【文献】
L. Fernandez-Luque et al,eDiab: A System for Monitoring, Assisting and Educating People with Diabetes,In Proceedings of ICCHP 2006 Lectuer Notes in Computer Science,SPRINGER-VERLAG,2006年 7月,Vol.4061,pp.1342-1349
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示部は、測定値軸と時間軸とが対応付けられたグラフ領域と、複数の前記スレッショルドによって設定され、前記グラフ領域上に設けられる目標領域と、を含む画像を前記メイン画像として表示する、請求項1に記載のコネクタ。
前記第1の通信プロトコルは、前記医療デバイスの製造者によって維持されるプロプラエタリ・プロトコルであり、前記第2の通信プロトコルは、前記プロプラエタリ・プロトコルとは異なるプロトコルである、請求項1または2に記載のコネクタ。
前記医療デバイスから受信したデータに基づいて、発症する可能性のある低血糖発作および高血糖発作に関して患者に警告を発するアラームをさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のコネクタ。
前記医療デバイスから受信したデータに基づいて、血糖示度と、一連の血糖示度に関連する事象とを含むデータを保持する記憶装置をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のコネクタ。
前記消費者電子デバイスに接続可能であって、関連の医療デバイスと前記消費者電子デバイスとの間の通信を可能にする、請求項1から8のいずれか一項に記載のコネクタと、
前記消費者電子デバイスに接続可能であって、別の関連の医療デバイスと前記消費者電子デバイスとの間の通信を可能にする、請求項1から8のいずれか一項に記載の第2のコネクタと、
を備えるシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
注入治療および連続ブドウ糖監視システムを利用する糖尿病患者は、適切な血糖の示度およびインスリン施与量を保証するきわめて精密かつ正確なシステムに頼る。しかしながら、これらの形式の治療を利用することは、ユーザに、複雑な回路および処理能力を収めた複数の医療デバイスの持ち運びを求める。今日の注入デバイスおよびブドウ糖監視システムは、確かにコンパクトであるが、ユーザのライフ・スタイルおよびモビリティが制限されないように、よりコンパクトおよび/または集約された糖尿病を管理するシステムの必要性がこの分野には残されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、コネクタが、消費者電子デバイスおよび医療デバイスとともに使用するためのものとなる。このコネクタは、コネクタを消費者電子デバイスに取り付けるための接続構造およびコネクタに電力を供給するための電源を含む。さらにこのコネクタは、医療デバイスとコネクタとの間においてデータを送信するための第1の通信プロトコル、およびコネクタと消費者電子デバイスとの間においてデータを送信するための第2の通信プロトコルを含む。さらに、消費者電子デバイスまたはコネクタは、医療デバイスによる測定値に対し、測定時間帯ごとにスレッショルドを設定するスレッショルド設定部と、測定値と時間とを対応付けると共にスレッショルドを表す
メイン画像を表示する表示部と、を包含
し、表示部は、スレッショルドを設定するためのスレッショルド設定メニューを含む複数の動作設定メニューをメイン画像と共に表示し、スレッショルド設定メニューがユーザによって選択されたときに、スレッショルド設定メニューに対応する画像を表示する。特定の実施態様においては、第1の通信プロトコルが医療デバイスの製造者によって維持されるプロプラエタリ・プロトコルになり、第2の通信プロトコルがプロプラエタリ・プロトコルとは異なるプロトコルになる。
【0008】
また、本発明は、消費者電子デバイス上において医療デバイスのデータを受信し、管理し、かつ処理するためのアプリケーションプログラムであって、前記消費者電子デバイスおよび前記医療デバイスは、自らに電力を供給するための電源を備えるコネクタを介した通信を行い、前記アプリケーションプログラムは、データを患者に表示するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース機能と、前記アプリケーションプログラムの設定をするための入力機能であって、前記患者によって操作される入力機能と、前記患者に警告および合図を発するためのアラーム機能と、を前記消費者電子デバイスまたは前記コネクタに実現させ、前記入力機能は、前記医療デバイスによる測定値に対し、測定時間帯ごとにスレッショルドを設定するスレッショルド設定機能を含み、前記グラフィカル・ユーザ・インターフェース機能は、前記測定値と時間とを対応付けると共に前記スレッショルドを表す
メイン画像を表示する表示機能を含
み、前記表示機能は、前記スレッショルドを設定するためのスレッショルド設定メニューを含む複数の動作設定メニューを前記メイン画像と共に表示し、前記スレッショルド設定メニューがユーザによって選択されたときに、前記スレッショルド設定メニューに対応する画像を表示する機能である。
【0009】
また、本発明は、消費者電子デバイスを使用して糖尿病を管理する方法であって、自らに電力を供給するための電源を備えるコネクタを、消費者電子デバイスにペアリングするステップと、前記消費者電子デバイスを、ユーザの生理学的示度を得るための医療デバイスと通信するべくプログラミングするステップであって、前記医療デバイスは、前記コネクタと通信するべくあらかじめプログラムされており、前記消費者電子デバイスと前記医療デバイスとの間における前記コネクタを通じた通信を可能にするステップと、前記医療デバイスから前記消費者電子デバイスへ、前記コネクタを介して前記医療デバイスによる測定値を含むデータを送信するステップと、前記コネクタまたは前記消費者電子デバイス上において、前記データを処理し、かつ表示するステップと、を包含し、前記データを処理し、かつ表示するステップは、前記測定値に対し、測定時間帯ごとにスレッショルドを設定するステップと、前記測定値と時間とを対応付けると共に前記スレッショルドを表す
メイン画像を表示するステップと、を包含
し、前記メイン画像を表示するステップは、前記スレッショルドを設定するためのスレッショルド設定メニューを含む複数の動作設定メニューを前記メイン画像と共に表示し、前記スレッショルド設定メニューがユーザによって選択されたときに、前記スレッショルド設定メニューに対応する画像を表示するステップである。また、本発明の実施形態は、携帯型消費者電子デバイスを使用する糖尿病を管理するための方法であって、前記携帯型消費者電子デバイスは、ユーザの生理学的示度を得るための医療デバイスと通信するべくプログラミングされており、前記医療デバイスは、コネクタと通信するべくあらかじめプログラミングされており、前記携帯型消費者電子デバイスと前記医療デバイスとの間における前記コネクタを介した通信が各プログラミングによって可能にされており、前記携帯型消費者電子デバイスにコネクタが取り付けられたときに、前記携帯型消費者電子デバイスが、自らに前記コネクタをペアリングするステップと、一意的なIDが前記携帯型消費者電子デバイスに入力されると共に、前記携帯型消費者電子デバイスと前記医療デバイスとが前記コネクタを介して通信を同期させるステップと、前記医療デバイスが前記携帯型消費者電子デバイスへ、前記コネクタを介して前記生理学的示度のデータを送信するステップと、前記携帯型消費者電子デバイスが、前記データを処理し、かつ表示するステップと、前記携帯型消費者デバイスが、前記医療デバイスに備えられたセンサであって、前記IDによって特定されるセンサにつき較正が必要である場合に、当該センサの較正が必要であることの合図を発するステップと、を包含する。いくつかの実施態様においては、医療デバイスが連続ブドウ糖監視システムになる。ほかの実施態様においては、消費者電子デバイスがスマートフォンになる。
【0010】
本発明の実施形態は、消費者電子デバイスを使用する糖尿病を管理するためのシステムであって、ユーザの生理学的示度を得るための医療デバイスであって、前記生理学的示度を伝達するための送信機を含む医療デバイスと、携帯型消費者電子デバイスであって、前記医療デバイスによって獲得されたデータを管理し、かつ処理するためのソフトウエアを含む携帯型消費者電子デバイスと、前記携帯型消費者電子デバイスに取り外し可能に結合される、前記医療デバイスと前記携帯型消費者電子デバイスとの間における通信を容易にするためのコネクタと、を包含し、前記医療デバイスは、一意的なIDが前記携帯型消費者電子デバイスに入力されると共に、前記携帯型消費者電子デバイスとの間の前記コネクタを介する通信を同期させる処理と、前記コネクタが前記医療デバイスから第1の通信プロトコルでデータを受信し、かつ前記コネクタが前記携帯型消費者電子デバイスに第2の通信プロトコルでデータを送信する処理によって、前記携帯型消費者電子デバイスへ、前記コネクタを介して前記生理学的示度のデータを送信する処理と、を実行し、前記携帯型消費者電子デバイスは、前記生理学的示度のデータを処理し、かつ表示する処理と、前記医療デバイスに備えられたセンサであって、前記IDによって特定されるセンサにつき較正が必要である場合に、当該センサの較正が必要であることの合図を発する処理と、を実行する。
