特許第5797130号(P5797130)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5797130
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】コンピュータ
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/38 20060101AFI20151001BHJP
   G06F 11/22 20060101ALI20151001BHJP
【FI】
   G06F9/38 380C
   G06F9/38 310J
   G06F9/38 370A
   G06F11/22 360C
   G06F11/22 310F
   G06F11/22 310V
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-45713(P2012-45713)
(22)【出願日】2012年3月1日
(65)【公開番号】特開2013-182409(P2013-182409A)
(43)【公開日】2013年9月12日
【審査請求日】2014年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237156
【氏名又は名称】株式会社富士通アドバンストエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(72)【発明者】
【氏名】西牟田 直光
【審査官】 清木 泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−226842(JP,A)
【文献】 特開平02−291029(JP,A)
【文献】 特開平05−158902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/38
G06F15/16−15/177
G06F15/80
G06F11/22−11/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受け付けた演算データを一演算処理単位毎に演算処理する複数の演算処理装置を備え、
各演算処理装置は、複数の演算処理装置を含む演算処理装置群別に順次実行される複数の演算処理の中から予め割り当てられた一つの演算処理を実行し、実行した演算結果を次段の演算処理装置群へ出力し、
各演算処理装置群では、継続して各演算処理装置に演算処理させる演算処理単位数が相互に相違し、最終段の演算処理装置群から出力される演算処理単位毎の演算結果と期待値とに基づき異常のある演算処理装置を特定する
ことを特徴とするコンピュータ。
【請求項2】
複数の演算処理の内最終の演算処理を行う演算処理装置群内の演算処理装置から出力される演算処理単位毎の演算結果を取得する取得部と、
該取得部により取得した演算処理単位毎の演算結果及び記憶部に記憶した演算処理単位毎の期待値に基づき、異常のある演算処理装置を特定する特定部と
を備える請求項1に記載のコンピュータ。
【請求項3】
前記特定部は、
前記取得部により取得した演算処理単位の演算データに対する演算結果と前記記憶部に記憶した前記演算処理単位の期待値とが一致するか否か判断する判断部と、
該判断部により一致すると判断した場合に、前記演算データに対する演算処理を実行した各演算処理装置群の演算処理装置にフラグを設定する設定部と、
前記判断部により全ての演算処理単位の演算データに対する判断が終了した場合に、前記設定部によりフラグが設定されていない演算処理装置を抽出する抽出部と
を含む請求項2に記載のコンピュータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種の演算処理を行うコンピュータに関する。
【背景技術】
【0002】
複数種類の演算処理を実行する場合、複数の演算処理装置に順次実行させることが行われている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−189754号公報
【特許文献2】特開2001−75833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、演算処理量の増加に伴い演算処理装置の数も増加するため、一つの演算処理装置に異常が発生した場合に、多くの演算処理装置の中から異常が発生した演算処理装置を特定することが困難となる問題があった。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものである。その目的は、異常が発生した演算処理装置を容易に特定することが可能なコンピュータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示するコンピュータは、受け付けた演算データを一演算処理単位毎に演算処理する複数の演算処理装置を備え、各演算処理装置は、複数の演算処理装置を含む演算処理装置群別に順次実行される複数の演算処理の中から予め割り当てられた一つの演算処理を実行し、実行した演算結果を次段の演算処理装置群へ出力し、各演算処理装置群では、継続して各演算処理装置に演算処理させる演算処理単位数が相互に相違し、最終段の演算処理装置群から出力される演算処理単位毎の演算結果と期待値とに基づき異常のある演算処理装置を特定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願の一観点によれば、異常が発生した演算処理装置を容易に特定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】演算処理システムの概要を示す説明図である。
