特許第5798231号(P5798231)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5798231端末装置、データ送信システム、通信端末、共通ポイント管理方法、データ送信方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5798231
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】端末装置、データ送信システム、通信端末、共通ポイント管理方法、データ送信方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20151001BHJP
   H04L 9/08 20060101ALI20151001BHJP
   H04L 9/14 20060101ALI20151001BHJP
【FI】
   G06Q30/02 140
   H04L9/00 601C
   H04L9/00 641
【請求項の数】17
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2014-241600(P2014-241600)
(22)【出願日】2014年11月28日
【審査請求日】2014年11月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 史郎
【審査官】 木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−317136(JP,A)
【文献】 特開2003−346030(JP,A)
【文献】 特開2009−295083(JP,A)
【文献】 特開2010−205106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34 ,
G09C 1/00 − 5/00 ,
H04K 1/00 − 3/00 ,
H04L 9/00 − 9/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化部と、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部と、
を備え
前記システムは、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、
前記暗号鍵記憶部に記憶されている自装置が設置されている店舗の暗号鍵に対応する復号鍵を記憶する復号鍵記憶部をさらに備え、
前記復号化部は、前記復号鍵記憶部に記憶されている復号鍵を用いて前記暗号化データを復号化する端末装置。
【請求項2】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化部と、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部と、
を備え
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、
前記復号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに前記暗号化部と同じ演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記暗号化データを復号化する端末装置。
【請求項3】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化部と、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部と、
を備え
前記暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する判定部と、
正しく復号化されたと判定された場合に、前記通信端末に保持されている前記暗号化データを消去する旨の指示である消去指示を生成する消去指示生成部と、
生成された前記消去指示を前記リーダライタを介して前記通信端末に送信する通信部と、をさらに備える端末装置。
【請求項4】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、
前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信部と、
を備え
前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信システム。
【請求項5】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、
前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信部と、
を備え
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信システム。
【請求項6】
前記共通ポイントにおけるサービスを提供する複数の共通ポイントシステムとの間で通信を行う第2通信部をさらに備え、
前記共通ポイントシステムのそれぞれには、前記共通ポイントシステムを識別するための情報である共通ポイントIDが割り当てられ、
前記第2通信部は、前記ユーザの通信端末からの要求に含まれる前記共通ポイントIDに基づいて、複数の共通ポイントシステムのうちのいずれかの共通ポイントシステムに前記要求を送信し、前記要求の送信元の共通ポイントシステムから前記所定のデータを受信する、請求項4又は5に記載のデータ送信システム。
【請求項7】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントの利用指示をユーザから受け付ける入力部と、
入力された前記利用指示に基づいてユーザが前記共通ポイントを利用する店舗を識別するための店舗ID及び利用する共通ポイントのポイント数を含むポイント要求を、前記共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムに送信し、前記システムから前記暗号化データを受信する第1通信部と、
受信された前記暗号化データを一時記憶する暗号化データ一時記憶部と、
前記暗号化データを前記店舗に備えられたリーダライタに送信し、前記リーダライタから前記暗号化データを消去する旨の消去指示を受信する第2通信部と、
前記消去指示に基づいて前記暗号化データ一時記憶部に記憶されている前記暗号化データを消去する消去部と、
を備える通信端末。
【請求項8】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、
を有し
前記システムは、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、
前記復号化ステップにおいて、前記暗号鍵記憶部に記憶されている端末装置が設置されている店舗の暗号鍵に対応する復号鍵を記憶する復号鍵記憶部に記憶されている復号鍵を用いて前記暗号化データを復号化する共通ポイント管理方法。
【請求項9】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、
を有し
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、
前記復号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに前記暗号化部と同じ演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記暗号化データを復号化する共通ポイント管理方法。
【請求項10】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、
を有し
前記暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する判定ステップと、
正しく復号化されたと判定された場合に、前記通信端末に保持されている前記暗号化データを消去する旨の指示である消去指示を生成する消去指示生成ステップと、
生成された前記消去指示を前記リーダライタを介して前記通信端末に送信する通信ステップと、をさらに有する共通ポイント管理方法。
【請求項11】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、
前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、
を有し
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、
前記暗号化ステップにおいて、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部に記憶されている暗号鍵のうち、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信方法。
【請求項12】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、
前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、
を有し
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、
前記暗号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信方法。
【請求項13】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、
をコンピュータに実行させ
前記システムは、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、
前記復号化ステップにおいて、前記暗号鍵記憶部に記憶されている端末装置が設置されている店舗の暗号鍵に対応する復号鍵を記憶する復号鍵記憶部に記憶されている復号鍵を用いて前記暗号化データを復号化させるためのコンピュータプログラム。
【請求項14】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、
をコンピュータに実行させ
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、
前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、
前記復号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに前記暗号化部と同じ演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記暗号化データを復号化させるためのコンピュータプログラム。
【請求項15】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、
復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、
をコンピュータに実行させ
前記暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する判定ステップと、
正しく復号化されたと判定された場合に、前記通信端末に保持されている前記暗号化データを消去する旨の指示である消去指示を生成する消去指示生成ステップと、
生成された前記消去指示を前記リーダライタを介して前記通信端末に送信する通信ステップと、をさらに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項16】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、
前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、
をコンピュータに実行させ
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、
前記暗号化ステップにおいて、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部に記憶されている暗号鍵のうち、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化させるためのコンピュータプログラム。
【請求項17】
異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、
前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、
