(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0003】
難燃性
布(様々に「耐火性」、「防炎」および「防火」
布とも呼ばれる)は、一旦点火されると、点火のソースが取り除かれた時に炎を持続させない傾向をもった
布である。衣料および寝具を含んだ様々な製品での使用のために難燃性
布の開発と改良にかなりの研究が向けられている。難燃性衣料はしばしば、(石油、ガスおよび鉄鋼産業のような)産業的製造および処理や、消防や、電気設備作業や、軍事作業や、裸火、発火、一時的電気アークおよび/または溶解した金属飛沫に晒される顕著な危険を伴うその他の努力のような活動に従事する作業員によって装着される。非難燃性作業着は、点火され得て、点火のソースが取り除かれた後でさえ燃え続ける。処理されていない天然
布は、
布が完全に焼失するまで燃え続け、非難燃性合成
布は、溶融および滴下を伴って燃えて皮膚に深刻な接触火傷を引き起こす。深刻で致命的な火傷傷害の大半は、露出そのものによってではなく、個人の衣料が点火されて燃え続けることによる。穴や裂け目のような欠陥を発展させる衣服は、
布の保護的特性を危うくし得るので、保護的
布の耐摩耗性もまた重要な性能特性である。
【0004】
難燃性
布は、難燃性となるように処理された
布と、生来的に難燃性の繊維から作られた難燃性
布の両方を含む。前者のタイプの
布は、それら自体は難燃性ではないが、
布を炎に対して耐性にする化学成分を
布に適用することによって難燃性にされたものである。これらのタイプの
布は、難燃性成分が洗い流されやすいので、繰り返しの洗濯によってそれらの難燃性を失うことになりやすい。対照的に、生来的に難燃性の
布は、それら自体が難燃性である繊維からそれらが作られているので、この欠点に苦しめられない。難燃性衣料の使用は、露出エリアにおける熱的保護を提供する。保護のレベルは典型的には、
布の重量と組成にかかっている。点火のソースが取り除かれた後に、難燃性衣服は自己消化して、身体火傷の割合を制限する。
【0005】
モダクリリック繊維(例えば日本の大阪の株式会社カネカからPROTEXの名称の元に販売されたモダクリリック繊維)、アラミド繊維(例えば、共にWilmington, DelawareのE.I. Du Pont de Nemours and Companyから、NOMEXの名称の元に販売されたメタ−アラミド繊維と、KEVLARの名称の元に販売されたパラ−アラミド繊維)、FRレーヨン繊維、酸化ポリアクリロニトリル繊維、およびその他を含んだ、様々なタイプの生来的に難燃性(FR)の
繊維が開発されている。1つ以上のタイプのFR短繊維を1つ以上のその他のタイプの非FR短繊維と混合して、そこから織り糸が紡がれるところの混合繊維を作成し、織り糸がそれから様々な応用のための
布に編まれるかまたは織られる、ことが一般的である。そのような混合繊維では、FR繊維が燃焼する時にそれらは酸素を置換してそれによりあらゆる炎を消化する傾向のある非燃焼性ガスを放出するので、たとえ混合中のいくつかの繊維がそれら自体は非FR繊維であっても良いとしても、FR繊維が混合を難燃性とする。
【0006】
例えば、US2005/0025963は、10〜75重量パーツの少なくとも1つのアラミド繊維と、15〜85重量パーツの少なくとも1つのモダクリリック繊維と、5〜30重量パーツの少なくとも1つのポリアミド繊維を有する短繊維の緊密な混合を開示している。短繊維の別の混合がUS2004/0192134に開示されており、少なくとも60%のFR繊維(モダクリリックおよび/またはアラミド)と40%までのコットンまたはウールのような合成または天然の非FR繊維を含んでいる。US-B-6,787,228は、少なくともおよそ3%のアラミドのような高性能、高エネルギー吸収性繊維と組み合わされた、少なくともおよそ70%のモダクリリック繊維を含んだ繊維の混合で形成された織り糸を開示している。
【0007】
ASTMF1930−99は、シミュレートされた発火中で完成された衣服の形態の
布を試験するように設計された実寸大マネキン試験である。その身体の回りに間隔を空けられた122個までの熱センサーをもったマネキンが、試験衣服を装着され、それから予め決められた長さの時間の間発火に晒される。試験は通常、1.8−2cal/cm
2secの熱エネルギーで、単層の衣服について2.5〜5.0秒の持続時間の間行われる。結果は、身体火傷のパーセントで報告される。データの一貫性と比較の正確性のために、試験方法は、各試験で使われなければならない標準の衣服サイズおよび構成を規定する。
【0008】
布の上記の性能仕様に加えて、もし
布が特に衣料のために実用的で商業的に実施可能なものにされるならば、その他の特性も重要である。例えば、
布は、繰り返しの産業的洗濯の元で持続可能であるべきであり、良好な耐摩耗性を有するべきである。更には、
布は装着するのが快適であるべきである。残念ながら、FR混合の多くは、典型的な環境条件下では快適ではない。そのような場合には、装着者は、追従的である可能性が低くなる傾向にあり、それにより装着者が意図された通りに衣服を使用することを続ける可能性を減少させる。よって、もしFR
布が、良好な水分管理特性、即ち装着者が過熱されたかまたは冷やされたようにならないようにおよび/または
布が装着者の皮膚を痒くしないように汗を吸い取って素早く乾燥する能力、を顕示すれば、それは有益である。
【0009】
単に耐火性であるだけでなく、装着者の追従性を確かなものとするために優れた水分管理特性と強度特性をも提供する、混合繊維の必要が存在する。本発明の混合繊維、
布および衣服は、それらおよびその他の重要な目的に向けられている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
上記でおよび開示全体を通して採用されるように、以下の用語は、そうではないことが示されていない限り、以下の意味を有することが理解されるべきである。
【0016】
ここで使われるように、単数形“a”、“an”および“the”は、文脈が明らかにそうではないことを指し示さない限り、複数への言及を含む。
