(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記導電性構成要素のそれぞれは、第1の材料を備え、前記誘電構成要素のそれぞれは、第2の材料を備える、請求項1または2のうちのいずれかに記載の電気化学電池アレイ。
前記導電性構成要素は、金属、金属発泡体、炭素質材料、黒鉛複合材、伝導性エポキシ、伝導性ポリマー、伝導性セラミック、炭素繊維、炭素織布、引抜成形複合材、膨張黒鉛、黒鉛、ガラス状炭素、炭素、エポキシ、黒鉛充填エポキシ、黒鉛充填ポリマー、またはそれらの組み合わせを備える、請求項1〜3のうちのいずれかに記載の電気化学電池アレイ。
前記流体プレナムは、少なくとも1つの燃料プレナム、少なくとも1つの酸化剤プレナム、またはそれらの組み合わせを備え、前記システムは、前記複合層に連結される、流体マニホールドをさらに備え、該流体プレナムのうちの少なくとも1つは、該複合層、該流体マニホールド、および少なくとも1つの導電性構成要素に連結される、請求項13に記載の電気化学システム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の実施形態は、電気化学電池用のイオン伝導性複合層に関する。層は、各導電性構成要素が1つ以上の導電性通路を有する、2つ以上の導電性構成要素と、各誘電構成要素が1つ以上のイオン伝導性通路を有する、1つ以上の誘電構成要素とを含む。導電性構成要素および誘電構成要素は、流体不透過性の複合層を提供するように隣接して配置される。
【0004】
実施形態はまた、第1の表面および第2の表面を有する複合層を含む、電気化学電池アレイにも関する。複合層は、各導電性構成要素が1つ以上の導電性通路を有する、2つ以上の導電性構成要素と、各誘電構成要素が1つ以上のイオン伝導性通路を有する、1つ以上の誘電構成要素とを含む。導電性構成要素および誘電構成要素は、隣接して配置される。アレイはまた、複合層の第1の側面と接触している1つ以上の第1の被覆と、複合層の第2の側面と接触している1つ以上の第2の被覆とを含む。各第1の被覆は、第1の誘電構成要素のイオン伝導性通路のうちの少なくとも1つと接触し、かつ第1の導電性構成要素の導電性通路のうちの少なくとも1つと電気接触している。各第2の被覆は、アレイの中の隣接する電気化学電池の間で、複合層の第1の側面から複合層の第2の側面までの導電性経路を提供するのに十分に、第2の誘電構成要素のイオン伝導性通路のうちの少なくとも1つと接触し、かつ第1の導電性構成要素の少なくとも1つの導電性通路と電気接触している。
【0005】
本発明の実施形態は、電気化学電池アレイに関する。アレイは、第1の側面および第2の側面を有する、複合層を含む。複合層は、各誘電構成要素が少なくとも1つのイオン伝導性通路を有する、複数の誘電構成要素と、各構成要素が少なくとも1つの導電性通路を有する、少なくとも1つの導電性構成要素とを含む。導電性構成要素は、誘電構成要素のうちの1つ以上に隣接して配置される。アレイはまた、複合層に沿ってアレイを形成するように位置付けられる、少なくとも2つの電気化学電池も含む。各電気化学電池は、第1および第2の表面の間に配置される複数の誘電構成要素のうちの1つと、1つの誘電構成要素の第1の表面上に配置される陽極層と、1つの誘電構成要素の第2の表面上に配置される陰極層とを含む。1つの誘電構成要素のイオン伝導性通路は、陽極層および陰極層をイオンで接続し、アレイの中の複数対の隣接する電気化学電池は、共通の導電性構成要素に連結される。
【0006】
実施形態はまた、電気化学電池アレイと、1つ以上の流体プレナムとを含む、電気化学システムにも関する。1つ以上の流体プレナムは、電気化学電池アレイによって少なくとも部分的に規定される。
【0007】
実施形態はまた、少なくとも1つの導電性構成要素を形成することと、少なくとも1つの界面領域を各導電性構成要素の表面に接着することとを含む、電気化学層を形成する方法にも関する。方法はまた、対応する界面領域にごく接近し、かつ界面領域と接触している、アイオノマーディスパージョンを流し込むことによって、少なくとも1つの誘電構成要素を形成することと、流体的に不透過性の複合層を形成するのに十分な前記アイオノマーディスパージョンを硬化させることと、複合層の第1の表面上に少なくとも1つの被覆を配置することとを含む。被覆は、1つの誘電構成要素、隣接する導電性構成要素、および界面領域と接触している。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
2つ以上の導電性構成要素であって、各導電性構成要素が1つ以上の導電性通路を有する、2つ以上の導電性構成要素と、
