特許第5797546号(P5797546)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5797546
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】インターホンシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20151001BHJP
【FI】
   H04M9/00 H
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-284728(P2011-284728)
(22)【出願日】2011年12月27日
(65)【公開番号】特開2013-135351(P2013-135351A)
(43)【公開日】2013年7月8日
【審査請求日】2014年6月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】立松 直樹
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−146070(JP,A)
【文献】 特開2006−325140(JP,A)
【文献】 特開2011−145986(JP,A)
【文献】 特開2003−289535(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 23/00−31/00
H04M 1/00
1/24− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00−11/10
99/00
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄関子機(1)、親機(2)、増設親機(3)に電源アダプタ(5)により電源をそれぞれ供給し、前記玄関子機と前記親機、前記増設親機間で通話を行なうインターホンシステムであって、前記親機及び前記増設親機は、前記電源アダプタから電源を供給開始された際に一定時間電源に対して予め定められた負荷を与える負荷回路(57、37)を備え、前記親機、前記増設親機及び前記電源アダプタのうち少なくとも1つは電源電圧を監視し、電源電圧が予め定めた閾値以下になったことを検出して電源不足の警告を行なう電源監視部(58、38)を備え、前記増設親機は、前記電源アダプタを接続する接続端子(36)を備え、前記接続端子に電源が供給されていることを認識して前記親機あるいは他の前記増設親機から当該増設親機に供給されている電源を遮断する受電回路(43)を備えたことを特徴とするインターホンシステム。
【請求項2】
前記負荷回路の予め定められた負荷は、前記親機及び前記増設親機が全ての機能の動作時に消費する電力に安全係数を加えた電力を消費するものであることを特徴とする請求項1記載のインターホンシステム
【請求項3】
前記玄関子機は玄関周辺を撮像するカメラ(14)を備えるとともに、前記親機及び前記増設親機は、前記カメラで撮像された映像を表示するとともに、前記電源監視部による警告を表示するディスプレイ(51、31)を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインターホンシステム
【請求項4】
前記増設親機は、当該増設親機の全ての動作を停止するとともに、当該増設親機に供給される電源とともに当該増設親機から他の増設親機に供給する電源を遮断する電源スイッチ(42)を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項記載のインターホンシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親機インターホン(以下、親機と称する)とともに複数の増設親機インターホン(以下、増設親機と称する)で構成されるインターホンシステムにおいて、特にインターホンの台数よりも少ない複数の電源装置によって電源供給を行なうインターホンシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種のインターホンシステムとして、特許文献1に示すような構成のものが知られている。同文献の従来技術としてのインターホンシステムは、住戸玄関に設置される付玄関子機と、住戸内に設置される親機および増設親機と、玄関子機、親機および増設親機にそれぞれ電源を供給するメイン電源アダプタとを備えている。ここで、親機は、第1の接続ラインを介して玄関子機に接続され、第2の接続ラインを介して増設親機が、第3の接続ラインを介してメイン電源アダプタがそれぞれ接続されている。
【0003】
特許文献1では、増設親機の追加によって電源容量を増加させるために、メイン電源アダプタと同一のサブ増設用電源アダプタを増設接続すると共に、サブ増設用電源アダプタを検出する電源検出回路と、電源検出回路でサブ増設用電源アダプタが検出されたとき、増設前に使用しているメイン電源アダプタおよびサブ増設用電源アダプタから玄関子機、親機および増設親機に切り分けて電源を供給する電源切替回路とを備えたインターホンが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−289535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような構成のインターホンシステムにおいては、増設親機が親機に近接して設置されている場合には十分な余裕があるが、増設親機の台数が増加した際等、増設親機へ電源を供給する電源線が長くなり、線路抵抗が発生することから、サブ電源アダプタの接続すべき必要数を把握することができず、事前に必要のない多くの電源アダプタを設置しているという難点があった。また、この難点を解決するために、接続テスト時に親機及び増設親機の全ての回路を能動とするテストモードを使用する提案もあるが、この場合にも電源容量確認だけのためにテストモードプログラムを追加する必要があり、プログラム開発費用のコストアップとなるとともに、経年劣化、周囲温度の変動等の電源容量の変動要因に対応することができなかった。