【0011】
ほかの実施態様においては、医療デバイスが、連続ブドウ糖監視システムおよび/または注入デバイスになる。さらに追加の実施態様においては、携帯型消費者電子デバイスがスマートフォンになる。さらに追加の実施態様においては、携帯型消費者電子デバイスがMP3プレーヤになる。いくつかの実施態様においては、携帯型消費者電子デバイス上のソフトウエアがジャバ(Java(登録商標))アプリケーションになる。
【0012】
追加の実施態様においては、スマートフォンが、受信されたデータを中央サーバにインターネット接続を使用して送信するか、かつ/または受信されたデータを異なる携帯電話に「ショート・メッセージ・サービス」(一般に「SMS」または「テキスト・メッセージング」として知られる)を使用して送信する。ほかの実施態様においては、スマートフォンが、特定のイベントに基づいて携帯電話呼び出しを開始する。さらに追加の実施態様においては、ソフトウエアが、ユーザに特定のイベントのアラートを発するアラーム能力を含む。ほかの追加の実施態様においては、第1の通信プロトコルが医療デバイス製造者によって維持されるプロプラエタリ・プロトコルになり、第2の通信プロトコルがブルートゥース(Bluetooth(登録商標))になる。
【0013】
また、本発明の実施形態は、医療デバイスから獲得された情報を遠隔場所の個人に提供するためのシステムであって、ユーザの生理学的示度を得るための医療デバイスであって、前記生理学的示度を伝達するための送信機を含む医療デバイスと、携帯型消費者電子デバイスであって、前記医療デバイスによって獲得されたデータを受信し、管理し、かつ処理するためのソフトウエアを含む携帯型消費者電子デバイスと、前記携帯型消費者電子デバイスに取り外し可能に結合される、前記医療デバイスと前記携帯型消費者電子デバイスの間における通信を容易にするためのコネクタと、前記携帯型消費者電子デバイスから送信された情報を受信するための遠隔消費者電子デバイスと、を包含し、前記医療デバイスは、一意的なIDが前記携帯型消費者電子デバイスに入力されると共に、前記携帯型消費者電子デバイスとの間の前記コネクタを介する通信を同期させる処理と、前記コネクタが前記医療デバイスから第1の通信プロトコルでデータを受信し、かつ前記コネクタが前記携帯型消費者電子デバイスに第2の通信プロトコルでデータを送信する処理によって、前記携帯型消費者電子デバイスへ、前記コネクタを介して前記生理学的示度のデータを送信する処理と、を実行し、前記携帯型消費者電子デバイスは、前記生理学的示度のデータを処理し、かつ表示する処理と、前記医療デバイスに備えられたセンサであって、前記IDによって特定されるセンサにつき較正が必要である場合に、当該センサの較正が必要であることの合図を発する処理と、を実行し、かつ前記遠隔消費者電子デバイスが前記携帯型消費者電子デバイスから情報を、第3の通信プロトコルを通じて受信する。ほかの実施態様においては、第1の通信プロトコルが医療デバイス製造者によって維持されるプロプラエタリ・プロトコルになり、第2の通信プロトコルがブルートゥースになり、第3の通信プロトコルが携帯電話通信になる。さらに追加の実施態様においては、携帯電話通信が、携帯型消費者電子デバイスが遠隔消費者電子デバイスに、SMS、MMS、または電子メールを使用して情報を送信することを可能にする。
【0014】
本発明のこのほかの特徴および利点は、例として本発明の実施態様の多様な特徴を図解した添付図面に関連した以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0015】
添付図面を参照して本発明の実施態様の詳細な説明を行うが、それにおいては類似した番号がいくつかの図中の対応する部品または断面を指定する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施態様に従ったPDA/スマートフォン、コネクタ、およびブドウ糖監視デバイスを含む糖尿病管理システムの簡略化された説明図である。
【
図2A】本発明の実施態様に従ったPDA/スマートフォンおよびコネクタの斜視図である。
【
図2B】本発明の実施態様に従ったPDA/スマートフォンおよびコネクタの斜視図である。
【
図3】本発明の実施態様に従ったMP3プレーヤ、コネクタ、およびブドウ糖監視デバイスを含む糖尿病管理システムの簡略化された説明図である。
【
図4A】本発明の実施態様に従ったPDA/スマートフォンおよびコネクタの斜視図である。
【
図4B】本発明の実施態様に従ったPDA/スマートフォンおよびコネクタの斜視図である。
【
図4C】本発明の実施態様に従ったPDA/スマートフォンおよびコネクタの斜視図である。
【
図5】本発明の実施態様に従った消費者電子デバイス(ブラックベリー(BlackBerry(登録商標)))上において実行される医療デバイス・ソフトウエアのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを示す説明図である。
【
図6】本発明の実施態様に従った、ブラックベリー(BlackBerry)を使用する糖尿病管理システム、コネクタ、および血糖監視システムの動作を記述したフローチャートである。
【
図7】本発明の実施態様に従った消費者電子デバイス上において実行されるソフトウエアのグラフィカル・ユーザ・インターフェースのスクリーンショット(メニューおよびグラフを含む)を示した説明図である。
【
図8A】本発明の実施態様に従った消費者電子デバイス上の目標血糖スレッショルド・プロファイルおよびメニューのスクリーンショットを示した説明図である。
【
図8B】本発明の実施態様に従った消費者電子デバイス上の目標血糖スレッショルド・プロファイルおよびメニューのスクリーンショットを示した説明図である。
【
図8C】本発明の実施態様に従った消費者電子デバイス上の目標血糖スレッショルド・プロファイルおよびメニューのスクリーンショットを示した説明図である。
【
図9】本発明の実施態様に従った「メータBG(Meter BG)」サブ‐メニューについてのメニュー構造のスクリーンショットを示した説明図である。
【
図10】本発明の実施態様に従った「アラーム・ヒストリ(Alarm History)」サブ‐メニューについてのメニュー構造のスクリーンショットを示した説明図である。
【
図11】本発明の実施態様に従った「アラート(Alerts)」サブ‐メニューについてのメニュー構造のスクリーンショットを示した説明図である。
【
図12】本発明の実施態様に従った「センサ(Sensor)」サブ‐メニューについてのメニュー構造のスクリーンショットを示した説明図である。
【
図13】本発明の実施態様に従った「イベント(Events)」サブ‐メニューについてのメニュー構造のスクリーンショットを示した説明図である。
【
図14】本発明の実施態様に従ったソフトウエアの表示プロファイル・メニューのスクリーンショットを示した説明図である。
【
図15】本発明の実施態様に従った消費者電子デバイス上で実行されるソフトウエア内において発せられるサンプルの低血糖アラームのスクリーンショットを示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図解の目的のために図面内に示されているとおり、本発明は、医療デバイス(MD)および消費者電子デバイス(CED)を含む糖尿病管理のためのシステム内において具体化される。CEDは、MDの監視および/またはコントロールに使用できる。特定の実施態様においては、システムが、CEDにプラグ接続してMDとCEDの間の通信を可能にするコネクタを含むことができる。医療デバイスは、外部注入デバイス、移植可能ポンプ、ブドウ糖計、ブドウ糖モニタ、連続ブドウ糖監視システム、またはこれらの類とすることができる。CEDは、任意タイプの消費者電子デバイスであってよく、限定ではないが携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ブラックベリー(BlackBerry(登録商標))、スマートフォン、ポケットpc電話、mp3プレーヤ、ラジオ、CDプレーヤ、およびこれらの類を含む。CEDは、それ独自のプロプラエタリ・オペレーティング・システムを実行でき、MDとの通信および/またはインタラクションを行うプログラムを実行する能力がある。プログラムは、ジャバベース、ウェブ‐ベースとし、デジタル・メモリ・カード(SD、コンパクト・フラッシュ、マイクロSD(microSD)、またはこれらの類)上に含められるか、かつ/またはMDに伴うCD‐ROM上にバンドルされるとすることができる。特定の実施態様においては、プログラムが、CED上において使用される、限定ではないがブラックベリーOS、ウインドウズ・モバイル(Windows(登録商標) Mobile)、パーム(Palm)OS、NETフレームワーク、シンビアン(Symbian)、アイポッド(登録商標)(iPod)OS、アイフォーン(iPhone)OS、ズーン(Zune)OS、およびこれらの類を含む複数のオペレーティング・システム上において動作できる。CEDとMDの間の通信は、CEDに取り付けるコネクタを使用して確立できる。当該コネクタは、MDから通信を受信し、その通信を有線または無線接続を介してCEDに中継することになる。