図2】演算処理の概要を示す説明図である。
図3】コンピュータのハードウェア群を示すブロック図である。
図4】各ブロックの各カードの処理内容を示す説明図である。
図5】割り当てファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
図6】期待値ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
図7】異常発生時の特定方法を示す説明図である。
図8】特定処理の手順を示すフローチャートである。
図9】特定処理の手順を示すフローチャートである。
図10】異常発生時の特定方法を示す説明図である。
図11】実施の形態3に係るコンピュータのハードウェア群を示すブロック図である。
図12】各ブロックの各カードの処理内容を示す説明図である。
図13】上述した形態のコンピュータの動作を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1
以下実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は演算処理システムの概要を示す説明図である。演算処理システムはインターネット、LAN(Local Area Network)及び公衆電話網等の通信網Nを介して相互に接続されるコンピュータ1、演算処理装置2及び管理コンピュータ3等を含む。コンピュータ1は例えばサーバコンピュータであり、演算処理装置2を格納する複数のスロット10が設けられている。コンピュータ1のスロット10に挿入された演算処理装置2は入力された演算データを一演算処理単位毎に演算し、結果を出力する。
【0010】
演算処理装置2はプロセッサ及びメモリ等が搭載されたカードまたはボードである。以下では演算処理装置2をカード2という。カード2は演算処理毎に複数の演算処理装置群(以下ブロックという)に分類される。図1の例では3つのブロック、すなわちAブロック、Bブロック及びCブロックに分けられている。以下では、Aブロックに属するカード2を場合により、カード2A、Bブロックに属するカード2を場合により2B、Cブロックに属するカード2を場合により2Cという。各カード2は、ブロック別に順次実行される複数の演算処理の中から予め割り当てられた一つの演算処理を実行する。具体的にはAブロックのカード2Aは入力された演算データに対し演算処理Aを行い、Bブロックのカード2Bは演算処理A後の演算データについて演算処理Bを行う。最後にCブロックのカード2Cは演算処理B後の演算データに対し、演算処理Cを行う。
【0011】
各カード2は入力された演算データを一演算処理単位毎に処理する。各ブロックに属するカード2は、ブロック毎に継続して演算処理する演算処理単位数が相互に相違する。例えばブロックAの一つのカード2Aは継続して演算処理する演算処理単位数は4である。ブロックBの一つのカード2Bは継続して演算処理する演算処理単位が2、ブロックCの一つのカード2Cは継続して演算処理する演算処理単位数が1である。コンピュータ1または管理コンピュータ3は演算結果を出力する。またコンピュータ1または管理コンピュータ3は出力された演算結果と期待値とが一致するか否か判断し、一致しない場合は、異常が存在するカード2を特定する。以下に詳細を説明する。
【0012】
図2は演算処理の概要を示す説明図である。本実施形態では入力された演算データに対し、3つの演算処理を行う。入力された演算データは最初に演算処理Aが行われ、演算処理A後の演算データに対し、演算処理Bが行われる。最後に、演算処理B後の演算データに対して演算処理Cが行われる。なお、本実施形態では演算処理の数を3としたが2以上であれば良い。また実施形態で述べる数値はあくまで一例であり、これに限るものではない。演算処理Aは、例えば時系列で入力される演算データに対して行う高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理である。
【0013】
ブロックAは4つのカード2A1、2A2、2A3、2A4を含む。各カード2Aは、一演算処理単位の演算データに対し、演算処理Aを行い、演算処理A後の演算データをブロックBへ出力する。ブロックBの演算処理Bは例えば、FFT処理後の演算データについての相関を算出する処理が挙げられる。ブロックBは4つのカード2B1、2B2、2B3、2B4を含む。各カード2Bは、一演算処理単位の演算データに対し、演算処理Bを行い、演算処理B後の演算データをブロックCへ出力する。ブロックCの演算処理Cは例えば、相関処理後の演算データに対する積算処理が挙げられる。
