(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5798254
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】ネットワーク構成要素の集中的な過負荷の管理をクラウドベースで実行するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04L 12/911 20130101AFI20151001BHJP
H04L 12/70 20130101ALI20151001BHJP
【FI】
H04L12/911
H04L12/70 D
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-533359(P2014-533359)
(86)(22)【出願日】2012年9月28日
(65)【公表番号】特表2014-532354(P2014-532354A)
(43)【公表日】2014年12月4日
(86)【国際出願番号】US2012057783
(87)【国際公開番号】WO2013049480
(87)【国際公開日】20130404
【審査請求日】2014年4月28日
(31)【優先権主張番号】61/541,381
(32)【優先日】2011年9月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(73)【特許権者】
【識別番号】510279365
【氏名又は名称】ゼットティーイー (ユーエスエー) インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】クハスナビッシュ,ブミップ
【審査官】
安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/049742(WO,A2)
【文献】
国際公開第2011/118585(WO,A1)
【文献】
特開2003−060691(JP,A)
【文献】
特開2011−138506(JP,A)
【文献】
特表2013−513139(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0016214(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/911
H04L 12/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーション及びサービスと通信する通信伝達部と、前記アプリケーション及びサービスの利用に供される媒体部分と、を有するネットワーク構成要素への集中的な過負荷の制御をクラウドベースで実行する方法であって、
公開されているアプリケーションインターフェース及びリソースプログラミングインターフェースを介して、公用、私設、若しくは公共ネットワークから、前記過負荷の制御に必要な期間、前記通信伝達部のためのリソースブロックを探り当てることによって取得し、
前記ネットワーク構成要素の前記通信伝達部は、仮想私設ネットワークリンクを介して、指令により前記ネットワーク構成要素の媒体部分からのリソースを配分し、
前記公用、私設、若しくは公共ネットワークから、前記過負荷の制御に必要な期間、前記ネットワーク構成要素の前記媒体部分に用いられるリソースブロックを探り当てることによって取得し、ここで、前記リソースブロックは統一されたビューによりリソースプールに集積されて前記ネットワーク構成要素の前記通信伝達部に提供され、
前記リソースブロックは、過負荷の制御に必要な期間、継続的に前記アプリケーション及びサービスの利用に供され、利用された後に開放される方法。
【請求項2】
前記ネットワーク構成要素は、スタンドアローン若しくはインフラネットワーク構成要素である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記仮想私設ネットワークリンクは、標準化されたプロファイルにより公開されているプロトコルを駆動させる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記通信伝達部に用いられるリソースブロックおよび前記媒体部分に用いられるリソースブロックは、リソースブローカーまたは交換会社により供給される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ネットワーク構成要素への集中的な過負荷の制御をクラウドベースで実行する機器であって、
公開されているアプリケーションインターフェース及びリソースプログラミングインターフェースを介して、公用、私設、若しくは公共ネットワークから探り当てることにより取得された前記過負荷の制御に必要な期間に用いられるリソースブロックを含み、アプリケーション及びサービスと通信するネットワーク構成要素の通信伝達部と、
