(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられる信号伝送システムであって、
前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置と、前記放送信号を取得して前記伝送線に出力する放送波受信装置とを備え、
前記放送波受信装置は、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定し、
前記周波数制御装置は、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、
前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力する
ことを特徴とする信号伝送システム。
建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられる信号伝送システムであって、
前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置を備え、
前記周波数制御装置は、
前記伝送線で伝送されている信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定し、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、
前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力する
ことを特徴とする信号伝送システム。
建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられ、前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置と、前記放送信号を取得して前記伝送線に出力する放送波受信装置とを備える信号伝送システムにおける信号伝送方法であって、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定する第1のステップと、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、
前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力する第2のステップと
を有することを特徴とする信号伝送方法。
建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられ、前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置を備える信号伝送システムにおける信号伝送方法であって、
前記伝送線で伝送されている信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定する第1のステップと、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、
前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、
前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力する第2のステップと
を有することを特徴とする信号伝送方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、伝送線で伝送される放送信号の周波数に変更があった場合、放送信号と無線LAN信号との周波数帯が重複する可能性がある。この場合、放送信号と無線LAN信号とが互いに干渉することにより、テレビ等の視聴に障害が発生したり、各居室のステーションにおいて通信速度の低下や無線通信の切断が生じたりしてしまうという問題がある。放送信号の周波数の変更の一例としては、4K、8Kテレビ放送の開始においてCS放送の左旋円波が用いられた場合、2.1GHz〜2.6GHzの周波数帯が新たに利用される可能性がある。この場合、無線LAN信号で用いられている2.4GHzの周波数帯が放送信号で利用される周波数帯に含まれてしまうため、上述の問題が生じる。