【0014】
ブロックCは4つのカード2C1、2C2、2C3、2C4を含む。各カード2Cは、一演算処理単位の演算データに対し、演算処理Cを行い、演算処理C後の演算データを出力する。
【0015】
図3はコンピュータ1のハードウェア群を示すブロック図である。コンピュータ1は受け付け部13、カード2A、カード2B、カード2C、取得部18、制御部11、記憶部としてのRAM(Random Access Memory)12、通信部16及び表示部14等を含む。制御部11はCPU(Central Processing Unit)であり、バス17を介してハードウェア各部と接続されている。なお、図示しないが制御部11と各カード2A、2B、2Cとはバス17を介して接続されている。制御部11はRAM12に記憶された制御プログラム12Pに従いハードウェア各部を制御する。RAM12は例えばSRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、フラッシュメモリ等である。RAM12は、制御部11による各種プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。RAM12は制御プログラム12Pの他、割り当てファイル121及び期待値ファイル122を格納する。
【0016】
受け付け部13は管理コンピュータ3または他のコンピュータ(図示せず)から出力された演算データを受け付ける。受け付け部13は制御プログラム12Pに予め記憶された演算データの割り当てに従い、受け付けた演算データをブロックAのカード2Aへ出力する。各ブロックのカード2は、CPU21及びRAM22が実装されている。CPU21はRAM22に記憶された演算処理プログラムに従い演算処理を行う。またRAM22には演算データ出力先のブロックのカード2へ演算処理後の演算データを分配する際の割り当てが記憶されている。この割り当ては予めRAM22に記憶する他、制御部11の指示により割り当てを記憶するようにしても良い。
【0017】
ブロックAのカード2Aは演算処理を行い、演算結果をブロックBのカード2Bへ出力する。ブロックBのカード2Bは演算処理を行い、演算結果をブロックCのカード2Cへ出力する。ブロックCのカード2Cは演算結果を取得部18へ出力する。制御部11は制御プログラム12Pに従い、演算結果とRAM12に記憶した演算データとを比較することにより、異常の存在するカード2を特定する。
【0018】
出力部としての表示部14は例えば液晶ディスプレイまたは有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等であり、演算結果、異常の存在するカード2の識別情報等を制御部11の指示に従い出力する。表示部14はその他、各スロット10近傍に設けられるLED(Light-Emitting Diode)等の発光素子であっても良い。制御部11は異常の存在するカード2を特定した場合、対応するLEDを点灯させても良い。
【0019】
出力部としての通信部16は例えばLAN(Local Area Network)カード等であり、管理コンピュータ3との間で情報の送受信を行う。制御部11の指示に従い、通信部16を介して管理コンピュータ3へ、取得部18から取得した演算結果、または異常の存在するカード2の識別情報等を出力する。なお、本実施形態では、演算結果と期待値との比較処理、及び、異常の存在するカード2の特定処理を、コンピュータ1で行う例を挙げて説明するが、これに限るものではない。コンピュータ1は演算結果を、通信部16を介して管理コンピュータ3へ出力し、管理コンピュータ3が演算結果と期待値との比較処理、及び、異常の存在するカード2の特定処理を行っても良い。
【0020】
図4は各ブロックの各カード2の処理内容を示す説明図である。図3及び図4を用いて処理の流れを説明する。受け付け部13は管理コンピュータ3から時系列の演算データを受け付ける。図4では0m秒〜19m秒のデータが入力されている例が示されている。各ブロックのカード2は時系列または入力されたデータの系列順に継続して演算処理する演算処理単位数が相互に相違する。ブロックAでは継続して演算処理する演算処理単位数は4である。受け付け部13は制御部11の指示に従い、演算処理単位数毎に、演算データを各カード2A1、2A2、2A3、2A4に分配する。具体的には、受け付け部13は、連続する4単位演算データ、すなわち0m秒〜3m秒の演算データをカード2A1へ出力する。
【0021】
また受け付け部13は4m秒〜7m秒の演算データをカード2A2へ出力し、8m秒〜11m秒の演算データをカード2A3へ出力し、12m秒〜15m秒の演算データをカード2A4へ出力する。全てのカード2Aについて一度分配が完了した場合、受け付け部13は再度、演算処理単位数に基づき、各カード2Aへ演算データを周期的(16m秒)に出力する。例えば16m秒〜19m秒の演算データはカード2A1へ再び出力される。
【0022】
