特許第5797174号(P5797174)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5797174ウェブサーバー、画像形成装置、画面制御プログラム、および画面制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5797174
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】ウェブサーバー、画像形成装置、画面制御プログラム、および画面制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 15/00 20060101AFI20151001BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20151001BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20151001BHJP
【FI】
   G06F15/00 410A
   G06F13/00 540A
   G06F3/048 651A
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-199924(P2012-199924)
(22)【出願日】2012年9月11日
(65)【公開番号】特開2014-56354(P2014-56354A)
(43)【公開日】2014年3月27日
【審査請求日】2014年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】阿川 涼平
【審査官】 篠塚 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−534310(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/048
G06F3/12
G06F13/00
G06F15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置の操作画面の画面データおよび前記操作画面に含まれるサブ画面の画面データの要求を受け付ける要求受付部と、
前記要求受付部により前記要求を受け付けた前記画面データを送信し前記クライアント装置に前記画面データに基づく前記操作画面を表示させる画面データ送信部とを備え、
前記サブ画面の画面データは、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含み、
前記操作画面の画面データは、(a)前記操作画面における自動更新の設定値が自動更新の許可を示す場合には、前記サブ画面の画面データの要求を繰り返し前記クライアント装置から当該ウェブサーバーへ送信させ、(b)前記サブ画面の前記自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、前記自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させ
前記サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付ける画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有し、
前記サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付けない画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有さないこと、
を特徴とするウェブサーバー。
【請求項2】
前記サブ画面が設定値の入力画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有することを特徴とする請求項記載のウェブサーバー。
【請求項3】
前記サブ画面がステータス表示画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有さないことを特徴とする請求項記載のウェブサーバー。
【請求項4】
前記要求受付部により前記要求を受け付けた前記サブ画面の前記画面データを動的に生成するデータファイル生成部と、前記サブ画面の画面データのテンプレートファイルを記憶する記憶装置とをさらに備え、
前記データファイル生成部は、(c1)前記画面データに対応するテンプレートファイルを特定し、(c2)前記テンプレートファイルにおけるトークンを検出し、(c3)検出した前記トークンに対応する関数を実行し、(c4)前記トークンを前記関数の戻り値で置換して前記テンプレートファイルから前記画面データを生成し、
前記テンプレートファイルは、前記自動更新データを含むこと、
を特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載のウェブサーバー。
【請求項5】
請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載のウェブサーバーを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
クライアント装置の操作画面の画面データに記述される画面制御プログラムにおいて、
前記操作画面は、サブ画面を含み、
前記サブ画面の画面データは、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含んでおり、
前記クライアント装置のコンピューターに、
(a)前記操作画面における自動更新の設定値が自動更新の許可を示す場合には、前記サブ画面の画面データの要求を繰り返し前記クライアント装置からウェブサーバーへ送信させ、(b)前記サブ画面の前記自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、前記自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させ
前記サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付ける画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有し、
前記サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付けない画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有さないこと、