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、建物に敷設されている伝送線において伝送される放送信号にかかわらず、伝送線で無線LAN信号を伝送することができる信号伝送システム及び信号伝送方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられる信号伝送システムであって、前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置と、前記放送信号を取得して前記伝送線に出力する放送波受信装置とを備え、前記放送波受信装置は、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定し、前記周波数制御装置は、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力することを特徴とする信号伝送システムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の信号伝送システムにおいて、前記周波数制御装置は、前記基地局装置又は前記アンテナから入力される信号を無線信号の周波数帯の信号とそれ以外の周波数帯の信号とに分けて出力する第1の周波数帯分離部と、前記伝送線から入力される信号を伝送周波数帯の信号と伝送周波数帯以外の信号とに分けて出力する第2の周波数帯分離部と、前記第1の周波数帯分離部から出力される無線信号の周波数帯の信号を伝送周波数帯の信号に変換して出力し、前記第2の周波数帯分離部から出力される伝送周波数帯の信号を無線信号の周波数帯の信号に変換して出力する周波数変換部と、前記第1の周波数帯分離部から出力される無線信号の周波数帯以外の信号と、前記周波数変換部から出力される伝送周波数帯の信号とを合成して前記伝送線に出力する第1の送受信部と、前記第2の周波数帯分離部から出力される伝送周波数帯以外の信号と、前記周波数変換部から出力される無線信号の周波数帯の信号とを合成して前記基地局装置又は前記アンテナに出力する第2の送受信部とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられる信号伝送システムであって、前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置を備え、前記周波数制御装置は、前記伝送線で伝送されている信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定し、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力する
ことを特徴とする信号伝送システムである。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記の信号伝送システムにおいて、前記周波数制御装置は、前記伝送線で伝送されている信号において無線信号の周波数帯の信号電力を測定し、前記信号電力が予め定められた閾値より大きい場合に前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていると判定し、前記信号電力が閾値以下の場合に前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていないと判定する空周波数帯検出部と、前記基地局装置又は前記アンテナから入力される信号を無線信号の周波数帯の信号とそれ以外の周波数帯の信号とに分けて出力する第1の周波数帯分離部と、前記伝送線から入力される信号を伝送周波数帯の信号と伝送周波数帯以外の信号とに分けて出力する第2の周波数帯分離部と、前記第1の周波数帯分離部から出力される無線信号の周波数帯の信号を伝送周波数帯の信号に変換して出力し、前記第2の周波数帯分離部から出力される伝送周波数帯の信号を無線信号の周波数帯の信号に変換して出力する周波数変換部と、前記第1の周波数帯分離部から出力される無線信号の周波数帯以外の信号と、前記周波数変換部から出力される伝送周波数帯の信号とを合成して前記伝送線に出力する第1の送受信部と、前記第2の周波数帯分離部から出力される伝送周波数帯以外の信号と、前記周波数変換部から出力される無線信号の周波数帯の信号とを合成して前記基地局装置又は前記アンテナに出力する第2の送受信部とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様は、建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられ、前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置と、前記放送信号を取得して前記伝送線に出力する放送波受信装置とを備える信号伝送システムにおける信号伝送方法であって、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定する第1のステップと、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力する第2のステップとを有することを特徴とする信号伝送方法である。
