特許第5797714号(P5797714)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5797714
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】ズレ防止絶縁保護シート
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/02 20060101AFI20151001BHJP
   H02G 7/10 20060101ALI20151001BHJP
【FI】
   H02G1/02
   H02G7/10
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-188914(P2013-188914)
(22)【出願日】2013年9月12日
(65)【公開番号】特開2015-56964(P2015-56964A)
(43)【公開日】2015年3月23日
【審査請求日】2014年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111132
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 浩
(72)【発明者】
【氏名】領野 昌治
(72)【発明者】
【氏名】藤原 英隆
【審査官】 月野 洋一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−044847(JP,A)
【文献】 特開2007−060793(JP,A)
【文献】 実開平06−077412(JP,U)
【文献】 特開2009−207280(JP,A)
【文献】 実開平07−009011(JP,U)
【文献】 特開2013−158199(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/02
H02G 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
架線上に取設される被保護対象物を被覆して保護するためのズレ防止絶縁保護シートであって、
可撓性を有しかつ絶縁材からなるシート体と、このシート体の内部又は内側面上に着脱可能に装着される断面コ字形の平板材からなる挟持用板バネと、前記シート体の少なくとも四隅に取設されて前記シート体を2つ折り状に保持する固定具と、前記シート体を2つ折りにした際にその内部空間を押し広げるように配設される複数対のブロック状のスペーサーと、前記シート体の折り返し部上に取設される取っ手とを有し、
前記スペーサーは、前記シート体において前記挟持用板バネが配設される領域内でかつ前記シート体の折り返し部を除く領域に配置され、
対を成す前記スペーサーと対を成す他の前記スペーサーの隙間によって前記被保護対象物の少なくとも一部を嵌合して収容可能であることを特徴とするズレ防止絶縁保護シート。
【請求項2】
前記スペーサーの機能部位の立体外形状は三角柱状であり、
前記シート体を2つ折りにした際に、対向して配設される一対の前記スペーサーは互いに面接触することを特徴とする請求項1記載のズレ防止絶縁保護シート。
【請求項3】
前記シート体は、対向して配設される一対の縁部のいずれか一方又は両方に、前記シート体から延設されてなる挟持用突起を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズレ防止絶縁保護シート。
【請求項4】
前記シート体は、対向して配設される一対の縁部又はその近傍に細長平板状の構造材を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のズレ防止絶縁保護シート。
【請求項5】
前記固定具は面ファスナであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のズレ防止絶縁保護シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は架線に取設される、例えば、カムラーなどの被保護対象物を被覆して保護しつつ、着脱容易でかつ架線の伸長方向に位置ズレを起こさないズレ防止絶縁保護シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、架線に取設される送電設備を被覆して保護する絶縁性のカバーとして様々な形態のものが知られている。
本願発明と同じ解決すべき課題を有する発明は現時点では発見されていないが、同じ技術分野の先行技術文献としては以下に示すようなものが知られている。
例えば、特許文献1(特開2012−60703号公報)には、保護カバーを着脱可能にするための固定構造として、面ファスナを使用するという技術内容が開示されている。
また、特許文献2(特開2011−193640号公報)には、取っ手(間接活線工具用バンド18)を備えた絶縁カバーが開示されている。
さらに、特許文献3(特開平10−285732号公報)には可撓性を有する絶縁シートからなる保護カバーが開示されている。
加えて、特許文献4(実公昭45−16030号公報)には、板バネの作用を利用して架線に対して着脱容易にした保護カバーが開示されている。