【0018】
特定の実施態様においては、コネクタがCED(ブラックベリー)上の利用可能なポート(すなわち、ミニUSB)にプラグ接続でき、かつコネクタは、ミニUSBポートまたはブルートゥース通信を介してブラックベリーと通信できる。これらの特定の実施態様においては、ジャバプログラムがブラックベリー上で実行され、MDからデータを受信し受信されたデータのコントロールを行う。いくつかの実施態様においては、MDを、「メソッド・オブ・ファブリケーティング・シン・フィルム・センサーズ(Method of Fabricating Thin Film Sensors)」と題された特許文献6、「エレクトロケミカル・アナライト・センサ(Electrochemical Analyte Sensor)」と題された特許文献7、「トランスキューテイニアス・センサ・インサーション・セット(Transcutaneous Sensor Insertion Set)」と題された特許文献8、特許文献9、および特許文献10、「テレメータード・キャラクタリスティック・モニタ・システム・アンド・メソッド・オブ・ユージング・ザ・セイム(Telemetered Characteristic Monitor System And Method Of Using The Same)」と題された米国特許第6,809,653号、および「テレメータード・キャラクタリスティック・モニタ・システム・アンド・メソッド・オフ・ユージング・ザ・セイム(Telemetered Characteristic Monitor System And Method Of Using The Same)」と題された米国特許出願第09/377,472号、同第11/225,790号、同第11/225,296号、同第11/322,568号の中で述べられているタイプのブドウ糖センサ/送信機とすることができ、これらの特許文献はすべて、参照によって明確にこれに援用される。ブドウ糖センサ/送信機は、コネクタと当該ブドウ糖センサ/送信機の間におけるプロプラエタリ通信を使用してコネクタにデータを送信する能力を有することになる。データは、その後ブラックベリーに送信され、ジャバベースのプログラムを使用して操作される。CEDによって獲得されたデータは、グラフ、ブドウ糖傾向、高い値、低い値等を示すことが可能であり、すべては、ユーザが取り扱い慣れて熟知しているCEDインターフェースを使用して達成される。
【0019】
追加の実施態様においては、プログラムが、たとえばブラックベリー上において利用可能なハードウエアおよびソフトウエアを使用するアラーム能力を含むことができる。加えて、ブドウ糖センサ/送信機から受信されるデータを、ブラックベリーの携帯電話能力を使用してほかの場所に伝えることができる。データは、ほかの電話、中央サーバ、およびこれらの類に「ショート・メッセージ・サービス」(一般に「SMS」または「テキスト・メッセージング」として知られる)を使用して送信することが可能である。データは、電子メール・アドレス、ほかのコンピュータ、および/または中央サーバにブラックベリーのインターネット能力(GPRS、EDGE、EV‐DO、1xRTT、UMTS/HSDPA、ワイファイ(Wi‐Fi(登録商標))、ワイマックス(WiMax)、ジグビー(ZigBee(登録商標))、Wi‐bro、およびこれらの類)を使用して送信することもできる。加えて、特定の条件に基づいてそのデータがブラックベリーに救急サービス(すなわち911番)、介護者の家、携帯電話番号、中央管理ステーション、またはこれらの類への電話呼び出しを開始させることもできる。追加の実施態様においては、ジャバプログラムが、携帯電話呼び出しの開始時に再生して、その呼び出しを受信する者またはコンピュータに特定の条件が満たされた旨のアラートを発するあらかじめ記録済みメッセージを含むことができる。ジャバプログラムは、また、ユーザが特定のイベントと特定の時間帯または特定の活動(エクササイズ、飛行機旅行、運転等)の間に得られたブドウ糖の示度とを関連付けるイベント・ログを実行することを可能にもできる。このデータは、その後、ケアリンク(Carelink(登録商標))(メドトロニック・ミニメド・インク(Medtronic MiniMed, Inc.)によって管理される)等のウェブ・ベースの糖尿病管理サーバへのアップロードが可能である。データをそのほかのサーバ、医師のオフィス、親、介護者、またはこれらの類に送信し、インスリン投与量の勧告を受けてもよい。
【0020】
図1に示されているとおり、本発明の実施態様に従った糖尿病管理システムは、PDA/スマートフォン100、コネクタ110、およびブドウ糖監視デバイス120を含む。ブドウ糖監視デバイス120は、「メソッド・オブ・ファブリケーティング・シン・フィルム・センサーズ(Method of Fabricating Thin Film Sensors)」と題された特許文献6、「エレクトロケミカル・アナライト・センサ(Electrochemical Analyte Sensor)」と題された特許文献7、「トランスキューテイニアス・センサ・インサーション・セット(Transcutaneous Sensor Insertion Set)」と題された特許文献8、特許文献9、および特許文献10、「テレメータード・キャラクタリスティック・モニタ・システム・アンド・メソッド・オフ・ユージング・ザ・セイム(Telemetered Characteristic Monitor System And Method Of Using The Same)」と題された米国特許第6,809,653号、および「テレメータード・キャラクタリスティック・モニタ・システム・アンド・メソッド・オフ・ユージング・ザ・セイム(Telemetered Characteristic Monitor System And Method Of Using The Same)」と題された米国特許出願第09/377,472号、同第11/225,790号、同第11/225,296号、同第11/322,568号の中で述べられているタイプのブドウ糖送信機125および皮下ブドウ糖センサ130を含み、これらの特許文献はすべて参照によって明確にこれに援用される。特定の実施態様においては、コネクタ110が、PDA/スマートフォン100上の利用可能なポートにプラグ接続するミニUSBコネクタを有する。接続時にコネクタ110は、PDA/スマートフォン100とブドウ糖送信機125の間の通信を可能にする。コネクタ110は、ユーザが、PDA/スマートフォンと異なる製造者によって作られたブドウ糖監視システム120の使用を選択するときに使用できる。たとえば、糖尿病患者が、メドトロニック・ミニメド・インク(Medtronic MiniMed, Inc.)によって開発されたガーディアンRTコンティニュアス・グルコース・モニタリング・システム(Guardian(R)RT Continuous Glucose Monitoring System)を自分のブラックベリーPDA/スマートフォンとともに使用することを望んだ場合には、ユーザは、自分のブラックベリーにプラグ接続することになる、メドトロニック・ミニメド(Medtronic MiniMed)によって製造された適切なコネクタ110だけが必要となる。接続時にガーディアンRT(Guardian(R)RT)システムが、ユーザのブラックベリーと通信することになる。
【0021】
PDA/スマートフォン100は、リサーチ・イン・モーション(Research in Motion)によって製造される非常に人気の高いブラックベリー(BlackBerry(R))のデバイス・ラインを含む相当数のデバイスから選択できる。そのほかのデバイスには、パーム・インク(Palm, Inc)によって製造される人気の高いトレオ(Treo)デバイス(トレオ(Treo)600、650、680、700w、700p、700wx、750w)、HTCのデバイス・ライン(AT&T 8525、AT&T ティルト(Tilt)、Tモバイル・ダッシュ(T‐Mobile Dash)、Tモバイル・ウィング(T‐Mobile Wing)、およびこれらの類)、アップルのアイフォーン(Apple iPhone)、およびこれらの類が含まれる。そのほかのデバイスおよびコネクタは、「ハンドヘルド・パーソナル・データ・アシスタント(PDA)ウィズ・ア・メディカル・デバイス・アンド・メソッド・オブ・ユージング・ザ・セイム(Handheld Personal Data Assistant (PDA) with a Medical Device and Method of Using the Same)」と題された米国特許第6,558,320号および同第6,641,533号、および「ハンドヘルド・パーソナル・データ・アシスタント(PDA)ウィズ・ア・メディカル・デバイス・アンド・メソッド・オブ・ユージング・ザ・セイム(Handheld Personal Data Assistant (PDA) with a Medical Device and Method of Using the Same)」と題された米国特許出願第10/429,385号の中で述べられているタイプのものであり、これらの特許文献はすべて参照によって明確にこれに援用される。