を特徴とする画面制御プログラム。
【請求項7】
クライアント装置の操作画面に含まれるサブ画面の自動更新を制御する画面制御方法において、
前記サブ画面の画面データは、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含んでおり、
(a)前記操作画面における自動更新の設定値が自動更新の許可を示す場合には、前記サブ画面の画面データの要求を繰り返し前記クライアント装置からウェブサーバーへ送信させ、(b)前記サブ画面の前記自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、前記自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させ
前記サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付ける画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有し、
前記サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付けない画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける前記自動更新データは、前記自動更新の不許可を示す値を有さないこと、
を特徴とする画面制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブサーバー、画像形成装置、画面制御プログラム、および画面制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ウェブページにおいて、JavaScript(商標)を使用して一定間隔で、フレーム内の表示を自動的に更新する技術がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−353025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の自動更新の技術では、ウェブサーバー側に格納されているウェブページのHTML(Hypertext Markup Language)データにおいてJavaScript(商標)で、フレームに対応するHTMLデータファイルが指定され、クライアント側において、一定間隔で繰り返しそのHTMLデータファイルが取得されそのHTMLデータファイルに基づきそのフレームの表示内容が更新される。
【0005】
しかしながら、このようにして自動更新を行うと、フレームの表示内容において、ユーザー操作に基づく入力値を受け付ける入力フィールド、チェックボックスなどのユーザー操作部が存在する場合、自動更新時に、それまでにユーザーにより入力された値が消去され、ユーザー操作部の値が初期値に更新されてしまい、ユーザーは値を再度入力しなければならない。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ユーザーにとって好ましくない自動更新を抑制するウェブサーバー、画像形成装置、画面制御プログラム、および画面制御方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
【0008】
本発明に係るウェブサーバーは、クライアント装置の操作画面の画面データおよび操作画面に含まれるサブ画面の画面データの要求を受け付ける要求受付部と、要求受付部により要求を受け付けた画面データを送信しクライアント装置に画面データに基づく操作画面を表示させる画面データ送信部とを備える。サブ画面の画面データは、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含み、操作画面の画面データは、(a)操作画面における自動更新の設定値が自動更新の許可を示す場合には、サブ画面の画面データの要求を繰り返しクライアント装置から当該ウェブサーバーへ送信させ、(b)サブ画面の自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させる。
【0009】
これにより、操作画面において自動更新が設定されていても、自動更新させたくないサブ画面については自動更新が抑制される。
【0010】
また、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付ける画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有し、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付けない画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有さない。
【0011】
これにより、操作画面において自動更新が設定されていても、ユーザー操作に基づく入力値を受け付けるサブ画面については自動更新が抑制される。したがって、自動更新に起因するユーザー入力値の消失がされずに済む。
【0012】
また、本発明に係るウェブサーバーは、上記のウェブサーバーに加え、次のようにしてもよい。この場合、サブ画面が設定値の入力画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有する。
【0013】
また、本発明に係るウェブサーバーは、上記のウェブサーバーに加え、次のようにしてもよい。この場合、サブ画面がステータス表示画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有さない。
【0014】
また、本発明に係るウェブサーバーは、上記のウェブサーバーに加え、次のようにしてもよい。この場合、ウェブサーバーは、要求受付部により要求を受け付けたサブ画面の画面データを動的に生成するデータファイル生成部と、サブ画面の画面データのテンプレートファイルを記憶する記憶装置とをさらに備える。また、データファイル生成部は、(c1)画面データに対応するテンプレートファイルを特定し、(c2)テンプレートファイルにおけるトークンを検出し、(c3)検出したトークンに対応する関数を実行し、(c4)そのトークンをその関数の戻り値で置換してテンプレートファイルから画面データを生成する。そして、このテンプレートファイルは、上述の自動更新データを含む。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記のウェブサーバーを備える。
