特許第5796845号(P5796845)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5796845
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】シートベルトリトラクタの取付構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 22/34 20060101AFI20151001BHJP
   B60R 22/24 20060101ALI20151001BHJP
【FI】
   B60R22/34
   B60R22/24
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-288819(P2011-288819)
(22)【出願日】2011年12月28日
(65)【公開番号】特開2013-136323(P2013-136323A)
(43)【公開日】2013年7月11日
【審査請求日】2014年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】503358097
【氏名又は名称】オートリブ ディベロップメント エービー
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳
(74)【代理人】
【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光
(72)【発明者】
【氏名】金 東宇
(72)【発明者】
【氏名】一色 憲和
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 敬介
【審査官】 杉▲崎▼ 覚
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−085419(JP,A)
【文献】 特開平10−175509(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 22/00−22/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェビングが巻装されるスピンドルと、
該スピンドルを回転自在に支持する一対の側板部と、該一対の側板部間で前記スピンドルの法線方向と平行に延出して設けられ、該延出方向の両側で車両のボディパネルにそれぞれ固定される第1及び第2のステーと、を有するリトラクタフレームと、
を備えるシートベルトリトラクタの取付構造であって、
前記第1のステーには、前記ボディパネルに突き当てられる固定部と、該固定部の先端部に形成されて前記ボディパネルに係止される係止部と、が設けられると共に、
前記第2のステーと前記一対の側板部とは、前記ボディパネルを挟持する挟み込み部を形成し、
前記シートベルトリトラクタが前記ボディパネルに仮置きされた際に、前記第1のステーの前記固定部と前記第2のステーとが当該ボディパネルの一側面に接触するように構成されることを特徴とするシートベルトリトラクタの取付構造。
【請求項2】
前記ボディパネルの延出方向一端側には、該延出方向に沿って開口する開口部が形成され、
前記係止部は、前記開口部に係止されるフック形状を有するT字状の爪部であり、
前記一対の側板部の挟み込み部を構成する部分は、前記第2のステーの板面と略平行な面を有することを特徴とする請求項1に記載のシートベルトリトラクタの取付構造。
【請求項3】
前記第2ステーは、前記延出方向において、前記一対の側板部の挟み込み部を構成する部分よりも長く、前記T字状の爪部が前記開口部に挿入された際、前記ボディパネルの延出方向他端側と当接可能な長さに設定されていることを特徴とする請求項2に記載のシートベルトリトラクタの取付構造。
【請求項4】
前記ボディパネルの延出方向一端側には、該延出方向に沿って開口する開口部が形成され、
前記リトラクタは、前記係止部が前記開口部に係止されて該開口部の延出方向端部に突き当てられる位置、及び、前記挟み込み部の底部が前記ボディパネルの延出方向他端側に突き当てられる位置の少なくとも一方で、前記ボディパネルに固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートベルトリトラクタの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のボディパネルへのシートベルトリトラクタの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、シートベルトリトラクタは、ウェビングに装着されたショルダアンカやタングと共にアッセンブリーとして車両組立ラインに納入され、該リトラクタは、車体のセンターピラーやサイドシルにボルト・ナット結合等により取り付けられる(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0003】
特許文献1に記載のシートベルトリトラクタの取付構造では、リトラクタが取り付けられるインナパネルを上下に分割すると共に、アッパインナパネルに張り出し部を設ける。そして、リトラクタの爪部を張り出し部の凹部に係止させ、アッパインナパネルの張り出し部とロアインナパネルとの間にリトラクタを挟みこんだ状態で、ボルト及びナットによってリトラクタが固定され、リトラクタの取り付け作業を楽に行うことができる。
