(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上面開放の箱形構造をなして、互いに対向した1対の側壁の各外側面に複数の積上支持突部を備え、それら積上支持突部の下面にスライド突部が突出形成されると共に、前記1対の側壁の上面の内縁部に1対の横ズレ規制突条が突出形成されたコンテナであって、
コンテナを積み上げるときに、上側のコンテナを傾斜姿勢にして前記1対の側壁の1対の前記スライド突部を、下側のコンテナにおける前記1対の側壁の上面に当接しかつ、それら1対のスライド突部の間に前記1対の横ズレ規制突条を配置した状態で、上側のコンテナを下側のコンテナの真上となる位置までスライド移動可能なコンテナにおいて、
前記横ズレ規制突条を、その長手方向の両端部で一定高さをなして延びた1対の高丈規制部と、長手方向の中間部で前記高丈規制部より低い一定高さをなして延びた低丈規制部と、前記1対の高丈規制部と前記低丈規制部との間を連絡した1対の連絡傾斜規制部とで構成し、
前記横ズレ規制突条のうち前記側壁の内側面と反対側の側面と前記横ズレ規制突条の上面との間を連絡する角部曲面を形成し、前記低丈規制部の前記角部曲面の曲率半径より前記高丈規制部の前記角部曲面の曲率半径を小さくし、前記連絡傾斜規制部の前記角部曲面の曲率半径を、前記低丈規制部側の端部から前記高丈規制部側の端部に向かって徐々に小さくしたことを特徴とするコンテナ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を
図1〜
図19に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態のコンテナ10は、上面開放の箱形構造をなし、その底壁16は、
図4に示すようにメッシュ構造でかつ長方形になっている。そして、底壁16の外縁部における短辺部分に配置された1対の側壁が1対の第1側壁11,11をなす一方、長辺部分に配置された1対の側壁が1対の第2側壁12,12になっている。また、それら第1及び第2の側壁11,12は、底壁16から斜め外側上方に向かうにように傾斜している(
図14参照)。
【0019】
なお、
図1に示すように、第1及び第2の側壁11,12の下寄り位置には、四角形の貫通孔17が部分的に複数貫通形成され、第1及び第2の側壁11,12の一部がメッシュ構造になっている。また、以下の説明において、第1側壁11,11の対向方向を第1水平方向H1といい、第2側壁12,12の対向方向を第2水平方向H2ということとする。
【0020】
図1に示すように、コンテナ10は、その上端部から側方に張り出したフランジ13を全体に備えている。また、コンテナ10の四隅のコーナー部10Cの近傍においては、フランジ13の下方位置から側方にコーナーフランジ14が張り出し、それらコーナー部10Cの近傍を除いた部分においては、フランジ13の下方位置から側方に補強フランジ15が張り出している。また、コーナーフランジ14は、コンテナ10の上下方向の略中央に位置し、補強フランジ15は、コンテナ10の上下方向においてフランジ13とコーナーフランジ14との中間に位置している。さらに、コーナーフランジ14とフランジ13との間は複数の縦リブ14Lによって連絡され、補強フランジ15とフランジ13との間は複数の縦リブ15Lによって連絡されている。そして、補強フランジ15の両端部が、それぞれコーナーフランジ14の端部の縦リブ14Lに接続されている。なお、コンテナ10の4辺の中央には、補強フランジ15の一部を上方に突出させて、
図3に示すように、下面が開放した筐体状の指掛け部15Bが備えられている。
【0021】
図1及び
図2に示すように、コンテナ10の外側面には、上下方向の中間位置から下端寄り位置の間に、複数の積上支持突部(
図1及び
図2の符号20,22,24,26)が突出形成されている。そして、これら積上支持突部を含んだコンテナ10全体の形状が、第1水平方向H1におけるコンテナ10の中心線CL1(