【0016】
本発明に係る画面制御プログラムは、クライアント装置の操作画面の画面データに記述される画面制御プログラムであって、その操作画面は、サブ画面を含み、そのサブ画面の画面データは、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含んでいる。そして、画面制御プログラムは、クライアント装置のコンピューターに、(a)操作画面における自動更新の設定値が自動更新の許可を示す場合には、サブ画面の画面データの要求を繰り返しクライアント装置からウェブサーバーへ送信させ、(b)サブ画面の自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させる。また、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付ける画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有し、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付けない画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有さない。
【0017】
本発明に係る画面制御方法は、クライアント装置の操作画面に含まれるサブ画面の自動更新を制御する。そのサブ画面の画面データは、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含んでいる。そして、(a)操作画面における自動更新の設定値が自動更新の許可を示す場合には、サブ画面の画面データの要求を繰り返しクライアント装置からウェブサーバーへ送信させ、(b)サブ画面の自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させる。また、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付ける画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有し、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付けない画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有さない。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザーにとって好ましくない自動更新が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る複合機の構成を示すブロック図である。
図2図2は、図1における複合機から取得されたHTMLデータファイルに基づくホスト装置の動作を説明するフローチャートである。
図3図3は、図1における複合機から取得されたHTMLデータファイルに基づきホスト装置において表示される操作画面の一例を示す図である。
図4図4は、図3に示す操作画面の表示後にユーザーにより設定値の入力があった場合の操作画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に係る複合機の構成を示すブロック図である。図1に示すように、複合機1に、周辺機器インターフェイスまたはネットワークを介してホスト装置2が接続されている。この複合機1は、このウェブサーバーとして機能し、ホスト装置2は、ウェブクライアントとして機能する。
【0022】
複合機1は、画像形成装置の一例であり、プリンター11と、スキャナー12と、ファクシミリ装置13と、操作パネル14と、通信装置15と、記憶装置16と、演算処理装置17とを備える。
【0023】
プリンター11は、印刷データに基づいて文書画像を印刷する装置である。スキャナー12は、文書から文書画像を光学的に読み取り、文書画像の画像データを生成する装置である。ファクシミリ装置13は、送信すべき文書データからファクシミリ信号を生成し送信するとともに、ファクシミリ信号を受信し文書データに変換する装置である。
【0024】
また、操作パネル14は、複合機1の筐体表面に配置され、ユーザーに対して各種情報を表示する表示装置と、ユーザー操作を検出する入力装置とを有する。表示装置としては例えば液晶ディスプレイが使用される。入力装置としては、キースイッチ、タッチパネルなどが使用される。
【0025】
また、通信装置15は、ホスト装置2と通信可能な装置である。通信装置15としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)などの周辺機器インターフェイス回路、ネットワークインターフェイス、モデムなどが使用される。
【0026】
また、記憶装置16は、各種プログラムおよび各種データを格納可能な装置である。記憶装置16としては、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリーなどの不揮発性の記憶媒体が使用される。記憶装置16には、HTML生成プログラム21およびHTMLテンプレートファイル22が予め記憶されている。
【0027】
HTML生成プログラム21は、演算処理装置17により実行され、HTMLテンプレートファイル22から、ホスト装置2へ送信するHTMLデータファイルを生成するためのプログラムである。この実施の形態では、HTML生成プログラム21は、関数コード21aを含む。関数コード21aは、HTMLテンプレートファイル22に記述されているトークンに対応する多価関数のプログラムコードである。
【0028】
HTMLテンプレートファイル22は、動的に置換されるトークンを含むテキストデータファイルである。なお、トークンの記述以外の部分は、対応するHTMLデータファイルと同一である。
【0029】
特定の操作画面のHTMLテンプレートファイル22は、操作画面内のフレームにサブ画面を表示させるコードを含み、さらに、(a)操作画面における自動更新の設定値が自動更新の許可を示す場合には、サブ画面の画面データの要求を繰り返しホスト装置2から複合機1へ送信させ、(b)サブ画面の自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させるコード(画面制御プログラムの一例)を含む。このコードは、例えば、JavaScript(商標)で記述される。
【0030】