前記公用、私設、若しくは公共ネットワークから探り当てることにより取得された前記過負荷の制御に必要な期間に用いられるリソースブロックを含み、前記アプリケーション及びサービスに利用される前記ネットワーク構成要素の媒体部分と、
を有し、
前記リソースブロックは、統一されたビューによりリソースプールに集積されて前記ネットワーク構成要素の前記通信伝達部に提供され、
前記ネットワーク構成要素の前記通信伝達部は、さらに仮想私設ネットワークリンクを介して、命令により前記ネットワーク構成要素の媒体部分のリソースを配分し、
前記リソースブロックは、過負荷の制御に必要な期間、継続的に前記アプリケーション及びサービスの利用に供され、利用された後に開放される機器。
【請求項6】
前記ネットワーク構成要素は、スタンドアローン若しくはインフラネットワーク構成要素である請求項5に記載の機器。
【請求項7】
前記仮想私設ネットワークリンクは、標準化されたプロファイルを用いて、公開されているプロトコルを実行する請求項5に記載の機器。
【請求項8】
前記通信伝達部に用いられるリソースブロックおよび前記媒体部分に用いられるリソースブロックは、リソースブローカーまたは交換会社により供給される請求項5に記載の機器。
【請求項9】
アプリケーション及びサービスと通信する通信伝達部と、前記アプリケーション及びサービスに利用される媒体部分と、を有するネットワーク構成要素への集中的な過負荷の制御をクラウドベースで実行するシステムであって、
公開されているアプリケーションインターフェース及びリソースプログラミングインターフェースを介して、公用、私設、若しくは公共ネットワークから、前記過負荷の制御に必要な期間、前記通信伝達部に用いられるリソースブロックを探り当てることによって取得する手段と、
仮想私設ネットワークリンクを介して、指令により前記ネットワーク構成要素の媒体部分のリソースを配分する手段と、
前記公用、私設、若しくは公共ネットワークから、前記過負荷の制御に必要な期間、前記ネットワーク構成要素の前記媒体部分に用いられるリソースブロックを探り当てることによって取得する手段と、前記リソースブロックは統一されたビューによりリソースプールに集積されて前記ネットワーク構成要素の前記通信伝達部に提供され、
過負荷の制御に必要な期間、継続的に前記アプリケーション及びサービスの利用のために前記リソースブロックを供給し、利用された後に開放する手段と、
を有するシステム。
【請求項10】
前記ネットワーク構成要素はスタンドアローン若しくはインフラネットワーク構成要素である請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記仮想私設ネットワークリンクは、標準化されたプロファイルを用いて、公開されているプロトコルを実行する請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記通信伝達部に用いられるリソースブロックおよび前記媒体部分に用いられるリソースブロックは、リソースブローカーまたは交換会社により供給される請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
アプリケーション及びサービスと通信する通信伝達部と、前記アプリケーション及びサービスに利用される媒体部分と、を有するネットワーク構成要素への集中的な過負荷の制御をクラウドベースで実行する指令であって、
公開されているアプリケーションインターフェース及びリソースプログラミングインターフェースを介して、公用、私設、若しくは公共ネットワークから、前記過負荷の制御に必要な期間、前記通信伝達部に用いられるリソースブロックを探り当てることによって取得する指令及び仮想私設ネットワークリンクを介して、指令により前記ネットワーク構成要素の媒体部分のリソースの配分を、前記ネットワーク構成要素の前記通信伝達部により制御する指令と、
前記公用、私設、若しくは公共ネットワークから、前記過負荷の制御に必要な期間、前記ネットワーク構成要素の前記媒体部分に用いられるリソースブロックを探り当てることによって取得する指令と、
前記リソースブロックは統一されたビューによりリソースプールに集積されて前記ネットワーク構成要素の前記通信伝達部に提供され、
過負荷の制御に必要な期間、継続的に前記アプリケーション及びサービスの利用のために前記リソースブロックを供給し、利用された後に開放する指令と、
を格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
前記ネットワーク構成要素はスタンドアローン若しくはインフラネットワーク構成要素である請求項13に記載の記録媒体。
【請求項15】
前記仮想私設ネットワークリンクは、標準化されたプロファイルを用いて、公開されているプロトコルを実行する請求項13に記載の記録媒体。
【請求項16】