図4参照)に対して線対称形状をなす一方、第2水平方向H2におけるコンテナ10の中心線(図示せず)に対して非線対称形状になっている。詳細には、以下の通りである。
【0022】
図4に示すように、複数の積上支持突部は、第1及び第2の各側壁11,12に1対ずつ備えられると共に、第1及び第2の各側壁11,12の両コーナー部10Cの近傍領域に1つずつ分けて配置されて、各コーナーフランジ14の下方に位置している。また、これら積上支持突部は、コーナー部10Cの近傍領域内でも、コーナー部10Cから比較的離れた位置に配置された中央寄り積上支持突部22,26と、コーナー部10Cに比較的近い位置に配置された端寄り積上支持突部20,24とに分けることができ、1対の第1側壁11,11に関しては、それら各第1側壁11における第2水平方向H2の一端側(即ち、一方の第2側壁12側)に、中央寄り積上支持突部22が設けられる一方、他端側(他方の第2側壁12側)に端寄り積上支持突部24が設けられている。また、1対の第2側壁12,12では、一方の第2側壁12の両端部に中央寄り積上支持突部26,26が設けられる一方、他方の第2側壁12の両端部に、端寄り積上支持突部20,20が設けられている。また、中央寄り積上支持突部22,26同士は、横幅が略同一になっていて、端寄り積上支持突部20,24同士も横幅が略同一になっている。さらに、端寄り積上支持突部20,24の横幅は、中央寄り積上支持突部22,26の横幅の2〜3倍程度の大きさになっている。なお、以下の説明において、中央寄り積上支持突部22,26と端寄り積上支持突部20,24とを総称する場合には、単に「積上支持突部」、「積上支持突部群」等というものとする。
【0023】
次に、全ての積上支持突部に共通の構造について説明する。積上支持突部は、
図6に端寄り積上支持突部20及び中央寄り積上支持突部22を代表的に示したように、コンテナ10の側面から突出して上下方向に延びた1対の縦リブ20A,20Aの下端部を、下端板20Bで連絡した構造になっている。それら1対の縦リブ20A,20Aの上端部は、コーナーフランジ14の下面に接続され、縦リブ20A,20Aの下端部は、底壁16の下面より上方に配置されている。また、下端板20Bは、水平な板状をなして、コンテナ10の外側面から1対の縦リブ20A,20Aと同じ位置まで突出している。
【0024】
次に、第2側壁12に配置された端寄り積上支持突部20及び中央寄り積上支持突部26に特有の構造について説明する。
図6に示すように、第2側壁12に配置された端寄り積上支持突部20及び中央寄り積上支持突部26(
図6には、端寄り積上支持突部20のみが示されている。中央寄り積上支持突部26は、
図2参照)では、下端板20Bが縦リブ20A,20Aの下端面より上方にずらして配置され、下端板20Bより下側部分では、1対の縦リブ20A,20Aの先端縁部の間が、下端板20Bの先端縁から下方に直角曲げされた補助連絡壁20Cによって連絡されている。そして、補助連絡壁20Cの下端面が縦リブ20A,20Aと面一になっている。また、これら補助連絡壁20Cの下端面と縦リブ20A,20Aの下端面とから構成された部分は、コンテナ10を他のコンテナ10の上にスタッキングしたときに、下側のコンテナ10における第2側壁12の上面に当接する下端当接面(端寄り積上支持突部20では、「下端当接面20T」、中央寄り積上支持突部26では、「下端当接面26T」。
図5参照)になっている。
【0025】
また、
図1及び
図2に示すように、端寄り積上支持突部20及び中央寄り積上支持突部26の下方には、第2側壁12の横方向の中央側に配置された縦リブ20Aの一部をコンテナ10の下端まで延長して横ズレ規制リブ(端寄り積上支持突部20では、「横ズレ規制リブ33」、中央寄り積上支持突部26では、「横ズレ規制リブ34」。
図4参照)が形成されている。ここで、第2側壁12は、上述したように上方に向かって斜め外側に傾斜しているので、コーナーフランジ14の下面とコンテナ10の第2側壁12の外側面との交線から鉛直下方に架空の垂直面を垂下させると、その架空の垂直面と第2側壁12の外側面との間に空間(以下、「側面勾配空間」という)が形成される。そして、横ズレ規制リブ33,34の上端部が、側面勾配空間の外側に僅かに突出する大きさをなし、横ズレ規制リブ33,34における上端部を除いた全体は、側面勾配空間の内側に収まる大きさになっている。