1つ以上の誘電構成要素であって、各誘電構成要素が1つ以上のイオン伝導性通路を有する、1つ以上の誘電構成要素と
を備え、該導電性構成要素および該誘電構成要素は、流体的に不透過性の複合層を提供するように隣接して配置されている、
電気化学電池用のイオン伝導性複合層。
(項目2)
上記複合層は、可撓性である、項目1に記載のイオン伝導性複合層。
(項目3)
上記導電性構成要素のそれぞれは、第1の材料を備え、上記誘電構成要素のそれぞれは、第2の材料を備え、該第1の材料および該第2の材料は、相互作用する、項目1または2のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目4)
上記第1の材料および上記第2の材料は、化学的に相互作用する、項目3に記載のイオン伝導性複合層。
(項目5)
上記導電性構成要素および上記イオン伝導性構成要素は、物理的に相互作用する、項目3または4のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目6)
上記導電性構成要素は、金属、金属発泡体、炭素質材料、黒鉛複合材、伝導性エポキシ、伝導性ポリマー、伝導性セラミック、炭素繊維、炭素織布、引抜成形複合材、膨張黒鉛、黒鉛、ガラス状炭素、炭素、エポキシ、黒鉛充填エポキシ、黒鉛充填ポリマー、またはそれらの組み合わせを備える、項目1〜5のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目7)
上記導電性通路は、上記複合層の第1の表面から上記複合層の第2の表面まで延在する、項目1〜6のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目8)
界面領域をさらに備え、該界面領域は、隣接する誘電構成要素と伝導性構成要素との間に配置される、項目1〜7のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目9)
上記界面領域は、結合界面を提供して、上記誘電構成要素と上記伝導性構成要素との間の接着を推進するように適合される、項目8に記載のイオン伝導性複合層。
(項目10)
上記界面領域の幅は、約15マイクロメートル以上である、項目8または9のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目11)
上記界面領域の幅は、約200マイクロメートル以上である、項目8または9のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目12)
上記導電性構成要素および上記誘電構成要素は、実質的に並列の細片で配置される、項目1〜11のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目13)
上記誘電構成要素および上記伝導性構成要素は、幅が2ミリメートル以下である、項目12に記載のイオン伝導性複合層。
(項目14)
上記複合層は、15psi
(1.0×105Pa)以下の圧力差において実質的に流体不透過性である、項目1〜13のうちのいずれかに記載のイオン伝導性複合層。
(項目15)
電気化学電池アレイであって、
第1の側面および第2の側面を有する、複合層であって、
2つ以上の導電性構成要素であって、各導電性構成要素が1つ以上の導電性通路を有する、2つ以上の導電性構成要素と、
1つ以上の誘電構成要素であって、各誘電構成要素が1つ以上のイオン伝導性通路を有する、1つ以上の誘電構成要素と、
を含み、該導電性構成要素および該誘電構成要素は、隣接して配置されている、複合層と、
該複合層の該第1の側面と接触している1つ以上の第1の被覆と、
該複合層の該第2の側面と接触している1つ以上の第2の被覆と
を備え、
各第1の被覆は、第1の誘電構成要素の該イオン伝導性通路のうちの少なくとも1つと接触し、かつ第1の導電性構成要素の該導電性通路のうちの少なくとも1つと電気接触しており、
各第2の被覆は、該アレイの中の隣接する電気化学電池の間で、該複合層の該第1の側面から該複合層の該第2の側面までの導電性経路を提供するのに十分であるように、第2の誘電構成要素の該イオン伝導性通路のうちの少なくとも1つと接触し、かつ該第1の導電性構成要素の該少なくとも1つの導電性通路と電気接触している、
電気化学電池アレイ。
(項目16)
上記第1の被覆および上記第2の被覆の一方または両方は、触媒活性材料を含む、項目15に記載の電気化学電池アレイ。
(項目17)