をコンピュータに実行させ
前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、
前記暗号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共通ポイントシステムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、取引に応じてユーザにポイントを付与する仕組みが普及している(例えば、特許文献1参照)。このような仕組みでは、店舗毎に異なるポイントが付与される。したがって、ユーザは、店舗毎にポイントを蓄積するためのポイントカードやクーポンなどを持たなければならず、店舗の増大に伴って負担が大きくなってしまう。
このような問題を解決するため、近年、ポイントカードの共通化が進んでおり、共通ポイントカード運営事業者が運営する共通ポイントシステムを複数の店舗が導入する仕組みが普及している。共通ポイントシステムは、異なる店舗で同じポイントカードを利用可能にすることで、異なる店舗においてポイントの蓄積及びポイントの消費が可能なシステムである。このような異なる店舗において蓄積及び消費が可能なポイントを共通ポイントという。
共通ポイントシステムは、顧客にとっては異なる店舗で共通ポイントの蓄積及び共通ポイントの消費が可能となり、店舗にとっては顧客の勧誘につながるきっかけとなる。共通ポイントシステムは上述したように、利用者及び店舗の双方にとって便利なシステムである。
【0003】
一般的に、店舗が共通ポイントを顧客の支払いに充てようとした場合、その共通ポイントが信頼できるものであるかどうか確認する必要がある。例えば、顧客から1000円の支払いを共通ポイントで支払う旨の申し出があった場合、店舗では1000円に相当する共通ポイントが顧客のポイント残高に存在することを支払前に確認し、さらにその共通ポイントでの支払金額に相当する代金が店舗側に支払われることを事前に確認する必要がある。このような問題を解決するために、店舗側では、自社のシステムと共通ポイントシステムとをリアルタイムで接続し、共通ポイントを使った支払いを実施する際にはその都度共通ポイントシステムに照会をかけるような構成を導入している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−150102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
店舗のシステムと共通ポイントシステムとをリアルタイムで接続する構成は信頼性が高い。しかし、店舗にとっては、POS(Point Of Sale)端末等の装置を共通ポイントシステムに合わせて改造する必要があるためコストが高くなってしまう。特に、大手小売業と比べて売上高の少ない中小の小売業の店舗では、共通ポイントシステムと接続するためのシステムにかかるコストの負担が大きい。そのため、共通ポイントシステムは、中小の小売業の店舗まで普及していない。また、国内には、複数の異なる共通ポイントサービスを運営する事業者が存在するが、中小の小売業の店舗においてそれぞれの共通ポイントサービスにおける共通ポイントを決済に利用しようとする場合、複数の共通ポイントシステムとオンラインで接続しなければならず利用するためにかかるコストがさらに高くなってしまうという問題があった。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化部と、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部と、を備え、前記システムは、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、前記暗号鍵記憶部に記憶されている自装置が設置されている店舗の暗号鍵に対応する復号鍵を記憶する復号鍵記憶部をさらに備え、前記復号化部は、前記復号鍵記憶部に記憶されている復号鍵を用いて前記暗号化データを復号化する端末装置である。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化部と、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部と、を備え、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、前記復号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに前記暗号化部と同じ演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記暗号化データを復号化する端末装置である。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化部と、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部と、を備え、前記暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する判定部と、正しく復号化されたと判定された場合に、前記通信端末に保持されている前記暗号化データを消去する旨の指示である消去指示を生成する消去指示生成部と、生成された前記消去指示を前記リーダライタを介して前記通信端末に送信する通信部と、をさらに備える端末装置である。
【0011】
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信部と、を備え、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信システムである。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信部と、を備え、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信システムである。
【0012】
本発明の一態様は、上記のデータ送信システムであって、前記共通ポイントにおけるサービスを提供する複数の共通ポイントシステムとの間で通信を行う第2通信部をさらに備え、前記共通ポイントシステムのそれぞれには、前記共通ポイントシステムを識別するための情報である共通ポイントIDが割り当てられ、前記第2通信部は、前記ユーザの通信端末からの要求に含まれる前記共通ポイントIDに基づいて、複数の共通ポイントシステムのうちのいずれかの共通ポイントシステムに前記要求を送信し、前記要求の送信元の共通ポイントシステムから前記所定のデータを受信する。
【0013】
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントの利用指示をユーザから受け付ける入力部と、入力された前記利用指示に基づいてユーザが前記共通ポイントを利用する店舗を識別するための店舗ID及び利用する共通ポイントのポイント数を含むポイント要求を、前記共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムに送信し、前記システムから前記暗号化データを受信する第1通信部と、受信された前記暗号化データを一時記憶する暗号化データ一時記憶部と、前記暗号化データを前記店舗に備えられたリーダライタに送信し、前記リーダライタから前記暗号化データを消去する旨の消去指示を受信する第2通信部と、前記消去指示に基づいて前記暗号化データ一時記憶部に記憶されている前記暗号化データを消去する消去部と、を備える通信端末である。
【0014】
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、を有し、前記システムは、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、前記復号化ステップにおいて、前記暗号鍵記憶部に記憶されている端末装置が設置されている店舗の暗号鍵に対応する復号鍵を記憶する復号鍵記憶部に記憶されている復号鍵を用いて前記暗号化データを復号化する共通ポイント管理方法である。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、を有し、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、前記復号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに前記暗号化部と同じ演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記暗号化データを復号化する共通ポイント管理方法である。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、を有し、前記暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する判定ステップと、正しく復号化されたと判定された場合に、前記通信端末に保持されている前記暗号化データを消去する旨の指示である消去指示を生成する消去指示生成ステップと、生成された前記消去指示を前記リーダライタを介して前記通信端末に送信する通信ステップと、をさらに有する共通ポイント管理方法である。
【0015】
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、を有、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、前記暗号化ステップにおいて、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部に記憶されている暗号鍵のうち、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信方法である。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、を有、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、前記暗号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化するデータ送信方法である。
【0016】
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、をコンピュータに実行させ、前記システムは、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部をさらに備え、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、前記復号化ステップにおいて、前記暗号鍵記憶部に記憶されている端末装置が設置されている店舗の暗号鍵に対応する復号鍵を記憶する復号鍵記憶部に記憶されている復号鍵を用いて前記暗号化データを復号化させるためのコンピュータプログラムである。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、をコンピュータに実行させ、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、前記暗号化部は、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化し、前記復号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに前記暗号化部と同じ演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記暗号化データを復号化させるためのコンピュータプログラムである。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された前記暗号化データを取得して保持する前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタによって取得された前記暗号化データを復号化することによって前記所定のデータを復元する復号化ステップと、復元された前記所定のデータに含まれる共通ポイントを前記ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部に記憶させるステップと、をコンピュータに実行させ、前記暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する判定ステップと、正しく復号化されたと判定された場合に、前記通信端末に保持されている前記暗号化データを消去する旨の指示である消去指示を生成する消去指示生成ステップと、生成された前記消去指示を前記リーダライタを介して前記通信端末に送信する通信ステップと、をさらに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0017】