そして、特許文献5−8(特開2010−74936号公報、登録実用新案第3169138号公報、特開2011−135648号公報、特開2011−97700号公報)には、保護カバーの内面に突起を設けておき、この突起と被保護対象物とにより嵌合構造を形成して保護カバーの位置ズレを防止するという技術内容が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−60703号公報
【特許文献2】特開2011−193640号公報
【特許文献3】特開平10−285732号公報
【特許文献4】実公昭45−16030号公報
【特許文献5】特開2010−74936号公報
【特許文献6】登録実用新案第3169138号公報
【特許文献7】特開2011−135648号公報
【特許文献8】特開2011−97700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1−4に開示される発明の場合は、使用時にカバーが架線の伸長方向に沿って位置ズレを起こす恐れがあり、この場合、目的とする箇所に保護カバーを保持しておくことができないという課題があった。
さらに、特許文献3に開示される発明の改良型が知られており、先行技術文献としては開示されていないが、シート状の保護カバーの内部に断面コ字型の形状保持用の板バネを取り出し不可能な状態で内蔵したものがある。このような改造型の保護カバーでは、板バネで被保護対象物を挟持することで保護カバーを保持できるよう構成されている。このような改良型の保護カバーを使用する場合も保護カバーが架線の伸長方向に沿って位置ズレを起こす恐れが完全にないとは言い切れなかった。また、このような改良型の保護カバーにおいては、内蔵される板バネの屈曲部分が特に破損を起こしやすいという傾向がある。そして、シート状の保護カバー内部に内蔵された板バネが破損した場合は、シート材に特段の損傷がなくとも保護カバーを交換せざるを得ず、耐用期間が短いために不経済であった。
他方、特許文献5−8に開示される保護カバーの場合は、いずれもその内側に突起を備えて位置ズレを防止できるというメリットを有する反面、これらはいずれも被装着対象物の立体形状にフィットする形状に成形されたものである。この場合、保護カバーを製造するにあたり、成形用の金型を使用する必要があった。しかしながら、金型は高価であるため、装着時の被装着対象物の大きさが一様でない場合や、被装着対象物の使用頻度が低い場合は、その被装着対象物を保護するための保護カバーの製造コストが割高になってしまい、目的とする保護カバーを廉価に供給できないという課題があった。
【0005】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものでありその目的は、シート状の絶縁材を使用することで柔軟性を有しつつも、十分な形状保持性も備えており、保護カバーの着脱及び固定が容易で、使用時に位置ズレや外れを起こす恐れがなく、しかも、破損し易いパーツを容易に交換することができ、さらに、被装着対象物の形態が多様であってもそれぞれの形態に確実にフィットする形態のものを容易に作製でき、しかも、その製造コストを廉価にできるズレ防止絶縁保護シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明であるズレ防止絶縁保護シートは、架線上に取設される被保護対象物を被覆して保護するためのズレ防止絶縁保護シートであって、可撓性を有しかつ絶縁材からなるシート体と、このシート体の内部又は内側面上に着脱可能に装着される断面コ字形の平板材からなる挟持用板バネと、シート体の少なくとも四隅に取設されてシート体を2つ折り状に保持する固定具と、シート体を2つ折りにした際にその内部空間を押し広げるように配設される複数対のブロック状のスペーサーと、シート体の折り返し部上に取設される取っ手とを有し、スペーサーは、シート体において挟持用板バネが配設される領域内でかつシート体の折り返し部を除く領域に配置され、対を成すスペーサーと対を成す他のスペーサーの隙間によって被保護対象物の少なくとも一部を嵌合して収容可能であることを特徴とするものである。
上記構成の請求項1記載の発明において、シート体は架線に取設される被保護対象物を被覆して絶縁状態を保ちながら保護するという作用を有する。また、絶縁材として可撓性を有するシート体を用いることで、形状や寸法が様々な被装着対象物に対して、シート体の大きさを変更するだけそれぞれの被装着対象物を被覆可能にするという作用を有する。また、挟持用板バネは、シート体に取設されることでシート体に形状保持性を付与しつつ、被装着対象物を挟持するように作用して被装着対象物からシート体の外れを好適に防止するという作用を有する。さらに、挟持用板バネをシート体に対して着脱可能に取設することで、挟持用板バネが破損した際に容易に交換可能にするという作用を有する。そして、固定具はシート体を2つ折りにした状態で、互いに対向して配置されるシート体の少なくとも角部を着脱可能に固定するという作用を有する。また、スペーサーは、挟持用板バネにおいて対向して配置される一対の平板部を押し広げて被装着対象物を収容するための中空部を形成するという作用を有する。加えて、少なくとも2対のスペーサーは、被保護対象物と嵌合構造を形成して、請求項1に記載の発明を装着した際に、架線の伸長方向にシート体が位置ズレを起こすのを妨げるという作用を有する。さらに、スペーサーを、シート体において挟持用板バネが配設される領域内でかつシート体の折り返し部を除く領域に配置しておくことで、挟持用板バネの弾性力を利用して対を成すスペーサーを互いに近づけるように力を作用さて、挟持用板バネとスペーサーとが共同してクリップのように機能する。この結果、被装着対象物にシート体をしっかりと固定させるという作用を有する。加えて、請求項1記載の発明における被装着対象物とスペーサーとの嵌合構造は、シート体にブロック状のスペーサーを固設するだけで形成可能である。このことはすなわち、スペーサーの取付け位置を変更するだけで、様々な形態の被装着対象物にフィットした請求項1記載の発明を提供できることを意味しており、請求項1記載の発明の汎用性を高めるという作用を有する。