【0026】
次に、第1側壁11に配置された中央寄り積上支持突部22及び端寄り積上支持突部24に特有の構造について説明する。
図7に示すように、第1側壁11に配置された中央寄り積上支持突部22及び端寄り積上支持突部24(
図7には、端寄り積上支持突部24のみが示されている。中央寄り積上支持突部22は、
図6参照)では、下端板20Bの下面と縦リブ20A,20Aの下面とが面一になっている。そして、下端板20Bの先端部から下向き当接片(中央寄り積上支持突部22では、「下向き当接片23H」、端寄り積上支持突部24では、「下向き当接片25H」。)が鉛直下方に突出し、その下端当接リブの下端面が、コンテナ10を他のコンテナ10の上にスタッキングしたときに、下側のコンテナ10における第1側壁11の上面に当接する下端当接面(中央寄り積上支持突部22では、「下端当接面23T」、端寄り積上支持突部24では、「下端当接面25T」。
図5参照)になっている。また、これら下端当接面23T,25Tは、上記した第2側壁12の端寄り積上支持突部20及び中央寄り積上支持突部26の下端当接面20T,26Tと面一になっている。
【0027】
図7に示すように下向き当接片23H,25H(下向き当接片23Hに関しては、
図6参照)の横方向の両端部には、下端板20Bの下面との間を連絡する1対の補強リブ27L,27Lが設けられている。そして、下向き当接片23H,25Hと補強リブ27Lとから、本発明に係るスライド突部23,25が構成されている。また、それら補強リブ27L,27Lには、下端当接面23T,25Tから上方に向かうに従って第1側壁11側に迫り出すように傾斜した本発明に係る誘導面27Sと、その誘導面27Sの上端部から鉛直上方に延びた鉛直面27Uとが形成されている。
【0028】
図6に示すように、中央寄り積上支持突部22及び端寄り積上支持突部24の下方には、下端板20Bからコンテナ10の下端まで延びた横ズレ規制リブ(中央寄り積上支持突部22では、「横ズレ規制リブ31」、端寄り積上支持突部24では、「横ズレ規制リブ32」。
図7参照)が設けられている。これら横ズレ規制リブ31,32も、第2側壁12の横ズレ規制リブ33,34と同様に上端部が上記した側面勾配空間の外側に僅かに突出する大きさをなし、上端部を除いた全体が、側面勾配空間の内側に収まる大きさになっている。
【0029】
さて、
図5に示すように、各第1側壁11の外側面のうち中央寄り積上支持突部22とコーナー部10Cとの間には、横ズレ規制突部30がそれぞれ突出形成されている。
図6に示すように、横ズレ規制突部30は、第1側壁11の外側面とコーナー部10Cの外側湾曲面との間の境界線R1に隣接して配置され、コーナーフランジ14の下面からコンテナ10の下端の僅か上方となる位置まで延びている。また、横ズレ規制突部30のうち、上下方向において横ズレ規制リブ31の上端部と略同一の位置より下側部分がズレ規制部30Aになっていて、そのズレ規制部30Aの先端面は、横ズレ規制リブ31の先端面と略同一になっている。さらに、
図15に示すように、横ズレ規制突部30のうちズレ規制部30Aより上側部分の先端面は、ズレ規制部30Aの先端面より外側に位置している。また、横ズレ規制突部30のうちズレ規制部30Aより上側部分は、第1側壁11の外側面の傾斜によって、上方に向かうに従って第1側壁11の外側面から突出量が徐々に小さくなった形状になっている。
【0030】
コンテナ10の外側面の構造に関する説明は以上である。次に、コンテナ10の内側面及び上面の構造について説明する。
図1及び
図2に示すように、コンテナ10の内側面には、複数の突部受容溝(
図1及び
