(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記折込手段で折り込まれた米飯を水平方向に押して前記折込手段から前記成形孔の上部へと移動させるとともに、矩形シート状の米飯を水平方向に押して前記搬送手段から前記折込手段へと移動させる移動手段をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のおにぎり成形装置。
前記折込手段で折り込まれた米飯を水平方向に押して前記折込手段から前記成形孔の上部へと移動させ、前記矩形シート状の米飯を水平方向に押して前記計測手段から前記折込手段へと移動させ、さらに矩形シート状の米飯を水平方向に押して前記搬送手段から前記折込手段へと移動させる移動手段をさらに有する、
ことを特徴とする請求項6記載のおにぎり成形装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、前述の特許文献1および特許文献2に記載のおにぎり成形装置では、柔らかく成形しようとすると崩れやすくなり、崩れにくく成形しようとすると硬くなって食感が悪くなってしまう。
【0007】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、柔らかく且つ崩れにくいおにぎりを成形することのできるおにぎり成形
装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のおにぎり成形装置は、矩形シート状の米飯を搬送する搬送手段と、前記搬送手段に搬送され
て載置された矩形シート状の米飯を、両側が相互に接合または重なり合って合わせ部位を形成するように折り込む折込手段と、前記折込手段により折り込まれた米飯が上方から下方へと挿入される
三角形の成形孔が形成された回転体である成形テーブルと、前記折込手段によって折り込まれた前記合わせ部位が上方を向くようにして米飯を前記成形孔に挿入する挿入手段と、前記成形孔に挿入された米飯を上下方向に圧縮しておにぎりを成形する圧縮手段と、成形されたおにぎりを前記成形孔から取り出す取出手段と、を有
し、前記折込手段は、中央に位置するセンタープレートと、前記センタープレートの両側に設けられて前記センタープレートに対して旋回自在となった一対のサイドプレートと、前記センタープレートの上方で前記一対のサイドプレートの自由端同士が接近するように旋回させて矩形シート状の米飯の両側を相互に接合または重なり合わせる一対のアームとを備え、前記挿入手段は、前記成形孔の縁部に配置され、前記成形孔の上部まで移動された米飯を横方向から受け止めて当該米飯を平面から見て移動方向前方の中央部が頂点になった三角形に成形するストッパと、前記ストッパで受け止められた米飯を前記成形孔に挿入する挿入部とを備える、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、前記圧縮手段は、所定の前記成形孔に対応して設けられた第1の圧縮手段と、前記第1の圧縮手段よりも前記成形テーブルの回転方向下流側に隣接する前記成形孔に対応して設けられた第2の圧縮手段とで構成されている、ことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、矩形シート状の米飯の上に所定の具材を載置する具材載置手段がさらに設けられている、ことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1、2または3に記載の発明において、前記成形テーブルは水平方向に間欠的に回転する回転体であり、前記成形孔は前記成形テーブルの周方向に一定の間隔で複数形成されており、前記挿入手段、前記圧縮手段および前記取出手段は前記成形テーブルの回転方向に沿って順次配置されている、ことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記折込手段で折り込まれた米飯を水平方向に押して前記折込手段から前記成形孔の上部へと移動させるとともに、矩形シート状の米飯を水平方向に押して前記搬送手段から前記折