【0017】
ここで使われるように、「およそ」という用語は、量や時間的長さ等のような測定可能な値に言及する時には、そのような変動が開示された方法を行うのに適切であるので、指定された値から±20%、好ましくは±10%、より好ましくは±5%、もっとより好ましくは±1%、更にもっとより好ましくは±0.1%の変動を包含することを意味する。
【0018】
ここで
布を参照して使われるように、「実質的に…で形成された」という表現は、
布が、特定の混合繊維または織り糸組成の、
布の総重量に基づいて少なくとも50重量%、好ましくは
布の総重量に基づいて少なくとも75重量%、より好ましくは
布の総重量に基づいて少なくとも95重量%、を含むことを意味する。
【0019】
ここで使われるように、「モダクリリック繊維」という用語は、主にアクリロニトリルの残留物からなるポリマー、特に35〜85%の間のアクリロニトリルユニットを有するポリマー、から作られたアクリリック合成繊維を指し、それはその他のモノマーによって変成されても良い。モダクリリック繊維は、アクリロニトリルのコポリマーの広い範囲から紡がれる。モダクリリック繊維は、ビニルモノマー、特に、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン等だがそれらに限定はされないもののような、ビニルモノマーを含んだハロゲン、を含んだその他のモノマーの残留物を含んでいても良い。この広いカテゴリー内で作成されることができるモダクリリック繊維のタイプは、それらの組成に応じて、特性の幅広い変動が可能である。一般的に入手可能なモダクリリックのいくつかの例は、株式会社カネカによるPROTEX(登録商標)、KANEKALON(登録商標)、およびKANECARON(登録商標)である。モダクリリック繊維は、非溶融、非滴下および自己消化特性と組み合わされた優れた防火性能を有する。これらは、多くの作業環境において致命的に重要な属性である。火災または爆発への露出においてもし十分に高い温度に達すれば、発明の発明性のある混合繊維で作られた衣服は、保護的炭化バリアを形成することで炭化する。これは、炎の伝播を防止し、それにより装着者を重篤な火傷傷害から保護する。モダクリリックは、その他の繊維と比較して高い所謂LOI値を有する。LOIは、材料の燃焼を持続させるために要求されるO
2/N
2混合物の最小酸素濃度を表す。LOIは、ASTM試験D2862−77によって決定される。従来のポリエステルがおよそ20〜22のはるかにより低い値を有する一方で、モダクリリックは、好ましくはおよそ28と33の間のLOI値を有する。
【0020】
ここで使われるように、「フルオロポリマー」という用語は、少なくとも1つだが好ましくは複数の強い炭素−フッ素結合をもったフッ化炭素ベースのポリマーを指し、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー(PFA)、またはフッ化エチレン−プロピレン(FEP)を含むがそれらに限定はされない。
【0021】
ここで使われるように、「アラミド繊維」という用語は、繊維形成物質が、アミド連鎖(−CO−NH−)の少なくとも85%が2つの芳香環に直接付着されている長鎖合成ポリアミドである、人工繊維を指し、パラ−アラミド(p−アラミド)およびメタ−アラミド(m−アラミド)を含むがそれらに限定はされない。パラ−アラミドの例は、(ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)、例えばKEVLAR(登録商標)(E.I. du Pont de Nemours and Company)、TWARON(登録商標)(Teijin Twaron BV)、および帝人株式会社のTECHNORAを含むがそれらに限定はされない。KEVLARは、28と32グラム/デニールの間の非常に高い執着性と抜群の耐熱性を有するパラ−アラミドである。メタ−アラミドの例は、NOMEX(登録商標)(E.I. du Pont de Nemours and Company)およびCONEX(登録商標)(Teijin Twaron BV)のような、(ポリ(m−フェニレンイソフタルアミド)を含むがそれらに限定はされない。好ましくは、構造性繊維は、p−アラミド、マイクロデニールp−アラミドである。そのような構造性繊維は、優れた熱的安定性を特徴とし、事実上不燃性である。これらの繊維は、非常に高い熱に対する耐性を有し、少なくとも700°Fの温度における溶融、滴下および燃焼に対して耐性である。しかも、それらのLOI値は、好ましくはおよそ28とおよそ30の間の範囲内である。
【0022】
ここで使われるように、「メラミン繊維」という用語は、繊維形成物質が、メチレンおよびジメチレンエーテル連鎖によって連結されたメラミンユニットの交差架橋された非熱可塑性メラミンポリマーの少なくとも50重量%からなる合成ポリマーである、人工繊維である。重合反応では、メラミンのメチロル誘導体がお互いと反応して3次元的構造を形成する。この構造が、繊維の熱安定性、耐溶剤性および難燃性の基礎である。
【0023】
ここで使われるように、「帯電防止繊維」は、
布またはその他の材料中に組み込まれた時に、静電気を除去または削減する繊維を指す。好適な繊維は、金属繊維(鋼鉄、銅またはその他の金属)、金属めっきされた高分子繊維、およびUS-A-3,803,453、US-A-4,035,441、US-A-4,107,129等に記載されたもののような繊維の表面および/または内部にカーボンブラックを組み込んだ高分子繊維を含むがそれらに限定はされない。帯電防止炭素繊維が、好ましい帯電防止繊維である。そのような導電性繊維の一例は、E.I. du Pont de Nemours and Companyによって製造されたNEGASTAT(登録商標)、ナイロンかポリエステルのどちらかの非導電性ポリマー被覆によって取り囲まれた導電性カーボンのカーボンコアからなる炭素繊維、である。別の例は、Shakespeare Conductive Fibers LLCによって作られたRESISTAT(登録商標)、ナイロンフィラメントの表面上に微細炭素粒子が型押しされた繊維、である。そのような繊維の両方の織り糸は、少なくとも40のデニールで入手可能である。例として、鋼鉄ワイヤは、0.035ミリメートルまで小さな直径で、Bekaert S.A.からBEKINOXおよびBEKITEXの名称の元で入手可能である。別の帯電防止繊維は、Noble Fiber Technologiesによって作られた製品X−static、金属(銀)層で被覆されたナイロン繊維、である。X−static繊維は、織り糸紡績のプロセス中に、モダクリリックのようなその他の繊維と混合されても良い。