図2の符号40,42,44,46)が陥没形成されている。これら複数の突部受容溝は、コンテナ10の上面からコーナーフランジ14に亘って上下方向に延びた角溝形状をなし、積上支持突部と同様に、何れもコーナー部10Cの近傍領域に配置されている。なお、第1側壁11及び第2側壁12のうち突部受容溝が形成された部分は、外側面側においては、角柱状になってフランジ13とコーナーフランジ14との間に延びている。
【0031】
複数の突部受容溝は、積上支持突部群と同様にコーナー部10Cの近傍領域内でも、コーナー部10Cから比較的離れた位置に配置された中央寄り突部受容溝42,46と、コーナー部10Cに比較的近い位置に配置された端寄り突部受容溝40,44とに分けることができる。そして、
図2に示すように、1対の中央寄り積上支持突部26,26を外側面に備えた一方の第2側壁12には、それら両中央寄り積上支持突部26,26よりコーナー部10C,10Cに近い位置に端寄り突部受容溝40,40が配置され、それとは逆に、
図1に示すように、1対の端寄り積上支持突部20,20を外側面に備えた他方の第2側壁12には、それら両端寄り積上支持突部20,20よりコーナー部10C,10Cから遠い位置に中央寄り突部受容溝46,46が配置されている。そして、一方の第2側壁12の端寄り突部受容溝40,40同士の間隔及び各端寄り突部受容溝40の横幅は、他方の第2側壁12の端寄り積上支持突部20,20同士の間隔及び各端寄り積上支持突部20の横幅と同じになっている。また、他方の第2側壁12の中央寄り突部受容溝46,46同士の間隔及び各中央寄り突部受容溝46の横幅は、一方の第2側壁12の中央寄り積上支持突部26,26同士の間隔及び各中央寄り積上支持突部26の横幅と同じになっている。
【0032】
また、
図1及び
図2に示すように、両第1側壁11,11では、端寄り積上支持突部24よりコーナー部10Cから遠い位置に中央寄り突部受容溝42が配置されると共に、中央寄り積上支持突部22よりコーナー部10Cに近い位置に端寄り突部受容溝44が配置されている。そして、それら中央寄り突部受容溝42と端寄り突部受容溝44との間隔は、第1側壁11に備えた端寄り積上支持突部24と中央寄り積上支持突部22との間隔と同じで、中央寄り突部受容溝42の横幅は中央寄り積上支持突部22の横幅と同じで、さらには、端寄り突部受容溝44の横幅は端寄り積上支持突部24の横幅と同じになっている。
【0033】
これらにより、コンテナ10に対して、他のコンテナ10を180度旋回させて上から重ねると、上側のコンテナ10の端寄り積上支持突部20,24が、下側のコンテナ10の端寄り突部受容溝40,44に受容されると共に、上側のコンテナ10の中央寄り積上支持突部22,26が、下側のコンテナ10の中央寄り突部受容溝42,46に受容されたネスティング状態になる(
図19参照)。また、ネスティング状態になると、上側のコンテナ10のコーナーフランジ14が、下側のコンテナ10のフランジ13に当接する。
【0034】
なお、上記したようにコンテナをネスティング状態に複数積み上げることを、以下、適宜、単に「コンテナをネスティングする」ということとする。また、後述するようにコンテナをスタッキング状態に複数積み上げることを、以下、適宜、単に「コンテナをスタッキングする」といい、さらに、スライド積み上げ操作にてスタッキングすることを、適宜、「スライドスタッキング」ということとする。さらに、端寄り突部受容溝40,44及び中央寄り突部受容溝42,46を総称する場合には、単に「突部受容溝」、「突部受容溝群」というものとする。
【0035】
図1及び
図2に示すように、各突部受容溝の底面と第1側壁11及び第2側壁12の内側面との交差部分には、各積上支持突部の下方の横ズレ規制リブ31,32,33,34の上端部との干渉を避けるための切欠部40A,42A,44A,46Aが形成されている。また、上述したように横ズレ規制リブ31,32,33,34の上端部を除く全体は、側面勾配空間の内側に収まる大きさになっているので、ネスティングした際に下側のコンテナ10の内側面の内側に収まる。
【0036】
