(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
略D字形の外形を備える嵌合端(122,152)を有するハウジング(120,150)を備える電気コネクタ(102,104)であって、前記ハウジングが一対の角部(134,136,164,166)を有し、前記電気コネクタが更に前記ハウジング内に保持されるインサート(220,250)を備え、前記インサートが嵌合端(224,254)を有する電気コネクタと、
前記ハウジングの前記角部の少なくとも1つを通るように配索された高電圧インターロック(HVIL)コンダクタ(192,194,196,198)であって、前記HVILコンダクタは、前記電気コネクタと前記第2の電気コネクタ(102,104)が互いに連結されると前記第2の電気コネクタの対応するHVILコンダクタに電気的に接続されるように構成されたHVILコンダクタと、
を備えるコネクタアセンブリ(100)。
前記ハウジング(120)の外形が、前記角部(134,136)で交わる平らな上面(130)とU字形底面(132)によって画定され、前記ハウジング(750)が前記角部を軸方向に貫通するチャネル(756,758)を有し、前記HVILコンダクタ(730,731,732)が前記ハウジングのチャネルの内の対応する一つを貫通する、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
前記インサート(220)の前記嵌合端(224)が略D字形の外形を有し、前記インサートが前記インサートの前記角部(232,234)を軸方向に貫通するチャネル(240,242)を含み、前記HVILコンダクタが前記インサートのチャネルの内の対応する一つを貫通する、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
前記ハウジング(120)がその内部にチャンバ(244)を有し、前記インサート(220)が端子(222)を保持し、前記インサート及び前記端子がインサートサブアセンブリ(280)を画定し、前記インサートサブアセンブリが前記チャンバに収容され、前記インサートが前記端子を前記インサート内に保持するフィンガー(390)を有する、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
前記ハウジング(120)が内部にチャンバ(244)を有し、前記インサート(220)が端子(222)を保持し、前記インサート及び前記端子がインサートサブアセンブリ(280)を画定し、前記インサートサブアセンブリが前記チャンバに収容され、前記端子が、前記端子を前記インサート内に保持するための前記インサートのロックショルダ(398)と係合するロック舌部(329)を有する、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
前記コネクタ(102)が前記ハウジング(120)の終端(304)を密閉するためのグロメット(294)を含み、前記終端が前記嵌合端(122)の反対側であり、前記グロメットが略D字形であり且つ一対の角部を有し、前記グロメットが対応する角部に少なくとも一つの開口(296)を有し、前記HVILコンダクタが前記グロメットの前記対応する角部を通るように配索される、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
前記ハウジング(120)が、前記第2の電気コネクタ(104)のロックフィンガー(170)を収容して前記電気コネクタ(102)を前記第2の電気コネクタに対してロックするように構成されたロック開口(140)を含み、前記ロック開口が前記ハウジングの前記嵌合端(122)に近接し、前記ハウジングは前記ハウジング内部にシールウェル(410)を有し、前記シールウェルが界面シール(412)を保持し、前記シールウェルは、前記界面シールが前記ハウジングと前記第2の電気コネクタとの間を密閉した状態で前記第2の電気コネクタのシールシュラウド(414)を収容するように構成され、前記シールウェルが前記ロック開口の軸方向後方に位置決めされる、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
前記ハウジング(150)が前記嵌合端(152)に近接したロックフィンガー(170)を含み、前記ロックフィンガーが、前記第2の電気コネクタ(102)のロック開口(140)内に収容されて前記電気コネクタを前記第2の電気コネクタに対してロックするように構成され、前記ハウジングが前記ハウジングの正面(154)にシールシュラウド(414)を有し、前記シールシュラウドが前記ロックフィンガーの軸方向前方に位置決めされ、前記シールシュラウドが、前記第2の電気コネクタのシールウェル(410)内に収容され、その内部に保持された界面シール(412)と係合する、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
前記ハウジング(150)が、前記嵌合端(152)に近接したロックフィンガー(170)を含み、前記ロックフィンガーが、前記第2の電気コネクタ(102)のロック開口(140)内に収容されて前記電気コネクタ(104)を前記第2の電気コネクタに対してロックするように構成され、前記電気コネクタは、更に、前記ロックフィンガーが前記ロック開口内に収容された後、前記ロックフィンガーが撓むのを阻止するコネクタ位置保証デバイス(180)を備える、請求項1のコネクタアセンブリ(100)。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本書に記述する実施形態は、異なる型のインサートに受け入れるキャビティを備えたハウジングを有する高電圧コネクタを提供する。このインサートは異なる端子サイズを受け入れるためにフレキシブルな取り付け機能を有するキャビティを有する。同一のハウジングを使用して異なるインサート及び端子を保持し、製品群の全部品点数を減少することができる。
【0040】