【0012】
また、本発明の一態様は、建物内の複数の部屋間に敷設されている伝送線であって放送信号を伝送している伝送線を利用して基地局装置と前記部屋に備えられたアンテナとの間で無線信号を伝送する際に用いられ、前記基地局装置と前記伝送線とを接続し前記アンテナと前記伝送線とを接続する複数の周波数制御装置を備える信号伝送システムにおける信号伝送方法であって、前記伝送線で伝送されている信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定する第1のステップと、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して無線信号を送受信し、前記放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、前記基地局装置又は前記アンテナから入力される無線信号を、前記放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記周波数制御装置間において前記伝送線を介して送受信し、他の前記周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を前記基地局装置又は前記アンテナに出力する第2のステップとを有することを特徴とする信号伝送方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、建物に敷設されている伝送線において伝送される放送信号にかかわらず、伝送線で無線LAN信号を伝送することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における信号伝送システム及び信号伝送方法を説明する。信号伝送システムは、建物内に既に敷設されている伝送線であってテレビやラジオなどの放送信号を建物内の各居室に伝送する伝送線を利用して、無線LANの利用可能範囲を広げる際に用いられる。
【0016】
(第1の実施形態)
信号伝送システムは、複数の周波数制御装置と放送波受信装置とを備えている。複数の周波数制御装置のいずれかが、受信している放送信号に無線LAN信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを放送波受信装置に問い合わせる。各周波数制御装置は、互いの装置間で伝送線を介して送受信する無線LAN信号に対して周波数変換を行うか否かを、放送波受信装置の応答に応じて決定する。信号伝送システムは、伝送線において放送信号の周波数帯と無線LAN信号の周波数帯とが重複しないようにすることで、放送信号の影響を受けずに無線LAN信号を建物内で利用可能にする。
【0017】
図1は、第1の実施形態における信号伝送システムを伝送線が既設されている建物で用いる一例を示す図である。ここでは、伝送線として同軸線が用いられている。また、建物が、4つの居室R1〜R4を有する住居である場合を示している。
図1に示すように、放送波受信装置2が建物に設置されている。放送波受信装置2は、パラボラアンテナなどを有し、テレビ放送などの信号を受信する。放送波受信装置2は、受信して得られた放送信号を同軸線に送出する。放送信号は、同軸線と分配器42及び分配器43とを介して、各居室R1〜R4の端子T1〜T4に伝達される。
【0018】
図1に示す例では、放送波受信装置2が取得した放送信号は、分配器42によって居室R1の端子T1への同軸線と分配器43への同軸線とに分配される。また、分配器43は、分配器42から入力される放送信号を、居室R2の端子T2への同軸線、居室R3の端子T3への同軸線及び居室R4の端子T4への同軸線に分配する。居室R3には、テレビ受像機41が位置している。テレビ受像機41は、端子T3に接続され、端子T3を介して放送信号を受信し、テレビ放送の視聴を可能にする。上述のように、各居室R1〜R4の端子T1〜T4は、分配器42及び分配器43と同軸線とを介して互いに接続されている。
【0019】
また、
図1に示す例では、建物内の同軸線を利用した通信システムが構成されている。この通信システムは、ホームゲートウエイ31、アンテナ32及びアンテナ33、コンピュータ34及びコンピュータ35、3つの周波数制御装置1(1A〜1C)並びに放送波受信装置2を備えている。すなわち、通信システムは、信号伝送システムを適用して構成されている。
【0020】