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、をコンピュータに実行させ、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報が含まれ、前記暗号化ステップにおいて、前記店舗毎に異なる暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部に記憶されている暗号鍵のうち、前記ユーザの要求に含まれる識別情報で識別される店舗に対応する暗号鍵を用いて前記所定のデータを暗号化させるためのコンピュータプログラムである。
本発明の一態様は、異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて前記共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化ステップと、前記暗号化データを、前記ユーザの通信端末と通信することによって前記暗号化データを取得するリーダライタを介して前記暗号化データを復号化する端末装置に送信する通信ステップと、をコンピュータに実行させ、前記ユーザの要求には、ユーザが前記共通ポイントを利用する店舗の識別情報及び前記通信端末の識別情報が含まれ、前記暗号化ステップにおいて、前記通信端末の識別情報と前記店舗の識別情報とに所定の演算を行うことによって共通鍵を生成し、生成した前記共通鍵を用いて前記所定のデータを暗号化させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態における共通ポイント利用システム100のシステム構成を示す図である。
図2】共通ポイントシステム10の機能構成を表す概略ブロック図である。
図3】共通ポイントシステム10が記憶する共通ポイントテーブルの具体例を示す図である。
図4】端末装置30の機能構成を表す概略ブロック図である。
図5】通信端末40の機能構成を表す概略ブロック図である。
図6】共通ポイント利用システム100を利用する際に通信端末40に表示される表示画面の画面例を示す図である。
図7】第1実施形態に共通ポイント利用システム100の処理の流れを示すシーケンス図である。
図8】共通ポイント利用システム100を利用する際に通信端末40に表示される表示画面の画面例の別例を示す図である。
図9】第2実施形態における共通ポイント利用システム100aのシステム構成を示す図である。
図10】共通ポイントシステム10aの機能構成を表す概略ブロック図である。
図11】端末装置30aの機能構成を表す概略ブロック図である。
図12】第3実施形態における共通ポイント利用システム100bのシステム構成を示す図である。
図13】共通ポイントシステム10bの機能構成を表す概略ブロック図である。
図14】中継システム60の機能構成を表す概略ブロック図である。
図15】第3実施形態に共通ポイント利用システム100bの処理の流れを示すシーケンス図である。
図16】第3実施形態に共通ポイント利用システム100bの処理の流れを示すシーケンス図である。
図17】第4実施形態における共通ポイント利用システム100cのシステム構成を示す図である。
図18】中継システム60cの機能構成を表す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の具体的な構成例(第1実施形態〜第4実施形態)について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における共通ポイント利用システム100のシステム構成を示す図である。第1実施形態における共通ポイント利用システム100は、共通ポイントシステム10、リーダライタ20、端末装置30及び通信端末40を備える。共通ポイントシステム10及び通信端末40は、ネットワーク50を介して通信可能に接続される。リーダライタ20及び端末装置30は、店舗21に備えられる。店舗21は、中小の小売業の店舗である。なお、図1に示された共通ポイント利用システム100の構成は一例であって、例えば共通ポイント利用システム100には、2つ以上の店舗21が存在してもよい。
【0021】
共通ポイントシステム10は、共通ポイントカード運営事業者が運営するシステムである。共通ポイントシステム10は、1又は複数の異なる共通ポイントサービスにおける共通ポイントをユーザ毎に管理する。共通ポイントシステム10は、通信端末40のユーザが店舗21にて共通ポイントを利用した場合、利用された共通ポイントに相当する代金を店舗21に支払う。また、共通ポイントシステム10は、通信端末40からの共通ポイントを利用する旨の通知(以下、「ポイント要求」という。)に応じて、所定のデータを暗号化して通信端末40に応答する。
【0022】
ポイント要求には、ユーザID、パスワード、利用ポイント数、店舗ID、端末ID、共通ポイントIDなどが含まれる。ユーザIDは、共通ポイントを利用するユーザを識別するための情報を表す。パスワードは、共通ポイントカード運営事業者に登録しているパスワードを表す。利用ポイント数は、ユーザが利用したい共通ポイントのポイント数を表す。店舗IDは、店舗を識別するための情報を表す。端末IDは、通信端末40を識別するための情報を表す。共通ポイントIDは、共通ポイントカード運営事業者が運営する共通ポイントシステムで利用されるポイントカードを識別するための情報を表す。所定のデータには、利用ポイント数の情報が含まれる。
【0023】
リーダライタ20は、通信端末40との間で近距離無線通信(例えばNFC(near field communication))によって通信を行う。なお、リーダライタ20と通信端末40との間の通信は、Bluetooth(登録商標)であってもよいし、SSC(Smart Sonic Communication)であってもよいし、超音波と磁界の組合せであってもよいし、その他の通信方式であってもよい。例えば、リーダライタ20は、通信端末から暗号化されたデータ(以下、「暗号化データ」という。)を取得する。また、リーダライタ20は、端末装置30との間で通信を行う。リーダライタ20と端末装置30との間で行われる通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
端末装置30は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器等の情報処理装置を用いて構成される。端末装置30は、リーダライタ20によって取得された暗号化データを復号化して、復号化されたデータ(以下、「復号化データ」という。)に示される利用ポイント数を保持する。そして、端末装置30は、店舗21の店員の操作に応じて、共通ポイントID、ポイント利用日時、利用ポイント数などの情報を対応付けて使用履歴として記録する。
【0024】
通信端末40は、共通ポイントを利用するユーザによって携帯される通信装置である。通信端末40は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器等の情報処理装置を用いて構成される。通信端末40は、ユーザの操作に応じてポイント要求を共通ポイントシステム10に送信することによって共通ポイントシステム10から共通ポイントをダウンロードする。
ネットワーク50は、どのように構成されたネットワークでもよい。ネットワーク50は、例えばインターネットを用いて構成されてもよい。
【0025】
図2は、共通ポイントシステム10の機能構成を表す概略ブロック図である。
共通ポイントシステム10は、1台又は複数台の情報処理装置によって構成される。例えば、共通ポイントシステム10が1台の情報処理装置で構成される場合、共通ポイントシステム10は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、共通ポイント利用プログラムを実行する。共通ポイント利用プログラムの実行によって、共通ポイントシステム10は、通信部101、制御部102、共通ポイントテーブル記憶部103、暗号化部104、ポイント使用履歴記憶部105、暗号鍵記憶部106を備える装置として機能する。なお、共通ポイントシステム10の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、共通ポイントシステム10は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。共通ポイント利用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。共通ポイント利用プログラムは、電気通信回線を介して提供されてもよい。
【0026】
通信部101は、ネットワーク50を介して通信端末40との間で通信を行う。例えば、通信部101は、通信端末40からポイント要求を受信する。また、通信部101は、暗号化データを通信端末40に送信する。
制御部102は、共通ポイントシステム10の各機能部を制御する。
共通ポイントテーブル記憶部103は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。共通ポイントテーブル記憶部103は、共通ポイントテーブルを記憶している。共通ポイントテーブルは、ユーザ毎に共通ポイントを管理するための情報を表すレコード(以下、「共通ポイントレコード」という。)によって構成される。
【0027】
暗号化部104は、共通ポイントテーブル記憶部103に記憶されている共通ポイントテーブルからポイント要求に含まれる利用ポイント数分の共通ポイントを取得し、取得した共通ポイントを含む所定のデータを、暗号鍵記憶部106に記憶されている暗号鍵を用いて暗号化することによって暗号化データを生成する。
【0028】
ポイント使用履歴記憶部105は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。ポイント使用履歴記憶部105は、ユーザ毎のポイント使用履歴を記憶している。具体的には、ポイント使用履歴記憶部105は、ユーザ毎に、共通ポイントID、ポイント利用日時、利用ポイント数、共通ポイントを利用した店舗の店舗IDなどの情報を対応付けてポイント使用履歴として記憶している。
暗号鍵記憶部106は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。暗号鍵記憶部106は、店舗21毎の異なる暗号鍵を記憶している。
【0029】
図3は、共通ポイントシステム10が記憶する共通ポイントテーブルの具体例を示す図である。
共通ポイントテーブルは、共通ポイントレコード80を複数有する。共通ポイントレコード80は、ユーザID、パスワード、共通ポイントID及び所持ポイント数の各値を有する。ユーザIDの値は、共通ポイントを利用するユーザを識別するための情報を表す。パスワードは、同じ共通ポイントレコード80のユーザIDで識別されるユーザが共通ポイントカード運営事業者に登録しているパスワードを表す。共通ポイントIDの値は、同じ共通ポイントレコード80のユーザIDで識別されるユーザが利用する共通ポイントシステムで利用されるポイントカードを識別するための情報を表す。所持ポイント数の値は、同じ共通ポイントレコード80のユーザIDで識別されるユーザが、共通ポイントIDで識別されるポイントカードに蓄積している共通ポイントのポイント数を表す。
【0030】
図3に示される例では、共通ポイントテーブルには1つのユーザIDが記録されている。このユーザIDは、“A”である。図3において、共通ポイントテーブルの最上段に記録されている共通ポイントレコード80は、ユーザIDの値が“A”、パスワードの値が“BB”、共通ポイントIDの値が“xxx”、所持ポイント数の値が“○○○”である。すなわち、ユーザID“A”のユーザが共通ポイントカード運営事業者に登録しているパスワードが“BB”であり、利用するポイントカードが“xxx”であり、ポイントカードに蓄積されている共通ポイントのポイント数が“○○○”であることが表されている。
【0031】
図4は、端末装置30の機能構成を表す概略ブロック図である。
端末装置30は、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、制御プログラムを実行する。制御プログラムの実行によって、端末装置30は、取得部301、制御部302、復号化部303、判定部304、表示部305、使用ポイント記憶部306、出力部307、復号鍵記憶部308を備える装置として機能する。なお、端末装置30の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、制御プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