本書に記述する実施形態は、対応するD字形相手コネクタとキー嵌合するためにハウジングの嵌合端が略D字形状の外形を有するハウジングを有する高電圧コネクタを提供することができる。このコネクタの形状は、その角部に(例えば、D字形ハウジングの平らな部分に近い角部に)HVILコンダクタを収容可能である。HVILコンダクタを角部の無駄になっている空間に配置することによって、コネクタの全体的なサイズを減少することができる。
【0041】
本書に記述した実施形態は、フレキシブルなHVIL構成を有する高電圧コネクタを提供することができる。シャント型HVIL接続部に対応可能な構成もあれば、インラインHVIL接続部に対応可能な構成もある。コネクタのハウジングは、HVIL回路のための様々な配線構成に対応可能な機能部を提供する。任意で、内部シャントHVIL回路を設けてもよい。或いは、外部HVIL回路を設けてもよい。シャントはプラグ側又は相手コネクタ側のいずれかに設けることができる。
【0042】
本書に記述した実施形態は、ロック機能部及び密閉機能部を半径方向にずらすのではなくロック機能部及び密閉機能部を軸方向にずらすことによって全体的なサイズを減少させた高電圧コネクタを提供することができる。任意で、ロック機能部及び/又は密閉機能部はコネクタ内部に含まれてもよく、それによってコネクタアセンブリのエンベロープのサイズを減少してもよい。
【0043】
図1は、例示的実施形態に従って形成されたコネクタアセンブリ100の斜視図である。コネクタアセンブリ100は、電気自動車又はハイブリッド電気自動車などの車両内の高出力電気システムの一部を形成してもよい。コネクタアセンブリ100は、互いに嵌合する第1及び第2の電気コネクタ102,104を含む。第1及び第2の電気コネクタ102,104は、
図1ではプラグコネクタ及び相手コネクタとして表されており、以下ではプラグコネクタ102及び相手コネクタ104と呼ぶこともある。相手コネクタ104を第1の電気コネクタと呼び、プラグコネクタ102を第2の電気コネクタと呼ぶこともある。第1及び第2という用語は、プラグコネクタ及び相手コネクタを指すために交換可能に使用される。例示的実施形態では、プラグコネクタ102及び相手コネクタ104は、コネクタ102,104が対応する高電圧ケーブルとインライン配置されているインライン構成を有する。
図1にはインライン構成が図示されているが、例えば、相手コネクタが、電気自動車又はハイブリッド電気自動車内のモジュールやデバイスなど、コンポーネントやデバイス内に取り付けられたヘッダコネクタを画定する場合など、他の実施形態では他の構成が可能である。
【0044】
プラグコネクタ102は、第1の高電圧ケーブル106の端部に対して終端され、相手コネクタ104は、第2の高電圧ケーブル108の端部に対して終端される。相手コネクタ104は、電気自動車又はハイブリッド電気自動車内など、固定位置に相手コネクタ104を取外し不可能に固定する機能部を含んでもよい。プラグコネクタ102は、相手コネクタ104に連結されるように構成される。
【0045】
例示的実施形態では、コネクタアセンブリ100は、プラグコネクタ102を相手コネクタ104に固定するためのラッチ及び/又はロック機能部を含む。コネクタアセンブリ100は、プラグコネクタ102と相手コネクタ104との間の適切な向きを保証するためのキー機能部を含んでもよい。コネクタアセンブリ100は、プラグコネクタ102と相手コネクタ104が適切に嵌合し、互いに嵌合された状態を維持することを保証するためのコネクタ位置保証(CPA)機能部を含んでもよい。コネクタアセンブリ100は、コネクタアセンブリ100の主電力端子が、ケーブル106,108に沿って電力を搬送する前に適切且つ完全に電気的に接続されていることを保証し、且つ/又は、コネクタアセンブリ100の主電力端子間の電気的接続が、分離する前に電力の搬送を停止することを保証する高電圧インターロック(HVIL)回路を含んでもよい。コネクタアセンブリ100は、主電力端子に密閉された環境を提供するようにしてもよい。コネクタアセンブリ100は、プラグコネクタ102と相手コネクタ104のサイズを減少且つ/又は最小化できるようにする機能部を含んでもよい。コネクタアセンブリ100は、プラグコネクタ102が相手コネクタ104に連結されたとき、異なるサイズの電力端子及び/又はケーブル106,108を嵌合することができるようにする機能部を含んでもよい。
【0046】
図2は、相手コネクタ104と嵌合可能な状態にあるプラグコネクタ102を示すコネクタアセンブリ100の斜視図である。プラグコネクタ102と相手コネクタ104は、一般的に、長手軸110に沿って延出している。プラグコネクタ102は、長手軸110に沿って相手コネクタ104に連結される。
【0047】
プラグコネクタ102はプラグハウジング120を含む。プラグハウジング120は、プラグコネクタ102の正面124に位置する嵌合端122と正面124の反対側に位置する終端126との間に延出している。例示的実施形態では、プラグハウジング120は、プラスチック材料などの誘電材料から製造される。プラグハウジング120はモールド成型されてもよい。高電圧ケーブル106は終端126から延出する。嵌合端122は、相手コネクタ104と嵌合するように構成される。終端126にはケーブルリテーナ128が設けられる。ケーブルリテーナ128は高電圧ケーブル106にストレインリリーフを提供する。
【0048】
例示的実施形態では、プラグハウジング120は、平坦な上面130と略U字形の底面132を有する略D字形の外形を有する。角部134,136は一般的に上面130と底面132の交差部分に画定される。任意で、角部134,136は丸められてもよい。或いは、角部134,136は直交されて直角をなしてもよい。
【0049】
プラグハウジング120はプラグコネクタ102を相手コネクタ104に固定するためのロック機能部を含む。図示の実施形態では、ロック機能部は、上面130を貫通するロック開口140によって画定される。他の実施形態では、他の型のロック機能部が使用されてもよい。任意で、相手コネクタ104に対するプラグコネクタ102の段階的嵌合を可能にするために複数のロック開口140が設けられてもよい。例えば、プラグコネクタ102は、最も前方に位置するロック開口140を使用して部分的に嵌合されてもよく、或いは、プラグコネクタ102は、最も後方に位置するロック開口140を使用して完全に嵌合されてもよい。ロック開口140は正面124に近接して位置決めされる。