前記通信伝達部に用いられるリソースブロックおよび前記媒体部分に用いられるリソースブロックは、リソースブローカーまたは交換会社により供給される請求項13に記載の記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークの構成要素の集中的な過負荷の管理をクラウドベースで実行するためのシステム及び方法の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークにおいて、受領したリクエストをすべて遂行するのにネットワーク構成要素が十分なリソースを具有していない場合、過負荷が発生する。該リソースの具体例としては、CPUの処理能力、メモリ、ネットワーク帯域幅、ディスクリソース等が挙げられる。あるネットワーク構成要素は、高頻度に流入するサービス要求および/または障害につながる部分的なネットワーク故障が原因で、長期的に過負荷となることがある。集中的な過負荷は、過負荷がネットワーク若しくはネットワーク構成要素の一部分に集中して作用することによって引き起こされる特殊な場合である。当該一部分は、電話番号やIPアドレスといったネットワーク目的地からスイッチングとネットワーク・サーバーの群にまで至る。
【0003】
過負荷をコントロールする機能が備わっていない場合、こういった過負荷はコミュニケーションネットワークの安定性を害し、ひいては致命的にサービスの遂行を滅殺することになりかねない。究極的には、リクエストがクライアントへのサービスの提供不能性によって喪失されてしまい、ネットワーク構成要素が提供されないままという状態にすら陥ってしまう。しばし、過負荷にまつわる問題は自己増殖し、ネットワーク構成要素にさらなる負荷をかけ続ける。さらに、負荷状態が続いている間は、サーバーのリソースの殆どがリジェクト及びロードに割かれてしまうために、サーバーは本来的な機能を全うすることができず、サーバー全体のキャパシティが低下してしまう。深刻な過負荷がかかっている状態においては、一定時間に処理される情報処理量は、ごくわずかな原始的処理能力にまで落ち込んでしまう。この現象は、混雑崩壊とよばれている。さらに、過負荷がかかっていると、サービスリクエストは遅延するか、喪失されやすくなってしまい、クライアントはサービス自体を放棄してしまうか、さらにロードし、負荷をかけてしまうという状況を引き起こしがちである。
【0004】
従来、集中的な過負荷をコントロールするのには、2つの方法が用いられてきた。一つは、サービスリクエスト自体をリジェクトすることによって、流入してくる負荷を減殺するという方法である。例えば、優先度の高いセッションや取引のみを受け付けて、他はリジェクトするという手法を講じる。ともあれ当然のことだが、この手法をとると、客は欲求不満状態になり、ついにはむかむかし始めて、収益の低下を招くことになるだろう。
【0005】
集中的な過負荷を制御するもう一つの手法は、流入してくるセッションや取引要求を代替のネットワーク構成要素へ移行させることである。代替ネットワーク構成要素は、集中的な過負荷をコントロールするべきネットワーク構成要素を所持するのと同じ機関が所持、管理している。しかしながら、この手法をとると、莫大な資産及び事業費を支払う事態になるおそれがある。なぜならば、過負荷の発生及びその持続性はどちらも正確には予測できないからである。さらに、インフラを利用したネットワーク構成要素の過負荷の要素ベースの制御を実行するにあたっては、以下の様な欠点が挙げられる。
(a)費用
(b)ネットワークを用いた過負荷制御要素の試験、統合にかかる時間
(c)リソースの最適な配置
(d)リソースを移動することの柔軟性の欠如、そして、
(e)セッションや取引に関連付けて、予め設計された境界特性及び機能に対する、計算、通信リソースの緊密なカップリング。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
流動的で絶えず進化し続けているネットワークサービスを進展せんとする環境にいるサービス提供業者は、以下のことを必要としている。
(a)投資に対する保護。すなわち、アプリケーションやサービスを作成するための各々の収益のために、速く再利用されることができるリソースへの投資。
(b)機敏さと柔軟性。すなわち、ネットワークの中にすでに存在する計算リソース及び通信リソースを用いて新しく誕生する機能を展開すること。
【0007】
したがって、予見される設計制限に基づいて計算、通信及び制御基盤開発に予算を割り当てるシステムを形成することが、ネットワーク運営者とサービスプロバイダーにとって要請される課題となる。それが可能となると、ネットワーク要素の集中的過負荷を制御するために、計算機器及びネットワーク機器用サイロを作成、設置したりする必要がなくなることが期待される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面によれば、しばしば十分活用されないままになったり、可能性を十分に引き出す前に陳腐化したりする計算機器及びネットワーク機器用サイロを新しく作成、設置するよりむしろ、計算、通信および制御インフラ整備のために予算をサービスプロバイダーに割り振り可能とすることによって、上記問題を解決する。