【0032】
取得部301は、リーダライタ20から暗号化データを取得する。
制御部302は、端末装置30の各機能部を制御する。制御部302は、自装置(端末装置30)が設置されている店舗の店舗IDを記憶している。
復号化部303は、復号鍵記憶部308に記憶されている復号鍵を用いて、取得部301によって取得された暗号化データを復号化することによって所定のデータを復元する。
【0033】
判定部304は、暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する。復号化部303が暗号化データを復号化することができた場合、判定部304は暗号化データが正しく復号化されたと判定する。一方、復号化部303が暗号化データを復号化することができなかった場合、判定部304は暗号化データが正しく復号化されなかったと判定する。判定部304は、判定結果を制御部302に出力する。
【0034】
表示部305は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部305は、制御部302の制御に従って画面データを表示する。表示部305は、画像表示装置を端末装置30に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部305は、画面データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0035】
使用ポイント記憶部306は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。使用ポイント記憶部306は、ユーザ毎の使用ポイントを記憶している。具体的には、使用ポイント記憶部306は、ユーザ毎に、共通ポイントID、ポイント利用日時、利用ポイント数、共通ポイントを利用した店舗の店舗IDなどの情報を対応付けて記憶している。
【0036】
出力部307は、制御部302の制御に従って種々の情報を通信端末40に出力する。例えば、出力部307は、消去指示を通信端末40に出力する。消去指示とは、暗号化データを消去させるための指示である。また、出力部307は、制御部302に記憶されている店舗IDを通信端末40に出力する。
復号鍵記憶部308は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。復号鍵記憶部308は、共通ポイントシステム10の暗号鍵記憶部106に記憶されている自店舗の暗号鍵に対応する復号鍵を記憶している。
【0037】
図5は、通信端末40の機能構成を表す概略ブロック図である。
通信端末40は、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、情報送信プログラムを実行する。情報送信プログラムの実行によって、通信端末40は、通信部401(第1通信部)、近距離通信部402(第2通信部)、制御部403、暗号化データ一時記憶部404、アプリケーション記憶部405、入力部406、表示部407を備える装置として機能する。なお、通信端末40の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、情報送信プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、情報送信プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
【0038】
通信部401は、共通ポイントシステム10との間で通信を行う。例えば、通信部401は、ポイント要求を共通ポイントシステム10に送信する。また、例えば、通信部401は、共通ポイントシステム10から暗号化データを受信する。
近距離通信部402は、近距離通信を行うことによってリーダライタ20との間で通信を行う。近距離通信部110d−1は、例えばNFCにより電波を出力している装置から電波を取得してもよい。近距離通信部402は、通信部401によって受信された暗号化データをリーダライタ20に送信する。また、近距離通信部402は、リーダライタ20から消去指示を受信する。
【0039】
制御部403は、通信端末40の各機能部を制御する。制御部403(消去部)は、近距離通信部402によって消去指示が受信されると、暗号化データ一時記憶部404に記憶される暗号化データを消去する。
暗号化データ一時記憶部404は、通信部401によって受信された暗号化データを一時記憶する。
【0040】
アプリケーション記憶部405は、共通ポイントシステムにおいて利用される複数の店舗のポイントカードの情報を集約するアプリケーションを記憶している。
入力部406は、タッチパネル、ボタン等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部406は、ユーザの指示を通信端末40に入力する際にユーザによって操作される。また、入力部406は、入力装置を通信端末40に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、入力部406は、入力装置においてユーザの入力に応じて生成された入力信号を通信端末40に入力する。
【0041】
表示部407は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部407は、制御部403の制御に従って画面データを表示する。表示部407は、画像表示装置を通信端末40に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部407は、画面データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0042】
図6は、共通ポイント利用システム100を利用する際に通信端末40に表示される表示画面の画面例を示す図である。
以下、図6を用いて共通ポイントをダウンロードするまでの処理について説明する。
図6(A)は、店舗選択画面の表示例を示す図である。店舗選択画面は、ユーザが共通ポイントを利用する店舗を選択するための画面である。店舗選択画面は、ユーザの操作によってアプリケーション記憶部405に記憶されているアプリケーションが起動された際に表示部407に表示される。
【0043】
店舗選択画面には、店舗一覧表示領域4071が設けられる。店舗一覧表示領域4071は、アプリケーションに登録されている店舗が一覧表示される領域である。また、店舗一覧表示領域4071には、店舗選択ボタンが表示される。店舗選択ボタンは、ユーザが買い物をしている店舗を選択する際に使用するボタンである。図6(A)に示す例では、店舗一覧表示領域4071には店舗選択ボタン81〜83が表示されている。店舗選択ボタン81は、店舗Aに対応するボタンである。店舗選択ボタン82は、店舗Bに対応するボタンである。店舗選択ボタン83は、店舗Cに対応するボタンである。ユーザは、店舗一覧表示領域4071に表示された店舗選択ボタンの中から自身が買い物をしている店舗に対応する店舗選択ボタンを選択する。なお、ユーザが店舗一覧表示領域4071を上下にスクロールすることによって、アプリケーションに登録されているが店舗一覧表示領域4071には表示されていなかった店舗に対応する店舗選択ボタンを表示させることができる。
【0044】
ユーザによっていずれかの店舗選択ボタンが選択されると、制御部403は表示部407に表示する画面を店舗選択画面から図6(B)に示す共通ポイント運営者選択画面に切り替える。共通ポイント運営者選択画面は、共通ポイントカード運営事業者を選択するための画面である。共通ポイント運営者選択画面には、共通ポイント運営者一覧表示領域4072が設けられる。共通ポイント運営者一覧表示領域4072は、店舗選択画面によって選択された店舗で利用可能なポイントカードの共通ポイントカード運営事業者が一覧表示される領域である。また、共通ポイント運営者一覧表示領域4072には、運営者選択ボタンが表示される。運営者選択ボタンは、ユーザが支払いに利用する共通ポイントの運営者を選択する際に使用するボタンである。
【0045】
図6(B)に示す例では、共通ポイント運営者一覧表示領域4072には店舗Aで利用可能な共通ポイント運営者を示す運営者選択ボタン84〜86が表示されている。運営者選択ボタン84は、共通ポイントXに対応するボタンである。運営者選択ボタン85は、共通ポイントYに対応するボタンである。運営者選択ボタン86は、共通ポイントZに対応するボタンである。ユーザは、共通ポイント運営者一覧表示領域4072に表示された運営者選択ボタンの中から自身が支払いに利用する共通ポイントの運営者に対応する運営者選択ボタンを選択する。なお、ユーザが共通ポイント運営者一覧表示領域4072を上下にスクロールすることによって、店舗Aで利用可能ではあるが共通ポイント運営者一覧表示領域4072には表示されていなかった運営者に対応する運営者選択ボタンを表示させることができる。
【0046】
ユーザによっていずれかの運営者選択ボタンが選択されると、制御部403は表示部407に表示する画面を共通ポイント運営者選択画面から図6(C)に示す共通ポイントダウンロード画面に切り替える。共通ポイントダウンロード画面は、ユーザが共通ポイントをダウンロードするための処理を行う画面である。共通ポイントダウンロード画面には、ユーザ情報入力領域87及び88、利用ポイント入力領域89及びダウンロードボタン90が表示される。ユーザ情報入力領域87及び88は、ユーザ情報を入力するための領域である。ユーザ情報は、例えばユーザIDやパスワードなどである。利用ポイント入力領域89は、ユーザが実際に利用する共通ポイントを入力するための領域である。ダウンロードボタン90は、ダウンロードを実行するために使用するボタンである。
【0047】
図6(C)に示す例では、共通ポイントダウンロード画面には店舗Aで利用可能な共通ポイントXの共通ポイントをダウンロードする際の例が表示されている。ユーザは、ユーザ情報入力領域87、88及び利用ポイント入力領域89をそれぞれ選択し、必要な情報を入力する。必要な情報が入力された後、ユーザがダウンロードボタン90を選択することによってダウンロードが実行される。なお、ユーザID及びパスワードは、一度入力されると、次回以降に前回(例えば、1回前)入力された値がユーザ情報入力領域87及び88に自動で入力されてもよい。
以下の説明では、図6で説明した処理(アプリケーションの起動からダウンロードボタン90の選択までの処理)をポイントダウンロード処理と記載する。
【0048】
図7は、第1実施形態に共通ポイント利用システム100の処理の流れを示すシーケンス図である。
通信端末40は、ユーザの操作に応じてポイントダウンロード処理を実行する(ステップS101)。ダウンロードボタン90が選択されると、通信端末40の制御部403は店舗ID、共通ポイントID、ユーザID、パスワード及び利用ポイント数を含むポイント要求を生成する。通信部401は、生成されたポイント要求を共通ポイントシステム10に送信する(ステップS102)。
【0049】
共通ポイントシステム10の通信部101は、通信端末40から送信されたポイント要求を受信する。制御部102は、共通ポイントテーブル記憶部103に記憶されている共通ポイントテーブルと、受信されたポイント要求に含まれる共通ポイントID、ユーザID及びパスワードとに基づいてユーザの認証を行う。具体的には、制御部102は、共通ポイントテーブルに記憶されている共通ポイントレコード80のうち、共通ポイントIDの項目に記録されている値がポイント要求に含まれる共通ポイントIDの値と同じ共通ポイントレコード80を選択する。次に、制御部102は、選択した共通ポイントレコード80のユーザID及びパスワードと、ポイント要求に含まれるユーザID及びパスワードとが一致する共通ポイントレコード80があるか否か判定する。一致する共通ポイントレコード80がない場合、制御部102は正当なユーザではないと判定する。認証がなされなかった場合、制御部102は、正当なユーザではない旨を含むエラー通知を生成し、生成したエラー通知を通信部101を介してポイント要求の送信元の通信端末40に送信する。
【0050】