カード2A1のCPU21は入力された演算データに対し、演算処理Aを実行し演算処理後の演算データを、RAM22に記憶された割り当てに従い、ブロックBの複数のカード2Bへ分配する。RAM22には分配先のカード2またはスロット10の情報が予め記憶されており、演算処理単位数が4のカード2Aは、演算処理単位数が2の2つのカード2Bへ演算データを分配する。具体的にはカード2A1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、最初の2つの演算データ、すなわち0m秒の演算データ及び1m秒の演算データをブロックBのカード2B1へ出力する。またカード2A1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、残りの2つの演算データ、すなわち2m秒の演算データ及び3m秒の演算データをブロックBのカード2B2へ出力する。
【0023】
カード2A2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、最初の2つの演算データ、すなわち4m秒の演算データ及び5m秒の演算データをブロックBのカード2B3へ出力する。またカード2A2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、残りの2つの演算データ、すなわち6m秒の演算データ及び7m秒の演算データをブロックBのカード2B4へ出力する。
【0024】
カード2A3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、最初の2つの演算データ、すなわち8m秒の演算データ及び9m秒の演算データをブロックBのカード2B1へ出力する。またカード2A3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、残りの2つの演算データ、すなわち10m秒の演算データ及び11m秒の演算データをブロックBのカード2B2へ出力する。
【0025】
カード2A4のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、最初の2つの演算データ、すなわち12m秒の演算データ及び13m秒の演算データをブロックBのカード2B3へ出力する。またカード2A4のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、4つの連続する演算データの内、残りの2つの演算データ、すなわち14m秒の演算データ及び15m秒の演算データをブロックBのカード2B4へ出力する。なお、16m秒以降のデータに対しても周期的に同様の処理が行われる。
【0026】
カード2B1のCPU21は入力された演算データに対し、演算処理Bを実行し演算処理後の演算データを、RAM22に記憶された割り当てに従い、ブロックCの複数のカード2Cへ分配する。RAM22には分配先のカード2またはスロット10の情報が予め記憶されており、演算処理単位数が2のカード2Bは、演算処理単位数が1の2つのカード2Cへ演算データを分配する。具体的にはカード2B1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、最初の演算データ、すなわち0m秒の演算データをブロックCのカード2C1へ出力する。またカード2B1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち1m秒の演算データをブロックCのカード2C2へ出力する。
【0027】
カード2B2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、最初の演算データ、すなわち2m秒の演算データをブロックCのカード2C3へ出力する。またカード2B2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち3m秒の演算データをブロックCのカード2C4へ出力する。
【0028】
カード2B3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、最初の演算データ、すなわち4m秒の演算データをブロックCのカード2C1へ出力する。またカード2B3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち5m秒の演算データをブロックCのカード2C2へ出力する。
【0029】
カード2B4のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、最初の演算データ、すなわち6m秒の演算データをブロックCのカード2C3へ出力する。またカード2B4のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち7m秒の演算データをブロックCのカード2C4へ出力する。なお、8m秒以降のデータに対しても周期的に同様の処理が行われる。
【0030】