込手段へと移動させる移動手段をさらに有する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記搬送手段と前記折込手段との間には、矩形シート状の米飯の重量を計測する計測手段が配置されている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、上記請求項6に記載の発明において、前記折込手段で折り込まれた米飯を水平方向に押して前記折込手段から前記成形孔の上部へと移動させ、前記矩形シート状の米飯を水平方向に押して前記計測手段から前記折込手段へと移動させ、さらに矩形シート状の米飯を水平方向に押して前記搬送手段から前記折込手段へと移動させる移動手段をさらに有する、ことを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、上記請求項
1〜7の何れかに記載の発明において、前記挿入部は、前記成形孔に対して下方から入出可能に設けられ、米飯が前記成形孔の上部まで移動されたときに前記成形孔の上端まで上昇し、その後下降する下型と、前記成形孔に対して上方から入出可能に設けられ、米飯が前記成形孔の上部まで移動されたときに前記成形孔の外側まで上昇し、その後前記下型の下降に連動して下降して米飯を前記成形孔内に挿入する上型と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
矩形シート状の米飯を両側から折り込んで合わせ部位を形成し、この合わせ部位が上方を向くようにして成形孔に挿入し、上下方向から圧縮しておにぎりを成形するようにしているので、柔らかく且つ崩れにくいおにぎりを成形することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0021】
図1および
図2に示す装置は、米飯を矩形シート状に成形する米飯シート成形装置M1と、米飯シート成形装置M1で成形された米飯を受け取ってこれを搬送し、おにぎりに成形するおにぎり成形装置M2とで構成されている。
【0022】
米飯シート成形装置M1は、キャスタ1aによって移動可能とされた台座2a上に搬送コンベア3、第1の計量コンベア4、第2の計量コンベア5が搬送方向上流側から下流側に沿って配置されている。また、搬送コンベア3の上方後端側には、米飯(生地)をシート状に成形して送り出す送出部6が配置されている。
【0023】
台座2の後側(
図1において右側)には、上下方向に延びる一対の縦レール7に沿って米飯容器8を昇降させるリフタ9が設けられている。このリフタ9によって米飯容器8は上部に設置されたホッパ10の位置まで持ち上げられ、リフタ9の上端に設けられた反転部28によってホッパ10に向けて上下反転されることにより、米飯容器8内の米飯がホッパ10に投入される。
【0024】
ホッパ10には、投入された米飯を解すための第1の解しローラ11が設けられており、この第1の解しローラ11の下側には、第1の解しローラ11に解された米飯を搬送するための搬送ローラ12、および搬送ローラ12に搬送された米飯をさらに解すための第2の解しローラ31が設けられている。そして、第2の解しローラ31に解された米飯が、前述した送出部6に投入される。
【0025】
なお、ホッパ10に隣接した位置には、作業者が所望する装置の動作設定を行うとともに設定された動作内容が表示される操作部30が設けられている。
【0026】
送出部6内には、左右一対で合計2段となった第1のローラ対13が上下方向に配置されている。この第1のローラ対13は、上段に位置する第1のローラ対13aの間隔よりも下段に位置する第1のローラ対13bの間隔の方が狭くなっている。したがって、米飯が第1のローラ対13a,13bにより上方より下方へ送られることによって、シート状に圧縮成形される。
【0027】
下段に位置する第1のローラ対13bの下方には、左右一対となった第2のローラ対14が配置されている。この第2のローラ対14は相互に接近離間可能になっており、第1のローラ対13から送られたシート状の連続した米飯は、第2のローラ対14の間隔に応じて厚みが調整されて下方へと送り出されて搬送コンベア3に載せられる。そして、搬送コンベア3から第1の計量コンベア4へと搬送される。