図1に示すように、各第1側壁11のうち中央寄り突部受容溝42よりコーナー部10C側には、リブ受容溝50が形成されている。リブ受容溝50は、突部受容溝と同様に、コーナーフランジ14から上方に延びた角溝形状をなしている。また、第1側壁11のうちリブ受容溝50が形成された部分は、外側面側においては、突部受容溝と同様に、角柱状になってフランジ13とコーナーフランジ14との間に延びている。そして、上述したようにコンテナ10がネスティングされたときに、横ズレ規制突部30におけるズレ規制部30Aより上側部分がリブ受容溝50に受容される。
【0037】
図1に示すように、端寄り突部受容溝40,40を備えた一方の第2側壁12の上面にはフランジ13の上面の一部を段付き状に陥没させて1対の中央寄突部載置面41,41が形成されている。各中央寄突部載置面41は、矩形状をなし、各端寄り突部受容溝40に対してコーナー部10Cの反対側に配置され、中央寄り積上支持突部26(
図2参照)全体を上方から覆っている。詳細には、中央寄突部載置面41のうち端寄り突部受容溝40から離れた側の縁部と、第2側壁12の内側面から離れた側の縁部とには、フランジ13の上面と中央寄突部載置面41との間の段差面が備えられている。また、中央寄突部載置面41は、端寄り突部受容溝40の内側面と、第2側壁12の内側面とに略直交した状態に繋がっている。さらには、中央寄突部載置面41のうち第2側壁12の内側面から離れた側の縁部とフランジ13の上面との間の段差面は、端寄り突部受容溝40における第2側壁12の内側面から離れた側の内面と面一になっている。
【0038】
図2に示すように、中央寄り突部受容溝46,46を備えた他方の第2側壁12の上面には、フランジ13の上面の一部を段付き状に陥没させて1対の端寄突部載置面47,47が形成されている。各端寄突部載置面47は、各中央寄り突部受容溝46の上端開口縁からコーナー部10C側に延びた矩形状をなし、中央寄突部載置面41と面一になっている。そして、各端寄突部載置面47は、それぞれ端寄り積上支持突部20(
図1参照)全体を上方から覆っている。なお、各端寄突部載置面47も、上記した中央寄突部載置面41と同様に、フランジ13の上面との間に段差面を有すると共に、中央寄り突部受容溝46の内側面と第2側壁12の内側面とに略直交した状態に繋がっている。
【0039】
図1及び
図2に示すように、フランジ13の上面を含む各第1側壁11の上面には、両端のコーナー部10C,10Cの間で、端寄り突部受容溝44及び中央寄り突部受容溝42を除いた全体に亘って帯状突部載置面43(本発明に係る「突部当接領域」に相当する)が形成されている。具体的には、帯状突部載置面43は、フランジ13の上面の一部を、中央寄突部載置面41及び端寄突部載置面47と略面一となる位置まで陥没させてなる。そして、帯状突部載置面43は、帯状をなして、端寄り突部受容溝44の上端開口縁のうちリブ受容溝50側の縁部からリブ受容溝50におけるコーナー部10C寄りの内側面の位置まで延び、リブ受容溝50寄り位置で中央寄り突部受容溝42によって分断されている。また、帯状突部載置面43のうちリブ受容溝50側の端縁部には、フランジ13の上面と帯状突部載置面43との間に段差面が備えられ、その段差面は、リブ受容溝50の内側面と面一になっている。
【0040】
図8に示すように、帯状突部載置面43のうち第1側壁11の内側面から離れた側の縁部には、フランジ13の上面と帯状突部載置面43との間にガイド段差部54が備えられている。ガイド段差部54の両端部は、本発明に係る垂直ガイド面54D,54Dになっていて、それら垂直ガイド面54D,54Dの間は、1対の横傾斜ガイド面54A,54A及び本発明に係る縦傾斜ガイド面54Bになっている。垂直ガイド面54D,54Dは、帯状突部載置面43から略垂直に起立し、かつ、端寄り突部受容溝44及び中央寄り突部受容溝42の内面と面一になっている。それら垂直ガイド面54D,54Dにおける横傾斜ガイド面54A,54A側の端部は、第1側壁11の両端のコーナーフランジ14,14(