カード2C1のCPU21は入力された演算データに対し、演算処理Cを実行し演算処理後の演算データを、RAM22に記憶された割り当てに従い、取得部18へ出力する。具体的にはカード2C1のCPU21は、0m秒の演算処理後の演算データを取得部18へ出力する。また、カード2C2のCPU21は、1m秒の演算処理後の演算データを取得部18へ出力する。カード2C3のCPU21は、2m秒の演算処理後の演算データを取得部18へ出力する。カード2C4のCPU21は、3m秒の演算処理後の演算データを取得部18へ出力する。4m秒以降の演算データについても同様に周期的に取得部18へ出力される。取得部18には図4で示す如く時系列で演算結果が取得される。取得部18は時系列順に演算結果を制御部11へ出力する。
【0031】
図5は割り当てファイル121のレコードレイアウトを示す説明図である。割り当てファイル121は時間データフィールド及びブロックフィールドを含む。時間データフィールドには、時系列の一演算処理単位の演算データを特定するための時間データが記憶されている。ブロックフィールドには時間データに対応づけて各ブロックのカード2を特定するための識別情報が記憶されている。識別情報はブロックAのカード2A1をA1、ブロックAのカード2A2をA2、ブロックBのカード2B1をB1としている。例えば時間データ0m秒時における演算データに対する演算処理はブロックAのカード2A1、ブロックBのカード2B1、ブロックCのカード2C1が実行する。また時間データ3m秒時における演算データに対する演算処理はブロックAのカード2A1、ブロックBのカード2B2、ブロックCのカード2C4が実行すると理解できる。
【0032】
図6は期待値ファイル122のレコードレイアウトを示す説明図である。期待値ファイル122は時間データフィールド及び期待値フィールドを含む。時間データフィールドには、時系列の一演算処理単位の演算データを特定するための時間データが記憶されている。期待値フィールドには、時間データに対応づけて期待値が記憶されている。一演算処理単位である0m秒の期待値、1m秒の期待値等が記憶されている。異常が存在するか否かを検出する場合、制御部11は受け付け部13にテスト用の演算データを入力する。制御部11は取得部18から出力された演算処理単位毎の演算結果を読み出す。制御部11は演算処理単位毎の演算結果と、期待値ファイル122に記憶された時間データに対応する期待値とが一致するか否かを判断する。具体的には、0m秒における演算結果と、期待値ファイル122の0m秒に対応する期待値とが一致するか否か判断される。同様に、他の時間についても同様の処理が行われる。ここで一致しない場合、異常と判断される。
【0033】
図7は異常発生時の特定方法を示す説明図である。図7のハッチング部分に示すように、ブロックBのカード2B2において異常が発生したものとする。制御部11は取得部18から出力される演算データに対応する演算結果と、期待値ファイル122に記憶した期待値とが一致するか否か判断する。制御部11は一致すると判断した場合に、当該演算データに対する演算処理を実行した各ブロックのカード2にフラグを設定する。具体的には制御部11は割り当てファイル121を参照し、時間データ0m秒の演算データ(一演算処理単位の演算データ)に係る演算結果と期待値とが一致する場合、識別情報A1、B1、C1にフラグを設定する。
【0034】
同様に、制御部11は割り当てファイル121を参照し、時間データ1m秒の演算データに係る演算結果と期待値とが一致する場合、識別情報A1、B1、C2にフラグを設定する。一方、2m秒の演算データに係る演算結果と期待値とは一致しないため、識別情報A1、B2、C3に対するフラグ設定は行われない。以上の処理を一周期である15msの演算データまで同様に行う。
【0035】
制御部11は最終的にフラグが設定されていない識別情報を抽出する。制御部11はフラグが設定されていない識別情報B2を抽出する。制御部11は表示部14にカード2B2を特定する識別情報B2を出力する。なお、制御部11は管理コンピュータ3に通信部16を介して、識別情報B2を出力するようにしても良い。
【0036】
図8及び図9は特定処理の手順を示すフローチャートである。制御部11は、時間データ毎にテスト用の演算データをRAM22から読み出す(ステップS81)。制御部11は、受け付け部13に時間データに対応する演算データを出力する(ステップS82)。受け付け部13は上述したとおり、時間データに対応する演算データを各カード2に出力する。各カード2は上述した処理を行い、時間データに対応する演算結果を取得部18へ出力する。制御部11は、取得部18から出力された演算データの演算結果を時間データに対応づけてRAM22に記憶する(ステップS83)。
【0037】
制御部11は、時間データに初期値0を入力する(ステップS84)。制御部11は、時間データに対応する演算結果を読み出す(ステップS85)。制御部11は、期待値ファイル122から時間データに対応する期待値を読み出す(ステップS86)。制御部11は、演算結果と期待値とが一致するか否かを判断する(ステップS87)。制御部11は、一致すると判断した場合(ステップS87でYES)、ステップS88へ移行する。制御部11は、時間データに対応する識別情報を割り当てファイル121から読み出す(ステップS88)。
