(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
天板と上部カウンターとキャビネットとを備えた、居室側とキッチン側とが対面しているキッチンキャビネットにおいて、天板がキャビネットの居室側の壁よりも居室側まで延びた延設部を有しており、上部カウンターと延設部の居室側の端に設けた立ち上がり部との間に、サポート部材を取付け可能なバックガードを設け、バックガードが、上端においてキッチン側に伸びる水平支持部を備えており、該水平支持部に上部カウンターが直接取り付けられていることを特徴とするキッチンキャビネット。
請求項1に記載のキッチンキャビネットであって、水栓、浄水栓、ガス栓のいずれかが天板に取付けられ、延設部の下方に、水栓、浄水栓、ガス栓の配管を収納するための配管収納部が形成されていることを特徴とするキッチンキャビネット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
対面式のキッチンは、開放感があると共に居室側とのコミュニケーションが出来る反面、天板の上に置いた物品が居室側から見えるという問題がある。また、天板の上方に上部カウンターを設けて、カウンターで物品を隠すことも出来るが、天板上を収納スペースとした場合、作業スペースが少なくなる。
【0006】
また、天板上に設置される水栓、浄水栓、ガス栓等と接続される配管や浄水カートリッジ等は、従来は、キッチンキャビネットの本体内を通し、また収納する構成となっているが、そのために、キッチンキャビネットのキッチン側の収納スペースが小さくなるという問題があった。
【0007】
本発明では、このような問題を解決することを目的とするものであり、上部カウンターにより、居室側から天板の上に置いた物品が見えないようにするとともに、上部カウンターと天板との間のスペースを収納のために有効に利用できるようにして、天板上に十分な作業スペースを維持するキッチンキャビネットを実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明上記課題を解決するために、天板と上部カウンターとキャビネットとを備えた、居室側とキッチン側とが対面しているキッチンキャビネットにおいて、天板がキャビネットの居室側の壁よりも居室側まで延びた延設部を有しており、上部カウンターと延設部の
居室側の端に設けた立ち上がり部との間に、サポート部材を取付け可能なバックガードを
設け、バックガードが、上端においてキッチン側に伸びる水平支持部を備えており、該水平支持部に上部カウンターが直接取り付けられていることを特徴とするキッチンキャビネットを提供する。
【0009】
上記キッチンキャビネットでは、水栓、浄水栓、ガス栓のいずれかが天板に取付けられ、延設部の下方に、水栓、浄水栓、ガス栓の配管を収納するための配管収納部が形成されている構成としてもよい。
【0010】
配管収納部には浄水カートリッジが設置されている構成としてもよい。
【0011】
延設部の下方に居室側の収納部が形成されている構成としてもよい。
【0012】
延設部の下面が支持部材によってキャビネットに支持されており、延設部の下方が空間部とされている構成としてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、 天板にキャビネットよりも奥まで延びた延設部を設け、延設部の上方に設けた上部カウンターと天板との間にサポート部材を取付け可能なバックガードを設けたので、作業スペース、天板上の収納スペース、キャビネット内の収納スペースを維持しつつ、居室側から天板上の収納物が見えるという不具合も解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係るキッチンキャビネットの実施例1の外観を示し、(a)はキッチン側から見た図であり、(b)は居室側から見た図である。
【
図3】(a)は実施例1におけるバックガードの構造を示す断面図であり、(b)、(c)はバックがードに着脱可能に取り付けるサポート部材の一例を示す図であり、(d)はサポート部材をバックがードに取り付けた状態を示す図である。
【
図4】本発明に係るキッチンキャビネットの実施例2を説明する図であり、(a)は配管収納部の平面位置を説明する水平断面図であり、(b)は配管収納部の収納部に給水用配管、浄水用配管、ガス用配管及び排水管を集積的に収納した状態を示す図である。