【0004】
また、特許文献2に記載のシートベルトリトラクタの取付構造では、ボディパネルの挿入孔に挿入されるアッパステーの挿入部に上突出部と下突出部を設け、該挿入部をボディパネルの一面側から挿入孔に挿入し、上突出部がボディパネルの他面に接し、下突出部が挿通孔の周縁下部と接することで仮保持状態を維持する。そして、仮保持状態のロアステーをボディパネルの被取付部にボルト及びナットによって固定することで、リトラクタがボディパネルに取り付けられ、厳しい寸法管理を行うことなく、異音の発生の防止と取り付け作業性の向上を図っている。
【0005】
さらに、特許文献3に記載のシートベルトリトラクタの取付構造では、異音の防止やリトラクタの組付け時の仮置きの観点から、リトラクタのフレームをアンカ固定部と補助固定部の二箇所でアッパバックパネルに固定している。また、補助固定部にスリットを形成して、車両急減速時にスリットに案内されて補助固定部が荷重作用方向へ相対変位されることで、車両急減速時におけるフレームの面外変形を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−119720号公報
【特許文献2】特開2007−283832号公報
【特許文献3】特開2000−108845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載のシートベルトリトラクタの取付構造では、インナパネルを分割したり、アッパインナパネルに張り出し部を設けたりして、ボディパネル側の形状を工夫する必要があった。また、特許文献2に記載のシートベルトリトラクタの取付構造では、ロアステー側1点でリトラクタをボディパネルに固定する構造であり、また、仮保持状態では、ロアステーが被取付部から離れているため、取り付け作業性のさらなる改善が望まれる。さらに、特許文献3に記載のシートベルトリトラクタの取付構造は、仮置きの目的から二箇所でボディパネルに固定されることが記載されているが、具体的な仮置きの状態については記載されていない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、リトラクタのフレームを工夫することで、組み立てラインにおいてリトラクタを手離れしてボディパネルに仮置きすることができ、取り付け作業性を向上することができるシートベルトリトラクタの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、下記の構成によって達成される。
(1) ウェビングが巻装されるスピンドルと、
該スピンドルを回転自在に支持する一対の側板部と、該一対の側板部間で前記スピンドルの法線方向と平行に延出して設けられ、該延出方向の両側で車両のボディパネルにそれぞれ固定される第1及び第2のステーと、を有するリトラクタフレームと、
を備えるシートベルトリトラクタの取付構造であって、
前記第1のステーには、前記ボディパネルに突き当てられる固定部と、該固定部の先端部に形成されて前記ボディパネルに係止される係止部と、が設けられると共に、
前記第2のステーと前記一対の側板部とは、前記ボディパネルを挟持する挟み込み部を形成し、
前記シートベルトリトラクタが前記ボディパネルに仮置きされた際に、前記第1のステーの前記固定部と前記第2のステーとが当該ボディパネルの一側面に接触するように構成されることを特徴とするシートベルトリトラクタの取付構造。
(2) 前記ボディパネルの延出方向一端側には、該延出方向に沿って開口する開口部が形成され、
前記係止部は、前記開口部に係止されるフック形状を有するT字状の爪部であり、
前記一対の側板部の挟み込み部を構成する部分は、前記第2のステーの板面と略平行な面を有することを特徴とする(1)に記載のシートベルトリトラクタの取付構造。
(3) 前記第2ステーは、前記延出方向において、前記一対の側板部の挟み込み部を構成する部分よりも長く、前記T字状の爪部が前記開口部に挿入された際、前記ボディパネルの延出方向他端側と当接可能な長さに設定されていることを特徴とする(2)に記載のシートベルトリトラクタの取付構造。
(4) 前記ボディパネルの延出方向一端側には、該延出方向に沿って開口する開口部が形成され、
前記リトラクタは、前記係止部が前記開口部に係止されて該開口部の延出方向端部に突き当てられる位置、及び、前記挟み込み部の底部が前記ボディパネルの延出方向他端側に突き当てられる位置の少なくとも一方で、前記ボディパネルに固定されることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のシートベルトリトラクタの取付構造。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシートベルトリトラクタの取付構造によれば、リトラクタフレームの第1のステーには、ボディパネルに突き当てられる固定部と、該固定部の先端部に形成されてボディパネルに係止される係止部と、が設けられると共に、第2のステーと一対の側板部とは、ボディパネルを挟持する挟み込み部を形成し、シートベルトリトラクタがボディパネルに仮置きされた際に、第1のステーの固定部と第2のステーとが当該ボディパネルの一側面に接触するように構成されるので、リトラクタのリトラクタフレームを工夫することで、組み立てラインにおいてリトラクタを手離れしてボディパネルに仮置きすることができ、取り付け作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るシートベルトリトラクタの取付構造に適用される該リトラクタを示す斜視図である。
