35℃に加熱した。得られた濁りのない溶液に、K
2CO
3(1kg)を加え、DMSO(3L)で洗浄した。反応混合物を約70℃に加熱して4時間撹拌した。HPLCを利用して、出発物質がなくなったことを確認した後、反応を終了させた。反応混合物を約45℃に冷却した後、エタノール(18L)を加えた。反応混合物を約5℃にさらに冷却した後、2時間さらに撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離し、水(3L)で洗浄し、約50℃で減圧乾燥させて白色結晶形態の標題化合物(1.76kg)を得た(収率:70.1%)。
【0037】
実施例4.(4R,6S)−(E)−6−[2−(2−シクロプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−ビニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]酢酸tert−ブチルエステルのDMSO溶媒和物(化学式4の化合物、R=tert−ブチル)の製造
【化20】
tert−ブチル−2−((4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)アセテート(化学式3の化合物、R=tert−ブチル)(1.38kg)のジメチルスルホキシド(10L)の溶液に、化学式2の化合物(3kg)を加えた。反応混合物を撹拌しつつ、約35℃に加熱した。得られた濁りのない溶液に、K
2CO
3(1kg)を加え、DMSO(8L)で洗浄した。反応混合物を約70℃に加熱して4時間撹拌した。HPLCを利用して、出発物質がなくなったことを確認した後、反応を終了させた。反応混合物を約25℃まで徐々に冷却した後、6時間撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離し、ジメチルスルホキシドとヘキサンとの混合溶媒(2:1、重量比)(5L)で洗浄し、約50℃で減圧乾燥させて白色結晶形態の標題化合物(DMSO溶媒和物)(2.15kg)を得た(収率:65.7%)。
融点: 97 ℃ - 103 ℃
HPLC%面積: 99.221%
1H-NMR (CDCl
3): 0.9〜1.0(m, 2H), 1.0〜1.03(m, 1H), 1.2〜1.3(m, 2H), 1.3〜1.38(s, 6H), 1.38〜1.4(m, 1H), 1.45(s, 9H), 2.2〜2.3(dd, 1H, J=0.015, J=0.038), 2.3〜2.4 (m, 2H), 2.5〜2.7(m, 12H), 4.1〜4.2(m, 1H), 4.3〜4.4(m, 1H), 5.5〜5.6(dd, 1H, J=0.015, J=0.04), 6.5(d, 1H, J=0.04), 7.0〜7.3(m, 6H), 7.5(t, 1H), 7.9(d, 1H, J=0.021)
【0038】
実施例5.(4R,6S)−(E)−6−[2−(2−シクロプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−ビニル−2,2−ジメチル−1,3−ジヒドロキシ−4−イル]酢酸tert−ブチルエステル(化学式5の化合物、R=tert−ブチル)の製造
【化21】
実施例1で製造された化合物(1.5kg)を、アセトニトリル(16L)に加えた。この混合物に、撹拌しながら35%HCl溶液(0.91kg)と精製水(9.5kg)との混合液を2時間かけて徐々に加えた。反応混合物を1時間さらに撹拌した。HPLCを利用して、出発物質がなくなったことを確認した後、反応を終了させた。重炭酸ナトリウムを使用して反応混合物を中和した後、酢酸エチルで抽出した。分離した有機層を、塩化ナトリウム水溶液(1.5kg)で洗浄した後、減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(1.5L)に溶解させた後、ヘキサン(9L)を徐々に加えた。反応混合物を約10℃に冷却し、2時間撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離した後、約50℃で減圧乾燥させて白色結晶形態の標題化合物(1.22kg)を得た(収率:88.4%)。
HPLC%面積: 98.555%
【0039】
実施例6.(4R,6S)−(E)−6−[2−(2−シクロプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−ビニル−2,2−ジメチル−1,3−ジヒドロキシ−4−イル]酢酸tert−ブチルエステル(化学式5の化合物、R=tert−ブチル)の製造
【化22】
実施例4で製造された化合物(DMSO溶媒和物)(2.15kg)を、アセトニトリル(16L)に加えた。この混合物に、撹拌しながら35%HCl溶液(1.1kg)と精製水(12.9kg)との混合液を2時間かけて徐々に加えた。反応混合物を1時間さらに撹拌した。HPLCを利用して、出発物質がなくなったことを確認した後、反応を終了させた。重炭酸ナトリウムを使用して反応混合物を中和した後、酢酸エチルで抽出した。分離した有機層を、塩化ナトリウム水溶液(2.15kg)で洗浄した後、減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(2.15L)に溶解させた後、ヘキサン(12.9L)を徐々に加えた。反応混合物を約10℃に冷却し、2時間撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離した後、約50℃で減圧乾燥させて白色結晶形態の標題化合物(1.56kg)を得た(収率:78.79%)。
HPLC%面積: 98.615%
【0040】
実施例7.ピタバスタチンのヘミカルシウム塩の製造
【化23】
実施例5で製造された化合物(1.2kg)を精製水(19kg)に加えた。この混合物に、精製水(1kg)中に水酸化ナトリウム(0.08kg)を含む溶液を撹拌しながら徐々に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。精製水(1kg)中に塩化カルシウム(0.28kg、純度:95%)を含む溶液を、反応混合物に室温で2時間かけて徐々に加えた後、同一の温度で1時間さらに撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離した後、約40℃で減圧乾燥させて白色固体状のピタバスタチンのヘミカルシウム塩(1.0kg)を得た(収率:88.5%)。
HPLC%面積: 99.826%
【0041】
実施例8.ピタバスタチンのヘミカルシウム塩の製造
【化24】
実施例6で製造された化合物(1.56kg)を精製水(25kg)に加えた。この混合物に、精製水(1.5kg)中に水酸化ナトリウム(0.26kg)を含む溶液を撹拌しながら徐々に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。精製水(1.5kg)中に塩化カルシウム(0.36kg、純度:95%)を含む溶液を、反応混合物に室温で2時間かけて徐々に加えた後、同一の温度で1時間さらに撹拌した。生成された沈殿物を減圧濾過して単離した後、約40℃で減圧乾燥させて白色固体状のピタバスタチンのヘミカルシウム塩(1.2kg)を得た(収率:83.3%)。
HPLC%面積: 99.776%