【0050】
例示的実施形態では、プラグハウジング120は、コネクタ位置保証(CPA)デバイス180へのアクセスを提供にする開口142を含む。図示の実施形態では、開口142は、正面124に近接して角部134に位置決めされる。他の実施形態では、開口142は他の個所に設けられてもよい。開口142は、以下により詳細に記述するように、CPAデバイス180が軸方向にスライドできるように軸方向に細長くなっている。
【0051】
相手コネクタ104は嵌合ハウジング150を含む。嵌合ハウジング150は、相手コネクタ104の正面154に位置する嵌合端152と正面154の反対側に位置する終端156との間に延出している。例示的実施形態では、嵌合ハウジング150は、プラスチック材料などの誘電材料から製造される。嵌合ハウジング150はモールド成型されてもよい。高電圧ケーブル106は終端156から延出する。嵌合端152は、プラグコネクタ102と嵌合するように構成される。終端156にはケーブルリテーナ158が設けられる。ケーブルリテーナ158は高電圧ケーブル106にストレインリリーフを提供する。
【0052】
例示的実施形態では、嵌合ハウジング150は、平坦な上面160と略U字形の底面162を有する略D字形の外形を有する。角部164,166は一般的に上面160と底面162の交差部分に画定される。任意で、角部164,166が丸められてもよい。或いは、角部164,166は直交して直角をなしてもよい。
【0053】
嵌合ハウジング150は、相手コネクタ104をプラグコネクタ102に固定するロック機能部を含む。図示の実施形態では、ロック機能部は、プラグハウジング120のロック開口140に収容されてプラグコネクタ102を相手コネクタ104に固定するように構成されたロックフィンガー170によって画定される。ロックフィンガー170は可撓性である。ロックフィンガー170は、アーム172と、アーム172から延出する突起174を含む。アーム172は、片持ち梁状になっており、内側に向かって撓ませられて又は押圧されてロックフィンガー170をロック開口140から解放するように構成される。例示的実施形態では、アーム172の先端又はその近くに突起174が設けられている。突起174は、前方を向いた傾斜面176と、後方を向いたロック壁178とを含む。ロック壁178は、突起174がロック開口140内に位置するときにプラグハウジング120と係合するように構成される。嵌合中は、傾斜面176がプラグハウジング120に沿って乗り上げ、突起174がロック開口140と一直線上になるまでロックフィンガー170を強制的に内側に撓ませる。突起174は、ロック壁178がロック開口140とロックするようにロック開口140内に入る。最も前方のロック開口140にロックしている突起174は、係合解除されているHVIL回路と関連付けられ、それによって、ケーブル106及び/又は108に沿って主電力を中断させる。突起174が最も前方のロック開口140内にあるとき、相手コネクタ104とプラグコネクタ102内部の電力端子は係合されている。最も後方のロック開口140でロックしている突起174は、完全に係合しているHVIL回路と関連付けられ、ケーブル106とケーブル108との間で主電力が伝送される。同時に、コネクタ104,102内部の電力端子が更に係合される。
【0054】
相手コネクタ104は、CPAデバイス180を含む。CPAデバイス180によって、プラグコネクタ102及び相手コネクタ104が完全に嵌合されることが保証される。CPAデバイス180はコネクタ102,104を一緒に更にロックする。CPAデバイス108は、コネクタ102,104同士が嵌合していることを視覚的に示す。図示の実施形態では、CPAデバイス180は、嵌合ハウジング150に対してスライド可能に嵌合されている。CPAデバイス180の一部は、ロックフィンガー170の下方又はその半径方向内側に位置決めされる。CPAデバイス180は、事前ロック位置とロック位置との間で移動可能である。事前ロック位置では、CPAデバイス180は、CPAデバイス180がロックフィンガー170の内側への撓みを妨げないように、後方位置にスライド又は位置決めされる。ロック位置では、CPAデバイス180は、CPAデバイス180が、例えばアーム172の先端に近接するなど、アーム172と大体一直線上になるまで前方にスライドさせる。CPAデバイス180は、ロック位置ではロックフィンガー170の撓みを阻止し、その結果、コネクタアセンブリ100に補助的なロックを提供する。他の実施形態では他の型のCPAデバイス180が使用されてもよい。
【0055】
例示的実施形態では、嵌合ハウジング150は、車両内部の固定位置において相手コネクタ104を取り付けるための取付機能部を含む。例えば、嵌合ハウジング150は、相手コネクタ104を取り付けるための1つ以上のクリップ182を含んでもよい。相手コネクタ104は、嵌合ハウジング150を車両のシャーシ又は他の支持構造に固定するための、例えばねじ付きファスナ184などのファスナを含んでもよい。他の実施形態では他の型の取付機能部が使用されてもよい。
【0056】
例示的実施形態では、コネクタアセンブリ100は、高電圧インターロック(HVIL)回路190を含む。HVIL回路190は、第1のワイヤ192と第2のワイヤ194を含む。他の実施形態では、HVIL回路190が更なるワイヤを含んでもよい。図示の実施形態では、HVIL回路190は、ハウジング120,150によって提供される単一ワイヤ間貫通口(a single wire to single wire pass through)を有するインライン構成である。第1のワイヤ192は、プラグコネクタ102に関連し、第1の高電圧ケーブル106に沿って延出する。第2のワイヤ194は相手コネクタ104に関連し、第2の高電圧ケーブル108に沿って延出する。第1のワイヤ192と第2のワイヤ194は、ケーブル106,108の全長にわたってケーブル106,108に沿って配索される。或いは、第1ワイヤ192と第2のワイヤ194は、ケーブル106,108及びコネクタ102,104から離れて車両の他の部分へと配索されてもよい。
【0057】