【0006】
本発明は、上記難点を解決するためになされたものであって、親機及び増設親機の電源投入時において、一時的に全ての回路を能動としたときと同等の消費電力を消費するダミー負荷回路を一定時間作動させることにより、電源電圧の低下を認識してサブ電源アダプタの追加の必要性を判定し、必要最低限の電源アダプタにより構成された環境に優しいインターホンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本課題を解決するため、本発明は、インターホンシステムにおいて、電源アダプタから電源を供給開始された際、親機及び増設親機が一定時間負荷回路を作動させて電源に負荷を与え、電源線の線路抵抗による電圧降下がインターホンの動作を確保できないほど低下したことを検出して電源不足の警告を行なう電源監視部を親機、増設親機及び電源アダプタのうち少なくとも1つに備えている。
また、本発明は、負荷回路を親機及び増設親機が最大動作時に消費する電力に安全係数を加えた電力を消費するものである。
また、本発明は、増設親機は、電源アダプタを接続する接続端子を備え、接続端子から電源が供給されていることを認識して親機あるいは他の増設親機から供給されている電源を遮断する受電回路を備えたものである。
また、本発明は、玄関子機は玄関周辺を撮像するカメラを備えるとともに、親機及び増設親機は、カメラで撮像された映像を表示するとともに、電源監視部による警告を表示するディスプレイを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、施工時に電源アダプタから電源供給を開始するだけで自動的に全ての親機と増設親機が負荷状態となり、直ちに電源不足を認識することができ、その場で電源アダプタを追加することにより電源容量不足が解決するため、事前に余分な安全率を考慮して多くの電源アダプタを接続することなく、必要最低限の電源アダプタで低コストにインターホンシステムを構築することができる。
【0009】
請求項2の発明によれば、それぞれの負荷は最大動作時に消費する電力に安全係数を加えた電力を消費するため、施工時に電源不足が発生しなければ全ての状態において安定的に電源を確保することができる。
【0010】
請求項3の発明によれば、電源不足を認識した際に、増設親機の電源端子に新たに電源アダプタを追加するだけで、上流のインターホンシステムの電源を遮断することができ、複数の電源が接続された場合にも簡易な作業で安定したインターホンシステムを構築することができる。
【0011】
請求項4の発明によれば、カメラとディスプレイを備えたインターホンシステムでは、ディスプレイに電源不足を表示することができ、ハードウェアを追加することなく視認性の高い電源不足の通知を行なうことができる。
【0012】
請求項5の発明によれば、増設親機の電源スイッチを遮断することによって自らが電源を供給する他の増設親機も同時に電源供給が遮断されるため、電源アダプタを追加すべき増設親機を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1はインターホンシステムの実施方法を示した説明図である。
図2図2はインターホンシステムの実施方法を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のインターホンシステムを適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明のインターホンシステムの構成を示すシステム構成図である。
本発明のインターホンシステムは、玄関子機1、親機2、及び複数の増設親機3(3a、3b、・・・)、電源アダプタ5(5a、5b)とから構成されている。玄関子機1は親機2に接続され、増設親機3は、親機あるいは他の増設親機3に接続され、電源アダプタ5は親機2及び任意の増設親機3に接続されており、増設親機3には電源アダプタ5が接続可能となっているが、電源アダプタ5が接続されずに他の親機あるいは増設親機から電源供給を受けることもでき、この場合には電源アダプタ5が接続されていない。
図2は、図1のインターホンシステムのブロック図である。
図2において、玄関子機1は、居室等の建物入口に設置され、来訪者が、居住者を呼び出すための呼出ボタン11、居住者が来訪者と通話するための子機マイク12、子機スピーカ13、呼出ボタン11の操作により駆動するカメラ14、カメラ14で撮像した映像を変調するための変調回路17、子機マイク12及び子機スピーカ13を用いて親機2と通話をおこなうための子機通話回路20、親機2と通信をおこなうための子機IF18、玄関子機1の各回路を制御するための子機CPU19とを備えている。
【0016】