【0022】
コネクタ110は、参照によって明確にこれに援用される「リレー・デバイス・フォア・トランスファリング・インフォメーション・ビトゥウィーン・ア・センサ・システム・アンド・フルード・デリバリ・システム(Relay Device for Transferring Information Between a Sensor System and Fluid Delivery System)」と題され、2002年12月12日に出願された米国特許出願第10/335,256号の中で述べられているタイプのものとし得る。コネクタ110は、それ独自の電源を含んでもよく、またはCEDへの接続を通じて電力供給を受けてもよい。いくつかの実施態様においては、コネクタのバッテリが、CEDへのプラグ接続時にそれのバッテリに充電できる。コネクタ110は、CEDとMDの間における通信を可能にする。ほとんどの状況においては、MDが、それのモニタに関連付けされたプロプラエタリ通信プロトコルを使用することになろう。しかしながらコネクタが、プロプラエタリ通信プロトコルを使用するMDと通信し、その後、MDから受信されたデータをCEDに、相当数の通信ソリューションを使用して中継することになる。その種の通信ソリューションには、限定ではないが、IR、RF、ブルートゥース、ミニUSBを介した有線接続、ワイファイ、ジグビーおよびこれらの類が含まれる。
【0023】
ブラックベリーデバイス用のコネクタの例が、
図2および4に示されている。
図2(A)は、ブラックベリーデバイス200の正面斜視図を示しており、ブラックベリー200のミニUSBポートに取り付けられたコネクタ250を伴う。これらの図に示されるとおり、コネクタ250(またはコムリンク(comlink))は、プロファイルが小さく、デバイス上にほどよくフィットし、ブラックベリー200の可搬性の本質の変更を回避する。加えて、コネクタ250は、ブラックベリー200にプラグ接続することになるオス端、および電源アウトレットにプラグ接続して充電する、コンピュータにプラグ接続してデータを同期する等々といったブラックベリーが正常な機能を継続することを可能にするメス端255を含むことになる。特定の実施態様においては、コネクタ250が、ブラックベリー上に含まれる無線を使用してブラックベリー200と通信できる。この態様においては、コネクタ250をブラックベリー200に取り付けてプロトコル変換を実行することが可能である。それがセンサ送信機のハードウエアと直接通信してデータを受信すること、およびその後そのデータをブラックベリー200に、ブラックベリー200が解釈できる標準通信プロトコル(ブルートゥース、IR、ジグビー等)を使用して送信することを可能にする。ほかの実施態様においては、コネクタ250が、ミニUSBポートを通じた直接通信を介してブラックベリー200と通信する。ミニUSBポートを含まない他のデバイスについては、SDIOスロット内にフィットするSDカードの形状、または特定のCEDの利用可能なポート(ミニSD(miniSD)、マイクロSD(microSD)、メモリスティック(memory stick)、メモリスティック・プロ(memory stick pro)、メモリスティック・デュオ(memory stick duo)等)にフィットするそのほかのメモリ・カード形状をとるように、コネクタを適合させてもよい。
【0024】
コネクタの別の例を
図4に示す。
図4(A)は、CED400の背面斜視図を示しており、当該CEDの背面に取り付けられたコネクタ450を伴う。
図4(B)および(C)は、CEDの背面に取り付けられたコネクタ450の別の斜視図を示す。この例においては、コネクタを独自の電源を有する自己充電型としてもよく、またはブラックベリー内に取り付けられているバッテリ・パックから電力を引き出してもよい。
図4に示されているコネクタ450は、ブラックベリーデバイス上のミニUSBプラグを利用する必要がない。それに代えてコネクタ450は、自己給電式のまま単純にCEDの背面に取り付けられる。
【0025】
ブドウ糖監視デバイス120は、限定ではないが組み込み送信機/受信機を伴うセンサ、ブドウ糖モニタ、ブドウ糖計、インスリン・ポンプ、およびこれらの類を含む相当数の医療デバイスに置き換えることができる。特定の実施態様においては、ブドウ糖センサ130が、一日を通じて連続またはほぼ連続ベースでユーザから示度を得る能力のある連続ブドウ糖センサになる。ブドウ糖センサ送信機125は、CED100にプラグ接続されたコネクタ110に血糖(BG)データを送信する。CED100は、BGデータを得て、CED100上で利用可能な、ユーザがすでに熟知しているインターフェースおよびコントロールを使用して情報を患者に表示することができる。
【0026】
これらの実施態様においては、ソフトウエアがCED100にダウンロードされるか、かつ/またはあらかじめインストールされ、MD120から受信されるデータを操作し、管理するようにしてもよい。CED100はまた、コネクタを使用するためのドライバを含むこともできる。特定の実施態様においては、ソフトウエアが、ユーザが自分のジャバで使用可能なCED100を使用し、MD120から受信されるデータのコントロールおよび管理を可能にするジャバアプリケーションとして記述されることになる。ジャバは、150を超えるキャリアによって利用される共通モバイル・プラットフォームである。現在のところ、12億を超えるジャバで使用可能なハンドセットが存在し、2005年に出荷された新しい電話の10台に8台がジャバで使用可能なものであった。加えて、世界中には500万のジャバ開発者が存在する。ジャバアプリケーションは、ジャバ能力を含む任意のCED(ブラックベリー、Tモバイル・ダッシュ(T‐Mobile Dash)、パーム・トレオ(Palm Treo)等)上にインストールが可能である。インストールされたジャバアプリケーション(
図5に示されるとおり)は、BGデータを表示すること、および当該データをグラフ、エクセル(excel)のシート、複数日追跡等で出力することができる。そのほかのプログラミング・オプションには、限定ではないが、ウインドウズ(Windows(登録商標))CE、ウインドウズ・モバイル(Windows(登録商標) Mobile)、パーム(Palm)オペレーティング・システム、アイフォーンオペレーティング・システム、NETフレームワーク、ウェブ‐ベースのインターフェース(ソフトウエアをインストールする必要がなく、サポートされているブラウザ、たとえばミニモ(minimo)、オペラ(opera)、ポケットIE(pocket IE)、サファリ(Safari)等から起動するだけでよい)を含む。ウェブ‐ベースのインターフェースの利用は、自分のCEDについてユーザを煩わせることなくソフトウエアのシームレスな更新を可能にする。
【0027】
図3に示されるとおり、本発明の実施態様に従った糖尿病管理システムは、MP3プレーヤ300、コネクタ310、およびブドウ糖監視デバイス320を含む。ブドウ糖監視デバイス320は、ブドウ糖送信機325および皮下ブドウ糖センサ330を含む。これらの実施態様においては、アイポッドがCEDの選択肢となろう。アイポッド300は、世界中の非常に多くの人々によって使用されている世界的に有名なデバイスになった。アイポッド上における医療デバイス管理ソフトウエアの動作を可能にすることは、重要な医療デバイス・テクノロジ、すなわちブドウ糖監視システム320からのBG示度の受信および管理の能力のはるかに広い使用を可能にする。コネクタ310は、現在ナイキ(Nike)およびアップル(Apple)によって市場化されているナイキ・プラス・アイポッド・スポーツ・キット(Nike+iPod Sports Kit)とともに販売されているコネクタに似たものとすることができる。しかしながら、いくつかの実施態様においては、コネクタがアイポッドコネクタにプラグ接続される必要がなく、無線通信を介してアイポッドおよびCEDと通信できる。コネクタ310は、BGデータをブドウ糖送信機325から受信し、受信されたデータをアイポッド300上に表示する。アイポッドは、サンサ(Sansa)、ズーン、ギガビートS(Gigabeat S)およびこれらの類を含む相当数のMP3および/またはデジタル・オーディオ・プレーヤに置き換えることができる。
【0028】