【0038】
制御部11は、読み出した識別情報にフラグを設定する(ステップS89)。制御部11は、ステップS89の後、または、演算結果と期待値とが一致しないと判断した場合(ステップS87でNO)、ステップS91へ移行する。制御部11は、時間データをインクリメントする(ステップS91)。制御部11は、時間データがRAM22に記憶した最終値を超えたか否かを判断する(ステップS92)。なお、本実施形態では最終値となる時間データは15である。制御部11は、最終値を超えていないと判断した場合(ステップS92でNO)、ステップS85へ移行する。これにより引き続き時間データ1、2、3・・・についての処理が繰り返し行われる。
【0039】
制御部11は、最終値を超えたと判断した場合(ステップS92でYES)、処理をステップS93へ移行させる。制御部11は、フラグが設定されていない識別情報を抽出する(ステップS93)。制御部11は、抽出した識別情報を表示部14または通信部16を介して管理コンピュータ3へ出力する(ステップS94)。制御部11は識別情報を出力する際に、併せて異常が存在することを示す情報を出力しても良い。また、管理コンピュータ3以外に他のコンピュータ、または、携帯電話機またはPDA(Personal Digital Assistance)等の携帯端末装置へ識別情報を出力するようにしても良い。なお、制御部11はフラグが設定されていない識別情報が存在しないと判断した場合、異常が存在しないことを示す情報を出力する。これにより、従来ではブロック毎に演算結果の検証が必要であったところ、最終ブロックでの検証を行うだけで、異常のあるブロック及びカード2を特定することが可能となる。
【0040】
実施の形態2
実施の形態2は複数のカード2に異常が発生した形態に関する。図10は異常発生時の特定方法を示す説明図である。図10のハッチング部分に示すように、ブロックAのカード2A1、ブロックBのカード2B2及びブロックCのカード2C3において異常が発生したものとする。制御部11は取得部18から出力される演算データに対応する演算結果と、期待値ファイル122に記憶した期待値とが一致するか否か判断する。制御部11は一致すると判断した場合に、当該演算データに対する演算処理を実行した各ブロックのカード2にフラグを設定する。
【0041】
図10の例では、0m秒の演算結果は期待値と一致しないため、A1、B1、C1についてはフラグが設定されない。一方4m秒の演算結果は期待値と一致することから、4m秒に対応する識別情報A2、B3、C1にフラグが設定される。4m秒の他、5m秒、7m秒、8m秒、9m秒、12m秒、13m秒、15m秒の識別情報にフラグが設定される。フラグが設定される識別情報はA2、A3、A4、B1、B3、B4、C1、C2、C4である。従ってフラグが設定されていないA1、B2及びC3が異常の存在する識別情報として制御部11により出力される。このように、複数のカード2に異常が存在する場合でも、異常の存在するブロック及びカード2を特定することが可能となる。
【0042】
本実施の形態2は以上の如きであり、その他は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0043】
実施の形態3
実施の形態3はカード2の数が異なる形態に関する。上述の実施形態では各ブロックのカード2の数を4としたがこれに限るものではない。また、各ブロックにおける演算処理単位数はブロックAが4、ブロックBが2、ブロックCが1とする例を挙げたが、相互に継続して演算処理する演算処理単位数が相違すればこれに限るものではない。例えば、ブロックAが1、ブロックBが2、ブロックCが4であっても良い。以下ではブロック内のカード2数が3であり、演算処理単位数に関しては、ブロックAが3、ブロックBが2、ブロックCが1の例を挙げて説明する。
【0044】
図11は実施の形態3に係るコンピュータ1のハードウェア群を示すブロック図である。図12は各ブロックの各カード2の処理内容を示す説明図である。受け付け部13は管理コンピュータ3から時系列の演算データを受け付ける。図12では0m秒〜17m秒のデータが入力されている例が示されている。ブロックAでは継続して演算処理する演算処理単位数は3である。受け付け部13は制御部11の指示に従い、演算処理単位数毎に、演算データを各カード2A1、2A2、2A3に分配する。具体的には、受け付け部13は、連続する3単位演算データ、すなわち0m秒〜2m秒の演算データをカード2A1へ出力する。
【0045】
また受け付け部13は3m秒〜5m秒の演算データをカード2A2へ出力し、6m秒〜8m秒の演算データをカード2A3へ出力する。全てのカード2Aについて一度分配が完了した場合、受け付け部13は再度、演算処理単位数に基づき、各カード2Aへ演算データを周期的に出力する。9m秒〜11m秒の演算データは再びカード2A1へ出力される。
【0046】