HVIL回路190は、第1のワイヤ192の端部に対して終端された第1のHVIL端子196(
図7に示す)と、第2のワイヤ194の端部に対して終端された第2のHVIL回路198を含む。端子196,198及びワイヤ192,194は、通常199で参照されるHVILコンダクタを画定する。プラグコネクタ102を相手コネクタ104と嵌合させると、第1のHVIL端子196と第2のHVIL端子198とが嵌合されてHVIL回路190を完成する。例示的実施形態では、HVILワイヤ192,194及び対応する端子196,198はコネクタ102,104の角部136,166内を通るように配索される。HVIL回路190のコンポーネントは、角部136,166内を通るHVILコンポーネントの配索に加えて、又はその代わりに、角部134,164内に配索されてもよい。角部136,134,164,166は余分な空間であり、HVILコンポーネントのために使用される。従って、HVIL回路190を組み込むことによってコネクタ102,104が大きくなることはない。D字形プラグハウジング120と嵌合ハウジング150はハウジング120,150間に方向性を提供する。D字形プラグハウジング120と嵌合ハウジング150は、HVIL回路190のコンポーネントの配索用の余分な空間を提供する。
【0058】
図3は、例示的実施形態に従って形成されたプラグインサート220の正面の斜視図である。
図4は、プラグハウジング120内に収容されたプラグインサート220を示すプラグコネクタ102の正面の斜視図である。プラグインサート220は、プラグ端子222(
図7に示す)を保持するように構成される。
【0059】
プラグインサート220は、嵌合端224と、プラグ端子222を収容するプラグインサート220を軸方向に貫通する開口226を有する。例示的実施形態では、プラグインサート220は、プラスチック材料などの誘電材料から製造される。プラグインサート220はモールド成型されてもよい。プラグインサート220は、嵌合端224が略D字形の外形を有する。この外形は、平坦な上面228と略U字形の底面230を有する。角部232,234は一般的に上面228と底面230の交差部分に画定される。
【0060】
例示的実施形態では、プラグインサート220は、嵌合端224から後方に延出する溝236,238を含む。溝236,238は、夫々、角部232,234に位置される。例示的実施形態では、角部232,234にHVILチャネル240,242が形成される。HVILチャネル240,242は、溝236,238に対して開口している。HVILチャネル240,242はHVIL回路190(
図2に示す)のコンポーネントを収容するように構成される。角部232,234は、余分な空間であり、HVILコンポーネントのために使用される。HVILコンポーネントを角部232,234内に組み入れることでプラグインサート220の高さ又は幅が大きくなることはなく、従って、プラグインサート220の外形に悪影響を及ぼすことはない。角部232,234はHVIL回路190のコンポーネントを配索するための余分な空間を提供する。
【0061】
図4に示すように、プラグコネクタ102が組み立てられるとき、プラグインサート220はプラグハウジング120のチャンバ244内に装着される。プラグハウジング120はプラグインサート220の周囲を完全に包囲する。プラグインサート220は、チャンバ244内に嵌合して固定されるようなサイズ及び形状を有する。例示的実施形態では、プラグハウジング120は、嵌合端122にシュラウド246を有する。シュラウド246は、相手コネクタ104(
図2に示す)を収容する空間を環囲又は包囲する。
【0062】
図5は、例示的実施形態に従って形成された嵌合インサート250の正面の斜視図である。
図6は、嵌合ハウジング150に収容された嵌合インサート250を示す相手コネクタ104の正面の斜視図である。嵌合インサート250は嵌合端子252(
図7に示す)を保持するように構成される。
【0063】
嵌合インサート250は、嵌合端254と、嵌合端子252を収容する嵌合インサート250を軸方向に貫通する開口256を有する。例示的実施形態では、嵌合インサート250は、プラスチック材料など、誘電材料から製造される。嵌合インサート250はモールド成型されてもよい。嵌合インサート250は、嵌合端254が略D字形の外形を有する。この外形は、平坦な上面256と、略U字形の底面260を有する。角部262,264は一般的に上面258と底面260の交差部分に画定される。
【0064】
例示的実施形態では、嵌合インサート250は、嵌合端254から前方に延出する延出部266,268を含む。延出部266,268は夫々角部262,264に位置する。例示的実施形態では、HVILチャネル270,272が延出部266,268及び/又は角部262,264を貫通する。HVILチャネル270,272は、HVIL回路190(
図2に示す)のコンポーネントを収容するように構成される。角部262,264は、余分な空間であり、HVILコンポーネントのために使用される。HVILコンポーネントを角部262,264に組み入れることで嵌合インサート250の高さ又は幅が大きくなることはなく、従って嵌合インサート250の外形に悪影響を及ぼすことはない。角部262,264は、HVIL回路190のコンポーネントを配索するための余分な空間を提供する。
【0065】
図6に示すように、相手コネクタ104が組み立てられるとき、嵌合インサート250は嵌合ハウジング150のチャンバ274内に装着される。嵌合ハウジング150は、嵌合インサート250の周囲を完全に包囲する。嵌合インサート250は、チャンバ274内に嵌合して固定されるようなサイズ及び形状を有する。
【0066】
図7は、相手コネクタ104と嵌合したプラグコネクタ102を示すコネクタアセンブリ100の断面図である。
図7は、インライン構成のHVIL回路190のコンポーネントを図示する。
【0067】
組み立てられる際、プラグ端子222はプラグインサート220内に装着される。プラグ端子222及びプラグインサート220はともにプラグインサートサブアセンブリ280を画定する。プラグ端子222は、高電圧ケーブル106の端部に対して終端する。プラグインサートサブアセンブリ280はプラグハウジング120内に装着される。終端端部126にはグロメット284が設けられ、