【0028】
搬送コンベア3と第1の計量コンベア4との間には、このようにして搬送コンベア3から第1の計量コンベア4へと搬送されるシート状の米飯を搬送方向と交差する方向(ここでは、搬送方向とほぼ直交した方向)に分割するためのカッタ15が配置されている。したがって、シート状に連続した米飯は搬送コンベア3から第1の計量コンベア4へと搬送される途中でカッタ15により分割され、第1の計量コンベア4から搬送された分割後の米飯が第2の計量コンベア5へと搬送される。
【0029】
第1の計量コンベア4には、搬送コンベア3から送られてくる連続したシート状の米飯の重量を経時的に計測するためのロードセル(図示せず)が設けられている。また、第2の計量コンベア5には、第1の計量コンベア4から搬送された分割後の米飯の重量を計測するためのロードセル(図示せず)が設けられている。したがって、第1の計量コンベア4では、搬送コンベア3から搬送された米飯の重量を経時的に計測しながら搬送し、第2の計量コンベア5では、第1の計量コンベア4から搬送された分割された米飯の重量を計測しながら搬送する。
【0030】
なお、本実施の形態の米飯シート成形装置M1では、分割された米飯の寸法は、長さ110mm、幅65mm、高さ(厚さ)15mmとなっており、1時間に約3000枚製造可能な性能を有している。
【0031】
米飯シート成形装置M1の搬送方向下流側には、分割された米飯を所定の形状に成形(例えば三角形のおにぎり形状に成形)するためのおにぎり成形装置M2が配置されている。そして、第2の計量コンベア5を搬送される分割された矩形シート状の米飯は、米飯シート成形装置M1からおにぎり成形装置M2へと取り込まれる。
【0032】
図1〜
図3に示すように、おにぎり成形装置M2は、矩形シート状の米飯Rに梅干し、シャケ、タラコなどといった所定の具材Tを載置する具材載置部24(具材載置手段)と、具材Tの載置された矩形シート状の米飯Rを搬送する搬送コンベア16(搬送手段)と、搬送コンベア16によって搬送された米飯Rを折り込む折込板ユニット17(折込手段)と、折込板ユニット17で折り込まれた米飯Rをおにぎりに成形する成形テーブル18および圧縮型19(圧縮手段)と、成形されたおにぎりを取り出す取出型20(取出手段)と、取り出されたおにぎりを機外に排出する排出コンベア21とを備えている。
【0033】
具材載置部24は、矩形シート状の米飯Rを搬送する具入れコンベア24aと、具入れコンベア24a上に配置されて米飯Rに具材Tを載置する載置部24bとからなる。また、成形テーブル18には、折込板ユニット17で折り込まれた米飯Rが上方から下方へと挿入される成形孔22が形成されており、当該成形孔22に挿入された米飯Rを前述した圧縮型19が上下方向に圧縮しておにぎりを成形する。
【0034】
なお、具材載置部24はスタンド25上に設置され、搬送コンベア16、折込板ユニット17、成形テーブル18、圧縮型19、取出型20および排出コンベア21は、キャスタ1bによって移動可能とされた台座2b上に設置されている。
【0035】
さらに、おにぎり成形装置M2は、矩形シート状の米飯Rの重量を計測するウエイトチェッカ26(計測手段)と、折込板ユニット17で折り込まれた米飯Rを成形孔22に挿入する挿入ユニット23(挿入手段)とを備えている。そして、ウエイトチェッカ26は搬送コンベア16と折込板ユニット17との間に配置されている。
【0036】
なお、ウエイトチェッカ26はなくてもよく、この場合には、搬送コンベア16で搬送された矩形シート状の米飯Rは重量計測されることなく直ちに折込板ユニット17に導かれる。
【0037】
ここで、成形テーブル18は図示しないモータによって水平方向に間欠的に回転する回転体であり、成形孔22は成形テーブル18の周方向に一定の間隔で複数(本実施の形態では8箇所に)形成されている。そして、挿入ユニット23、圧縮型19および取出型20は成形テーブル18の回転方向に沿って順次配置されている。
【0038】
図4および