ホームゲートウエイ31(基地局装置)は、インターネットなどの外部ネットワーク4に接続されている。ホームゲートウエイ31は、外部ネットワーク4と、建物内の通信システムとの間における信号の中継処理などを行う。ホームゲートウエイ31は、居室R1に位置し、周波数制御装置1Aを介して端子T1に接続されている。ホームゲートウエイ31は、無線LANの無線信号(以下、無線LAN信号という。)を内蔵のアンテナで送受信するとともに、無線LAN信号を周波数制御装置1Aと送受信する。アンテナ32は、居室R2に位置し、周波数制御装置1Bを介して端子T2に接続されている。アンテナ33は、居室R4に位置し、周波数制御装置1Cを介して端子T4に接続されている。ホームゲートウエイ31は、建物内の同軸線と各周波数制御装置1(1A〜1C)とを介して、アンテナ32及びアンテナ33と接続されている。
【0021】
周波数制御装置1Aは、ホームゲートウエイ31から入力される無線LAN信号の周波数を変換するか否かを決定する。無線LAN信号の周波数を変換しない場合、周波数制御装置1Aは、ホームゲートウエイ31から入力される無線LAN信号を、端子T1を介して同軸線に出力する。また、周波数制御装置1Aは、端子T1を介して受信する信号のうち、無線LAN信号の周波数帯の信号をホームゲートウエイ31に出力する。
【0022】
無線LAN信号の周波数を変換する場合、周波数制御装置1Aは、ホームゲートウエイ31から入力される無線LAN信号を所定の周波数帯の信号に周波数変換する。周波数制御装置1Aは、周波数変換で得られた信号を、端子T1を介して同軸線に出力する。また、周波数制御装置1Aは、端子T1を介して受信する信号のうち、所定の周波数帯の信号を無線LAN信号の周波数帯へ変換し、変換により得られた信号をホームゲートウエイ31に出力する。
【0023】
ここで、所定の周波数帯は、放送信号で用いられていない周波数帯である。例えば地上波デジタルテレビ放送の放送信号で用いられている周波数帯(470MHz〜800MHz)と、BSデジタルテレビ放送の放送信号で用いられている周波数帯(1GHz〜1.5GHz)との間の周波数帯(800MHz〜1GHz)を所定の周波数帯として用いることができる。所定の周波数帯は、予め定められる。各周波数制御装置1A〜1Cは、所定の周波数帯を示す情報を予め記憶している。以下、所定の周波数帯を伝送周波数帯という。
【0024】
周波数制御装置1Bは、周波数制御装置1Aが周波数を変換しないと決定した場合、端子T2を介して同軸線から受信する信号のうち、無線LAN信号の周波数帯の信号をアンテナ32から送出する。また、周波数制御装置1Bは、アンテナ32で受信される無線LAN信号を同軸線に出力する。
【0025】
周波数制御装置1Aが周波数を変換すると決定した場合、周波数制御装置1Bは、端子T2を介して同軸線から受信する信号のうち、伝送周波数帯の信号を無線LAN信号の周波数帯へ変換し、変換により得られた信号をアンテナ32から送出する。また、周波数制御装置1Bは、アンテナ32で受信される無線LAN信号を伝送周波数帯の信号に周波数変換する。周波数制御装置1Bは、周波数変換で得られた信号を同軸線に出力する。
【0026】
周波数制御装置1Cは、周波数制御装置1Aが周波数を変換しないと決定した場合、端子T4を介して同軸線から受信する信号のうち、無線LAN信号の周波数帯の信号をアンテナ33から送出する。また、周波数制御装置1Cは、アンテナ33で受信される無線LAN信号を同軸線に出力する。
【0027】
周波数制御装置1Aが周波数を変換すると決定した場合、周波数制御装置1Cは、端子T4を介して同軸線から受信する信号のうち、伝送周波数帯の信号を無線LAN信号の周波数帯へ変換し、変換により得られた信号をアンテナ33から送出する。また、周波数制御装置1Cは、アンテナ33で受信される無線LAN信号を伝送周波数帯の信号に周波数変換する。周波数制御装置1Cは、周波数変換で得られた信号を同軸線に出力する。
【0028】
コンピュータ34は、居室R2に位置し、アンテナ32との間で無線LAN信号を送受信することにより、同軸線と周波数制御装置1A及び周波数制御装置1Bとを介してホームゲートウエイ31と通信を行う。コンピュータ35は、居室R4に位置し、アンテナ33との間で無線LAN信号を送受信することにより、同軸線と周波数制御装置1A及び周波数制御装置1Cとを介してホームゲートウエイ31と通信を行う。コンピュータ34及びコンピュータ35は、ホームゲートウエイ31と通信をすることにより、外部ネットワーク4との通信が可能になっている。ここで、外部ネットワーク4は、インターネットサービスプロバイダが提供するネットワーク又はネットワークインターフェースや、インターネットなどである。