【0007】
請求項2記載の発明であるズレ防止絶縁保護シートは、請求項1記載のズレ防止絶縁保護シートであって、スペーサーの機能部位の立体外形状は三角柱状であり、シート体を2つ折りにした際に、対向して配設される一対のスペーサーは互いに面接触することを特徴とするものである。
上記構成の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明と同じ作用に加えて、スペーサーの機能部位(スペーサーの中空部を含む概念である)の立体外形状を三角柱状とし、かつ、シート体を2つ折りにした際に、対向して配設される一対のスペーサーが互いに面接触するよう配設されることで、シート体の中空部内におけるスペーサーの占有エリアを小さくするという作用を有する。
また、スペーサーの機能部位の立体外形状を三角柱状にすることで、使用後に請求項2に記載の発明を取り外す際に、間接工具の先端に取っ手を係止させた状態で請求項2に記載の発明を鉛直上方に引き上げることで、被装着対象物によりスペーサーを押し下げ、これに伴ってスペーサーにより挟持用板バネの平板部を押し広げ、最終的に、被装着対象物からの請求項2に記載の発明の取り外しを可能にするという作用を有する。
【0008】
請求項3記載の発明であるズレ防止絶縁保護シートは、請求項1又は請求項2に記載のズレ防止絶縁保護シートであって、シート体は、対向して配設される一対の縁部のいずれか一方又は両方に、シート体から延設されてなる挟持用突起を備えることを特徴とするものである。
上記構成の請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明と同じ作用に加えて、挟持用突起を備えることで、請求項3記載の発明の装着時又は取り外し時に、ホットステック等の間接活線工具を使用して2つ折り状態となっているシート体の片面側をめくり上げる動作を容易に行えるようにするという作用を有する。
【0009】
請求項4記載の発明であるズレ防止絶縁保護シートは、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のズレ防止絶縁保護シートであって、シート体は、対向して配設される一対の縁部又はその近傍に細長平板状の構造材を備えることを特徴とするものである。
上記構成の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のそれぞれに記載の発明と同じ作用に加えて、構造材を備えることで、シート体において対向して配設される一対の縁部又はその近傍における剛性を高めるという作用を有する。
この場合、2つ折り状態のシート体を被装着対象物に被せた際に、シート体の角部同士が互いに対向している状態が確実に実現される。
これにより、互いに対向して配設されるシート体の角部の固定具による固定又はその解除を容易にするという作用を有する。
すなわち、被装着対象への請求項4に記載の発明の着脱作業を容易にするという作用を有する。
【0010】
請求項5記載の発明であるズレ防止絶縁保護シートは、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のズレ防止絶縁保護シートであって、固定具は面ファスナであることを特徴とするものである。
上記構成の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のそれぞれに記載の発明と同じ作用に加えて、固定具を面ファスナとすることで、押付ける又は引離す動作を行うだけで固定具が取設される部位の固定とその解除を行うことを可能にするという作用を有する。この場合、ホットステック等の間接活線工具を使用する際に、固定具による固定とその解除を容易にするという作用を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1記載の発明によれば、シート体において板バネが配置される領域内でかつシート体の折り返し部を除く領域にスペーサーが配置されることで、挟持用板バネの弾性力を利用して、対向して配設される一対のスペーサーを互いに近づけるように力を作用させておくことができる。これにより、請求項1記載の発明では、挟持用板バネとスペーサーとが協働してクリップのような役割を果たすので、装着時のシート体の外れや位置ズレを好適に防止することができる。
請求項1記載の発明では挟持用板バネの屈曲部が疲労を起こして特に破損し易い傾向がある。請求項1記載の発明では、挟持用板バネを着脱可能に備えていることで、挟持用板バネが破損した場合はもとより、使用に伴う疲労により挟持用板バネが十分な弾性力を発揮しなくなった場合に、交換することが可能になる。この結果、請求項1記載の発明の耐用期間を長くできるという効果を有する。