カード2A1のCPU21は入力された演算データに対し、演算処理Aを実行し演算処理後の演算データを、RAM22に記憶された割り当てに従い、ブロックBの複数のカード2Bへ分配する。RAM22には分配先のカード2またはスロット10の情報が予め記憶されており、演算処理単位数が3のカード2Aは、演算処理単位数が2の2つのカード2Bへ演算データを分配する。具体的にはカード2A1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、最初の2つの演算データ、すなわち0m秒の演算データ及び1m秒の演算データをブロックBのカード2B1へ出力する。またカード2A1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち2m秒の演算データをブロックBのカード2B2へ出力する。
【0047】
カード2A2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、最初の1つの演算データ、すなわち3m秒の演算データをカード2B2へ出力する。またカード2A2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、残りの2つの演算データ、すなわち4m秒の演算データ及び5m秒の演算データをブロックBのカード2B3へ出力する。
【0048】
カード2A3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、最初の2つの演算データ、すなわち6m秒の演算データ及び7m秒の演算データをブロックBのカード2B1へ出力する。またカード2A3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち8m秒の演算データをブロックBのカード2B2へ出力する。
【0049】
カード2A1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、最初の1つの演算データ、すなわち9m秒の演算データをブロックBのカード2B2へ出力する。またカード2A1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、残りの2つの演算データ、すなわち10m秒の演算データ及び11m秒の演算データをブロックBのカード2B3へ出力する。
【0050】
カード2A2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、最初の2つの演算データ、すなわち12m秒の演算データ及び13m秒の演算データをカード2B1へ出力する。またカード2A2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち14m秒の演算データをブロックBのカード2B2へ出力する。
【0051】
カード2A3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、最初の1つの演算データ、すなわち15m秒の演算データをブロックBのカード2B2へ出力する。またカード2A3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、3つの連続する演算データの内、残りの2つの演算データ、すなわち16m秒の演算データ及び17m秒の演算データをブロックBのカード2B3へ出力する。以上述べた処理を18m秒の周期で繰り返す。
【0052】
カード2B1のCPU21は入力された演算データに対し、演算処理Bを実行し演算処理後の演算データを、RAM22に記憶された割り当てに従い、ブロックCの複数のカード2Cへ分配する。RAM22には分配先のカード2またはスロット10の情報が予め記憶されており、演算処理単位数が2のカード2Bは、演算処理単位数が1の2つのカード2Cへ演算データを分配する。具体的にはカード2B1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、最初の演算データ、すなわち0m秒の演算データをブロックCのカード2C1へ出力する。またカード2B1のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち1m秒の演算データをブロックCのカード2C2へ出力する。
【0053】
カード2B2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、最初の演算データ、すなわち2m秒の演算データをブロックCのカード2C3へ出力する。またカード2B2のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち3m秒の演算データをブロックCのカード2C4へ出力する。
【0054】
カード2B3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、最初の演算データ、すなわち4m秒の演算データをブロックCのカード2C1へ出力する。またカード2B3のCPU21はRAM22に記憶した割り当てに従い、2つの連続する演算データの内、残りの1つの演算データ、すなわち5m秒の演算データをブロックCのカード2C2へ出力する。6m秒以降は上述した0m秒から5m秒までの処理が繰り返し行われる。
【0055】