図2】(a)及び(b)は、該シートベルトリトラクタをボディパネルに取り付ける過程を示す斜視図である。
図3】(a)は、該シートベルトリトラクタがボディパネルに仮置きされた状態を示す側面図であり、(b)は、(a)の要部拡大図である。
図4】(a)及び(b)は、該シートベルトリトラクタをボディパネルに取り付ける過程を示す斜視図である。
図5】(a)及び(b)は、該シートベルトリトラクタを他の形状のボディパネルに取り付ける過程を示す斜視図である。
図6】(a)及び(b)は、該シートベルトリトラクタを他の形状のボディパネルに取り付ける過程を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係るシートベルトリトラクタの取付構造について図1図4を参照して詳細に説明する。
【0013】
本実施形態のシートベルトリトラクタ10は、図1に示すように、シートベルトWを巻き取るスピンドル11と、スピンドル11を回転可能に支持するリトラクタフレーム12と、スピンドル11をシートベルトWの巻き取り方向に付勢する巻取りばね装置13と、車両の水平方向の加速度を検出する加速度センサ(図示せず)と、加速度センサによって検出される加速度に応じてシートベルトの引出動作をロックするロック機構(図示せず)と、を含む。
【0014】
巻取りばね装置13は、スピンドル11の軸方向一端側に配置されて、リトラクタフレーム12に取り付けられる。一方、加速度センサ及びロック機構は、スピンドル11の軸方向他端側に配置され、リトラクタフレーム12に取り付けられるシステムカバー14内に収容される。なお、巻取りばね装置13、加速度センサ、ロック機構は、公知の種々の構成を採用することができ、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0015】
リトラクタフレーム12は、スピンドル11を回転自在に支持する、互いに平行な一対の側板部21a,21bと、一対の側板部21a,21bから略直角に折り曲げて形成され、一対の側板部21a,21bを連結する連結板21cと、を備える単一部材からなるフレーム本体21と、フレーム本体21の連結板21cに結合されるアッパステー(第1のステー)22と、を含む。
【0016】
フレーム本体21の連結板21cは、アッパステー22と反対側に延出してロアステー(第2のステー)23を構成する。このロアステー23とアッパステー22は、一対の側板部21a,21b間でスピンドル11の法線方向と平行に延出して設けられ、延出方向の両側で車両のボディパネル30(図2図4参照。)にそれぞれ固定される。
【0017】
アッパステー22は、略クランク状に折り曲げて形成されており、フレーム本体21に結合される結合部22aと、該結合部22aから略直角に折り曲げられ、ウェビング案内孔22bが形成される折り曲げ部22cと、該折り曲げ部22cから結合部22aと反対側に略直角に折り曲げられて該結合部22aと略平行に延び、ボディパネル30を締結するための第1のフレーム側締結孔22dが形成される固定部22eと、を備える。
【0018】
また、ロアステー23には、アッパステー22と反対側に延出し、ボディパネル30を締結するための第2のフレーム側締結孔23aが形成される。
【0019】
図2に示すように、ボディパネル30は、リトラクタ10を挟んで上側(リトラクタ10の延出方向一端側)に上側パネル31、下側(リトラクタ10の延出方向他端側)に下側パネル32を有する。リトラクタ10は、上側パネル31に形成された第1のパネル側締結孔31aとアッパステー22の第1のフレーム側締結孔22dとをボルト40とナット41で締結すると共に、下側パネル32に形成された第2のパネル側締結孔32aとロアステー23の第2のフレーム側締結孔23aとをボルト42とナット43で締結することで、ボディパネル30に固定される。
なお、上側パネル31と下側パネル32は、別部材であってもよいが、リトラクタ10を収容するために形成された開口を形成する部材の上下に位置する部分であってもよい。
【0020】
ここで、本実施形態では、リトラクタ10をボディパネル30に締結固定する前、仮置きができるように、アッパステー22の先端部(上端部)は、上側パネル31に係止されるフック形状を有するT字状の爪部(係止部)22fを有すると共に、フレーム本体21は、側面視で略コ字状に形成されて、下側パネル32を挟持する挟み込み部24を形成する。
【0021】
上側パネル31には、延出方向(本実施形態では、上下方向)に沿って開口する開口部31bが形成され、また、開口部31bの上側には、T字状の爪部22fを挿入可能な幅広部分31b1が形成されている。T字状の爪部22fは、この幅広部分31b1から開口部31bに挿入され、リトラクタ10とボディパネル30とを上下方向に相対移動させて、該開口部31bに係止される。
【0022】
図3に示すように、挟み込み部24は、一対の側板部21a,21bにロアステー23(連結板21c)の板面と略平行に延びて、側面視でロアステー23と向かい合う端面21a1,21b1を設けて、側面視で略コ字状を形成するロアステー23と一対の側板部21a,21bによって構成される。