また、請求項1記載の発明では可撓性を有するシート材を使用することで柔軟性を付与しつつ、その中央部に挟持用板バネを備えることでシート材に形状保持性を付与することができる。これにより、請求項1記載の発明を着脱する際にシート体を所望形状に維持しておくことができるので、シート体の取り扱いを容易にできる。つまり、シート材が挟持用板バネを備えていることで、取っ手に間接活線工具を係止して吊り下げ保持した際に、シート体が自重により折れ曲がったり、ダレたりする恐れがない。このため、請求項1記載の発明の着脱時に、取っ手に係止される間接活線工具以外の別の間接活線工具によりシート体を保持しておく必要がなくなり、結果として、請求項1記載の発明の着脱作業の作業性を向上できる。
さらに、請求項1に記載の発明においては、シート体におけるスペーサーの取付け位置を変えて提供することで、形態の異なる他の被装着対象物にフィットしたズレ防止絶縁保護シートとすることができる。つまり、被装着対象物の形態が多様であってもスペーサーの取設位置を変更するだけでそれぞれの形態にフィットしたズレ防止絶縁保護シートを容易に作製できる。この場合、多様な形態の被装着対象物のそれぞれにフィットするズレ防止絶縁保護シートを製造する場合でも、高価な金型は必要ないので、その分製造コストを廉価にできるというメリットも有している。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同じ効果に加えて、シート体の中空部側に比較的大きなスペーサーを取設することが可能になる。この結果、被装着対象物とスペーサーによる嵌合構造を強固にできるので、被装着対象物から請求項2記載の発明が外れたり位置ズレを起こすのを一層確実に防止できる。
さらに、使用済のシート体を取り外す際は、固定具によるシート体の角部の固定状態を解除した後、取っ手に間接活線工具を係止して鉛直上方に引き上げるだけで、挟持用板バネの平板部がスペーサーと被装着対象物の接触に伴って押し広げられることにより、スペーサーの鉛直上方側の中空部に収容される架線及び被装着対象物をスムースに離脱させることができる。従って、請求項2記載の発明によれば、被装着対象物からの請求項2に記載の発明の取り外しを容易にできる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明と同じ効果に加えて、挟持用突起を備えることで、例えば、ホットステック等の間接活線工具によりシート体の縁部の挟持動作が容易になる。
この結果、請求項3記載の発明の着脱時に、シート体をめくり上げる動作を容易に行うことができるので、着脱作業時の作業性を向上できる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のそれぞれに記載の発明と同じ効果に加えて、シート体が構造材を備えることでシート体の縁部又はその近傍における形状保持性を高めることができる。
この場合、シート体を2つ折り状態にして取っ手に間接活線工具を係止して吊り下げた際に、シート体の角部同士を確実に互いに対向させた状態で配置することができる。この結果、固定具による固定作業及びその解除作業を行うことが容易になり、請求項4記載の発明の着脱作業を一層容易にできる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のそれぞれに記載の発明と同じ効果に加えて、固定具を面ファスナとすることで、固定具同士を押し付ける又は引離す動作を行うことで、固定具による固定とその解除を行うことが可能になる。
このような固定具同士を押し付ける又は引離す動作は間接活線工具を用いて容易に行えるので、請求項5記載の発明の着脱作業時の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】(a)本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの外面側の展開図であり、(b)本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの内面側の展開図である。
図2】本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの概念図である。
図3】本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートを構成する挟持用板バネの概念図である。
図4】本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの一部を切り欠いた斜視図である。
図5】本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの断面図である。
図6】本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの使用状態の一例を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートについて図1乃至図6を参照しながら説明する。
【0018】