図8に図示されている。グロメット284は、高電圧ケーブル106の入口を密閉する。プラグハウジング120にはケーブルリテーナ128が連結される。ケーブルリテーナ128は、プラグハウジング120内のグロメット284を保持する。
【0068】
例示的実施形態では、グロメット284は、HVIL回路190のワイヤ192を収容する少なくとも1つのグロメット開口286を含む。ワイヤ192は、プラグハウジング120の内部チャンバ244内に延出する。ワイヤ192は、ケーブルリテーナ128及びグロメット284を通ってHVILチャネル240(
図3に示す)内に延出する。HVIL端子196は、ワイヤ192の端部に対して終端する。HVIL端子196は、HVILチャネル240を通って溝236(
図3に示す)内に延出する。任意で、HVIL端子196は、例えば締り嵌めによって、又は掛かり(barb)、爪(tine)、又はフィンガーを使用することによって、HVILチャネル240内に固定されて、HVIL端子196を適切な位置に保持してもよい。
【0069】
組み立てられる際、嵌合端子252は嵌合インサート250内に装着される。嵌合端子252及び嵌合インサート250はともに嵌合インサートサブアセンブリ290を画定する。嵌合端子252は、高電圧ケーブル108の端部に対して終端する。嵌合インサートサブアセンブリ290は嵌合ハウジング150内に装着される。終端端部156にはグロメット294が設けられる。グロメット294はグロメット284と類似又は同一のものでもよい。グロメット294は、高電圧ケーブル108の入口を密閉する。嵌合ハウジング150にはケーブルリテーナ158が連結される。ケーブルリテーナ158は、嵌合ハウジング150内のグロメット294を保持する。
【0070】
例示的実施形態では、グロメット294は、HVIL回路190のワイヤ194を収容する少なくとも1つのグロメット開口296を含む。ワイヤ194は、嵌合ハウジング150の内部チャンバ274内に延出する。ワイヤ194は、ケーブルリテーナ158及びグロメット294を通ってHVILチャネル270(
図5に示す)内に延出する。HVIL端子198は、ワイヤ194の端部に対して終端する。HVIL端子198は、HVILチャネル270を通って延出部266(
図5に示す)内に延出する。任意で、HVIL端子198は、例えば締り嵌めによって、又は掛かり(barb)、爪(tine)、又はフィンガーを使用することによって、HVILチャネル270内に固定されてHVIL端子198を適切な位置に保持してもよい。HVIL回路196は、プラグコネクタ102が相手コネクタ104と嵌合されるとHVIL端子198へ嵌合される。
【0071】
図8はグロメット284を図示する。グロメット284は、第1の高電圧ケーブル106を収容するケーブルチャネル288を含む。グロメット284は、グロメット284の角部にグロメット開口286を備える略D字形状を有している。
【0072】
図9はプラグ端子222を図示する。プラグ端子222は、嵌合端302と終端304との間に延出する導電本体300を有する。終端304は、第1の高電圧ケーブル106に対して終端する。任意で、終端304は、ケーブル106に対して圧着されてもよい。終端304は、他の実施形態では他の手段又は方法によって終端されてもよい。
【0073】
図示の実施形態では、嵌合端302はソケット又は雌端子を画定する。プラグ端子222は、嵌合端302に近接した溝306を含む。溝306はショルダ308によって画定される。溝306及びショルダ308は、以下により詳細に記述するように、プラグインサート220(
図3に示す)内にプラグ端子222を固定するために使用される。本体300は嵌合端302に直径310を有する。直径310は特定のタイプのプラグ端子222を画定する。任意で、コネクタアセンブリ100(
図1に示す)は、以下により詳細に記述するように、異なる直径を有する異なるタイプのプラグ端子に対応してもよい。
【0074】
図10は、プラグ端子222´を図示する。プラグ端子222´はプラグ端子222(
図9に示す)と類似している。プラグ端子222´は、プラグ端子222とは異なるタイプのものである。プラグ端子222´はプラグ端子222よりも大きな直径を有する。例えば、プラグ端子222´は約11.3mmの内径(ソケット内側)を有するが、プラグ端子222は約8.3mmの内径を有する。他の実施形態では他の直径を有するプラグ端子が設けられてもよい。
【0075】
プラグ端子222´は嵌合端322と終端324との間に延出する導電体320を有する。終端324は第1の高電圧ケーブル106に対して終端する。任意で、終端324はケーブル106に対して圧着されてもよい。他の実施形態では終端234は他の手段又は方法によって終端されてもよい。
【0076】
図示の実施形態では、嵌合端322はソケット又は雌端子を画定する。プラグ端子222´は、嵌合端322の後方に溝326を含む。溝326は外側に向かって延出する舌部(tangs)329を有するクリップ328を収容する。舌部329は、以下に更に詳細に記述するように、プラグインサート220´(
図14に示す)内にプラグ端子222´を固定するために使用される。本体320は嵌合端322に直径330を有する。直径330は特定のタイプのプラグ端子222´を画定する。直径330は直径310(
図9に示す)よりも大きい。
【0077】
図11は、例示的実施形態に従う嵌合端子252を図示する。嵌合端子252は、嵌合端352と終端354との間に延出する導電本体350を有する。終端354は第2の高電圧ケーブル108に対して終端する。任意で、終端354はケーブル108に対して圧着されてもよい。他の実施形態では終端354は他の手段又は方法によって終端されてもよい。
【0078】
図示の実施形態では、嵌合端352はピン又は雄端子を画定する。嵌合端子252は嵌合端352に近接した溝356を含む。溝356はショルダ358によって画定される。溝356及びショルダ352は、以下により詳細に記述するように、嵌合インサート250(