【
図5】本発明に係るキッチンキャビネットの実施例2を説明する図であり、(a)は配管収納部に水栓に接続した水供給用配管を収納した構成を示し、(b)は実施例2の変形例を説明する図であり、配管収納部の後方に居室側用の物品の収納部を設けた構成を示す。
【
図6】本発明に係るキッチンキャビネットの実施例2を説明する図であり、配管収納部に、浄水栓に接続した浄水用配管及び浄水カートリッジを収納した構成を示す。
【
図7】本発明に係るキッチンキャビネットの実施例2を説明する図であり、配管収納部に、ガス用配管を収納した構成を示す。
【
図8】(a)は、本発明に係るキッチンキャビネットの実施例3の全体構成を説明する図であり、(b)、(c)は実施例3の変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係るキッチンキャビネットを実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
【実施例1】
【0016】
図1〜3は、本発明に係るキッチンキャビネットの実施例1を説明する図であり、
図1及び
図2は、本発明に係るキッチンキャビネットの実施例1の全体的な構成を示す斜視図及び断面図である。このキッチンキャビネット1は、キャビネット2と、天板3と、上部カウンター4と、キッチン側の収納部5を備えており、居室側とキッチン側とが対面している対面式のキッチンキャビネットである。
【0017】
キャビネット2は、左右の側壁7、底壁8、後壁9及び頂壁10を備えており、この頂壁10の上に、天板3が配設されている。天板3は、キャビネット2の後壁9よりもさらに居室側まで延びた延設部12を有している。
【0018】
天板3の延設部12の後端には、
図2及び
図3(d)に示すように、立ち上がり部13が形成されている。この立ち上がり部13は、天板3上についた水が後ろ側(キッチンの奥側)に流れてもせき止めするので、水を後記する居室側の収納部16へしみ出さない、等の機能を奏する。
【0019】
本発明のキッチンキャビネット1の場合は、延設部12の後端上にバックガード17の下端が当接するが、その当接部から水が後方へ入り込むおそれがある。しかし、本発明では、立ち上がり部13を設けたので、水をせき止めて、バックガード17と立ち上がり部13との当接部18から水が後方へ入りこむことを抑制する。
【0020】
天板3の延設部12の下方であって、キャビネット2の後壁9の背部には、居室側に面して空間部19が形成されている。この実施例1では、この空間部19は、本実施例1では、居室側の収納部16として構成されており、居室側からの収納に利用される。
【0021】
収納部16は、左右の側板21、背板22、頂板23、底板24及び棚板25等を備えている。本実施例1では、
図1(b)及び
図2に示すように、収納部16は、上部は棚収納部28として形成されており、下部は横幅方向に3つの回転引出し29(
図2において、矢印のように回転して引き出す引出し)として形成されている。
【0022】
図2及び
図3(d)に示すように、天板3の延設部12の立ち上がり部13の後方であって、キャビネット2の頂壁10の後端に面して、頂板23の上に構造部材として支持板30が立設されている。支持板30の後面には、居室側に面して化粧パネル31が取り付けられている。
【0023】
天板3の延設部12の立ち上がり部13の上に位置して、サポート部材32を取付け可能なバックガード17が支持板30の前面に起立して取り付けられている。
【0024】
本実施例1のバックガード17は、アルミニウム等の材料で、全体的に断面略Г型に形成されている。
図3(a)に示すように、前壁35及び後壁36を備え、上端には前方に伸びる水平支持部38が形成され、バックガード17の水平支持部38の上に上部カウンター4が取り付けられている。
【0025】
バックガード17には、その前壁35と後壁36を橋絡するように上下方向に複数の補強用の水平リブ39が形成されている。このバックガード17には、その前面に、横幅方向に延びる凹部37が形成されているとともに、取付け溝42が形成されている。取付け溝42は、前壁35が
図3(a)に示すように屈曲されて、下部の載置溝部43と上部の係合溝部44から一体の溝として形成されている。
【0026】