本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの形態について図1乃至図5を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの外面側の展開図であり、(b)本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの内面側の展開図である。また、図2は本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの概念図である。
本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1は、図1に示すように、可撓性を有しかつ絶縁材からなるシート体2と、このシート体2の内側面2b上に取設されるポケット3に挿脱可能に収容される挟持用板バネ4と、シート体2の少なくとも4つの角部2dに取設されて、シート体2を図2に示すような2つ折り状に保持するための、例えば、面ファスナ等からなる固定具5と、シート体2を2つ折りにした際にその内部空間を押し広げるように配設される複数対のブロック状のスペーサー6と、シート体2の折り返し部2cの外側面2aに取設される取っ手7とにより構成されるものである。
また、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1においてスペーサー6は、シート体2において挟持用板バネ4が配設される領域でかつシート体2における折り返し部2cを除く領域に配設されるものである。なお、この理由については後段において詳細に説明する。
加えて、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、後段において図6を参照しながら詳細に説明するが、対を成すスペーサー6と、対を成す他のスペーサー6の隙間Pに、架線に取設される被装着対象物の少なくとも一部を収容可能に構成されており、これにより被装着対象物とスペーサー6とにより嵌合構造が形成されるよう構成されている。より具体的には、ズレ防止絶縁保護シート1において対を成すスペーサー6と、対を成す他のスペーサー6の隙間Pを、この隙間Pに収容しようとする被装着対象物の架線方向の幅と同一、又は、この隙間Pに収容しようとする被装着対象物の架線方向における幅にクリアランスを加えたもの、としておくとよい(図1,2を参照)。
【0019】
なお、本実施の形態においてはシート体2の平面形状が矩形状である場合を例に挙げて説明しているが、シート体2の平面形状は折り返し部2cを基軸にして線対称を成す平面形状であり、かつ、被装着対象物を余すことなく被覆できる形状であるならばどのような平面形状でもよい。
また、シート体2の平面形状を上述のように規定する場合は、シート体2が必ずしも角部2dを備えない場合も想定される(例えば、円形など)。この場合は、ズレ防止絶縁保護シート1を使用する際に、風などでシート体2がめくれて外れてしまうのを防止するために、シート体2の縁部2eの所望個所に固定具5を取設しておくとよい。
さらに、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、シート体2の内側面2b状にポケット3を設けてこのポケット3に挟持用板バネ4を挿脱可能に収容する場合を例に挙げて説明しているが、シート体2を積層体構造とし、その層間に挟持用板バネ4を挿脱可能に収容できるよう構成してもよい。
加えて、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、固定具5として面ファスナを使用する場合を例に挙げて説明しているが、固定具5は必ずしも面ファスナでなくともよい。固定具5は、例えば、ホットステック等の間接活線工具を使用して容易に着脱操作できるものであれば、どのようなものでも使用可能である。面ファスナ以外の固定具5の例としては、マグネットや粘着材、スナップ等を使用することができる。
【0020】
さらに、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、シート体2を2つ折り状にした際に、互いに対向して配置される角部2d同士を固定する面ファスナメス5a及び面ファスナオス5bとは別に、シート体2の角部2dや縁部2eに折り返し部11を設けておき、互いに対向して配置される角部2d同士や縁部2e同士を面接触させて固定具5により固定した後、さらに、重なり合った角部2dや縁部2eを折り返し部11で挟み込むようにして固定できるよう構成してもよい。
より具体的には、シート体2の角部2dや縁部2eにおいてシート体2から延設されてなる折り返し部11を、図2中において符号Qで示す方向に回動可能に構成しておき、さらに、折り返し部11の内側面2b側には面ファスナオス5bを、折り返し部11を回動させて折り曲げた際に折り返し部11の面ファスナオス5bと面接触するシート体2の外側面2a側には面ファスナメス5aを、それぞれ取設しておき、折り返し部11によってもシート体2の角部2dや縁部2eを固定可能に構成してもよい。
なお、折り返し部11はシート体2の角部2dのみ又は縁部2eのみに設けてもよいし、角部2d及び縁部2eの両方に設けてもよい。
この場合、シート体2の角部2dや縁部2eを折り返し部11を用いることなく固定する場合に比べて強固に固定することができる。より具体的には、使用中に強風などにより被装着対象物に装着したズレ防止絶縁保護シート1が外れるのを好適に防止することができる。
なお、折り返し部11の折り返し又は剥離作業を容易にするために、折り返し部11の先端部に固定具5(例えば、面ファスナメス5a,面ファスナオス5b)が設けられないつまみ12を設けておくとよい。