図5に示す)内に嵌合端子252を固定するために使用される。本体350は嵌合端352に直径360を有する。直径360は特定のタイプの嵌合端子252を画定する。任意で、コネクタアセンブリ100(
図1に示す)は、以下により詳細に記述するように、異なる直径を有する異なるタイプの嵌合端子に対応してもよい。
【0079】
図12は、嵌合端子252´を図示する。嵌合端子252´は嵌合端子252(
図1に示す)と類似している。嵌合端子252´は嵌合端子252とは異なるタイプのものである。嵌合端子252´は、嵌合端子252よりも大きな直径を有する。例えば、嵌合端子252´は約11mmの外径380を有するが、嵌合端子252は約8mmの外径を有する。他の実施形態では他の外径を有する嵌合端子が設けられてもよい。
【0080】
嵌合端子252´は、嵌合端372と終端374との間に延出する導電本体370を有する。終端374は第2の高電圧ケーブル108に対して終端する。任意で、終端374はケーブル108に対して圧着されてもよい。他の実施形態では終端374は他の手段又は方法によって終端されてもよい。
【0081】
図示の実施形態では、嵌合端372はピン又は雄端子を画定する。嵌合端子252´は嵌合端372の後方に溝376を含む。溝376は、外側に向かって延出する舌部379を有するクリップ378を収容する。舌部379は、以下により詳細に記述するように、嵌合インサート250´(
図14に示す)内で嵌合端子252´を固定するために使用される。本体370は、嵌合端372に直径380を有する。直径380が特定のタイプの嵌合端子252´を画定する。直径380は直径360(
図11に示す)よりも大きい。
【0082】
図13は、
図1に示す線13−13に沿って切断されたコネクタアセンブリ100の断面図である。
図14は、プラグ端子222´と嵌合端子252´を通って切断されたプラグ端子222´及び嵌合端子252´を使用するコネクタアセンブリ100の断面図である。
図13及び14に示す実施形態は互いに類似している。両実施形態は同一のプラグハウジング120及び嵌合ハウジング150を使用する。しかしながら、異なるインサートサブアセンブリが使用されている。例えば、
図13の実施形態では、プラグインサートサブアセンブリ280及び嵌合インサートサブアセンブリ290は、プラグ端子222及び嵌合端子252とともに使用される。
図14に示す実施形態では、
図13の実施形態のプラグインサート220及び嵌合インサート250とは異なるプラグインサート220´及び嵌合インサート250´を有するインサートサブアセンブリ280´,290´が利用されている。プラグインサート220´はより大きなプラグ端子222´を収容するように構成される。プラグインサート220´はプラグインサート220と同一の外形を有し、いずれのプラグインサート220,220´も同一のプラグハウジング120内に装着されることができるようになる。嵌合インサート250´はより大きな嵌合端子252´を収容するように構成される。嵌合インサート250´は嵌合インサート250と同一の外形を有し、いずれの嵌合インサート250,250´も同一の嵌合ハウジング150内に装着されることができるようになる。プラグインサートサブアセンブリ280,280´及び嵌合インサートサブアセンブリ290,290´は、総称的にインサートサブアセンブリと呼ぶこともあり、例えば第1のインサートサブアセンブリ、第2のインサートサブアセンブリなどの名称を有することもある。第1及び第2のという用語は、プラグ又は嵌合インサートサブアセンブリのいずれかを指すために交換可能に使用される場合がある。
【0083】
図13を参照すると、プラグインサート220は開口226内にプラグ端子222及びケーブル106を収容している。プラグインサート220は、開口226内に延出する可撓性フィンガー390を有する。フィンガー390は、ショルダ308の背後の溝306内に収容される突起392を有する。フィンガー390及び突起392はプラグ端子222と係合してプラグインサート220内にプラグ端子222を保持する。突起392はプラグインサート220からのプラグ端子222の後方への移動を阻止する。
【0084】
嵌合インサート250は、開口256内に嵌合端子252及びケーブル108を収容する。嵌合インサート250は、開口256内に延出する可撓性フィンガー394を有する。フィンガー394は、ショルダ358の背後の溝356内に収容される突起396を有する。フィンガー394及び突起396は嵌合端子252と係合して嵌合インサート250内に嵌合端子252を保持する。突起396は嵌合インサート250からの嵌合端子252の後方への移動を阻止する。
【0085】
図14を参照すると、プラグインサート220´は、より大きなプラグ端子222´を収容するサイズと形状を有する。プラグインサート220´はロックショルダ398を有する。クリップ328の舌部329はロックショルダ398と係合してプラグインサート220´内にプラグ端子222´を保持する。嵌合インサート250´は、より大きな嵌合端子252´を収容するサイズ及び形状を有する。嵌合インサート250´はロックショルダ400を有する。クリップ378の舌部379はロックショルダ400と係合して嵌合インサート250´内に嵌合端子252´を保持する。
【0086】
図13を参照すると、組み立てられると、プラグコネクタ102は相手コネクタ104に対してロックされ密閉される。ロックフィンガー170は、相手コネクタ104に対してプラグコネクタ102を固定するために使用される。ロックフィンガー170の突起174は、プラグハウジング120のロック開口140内に収容される。嵌合ハウジング150の嵌合端152はプラグハウジング120のチャンバ244内に装着される。シュラウド246は嵌合ハウジング150を包囲する。
【0087】
例示的実施形態では、プラグハウジング120はチャンバ244内に密閉ウェル410を有する。密閉ウェル410は界面シール412を保持する。界面シール412は、プラグコネクタ102と相手コネクタ104との間を密閉するために使用される。嵌合ハウジング150は、正面154にシールシュラウド414を有する。シールシュラウド414は、嵌合ハウジング150の後方部分に対して半径方向外側に向かって段差が付けられている。シールシュラウド414はシールウェル410内に収容される。シールシュラウド414は界面シール412と係合してシール412と嵌合ハウジング150との間を密閉する。