このHTMLテンプレートファイル22から、操作画面のHTMLデータファイル(画面データの一例)が生成される。
【0031】
また、サブ画面のHTMLテンプレートファイル22は、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含む。
【0032】
このHTMLテンプレートファイル22から、サブ画面のHTMLデータファイル(画面データの一例)が生成される。このため、サブ画面の画面データには、自動更新データが含まれている。
【0033】
この実施の形態では、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付ける画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有し、サブ画面がユーザー操作に基づく入力値を受け付けない画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有さない。
【0034】
例えば、サブ画面が設定値の入力画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有する。この設定値の入力画面では、複合機1の各種機能についての設定値が入力可能である。
【0035】
また、例えば、サブ画面がステータス表示画面である場合には、そのサブ画面の画面データにおける自動更新データは、自動更新の不許可を示す値を有さない。このステータス表示画面では、複合機1の各種ステータス(トナー残量、用紙残量など)が表示される。
【0036】
また、演算処理装置17は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するコンピューターであり、ROMや図示せぬ記憶装置からRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0037】
複合機1の起動後に、図示せぬプログラムが演算処理装置17により実行され、通信処理部31などが実現される。また、通信処理部31によりホスト装置2からの要求が受信されると、HTML生成プログラム21が実行され、HTML生成部32が実現される。
【0038】
通信処理部31は、通信装置15を使用して、特定の通信プロトコルでホスト装置2とデータ通信を行う。この実施の形態では、通信処理部31は、HTTPサーバー機能を有し、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)で通信を行う。
【0039】
HTML生成部32は、通信処理部31により受け付けた要求のデータファイルを動的に生成する。この実施の形態では、HTML生成部32は、通信処理部31により受信されたHTTPコマンド内の特定のURI(Uniform Resource Identifier)に対応するHTMLデータファイルを生成する。なお、URIとしては、HTMLデータファイル名でもよいし、CGI名でもよい。
【0040】
例えば、HTML生成部32は、(c1)要求された操作画面またはサブ画面のHTMLデータファイルに対応するテンプレートファイルを特定し、(c2)テンプレートファイルにおけるトークンを検出し、(c3)検出したトークンに対応する関数コード21aを実行し、(c4)そのトークンをその関数コード21aの戻り値で置換してテンプレートファイルから画面データを生成する。
【0041】
一方、ホスト装置2は、通信装置41、演算処理装置42、表示装置43、および入力装置44を有する。
【0042】
通信装置41は、複合機1と通信可能な装置である。通信装置41としては、例えば、USBなどの周辺機器インターフェイス回路、ネットワークインターフェイス、モデムなどが使用される。
【0043】
また、演算処理装置42は、CPU、ROM、RAMなどを有するコンピューターであり、図示せぬ記憶装置などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0044】
また、表示装置43は、液晶ディスプレイなどであって、操作画面を表示する。入力装置44は、キーボード、マウス、タッチパネルなどであって、操作画面およびサブ画面に対するユーザー操作を受け付ける。
【0045】
ホスト装置2の起動後に、図示せぬプログラムが演算処理装置42により適宜実行される。この実施の形態1では、演算処理装置42により、通信処理部51、表示処理部52などの処理部が実現される。通信処理部51および表示処理部52は、例えばウェブブラウザーとして実現される。通信処理部51は、ウェブクライアントとして動作し、通信装置41を使用して、HTTPコマンドを複合機1へ送信し、HTMLデータファイルを受信する。表示処理部52は、受信されたHTMLデータファイルを解析し、HTMLデータファイルに基づく画面を表示装置43に表示させる。
【0046】
次に、上記複合機1およびホスト装置2の動作について説明する。図2は、図1における複合機1から取得されたHTMLデータファイルに基づくホスト装置2の動作を説明するフローチャートである。
【0047】
ホスト装置2は、ユーザー操作に基づき、通信処理部51で、操作画面のHTMLデータファイルを取得するためのHTTPコマンドを複合機1へ送信する。複合機1では、通信処理部31がそのHTTPコマンドを受信すると、HTML生成部32が、操作画面のHTMLデータファイルを生成し、通信処理部31で、ホスト装置2へ送信する。ホスト装置2は、そのHTMLデータファイルを通信処理部51で受信し、その操作画面のHTMLデータファイルを解釈して、以下の処理を実行する。まず、ホスト装置2は、そのHTMLデータファイルに基づく操作画面を表示処理部52で表示装置43に表示する(ステップS1)。
【0048】
また、ホスト装置2は、その操作画面のHTMLデータファイルに記述されている初期サブ画面のHTMLデータファイルをするためのHTTPコマンドを複合機1へ送信する。複合機1では、通信処理部31がそのHTTPコマンドを受信すると、HTML生成部32が、そのサブ画面のHTMLデータファイルを生成し、通信処理部31で、ホスト装置2へ送信する。ホスト装置2は、そのHTMLデータファイルを通信処理部51で受信し、表示処理部52で、操作画面内のフレームに、そのサブ画面を表示する(ステップS2)。
【0049】
図3は、図1における複合機1から取得されたHTMLデータファイルに基づきホスト装置2において表示される操作画面の一例を示す図である。図4は、図3に示す操作画面の表示後にユーザーにより設定値の入力があった場合の操作画面の一例を示す図である。