さらに、シート体2の角部2dや縁部2eの互いに対向する位置に固定具5を設けることなく、折り返し部11のみを利用して固定してもよい。この場合、折り返し部11による固定にやや手間がかかると考えられる反面、シート体2の中空部を広くできるというメリットがある。また、折り返し部11の固定手段としては図示されるような面ファスナに特定される必要はなく、先に例示したような他の固定具を使用してもよい。
【0021】
加えて、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1は、シート体2の縁部2e又はその近傍に細長平板状の構造材9を備えていてもよい。
なお、この構造材9は挟持用板バネ4と比較して、疲労を起こす等により破損する恐れは低いので、シート体2の表面又は内部に一体に固設してもよいし、図1,2に示すように、シート体2の内側面2bに開口部を有さない袋状の構造材保持部10を設けてその内部にシート体2とは別体の構造材9を収容してもよい。
上述のような構造材9をシート体2の縁部2eに備えることで、縁部2e及びその近傍の形状保持性を高めることができる。
この場合、シート体2を2つ折り状に保持する際に、シート体2の角部2d同士や縁部2e同士を対向させて配置するのを容易かつ確実にできる。この結果、固定具5による固定作業をスムースに行うことができる。
【0022】
ここで本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の構造について図3乃至図5を参照しながらさらに詳細に説明する。
図3は本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートを構成する挟持用板バネの概念図である。また、図4は本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの一部を切り欠いた斜視図である。さらに、図5は本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの断面図である。なお、図1又は図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
シート体2の内側面2b側に設けられるポケット3には図3に示すような挟持用板バネ4が収容されている。このような挟持用板バネ4としては、例えば、図3に示すように、合成樹脂製の平板材を折曲して断面コ字型に成形したものを用いることができる。そして、このような挟持用板バネ4がシート体2のポケット3に収容されている場合、挟持用板バネ4の折り返し部4a上(シート体2の折り返し部2c上)に取っ手7が、平板部4cの内面側(シート体2の内側面2b)にスペーサー6がそれぞれ配設されることになる。
このような挟持用板バネ4は、屈曲部4bが特に疲労により破損し易い傾向がある。このような事情に鑑み、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、挟持用板バネ4を着脱自在に備える構成としているのである。この場合、挟持用板バネ4の屈曲部4bが疲労により軟化したり、破損した場合に、新たな挟持用板バネ4に交換することができるので、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1を使用し続けることができる。すなわち、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の耐用期間を長くできる。
【0023】
図4,5に示すように、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1においてスペーサー6は、シート体2を2つ折り状にした際の内側面2b側に突設されている。
また、図4,5に示すように、スペーサー6をシート体2において挟持用板バネ4が配設される領域に配設することで、すなわち、挟持用板バネ4が収容されるポケット3上にスペーサー6を取設することで、挟持用板バネ4の弾性力により、対向して配置される一対のスペーサー6を互いに近づけるように力を作用させておくことができる。つまり、挟持用板バネ4とスペーサー6とが協働してシート体2が自体がクリップのように機能することで、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の使用時に、シート体2が位置ズレを起こすのを防止できる。
【0024】
さらに、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、図4,5に示すように、スペーサー6の接合部6bを除く機能部位6aの立体形状(この立体形状はスペーサー6により形成される中空部をも含む概念である)を三角柱状にしておくとよい。
この場合、図5に示すように、シート体2を2つ折り状にした際に、シート体2の中空部内においてスペーサー6により占有される領域を小さくできる。
つまり、対向して配置される一対のスペーサー6の立体形状をコンパクトにできるので、スペーサー6を配設可能なスペースが小さくてもスペーサー6を確実に配設することが可能になる。しかも、この場合、個々のスペーサー6として十分な大きさのものを使用できるので、スペーサー6の剛性及び強度を高めることができる。