【0024】
ここで使われるように、「構造性炭素繊維」という用語は、およそ0.005−0.010mmの直径で、主に炭素原子から形成された繊維を指す。炭素原子は、多かれ少なかれ繊維の長軸と平行に揃えられた微視的結晶中で共に結合される。各炭素フィラメントは、前駆物質ポリマーから作成される。一般的な前駆物質ポリマーは、レーヨン、ポリアクリロニトリル(PAN)および石油ピッチを一般的に含む。レーヨンまたはPANのような合成ポリマーについては、前駆物質は、完成された炭素繊維の最終的な物理的特性を強化するようなやり方でポリマー原子を最初揃えるために化学的および機械的プロセスを使って、まずフィラメントに紡がれる。絞りまたは紡ぎの後、ポリマー繊維はそれから非炭素原子を駆り出すように加熱(炭化)されて、最終的な炭素繊維を作成する。好適な構造性繊維は、Zoltek、SGL Carbon、Fortafil、Sumitomo、およびKureha Corporationから入手可能である。
【0025】
ここで使われるように、「坪量」という用語は、単位面積当りの繊維の重量の測度を指す。典型的な単位は、ヤード二乗当りのオンスと、センチメートル二乗当りのグラムを含む。
【0026】
ここで使われるように、「衣服」という用語は、人によって着られるあらゆる衣料品または衣料アクセサリーを指し、シャツ、ズボン、下着、上着、履物、帽子、水着、ベルト、手袋、ヘッドバンド、およびリストバンドを含むがそれらに限定はされない。
【0027】
ここで使われるように、「リネン」という用語は(親水性繊維と関係していない時は)、作業者または作業者によって使われる座席用具を覆うのに使われるあらゆる物品を指し、シーツ、ブランケット、室内装飾品カバー、車両室内装飾品カバー、およびマットレスカバーを含むがそれらに限定はされない。
【0028】
ここで使われるように、「緊密な混合」という用語は、織り糸との関係で使われた時には、織り糸中の短繊維成分の統計的にランダムな混合物を指す。
【0029】
従って、一実施形態では、発明は、
モダクリリック、フルオロポリマー、ポリベンゾイミダソール(PBI)、およびそれらのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択された少なくとも1つのポリマーを含む、混合繊維の総重量に基づいておよそ30−70重量%の、疎水性繊維成分と、
セルロース、セルロース誘導体、ウール、およびそれらのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択された少なくとも1つのポリマーを含む、混合繊維の総重量に基づいておよそ15−45重量%の、親水性繊維成分と、
アラミド繊維、メラミン繊維、ナイロン繊維、構造性炭素繊維、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択された少なくとも1つのポリマーを含む、混合繊維の総重量に基づいておよそ10−30重量%の、少なくとも1つの構造性繊維成分であって、前記アラミド繊維が、混合繊維の総重量に基づいて少なくともおよそ10重量%のレベルで存在するものと、
オプションで、混合繊維の総重量に基づいておよそ0.1−3重量%の、少なくとも1つの帯電防止繊維と、
からなる混合繊維に向けられている。
【0030】
或る実施形態では、混合繊維が実質的に前記混合繊維で形成された
布に形成される時には、
布は、米国材料試験協会の標準試験ASTMF1930−2000に従って試験された時に、およそ35%より少ない装着者に第2度および第3度熱傷に対する保護を提供する。好ましい実施形態では、
布は、米国材料試験協会の標準試験ASTMF1930−2000に従って試験された時に、およそ25%より少ない装着者に第2度および第3度熱傷に対する保護を提供する。より好ましい実施形態では、
布は、米国材料試験協会の標準試験ASTMF1930−2000に従って試験された時に、およそ15%より少ない装着者に第2度および第3度熱傷に対する保護を提供する。
【0031】
或る実施形態では、混合繊維が実質的に前記混合繊維で形成された
布に形成される時には、
布は、米国材料試験協会の標準試験ASTM6413に従って試験された時に、およそ5インチより少ない、好ましくは4インチより少ない、炭化長を有する。
【0032】
或る実施形態では、混合繊維が実質的に前記混合繊維で形成された
布に形成される時には、
布は、米国材料試験協会の透湿性のための標準試験ASTME96に従って試験された時に、少なくともおよそ1100の透湿性を有し、Natick Internal Method No. 4に従って試験された時に、少なくともおよそ6cm/5分の垂直ウィッキングを有する。
【0033】
或る実施形態では、混合繊維が実質的に前記混合繊維で形成された
布に形成される時には、
布は、米国材料試験協会の標準試験ASTMD1424(条件1ドライ;条件2ウェット)に従って試験された時に、少なくとも対応するドライ引き裂き値以上のウェット引き裂き値を有する。
【0034】
或る実施形態では、混合繊維が実質的に前記混合繊維で形成された
布に形成される時には、
布は、米国材料試験協会の標準試験ASTMD4966
布材料の耐磨耗性−マーチンデール磨耗試験法に従って試験された時に、
実地使用をシミュレートするためにウェット/ドライ600グリット超微細サンドペーパーを使って9KPa負荷でおよそ4000ランダム磨耗サイクルより大き