図5に示すように、折込板ユニット17は、中央に位置して台座17aに固定されたセンタープレート17−1と、センタープレート17−1の両側にヒンジ17bを介して連結されてセンタープレート17−1に対して旋回自在となった2枚のサイドプレート17−2とを備えている。台座17aには、外側に向かって上方に湾曲した一対のアーム17cが揺動自在に取り付けられている。また、当該アーム17cの自由端は、一方端がサイドプレート17−2に対して回動自在に取り付けられた第1のリンク棒17dの他方端に回動自在に取り付けられている。さらに、アーム17cの途中には、モータ軸17eに固定されたカム17fが長孔17gを水平方向に往復することにより上下動する昇降ユニット17hの先端に回動自在に取り付けられた第2のリンク棒17jの先端が回動自在に取り付けられている。
【0039】
そして、昇降ユニット17hの下死点におけるアーム17cの台座17aに対する取付位置よりもアーム17cと第2のリンク棒17jとの取付位置の方が外側となっている。また、昇降ユニット17hの下死点では、センタープレート17−1と2枚のサイドプレート17−2とは相互に展開した状態になっている。
【0040】
このような構造により、昇降ユニット17hが上昇すると第2のリンク棒17jを介してアーム17cが外側に弧を描くように上昇する。これにより、第1のリンク棒17dを介して2枚のサイドプレート17−2が起き上がり、センタープレート17−1の上方で自由端が接近するように旋回する(
図5の二点鎖線による表示部分参照)。
【0041】
したがって、このような折込板ユニット17のプレート17−1,17−2に矩形シート状の米飯Rが搭載されると、当該米飯Rの両側が相互に接合して合わせ部位を形成するように折り込まれることになる。
【0042】
なお、本実施の形態では、米飯Rが略三角に折り込まれるようになっているが、例えばサイドプレート17−2の形状をL字状にすることにより、米飯Rが略平らに折り込まれるようになっていてもよい。
【0043】
また、本実施の形態においては、1枚のセンタープレート17−1と2枚のサイドプレート17−2の合計3枚のプレートにより矩形シート状の米飯Rを折り込んでいるが、プレートの枚数は3枚に限定されるものではなく、自由に設定することができる。一例を挙げれば、相互に旋回自在となった2枚のプレートでサイドプレートを構成し、これをセンタープレート(1枚)の両側に取り付けることにより、合計5枚のプレートのプレートで折り込むことなどが考えられる。
【0044】
そして、本実施の形態では、矩形シート状の米飯Rの両側が相互に接合するように折り込まれた合わせ部位となっているが、両側が相互に重なり合うように折り込まれた合わせ部位であってもよい。
【0045】
そして、挿入ユニット23では、折込板ユニット17によって折り込まれた合わせ部位が上方を向くようにして米飯Rが成形孔22に挿入される。
【0046】
なお、図示するように、本実施の形態の成形孔22の水平方向の断面は略三角形となって三角形のおにぎりが成形されるようになっているが、略三角形以外の様々な断面形状を採用することができる。
【0047】
さて、おにぎり成形装置M2には、搬送コンベア16で搬送される矩形シート状の米飯Rを水平方向に押してウエイトチェッカ26へと移動させ、ウエイトチェッカ26で重量計測された米飯Rを折込板ユニット17へと移動させ、さらに折込板ユニット17で折り込まれた米飯Rを水平方向に押して成形孔22の上部まで移動させる移動部材29(移動手段)が設けられている。なお、移動部材29の移動は、成形テーブル18の間欠的な回転に対応して行われる。
【0048】
図7、
図9および
図10に示すように、移動部材29は、天板29aと、天板29aの下面に移動方向に沿って下方に延びて取り付けられた3枚の壁板29bと、図示しないアームに係止される係止突起29cを備えている。
【0049】
後退位置では、