【0029】
図2は、第1の実施形態における周波数制御装置1及び放送波受信装置2の構成例を示すブロック図である。なお、周波数制御装置1A〜周波数制御装置1Cは同じ構成を有しているので、ここでは周波数制御装置1Aの構成について説明する。
【0030】
図2に示すように、周波数制御装置1は、送受信部11、周波数帯分離部12、周波数変換部13、送受信部14、周波数帯分離部15及び制御部16を備えている。
【0031】
送受信部11は、ホームゲートウエイ31が出力する無線LAN信号又はアンテナ32、33で受信された無線LAN信号を入力する。送受信部11は、入力した無線LAN信号を周波数帯分離部12に出力する。
【0032】
周波数帯分離部12は、送受信部11から入力される信号に対して、無線LAN信号の周波数帯の信号とそれ以外の周波数帯の信号とに分離する。周波数帯分離部12は、無線LAN信号の周波数帯の信号を周波数変換部13に出力する。また、周波数帯分離部12は、無線LAN信号の周波数帯以外の信号を送受信部14に出力する。
【0033】
周波数変換部13は、周波数帯分離部12から出力される無線LAN信号の周波数帯の信号を、伝送周波数帯の信号へ周波数変換する。周波数変換部13は、周波数変換により得られた信号を送受信部14に出力する。なお、周波数変換部13は、周波数変換が行われないと決定された場合、周波数変換を行わずに、周波数帯分離部12から出力される無線LAN信号の周波数帯の信号を送受信部14に出力する。
【0034】
送受信部14は、周波数帯分離部12から出力される無線LAN信号の周波数帯以外の信号と、周波数変換部13から出力される伝送周波数帯の信号とを合成する。送受信部14は、合成により得られた信号、建物内に敷設されている同軸線に出力する。また、送受信部14は、同軸線から入力される信号を周波数帯分離部15に出力する。
【0035】
周波数帯分離部15は、送受信部14から入力される信号に対して、伝送周波数帯の信号とそれ以外の周波数帯の信号とに分離する。周波数帯分離部15は、伝送周波数帯の信号を周波数変換部13に出力する。また、周波数帯分離部15は、伝送周波数帯以外の信号を送受信部11に出力する。
【0036】
周波数変換部13は、周波数帯分離部15から出力される伝送周波数帯の信号を、無線LAN信号の周波数帯の信号へ周波数変換する。周波数変換部13は、周波数変換により得られた信号を送受信部11に出力する。なお、周波数変換部13は、周波数変換が行われないと決定された場合、周波数変換を行わずに、周波数帯分離部15から出力される伝送周波数帯の信号を送受信部11に出力する。
【0037】
また、送受信部11は、周波数変換部13から入力される信号と、周波数帯分離部15から入力される信号とを合成する。送受信部11は、合成により得られた信号を、接続されているホームゲートウエイ31に出力するか又は接続されているアンテナ32、33から送出する。
【0038】
制御部16は、周波数制御装置1が周波数変換を行うか否かを決定する設定処理を行う。制御部16は、決定結果に基づいて周波数変換部13を制御する。制御部16は、設定処理において、無線LAN信号の周波数帯が放送信号によって利用されているか否かの問い合わせを放送波受信装置2に対して行う。
【0039】
図2に示すように、放送波受信装置2は、放送信号受信部21、信号送受信部22及び使用周波数判定部23を備えている。
【0040】
放送信号受信部21は、テレビ局などが利用する放送用アンテナや放送衛星などから送出される信号を受信する。パラボラアンテナや八木アンテナなどが放送信号受信部21として放送波受信装置2に備えられる。放送衛星などから送出される信号を受信する場合には、放送信号受信部21は、規格等で定められているダウンコンバートなどの信号処理を行う。放送信号受信部21は、受信して得られた放送信号を信号送受信部22及び使用周波数判定部23に出力する。
【0041】
信号送受信部22は、放送信号受信部21から出力される放送信号を同軸線に出力する。また、信号送受信部22は、周波数制御装置1からの問い合わせの制御信号を、同軸線を介して受信すると、受信した制御信号を使用周波数判定部23に出力する。また、信号送受信部22は、問い合わせの結果を示す応答信号を使用周波数判定部23から入力する。信号送受信部22は、入力した応答信号を同軸線に出力する。
【0042】