【0088】
例示的実施形態では、シールシュラウド414は、ロックフィンガー170の軸方向前方に位置決めされている。ロック機能部とシール機能部を半径方向にずらす(例えば、ロックフィンガー170をシールシュラウド414の半径方向外側に位置決めする)のではなく、ロック機能部及びシール機能部を軸方向にずらすことによって、コネクタアセンブリ100は全体のサイズが減少する。例えば、コネクタアセンブリ100の外周囲長は、ロックフィンガーをシールシュラウドの半径方向外側に位置決めした実施形態と比較して減少する。
【0089】
図15は、例示的実施形態に従って形成されたコネクタアセンブリ500を図示する。コネクタアセンブリ500は、プラグコネクタ102と相手コネクタ504を含む。例示的実施形態では、相手コネクタ504は、車両のパネル、シャーシ、又はその他の部分、又はデバイスに取り付けられるように構成されたヘッダ構成を有する。
【0090】
相手コネクタ504は、ヘッダハウジング510を有する。プラグハウジング120は、ヘッダハウジング510に嵌合する。嵌合端子512は、プラグコネクタ102と係合するためにヘッダハウジング510に収容される。
図15は、HVIL回路用のインラインHVIL構成を図示する。
【0091】
図16は、相手コネクタ504の正面の斜視図である。
図17は、嵌合端子512(
図16に示す)を保持する嵌合インサート514の正面の斜視図である。ヘッダハウジング510は、相手コネクタ504をデバイス又はシャーシのパネルに取り付けるために使用されるパネル516を含む。嵌合インサート514は、ヘッダハウジング510内に装着された時のパネル516と係合して嵌合インサート514をヘッダハウジング510内で位置決めするフランジ518を含む。
【0092】
嵌合インサート514は、嵌合インサート250(
図5に示す)と類似の特徴を含む。嵌合インサート514は、その嵌合端524において嵌合インサート514の角部に延出部520,522を含む。延出部520,522にはHVILチャネルが貫通している。嵌合端524及び延出部520,522は、プラグコネクタ102と嵌合するための嵌合インサート250と類似のサイズ及び形状を有してもよい。
【0093】
ヘッダハウジング510は、プラグコネクタ102を相手コネクタ504に固定するためのロック機能部を含む。図示の実施形態では、ヘッダハウジング510はロックフィンガー526を有し、このロックフィンガー526はロックフィンガー170(
図2に示す)と類似でもよい。ヘッダハウジング510はシールシュラウド528を含み、このシールシュラウド528はプラグコネクタ102に対して密閉するためのシールシュラウド414(
図13に示す)と類似でもよい。
【0094】
例示的実施形態では、ヘッダハウジング510は、異なるサイズの嵌合端子を保持する嵌合インサートなどの異なる嵌合インサートを収容するように構成されている。同一のヘッダハウジング510が異なる嵌合インサートに対応可能である。このような構成によって、製品ラインの工具費を削減することができる。
【0095】
図18は、
図1に示すインライン構成とは反対のループ又はシャント構成を有するHVIL回路600を示すコネクタアセンブリ100の斜視図である。その他のコンポーネント(例えば、ハウジング、インサート、端子など)は
図1に示す実施形態と同一又は類似であるが、VIL回路600は異なる。
図19は、HVIL回路を明解に示すためにプラグ及び嵌合ハウジング120,150を取り除いた状態のコネクタアセンブリ100を示す。HVIL回路600は、シャントされ、シャント602を含む。シャント602は、プラグコネクタ102内に配索されたシャントワイヤ604を含む。HVIL回路600の第1のワイヤ606及び第2のワイヤ608は相手コネクタ104を通るように配索され、相手コネクタ104の後部から延出する。ワイヤ606,608は、ケーブルリテーナ158内の開口を貫通して延出する。ワイヤ606,608は、グロメット294及びインサート220,250を通るように配索される。
【0096】
図20は、HVIL回路600(
図18及び
図19に示す)を使用するコネクタアセンブリ500(
図15に示す)の斜視図である。HVIL回路600は相手コネクタ504及びプラグコネクタ102とともに使用される。HVIL回路600の第1のワイヤ606及び第2のワイヤ608は、相手コネクタ504を通るように配索され、相手コネクタ504の後部から延出する。
【0097】
図21は、例示的実施形態に従って形成されたコネクタアセンブリ700の斜視図である。コネクタアセンブリ700は、コネクタアセンブリ100(
図1に示す)に類似しているが、コネクタアセンブリ700は、ループ構成を有するHVIL回路701であって、コネクタアセンブリ100とは異なる個所からコネクタアセンブリ700のコネクタに出入りするコンポーネントを含むHVIL回路700を含む。他の実施形態では、HVIL回路は、シャントされるのではなく、インライン回路であってもよい。
【0098】
コネクタアセンブリ700は、プラグコネクタ702及び相手コネクタ704を含む。プラグコネクタ702はプラグコネクタ102(
図2に示す)と類似しているが、プラグコネクタ702は、その外側に、HVIL回路701のシャントワイヤ708を保持するタブ706を含む。シャントワイヤ708は、プラグコネクタ702のプラグハウジング720に、その後方対向壁712の開口710を通って出入りする。シャントワイヤ708はプラグハウジング720から出るように配索され、シャントワイヤの一部がプラグコネクタ702の外側にあるようにする。シャントワイヤ708は、例えばグロメット又はシールを使用することによって、入口及び出口の個所で密閉される。
【0099】
相手コネクタ704は相手コネクタ104(