バックガード17は、その後壁36の中段あたりに、横幅方向(長手方向)の複数箇所に間隔をおいてビス取り付け孔40が形成されており、このビス取り付け孔40にビス41等を挿通して、支持板30に固定される(
図3(d)参照)。バックガード17は、バックガードを支持板30に固定した後、弾力性を有する脚部を備えた長板状のビスカバー45を、
図3(a)に矢印で示すように、前壁35の凹部37に嵌め込んで、ビス41を隠す。
【0027】
サポート部材32の一例を
図3(b)、(c)に示す。このサポート部材32は、小物物品の棚として利用されるものであり、例えば、線材で形成されている。サポート部材32の左右基端に取付け部46が設けられており、この取付け部46に取付け用のフック47が設けられている。
【0028】
サポート部材32は、その取付け部46をバックガード17の取付け溝42に挿入して載置溝部43に載置し、フック47を係合溝部44に係合する。これにより、サポート部材32を、
図3(d)に示すように、上部カウンター4と延設部12との間において、バックガード17に着脱可能に水平に取り付けることができる。
【0029】
このようにサポート部材32を設けることによって、上部カウンター4と延設部12との間のスペースを有効に利用できる。しかも、支持板30と化粧パネル31を設けることで、キッチン側と居室側は遮断されているので、居室側から天板3上においた物品等が見えることがない。
【0030】
従って、実施例1のキッチンキャビネット1は、天板3上の作業スペース、天板3上の収納スペース、キャビネット2内の収納スペースを維持しつつ、居室側から天板3上においた物品やサポート部材32の収納物が見えるという不具合も解消でき、さらに居室側に収納部16を提供することが可能となる。
【実施例2】
【0031】
図4〜7は、本発明に係るキッチンキャビネットの実施例2を説明する図である。この実施例2のキッチンキャビネット51は、実施例1のキッチンキャビネット1とほぼ同じ構成である。以下の説明では、実施例2のキッチンキャビネット51について、実施例1のキッチンキャビネット1とは相違する構成を中心に説明し、共通の部分は同じ符号を使用する。
【0032】
実施例2のキッチンキャビネット51は、
図4(a)、(b)に示すように、天板3の延設部12の下方において後壁9の背部に、居室側に向けて、実施例1のキッチンキャビネット1と同様に収納部16を有する。しかし、実施例2のキッチンキャビネット51においては、実施例1のキッチンキャビネット1と異なり、収納部16の横幅方向の一部の空間が、配管収納部として構成されている。
【0033】
即ち、実施例2のキッチンキャビネット51の収納部16の一部は、水栓54に接続される給水用配管55、給湯用配管66、浄水栓60に接続される浄水用配管61、ガス栓68に接続されるガス用配管69、及びシンク64の排水栓に接続される排水用配管65のいずれか1つ以上を収納するための配管収納部52として構成されている。
【0034】
なお、本明細書中では、排水用配管65、浄水用配管61、ガス用配管69等の配管類を配管収納部52に収納するとは、配管収納部52内にしまい込むのではなく、配管収納部52内を通す意味である。
【0035】
図4(a)、(b)は、配管収納部52内に、給水用配管55、給湯用配管66、浄水用配管61、ガス用配管69及び排水用配管65の全てが収納されている構成を示す図である。配管収納部52は、その内部が居室側から直接見えないように、しかも配管類の設置やメインテナンスができるように、開閉可能な扉53が設けられている。
【0036】
以下、それぞれの配管の収納について、
図5〜7において説明する。
図5において、天板3上には水栓54が設けられており、この水栓54に一端が接続された給水用配管55及び給湯用配管66が、配管収納部52に配置されている。給水用配管55及び給湯用配管66の他端は、図示はしないが、底板24及び建物の床板を通して、外部の湯水の供給配管に接続されている。なお、配管収納部52には、底板を設けない構成としてもよい。
【0037】
また、天板3上に水栓54に加えて、
図6に示すような浄水栓60が設けられている場合には、配管収納部52内には、給水用配管55及び給湯用配管66に加えて、浄水栓60に一端が接続された浄水用配管61及び浄水カートリッジ62が配置されている。浄水カートリッジ62の取水口には、給水用配管55から分岐された取水用配管63が接続されており、浄水カートリッジ62の送水口には、浄水用配管61に接続されている。