【0009】
本発明の一側面によれば、ネットワーク構成要素の通信伝達部へのリソースのブロックを、種々のネットワーク化されたリソースから得る手段を提供する。前記リソースブロックは、共用プールに統合され、ネットワーク構成要素の通信伝達部と通信するアプリケーション及びサービスの全てが利用可能となる。
当該ネットワーク構成要素の通信伝達部は、ネットワーク構成要素の媒体部分からのリソースを、仮想私設ネットワークリンクからの指令により配分する。ネットワーク構成要素の媒体部分へのリソースのブロックは様々なネットワークリソースにより得られる。当該リソースのブロックは共用プールに統合され、ネットワーク構成要素の通信伝達部を共通に利用可能である態様で提供する。前記ネットワークの媒体部分は、アプリケーション及びサービスを持続的に供給するためにリソースブロックを使用する。この持続時間は数秒から何十、何百時間にも及ぶ。このリソースブロックは公用、私設、若しくは公共ネットワークにより、公開されているアプリケーション及びリソースプログラミングインターフェース(以下、APIs、RPIsと呼称する)を介して取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、ネットワーク構成要素に対する集中的な過負荷の制御(COFO−NE)を実行している際のモデルに対応する図面を示したものである。
【
図2】
図2は、より高いレベルでのクラウドベースのCOFO−NEの実行モデルを示した図である。
【
図3】
図3、COFO−NEをクラウドベースで実行した時のより詳細な図面を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
従来のスタンドアローン、もしくはインフラ要素基板型の、ネットワーク構成要素への集中的過負荷からの保護手段は、集中的な計算、メモリ、そして通信リソースを要求するものであった。これらのリソースは、ネットワークインフラにより統合される必要があり、交通管理及びプライバシー、権限、セキュリティ管理の見地から、これらが調和的に作用する方法で動作させる必要がある。
【0012】
結果的に、災害管理、過負荷制御のための特徴および機能をサポートする準備が整ったネットワークを完成させるのにかかる時間と、望まれている結果を首尾よく達成するためにかかるコストは莫大なものとなる。
例えば、望まれている過負荷を制御する特徴および機能をサポートするために、更なるネットワーク接続、制御および処理、並びに保護のためのリソースが配置、結合される必要がある。
【0013】
本発明の一側面によれば、集中的な過負荷の制御を実行することにより、前述した、スタンドアローン制御の実行による欠点を回避することができる。なぜならば、スタンドアローン若しくは、インフラネットワーク構成要素を用いた手法のいずれにも必須であったところの、過負荷を制御するための計算、メモリ及び通信リソースの事前割り当てをする必要がなくなったからである。事前割当をする代わりに、本発明では、前記リソースは、公開されているAPIやRPIを介して(例として、リソースブローカー又は交換会社を通じて)、公共、私設、若しくは公共ネットワークから得られる。
【0014】
これらAIPs 、RPIsは、SOAP、XML、WSDL、Parlay、
Parlay−X,HTTP,CORBAなどにも使用可能である。APIやRPIのデザインや輪郭などについては、本願を超えた分野である。ともあれ、これらAPI,RPIは望ましいリソースに簡単にアクセスできるだけでなく、ネットワーク、インフラ、セキュリティ、供給性、サービスの持続性その他の統合及び相互運用の迅速な処理を担保する点で特筆すべきものである。何故ならば、過負荷を制御するために必要な特徴および機能は、公開されているAPIsやRPIs、及びこれらの結合により、持続時間に応じたアプリケーションやサービスへの要求を満たすような利用可能なネットワークを選択的に探り当てることによって選ばれるからである。例えば、リアルタイムでファイアーウォール及び暗号化キーリソースを利用可能にすることは、公共のインターネット上で企業がセキュリティ管理するリアルタイム音声通信サービスに関して、都合のいい手法となる。
【0015】
要約すると、過負荷を制御する特徴および機能を利用する必要のある任意のアプリケーションやサービスは、公開されているAPIsやRPIsを通じて、インターネットを始めとするネットワークからリソースを入手することができ、アプリケーションやサービスは当該リソースを利用して、安全かつ信頼度の高い状態を保ったまま、セッションの継続を可能にすることを担保する。