一方、一致する共通ポイントレコード80がある場合、制御部102は正当なユーザであると判定する。認証がなされた場合、制御部102は利用ポイントの有無判定を行う(ステップS103)。具体的には、まず、制御部102は、共通ポイントテーブル記憶部103に記憶されている共通ポイントテーブルを読み出す。次に、制御部102は、読み出した共通ポイントテーブルに登録されている共通ポイントレコード80のうち、ポイント要求に含まれるユーザID及び共通ポイントIDに対応する共通ポイントレコード80を選択する。制御部102は、選択した共通ポイントレコード80の所持ポイント数の項目に記録されている値を取得する。そして、制御部102は、取得した値が、ユーザが要求している利用ポイント以上であるか否か判定する。取得した値が、ユーザが要求している利用ポイント以上である場合、制御部102は利用ポイント有りと判定する。一方、取得した値が、ユーザが要求している利用ポイント未満である場合、制御部102は利用ポイント無しと判定する。
【0051】
制御部102は、利用ポイント無しと判定した場合、残高不足である旨を含む通知(以下、「不足通知」という。)を生成し、生成した不足通知を通信部101を介してポイント要求の送信元の通信端末40に送信する。
一方、制御部102は、利用ポイント有りと判定した場合、ポイント要求の送信元の通信端末40のポイント要求に含まれる利用ポイント数分の共通ポイント及び店舗IDを暗号化部104に出力する。この場合、制御部102は、取得した値と利用ポイント数との差分の差額ポイントを共通ポイントテーブルの所持ポイント数の項目に上書きすることによって所持ポイント数の値を更新する。なお、この際、制御部102は、出力時の時刻を記憶する。
【0052】
暗号化部104は、暗号鍵記憶部106に記憶されている店舗毎の暗号鍵のうち、店舗IDで識別される暗号鍵を取得する。暗号化部104は、取得した暗号鍵を用いて共通ポイントを含む所定のデータを暗号化する(ステップS104)。この処理によって、暗号化データが生成される。その後、通信部101は、暗号化データを通信端末40に送信する(ステップS105)。
通信端末40の通信部401は、共通ポイントシステム10から送信された暗号化データを受信する。制御部403は、受信された暗号化データを暗号化データ一時記憶部404に一時記憶する(ステップS106)。
【0053】
その後、ユーザが共通ポイントを利用したい店舗のリーダライタ20に通信端末40を近づけると、通信端末40はリーダライタ20との間で通信を行う。具体的には、近距離通信部402は、暗号化データ一時記憶部404に一時記憶されている暗号化データをリーダライタ20に送信する(ステップS107)。
リーダライタ20は、通信端末40から暗号化データ及び端末IDを取得する(ステップS108)。リーダライタ20は、取得した暗号化データ及び端末IDを端末装置30に出力する(ステップS109)。
【0054】
端末装置30の取得部301は、リーダライタ20から暗号化データ及び端末IDを取得する。制御部302は、取得部301から暗号化データ及び端末IDを取得し、取得した暗号化データ及び端末IDと、店舗IDとを復号化部303に出力する。復号化部303は、復号鍵記憶部308に記憶されている復号鍵を用いて暗号化データを復号化する(ステップS110)。
【0055】
判定部304は、暗号化データが正しく復号化されたか否かを判定する(ステップS111)。判定部304は、判定結果を制御部302に出力する。判定結果が暗号化データが正しく復号化されなかった旨を示す結果である場合、制御部302はエラー通知を表示部407に表示させる。一方、判定結果が暗号化データが正しく復号化された旨を示す結果である場合、制御部302は消去指示を生成し、生成した消去指示を出力部307を介してリーダライタ20に出力する(ステップS112)。
【0056】
リーダライタ20は、端末装置30から出力された消去指示を取得し、取得した消去指示を通信端末40に出力する(ステップS113)。
通信端末40の通信部401は、リーダライタ20から消去指示を受信する。制御部403は、受信された消去指示に従って、暗号化データ一時記憶部404に記憶されている暗号化データを消去する(ステップS114)。
【0057】
暗号化データの消去が完了すると、制御部403は完了通知を生成し、生成した完了通知を通信部401を介して共通ポイントシステム10に送信する(ステップS115)。完了通知とは、共通ポイントシステム10に要求した共通ポイントの利用が完了したことを示す通知である。完了通知には、共通ポイントID、ポイント利用日時、利用ポイント数及び店舗IDの情報が含まれる。
【0058】
共通ポイントシステム10の通信部101は、通信端末40から送信された完了通知を受信する。制御部102は、完了通知が受信されると、完了通知に含まれる情報をポイント使用履歴としてポイント使用履歴記憶部105に記録する(ステップS116)。なお、制御部102は、タイムスタンプに記録されている時刻から一定時刻が経過するまでの間、完了通知が受信されなかった場合、又は、通信端末40から共通ポイントの利用を取り消す旨の通知がなされた場合には、利用ポイント数分の共通ポイントを共通ポイントテーブルの所持ポイント数の項目に加算することによって所持ポイント数を更新する。
また、端末装置30の制御部302は、店員の操作に応じて共通ポイントID、ポイント利用日時、利用ポイント数などの情報を使用履歴として使用ポイント記憶部306に記録する(ステップS117)。
そして、一定の期間(例えば、一カ月)経過後に、共通ポイントシステム10の共通ポイントカード運営事業者は、ポイント使用履歴記憶部105に記憶されている情報に基づいて、店舗21に対して代金を支払う。
【0059】
以上のように構成された共通ポイント利用システム100によれば、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することができる。以下、上記効果について具体的に説明する。共通ポイント利用システム100では、顧客自らが通信端末40を操作して共通ポイントシステム10から支払いに充てる共通ポイントをダウンロードする。このように、共通ポイント利用システム100では、共通ポイントを支払金額に充てようとする顧客自らが使用する共通ポイントを通信端末40にダウンロードする。そして、ダウンロードされた共通ポイントが店舗21に備えられたリーダライタ20を介して端末装置30に送信され、共通ポイントが使用される。そのため、店舗では自社のシステムと共通ポイントシステムとをオンラインでリアルタイムに接続する必要が無くなる。これにより、自社のシステムを改造する必要もなくなり、さらに従来かかっていた共通ポイントシステムとの接続にかかる通信費用も抑えることができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することが可能になる。
【0060】
さらに、共通ポイントシステム10からダウンロードされる共通ポイントは、共通ポイントシステム10に事前に記憶されている店舗毎に異なる暗号鍵によって暗号化されている。ここで、共通ポイント利用システム100では、共通ポイントシステム10に共通ポイントシステムを利用する店舗毎に異なる暗号鍵が事前に記憶されており、各店舗の端末装置30にはそれぞれ共通ポイントシステム10に登録した自店舗の暗号鍵に対応する復号鍵が記憶されている。したがって、店舗側では、共通ポイントシステム10に記憶されている自店舗の暗号鍵に対応する復号鍵で通信端末40にダウンロードされた共通ポイントの正当性を判断する。そして、正当であると判断された場合にのみ共通ポイントを支払いに充てることできる。そのため、店舗では、安全に共通ポイントシステムを利用することも可能になる。
【0061】
また、共通ポイントシステム10と端末装置30との双方で共通ポイントの使用履歴に関する情報を記憶している。したがって、双方に記憶されている共通ポイントの使用履歴に関する情報を突合することによっていずれかで不正が行われていないかを確認することができる。さらに、店舗21では、共通ポイントの使用履歴を保持しているため、使用された共通ポイント分の代金を共通ポイントシステム10から回収することができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても安心して利用することが可能になる。
【0062】
<変形例>
リーダライタ20及び端末装置30の一部又は全ての機能が店舗21に備えられるPOS端末(不図示)に備えられてもよい。
共通ポイント利用システム100は、以下のように構成されてもよい。
共通ポイントシステム10の暗号化部104は、暗号化データを生成する際に共通ポイントの他にユニークな数字を含めて暗号化を行う。端末装置30の判定部304は、復号化部303によって復元された所定のデータに含まれるユニークな数字を過去に同一の通信端末40から受信したことがあるか否かを判定する。そして、ユニークな数字を過去に同一の通信端末40から受信したことがある場合、判定部304は不正とみなし制御部302に通知する。制御部302は、この通知を受けて表示部305に不正が発生している旨の表示を行う。このように構成される場合、端末装置30は、通信端末40の端末IDと、過去に受信したユニークな数字とを対応付けて記憶する記憶部を備える。
このように構成されることによって、不正を防止することができる。例えば、過去にユーザの通信端末40に蓄積されたデータを解析・コピーして、再度、通信端末40に蓄積し、同一の店舗で共通ポイントを消費する場合を考える。このような場合、不正に共通ポイントが使用されてしまうおそれがある。そこで、上記のような構成をとることによって不正を防止することができる。
【0063】
また、暗号化部104は、暗号化データ生成時のタイムスタンプを所定のデータに含めて暗号化を行ってもよい。このように構成される場合、生成された暗号化データには、共通ポイントの他にタイムスタンプが含まれる。そして、端末装置30の判定部304は、復号化部303によって復号化されて復元された所定のデータに含まれるタイムスタンプの時刻から所定の時間が経過している場合には所定のデータに含まれる共通ポイントを無効と判定してもよい。
このように構成されることによって、不正を防止することができる。例えば、過去にユーザの通信端末40に蓄積されたデータを解析・コピーして、再度、通信端末40に蓄積し、同一の店舗で共通ポイントを消費する場合を考える。このような場合、不正に共通ポイントが使用されてしまうおそれがある。それに対し、上記のような構成をとることによってコピーされたデータにはタイムスタンプの情報が含まれていない、もしくは含まれていたとしても所定の時間を経過している可能性が高い。したがって、共通ポイントが無効にされるため、不正に利用されてしまうおそれを防止することができる。
【0064】
本実施形態では、ダウンロード処理においてユーザの操作によってアプリケーション記憶部405に記憶されているアプリケーションが起動された場合に店舗選択画面が表示される例を示したが、これに限定される必要はない。例えば、ダウンロード処理においてユーザの操作によってアプリケーションが起動された場合に、図8(A)に示すような共通ポイント運営者選択画面が表示部407に表示されてもよい。図8(A)に示す共通ポイント運営者選択画面には、共通ポイント運営者一覧表示領域4073が設けられる。共通ポイント運営者一覧表示領域4073は、ユーザが利用可能なポイントカードの共通ポイントカード運営事業者が一覧表示される領域である。また、共通ポイント運営者一覧表示領域4073には、運営者選択ボタンが表示される。
【0065】
図8(A)に示す例では、共通ポイント運営者一覧表示領域4073にはユーザが利用可能な共通ポイント運営者を示す運営者選択ボタン91〜93が表示されている。運営者選択ボタン91は、共通ポイントXに対応するボタンである。運営者選択ボタン92は、共通ポイントYに対応するボタンである。運営者選択ボタン93は、共通ポイントZに対応するボタンである。ユーザは、共通ポイント運営者一覧表示領域4073に表示された運営者選択ボタンの中から自身が支払いに利用する共通ポイントの運営者に対応する運営者選択ボタンを選択する。なお、ユーザが共通ポイント運営者一覧表示領域4073を上下にスクロールすることによって、ユーザが利用可能ではあるが共通ポイント運営者一覧表示領域4073には表示されていなかった運営者に対応する運営者選択ボタンを表示させることができる。
【0066】