上記のすべての実施態様において、CEDによって受信されるBGデータは、CED上のソフトウエアによって操作されて、グラフ、エクセル(excel)のファイルの表示、特定時間期間後にBGをチェックし、BGの示度が目標範囲内にあるか否かを決定するための備忘合図の起動を行うことが可能である。加えて、CED上のソフトウエアは、ユーザによって入力されたイベント・マーカと結合されたBG情報の追跡および管理を行うことが可能である。
【0029】
CEDがPDA/スマートフォン、携帯電話、または外部通信能力を伴う任意の他のデバイスとなる実施態様においては、受信されたBGデータを外部ソースに送信するべくCEDを構成できる。たとえばCEDが、携帯電話接続(音声および/またはデータ)を含む携帯電話PDA/スマートフォンである場合には、CED上にインストールされたソフトウエアが、受信されたBGデータ(または任意のそのほかのMDから受信されるデータ)をインターネット、介護者、医師、親、およびそれらの類に送信することができる。データは、全世界にわたって広く採用される通信メカニズムとなったSMSを介して送信が可能である。CED上のソフトウエアは、BGの示度が低すぎるか、高すぎる場合、またはユーザが、たとえば最後の1時間内における自分のBGレベルのチェックを忘れているという場合でさえ、ユーザの介護者にSMSを送信するべく構成可能である。SMSメッセージに加えて、CED上のソフトウエアは、CEDのインターネット接続を使用して中央医療サーバにデータをアップロードすること、またはメッセージを病院、救急室、または親の電子メール・アドレスに中継することができる。インターネットへの通信は、ワイファイ、GPRS、エッジ(EDGE)、1xRTT、EV‐DO、UMTS/HSDPA、またはUSB接続を介したCEDのインターネット接続を使用して達成できる。加えて、ソフトウエアは、CEDのブルートゥース無線を使用してユーザのブルートゥースで使用可能なPCおよび/または参照によって明確にこれに援用される「オートモビール・グルコース・センサ・モニタリング・システム・アンド・メソッド・オブ・ユージング・ザ・セイム(Automobile Glucose Sensor Monitoring System and Method of Using the Same)」と題され、2006年8月23日に出願された米国特許出願第11/466,532号の中で述べられているタイプのブドウ糖検知能力を有するブルートゥースで使用可能な自動車へのデータの送信および/または同期を行うことができる。
【0030】
CEDの無線(携帯電話、ワイファイ、ブルートゥース、RF、赤外線等)を利用し、BGデータをCED、ほかのMDに送信すること、および/または中央サーバへのインターネットにアップロードすることができる。データが中央サーバ上にあれば、サーバが当該データを操作し、情報をほかのCEDおよびほかのMDに送信し、または情報を看護士または医師に送信することが可能になる。データが、上で論じたソースのいずれかに送信されるときには、データの暗号化によって安全な通信を達成できる。
【0031】
追加の実施態様においては、CEDが携帯電話能力を伴うデバイス(PDA/スマートフォン等)である場合に、重要な情報を、携帯電話の音声接続を利用して他者に伝えることが可能である。それらの実施態様においては、ソフトウエアがCEDに、近い将来のイベントおよび/または状況に基づいて選択された電話番号への電話呼び出しを行わせることができる。ソフトウエアは、特定のイベントが生じた時に再生されるあらかじめ記録済みのメッセージを含むことができる。いくつかのイベントには、範囲外のBGの示度、切迫した、または現在の低または高血糖イベント、センサ較正要求、およびこれらの類が含まれる。この特定の特徴は、連続ブドウ糖監視システムを使用する糖尿病の子の親に有用となろう。
【0032】
追加の実施態様においては、CEDとMDが、コネクタを必要とすることなく互いに直接、通信する。この場合においては、MDが、CEDに適合する標準化された通信プロトコルを含むことになる。例には、無線RF通信(ブルートゥース、ワイファイ、ジグビー等)、無線IR通信(irda等)、シリアル、USB、ファイヤワイヤ、パラレル、およびこの類を使用する有線通信が含まれる。すべての機能は、上記の実施態様で述べたところと類似に働くことになる。
【0033】
ほかの実施態様においては、CED上にインストールされたソフトウエアが、CEDのハードウエアを利用してユーザにアラートおよび/または備忘の合図を発するアラーム機能も含むことができる。アラームは、患者に潜在的な暴走(低、高)を通知するべく含めることができる。特定のアルゴリズムに基づき、ソフトウエアは、BGの傾向に基づいて予測される暴走を計算することが可能である。ユーザには、CEDに含められているアラームによって知らされるようにできる。ほとんどのPDA/スマートフォンは、ソフトウエアが利用できる聴覚、触覚、および視覚を含めた何らかのアラート・メカニズムを含む。これらのアラームは、異なるサウンド、色、光、振動等を含むことができる。いくつかの実施態様においては、アラームをコネクタ内に含ませることができる。コネクタがそれ独自の電源を有する場合には、アラームを含ませて上記の状況の患者にアラートを発することができる。さらにほかの実施態様においては、アラームがMDに含められることがある。MDは、コネクタおよび/またはCEDに信号を送信し、聴覚、触覚、または視覚的アラームを起動できる。
【0034】
CED上にインストールされたソフトウエアは、CEDの管理およびコントロールに複数のアルゴリズムを利用できる。第1のアルゴリズムは、CEDがMDからのBGデータの獲得、ストア、および表示を行うことを可能にするセンサ・データ・アルゴリズムとし得る。
【0035】
第2のアルゴリズムは、特定の時間帯の間における特定のイベントをその時間期間の間にセンサから獲得されたBG示度のセットと関連付けする患者イベント・アルゴリズムとし得る。ユーザは、自分の活動(どのようなイベントが生じているか?)をマニュアル入力することが可能であり、ソフトウエアは、その後に続くBG示度をその特定のイベントと関連付けする。イベントの例は、食事(食物のタイプは?)、エクササイズ、熱気球飛行、自動車の高速運転、およびこれらの類を含む。イベントは、ソフトウエアによってあらかじめ定義されること、および/またはユーザによりカスタマイズ可能とすることができる。加えてソフトウエアがユーザにイベントの持続時間を尋ねてもよい。イベントの持続時間が既知であれば、BGの示度をそのイベントと同期させることが可能である。このイベント情報を使用すれば、上記の通信方法のうちのいずれかを使用してデータがアップロードされるときに、その時間期間に関連付けされたBG値が中央サーバ内に獲得され、かつ管理されることが可能になる。この情報を用いて、医師および医療分析士は、患者が特定の活動に関与するか、または特定の食物を食するときのBGレベルに対する効果を決定できる。このデータは、CED、コネクタ、またはMD上にストア可能であり、かつその後に続いてすべての情報の管理が可能な中央サーバ(すなわち、ケアリンク(Carelink))へのアップロードが可能である。
【0036】
さらにほかの実施態様においては、イベント情報を使用して食物ライブラリの作成、維持、および更新が可能である。食物ライブラリは、CED、MD、および/またはコネクタ上にストアできる。ユーザは、インターネット、SMS等を介してライブラリに対する更新を継続的に受信可能である。イベント・ログ・アルゴリズムを用いて食物ライブラリが、糖尿病管理施設の研究者によって維持されるようにできる。研究者は、患者のグループを観察し、特定の食物および活動が有する効果をユーザのプロファイルに基づいて決定することが可能である。そこから「結果」がストアされ、ほかの患者による参照目的のためのアクセスが可能となる。
【0037】
ソフトウエアは、CED、MD、および/またはコネクタ上において仮想患者プログラムを実行する能力を有することもできる。いくつかの仮想患者プログラムは、患者および医師が、あらかじめ定義済みの変量のセットに基づいてBG応答をシミュレーションすることを可能にする。
【0038】
さらに追加の実施態様においては、MDを、ブドウ糖センサおよびブドウ糖送信機が小さいプロファイルを有する1つのデバイスに融合される連続ブドウ糖監視システムとすることができる。加えて、ブドウ糖センサ/送信機の組み合わせが、BGデータのすべての処理を実行してもよい。その場合にCEDは、データを受信し、操作する単純なデバイスになる。さらにほかの実施態様においては、ブドウ糖センサ/送信機が表示、コントロール、および中央サーバに情報をアップロードするための有線/無線接続、SMS機能、および/または電子メール能力を有することができるため、CEDが必要でなくなることがある。
【0039】
図5は、本発明の実施態様のCED500上において動作するMDソフトウエア520の例を示す。この特定の図においては、ブラックベリー(モデル8800)が使用されており、MDソフトウエアを実行しているジャバプログラムが示されている。