本発明の他の側面によれば、前記の特徴及び優位性を備えたシステムやコンピュータプログラムを供給することができる。
【0016】
図1は、ネットワーク構成要素に対する集中的な過負荷の制御(COFO−NE)の実行に関するブロック図である。(現行の)当該保護されているネットワーク構成要素は、直接アプリケーション・サーバー、セッション制御構成要素、サービスゲートウェイ、その他に接続されている。ネットワーク構成要素は、取引やセッションに応じたサービスの提供にアクセスする権限を与えるために、加入者及び需要者の本人確認のリクエストを受領する。当該ネットワーク構成要素は、サービスネームや位置情報などの予め決定された配置番号、シークレットコードや生物的情報などの証明書、及び氏名、ユーザーID,マックID,IPアドレス若しくは位置情報といった識別子を用いる場合もある。ユーザー又は加入者が権限を獲得すると、ネットワーク構成要素サーバーが、セッションや媒体のリソースを直ちに制御するとは限らない。サービスの方針や質、及びセキュリティの面から上記の配置を行うこともありうる。ネットワーク構成要素の通信伝達部と媒体制御部との間のインターフェースは、公開されたプロトコル(標準プロトコルともいう)、所有者プロトコルとなり、リソースのリクエストの信用を失墜しないように、インターフェースはポイントツーポイント、若しくは、ポイントツーマルチポイントの状態となる。
【0017】
クラウドフレームワークの参照モデルの詳細は、http://tools.ietf.org/id/draft-khasnabish-cloud-reference-framework-01.txt
に記載されており、その内容は引用により本願に組み込まれる。
【0018】
図2は、本発明の一つの側面における、集中的過負荷の制御の実行モデルを示す図である。実行中、過負荷からの保護若しくは危機回避のためのネットワーク構成要素における通信伝達部及び媒体制御部からなるリソースは、ネットワーク化されたリソースの束から入手可能で、要求される継続時間中、利用される。そして、使用後はリソースの共用プールに戻される。なお、持続時間は数秒から数時間にもわたる。
【0019】
当該過負荷制御の通信伝達を管理するリソースブロックは、様々なネットワークリソースから得られ、過負荷および災害から保護されているネットワーク構成要素の通信伝達部と通信しているアプリケーションおよびサービス(取引者の情報、プロファイルサーバー、信用とキー権限、アクセスおよびメディアポリシー制御、セッションおよび取引制御サーバー)が共通に利用可能である態様で提供されるようにネットワーク構成要素の共有プールへと統合され得る。前記ネットワーク構成要素の通信伝達部は、標準化されたプロファイルにより公開されているプロトコルを走査させる仮想私設リンクへと命令を下すことにより、セッション及びネットワーク構成要素の媒体制御部から、リソースを配分する。
【0020】
ネットワーク構成要素の媒体部分を制御するリソースは、ネットワーク化されたリソースの共有プールから入手され、要求に応じた継続時間中、利用される。当該継続時間は、数分から何時間にもわたる。当該ネットワーク構成要素の媒体部分のリソースブロックは、様々なネットワークリソースから入手可能であって、ネットワーク構成要素の通信伝達部が共通に利用可能となるような態様で提供されるように、媒体制御部分のリソースの共用プールへと統合される。
【0021】
図3は、内部リソース及び外部リソースが、ネットワーク構成要素へ集中的過負荷が加わった時にいかに費用対効果が優れている形式で利用されるかを示す図である。
【0022】
本願発明の方法およびシステムが、単純なコンピュータから複雑なものまでを含む機械と装置を利用して実行されることを理解すべきである。さらにいえば、上述のアーキテクチャと方法は、部分的にまたは完全に、機械読み取り可能な媒体の形に保存されることができる。たとえば、本願発明の指令は機械可読メディア(例えば磁気ディスクまたは光ディスク)に保存し得る。そして、それはディスク・ドライブ(またはコンピュータで読取り可能な中間ドライブ)によってアクセスできる。あるいは、前記指令を実行する論理はさらなるコンピュータや機械読み取り可読メディア(例えば大規模集積回路(LSI)、特定用途向け集積回路、(ASIC))そして、プログラム可能で電気的に消去可能なファームウェアの読み取り専用記憶媒体(EEPROM))で実装されることができる。特定の具体的な実行に関しては、ウェブ上の実行やコンピュータソフトウェアなどによった、機械的な実行という態様を取り得る。
【0023】
以上の詳細な説明は、本発明を例示するものにすぎない。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組み合わせ、変更及び環境で使用することができる。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限するものではない。