図7に示すように、先端の壁板29b−1の外側に折込板ユニット17上の米飯Rが位置し、先端の壁板29b−1と中央の壁板29b−2との間にウエイトチェッカ26上の米飯Rが位置し、中央の壁板29b−2と後端の壁板29b−3との間に搬送コンベア16上の米飯Rが位置している。つまり、移動部材29の前後長は搬送コンベア16と折込板ユニット17という2領域に跨った長さとなっている。
【0050】
そして、このような移動部材29がアームにより水平方向に1領域分だけ移動した前進位置では、
図9に示すように、折込板ユニット17上の米飯Rが壁板29b−1に押されて成形孔22上に移動し(
図10参照)、ウエイトチェッカ26上の米飯Rが壁板29b−2に押されて折込板ユニット17上に移動し、搬送コンベア16上の米飯Rが壁板29b−3に押されてウエイトチェッカ26上に移動する。
【0051】
前進位置に移動した移動部材29は、アームに持ち上げられるようにして米飯Rとの干渉を回避しながら前述の後端位置へと戻り、以降このような前進移動および後退移動を繰り返す。
【0052】
なお、前述のようにウエイトチェッカ26はなくてもよい。この場合には、移動部材29の前後長は搬送コンベア16(あるいは折込板ユニット17)のみの1領域相当の長さになるとともに、中央の壁板29b−2が省略されて前端の壁板29b−1および後端の壁板29b−3だけとなる。そして、後退位置では、先端の壁板29b−1の外側に折込板ユニット17上の米飯Rが位置し、先端の壁板29b−1と後端の壁板29b−3との間に搬送コンベア16上の米飯Rが位置する。
【0053】
そして、移動部材29がアームにより水平方向に1領域分だけ移動した前進位置では、折込板ユニット17上の米飯Rが壁板29b−1に押されて成形孔22上に移動し、搬送コンベア16上の米飯Rが壁板29b−3に押されて折込板ユニット17上に移動する。
【0054】
つまり、搬送コンベア16で搬送された矩形シート状の米飯Rは重量計測されることなく直ちに折込板ユニット17に導かれる。
【0055】
なお、前進位置に移動した移動部材29がアームに持ち上げられるようにして米飯Rとの干渉を回避しながら前述の後端位置へと戻り、以降このような前進移動および後退移動を繰り返す点は同様である。
【0056】
さて、折込板ユニット17により折り込まれた米飯Rを成形テーブル18の成形孔22に挿入する挿入ユニット23は、
図3に示すように、成形孔22の縁部に配置され、成形孔22の上部まで移動された米飯Rを横方向から受け止めるストッパ23aと、ストッパ23aで受け止められた米飯Rを成形孔22に挿入する挿入部23bとからなる。
【0057】
ストッパ23aは、折込板ユニット17に最も近接した位置の成形孔22に対応して設けられており、折込板ユニット17に向けて開いた形状となっており、成形孔22の2つの内壁面とそれぞれ連続した内壁面が形成されている。したがって、移動部材29により移動された米飯Rを横方向から受け止めることにより、米飯Rは上方から見て三角形に(つまり、成形孔22に沿った形状に)変形される。
【0058】
また、挿入部23bは、
図10に詳しく示すように、ストッパ23aに受け止められて成形孔22に沿った三角形に変形した米飯Rを成形孔22に挿入するために、成形孔22に対して入出可能に設けられている。
【0059】
すなわち、挿入部23bは下型23b−1と上型23b−2とで構成されている。下型23b−1は、成形孔22に対して下方から入出可能に設けられており、移動部材29によって米飯Rが成形孔22の上部まで移動されたときに成形孔22の上端まで上昇し、その後下降する。また、上型23b−2は、成形孔22に対して上方から入出可能に設けられており、米飯Rが成形孔22の上部まで移動されたときに成形孔22の外側まで上昇し、その後下型23b−1の下降に連動して下降して米飯Rを成形孔22内に挿入する。
【0060】
そして、このような構成の挿入ユニット23により、前述のように、折込板ユニット17によって折り込まれた合わせ部位が上方を向くようにして米飯Rが成形孔22に挿入される。
【0061】
さて、このようにして成形孔22に挿入された米飯Rを圧縮する圧縮型19は、