カード2C1のCPU21は入力された演算データに対し、演算処理Cを実行し演算処理後の演算データを、RAM22に記憶された割り当てに従い、取得部18へ出力する。具体的にはカード2C1のCPU21は、0m秒の演算処理後の演算データを取得部18へ出力する。また、カード2C2のCPU21は、1m秒の演算処理後の演算データを取得部18へ出力する。カード2C3のCPU21は、2m秒の演算処理後の演算データを取得部18へ出力する。3m秒以降の演算データについても0m秒から2m秒の処理と同様に周期的に取得部18へ出力される。取得部18には図4で示す如く時系列で演算結果が取得される。取得部18は時系列順に演算結果を制御部11へ出力する。
【0056】
制御部11は実施の形態1で述べた処理を行う。ここで、ブロックBのカード2B2に異常が存在するものとする。制御部11は演算結果と期待値とが一致するA1〜A3、B1、B3、B4、C1〜C4にフラグを設定する。制御部11はフラグが設定されていない識別情報B2を異常が存在するカード2として抽出し、表示部14または通信部16を介して識別情報を出力する。これにより多数のカード2を複数の演算処理を行うブロック毎に分けて用いた場合でも、異常のあるカード2を特定することが可能となる。
【0057】
本実施の形態3は以上の如きであり、その他は実施の形態1及び2と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0058】
実施の形態4
図13は上述した形態のコンピュータ1の動作を示す機能ブロック図である。制御部11が制御プログラム12Pを実行することにより、コンピュータ1は以下のように動作する。特定部100は取得部18により取得した演算処理単位毎の演算結果及び期待値ファイル122に記憶した演算処理単位毎の期待値に基づき、異常のあるカード2を特定する。特定部100は判断部101、設定部102及び抽出部103を含む。判断部101は、取得部18により取得した演算処理単位の演算データに対する演算結果と期待値ファイル122に記憶した演算処理単位の期待値とが一致するか否か判断する。
【0059】
設定部102は、判断部101により一致すると判断した場合に、演算データに対する演算処理を実行した各ブロックのカード2にフラグを設定する。抽出部103は、判断部101により全ての演算処理単位の演算データに対する判断が終了した場合に、設定部102によりフラグが設定されていないカード2を抽出する。
【0060】
本実施の形態4は以上の如きであり、その他は実施の形態1から3と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0061】
以上の実施の形態1乃至4を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0062】
(付記1)
受け付けた演算データを一演算処理単位毎に演算処理する複数の演算処理装置を備え、
各演算処理装置は、演算処理装置群別に順次実行される複数の演算処理の中から予め割り当てられた一つの演算処理を実行し、
各演算処理装置群では、継続して各演算処理装置に演算処理させる演算処理単位数が相互に相違する
ことを特徴とするコンピュータ。
【0063】
(付記2)
複数の演算処理の内最終の演算処理を行う演算処理装置群内の演算処理装置から出力される演算処理単位毎の演算結果を取得する取得部と、
該取得部により取得した演算処理単位毎の演算結果及び記憶部に記憶した演算処理単位毎の期待値に基づき、異常のある演算処理装置を特定する特定部と
を備える付記1に記載のコンピュータ。
【0064】
(付記3)
前記特定部は、
前記取得部により取得した演算処理単位の演算データに対する演算結果と前記記憶部に記憶した前記演算処理単位の期待値とが一致するか否か判断する判断部と、
該判断部により一致すると判断した場合に、前記演算データに対する演算処理を実行した各演算処理装置群の演算処理装置にフラグを設定する設定部と、
前記判断部により全ての演算処理単位の演算データに対する判断が終了した場合に、前記設定部によりフラグが設定されていない演算処理装置を抽出する抽出部と
を含む付記2に記載のコンピュータ。
【0065】
(付記4)
前記抽出部により抽出した演算処理装置を特定する識別情報を出力する出力部
を備える付記2または3に記載のコンピュータ。
【0066】
(付記5)
前記演算処理装置は、
演算処理後の複数の演算処理単位に係る演算データを異なる演算処理装置群へ出力する場合、前記演算処理単位数に応じて前記演算処理装置群の複数の演算処理装置へ分配して出力する
付記1から4のいずれか一つに記載のコンピュータ。
【符号の説明】
【0067】
1 コンピュータ
2 カード
3 管理コンピュータ
11 制御部
12 RAM
12P 制御プログラム
13 受け付け部
14 表示部
16 通信部
18 取得部
100 特定部
101 判断部
102 設定部
103 抽出部
121 割り当てファイル
122 期待値ファイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13