ユーザによっていずれかの運営者選択ボタンが選択されると、制御部403は表示部407に表示する画面を共通ポイント運営者選択画面から図8(B)に示す店舗選択画面に切り替える。図8(B)に示す店舗選択画面には、店舗一覧表示領域4074が設けられる。店舗一覧表示領域4074は、共通ポイント運営者選択画面によって選択された運営者のポイントカードを利用可能な店舗が一覧表示される領域である。また、店舗一覧表示領域4074には、店舗選択ボタンが表示される。図8(B)に示す例では、店舗一覧表示領域4074には店舗選択ボタン94〜96が表示されている。店舗選択ボタン94は、店舗Aに対応するボタンである。店舗選択ボタン95は、店舗Bに対応するボタンである。店舗選択ボタン96は、店舗Cに対応するボタンである。ユーザは、店舗一覧表示領域4074に表示された店舗選択ボタンの中から自身が買い物をしている店舗に対応する店舗選択ボタンを選択する。なお、ユーザが店舗一覧表示領域4074を上下にスクロールすることによって、選択された運営者のポイントカードを利用可能な店舗ではあるが店舗一覧表示領域4074には表示されていなかった店舗に対応する店舗選択ボタンを表示させることができる。
【0067】
ユーザによっていずれかの店舗選択ボタンが選択されると、制御部403は表示部407に表示する画面を店舗選択画面から図8(C)に示す共通ポイントダウンロード画面に切り替える。共通ポイントダウンロード画面には、ユーザ情報入力領域97及び98、利用ポイント入力領域99及びダウンロードボタン100が表示される。ユーザ情報入力領域87及び88は、ユーザ情報を入力するための領域である。ユーザ情報は、例えばユーザIDやパスワードなどである。利用ポイント入力領域89は、ユーザが実際に利用する共通ポイントを入力するための領域である。ダウンロードボタン90は、ダウンロードを実行するために使用するボタンである。
【0068】
図8(C)に示す例では、共通ポイントダウンロード画面には店舗Aで利用可能な共通ポイントXの共通ポイントをダウンロードする際の例が表示されている。ユーザは、ユーザ情報入力領域87、88及び利用ポイント入力領域89をそれぞれ選択し、必要な情報を入力する。必要な情報が入力された後、ユーザがダウンロードボタン90を選択することによってダウンロードが実行される。なお、この処理は、以下に示す第2実施形態から第4実施形態も同様に行われてもよい。
【0069】
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態における共通ポイント利用システム100aのシステム構成を示す図である。第2実施形態における共通ポイント利用システム100aは、共通ポイントシステム10a、リーダライタ20、端末装置30a及び通信端末40を備える。共通ポイントシステム10a及び通信端末40は、ネットワーク50を介して通信可能に接続される。リーダライタ20及び端末装置30aは、店舗21に備えられる。店舗21は、中小の小売業の店舗である。なお、図9に示された共通ポイント利用システム100の構成は一例であって、例えば共通ポイント利用システム100には、2つ以上の店舗21が存在してもよい。
【0070】
第2実施形態における共通ポイント利用システム100aでは、共通ポイントシステム10aが共通鍵を生成して、生成した共通鍵を用いて所定のデータを暗号化し、端末装置30が共通鍵を生成して、生成した共通鍵を用いて暗号化データを復号化する。なお、リーダライタ20及び通信端末40の構成は、第1実施形態におけるリーダライタ20及び通信端末40の構成と同じであるため説明を省略する。
【0071】
図10は、共通ポイントシステム10aの機能構成を表す概略ブロック図である。
共通ポイントシステム10aは、1台又は複数台の情報処理装置によって構成される。例えば、共通ポイントシステム10aが一台の情報処理装置で構成される場合、共通ポイントシステム10aは、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、共通ポイント利用プログラムを実行する。共通ポイント利用プログラムの実行によって、共通ポイントシステム10aは、通信部101、制御部102、共通ポイントテーブル記憶部103、暗号化部104a、ポイント使用履歴記憶部105を備える装置として機能する。なお、共通ポイントシステム10aの各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、共通ポイント利用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、共通ポイント利用プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
【0072】
第2実施形態における共通ポイントシステム10aは、暗号化部104に代えて暗号化部104aを備える点、暗号鍵記憶部106を備えない点で共通ポイントシステム10と構成が異なる。共通ポイントシステム10aは、他の構成については共通ポイントシステム10と同様である。そのため、共通ポイントシステム10a全体の説明は省略し、暗号化部104aについて説明する。
【0073】
暗号化部104aは、所定のアルゴリズムに従って共通鍵を生成する。例えば、暗号化部104aは、通信部101によって受信されたポイント要求に含まれる端末IDと店舗IDとを用いて共通鍵を生成する。暗号化部104aは、共通ポイントテーブル記憶部103に記憶されている共通ポイントテーブルからポイント要求に含まれる利用ポイント数分の共通ポイントを取得し、取得した共通ポイントを含む所定のデータを、生成した共通鍵を用いて暗号化することによって暗号化データを生成する。
【0074】
図11は、端末装置30aの機能構成を表す概略ブロック図である。
端末装置30aは、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、制御プログラムを実行する。制御プログラムの実行によって、端末装置30aは、取得部301、制御部302、復号化部303a、判定部304、表示部305、使用ポイント記憶部306、出力部307を備える装置として機能する。なお、端末装置30aの各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、制御プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
【0075】
第2実施形態における端末装置30aは、復号化部303に代えて復号化部303aを備える点、復号鍵記憶部308を備えない点で端末装置30と構成が異なる。端末装置30aは、他の構成については端末装置30と同様である。そのため、端末装置30a全体の説明は省略し、復号化部303aについて説明する。
【0076】
復号化部303は、共通ポイントシステム10aの暗号化部104aと同じ所定のアルゴリズムに従って共通鍵を生成する。例えば、復号化部303aは、取得部301によって取得された暗号化データの送信元の通信端末40の端末IDと、制御部302が記憶している店舗IDとを用いて共通鍵を生成する。復号化部303aは、生成した共通鍵を用いて暗号化データを復号化することによって所定のデータを復元する。
【0077】
以上のように構成された共通ポイント利用システム100aによれば、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することができる。以下、上記効果について具体的に説明する。共通ポイント利用システム100aでは、顧客自らが通信端末40を操作して共通ポイントシステム10aから支払いに充てる共通ポイントをダウンロードする。このように、共通ポイント利用システム100aでは、共通ポイントを支払金額に充てようとする顧客自らが使用する共通ポイントを通信端末40にダウンロードする。そして、ダウンロードされた共通ポイントが店舗21に備えられたリーダライタ20を介して端末装置30aに送信され、共通ポイントが使用される。そのため、店舗では自社のシステムと共通ポイントシステムとをオンラインでリアルタイムに接続する必要が無くなる。これにより、自社のシステムを改造する必要もなくなり、さらに従来かかっていた共通ポイントシステムとの接続にかかる通信費用も抑えることができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することが可能になる。
【0078】
さらに、共通ポイントシステム10aからダウンロードされる共通ポイントは、共通ポイントシステム10aによって生成された共通鍵によって暗号化されている。ここで、共通ポイント利用システム100aでは、共通ポイントの使用要求がなされる度に共通ポイントシステム10aと各店舗の端末装置30aとで同じアルゴリズムによって共通鍵が生成される。具体的には、共通ポイントを使用するユーザの通信端末40の端末IDと、ユーザが共通ポイントを使用する店舗の店舗IDとに基づいて共通鍵が生成される。したがって、店舗側では、自店舗で生成された共通鍵で通信端末40にダウンロードされた共通ポイントの正当性を判断する。そして、正当であると判断された場合にのみ共通ポイントを支払いに充てることできる。そのため、店舗では、安全に共通ポイントシステムを利用することも可能になる。
【0079】
また、共通ポイントシステム10aと端末装置30aとの双方で共通ポイントの使用履歴に関する情報を記憶している。したがって、双方に記憶されている共通ポイントの使用履歴に関する情報を突合することによっていずれかで不正が行われていないかを確認することができる。さらに、店舗21では、共通ポイントの使用履歴を保持しているため、使用された共通ポイント分の代金を共通ポイントシステム10aから回収することができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても安心して利用することが可能になる。
【0080】
<変形例>
第2実施形態の共通ポイント利用システム100aに備えられる各装置又は各システムは、第1実施形態と同様に変形されてもよい。
【0081】
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態における共通ポイント利用システム100bのシステム構成を示す図である。第3実施形態における共通ポイント利用システム100bは、複数の共通ポイントシステム10b−1〜10b−N(Nは2以上の整数)、リーダライタ20、端末装置30、通信端末40b及び中継システム60を備える。通信端末40b及び中継システム60は、ネットワーク50を介して通信可能に接続される。共通ポイントシステム10b−1〜10b−Nのそれぞれ及び中継システム60は、ネットワーク70を介して通信可能に接続される。リーダライタ20及び端末装置30は、店舗21に備えられる。なお、図12に示された共通ポイント利用システム100bの構成は一例であって、例えば共通ポイント利用システム100bには、2つ以上の店舗21が存在してもよい。なお、以下の説明では、共通ポイントシステム10b−1〜10b−Nを特に区別しない場合には共通ポイントシステム10bと記載する。
【0082】
第3実施形態における共通ポイント利用システム100bでは、共通ポイントシステム10bと通信端末40bとの間で共通ポイントシステム10bの取りまとめを行う中継システム60が、通信端末40bからのポイント要求の送信先に相当する共通ポイントカード運営事業者の共通ポイントシステム10bに送信し、共通ポイントシステム10bから送信された所定のデータを暗号化した暗号化データを通信端末40bに送信する。
以下、共通ポイント利用システム100bについて具体的に説明する。なお、リーダライタ20及び端末装置30については第1実施形態における共通ポイント利用システム100におけるリーダライタ20及び端末装置30と同様の構成であるため説明を省略する。
【0083】
共通ポイントシステム10bは、共通ポイントカード運営事業者が運営するシステムである。共通ポイントシステム10bのそれぞれは、互いに異なる共通ポイントサービスにおける共通ポイントをユーザ毎に管理する。共通ポイントシステム10bは、それぞれ異なる共通ポイントIDで識別される。共通ポイントシステム10bは、通信端末40bのユーザが店舗21にて共通ポイントを利用した場合、利用された共通ポイントに相当する代金を中継システム60を介して店舗21に支払う。また、共通ポイントシステム10bは、通信端末40bからのポイント要求に応じて、所定のデータを自システムに記憶している暗号鍵を用いて暗号化して通信端末40bに応答する。
【0084】
通信端末40bは、共通ポイントを利用するユーザによって携帯される通信装置である。通信端末40bは、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器等の情報処理装置を用いて構成される。通信端末40bは、ユーザの操作に応じてポイント要求を中継システム60に送信することによって中継システム60から共通ポイントをダウンロードする。なお、通信端末40bは、通信を行う相手が共通ポイントシステム10bではなく、中継システム60である点で第1実施形態における通信端末40と構成が異なる。その他の構成については、通信端末40と同様であるため通信端末40bの具体的な構成については説明を省略する。