使用周波数判定部23は、信号送受信部22から制御信号が出力されると、放送波受信装置2が同軸線に出力している放送信号において、無線LAN信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定する。使用周波数判定部23は、判定結果を示す応答信号を信号送受信部22に出力する。例えば、放送信号受信部21がCS放送の左旋円波を受信している場合、放送信号には無線LAN信号の周波数帯(2.4GHz帯)の信号が含まれる。
【0043】
図3は、第1の実施形態における周波数制御装置1Aが行う設定処理を示すフローチャートである。周波数制御装置1Aにおいて、設定処理が開始されると、制御部16は、放送信号に無線LAN信号の周波数帯の信号が含まれているかを問い合わせる制御信号を、送受信部14を介して放送波受信装置2に送信する(ステップS1)。
【0044】
制御部16は、送受信部14を介して放送波受信装置2から応答信号を受信すると(ステップS2)、応答信号に基づいて無線LAN信号と周波数帯が重複する信号が放送信号にあるか否かを判定する(ステップS3)。
【0045】
無線LAN信号と重複する信号が放送信号にある場合(ステップS3:YES)、制御部16は、周波数変換部13において無線LAN信号を伝送周波数帯への周波数変換と、伝送周波数帯の信号を無線LAN信号の周波数帯への周波数変換とを行うことを決定し(ステップS4)、設定処理を終了させる。
【0046】
無線LAN信号と重複する信号が放送信号にない場合(ステップS3:NO)、制御部16は、周波数変換部13において周波数変換を行わないことを決定し(ステップS5)、設定処理を終了させる。
【0047】
図4は、第1の実施形態における周波数制御装置1B、1Cが行う設定処理を示すフローチャートである。
図3に示した設定処理との違いは、
図4に示す設定処理には、放送波受信装置2に対する問い合わせの処理(ステップS1)が省略されている点である。放送波受信装置2が送信する応答信号は、同軸線を介して、全ての周波数制御装置1A、1B及び1Cに伝達されるので、周波数制御装置1B、1CがステップS1を行わずともよい。他の各ステップは、
図3に示した設定処理の各ステップと同じ処理であるため、その処理の説明を省略する。
【0048】
図5は、第1の実施形態における通信システムにおける各装置の動作例を示すシーケンス図である。通信システムにおいて、各装置に電力が供給されるなどして動作が開始されると、放送波受信装置2は、テレビ放送などの信号を受信して、同軸線に放送信号の出力を開始する(ステップS21)。放送信号は、同軸線を介して各居室R1〜R4の端子T1〜T4に伝達される。居室R3に位置するテレビ受像機41は、放送信号を受信できるようになり、以後テレビ放送の視聴を可能にする。
【0049】
周波数制御装置1Aは、同軸線を介して、放送波受信装置2に対して、問い合わせの制御信号を送信する(ステップS22)。放送波受信装置2は、周波数制御装置1Aからの問い合わせに対する問い合わせ結果を示す応答信号を、同軸線を介して、各周波数制御装置1A〜1Cに送信する(ステップS23)。
【0050】
周波数制御装置1Aは、受信した応答信号に基づいて、周波数変換を行うか否かの決定をする設定処理を終了させる(ステップS24)。周波数制御装置1B、1Cも、周波数制御装置1Aと同様に、受信した応答信号に基づいて、周波数変換を行うか否かの決定をする設定処理を終了させる(ステップS25)。
【0051】
各周波数制御装置1A〜1Cにおける設定処理が終了すると、ホームゲートウエイ31(HW)及びコンピュータ34、35(PC)が同軸線を介した無線LANの通信を行うことが可能になる。コンピュータ34、35が外部ネットワーク4宛のデータを含む信号を周波数制御装置1B、1Cに出力すると、当該信号は同軸線を介して周波数制御装置1Aに伝送される(ステップS26)。周波数制御装置1Aに伝達した信号は、更にホームゲートウエイ31に出力されて外部ネットワーク4へ送信される。
【0052】
ホームゲートウエイ31が外部ネットワーク4からコンピュータ34、35宛のデータを受信すると(ステップS27)、当該データを含む無線LAN信号が周波数制御装置1Aに送信され(ステップS28)、同軸線及び周波数制御装置1B、1Cを介してコンピュータ34、35に伝送される。
【0053】
第1の実施形態における信号伝送システムによれば、同軸線で伝送される放送信号において、無線LAN信号と周波数帯が重複する信号が存在する場合には、放送信号で用いられていない周波数帯の信号に無線LAN信号を周波数変換して同軸線で伝送する。放送信号において、無線LAN信号と周波数帯が重複する信号が存在しない場合には、周波数変換を行わずに同軸線で伝送する。これにより、建物内において無線LAN信号を受信できる領域を広くして、無線LANの利便性を向上させることができる。また、放送信号において使用される周波数帯に変更が生じて、無線LAN信号を周波数変換せずに伝送すると干渉などが発生する可能性がある場合には、放送信号に影響のない周波数帯へ無線LAN信号を周波数変換して伝送するので、放送信号における周波数帯の利用状況にかかわらず、同軸線で無線LAN信号を伝送することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