図2に示す)と類似しているが、相手コネクタ704はその外側にタブ706と類似のタブ714を含む。実施形態によっては、シャントワイヤ708が相手コネクタ704によって保持され、タブ714によって固定されてもよい。HVIL回路701の第1及び第2のHVILワイヤ716,718は、相手コネクタ704の嵌合ハウジング750から、その後方対向壁の開口を通って出る。相手コネクタ704がシャントワイヤ708を保持する際、シャントワイヤ708は上記開口を通って嵌合ハウジング750に出入りしてもよい。
【0100】
図22は、コネクタアセンブリ700の断面図である。HVIL回路701は、第1のHVILワイヤ716に対して終端するHVIL端子730を含む(第2のHVILワイヤ718に対して類似のHVIL端子が終端する)。HVIL回路701は、シャントワイヤ708の一端に対して終端するシャント端子732を含む(シャントワイヤ708の他端には類似のシャント端子が終端し、第2のHVILワイヤ718に対して終端したHVIL端子と嵌合する)。シャント端子732はHVIL端子730と嵌合される。シャント端子732とHVIL端子730との間の嵌合はハウジング720,750の内部で生じる。図示の実施形態では、シャント端子732はソケット端子であり、HVIL端子はピン端子であるが、他の実施形態では、この組み合わせは逆にしてもよいし、他のタイプの端子が使用されてもよい。例示的実施形態では、HVIL回路701のワイヤ及び/又は端子は、ハウジング720,750の入口/出口の個所で密閉される。
【0101】
図23は、プラグハウジング720の背面の斜視図である。
図24は、プラグハウジング720の正面の斜視図である。
図25は、プラグインサート740をプラグハウジング720内に装着した状態のプラグコネクタ702の正面の斜視図である。任意で、異なるタイプのプラグインサートをプラグハウジング720内に装着して異なるプラグコネクタを画定してもよい。例えば、異なるサイズ及び形状の端子を保持するプラグインサートが同一のプラグハウジング720内に装着されてもよい。
【0102】
プラグハウジング720はD字形である。プラグハウジング720は、貫通して延出する開口710を含む。開口710は、シャントワイヤ708及びシャント端子732(
図22に示す)を収容するハウジング720のHVILチャネル742,744へのアクセスを提供する。
【0103】
図26は、嵌合ハウジング750の背面の斜視図である。
図27は、嵌合ハウジング750の正面の斜視図である。
図28は、嵌合インサート752を嵌合ハウジング750内に装着した状態の相手コネクタ704の正面の斜視図である。任意で、異なるタイプの嵌合インサートを嵌合ハウジング750内に装着して異なる相手コネクタを画定してもよい。例えば、異なるサイズ及び形状の端子を保持する嵌合インサートが同一の嵌合ハウジング750内に装着されてもよい。
【0104】
嵌合ハウジング750はD字形である。嵌合ハウジング750は、貫通して延出する開口754を含む。開口754は、HVILワイヤ716,718及びHVIL端子730,731を収容するハウジング750のHVILチャネル756,758へのアクセスを提供する。
【0105】
図29は、HVIL回路800を備えたコネクタアセンブリ100を図示する。コネクタアセンブリ100は
図1に示すコネクタアセンブリ100と同一であるが、HVIL回路800は
図1のHVIL回路とは異なる。HVIL回路800は、インライン構成ではなく、相手コネクタ104にシャントを有するループ又はシャント構成である。HVIL回路600(
図18及び
図19に示す)とは対照的に、HVIL回路800のシャントは、プラグハウジング120の内部ではなく、嵌合ハウジング150の内部に配索される。第1のHVILワイヤ802及び第2のHVILワイヤ804はプラグコネクタ102から後方に延出する。
【0106】
図30は、HVIL回路810を備える、
図15の実施形態に類似のコネクタアセンブリ500を図示する。HVIL回路810は、
図15の実施形態のインライン構成とは反対に、相手コネクタ504内にシャントを有するループ又はシャント構成である。シャントはヘッダハウジング510の内部に配索される。第1のHVILワイヤ812及び第2のHVILワイヤ814はプラグコネクタ102から後方に延出する。
【0107】
図31は、
図21の実施形態と比較して反転したループ又はシャント構成のHVIL回路701を備えるコネクタアセンブリ700を図示する。シャントワイヤ708は、
図21の実施形態のようなプラグコネクタ702とは対照的に、相手コネクタ704によって保持される。シャントワイヤ708はタブ714によって固定される。HVILの第1のHVILワイヤ716及び第2のHVILワイヤ718は、プラグコネクタ702によって保持される。第1のHVILワイヤ716及び第2のHVILワイヤ718はプラグハウジング720の開口710から延出する。
【0108】
本書に記述されたコンポーネントは、大抵、例えばプラグハウジング及び嵌合ハウジング、プラグインサート又は嵌合インサート、プラグ端子又は嵌合端子など、「プラグ」又は「嵌合」などの修飾語句によって特定されているが、このようなコンポーネントは、例えばハウジング、インサート、端子など、修飾語句を伴わずにより一般的に示されてもよい。このようなコンポーネントは、第1、第2、第3、第4などの修飾語句によって特定されてもよく、プラグコネクタ又は相手コネクタのコンポーネントを特に示すものではない。例えば、請求項はハウジングを参照する場合があり、このハウジングは、プラグハウジング、嵌合ハウジング、又はその他の型のコネクタのハウジングを構成する可能性がある。請求項は、同様に、第1のハウジング及び第2のハウジングを示す場合があり、これら第1及び第2のハウジングは、夫々プラグハウジング及び嵌合ハウジングを構成する可能性があり、或いは、夫々嵌合ハウジング及びプラグハウジングを構成する可能性がある。
【0109】
上記の記述は、例示的なものであり、限定的なものではないことが理解されるべきである。例えば、上記の実施形態(及び/又はその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、特定の状況又は材料を本発明の範囲から逸脱することなく本発明の教示に合わせるために多くの修正がなされてもよい。請求項の精神及び範囲内のその他の多くの実施形態及び修正は上記の記述を再検討すれば当業者には明らかになる。