図5に示されるとおり、ソフトウエア520は、CED500を使用して患者に情報を表示する。この情報は、現在のBGレベル、時間帯、信号強度(携帯電話接続の、および/またはMDとの接続の信号強度)目標血糖範囲、および特定のイベント・マーカを含む。それらの要素のそれぞれについては、さらに後述する。加えて、患者は、CED500の入力機能540を利用して、MDをコントロールするべく自分のCEDのセット・アップおよびプログラムを行うことが可能である。入力機能540は、ブラックベリーのキーボード、スクロール・ホイール、ファンクション・キー、およびこれらの類を含む。
【0040】
図6は、糖尿病管理システムの特定の実施態様の動作を記述したフローチャートを示す。この例においては、ブラックベリーデバイスがCEDとして働き、ブドウ糖センサがMDとして機能する。ステップ600においては、ブラックベリーデバイスが電源投入される。ブラックベリーは、続いてステップ602に記述されているとおり、コネクタとのペアリングが行われなければならない。コネクタがまだペアリングされていない場合には、ユーザはステップ604に行き、ブラックベリーとコネクタのペアリングに進む。ブルートゥースデバイスのペアリングを行う標準的な方法がプロセスに含まれている。詳細には、コネクタの電源ボタンを押し続けることによってコネクタをブルートゥースディスカバリ・モードにすることができる。コネクタがこのディスカバリ・モードにある間に、ユーザはブラックベリー内のブルートゥース接続メニューに移動し、デバイスをサーチしなければならない。コネクタがブラックベリーによって発見された後、ユーザは、自分の特定のコネクタに固有の一意的な識別子コードを入力する必要がある。当該コードは、コネクタの文献の中で見つかるはずである。正しいコードが入力された後は、コネクタがブラックベリーとペアになる。
【0041】
ブラックベリーとコネクタの間におけるブルートゥースペアリングが完了すると、その後患者はステップ606に進み、コネクタとの通信を確認する。次にセンサのIDが、ブラックベリーに入力され(ステップ610)、同期されなければならない(ステップ608)。一意的なセンサIDが入力された後(ステップ610)、ブラックベリーとセンサの間における(コネクタを介した)通信が確認される。ステップ612においてセンサが検出された場合に、患者は、センサが初期化されて正常動作に入るまでを待機しなければならない(ステップ616)。センサが検出されない場合に患者は、ステップ614に記述されているとおり、センサをサーチし、ペアリングを行わなければならない。正常モードでのセンサのサーチ、ペアリング、および初期化の後、患者は、フィンガ・スティック・メータから獲得された血糖値を入力し、センサの較正を行わなければならない。しかしながら、いくつかの実施態様においては、このフィンガ・スティックBG値を除外できる。それらの実施態様においては、センサが、フィンガ・スティックBG値を必要としない組み込み較正アルゴリズムを有することができる。さらに追加の実施態様においては、CED、MD、および/またはコネクタが、フィンガ・スティックBG測定値を獲得するために組み込み血糖計を含むことがある。
【0042】
ステップ618が完了した後、ブドウ糖センサ・モニタがこの時点で動作状態となり、ブラックベリーは監視されるBG値を受信できる(ステップ620)。フローチャートに示されるとおり、特定量の時間が経過した後(すなわち、3、6、または12時間ごと)に再較正が必要になることがある。それに該当する場合には、ユーザに再較正および新しいBG値の入力の備忘の合図が発せられることになる。患者は、センサが再較正されるための特定の時間期間(すなわち、5、10、20分)にわたって待機が必要になることがある。しかしながら、いくつかの実施態様においては、待機時間をまったく必要としないことがある。加えて、ブドウ糖センサがその寿命の終わりに到達した後は、新しいブドウ糖センサが獲得され、かつセンサのペアリング・プロセス(ステップ610)が再び行われなければならない。ステップ622においてコネクタ(ブルートゥースモジュール)からメッセージが受信される場合には、そのデータを処理することができる(ステップ624)。このデータはMD、コネクタ、および/またはブラックベリーによって処理できる。
【0043】
図7には、ソフトウエアのグラフィカル・ユーザ・インターフェースのスクリーンショットの例が示されている。これらの特定の実施態様において、
図7(a)は、時間軸用の時間の単位(700)、日付および時刻(702)、および信号強度(704)を含む、CED上で実行されるソフトウエアのGUIを示す。時間軸700は、ユーザにより調整可能であるとしてよく、分表示される分単位の増分から、時間単位、日単位、週単位、月単位、および/または年単位の増分までの範囲にわたることが可能である。信号強度バー704は、CEDとMDの間における接続の強度を定義できる。いくつかの場合においては、ユーザが、表示器704をトグルし、CEDの携帯電話信号接続を示すこともできる。グラフ領域706は、BGレベルの範囲を定義する血糖軸を示す。範囲710は、高血糖領域を示しており、ブルーに着色される。正常または目標領域712は、良好なコントロールを示すグリーンによって定義される。低血糖領域714は、レッドによって定義される。時間軸は708に示されており、上記のとおり、特定の時間範囲についてズーム・インおよびズーム・アウトのためにユーザによる調整が可能である。イベント・バー716は、その時間期間にわたって獲得された値を特定のイベントに関連付けするべく患者によって、および/またはソフトウエアによって配置される特定のマーカを識別する。最後に、データ・バー718は、特定の時間期間にわたってBGデータが受信されたことを確認する。
【0044】
図7(b)は、患者による調整が可能なカーソル720を示す。患者は、CEDの入力機能(キーボード、スクロール・ホイール、矢印キー、およびこれらの類)を使用してデータ・ポイントのプロットに沿ってカーソルを移動することができる。カーソル720が強調されると、そのデータ・ポイントについての患者のBG示度が722内に示される。ソフトウエアのメイン・メニュー724もまた、
図7(b)内に示されている。メイン・メニュー724は、患者に、ソフトウエアの多様な特徴のカスタマイズおよびアクセスにおいてその患者が利用できるオプションを示す。多様なサブ‐メニューのより詳細な説明は、以下において述べる。また
図7(b)は、欠落データ728の例、およびデータがまったく受信されなかった時間の間にデータ・バー718がどのようにしてブランクの白いスペースを示すかについても示している。イベント・バー716内のイベント・マーカ726は、食事がその特定の時刻に摂られたことを示す。
図7に示されているグラフは、本発明の実施態様の中で使用されるところのGUIの1つの可能な現れ方を記述している。しかしながら、追加の実施態様においては、より簡単な、またはより複雑なGUIが使用されて、より多くの、またはより少ないデータを患者に提供できる。より簡単なグラフを使用すること、および/またはまったくグラフが示されないようにすることができる。いくつかの実施態様においては、患者が、ソフトウエアのホーム・スクリーンをカスタマイズできる。カスタマイズは、患者が特定の変量を定義することを可能にする。さらに追加の実施態様においては、医師および臨床医がより詳細なグラフおよびチャートを調べること(「エキスパート・モード」)を可能にするあらかじめ定義済みのスクリーン・レイアウトが、ソフトウエア上に存在することがある。エキスパート・モードが含められる場合には、
図7に示されている要素のうちのいくつかまたはすべてを利用する日常的な「患者モード」も含められる。
【0045】
図8は、どのようにすれば患者および/または医師が異なる時間帯のための目標血糖スレッショルド・プロファイルをセット・アップできるかについてのスクリーンショットを示している。
図8(A)に示されるとおり、ブルーの範囲(710)、グリーン(712)、およびレッド(714)の領域は、特定の時間期間に基づいて変動する。この機能は、患者が医師とともに落ち着いて、一日の異なる時間帯の間(寝ている間、働いている間、朝等)に自分のBG値が落ちるべき範囲はどれかを決定可能なことから有用である。加えて、患者が、それぞれの領域に1つの特定の範囲だけが縛り付けられていた場合に生じると見られる過剰なアラームを回避することも可能にする。患者が自分の身体をよく理解するほど、より良好に自分のBGスレッショルド範囲を定義することが可能になる。
図8(B)に示されているとおり、目標BG選択スクリーンは、患者が複数のプロファイルを追加することを可能にする。
図8(B)に示されているスクリーンショットにおいて、患者は、3つのプロファイル、すなち(1)0:00〜8:00、スレッショルド80〜140 mg/dL、(2)8:00〜17:30、スレッショルド70〜156 mg/dL、および(3)17:30〜24:00(0:00)、スレッショルド95〜145 mg/dLの入力が済んでいる。患者は、