いウェット耐磨耗性を有し、9KPa負荷でおよそ5000ドライランダム磨耗サイクルより大きい
ドライ耐磨耗性を有する。
【0035】
或る実施形態では、混合繊維が実質的に前記混合繊維で形成された
布に形成される時には、
布は、全米防火協会NFPA1971に従って試験された時に、およそ5%より少ない耐熱および熱収縮値を有し、全米防火協会NFPA1971(スペーサー無し)に従って試験された時に、少なくともおよそ5の、好ましくは少なくともおよそ5.7(初期)および少なくともおよそ6.7(3回の洗濯後)の熱防護性能値を有する。
【0036】
発明の混合繊維の疎水性繊維成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ30−70重量%のレベルで存在し、モダクリリック、フルオロポリマー、ポリベンゾイミダソール(PBI)、およびそれらのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択された少なくとも1つのポリマーをからなる。混合繊維の或る実施形態では、疎水性繊維成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ40−60重量%で存在する。或るその他の実施形態では、疎水性繊維成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ40−50重量%で存在する。混合繊維の或る実施形態では、疎水性繊維成分は、モダクリリックまたはそのコポリマーである。その他の実施形態では、フルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー(PFA)、フッ化エチレン−プロピレン(FEP)、およびそれらの混合物からなるグループから選択される。
【0037】
発明の混合繊維の親水性繊維成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ15−45重量%のレベルで存在し、セルロース、セルロース誘導体(コットン、ビスコース、リネン、レーヨン、耐火性レーヨン、またはそれらの組み合わせのような)、ウール、およびそれらのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択された少なくとも1つのポリマーからなる。混合繊維の或る実施形態では、親水性繊維成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ25−40重量%で存在する。或るその他の実施形態では、親水性繊維成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ25−35重量%で存在する。その他の実施形態では、セルロース誘導体が、コットン、ビスコース、リネン、レーヨン、またはそれらの組み合わせである。好ましい親水性繊維成分は、コットンまたは耐火性レーヨン、またはそれらの組み合わせである。
【0038】
発明の混合繊維の構造性成分は、混合繊維の総重量に基づいて少なくともおよそ10−30重量%のレベルで存在する。構造性繊維成分は、アラミド繊維、メラミン繊維、ナイロン繊維、構造性炭素繊維、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択された少なくとも1つのポリマーからなり、前記アラミド繊維が、混合繊維の総重量に基づいて少なくともおよそ10重量%のレベルで存在する。混合繊維の或る実施形態では、構造性成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ20−30重量%で存在する。或るその他の実施形態では、構造性成分は、混合繊維の総重量に基づいておよそ25−30重量%で存在する。その他の実施形態では、構造性成分は、m−アラミドポリマー繊維またはp−アラミドポリマー繊維のような、アラミド繊維である。或る実施形態では、アラミド繊維が、混合繊維の総重量に基づいて少なくともおよそ27−30重量%のレベルで存在する。その他の実施形態では、構造性成分は、ナイロン繊維とアラミド繊維、好ましくはp−アラミド繊維の組み合わせである。或るその他の実施形態では、構造性成分は、ナイロン繊維とアラミド繊維、好ましくはp−アラミド繊維の組み合わせであり、両成分が好ましくは混合繊維の総重量に基づいて少なくともおよそ10重量%のレベルで存在する。
【0039】
混合繊維の或る実施形態では、オプションの帯電防止繊維が、混合繊維の総重量に基づいておよそ0.1−3重量%のレベルで存在する。或る実施形態では、帯電防止繊維は、帯電防止炭素繊維である。
【0040】
混合繊維の或る実施形態では、
疎水性繊維成分が、モダクリリックまたはそのコポリマーであり、
親水性繊維成分が、セルロースまたはセルロース誘導体、またはそれらの組み合わせであり、
構造性繊維成分が、アラミド繊維、ナイロン繊維、またはそれらの組み合わせである。
【0041】
或る実施形態では、混合繊維は、
混合繊維の総重量に基づいておよそ30−41重量%の、モダクリリックおよびそのコポリマーと、
混合繊維の総重量に基づいておよそ30−41重量%の、コットンと、
混合繊維の総重量に基づいておよそ27−30重量%の、パラ−アラミド繊維と、
混合繊維の総重量に基づいておよそ2重量%の、帯電防止炭素繊維と、
である。
【0042】
或る実施形態では、混合繊維は、
混合繊維の総重量に基づいておよそ50重量%の、モダクリリックおよびそのコポリマーと、
混合繊維の総重量に基づいておよそ30重量%の、コットンと、
混合繊維の総重量に基づいておよそ10重量%の、ナイロン繊維と、
混合繊維の総重量に基づいておよそ10重量%の、パラ−アラミド繊維と、
である。
【0043】
別の側面では、発明は、ここに記載された様々な混合繊維からなる織り糸に向けられており、そこでは前記疎水性繊維成分と、前記親水性繊維成分と、前記構造性繊維成分と、前記オプションの帯電防止繊維が、緊密に混合されている。
【0044】
別に側面では、発明は、ここに記載された様々な混合繊維からなる織り糸から形成された