これにより被装着対象物とスペーサー6とにより強固な嵌合構造を形成することが可能になり、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の位置ズレ及び外れを好適に防止することができるのである。
なお、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1においては、同じ大きさのスペーサー6を取設する場合を例に挙げて説明しているが、図5に示す断面図の水平方向におけるスペーサー6の高さを一定にするのであれば、スペーサー6の軸方向における長さを1種類に特定する必要は特になく、所望の長さに設定してよい。
【0025】
以下に、図6を参照しながら本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の使用状態及び使用方法について説明する。
図6は本発明の実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シートの使用状態の一例を示す部分斜視図である。なお、図1乃至図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。なお、図6はシート体2の中空部内の様子が理解されやすいように、先の図2に示す本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の斜視図における、紙面手前側に配置されるシート体2の半分を切り取った状態を示したものである。
図6は、架線13に取設される被装着対象物14の一例のカムラーを、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1で被覆して保護する様子を示している。
本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1により被装着対象物14を保護する場合は、シート体2の中空部内に配設される一対のスペーサー6(図6では片方のみが示されている)と、他の一対のスペーサー6(図6では片方のみが示されている)との隙間(図1,2,4における隙間P)に、被装着対象物14の一部(嵌合部14a)を収容して、スペーサー6と被装着対象物14(嵌合部14a)とにより嵌合構造を形成することでシート体2の位置ズレを防止している。すなわち、シート体2が架線13の伸長方向に位置ズレを起こすのを確実に防止できる。
また、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、先にも述べたように挟持用板バネ4の弾性力により、対を成す一対のスペーサー6,6に対してそれぞれを互いに近づけるような力が作用している。このため、シート体2の装着時に、2つ折り状態のシート体2において互いに対向して配設される縁部2eは広がり難くなる。すなわち、シート体2の装着時におけるスペーサー6の位置が、挟持用板バネ4の弾性力、並びに、被装着対象物14とスペーサー6との嵌合構造によって好適に保持されることで、ズレ防止絶縁保護シート1が位置ズレが起きたり外れるのを好適に防止することができる。
【0026】
最後に図2,6を参照しながら本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の着脱方法について説明する。
本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1の装着に先立って、被装着対象物14と嵌合構造を形成することができる位置にスペーサー6を固設したズレ防止絶縁保護シート1を作製しておく。
そして、上述のような本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1を架線13に取設される被装着対象物14に装着する際には、図2,6に示す取っ手7に、例えば、ホットステック等の間接活線工具の先端を係止して、この間接活線工具によりズレ防止絶縁保護シート1を吊り下げ保持する。この時、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1におけるシート体2が挟持用板バネ4を備えていることで、シート体2はダレ等を起こすことなく2つ折り状態が維持される。
次に、この状態でシート体2の縁部2e又は縁部2eに延設される挟持用突起8を、他の間接活線工具(例えば、ホットステック等)で挟持して、2つ折り状態のシート体の片面をめくり上げて、図6に示すように、シート体2の中空部内において架線13の伸長方向と平行に配設されるスペーサー6,6の隙間(図1,2,4における隙間P)に、被装着対象物14の一部(嵌合部14a)を収容するとともに、スペーサー6の上面とシート体2の折り返し部2cとの間に形成される空隙には架線13を収容する。
【0027】
この後、他の間接活線工具(例えば、ホットステック等)によりめくり上げていたシート体2を元の位置に戻して、被装着対象物14を本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1のシート体2(挟持用板バネ4)により挟持する。
さらに、他の間接活線工具(例えば、ホットステック等)を用いて、互いに対向して配置されているシート体2の角部2d及び縁部2eを重ね合せて接触させて固定具5(例えば、面ファスナメス5a及び面ファスナオス5b)によりこれらを固定する。