図8(B)に示されるとおり、「アッド・ニュー・プロファイル(Add New Profile)」(新しいプロファイルを追加する)をクリックすることによって追加のプロファイルを加えることができる。新しいプロファイルのスクリーンは
図8(C)に示されているが、ユーザはそれの中に下側のスレッショルド、上側のスレッショルド、およびこのプロファイルの開始時刻を入力する。終了時刻は、常に次のプロファイルの開始となるか、またはその後に続くプロファイルが存在しないときには24:00(0:00)になる。開始時刻を入力するときは、それを手前のプロファイルの30分後にしなければならない。ユーザには、プロファイルの削除も許されており、これは単純にそのプロファイルを取り除く。メイン・スクリーン上のグラフは、すべてのプロファイルを表示するべく更新されることになる。このほかの実施態様においては、患者がプロファイル間の30分という値を調整し、自分の治療のニーズにより良好に合わせることができる。いくつかの場合においては、それぞれの状況に基づいてタイミングをより長く、またはより短くすることができる。追加の実施態様においては、この値が患者により調整可能となってもよく、そうでなくてもよい。
【0046】
図9〜15は、本発明の特定の実施態様におけるソフトウエアのメイン・メニュー724(
図7(b))内で利用可能な機能の多様なサブ‐メニューを詳細に論じている。
図9は、メイン・メニュー724の下の最初のヘディング、すなわちメータBG(Meter BG)(900)についてのメニュー構造を示す。「メータBG(Meter BG)」サブ‐メニューは、902に示されている。このメニューは、患者が、フィンガ・スティック測定から獲得した自分の現在の血糖値を入力することを可能にする。加えて、902に示されるとおり、最初のスクリーンの下に、次のBGの示度が与えられるべきときを告げる備忘合図が含められる。サブ‐メニュー902には、2つの機能、すなわちBGリマインダ(BG Reminder)およびBGヒストリ(BG History)が含まれる。BGヒストリ(BG History)メニューは904に示されており、これは、患者によって入力された過去のBG値のログを示す。スクリーンショット906は、患者がスクリーンショット904内にリストされた特定の示度の強調表示および選択を行ったときにプル・アップされるボックスを示す。この場合においても、いくつかの実施態様では、メータBGの示度がセンサの較正および適正かつ正確なセンサの示度の保証に必要となる。いくつかの場合においては、示度が3、6、または12時間ごとに獲得される必要がある。しかしながらほかの実施態様においては、新しいセンサが使用されるときに一度だけメータBG値が要求されるものもある。さらに追加の実施態様においては、メータBG値がまったく必要とされない。いくつかの実施態様は、フィンガ・スティックBGメータをMD自体の上に含むこと、コネクタ上に組み込むこと、および/またはCED内に組み込むことさえできる。
【0047】
スクリーンショット902内には、BGリマインダ(BG Reminder)ボタンも示されている。BGリマインダ(BG Reminder)ボタンは、908に示されるBGリマインダ・エントリ(BG Reminder Entry)サブ‐メニューをプル・アップする。これは、次のBG値入力が必要となることを患者に喚起する備忘合図/アラームを患者が構成することを可能にする。患者は、任意の時間フレームを選択できる。スクリーンショット908内に示されるとおり、患者は1時間45分の備忘合図を入力している。ソフトウエアが、患者による調整を不能とするあらかじめ定義済みの最大および最小の値を有して、遵守を保証するようにできる。その範囲は、2時間と10分の間とすることができる。そのほかの期間は、4時間から5分まで、およびこの類の範囲にわたることができる。BGエントリ・リマインダ(BG Entry Reminder)スクリーン908は、患者がMMS/SMSセット・アップ(MMS/SMS Setup)、スヌーズ(Snooze)、およびアラート・タイプ(Alert Type)の間の選択肢を用いて表示メカニズムを構成することも可能にする。MMS/SMSセット・アップ(MMS/SMS setup)スクリーン914は、患者にBG値が入力されるべきときの合図を送るSMS受信する連絡先を患者が選択すること、またはどのような連絡先であっても、それが選択されることを可能にする。ユーザは、SMSを受信する能力のある電話番号を入力すること、またはユーザのブラックベリーデバイス内にすでに保存されている連絡先を選択することができる。加えて、ソフトウエアは、BG値を入力することになっているイベント時に特定の連絡先に対して生じる自動電話呼び出しを患者が構成することを可能にする追加のメニューを含むこともできる。これについての詳細は、以下の低および高血糖アラームのセクションの中で扱われている。
【0048】
セットアップ・アラーム・スヌーズ(Setup Alarm Snooze)スクリーン912は、患者がスヌーズ間隔を構成することを可能にする。この場合においてもソフトウエアは、あらかじめ定義済みおよび/またはカスタマイズ不能の時間期間を含むことができる。しかし、概して言えば、患者は時間フレームを選択できることになる。最後に、セットアップ・アラート・タイプ(Setup Alert Type)スクリーンショット910は、患者が、備忘合図が生じるときに再生されるオーディオ・ファイルを選択することを可能にする。それらのファイルは、ソフトウエア自体の中に収められているオーディオ・ファイル(すなわち、wav、midi、mp3、aac、aiff、m4a、およびこれらの類)から選択されるようにできる。ほかの実施態様においては、患者がブラックベリーデバイスを探索し、当該デバイスのハード・ドライブ上または外付けメモリ・カード上にストアされたオーディオ・ファイルを選択できる。患者はまた、備忘が合図されることになっているときに、ソフトウエアにオーディオのアラートをはじめ、振動のアラームを起動させることもできる。追加の実施態様においては、LEDの点滅またはスクリーンの点滅の形式で視覚的アラート・メカニズムも利用できる。いくつかの実施態様においては、患者が、それぞれの特定のイベントの備忘合図および/またはアラームのために希望するアラート・メカニズムのタイプを取り上げて選択することができる。
【0049】
図10においては、スクリーンショット1000が、再びメイン・メニュー(724)を示しており、アラーム・ヒストリ(Alarm History)サブ‐メニューが1010に示されている。このスクリーンショットにおいて、患者は、以前に作動されたすべてのアラームおよびアラートを調べることができる。アラームおよびアラートは、メータBGの示度を得る旨の単純な備忘の合図から、潜在的な低または高血糖イベントまたはブドウ糖センサとCEDの間における信号強度が失われるといったより深刻な関心事のために生じることが可能である。ヒストリ・スクリーンは、特に、医師、介護者、および家族を監視している親にとってさえも有用となる。
【0050】
図11は、3番目のサブ‐メニュー、すなわちアラートが強調表示されたメイン・メニューのスクリーンショット1100を示している。サブ‐メニュー1102において、患者は、3つの別々のカテゴリ、すなわちグルコース・レンジ(Glucose Range)、プレディクト・ハイポグリセミア(Predict Hypoglycemia)、およびプレディクト・ハイパーグリセミア(Predict Hyperglycemia)から選択することによって自分のグリセミック・アラート(Glycemic Alerts)を構成できる。ターゲットBGセレクション(Target BG Selection)スクリーン1104内において患者は、一日を通じて様々な時間期間のための自分の目標BG値をセット・アップすることができる。この場合にも、前述したとおり患者は、スクリーンショット1106(
図8も参照されたい)に示されるところの下側スレッショルド、上側スレッショルド、およびプロファイルの開始時刻を入力する。スクリーンショット1104においては、患者が、前述したとおりMMS/SMSセット・アップ(MMS/SMS Setup)スクリーン(1116)、スヌーズ(Snooze)スクリーン(1114)、およびアラート・タイプ(Alert Type)スクリーン(1112)を介して表示メカニズムを構成できる。
【0051】