【0023】
また、ロアステー23は、一対の側板部21a,21aの挟み込み部24を構成する部分よりも長く、T字状の爪部22fが開口部31bの幅広部分31b1に挿入された際、上側パネル31の延出方向他端側と当接可能な長さに設定されている(図2参照。)。
【0024】
このように構成されるシートベルトリトラクタ10は、まず、図2に示すように、アッパステー22のT字状の爪部22fを上側パネル31の開口部31bの幅広部分31b1に挿入して、アッパステー22とロアステー23を上側パネル31と下側パネル32の一側面に突き当てる。
【0025】
そして、リトラクタ10とボディパネル30とを延出方向に相対移動、即ち、リトラクタ10をボディパネル30に対して下方に移動させることで、図3及び図4に示すように、T字状の爪部22fが上側パネル31の開口部31b内で係止されると共に、挟み込み部24が下側パネル32の先端を挟持する。そして、T字状の爪部22fが開口部31bに係止されて開口部31bの延出方向端部に突き当てられる位置、及び、挟み込み部24の底部が下側パネル31の延出方向他端側に突き当てられる位置の少なくとも一方で(本実施形態では、前者のみ)、リトラクタ10はボディパネル30に位置決めされる。これにより、リトラクタ10は、ボディパネル30に手離れして仮置きされる。
【0026】
そして、互いに一致した上側パネル31の第1のパネル側締結孔31aとアッパステー22の第1のフレーム側締結孔22dとをボルト40とナット41で締結すると共に、下側パネル32に形成された第2のパネル側締結孔32aとロアステー23の第2のフレーム側締結孔23aとをボルト42とナット43で締結することで、リトラクタ10がボディパネル30に固定される。
なお、本実施形態では、ナット41,43は、予め上側パネル31、下側パネル32に溶接されているが、溶接されていなくてもよい。
【0027】
従って、本実施形態のシートベルトリトラクタ10によれば、リトラクタフレーム12のアッパステー22には、上側パネル31に係止されるT字状の爪部22fが設けられると共に、ロアステー23と一対の側板部21a,21bとは、ボディパネル30を挟持する挟み込み部24を形成するので、リトラクタ10のリトラクタフレーム12を工夫することで、組み立てラインにおいてリトラクタ10を手離れしてボディパネル30に仮置きすることができ、取り付け作業性を向上することができる。
【0028】
また、上側パネル31には、上下方向に沿って開口する開口部31bが形成され、T字状の爪部22fは、開口部31bに係止されるフック形状を有し、また、一対の側板部21a,21bの挟み込み部24を構成する部分は、ロアステー23の板面と平行な面を有する。従って、リトラクタフレーム12とボディパネル30の比較的簡単な設計により、リトラクタ10を手離れしてボディパネル30に仮置きすることができる。
【0029】
さらに、ロアステー23は、一対の側板部21a,21bの挟み込み部24を構成する部分よりも長く、T字状の爪部22fが開口部31bに挿入された際、下側パネル32と当接可能な長さに設定されているので、ロアステー23を下側パネル32に当接させた状態からリトラクタ10をボディパネル30に対して相対移動させて、容易に挟み込み部24に下側パネル31を挟持させることができ、取り付け作業性を向上することができる。
【0030】
加えて、リトラクタ10は、T字状の爪部22fが開口部31bに係止されて開口部31bの延出方向端部に突き当てられる位置、及び、挟み込み部24の底部が下側パネル32に突き当てられる位置の少なくとも一方で、ボディパネル30に固定されるので、仮置きされた状態で一致したボディ側締結孔31a,32aとフレーム側締結孔22d,23aにボルト締結を簡単に行うことができる。
【0031】
なお、本発明は、上記実施形態のものに限定されるものでなく、適宜、改良または変形などが可能である。
例えば、リトラクタ10が固定されるボディパネル30は、図2〜4に示す形状のものに限定されるものでなく、図5及び図6に示す形状のものであってもよい。
また、リトラクタ10は、上側パネル31と下側パネル32とに起立した状態で固定される構成としたが、リトラクタフレーム12の延出方向両側で固定されて、仮置きできる構成であれば、ボディパネル30への取り付け姿勢に関わらず、上記実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、リトラクタ10の構成は、上記実施形態に限定されるものでなく任意であり、例えば、プリテンショナーをさらに有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0032】
10 シートベルトリトラクタ
11 スピンドル
12 リトラクタフレーム
21 フレーム本体
21a,21b 側板部
21c 連結板
22 アッパステー
22f T字状の爪部(係止部)
23 ロアステー
24 挟み込み部
30 ボディパネル
31 上側パネル(ボディパネルの延出方向一端側)
32 下側パネル(ボディパネルの延出方向他端側)
40,42 ボルト
41,43 ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6