【0085】
中継システム60は、共通ポイントシステム10bと通信端末40bとの間でデータの中継を行うシステムである。中継システム60は、中継システムの運営事業者が運営するシステムである。中継システム60は、通信端末40bからのポイント要求に基づいてポイント要求の送信先の共通ポイントシステム10bに接続して、要求されたポイント数分の共通ポイントをダウンロードする。この際、中継システム60は、自システムに記憶している暗号鍵を用いて共通ポイントを暗号化することによって暗号化データを生成し、生成した暗号化データを通信端末40bに送信する。また、中継システム60は、各共通ポイントシステム10bを管理する。具体的には、中継システム60は、通信端末40から送信されたポイント要求に含まれる共通ポイントIDで識別される共通ポイントシステム10bにポイント要求を送信することによって共通ポイントシステム10b毎の管理を行う。また、中継システム60は、ユーザが利用した共通ポイントにおける共通ポイントサービスを提供する共通ポイントシステム10bを運営している共通ポイントカード運営事業者が店舗21に支払う共通ポイントに相当する代金を共通ポイントカード運営事業者に代わり店舗21に支払う。
【0086】
図13は、共通ポイントシステム10bの機能構成を表す概略ブロック図である。
共通ポイントシステム10bは、1台又は複数台の情報処理装置によって構成される。例えば、共通ポイントシステム10bが一台の情報処理装置で構成される場合、共通ポイントシステム10bは、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、共通ポイント利用プログラムを実行する。共通ポイント利用プログラムの実行によって、共通ポイントシステム10bは、通信部101b、制御部102b、共通ポイントテーブル記憶部103、ポイント使用履歴記憶部105を備える装置として機能する。なお、共通ポイントシステム10bの各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、共通ポイント利用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、共通ポイント利用プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
【0087】
第3実施形態における共通ポイントシステム10bは、通信部101及び制御部102に代えて通信部101b及び制御部102bを備える点、暗号化部104及び暗号鍵記憶部106を備えない点で共通ポイントシステム10と構成が異なる。共通ポイントシステム10bは、他の構成については共通ポイントシステム10と同様である。そのため、共通ポイントシステム10b全体の説明は省略し、通信部101b及び制御部102bについて説明する。
【0088】
通信部101bは、ネットワーク70を介して中継システム60との間で通信を行う。例えば、通信部101aは、中継システム60からポイント要求を受信する。また、通信部101aは、所定のデータを中継システム60に送信する。
制御部102aは、共通ポイントシステム10aの各機能部を制御する。制御部102aは、通信部101aによって受信されたポイント要求に基づいて共通ポイントテーブル記憶部103に記憶されている共通ポイントテーブルから利用ポイント数に相当する共通ポイントを取得する。
【0089】
図14は、中継システム60の機能構成を表す概略ブロック図である。
中継システム60は、1台又は複数台の情報処理装置によって構成される。例えば、中継システム60が一台の情報処理装置で構成される場合、中継システム60は、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、中継プログラムを実行する。中継プログラムの実行によって、中継システム60は、第1通信部601、制御部602、第2通信部603、暗号化部604、暗号鍵記憶部605、管理データ記憶部606を備える装置として機能する。なお、中継システム60の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、中継プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、中継プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
【0090】
第1通信部601は、通信端末40との間で通信を行う。例えば、第1通信部601は、通信端末40bからポイント要求を受信する。また、例えば、第1通信部601は、暗号化データを通信端末40bに送信する。
制御部602は、中継システム60の各機能部を制御する。
第2通信部603は、共通ポイントシステム10bとの間で通信を行う。例えば、第2通信部603は、ポイント要求に含まれる共通ポイントIDで識別される共通ポイントシステム10bにポイント要求を送信する。また、例えば、第2通信部603は、所定のデータを受信する。
【0091】
暗号化部604は、第2通信部603によって受信された所定のデータを取得し、取得した所定のデータを、暗号鍵記憶部605に記憶されている暗号鍵を用いて暗号化することによって暗号化データを生成する。
暗号鍵記憶部605は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。暗号鍵記憶部605は、店舗21毎の異なる暗号鍵を記憶している。
【0092】
図15及び図16は、第3実施形態に共通ポイント利用システム100bの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図7と同様の処理については、図15及び図16において図7と同様の符号を付して説明を省略する。
ダウンロードボタン90が選択されると、通信端末40の制御部403は店舗ID、共通ポイントID、ユーザID、パスワード及び利用ポイント数を含むポイント要求を生成する。通信部401は、生成されたポイント要求を中継システム60に送信する(ステップS201)。
【0093】
第1通信部601は、通信端末40から送信されたポイント要求を受信する。制御部602は、ポイント要求に含まれる共通ポイントIDを取得する。制御部602は、第2通信部603を制御して、共通ポイントIDで識別される共通ポイントシステム10bにポイント要求を送信させる。第2通信部603は、制御部602の制御に従って、ポイント要求を共通ポイントIDで識別される共通ポイントシステム10bに送信する(ステップS202)。
【0094】
共通ポイントシステム10bの通信部101bは、中継システム60からポイント要求を受信する。制御部102bは、受信されたポイント要求に含まれる共通ポイントID、ユーザID及びパスワードに基づいてユーザの認証を行う。認証がなされなかった場合、通信部101bはエラー通知を中継システム60に送信する。この場合、中継システム60の第1通信部601は、エラー通知を通信端末40に送信する。
一方、認証がなされた場合、制御部102bは利用ポイントの有無判定を行う(ステップS203)。
【0095】
具体的には、制御部102bは、共通ポイントテーブル記憶部103に記憶されている共通ポイントテーブルを読み出す。制御部102bは、読み出した共通ポイントテーブルに登録されている共通ポイントレコードのうち、ポイント要求に含まれるユーザID及び共通ポイントIDに対応する共通ポイントレコードを選択する。制御部102bは、選択した共通ポイントレコードの所持ポイント数の項目に記録されている値を取得する。そして、制御部102bは、取得した値が、ユーザが要求している利用ポイント以上であるか否か判定する。取得した値が、ユーザが要求している利用ポイント以上である場合、制御部102bは利用ポイント有りと判定する。一方、取得した値が、ユーザが要求している利用ポイント未満である場合、制御部102bは利用ポイント無しと判定する。
【0096】
制御部102bは、利用ポイント無しと判定した場合、不足通知を生成し、生成した不足通知を通信部101bを介して中継システム60に送信する。この場合、中継システム60の第1通信部601は、不足通知を通信端末40に送信する。
一方、制御部102bは、利用ポイント有りと判定した場合、ポイント要求の送信元の通信端末40の端末ID、取得した値からポイント要求に含まれる利用ポイント数分の共通ポイント及び店舗IDを含む所定のデータを通信部101bを介して中継システム60に送信する(ステップS204)。なお、制御部102bは、取得した値と利用ポイント数との差分の差額ポイントを共通ポイントテーブルの所持ポイント数の項目に上書きすることによって所持ポイント数の値を更新する。
【0097】
第2通信部603は、共通ポイントシステム10bから送信された所定のデータを受信する。暗号化部604は、暗号鍵記憶部605に記憶されている店舗毎の暗号鍵のうち、店舗IDで識別される暗号鍵を取得する。暗号化部604は、取得した暗号鍵を用いて共通ポイントを含む所定のデータを暗号化する(ステップS205)。その後、第1通信部601は、暗号化データを通信端末40に送信する(ステップS206)。
通信端末40の通信部401は、中継システム60から送信された暗号化データを受信する。制御部403は、受信された暗号化データを暗号化データ一時記憶部404に一時記憶する(ステップS207)。その後、ステップS107からステップS114までの処理が実行される。
【0098】
暗号化データの消去が完了すると、制御部403は完了通知を生成し、生成した完了通知を通信部401を介して中継システム60に送信する(ステップS208)。
第1通信部601は、通信端末40から送信された完了通知を受信し、受信した完了通知を制御部602及び第2通信部603を介して共通ポイントシステム10bに送信する(ステップS209)。
共通ポイントシステム10bの通信部101bは、中継システム60から送信された完了通知を受信する。制御部102bは、完了通知が受信されると、完了通知に含まれる情報をポイント使用履歴記憶部105に記録する(ステップS210)。その後、ステップS117の処理が実行される。
そして、一定の期間(例えば、一カ月)経過後に、共通ポイントシステム10の共通ポイントカード運営事業者は、ポイント使用履歴記憶部105に記憶されている情報に基づいて、代金を中継システム60を介して店舗21に支払う。
【0099】
以上のように構成された共通ポイント利用システム100bによれば、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することができる。以下、上記効果について具体的に説明する。共通ポイント利用システム100bでは、顧客自らが通信端末40bを操作して中継システム60を介して共通ポイントシステム10bから支払いに充てる共通ポイントをダウンロードする。このように、共通ポイント利用システム100bでは、共通ポイントを支払金額に充てようとする顧客自らが使用する共通ポイントを通信端末40bにダウンロードする。そして、ダウンロードされた共通ポイントが店舗21に備えられたリーダライタ20を介して端末装置30に送信され、共通ポイントが使用される。そのため、店舗では自社のシステムと共通ポイントシステムとをオンラインでリアルタイムに接続する必要が無くなる。これにより、自社のシステムを改造する必要もなくなり、さらに従来かかっていた共通ポイントシステムとの接続にかかる通信費用も抑えることができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することが可能になる。
【0100】
さらに、共通ポイントシステム10bからダウンロードされる共通ポイントは、共通ポイントシステム10bと通信端末40bとの間で中継を行う中継システム60に事前に記憶されている店舗毎の異なる暗号鍵によって暗号化されている。ここで、共通ポイント利用システム100bでは、中継システム60に共通ポイントシステムを利用する店舗毎の異なる暗号鍵が事前に記憶されており、各店舗の端末装置30にはそれぞれ中継システム60に登録した自店舗の暗号鍵に対応する復号鍵が記憶されている。したがって、店舗側では、中継システム60に記憶されている自店舗の暗号鍵に対応する復号鍵で通信端末40bにダウンロードされた共通ポイントの正当性を判断する。そして、正当であると判断された場合にのみ共通ポイントを支払いに充てることできる。そのため、店舗では、安全に共通ポイントシステムを利用することも可能になる。