図1参照)における互いに接近した側の端部より、さらに互いに接近する側にずれた位置に配置されている。そして、横傾斜ガイド面54A,54Aは、垂直ガイド面54D,54Dの端部の垂直折曲線L3,L3を中心にして垂直ガイド面54D,54Dの架空の延長面を、外側に折り曲げた形状をなし(
図9参照)、縦傾斜ガイド面54Bは、垂直ガイド面54D,54Dの架空の延長面を下端部を中心に外側に倒して傾斜させた形状になっている。これにより、横傾斜ガイド面54A,54Aと縦傾斜ガイド面54Bの両端部との間には、垂直折曲線L3,L3の下端部から斜め上方に延び交線L4,L4が形成されている。
【0041】
帯状突部載置面43のうち第1側壁11の内側面側の縁部からは横ズレ規制突条53が突出している。横ズレ規制突条53の両端部は、ガイド段差部54における上記1対の垂直折曲線L3,L3よりコーナー部10C,10C側に一定量だけずれた配置になっている。そして、横ズレ規制突条53のうち両端部から垂直折曲線L3,L3と対向する位置までは、均一な高さをなした高丈規制部53A,53Aになっている。また、横ズレ規制突条53の長手方向の中間部分は、高丈規制部53A,53Aより低い均一高さをなして延びた低丈規制部53Cになっていて、高丈規制部53A,53Aと低丈規制部53Cとの間が、高丈規制部53A,53Aから低丈規制部53Cに向かって徐々に低くなった1対の連絡傾斜規制部53B,53Bになっている。また、
図10に示すように、帯状突部載置面43に対する高丈規制部53A,53Aの上端面までの高さは、帯状突部載置面43からフランジ13の上面までの高さと略同一になっている。さらに、
図17に示すように、スライド突部23を帯状突部載置面43に当接させた状態で、スライド突部23における誘導面27Sと鉛直面27Uとの交点P1が、低丈規制部53Cの上面と略同一の高さになるように設定されている。
【0042】
また、
図11に示すように、横ズレ規制突条53のうち帯状突部載置面43側の上端角部の角部曲面は、部位によって異なっている。即ち、本実施形態では、低丈規制部53Cの角部曲面53Zの曲率半径より高丈規制部53Aの角部曲面53Xの曲率半径が小さくなっている。そして、連絡傾斜規制部53Bの角部曲面53Yの曲率半径が、低丈規制部53C側の端部から高丈規制部53A側の端部に向かって徐々に小さくなっている。
【0043】
また、
図15に示すように、1対のガイド段差部54,54同士の間(詳細には、垂直ガイド面54D,54D(
図17参照)同士の間)の寸法をL1とし、1対のスライド突部23,23の外面間の寸法をL2とし、1対のスライド突部23,23の鉛直面27U,27Uの間の寸法をL3とし、1対の横ズレ規制突条53,53の帯状突部載置面43側の側面同士の間の寸法をL4とすると、本実施形態のコンテナ10では、各寸法は、次式の関係になっている。
(L1−L2)<(L3−L4)
即ち、スライド突部23とガイド段差部54との間のクリアランスの方が、スライド突部23と横ズレ規制突条53との間のクリアランスより小さくなっている。
【0044】
図8に示した帯状突部載置面43のうち中央寄り突部受容溝42よりリブ受容溝50側の領域は、前述した端寄突部載置面47に相当する端寄突部載置部43Aになっていて、この端寄突部載置部43Aが端寄り積上支持突部24(
図1参照)全体を上方から覆っている。また、帯状突部載置面43のうち横ズレ規制突条53の端部より端寄り突部受容溝44側の領域は、前述した中央寄突部載置面41に相当する中央寄突部載置部43Bになっていて、この中央寄突部載置部43Bが中央寄り積上支持突部22(
図1参照)全体を上方から覆っている。そして、コンテナ10に対して、他のコンテナ10を同じ向きで上から重ねると、上側のコンテナ10の端寄り積上支持突部20,24の下端当接面20T,25T(
図5参照)が、下側のコンテナ10の端寄突部載置面47及び端寄突部載置部43Aに当接すると共に、上側のコンテナ10の中央寄り積上支持突部22,26の下端当接面23T,26T(
図5参照)が、下側のコンテナ10の中央寄突部載置面41及び中央寄突部載置部43Bに当接したスタッキング状態になる(