【0038】
図7は、天板3に、例えば、ガス炊飯器等に使用されるガス栓68が取り付けられており、このガス栓68にガス用配管69が接続されている。このようなガス用配管69も、配管収納52を通して設置してもよい。ガス用配管69の他端は、図示はしないが、底板24を通して、キッチンキャビネット51の外部のガスの供給配管に接続されている。
【0039】
従来のキッチンキャビネットでは、給水用配管、給湯用配管66、浄水用配管、ガス用配管、排水管等の配管類は、キャビネットに設けられているキッチン側の収納部内を通して設置されている。また、浄水カートリッジは、天板上の浄水栓に付設されている構成もあるが、キッチン側の収納部内に収納している構成も多い。そのために、キッチン側から物品を収納するための空間が少なくなるという問題があった。
【0040】
特に、給水用配管がシャワー付き水栓の場合、引き出すことのできる蛇腹ホースについては、通常の給水用配管と比べて、その収納のために、より大きなスペースが必要である。従って、従来のキッチンキャビネットのように、蛇腹ホースをキッチン側の収納部内を通すように設置すると、キッチン側の収納部の多くのスペースが給水用配管のために使用されてしまい、物品のための収納スペースがかなり少なくなってしまう。
【0041】
しかしながら、実施例2のキッチンキャビネット51では、給水用配管55、給湯用配管66、浄水用配管61、ガス用配管69、排水用配管65、浄水カートリッジ62等を、延設部12の下方に設けた配管収納部52内を通し、また収納することができるので、キッチン側の収納部5における収納空間が少なくなることはない。
【0042】
また、シャワー付き水栓用の蛇腹ホースの収納であっても、配管用収納部52内に余裕をもって収納できる。もちろん、居室側からみても、給水用配管55、浄水用配管61、ガス用配管69、排水用配管65、浄水カートリッジ62等が見えないので、見栄えも悪くならない。
【0043】
なお、
図5(b)は、実施例2の変形例を示す図である。この変形例のキッチンキャビネット56は、実施例2のキッチンキャビネット51と略同じ構成であるが、異なる構成は、配管収納部57の後方に、さらに居室側に向けて物品の収納部58が設けられている点である。配管収納部57は、後方側に物品の収納部と区画し、かつ開閉可能な扉59が設けられている。
【実施例3】
【0044】
図8(a)は、本発明に係るキッチンキャビネットの実施例3の全体的な構成を示す図である。この実施例3のキッチンキャビネット75は、実施例1のキッチンキャビネット1とほぼ同じ構成である。以下の説明では、実施例3のキッチンキャビネット75について、実施例1のキッチンキャビネット1とは相違する構成を中心に説明し、共通の部分は同じ符号を使用する。
【0045】
実施例3のキッチンキャビネット75では、
図8(a)に示すように、天板3の延設部12の下面が支持部材76によってキャビネット2に支持されており、延設部12の下方において居室側に空間部19が形成されている。
【0046】
この空間部19は、実施例1及び実施例2のキッチンキャビネット等とは異なり、特に、棚や引出し等のような物品の収納部、或いは給水用配管、浄水用配管、ガス用配管等の配管収納部としては構成されておらず、フリースペースとして残され、必要に応じて使用可能である。
【0047】
このような空間部19が設けられていると、居室側から見ると、上方のスペースに加えて下方のスペースも広まり、より開放感を与えることができる。また、空間部19は、フリースペースとして居室側から、適宜、必要な家具や物を置いたりして、自由に利用することも可能となる。
【0048】
図8(b)、(c)に実施例3の変形例のキッチンキャビネット77を示す。
図8(a)に示す実施例3のキッチンキャビネット75は、延設部12の下方の居室側は全て空間部19としフリースペースとして残す構成である。しかし、変形例のキッチンキャビネット77は、延設部12の下方の居室側の大部分は、空間部19としフリースペースとして残し、居室側の一部を収納スペースとして、例えば、実施例2と同様の配管収納部52を設ける構成としている。
【0049】
以上、本発明に係るキッチンキャビネットを実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。