【0050】
図3および図4において、チェックボックス81は、自動更新の設定値(つまり、自動更新の可否を示す設定値)をユーザーが入力するための操作部であって、ユーザーは、サブ画面90を自動更新させたい場合には、チェックボックス81をチェックし、サブ画面90を自動更新させたくない場合には、チェックボックス81のチェックを外す。自動更新では、特定の時間間隔で、サブ画面90のHTMLデータファイルを取得するためのHTTPコマンドが繰り返し送信され、最新のHTTPコマンドで取得されたHTMLデータファイルに基づきサブ画面90が繰り返し更新される。手動更新ボタン82は、ユーザーが手動でサブ画面90を更新させるためのボタンである。手動更新ボタン82のユーザーによる押下が検出されると、サブ画面90のHTMLデータファイルを取得するためのHTTPコマンドが1回だけ送信され、そのHTTPコマンドで取得されたHTMLデータファイルに基づきサブ画面90が更新される。また、図3に示すように、操作画面には、サブ画面90のメニューがあり、ステータス表示画面のメニュー項目83、設定画面のメニュー項目84などがある。メニュー項目83がユーザーにより押下されると、ステータス表示画面のHTMLデータファイルが取得され、サブ画面90としてステータス表示画面が表示される。メニュー項目84がユーザーにより押下されると、設定画面のHTMLデータファイルが取得され、サブ画面90として設定画面が表示される。
【0051】
図3および図4では、設定画面が表示されている。この設定画面は、ユーザーが設定値を入力するためのラジオボタン、入力フィールドなどの操作部が存在し、図4に示すようにユーザーがこれらの操作部に対して設定値を入力した後に、確定ボタン85を押下すると、表示処理部52は、その時点での操作部の値(つまり、設定値)を通信処理部51で複合機1へ送信する。複合機1は、その設定値を受信すると、受信した設定値を適用する。
【0052】
図2に戻り、サブ画面の表示開始時に、表示処理部52は、自動更新フラグの値(つまり、上述のチェックボックス81の値)がオン(つまり、自動更新を許可する値)であるか否かを判定する(ステップS3)。表示処理部52は、その自動更新フラグの値がオンである場合、そのサブ画面における自動更新データに基づいて、このサブ画面がユーザー入力を要求するものであるか否かを判定する(ステップS4)。
【0053】
なお、自動更新フラグの初期値は、操作画面のHTMLデータファイルにおいて指定されており、操作画面の表示開始後、その自動更新フラグの値は、チェックボックス81に対するユーザー操作で変更可能である。
【0054】
そして、表示処理部52は、その自動更新フラグに基づいて、このサブ画面がユーザー入力を要求するものではないと判定した場合、サブ画面の更新モードとして、自動更新モードをセットし(ステップS5)、このサブ画面がユーザー入力を要求するものであると判定した場合、サブ画面の更新モードとして、非自動更新モードをセットする(ステップS6)。また、自動更新フラグの値がオンではない場合は、表示処理部52は、サブ画面の更新モードとして、非自動更新モードをセットする(ステップS6)。
【0055】
つまり、図4に示すように、ユーザーにより自動更新がセットされていても、サブ画面がユーザー入力を要求するものである場合には、サブ画面の更新モードとして、非自動更新モードがセットされる。したがって、自動更新に起因して、図4に示すようなユーザーが入力した値が、確定ボタン85を押下する前に消失せずに済む。
【0056】
なお、自動更新モードがセットされると、タイマーによる更新間隔の計時が開始される。
【0057】
その後、表示処理部52は、メニュー項目83,84に対するユーザー操作が検出されたか否か(ステップS7)、自動更新モードの場合には自動更新のタイミングか否か(ステップS8,S9)、およびチェックボックス81が操作されたか否か(ステップS10)を監視する。
【0058】
そして、メニュー項目83,84に対するユーザー操作が検出されると、表示処理部52は、操作されたメニュー項目に対応するサブ画面のHTMLデータファイルを複合機1から取得し、そのHTMLデータファイルに基づくサブ画面を表示させ(ステップS11)、そのサブ画面についての更新モードを同様にセットする(ステップS3〜S6)。
【0059】
また、自動更新モードにおいて自動更新のタイミングとなると、表示処理部52は、現在表示中のサブ画面のHTMLデータファイルを自動的に複合機1から取得し、取得したHTMLデータファイルでサブ画面を自動的に更新する(ステップS12)。
【0060】
また、チェックボックス81が操作されると、表示処理部52は、操作に応じて自動更新フラグの値を変更し(ステップS13)、自動更新フラグの変更後の値に基づいて、サブ画面の更新モードをセットしなおす(ステップS3〜S6)。
【0061】
以上のように、上記実施の形態によれば、サブ画面の画面データは、そのサブ画面の自動更新の許可または不許可を示す自動更新データを含み、操作画面の画面データは、(a)操作画面における自動更新の設定値が自動更新オンを示す場合には、サブ画面の画面データの要求を繰り返しホスト装置2から複合機1へ送信させ、(b)サブ画面の自動更新データの値が自動更新の不許可を示している場合、自動更新の設定値に拘わらず、そのサブ画面の自動更新を禁止させる。
【0062】
これにより、操作画面において自動更新がユーザーにより設定されていても、自動更新させたくないサブ画面については自動更新が抑制される。
【0063】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0064】
例えば、自動更新データは、JavaScript(商標)の変数として記述される。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、例えば、画像形成装置のホスト装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 複合機(ウェブサーバーの一例,画像形成装置の一例)
2 クライアント装置
16 記憶装置
22 HTMLテンプレートファイル(テンプレートファイルの一例)
31 通信処理部(要求受付部の一例)
32 HTML生成部(画面データ送信部の一例,データファイル生成部の一例)
42 演算処理装置(コンピューターの一例)
90 サブ画面
図1
図2
図3
図4