図18参照)。また、スタッキング状態になると、上側のコンテナ10の横ズレ規制リブ31,32,33,34(
図4参照)が、下側のコンテナ10の上部内側面に突き合わされた状態になって、上下のコンテナ10,10の横ズレが抑えられる。
【0045】
図8に示すように、端寄突部載置部43Aのうち第1側壁11の内側面側の縁部からは、係止突条51が突出している。係止突条51は、端寄突部載置部43Aの長手方向の中間部に配置されている。これと同様に、中央寄突部載置部43Bのうち第1側壁11の内側面側の縁部からは、係止突条52が突出している。係止突条52も、係止突条51と同様に中央寄突部載置部43Bの長手方向の中間部に配置されている。そして、コンテナ10をスタッキングしたとき、係止突条51が端寄り積上支持突部24のスライド突部25と対向し、係止突条52が中央寄り積上支持突部22のスライド突部23と対向する。
【0046】
本実施形態のコンテナ10の構成に関する説明は以上である。次に、このコンテナ10の作用効果について説明する。本実施形態のコンテナ10は、上記したようにコンテナ10同士を同じ向きにして積み上げればスタッキング状態になり、上下のコンテナ10の向きを180度異ならせて積み上げればネスティング状態になる。これらスタッキング状態及びネスティング状態に積み上げる際に、上側のコンテナ10を下側のコンテナ10に対して真上から降下して積み上げていってもよいが、上側のコンテナ10を下側のコンテナ10に対してスライドさせるスライド積み上げ操作を行うことで作業効率が向上する。
【0047】
まず、スタッキングする際のスライド積み上げ操作(即ち、スライドスタッキング)について説明する。スライドスタッキングを行うには、
図12に示すように下側のコンテナ10における1対の第1側壁11,11の上面中央付近に、上側のコンテナ10の中央寄り積上支持突部22,22のスライド突部23,23を当接させて上側のコンテナ10を傾斜姿勢とし、上側のコンテナ10を下側のコンテナ10の上面上で第2水平方向H2にスライドさせればよい。
【0048】
詳細には、
図15に示すように、下側のコンテナ10の両帯状突部載置面43,43における第2水平方向H2の中間位置に、上側のコンテナ10のスライド突部23,23を当接させる(
図13参照)。ここで、本実施形態のコンテナ10では、
図15に示すように、スライド突部23とガイド段差部54との間のクリアランスの方が、スライド突部23と横ズレ規制突条53との間のクリアランスより小さいので、通常は、上側のコンテナ10が下側のコンテナ10に対して横ズレしている場合には、下側のコンテナ10におけるガイド段差部54の縦傾斜ガイド面54Bに上側のコンテナ10におけるスライド突部23,23が摺接することで、上側のコンテナ10が正規の位置に案内される。
【0049】
しかしながら、下側のコンテナ10が荷物の圧力よって変形すると、スライド突部23とガイド段差部54との間のクリアランスより、スライド突部23と横ズレ規制突条53との間のクリアランスの方が小さくなる場合がある。このような場合は、上側のコンテナ10が横ズレすると、
図16に示すように、下側のコンテナ10における横ズレ規制突条53の中間部(低丈規制部53C)に、スライド突部23の誘導面27Sが摺接することで、上側のコンテナ10が正規の位置に案内される。
【0050】
このとき、仮に下側のコンテナ10に対して上側のコンテナ10が大きく横ズレしていて、一方のスライド突部23のみが下側のコンテナ10の帯状突部載置面43に当接し、他方のスライド突部23が、他方の横ズレ規制突条53より内側に外れていても、本実施形態では、横ズレ規制突条53の中間部は両端部より低い低丈規制部53Cになっているので、上側のコンテナ10のうち他方のスライド突部23側を僅かに持ち上げるだけで他方のスライド突部23を横ズレ規制突条53より外側に移動することができる。しかも、低丈規制部53Cの角部曲面53Zの曲率半径は比較的大きくなっているので、角部曲面53Zとスライド突部23の誘導面27Sとの摺接範囲も大きくなり、スライド突部23が横ズレ規制突条53より外側(ガイド段差部54側)に容易に誘導される。このようにして、本実施形態のコンテナ10では、スライド積み上げ操作を行う際に上側のコンテナ10の1対のスライド突部23,23を、