親機2は、玄関子機1のカメラ14で撮像した映像を出画するためのディスプレイ51、玄関子機1の子機マイク12、子機スピーカ13と通話するための親機マイク52、親機スピーカ53、通話回路54、玄関子機1の変調回路17で変調された映像を復調してディスプレイ51に出画するための復調回路55、訪問者からの呼び出しに応答するための通話ボタン59、玄関子機1及び増設親機3と通信するための親機IF60、親機2の各回路を制御するための親機CPU61、当該親機2及び親機IF60を介して増設親機3に電源を供給する電源アダプタ5を接続するための接続端子56、電源投入時に一定時間所定の負荷を電源に与える負荷回路57、電源電圧の低下を検出して電源不足の警告を行なう電源監視部58から構成されている。
増設親機3a〜3eは、いずれも同様の構成であり、玄関子機1のカメラ14で撮像した映像を出画するためのディスプレイ31、玄関子機1の子機マイク12、子機スピーカ13と通話するための増設親機マイク32、増設親機スピーカ33、通話回路34、玄関子機1の変調回路17で変調された映像を復調してディスプレイ31に出画するための復調回路35、訪問者からの呼び出しに応答するための通話ボタン39、親機2及び他の増設親機3と通信するとともに電源を供給するための増設親機IF40、増設親機3の各回路を制御するための増設親機CPU41、当該増設親機3及び増設親機IF40を介して他の増設親機3に電源を供給する電源アダプタ5を接続するための接続端子36、当該増設親機3及び増設親機IF40を介して他の増設親機3への電源供給を遮断する電源スイッチ42、電源投入時に一定時間所定の負荷を電源に与える負荷回路37、電源電圧の低下を検出して電源不足の警告を行なう電源監視部38、接続端子36に電源アダプタ5が接続されたことを検知して増設親機IF40から供給される電源を遮断する受電回路43から構成されている。
【0017】
このように構成されたインターホンシステムについて、以下、動作開始時の動きについて説明する。なお、動作開始時には、図1に示す親機2に電源アダプタ5aが接続されており、増設親機3a〜3eには電源アダプタ5が接続されておらず、かつ増設親機3a〜3eの電源スイッチ42は全てONであるものとして説明を行なう。
【0018】
インターホンシステムの施工が完了し、施工者が電源アダプタ5aを図示しないAC100Vの商用電源と接続するすると、電源アダプタ5aから親機2の接続端子56を介してDC12Vの電源が投入されることにより、親機2の回路各部に電源が供給されるとともに、親機IF60を介して玄関子機1の子機IF18と増設親機3a〜3cの各増設親機IF40にもDC12Vの電源が供給される。増設親機3a〜3cは、それぞれの接続端子36に電源アダプタ5が接続されておらず、受電回路43も不能動であることから、増設親機3a〜3cの回路各部にも電源が供給される。また、増設親機3bは、増設親機IF40を介して増設親機3d、3eが接続されているため、増設親機IF40を介して増設親機3d、3eの各増設親機IF40にもDC12Vの電源が供給される。増設親機3d、3eは、それぞれの接続端子36に電源アダプタ5が接続されておらず、受電回路43も不能動であることから、増設親機3d、3eの回路各部にも電源が供給される。
【0019】
親機2の負荷回路57は、電源の供給を検知すると、当該機器の回路各部、すなわちディスプレイ51、親機マイク52、親機スピーカ53、通話回路54、復調回路55、電源監視部58、親機IF60、親機CPU61のそれぞれが全て能動となったときの電源負荷に相当する負荷に20%の安全係数を掛けあわせた負荷を、所定の抵抗値で電源を接地させることにより接続端子56に印加する。
また、増設親機3a〜3eのそれぞれの負荷回路37は、負荷回路57と同様に、ディスプレイ31、増設親機マイク32、増設親機スピーカ33、通話回路34、復調回路35、電源監視部38、増設親機IF40、増設親機CPU41が全て能動となったときの電源負荷に相当する負荷を、所定の抵抗値で電源を接地させることにより増設親機IF40に印加する。
なお、ここで言う「全て能動」とは、当該インターホンシステムの動作として考えられる全ての機能、警報が動作し、なおかつ親機スピーカ53、増設親機スピーカ33も最大音量で鳴動している状態を指す。このような状態を試験的に実際に動作させると親機2、及び増設親機3a〜3eから大音量の警報が鳴動することになるため、誤報との見分けがつかなくなるとともに近隣の迷惑にもなるが、負荷回路37及び負荷回路57は放音動作を行なわないため、このような危惧を回避することができる。
【0020】
この状態において、親機2の電源監視部58は、自らの電源電圧を監視し、例えば電源電圧が閾値であるDC10V未満となったことを検出すると、親機CPU61に電圧低下信号を送信する。電圧低下信号を受信した親機CPU61は、親機スピーカ53から警告音を鳴動させるとともに、ディスプレイ51に対して「電源電圧が低下しています。電源アダプタを追加して下さい」等の表示を行なわせることにより、インターホンシステムの電源容量が不足していることを通知する。
同様に、増設親機3a〜3eのそれぞれの電源監視部38は、自らの電源電圧を監視し、例えば電源電圧がDC10V未満となったことを検出すると、増設親機CPU41に電圧低下信号を送信し、増設親機CPU41は、増設親機スピーカ33から警告音を鳴動させるとともに、ディスプレイ31に対して「電源電圧が低下しています。電源アダプタを追加して下さい」等の表示を行なわせることにより、インターホンシステムの電源容量が不足していることを通知する。
【0021】