布に向けられている。
布は、織られているか編まれているかのどちらかであっても良い。或る実施形態では、
布は、およそ8.0オンス/平方ヤード(OPSY)より少ない坪量を有する。或るその他の実施形態では、
布は、およそ6.0オンス/平方ヤード(OPSY)より少ない坪量を有する。
【0045】
いくつかの実施形態では、
布は、衣服に形成されても良い。或る実施形態では、
布は、それが提供する保護のために衣服の少なくとも1つの外側部分を形成する。
布は、コート、カバーオール、オーバーオール、シャツおよびズボンを含むがそれらに限定はされない上着のような衣服に有用であり、消防士防護服に特に有用である。その他の実施形態では、
布は、縫い目と欠陥点の数を排除または削減するための単一の管状デザインの下着のような衣服に形成される。
【0046】
その他の実施形態では、発明の
布からリネンが形成されても良い。
【0047】
本発明は、以下の例において更に規定され、そこでは全てのパーツおよびパーセントは、そうではないと言明されない限り、重量パーツおよび重量パーセントである。これらの例は、発明の好ましい実施形態を示す一方で、描写としてのみ与えられていることが理解されるべきである。上の説明とこれらの例から、当業者は、この発明の本質的な特徴を確定することができ、その精神と範囲から逸脱することなく、それを様々な使用や条件に適応するように発明の様々な変更および変形を行うことができる。
【0048】
例
試験方法
そうではないと記されない限り、以下の試験方法が例では使われた。
【0049】
耐熱および熱収縮性
この試験は、500°Fにおけるオーブン中で熱に晒された時の
布の性能を決定する。各標本について、点火、溶融、滴下、または分離の観察が記録され報告される。標本の幅および長さ方向における変化のパーセントが計算される。結果は、3つの標本の平均として記録され報告される。
【0050】
標本のマーキングと測定が、AATCC 135 Dimensional change in Automatic Home Laundering of Woven and Knit Fabricsに指定された手順に従って行われる。標本は、標本全体があらゆるオーブン表面またはその他の標本から50mm未満ではなく、空気が材料の平面と平行であるように、頂部において金属フックにより懸架され、オーブンの中心に置かれる。指定された通りに載置された標本は、500°Fにおいて5分間の間試験オーブン中に晒されることになっている。
【0051】
布材料の難燃性(垂直)(ASTMD6413)
この試験方法は、標準的点火ソースに対する
布材料の応答を決定し、残炎時間、残光時間、および炭化長についての測定値を導き出す。この試験方法によって決定された通りの垂直難燃性は、指定された炎の露出および印加時間のみに関係する。この試験方法は、標本を、静的で、気流の無い、垂直な位置に維持し、露出から結果として起こるものを除いて動きが関与しない。試験方法D6413は、連邦試験標準No.191A方法5903.1から採用されており、それは受け入れ試験で長年の間使われている。
【0052】
試験されるべき
布から切り取られたサンプルが、炎チェンバーの内部から垂直に吊るされた炎中に載置される。制御された炎が、指定された期間の間サンプルに露出される。残炎時間、バーナーの除去の後に材料が燃え続ける時間の長さと、残光時間、炎が消火された後に材料が発光する時間の長さの、両方が記録される。最後に、標本は重りを使って引き裂かれ、炭化長、炎に晒された
布のエッジから炎によって影響を受けたエリアの端までの距離が、測定される。
【0053】
Natick Internal Method No. 4(乾燥時間試験方法)
乾燥時間試験方法
1.
布サンプルと吸い取り紙が、試験前の最低4時間の間65±2%の相対的湿度と21±1℃(70±2°F)において条件付けされるべきである。
【0054】
2.各サンプルから3つの標本を試験する。各標本は、手袋をはめてカットされた2”×2”のピースからなる。長い寸法は、湾曲方向と平行にカットされるべきである。サンプルセットの一部として識別するために各標本に印を付ける。
【0055】
3.0.1gまで正確な実験室秤を使って、条件付けされたサンプルの重量を量る。
【0056】
4.100mlの蒸留または逆浸透水を250mlのビーカー中に入れる。
【0057】
5.1つの標本を30分間ビーカー中に浸す。完全な湿潤化を確かなものとするために標本が完全に水中に浸されることを間違いなくする。
【0058】
6.標本を取り出し、2つの未使用の吸い取り紙の間にそれを挟み、それを絞り機を通して通過させる。ピースを湿った吸い取り紙に挟まれたまま置いておく。このプロセスを同じサンプルの残りの2つの標本について繰り返す。
【0059】
7.吸い取られた標本を一度に1つずつ重量を量る。
【0060】
8.重量をウェット重量として記録する。
【0061】
9.65±2%の相対的湿度と21±1℃(70±2°F)の条件にある位置において乾燥するために、各サンプルを別々に吊るす。
【0062】
10.完全に乾くまで、各重量を記録する5分毎に最も近い0.1gまでサンプルの重量を量る。
【0063】
11.全ての標本がそれらの元々の乾燥した重量に戻るまで繰り返す。この時に、3つの標本全ての乾燥時間の平均を取ることによって、全体的乾燥時間が計算される。
【0064】
Natick Internal Method No. 4(垂直ウィッキング試験)
500mlのエルレンマイヤーフラスコが、200mlの色付き水で満たされる。試験されるべき
布から6インチ×1インチの帯がカットされる。帯の頂部エッジが、長く真っ直ぐなペンで突き刺される。帯は、200mlの色付き水で満たされたフラスコ中に、ペンから懸架される。標準的間隔で、帯がフラスコから取り出され、帯上の水レベルが測定されて記録される。
【0065】
AATCC MM TS-05 Gravimetric Drying Test Modified - Advanced Fabric Drying Time Test Method
装置と試薬