図14に示すように、下側のコンテナ10の1対の横ズレ規制突条53,53より外側(ガイド段差部54側)にスムーズに配置させることができる。
【0051】
この状態で、上側のコンテナ10を傾斜姿勢に保持して第2水平方向H2(
図12参照)にスライド操作し、下側のコンテナ10の真上となる位置まで移動する。すると、そのスライド操作のばらつきにより、上側のコンテナ10が下側のコンテナ10に対してスライド方向と直交する方向にも操作力を受け得る。しかしながら、
図15に示すように、上側のコンテナ10に備えた1対の横ズレ規制突部30,30が、上側のコンテナ10の第1側壁11と下側のコンテナ10の第1側壁11との間の隙間に配置されて、上下のコンテナ10,10の横ズレが抑えられ、上側のコンテナ10の中央寄り積上支持突部22,22が下側のコンテナ10の第1側壁11,11上から外れるような事態の発生が防がれる。
【0052】
しかも、本実施形態では、
図11に示すように、横ズレ規制突条53の端部の角部曲面53Xは、中央部の角部曲面53Zに比べて曲率半径が小さく、横ズレ規制突条53のうち端部と中間部との間の連絡傾斜規制部53Bの角部曲面53Yでは、曲率半径が横ズレ規制突条53の端部に向かうに従って徐々に小さくなっているので、上側のコンテナ10が、下側のコンテナ10の真上となる位置に近づくに従って、スライド突部23は横ズレ規制突条53を乗り越え難くなり、横ズレ防止効果が高まる。これらにより安定したスライド積み上げ操作が可能になる。そして、上側のコンテナ10をスライドさせて行くと、その上側のコンテナ10のスライド方向の前端部分が下側のコンテナ10の第2側壁12の内側面に当接して止まるので、そこで、上側のコンテナ10を水平姿勢に戻せば、スタッキング状態になる。
【0053】
また、コンテナ10をネスティングする場合には、下側のコンテナ10に対して上側のコンテナ10の向きを180度旋回させて、スタッキングする場合と同様に、下側のコンテナ10における1対の第1側壁11,11の上面中央付近に、上側のコンテナ10の中央寄り積上支持突部22,22を突き当てて上側のコンテナ10を傾斜姿勢とし、スライドさせればよい。
【0054】
[第2実施形態]
本実施形態のコンテナ10Vは、
図20及び
図21に示されており、横ズレ規制突条53Vの構造が第1実施形態と異なる。即ち、このコンテナ10Vでは、
図20に示すように、高丈規制部53Aの角部曲面53Xの曲率半径より低丈規制部53Cの角部曲面53Zの曲率半径が小さくなっている。そして、連絡傾斜規制部53Bの角部曲面53Yの曲率半径が、高丈規制部53A側の端部から低丈規制部53C側の端部に向かって徐々に小さくなっている。また、
図21に示すように、スライド突部23の下端当接面23Tを帯状突部載置面43に当接させた状態で、スライド突部23における誘導面27Sと鉛直面27Uとの交点P1が低丈規制部53Cの角部曲面53Zより更に下方に配置されるように設定されている。
【0055】
本実施形態のコンテナ10Vによれば、横ズレ規制突条53Vの中間部(低丈規制部53C)で、スライド突部23が横ズレ規制突条53Vを外側から内側へと乗り越え難くなる。また、横ズレ規制突条53Vの端部(高丈規制部53A)に上方からスライド突部23が押し付けられたときに、そのスライド突部23を横ズレ規制突条53Vの外側にスムーズに案内することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0056】
(1)前記実施形態のスライド突部23に備えた誘導面27Sは、平坦面であったが曲面であってもよい。
【0057】
(2)前記実施形態では、スタッキング及びネスティング可能なコンテナに本発明を適用した例を示したが、スタッキングのみ可能なコンテナに本発明を適用してもよい。