第1の実施形態における信号伝送システムでは放送波受信装置の応答信号に応じて周波数変換を行うか否かを決定していた。これに対して、第2の実施形態における信号伝送システムは、周波数制御装置が放送信号における空き周波数帯を検出し、検出結果に応じて周波数変換を行うか否かを決定する。第2の実施形態における信号伝送システムは、第1の実施形態における信号伝送システムと同様に、
図1に示すように通信システムに適用できる。
【0055】
図6は、第2の実施形態における周波数制御装置5及び放送波受信装置20の構成例を示すブロック図である。周波数制御装置5は、送受信部11、周波数帯分離部12、周波数変換部13、送受信部14、周波数帯分離部15、制御部16及び空周波数帯検出部57を備えている。本実施形態の周波数制御装置5と第1の実施形態の周波数制御装置1との差異は、周波数制御装置5が空周波数帯検出部57を備えている点である。周波数制御装置5において周波数制御装置1が備える機能部と同じ機能部には同じ符号を付して、その機能部の説明を省略する。
【0056】
空周波数帯検出部57は、予め定められた周波数範囲において所定の帯域幅ごとに、同軸線において伝送されている信号における受信電力を測定する。空周波数帯検出部57は、測定した受信電力が予め定められた閾値以下である場合に、受信電力に対応する周波数帯が放送信号で利用されていない周波数帯であると判定する。空周波数帯検出部57は、利用有無の判定結果に基づいて、無線LAN信号の周波数帯が放送信号で利用されているか否かを判定する。空周波数帯検出部57は、無線LAN信号の周波数帯が放送信号で利用されている場合、利用有無の判定結果に基づいて、無線LAN信号より広い帯域幅の空き周波数帯を検出する。
【0057】
空周波数帯検出部57は、無線LAN信号の周波数帯が放送信号で利用されているか否かの判定結果を制御部16に出力する。また、空周波数帯検出部57は、無線LAN信号の周波数帯が放送信号で利用されている場合、無線LAN信号を同軸線で伝送可能な空き周波数帯を示す情報を制御部16に出力する。
【0058】
制御部16は、空周波数帯検出部57が出力する判定結果に基づいて、周波数変換部13において周波数変換を行うか否かを制御する。また、制御部16は、無線LAN信号の周波数帯が放送信号で利用されている場合には、無線LAN信号を空き周波数帯へ周波数変換させる制御と、空き周波数帯の信号を無線LAN信号の周波数帯へ周波数変換させる制御とを周波数変換部13に対して行う。
【0059】
また、
図6に示すように、放送波受信装置20は、放送信号受信部21を備える。放送信号受信部21は、受信して得られた放送信号を同軸に出力する。
【0060】
図7は、第2の実施形態における周波数制御装置5Aが行う設定処理を示すフローチャートである。周波数制御装置5Aにおいて、設定処理が開始されると、空周波数帯検出部57は、同軸線から得られる信号において、定められた周波数範囲に亘り所定の帯域幅ごとに受信電力を測定して、空き周波数帯を検出する(ステップS51)。
【0061】
制御部16は、空周波数帯検出部57が出力する判定結果及び空き周波数帯を示す情報を、同軸線を介して周波数制御装置5B、5Cへ送受信部14に送信させる(ステップS52)。
【0062】
制御部16は、判定結果に基づいて、無線LAN信号の周波数帯が放送信号において利用されるか否かを判定する(ステップS53)。無線LAN信号の周波数帯が利用されている場合(ステップS53:YES)、制御部16は、周波数変換部13において無線LAN信号の周波数帯と空き周波数帯との間の周波数変換を行うことを決定し(ステップS54)、設定処理を終了させる。無線LAN信号の周波数帯が利用されていない場合(ステップS53:NO)、制御部16は、周波数変換部13において周波数変換を行わないことを決定し(ステップS55)、設定処理を終了させる。
【0063】
図8は、第2の実施形態における周波数制御装置5B、5Cが行う設定処理を示すフローチャートである。
図7に示した設定処理との違いは、