【0101】
また、本実施形態では、共通ポイントシステム10bの共通ポイントカード運営事業者にとっては、店舗毎の暗号鍵を管理する必要が無くなる。これにより、共通ポイントシステム10bの低コストの運用が可能になる。店舗側においては、中継システム60と契約するだけで複数の共通ポイントシステム10bのサービスを顧客に提供することができるため、利便性を向上させることが可能になる。
【0102】
また、共通ポイントシステム10bと端末装置30との双方で共通ポイントの使用履歴に関する情報を記憶している。したがって、双方に記憶されている共通ポイントの使用履歴に関する情報を突合することによっていずれかで不正が行われていないかを確認することができる。さらに、店舗21では、共通ポイントの使用履歴を保持しているため、使用された共通ポイント分の代金を共通ポイントシステム10bから回収することができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても安心して利用することが可能になる。
【0103】
<変形例>
リーダライタ20及び端末装置30aの一部又は全ての機能が店舗21に備えられるPOS端末(不図示)に備えられてもよい。
共通ポイント利用システム100bは、以下のように構成されてもよい。
中継システム60の暗号化部604は、暗号化データを生成する際に共通ポイントの他にユニークな数字を含めて暗号化を行う。端末装置30の判定部304は、復号化部303によって復元された所定のデータに含まれるユニークな数字を過去に同一の通信端末40bから受信したことがあるか否かを判定する。そして、ユニークな数字を過去に同一の通信端末40bから受信したことがある場合、判定部304は不正とみなし制御部302に通知する。制御部302は、この通知を受けて表示部305に不正が発生している旨の表示を行う。このように構成される場合、端末装置30は、通信端末40bの端末IDと、過去に受信したユニークな数字とを対応付けて記憶する記憶部を備える。
このように構成されることによって、不正を防止することができる。例えば、過去にユーザの通信端末40bに蓄積されたデータを解析・コピーして、再度、通信端末40bに蓄積し、同一の店舗で共通ポイントを消費する場合を考える。このような場合、不正に共通ポイントが使用されてしまうおそれがある。そこで、上記のような構成をとることによって不正を防止することができる。
【0104】
また、暗号化部604は、暗号化データ生成時のタイムスタンプを所定のデータに含めて暗号化を行ってもよい。このように構成される場合、生成された暗号化データには、共通ポイントの他にタイムスタンプが含まれる。そして、端末装置30の判定部304は、復号化部303によって復号化されて復元された所定のデータに含まれるタイムスタンプの時刻から所定の時間が経過している場合には所定のデータに含まれる共通ポイントを無効と判定してもよい。
このように構成されることによって、不正を防止することができる。例えば、過去にユーザの通信端末40bに蓄積されたデータを解析・コピーして、再度、通信端末40bに蓄積し、同一の店舗で共通ポイントを消費する場合を考える。このような場合、不正に共通ポイントが使用されてしまうおそれがある。それに対し、上記のような構成をとることによってコピーされたデータにはタイムスタンプの情報が含まれていない、もしくは含まれていたとしても所定の時間を経過している可能性が高い。したがって、共通ポイントが無効にされるため、不正に利用されてしまうおそれを防止することができる。
【0105】
[第4実施形態]
図17は、第4実施形態における共通ポイント利用システム100cのシステム構成を示す図である。第4実施形態における共通ポイント利用システム100cは、複数の共通ポイントシステム10b、リーダライタ20、端末装置30、通信端末40b及び中継システム60cを備える。通信端末40b及び中継システム60cは、ネットワーク50を介して通信可能に接続される。共通ポイントシステム10bのそれぞれ及び中継システム60cは、ネットワーク70を介して通信可能に接続される。リーダライタ20及び端末装置30は、店舗21に備えられる。なお、図17に示された共通ポイント利用システム100cの構成は一例であって、例えば共通ポイント利用システム100cには、2つ以上の店舗21が存在してもよい。
【0106】
第4実施形態における共通ポイント利用システム100cでは、中継システム60cが共通鍵を生成して、生成した共通鍵を用いて共通ポイントシステム10bから送信される所定のデータを暗号化し、端末装置30が共通鍵を生成して、生成した共通鍵を用いて暗号化データを復号化する。
以下、共通ポイント利用システム100cについて具体的に説明する。なお、共通ポイントシステム10b、リーダライタ20及び通信端末40の構成は、第3実施形態における共通ポイントシステム10b、リーダライタ20及び通信端末40の構成と同じであるため説明を省略する。また、端末装置30aの構成は、第2実施形態における端末装置30aの構成と同じであるため説明を省略する。
【0107】
中継システム60cは、共通ポイントシステム10bと通信端末40bとの間でデータの中継を行うシステムである。中継システム60cは、通信端末40bからのポイント要求に基づいてポイント要求の送信先の共通ポイントシステム10bに接続して、要求されたポイント数分の共通ポイントをダウンロードする。この際、中継システム60cは、自システムで共通鍵を生成し、生成した暗号鍵を用いて共通ポイントを暗号化することによって暗号化データを生成し、生成した暗号化データを通信端末40bに送信する。
【0108】
図18は、中継システム60cの機能構成を表す概略ブロック図である。
中継システム60cは、1台又は複数台の情報処理装置によって構成される。例えば、中継システム60cが一台の情報処理装置で構成される場合、中継システム60cは、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、中継プログラムを実行する。中継プログラムの実行によって、中継システム60cは、第1通信部601、制御部602、第2通信部603、暗号化部604cを備える装置として機能する。なお、中継システム60cの各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、中継プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、中継プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
【0109】
第4実施形態における中継システム60cは、暗号化部604に代えて暗号化部604cを備える点、暗号鍵記憶部605を備えない点で中継システム60と構成が異なる。中継システム60cは、他の構成については中継システム60と同様である。そのため、中継システム60c全体の説明は省略し、暗号化部604cについて説明する。
【0110】
暗号化部604cは、所定のアルゴリズムに従って共通鍵を生成する。例えば、暗号化部604cは、第1通信部601によって受信されたポイント要求に含まれる端末IDと店舗IDとを用いて共通鍵を生成する。そして、暗号化部604cは、第2通信部603によって受信された所定のデータを、生成した共通鍵を用いて暗号化することによって暗号化データを生成する。
【0111】
以上のように構成された共通ポイント利用システム100cによれば、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することができる。以下、上記効果について具体的に説明する。共通ポイント利用システム100cでは、顧客自らが通信端末40bを操作して中継システム60cを介して共通ポイントシステム10bから支払いに充てる共通ポイントをダウンロードする。このように、共通ポイント利用システム100cでは、共通ポイントを支払金額に充てようとする顧客自らが使用する共通ポイントを通信端末40bにダウンロードする。そして、ダウンロードされた共通ポイントが店舗21に備えられたリーダライタ20を介して端末装置30aに送信され、共通ポイントが使用される。そのため、店舗では自社のシステムと共通ポイントシステムとをオンラインでリアルタイムに接続する必要が無くなる。これにより、自社のシステムを改造する必要もなくなり、さらに従来かかっていた共通ポイントシステムとの接続にかかる通信費用も抑えることができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用することが可能になる。
【0112】
さらに、共通ポイントシステム10bからダウンロードされる共通ポイントは、共通ポイントシステム10bと通信端末40bとの間で中継を行う中継システム60cによって生成された共通鍵によって暗号化されている。ここで、共通ポイント利用システム100cでは、共通ポイントの使用要求がなされる度に中継システム60cと各店舗の端末装置30aとで同じアルゴリズムによって共通鍵が生成される。具体的には、共通ポイントを使用するユーザの通信端末40bの端末IDと、ユーザが共通ポイントを使用する店舗の店舗IDとに基づいて共通鍵が生成される。したがって、店舗側では、自店舗で生成された共通鍵で通信端末40bにダウンロードされた共通ポイントの正当性を判断する。そして、正当であると判断された場合にのみ共通ポイントを支払いに充てることできる。そのため、店舗では、安全に共通ポイントシステムを利用することも可能になる。
【0113】
また、本実施形態では、共通ポイントシステム10bの共通ポイントカード運営事業者にとっては、店舗毎の暗号鍵を管理する必要が無くなる。これにより、共通ポイントシステム10bの低コストの運用が可能になる。店舗側においては、中継システム60と契約するだけで複数の共通ポイントシステム10bのサービスを顧客に提供することができるため、利便性を向上させることが可能になる。
【0114】
また、共通ポイントシステム10bと端末装置30aとの双方で共通ポイントの使用履歴に関する情報を記憶している。したがって、双方に記憶されている共通ポイントの使用履歴に関する情報を突合することによっていずれかで不正が行われていないかを確認することができる。さらに、店舗21では、共通ポイントの使用履歴を保持しているため、使用された共通ポイント分の代金を共通ポイントシステム10bから回収することができる。そのため、中小の小売業の店舗であっても安心して利用することが可能になる。
【0115】
<変形例>
第4実施形態の共通ポイント利用システム100cに備えられる各装置又は各システムは、第3実施形態と同様に変形されてもよい。
【0116】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0117】
10、10b(10b−1〜10b−N)…共通ポイントシステム, 20…リーダライタ, 30、30a…端末装置, 40、40b…通信端末, 50…ネットワーク, 60、60c…中継システム, 70…ネットワーク, 101、101b…通信部, 102、102b…制御部, 103…共通ポイントテーブル記憶部(共通ポイント記憶部), 104、104a…暗号化部, 105…ポイント使用履歴記憶部, 106…暗号鍵記憶部, 301…取得部, 302…制御部, 303、303a…復号化部, 304…判定部, 305…表示部, 306…使用ポイント記憶部, 307…出力部, 308…復号鍵記憶部, 401…通信部, 402…近距離通信部, 403…制御部, 404…暗号化データ一時記憶部, 405…アプリケーション記憶部, 406…入力部, 407…表示部, 601…第1通信部, 602…制御部, 603…第2通信部, 604、604c…暗号化部, 605…暗号鍵記憶部
【要約】
【課題】中小の小売業の店舗であっても低コストで共通ポイントシステムを利用すること。
【解決手段】異なる店舗でポイントの蓄積及び消費が可能な共通ポイントを利用するユーザの要求に応じて端末装置共通ポイントを含む所定のデータを暗号化して暗号化データを生成する暗号化部と、端末装置暗号化データを送信する通信部と、を備えるシステムから送信された端末装置暗号化データを取得して保持する端末装置ユーザの通信端末と通信することによって端末装置暗号化データを取得するリーダライタによって取得された端末装置暗号化データを復号化することによって端末装置所定のデータを復元する復号化部と、復元された端末装置所定のデータに含まれる共通ポイントを端末装置ユーザの使用ポイントとして記憶する使用ポイント記憶部と、を備える端末装置。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18