上記動作により電源容量が不足していることを認識した施工者は、どの増設親機に電源アダプタ5を接続すれば電源不足が解消されるのかを特定するために、例えば増設親機3eの電源スイッチ42をOFFとする。これにより、増設親機3eの動作が停止する。この状態において、親機2及び増設親機3a〜3dからの電圧警告が継続していれば、施工者はさらに親機2に近い位置にある増設親機に電源アダプタ5を接続しなければならないことを認識する。次に、施工者は増設親機3bの電源スイッチ42をOFFとする。これにより、増設親機3bと、増設親機3bを介して親機2から電源供給を受けている増設親機3d、3eの動作が停止する。これにより親機2の電源監視部58及び増設親機3a、3cのそれぞれの電源監視部38は、それぞれの電源電圧がDC10V以上となったことを認識すると、親機2の電源監視部58及び増設親機3a、3cのそれぞれの電源監視部38は、ディスプレイ31、ディスプレイ51、親機スピーカ53、増設親機スピーカ33からの電圧低下の警告を停止するため、増設親機3bの接続端子36に電源アダプタ5bを接続すれば少なくとも親機2及び増設親機3a〜3cの電源容量が必要量に達したことを認識できる。
【0022】
次に、施工者は全ての増設親機3a〜3eの電源スイッチをONとして、増設親機3bの接続端子36に電源アダプタ5bを図2の点線で示すように接続すると、接続端子36は電源アダプタ5bからの電源供給を検出して、受電回路43を能動とする。増設親機3bは、上述の通り増設親機IF40を介して増設親機3d、3eが接続されているため、増設親機3bの受電回路43は、親機2から増設親機IF40へ供給される電源を遮断するとともに、当該増設親機IF40を介して増設親機3d、3eにも電源アダプタ5bからのDC12Vの電源が供給される。増設親機3d、3eは、それぞれの接続端子36に電源アダプタ5が接続されておらず、受電回路43も不能動であることから、増設親機3a〜3cの回路各部にも電源が供給される。
【0023】
これにより、親機2及び増設親機3a、3cは電源アダプタ5aからの電源により動作し、また、増設親機3b、3d、3eは電源アダプタ5bからの電源により動作する。親機2の電源監視部58及び増設親機3a〜3eのそれぞれの電源監視部38は、それぞれの電源電圧がDC10V以上となったことを認識し、親機2の電源監視部58及び増設親機3a〜3eのそれぞれの電源監視部38は、ディスプレイ31、ディスプレイ51、親機スピーカ53、増設親機スピーカ33からの電圧低下の警告を停止して負荷回路37及び負荷回路57の動作を一定時間継続するとともに、一定時間経過後は負荷回路37及び負荷回路57の動作を停止して待受け動作に遷移する。これにより、電源アダプタ5a、5bの2台によって当該インターホンシステムの電源容量は全て充足したことが認識される。
【0024】
次に、呼出、通話動作について説明する。玄関周辺にいる来訪者が玄関子機1の呼出ボタン11を操作すると、子機CPU19が呼出ボタン11の操作を検知して親機2に呼出信号を送信するとともに、カメラ14が玄関周辺の撮像を開始して変調回路17を介して撮像した映像信号を親機2に送信する。親機IF60を介して呼出信号と映像信号を受信した親機2の親機CPU61は、親機スピーカ53及び通話回路54を能動として呼出音を鳴動させるとともに、復調回路55及びディスプレイ51で玄関子機1から受信した映像信号を出画する。
また、親機CPU61は、親機IF60を介して増設親機3a〜3eに呼出信号及び映像信号を送信する。
増設親機IF40を介して呼出信号と映像信号を受信した増設親機3a〜3eの増設親機CPU41は、親機2と同様に増設親機スピーカ33及び通話回路34を能動として呼出音を鳴動させるとともに、復調回路35及びディスプレイ31で玄関子機1から受信した映像信号を出画する。
親機2あるいは増設親機3a〜3eの何れかの通話ボタン59、39を操作すると、親機CPU61または増設親機CPU41が通話ボタン59、39の操作を検知して当該機器の親機マイク52あるいは増設親機マイク32を能動とするとともに、玄関子機1の子機マイク12、子機スピーカ13、子機通話回路20を能動として、玄関子機1と親機2あるいは増設親機3a〜3eの何れかの間ととの間で通話を行なうことができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
以上より、本発明においては、起動時に負荷回路37、57により当該玄関子機1及び増設親機3a〜3eの想定される最大の負荷に基づいた負荷を設定して電源投入時のみ作動させることにより、親機2あるいは増設親機3a〜3eのそれぞれの消費電流は負荷回路37及び負荷回路57の起動時の消費電流と比較して低いため、実際の使用中に電力不足が発生することはない。
【0026】
なお、本実施例では、増設親機を5台、玄関子機を1台として説明を行なったが、これに限らず、増設親機、玄関子機は何台設置されていてもよい。
【0027】
また、本実施例では、ディスプレイ51、31、親機スピーカ53、増設親機スピーカ33を用いて電源電圧低下の警告を行なっているが、図示しない電源LED消灯等の単純なLED点滅動作としてシステムを簡素化することも好適である。
【符号の説明】
【0028】
1 玄関子機
2 親機
3(3a〜3e) 増設親機
5(5a、5b) 電源アダプタ
14 カメラ
31、51 ディスプレイ
36、56 接続端子
37、57 負荷回路
38、58 電源監視部
42 電源スイッチ
43 受電回路
図1
図2