この時、シート体2の縁部2eが構造材9を備えている場合は、シート体2の縁部2eに特にダレが生じないので、その角部2d及び縁部2eを位置ズレさせることなく互いに対向させた状態にすることができ、これにより、固定具5による角部2dや縁部2eの固定をスムースかつ確実に行うことができる。
さらに、シート体2が折り返し部11を備えている場合は、重ね合された状態で固定された角部2d及び縁部2e上に折り返し部11を折り重ねて、折り返し部11に設けられる固定具5(例えば、面ファスナメス5a及び面ファスナオス5b)により固定すればよい。
このような本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1によれば、被装着対象物14が挟持用板バネ4により挟持されることに加えて、被装着対象物14(嵌合部14a)とスペーサー6との嵌合構造が形成されることによっても、さらに、シート体2の角部2dや縁部2eが固定具5により固定されることによっても、しっかりと固定される。
【0028】
他方、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1を被装着対象物14から取り外すには、上述の手順の逆を行えばよい。
あるいは、さらに簡易な取り外し方法としては、シート体2の角部2d及び縁部2eを固定する固定具5の固定状態を解除した後、例えば、ホットステック等の間接活栓工具の先端を取っ手7に係止して、この状態でズレ防止絶縁保護シート1を鉛直上方にゆっくりと引き上げることによっても本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1を取り外すことができる。
より具体的には、シート体2において互いに対向して配される角部2d及び縁部2eをそれぞれ離間させた後、取っ手7に、例えば、ホットステック等の間接活栓工具の先端を係止してゆっくりと鉛直上方側に引き上げると、シート体2の中空部内に突設されるスペーサー6の上面に架線13により鉛直下方に押し下げるような力が作用し、これに伴い、図5の断面図に示すスペーサー6の上面には、図中の符号Rで示す方向の押圧力が作用する。
この時、図5中の鉛直上方側に配置されるスペーサー6により、その鉛直下方側に配置されて面接触している他のスペーサー6が押し下げられるとともに、この動作に伴って、挟持用板バネ4の平板部4c,4cに対してこれらを押し広げるような力が作用することで、対を成すスペーサー6,6は互いに離間してゆく。そして、この動作に伴って、押し広げられたスペーサー6,6の隙間から架線13が解放されることで、架線13及びそれに取設される被装着対象物14から本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1を取り外すことができる。
このように、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1では、装着時よりもより手間をかけることなくズレ防止絶縁保護シート1を取り外すことができる。
【0029】
このような本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1によれば、シート体2におけるスペーサー6の取設位置を変更することで(ただし、スペーサー6を取設する位置は、シート体2おいて挟持用板バネ4が配設される領域を超えない)、様々な形態の被装着対象物14に対応したズレ防止絶縁保護シート1を容易に製造しかつ提供することができる。しかも、特定の被装着対象物14に装着させることができるようにズレ防止絶縁保護シート1をカスタマイズするにあたり、高価な金型等を準備する必要は一切ないので、特殊で使用頻度の少ない被装着対象物14を保護するためのズレ防止絶縁保護シート1を廉価に製造して提供することができる。
よって、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1によれば、取り扱いが容易でかつ破損しやすい部品を容易に交換することができ、様々な形態を有する被装着対象物14に応じたカスタマイズが容易であり、しかも、位置ズレや外れを好適に防止することができる絶縁保護シートを廉価に提供できるという独自の効果を有している。
なお、本実施の形態に係るズレ防止絶縁保護シート1を使用可能な被装着対象物14としては、上述のカムラー以外にも、例えば、架線13に取設される高圧引下線コネクタカバー、高圧分岐スリーブカバー、間接対応型の高圧分岐カバーなどがある。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上説明したように本発明は、架線に取設される被装着対象物を被覆して保護するためのズレ防止絶縁保護シートであり、電力設備に関する技術分野において利用可能である。
【符号の説明】
【0031】
1…ズレ防止絶縁保護シート 2…シート体 2a…外側面 2b…内側面 2c…折り返し部 2d…角部 2e…縁部 3…ポケット 4…挟持用板バネ 4a…折り返し部 4b…屈曲部 4c…平板部 5…固定具 5a…面ファスナメス 5b…面ファスナオス 6…スペーサー 6a…機能部位 6b…接合部 7…取っ手 8…挟持用突起 9…構造材 10…構造材保持部 11…折り返し部 12…つまみ 13…架線 14…被装着対象物(カムラー) 14a…嵌合部 隙間…P
図1
図2
図3
図4
図5
図6