スクリーンショット1108および1110は、患者がローBG(Low BG)およびハイBG(High BG)予測アラームを構成することを可能にする。ソフトウエアが、患者のBG値が下降または上昇する傾向にあり、患者の目標範囲外になると決定すると、アラームが発せられる。患者は、両方のスクリーンについてタイム・トゥ・リミット・ブリーチ(Time To Limit Breach)およびレート・オブ・チェンジ(Rate of Change)をセット・アップすることができる。この場合においても、いくつかの実施態様では、1108および1110に示される予測アラームが、医師、介護者、および/または親が知りたいと望む重要なアラートになり得る。したがって、両方のアラームを、SMSメッセージ(1116)を送信するべく構成すること、または上で論じたとおりに提供される電話帳連絡先または救急サービスへの電話呼び出しを開始するよう構成することさえも可能である。いくつかの実施態様においては、患者が異なるスクリーン(図示せず)にアクセスして、いずれの連絡先が呼び出されるべきかを指定できる。それらのスクリーンにおいては、あらかじめ記録済みのメッセージを選択可能とし、特定のアラートおよび/またはアラームが作動されるときにそれらが電話呼び出しの受け手に再生されるようにすることが可能である。追加の実施態様においては、患者が、電話帳の連絡先に、またはスクリーンショット1116内に入力される携帯電話番号に送信されるSMS(またはテキスト・メッセージ)内に含められるテキストを構成できることもあり、またはあらかじめ定義済みのテキスト・メッセージが使用されることもある。予測血糖症アラームのアルゴリズムは、市販インスリン注入デバイスおよび/またはブドウ糖監視システム内に使用されているタイプのものとすることができる。
【0052】
図12においては、患者がスクリーンショット1200に示されるとおりにメイン・メニューにアクセスし、サブ‐メニュー「センサ(Sensor)」を選択する。これは、患者を1202に示されるトランスミッタ・セットアップ(Transmitter Setup)スクリーンに導く。患者は、センサIDコードの再確認をはじめ、センサの再同期または新しいセンサのセット・アップおよびペアリングを行うことができる。加えて、患者は、スクリーンショット1204内に示されるとおり、センサ統計を調べることができる。スクリーンショット1204は、センサ寿命情報、最近のBGメータ示度の間におけるセンサ値の不一致、バッテリ電圧、およびこれらの類を患者に提供できる。トランスミッタ・セットアップ(Transmitter Setup)スクリーン1202から、患者は、ノー‐テレム・リマインダ(No‐Telem Reminder)スクリーン1206にもアクセスできる。スクリーン1206において患者は、センサとコネクタの間の通信が、X分を超えて失われているか否かの合図のアラートを構成することができる。発せられるアラートは、スクリーン1208、1210、および1212に示されるとおりに構成できる。
【0053】
図13は、本発明の特定の実施態様において患者によってアクセス可能な別のサブ‐メニューを示している。スクリーン1300に示されるとおり、イベント(Events)が次の選択肢であり、そのスクリーンショットが1302内に示されている。ここで患者は、上で論じたところのイベント・マーカを構成できる。特定の実施態様においては、患者が、ソフトウエア内に収められているあらかじめ定義済みのイベントおよび/または多様な持続時間のカスタマイズ可能なイベントから選択することが可能である。スクリーン1304内に示されるとおり、患者は、一日の特定の時間帯に特定量のインスリンが投与されたことをソフトウエアに知らせるインスリン・イベント(Insulin Event)を構成できる。スクリーンショット1304は、投与されるインスリンのタイプ(すなわち、即効性、持効性、吸引式、およびこれらの類)の入力も可能にする。スクリーンショット1306は、患者がミール・イベント(Meal Event)マーケットを構成することを可能にする。この場合においても、患者が時刻および日付を入力した後に、炭水化物含量および脂質含量を入力することができる。さらに追加の実施態様においては、あらかじめ定義済みの食物ライブラリをソフトウエアが含むことができ、患者は、消費した食事をそこから選択することができる。追加のメニューは、患者が、あらかじめ定義済みの食事を選択するが、患者の特定の希望に対してカスタマイズすることを可能にする。スクリーンショット1308は、患者が、ユーザ・デファインド・イベント(User Defined Event)を構成することを可能にする。この選択肢においては、患者が、生じている特定の活動の記述に適切であると感じる限り多くのデータを入力できる。データが糖尿病管理会社および/または患者の医師にアップロードされるとき、記述された活動に関連付けされたBGレベルに対する効果について情報の獲得が可能になる。スクリーンショット1310は、患者が、持続時間に関してエクササイズ・イベント(Exercise Event)を構成することを可能にする。追加の実施態様においては、患者が、限定ではないがウェイトリフティング、ランニング、水泳、エアロビクス、ヨガ、およびこれらの類を含む特定のエクササイズ活動を記述および/または選択することができる。最後にスクリーンショット1312は、イベント・ヒストリ(Events History)スクリーンをプル・アップし、そこでは患者が、以前のイベントを調べることができる。追加の実施態様においては、患者が、イベント活動が実際に生じる前にイベント・マーカをセット・アップできる。たとえば、患者が1日おきに8:00amから9:00amまでの間に運動をする場合に、患者は、あらかじめそれらの日のためにエクササイズ・イベント・マーカをセット・アップすることができる。追加の実施態様においては、イベント(Events)メニューが、患者が関与している特定の活動に関してデータを医師、介護者、および/または親に送信する表示メカニズム選択肢を含むことができる。
【0054】
図14においては、患者が、CED上で使用される表示プロファイルを定義できる。スクリーン1400は、利用可能なオプション、すなわちノーマル(Normal)、バイブレート(Vibrate)、およびサイレント(Silent)を示す。ノーマル(Normal)プロファイルは、上で論じた特定のアラームおよび備忘の合図に基づいてオーディオのアラートを発することになる。バイブレート(Vibrate)プロファイルは、同じものに基づいて触知的な表示を発する。いくつかの実施態様においては、ユーザが、一方を選択するか、または両方のプロファイルが同時に生じる選択をすることがある。ユーザはまた、いずれのプロファイルも選択しなくてもよく、それに代えてサイレント(Silent)プロファイルを選択してもよい。スクリーンショット1410は、サイレント(Silent)プロファイルが選択されるときに表示されるサブ‐メニューを示す。特に、1410は、アラーム・マスキング・デュレイション(Alarm Masking Duration)メニューを示し、その中で患者は、次に生じるアラームを無効にする時間の長さを入力する。この機能は、特定の実施態様において有効であることもあれば、有効でないこともあり、ほかの実施態様においてはカスタマイズ可能なこともある。いくつかの場合においては、自分の子を監視する親が、この機能を完全に無効にすることを望むことがある。ソフトウエア内において最小および最大は、あらかじめ定義すること、および/またはユーザ選択可能とすることができる。
【0055】
図15には、低血糖アラームの例のスクリーンショット1500が示されている。特に、当該アラームにオーディオおよび振動アラートが随伴することができる。スクリーンは、アラームの名前(この場合はhypoglycemia、すなわち低血糖)を表示できる。加えて、前述したとおり、アラームの作動が家族へのSMSの送信および/または救急サービスへの電話呼び出しを示すことができる。いくつかの実施態様においては、患者が、表示を確認応答することによってアラームを消勢できる。ほかの実施態様においては、ソフトウエアによって識別されるところの何らかの矯正的な動作を患者が行うまで、特定のアラームを終了させることができない。
【0056】
図9〜15に記述されているメニュー構造は、糖尿病管理システムの実施態様内に含められることのあるサンプルのメニューのセットを記述している。理解されるべきであるが、システム内において利用されている特定のCED、コネクタ、およびMDのコンポーネントに基づいて追加のおよび/または異なるメニュー・スクリーンが含められること、および/または除外されることがあり得る。たとえば、CEDがMP3プレーヤ(すなわち、アイポッド・タッチ(iPod Touch))であった場合に、CED固有の特徴(マルチ‐タッチ・タッチスクリーン、加速度計、近接センサ、およびこれらの類)を利用する前述の実施態様に従って、異なるスクリーン・レイアウトおよびデザインが使用されることがある。追加の実施態様においては、メニュー・スクリーンがコネクタ上に収められ、CED上にはまったく含まれないことがある。
【0057】
上記の説明は、本発明の特定の実施態様を参照しているが、その精神から逸脱することなく多くの修正が行い得ることが理解されるであろう。付随する特許請求の範囲は、本発明の真の範囲および精神の中に入るその種の修正を含むことが意図されている。
【0058】
したがって、ここで開示された実施態様は、あらゆる点において例示的なものであって限定ではないと考えられるべきであり、以上の説明ではなく、付随する特許請求の範囲によって示される本発明の範囲、および特許請求の範囲の等価物の範囲および意味の中に入るあらゆる変更は、したがってそれの中に包含されることが意図される。