図8に示す設定処理には、空き周波数帯を検出する処理(ステップS51)が省略されている点である。空き周波数帯の検出結果は、周波数制御装置5Aから周波数制御装置5B、5Cに伝達されるので、周波数制御装置5B、5CがステップS51を行わずともよい。他の各ステップは、
図7に示した設定処理の各ステップと同じ処理であるため、その処理の説明を省略する。
【0064】
図9は、第2の実施形態における通信システムにおける各装置の動作例を示すシーケンス図である。通信システムにおいて、各装置に電力が供給されるなどして動作が開始されると、放送波受信装置20は、テレビ放送などの信号を受信して、同軸線に放送信号の出力を開始する(ステップS61)。放送信号は、同軸線を介して各居室R1〜R4の端子T1〜T4に伝達される。居室R3に位置するテレビ受像機41は、放送信号を受信できるようになり、以後テレビ放送の視聴を可能にする。
【0065】
周波数制御装置5Aは、設定処理を開始し(ステップS62)、同軸線から得られる信号において空き周波数をスキャンし、判定結果及び空き周波数帯を示す情報を、同軸線を介して周波数制御装置5B、5Cへ送信する(ステップS63)。周波数制御装置5Aは、判定結果及び空き周波数帯を示す情報に基づいて、周波数変換を行うか否かの決定をする設定処理を終了させる。
【0066】
周波数制御装置5B、5Cは、周波数制御装置5Aから受信する判定結果及び空き周波数帯を示す情報に基づいて、周波数変換を行うか否かの決定をする設定処理を終了させる(ステップS64)。各周波数制御装置1A〜1Cにおける設定処理が終了すると、ホームゲートウエイ31(HW)及びコンピュータ34、35(PC)が同軸線を介した無線LANの通信を行うことが可能になる。
【0067】
以降の処理(ステップS26〜ステップS28)は、
図5に示した処理と同じであるので、各処理の説明を省略する。
【0068】
第2の実施形態における信号伝送システムによれば、同軸線で伝送される放送信号において、無線LAN信号と周波数帯が重複する信号が存在する場合には、放送信号で用いられていない周波数帯の信号に無線LAN信号を周波数変換して同軸線で伝送する。放送信号において、無線LAN信号と周波数帯が重複する信号が存在しない場合には、周波数変換を行わずに同軸線で伝送する。これにより、建物内において無線LAN信号を受信できる領域を広くして、無線LANの利便性を向上させることができる。また、放送信号において使用される周波数帯に変更が生じて、無線LAN信号を周波数変換せずに伝送すると干渉などが発生する可能性がある場合には、放送信号に影響のない周波数帯へ無線LAN信号を周波数変換して伝送するので、放送信号における周波数帯の利用状況にかかわらず、同軸線で無線LAN信号を伝送することができる。
【0069】
なお、第2の実施形態における信号伝送システムでは、無線LAN信号を移す先の周波数帯を周波数制御装置5が検出する構成について説明した。しかし、無線LAN信号を移す先の周波数帯が第1の実施形態のように予め定められている場合には、空周波数帯検出部57は無線LAN信号の周波数帯が利用されているか否かを検出し、検出結果を制御部16に出力するようにしてもよい。
【0070】
なお、上述の各実施形態において、周波数制御装置1A、5Aが設定処理の起点となる処理(ステップS1、S5)を行う構成について説明したが、周波数制御装置1B、1C又は周波数制御装置5B、5Cが設定処理の起点となる処理を行うようにしてもよい。
【0071】
上述した実施形態における周波数制御装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
【0072】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【解決手段】信号伝送システムは、放送波受信装置と複数の周波数制御装置とを備える。放送波受信装置は、放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれているか否かを判定する。周波数制御装置は、放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれていない場合、周波数制御装置間において伝送線を介して無線信号を送受信し、放送信号に無線信号の周波数帯の信号が含まれている場合、基地局装置又はアンテナから入力される無線信号を、放送信号で用いられていない周波数帯である伝送周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を周波数制御装置間において伝送線を介して送受信し、他の周波数制御装置から受信した信号を無線信号の周波数帯の信号に変換し、変換により得られた信号を基地局装置又はアンテナに出力する。