0.0001グラムまで正確な分析用秤。4つの秤の各バンクは、試験データを収集するためのLabViewデータ取得ソフトウェアを利用するコンピューターとインターフェースされる。秤上の内蔵気流シールドが、乾燥を許容するように頂部のみが開けられて、気流を最小化するために使われる。垂直標本スタンドは、3インチの幅と6インチの高さである。
【0066】
サンプリングと標本
典型的な試験のために、4つの2.5×2.5平方インチの標本が使われる。標本の2つは「コントロール」(参照)
布であり、2つは関心のある「試験」
布からのものである。試験の正確さを増加するために、より多くの標本が使われることができる。
【0067】
条件付け
サンプルは、試験の前の少なくとも4時間の間70°Fの温度と55%の相対的湿度にある条件付けルーム中で条件付けされる。
【0068】
手順
オプションB:飽和された。(注意:これは本質的にNatick sample preparation protocolである)。
【0069】
1.0.0001gまで正確な実験室秤を使って条件付けされたサンプルの重量を量る。
【0070】
2.10mlの蒸留水を25mlのビーカー中に入れる。
【0071】
3.1つの標本を5−10分の間ビーカー中に浸す。完全な湿潤化を確かなものとするために標本が完全に水中に浸されることを間違いなくする。
【0072】
4.標本をビーカーから取り出し、2つの未使用のAATCC吸い取り紙の間にそれを挟み、それを絞り機を通して通過させる。ピースを湿った吸い取り紙に挟まれたまま置いておく。このプロセスを同じサンプルの残りの標本について繰り返す。
【0073】
5.その標本のために使われるべき秤位置上で垂直標本スタンドを釣合わす。
【0074】
6.吸い取られた標本を垂直スタンド上に載置し、それからそれを秤上に置く。吸い取られた標本のウェット重量を記録する。
【0075】
7.LabViewソフトウェア上でデータ取得を開始することによって試験を始める。重量読み取り値は、コンピューターによって15秒毎に自動的に記録される。
【0076】
標本の重量が一旦、指定された停止水分レベルvsドライ条件付け重量に到達すれば、試験は完了である。停止水分レベルは典型的には、コットン混合およびコットン
布については1%から2.5%、ポリエステルについては0.5%である。試験は、LabViewでのデータ収録を停止することによって終らされる。
【0077】
計算と解釈
総乾燥時間は、標本が停止重量に達するまでにかかる時間である。
【0078】
総水放出レート(“WRR”、g/min)が、以下の通り計算される:
総WRR=(ウェット標本重量−終了標本重量)/(総乾燥時間)
ΔWRRtotal(%)が、以下の通りそれぞれの総WRR値から計算される:
ΔWRRtotal=100×(WRRtest−WRRcontrol)/WRRcontrol
「快適ゾーン」乾燥時間(分)は、標本の水分含有量が15%から0.5%まで(ポリエステル)かまたは20%から1−1.5%まで(コットン)減少するのにかかる時間である。
【0079】
「快適ゾーン」WRR(g/min)が、以下の通り計算される:
アクティブWRR=(ウェット標本重量−終了標本重量)/(アクティブ乾燥時間)
ΔWRR(快適ゾーン)が、テストおよびコントロールWRR(快適ゾーン)値を使うことを除いてΔWRR(total)についてと同じやり方で計算される。
【0080】
透湿性試験
ASTME96が、透湿性を測定するために使われる。4”×4”の
布標本が準備される。カップが蒸留水で満たされ、標本と水の間に小さなギャップ(0.75”から0.25”)の空気スペースを残す。カップはそれから、試験サンプルを通してのものを除いて蒸気損失を防止するために密封される。装置の初期重量が量られ、それから結果が線形になるまで時間に渡って周期的に重量が量られる。
【0081】
例1:
空軍タイガーストライププリントベース
布は、50%のProtex(登録商標)Mモダクリリック繊維と、30%のPimaコットンと、10%のナイロンと、10%のTwaron(登録商標)パラ−アラミドの緊密な混合繊維の織り糸から準備された対角線織りをもった綾織り
布(7.6oz./sq.yd.)である。
【0082】
耐熱および熱収縮性
6つの
布標本(受け取れられた通りの3つのサンプルと、3回の洗濯サイクル後の3つのサンプル)が、5分間の試験露出時間の間500°Fで行われた、耐熱および熱収縮性を測定するためのNFPA1971(それはNFPA2112およびNFPA1975に述べられた標準と等価である)に従って試験された。
【0083】
結果:
全ての標本が熱に晒された後に炭化されなかった。
【0084】
受け取られた通りのもの: 長さの%損失(2.5、2.5、2.5)
幅の%損失(2.5、2.5、2.5)
3回の洗濯後のもの: 長さの%損失(2.0、2.0、2.0)
幅の%損失(2.0、2.0、2.0)
布材料の難燃性(垂直)
5つの
布標本が、受け取られた通りで、難燃性を測定するためのASTMD6413
に従って試験された。試験結果は、以下の表に示されている。
【表1】
【0086】
例2:
空軍タイガーストライププリントベース
布、対角線織りをもった綾織り
布(7.58oz./sq.yd.)が、50%のProtex(登録商標)Cモダクリリック繊維と、30%のPimaコットンと、10%のナイロンと、10%のTwaron(登録商標)パラ−アラミドの緊密な混合繊維の織り糸から準備された。
【0087】
耐熱および熱収縮性
6つの
布標本(受け取れられた通りの3つのサンプルと、3回の洗濯サイクル後の3つのサンプル)が、5分間の試験露出時間の間500°Fで行われた、耐熱および熱収縮性を測定するためのNFPA1971に従って試験された。
【0088】
結果:
全ての標本が熱に晒された後に炭化されなかった。
【0089】
受け取られた通りのもの: 長さの%損失(2.5、2.5、2.5)
幅の%損失(2.5、2.5、2.5)
3回の洗濯後のもの: 長さの%損失(2.0、2.0、2.0)
幅の%損失(2.0、2.0、2.0)
通気性