図3に示すように、所定の成形孔22に対応して設けられた第1の圧縮型19a(第1の圧縮手段)と、第1の圧縮型19aよりも成形テーブル18の回転方向下流側に隣接する成形孔22に対応して設けられた第2の圧縮型19b(第2の圧縮手段)とで構成されている。
【0062】
図11および
図12に示すように、何れの圧縮型19a,19bも下型19a−1,19b−1と上型19a−2,19b−2とで構成されている。下型19a−1,19b−1は成形孔22に対して下方から入出可能に設けられ、上型19a−2,19b−2は成形孔22に対して上方から入出可能に設けられており、両者が最接近した位置で所定の間隔が形成されるようになっている。そして、下型19a−1,19b−1が上昇すると同時に上型19a−2,19b−2が下降することにより、両者に挟まれた米飯Rが上下方向から圧縮されることにより、上下面が略平坦で、外周が周方向に連続した3つの略平坦な面からなる形状のおにぎりが成形される。
【0063】
このように、本実施の形態では、米飯Rを一気に圧縮するのではなく、第1の圧縮型19aで圧縮した後、再度第2の圧縮型19bで圧縮するように2段階に分けて圧縮して、成形されたおにぎりが一層柔らかくなるようにしている。但し、1つの圧縮型19だけを設けるようにしてもよい。
【0064】
圧縮型19で圧縮されて成形されたおにぎりを成形孔22から取り出すための取出型20は、
図3に示すように、排出コンベア21の直上に位置する成形孔22に対応して設けられている。そして、
図13に示すように、当該成形孔22に対して上方から入出可能になっており、成形テーブル18が回転することによって送られてきたおにぎりを上方から叩いて排出コンベア21の上に落下させる。これにより、おにぎりは排出コンベア21に搬送されて機外に排出される。
【0065】
以上の構成を有するおにぎり成形装置M2によるおにぎり成形プロセスについて、
図6〜
図13を用いて説明する。
【0066】
まず、具材載置部24において、
図6に示すように、矩形シート状の米飯Rに所定の具材Tを載置する。
【0067】
次に、移動部材29が具材Tの載置された米飯Rを搬送コンベア16からウエイトチェッカ26、折込板ユニット17へと移動させることにより、米飯Rは、
図7に示すように、各所に送り込まれる。このとき、折込板ユニット17上に送り込まれた矩形シート状の米飯Rは、
図8に示すように、両側が相互に接合して(または重なり合って)合わせ部位を形成するように折り込まれる(第1の工程)。
【0068】
そして、
図9に示すように移動部材29が後退位置から前進位置へと移動することで、折込板ユニット17上の米飯Rが成形孔22上に移動し(
図10参照)、ウエイトチェッカ26上の米飯Rが折込板ユニット17上に移動し、搬送コンベア16上の米飯Rがウエイトチェッカ26上に移動する。このとき、米飯Rは折り込まれた合わせ部位が上方を向いた状態で成形孔22上に移動する。
【0069】
次に、成形孔22上に移動した米飯Rは、
図10に示すように、挿入ユニット23により成形テーブル18に形成された成形孔22に挿入される。前述のように、米飯Rは折り込まれた合わせ部位が上方を向いた状態で成形孔22上に移動しているので、折り込まれた米飯Rの当該合わせ部位が上方を向くようにして、上下方向に延びた成形孔22に挿入される(第2の工程)。
【0070】
そして、成形孔22内の米飯Rは成形テーブル18の間欠的に回転により送られて行き、その送り動作中で、
図11および
図12に示すように、第1の圧縮型19aおよび第2の圧縮型19bによって上下方向から圧縮されておにぎりが成形される(第3の工程)。
【0071】
最後に、
図13に示すように、取出型20により、成形後の米飯Rが成形孔22から取り出される(第4の工程)。
【0072】
このように、本実施の形態のおにぎり成形装置M2によれば、矩形シート状の米飯Rを両側から折り込んで合わせ部位を形成し、この合わせ部位が上方を向くようにして成形孔に挿入し、上下方向から圧縮しておにぎりを成形するようにしているので、柔らかく且つ崩れにくいおにぎりを成形することが可能になる。
【0073】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。