サンプルが、ASTM−D737に従って通気性について試験された。結果として得られた測定された通気性は、20.1フィート
3/分/フィート
2である。
【0090】
透湿性
サンプルが、ASTME96手順B(水方法、74.5°F、48%相対的湿度;空気ギャップ11/16”)に従って透湿性について試験された。結果として得られた測定された透過レートは、1255.0g/m
2/24時間平均であった。
【0091】
水分ウィッキング
70°F、65%相対的湿度における1”帯の水分ウィッキングの結果は、以下の表に示されている。
【表3】
【0092】
乾燥試験
3つの2”×2”のサンプルが試験
布からカットされ、一定の質量に達するまで条件付けされた。使われた条件付けキャビネットは、強制された空気循環(0.4m/s平均)をもち、70°F±1°Fの一定の温度と湿度65%±3%に設定されたESPECであった。サンプルは、脱イオン化水で約65%の水ピックアップまで湿らされた。サンプルはそれから、約1%までで元の質量に達するまで一定の条件下で5分毎に重量が量られた。キャビネット中の溜まり水のベースライン蒸発が、平均で0.043g/5分であると測定された。結果は、以下の表に示されている。
【表4】
【0093】
耐熱および水蒸気性
ISO11092に従った定常的条件のガードされたホットプレート試験下での耐熱および水蒸気性が測定された。測定された内在的絶縁は、0.13cloであった。
【0094】
例3:
リップストップで織られた
布(5.75oz./sq.yd.)が、41%のモダクリリックと、30%のコットンと、27%のパラ−アラミドと、2%の帯電防止炭素繊維の緊密な混合繊維の織り糸から準備された。織られた
布が試験され、結果は、以下の表に示されている。
【表5】
【0095】
例4:
織られた綾織り
布(7.6oz./sq.yd.)が、50%のモダクリリックと、30%のコットンと、10%のナイロンと、10%のパラ−アラミドの緊密な混合繊維の織り糸から準備された。織られた綾織り
布が試験され、結果は、以下の表に示されている。
【表6】
【0096】
比較例5:
83%のモダクリリックと、15%のコットンと、2%のTWARON(登録商標)パラ−アラミドの混合繊維から形成されたネイビー色の編まれた
布が、NFPA1975(NFPA1971およびNFPA2112と等価)(消防および救急サービスのための署内/作業ユニフォームについての耐熱および熱収縮性)(試験温度:500°F;試験露出時間:5分)に従って試験された。3つのサンプルが試験された。指定された露出の直後、標本は取り出されて、炭化、脆化、点火(即ち、ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの燃焼の開始)、溶融および滴下または分離の証拠について検査された。編まれた
布は、合格または失格を決定するために、元の寸法にまで引っ張られ、測定の前の5分間の間緩むことが許容された。
【0097】
結果:500°Fの熱の後で評価された時、3つのサンプル全てが失格した。全てのサンプルが、燻焼、即ち(ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの)炎を伴うことはないが一般に煙の発生を伴った個体材料の燃焼、を顕した。全てのサンプルは、熱への露出の後に炭化されて脆いままであった。サンプルは、運動させて収縮について再測定されることができなかった。
【0098】
比較例6:
80%のPROTEX(登録商標)モダクリリックと、15%のコットンと、5%のTWARON(登録商標)パラ−アラミドの混合繊維から形成された緑色の編まれた
布が、NFPA1975(消防および救急サービスのための署内/作業ユニフォームについての耐熱および熱収縮性)(試験温度:500°F;試験露出時間:5分)に従って試験された。3つのサンプルが試験された。指定された露出の直後、標本は取り出されて、炭化、脆化、点火(即ち、ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの燃焼の開始)、溶融および滴下または分離の証拠について検査された。編まれた
布は、合格または失格を決定するために、元の寸法にまで引っ張られ、測定の前の5分間の間緩むことが許容された。
【0099】
結果:500°Fの熱の後で評価された時、3つのサンプル全てが失格した。全てのサンプルが、燻焼、即ち(ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの)炎を伴うことはないが一般に煙の発生を伴った個体材料の燃焼、を顕した。全てのサンプルは、熱への露出の後に炭化されて脆いままであった。サンプルは、運動させて収縮について再測定されることができなかった。
【0100】
比較例7:
75%のPROTEX C(登録商標)モダクリリックと、15%のPimaコットンと、10%のBASOFIL(登録商標)メラミン繊維の混合繊維から形成された緑色の編まれた
布が、NFPA1975(消防および救急サービスのための署内/作業ユニフォームについての耐熱および熱収縮性)(試験温度:500°F;試験露出時間:5分)に従って試験された。3つのサンプルが試験された。指定された露出の直後、標本は取り出されて、炭化、脆化、点火(即ち、ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの燃焼の開始)、溶融および滴下または分離の証拠について検査された。編まれた
布は、合格または失格を決定するために、元の寸法にまで引っ張られ、測定の前の5分間の間緩むことが許容された。
【0101】
結果:500°Fの熱の後で評価された時、3つのサンプル全てが失格した。全てのサンプルが、燻焼、即ち(ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの)炎を伴うことはないが一般に煙の発生を伴った個体材料の燃焼、を顕した。全てのサンプルは、熱への露出の後に炭化されて脆いままであった。サンプルは、運動させて収縮について再測定されることができなかった。
【0102】
比較例8:
80%のPROTEX C(登録商標)モダクリリックと、15%のPimaコットンと、5%のBASOFIL(登録商標)メラミン繊維の混合繊維から形成された緑色の編まれた
布が、NFPA1975(消防および救急サービスのための署内/作業ユニフォームについての耐熱および熱収縮性)(試験温度:500°F;試験露出時間:5分)に従って試験された。3つのサンプルが試験された。指定された露出の直後、標本は取り出されて、炭化、脆化、点火(即ち、ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの燃焼の開始)、溶融および滴下または分離の証拠について検査された。編まれた
布は、合格または失格を決定するために、元の寸法にまで引っ張られ、測定の前の5分間の間緩むことが許容された。
【0103】
結果:500°Fの熱の後で評価された時、3つのサンプル全てが失格した。全てのサンプルが、燻焼、即ち(ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの)炎を伴うことはないが一般に煙の発生を伴った個体材料の燃焼、を顕した。全てのサンプルは、熱への露出の後に炭化されて脆いままであった。サンプルは、運動させて収縮について再測定されることができなかった。
【0104】
比較例9:
85%のPROTEX C(登録商標)モダクリリックと、15%のコットンの混合繊維から形成された緑色の編まれた
布が、NFPA1975(消防および救急サービスのための署内/作業ユニフォームについての耐熱および熱収縮性)(試験温度:500°F;試験露出時間:5分)に従って試験された。3つのサンプルが試験された。指定された露出の直後、標本は取り出されて、炭化、脆化、点火(即ち、ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの燃焼の開始)、溶融および滴下または分離の証拠について検査された。編まれた
布は、合格または失格を決定するために、元の寸法にまで引っ張られ、測定の前の5分間の間緩むことが許容された。
【0105】
結果:500°Fの熱の後で評価された時、3つのサンプル全てが失格した。全てのサンプルが、燻焼、即ち(ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの)炎を伴うことはないが一般に煙の発生を伴った個体材料の燃焼、を顕した。全てのサンプルは、熱への露出の後に炭化されて脆いままであった。サンプルは、運動させて収縮について再測定されることができなかった。
【0106】
比較例10:
75%のPROTEX(登録商標)モダクリリックと、25%のコットンの混合繊維から形成された編まれた
布が、NFPA1971−07(耐熱および熱収縮性試験;5インチのベンチマークで7インチの標本を使用するように変更された)に従って試験された。3つのサンプルが受け取られた通りに試験された。指定された露出の直後、標本は取り出されて、溶融、滴下または分離、または点火(即ち、ASTMD6413繊維材料の難燃性に述べられた通りの燃焼の開始)の証拠について検査された。
【0107】
結果:サンプルのいずれもの溶融、滴下、分離または点火はなかった。サンプルは、激しい変色を顕した。材料が小さな皺および折り目中に集まるために寸法安定性測定は取得することが困難であった。
【表7】
【0108】
例11:
発明の2つの例が発明外の比較混合と比較された時、AATCC MM TS-05 Gravimetric Drying Test Modifiedに従って試験された時には、より早い全体的な乾燥の恩恵は明らかである。結果は、以下の表に示されている。
【表8】
【0109】
はるかにより重い重量のDRIFIRE(登録商標)例A(7.8osy
布)でさえも、比較例C6.0osy(1.82ozの水)と同じ重量パーセントの水(2.45ozの水)を吸収することができ、それでもなおより早く乾燥し(DRIFIRE例Aは57.5分で乾燥したのに対し、比較例Cについては66.6分)、それはより高い全体的水放出レートに結果としてなる。これらの同じ
布がより現実的な20重量%から1.5%残存水分まで試験される時、発明の混合は装着者に向上された快適さと、熱を含有した汗を皮膚から
布中に拭い去り比較混合よりも素早く乾燥することによって身体を涼しく保つ能力を提供する。
【0110】
例12:
発明の2つの例が発明外の比較混合と比較された時、ASTMD4966に従って試験された時には、向上されたドライおよびウェット磨耗の恩恵は明白である。結果は、以下の表に示されている。
【表9】
【0111】
布の磨耗は、重量と厚みの削減と、最終的には装着者を直接電気アークまたは火災の脅威に曝す穴の形成での
布の欠陥に繋がることができる。
布を向上された耐磨耗性の織り糸で作られるようにすることは、より長く続く保護的衣服に結果としてなることができる。これらの向上された混合は、ドライおよびウェット耐磨耗性を犠牲にすることなく、向上された水分管理(水放出レート)を提供する。
【0112】
例13:
カーキ色の無地の織られた
布(5.75oz./sq.yd.)が、40%のモダクリリックと、31%のコットンと、27%のパラ−アラミドと、2%の帯電防止の緊密な混合繊維の織り糸から準備された。無地の織られた
布が試験され、結果は、以下の表に示されている。
【表10】
【0113】
分子重量のような物理的特性または化学式のような化学的特性のために範囲がここで使われる時には、その中の特定の実施形態の範囲の全ての組み合わせおよびサブ組み合わせが含まれることが意図されている。
【0114】
この文書中で挙げられたかまたは記載された各特許、特許出願および出版物の開示は、ここでそれらの全体が引用によってここに組み込まれる。
【0115】
発明の好ましい実施形態に数々の変更および変形がなされることができることと、そのような変更および変形は発明の精神から逸脱することなしになされることができることを、当業者は理解するであろう。従って、添付の請求項は、発明の真の精神と範囲内に入るものとしてそのような等価な変形の全てをカバーすることが意図されている。