界面領域をさらに備え、該界面領域は、隣接する誘電構成要素と伝導性構成要素との間に配置される、項目15または16のうちのいずれかに記載の電気化学電池アレイ。
(項目18)
上記界面領域は、結合界面を提供して、上記誘電構成要素と上記伝導性構成要素との間の接着を推進するように適合される、項目17に記載の電気化学電池アレイ。
(項目19)
上記界面領域の幅は、電気的不連続性が、隣接する電気化学電池の被覆の間に形成されることを可能にするのに十分な大きさである、項目17または18のうちのいずれかに記載の電気化学電池アレイ。
(項目20)
上記電気化学電池は、燃料電池を備える、項目15〜19のうちのいずれかに記載の電気化学電池アレイ。
(項目21)
項目15に記載の電気化学電池アレイと、
1つ以上の流体プレナムと
を備え、該1つ以上の流体プレナムは、該電気化学電池アレイによって少なくとも部分的に規定される、
電気化学システム。
(項目22)
上記流体プレナムは、少なくとも1つの燃料プレナム、少なくとも1つの酸化剤プレナム、またはそれらの組み合わせを備える、項目21に記載の電気化学システム。
(項目23)
上記複合層に連結される、流体マニホールドをさらに備える、項目21または22のうちのいずれかに記載の電気化学システム。
(項目24)
該流体プレナムのうちの少なくとも1つは、該複合層、該流体マニホールド、および少なくとも1つの導電性構成要素によって規定される、項目23に記載の電気化学システム。
(項目25)
電気化学電池アレイを形成する方法であって、
少なくとも2つの導電性構成要素を形成することと、
少なくとも1つの界面領域を各導電性構成要素の表面に接着することと、
対応する界面領域にごく接近し、該界面領域と接触するアイオノマーディスパージョンを流し込むことによって、少なくとも1つの誘電構成要素を形成することと、
流体不透過性の複合層を形成するのに十分な該アイオノマーディスパージョンを硬化させることと、
該複合層の第1の表面上に少なくとも1つの被覆を配置することと
を含み、該被覆は、1つの誘電構成要素、第1の隣接する導電性構成要素、および界面領域と接触している、
方法。
(項目26)
上記少なくとも1つの導電性構成要素は、炭素およびエポキシを含む複合材を備える、項目25に記載の方法。
(項目27)
上記界面領域は、熱硬化性ポリマーを備える、項目25または26のうちのいずれかに記載の方法。
(項目28)
上記アイオノマーディスパージョンは、ペルフルオロスルホン酸共重合体を備える、項目25〜27のうちのいずれかに記載の方法。
(項目29)
上記界面領域の幅は、隣接する電気化学電池の被覆の間に電気的不連続性を提供するのに十分な大きさである、項目25〜28のうちのいずれかに記載の方法。
(項目30)
上記被覆は、第2の隣接する導電性構成要素から電気的に絶縁される、項目25〜29のうちのいずれかに記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の発明を実施するための形態は、発明を実施するための形態の一部を形成する添付図面の参照を含む。図面は、例証の目的で、本発明が実践され得る具体的実施形態を示す。本明細書では「実施例」とも呼ばれる、これらの実施形態は、当業者が本発明を実践することを可能にするのに十分詳細に説明される。実施形態が組み合わせられてもよく、他の実施形態が利用されてもよく、または、本発明の範囲から逸脱することなく、構造および論理上の変更が行われてもよい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味で解釈されるものではなく、本発明の範囲は、添付の請求項およびそれらの同等物によって定義される。
【0010】
本書では、「1つの」という用語は、1つまたは1つより多くを含むために使用され、「または」という用語は、特に指示がない限り、非排他的な「または」を指すために使用される。加えて、本明細書で採用され、他の方法で定義されない、表現および用語は、限定ではなく説明のみの目的である。さらに、本明細書で参照される全ての出版物、特許、および特許文献は、参照することにより個別に組み込まれるかのように、それらの全体において参照することにより組み込まれる。本書と、そのように参照することにより組み込まれる文献との間の一貫性のない使用法の場合は、組み込まれた参考文献の使用法が、本書の使用法を補足すると見なされるべきであり、矛盾する不一致については、本書の使用法が優先する。
【0011】
本発明の実施形態は、燃料電池、電解槽、およびバッテリ等の電気化学電池に関し、また、塩素アルカリ処理に使用されるもの等の、他の種類の電気化学電池で用途があり得る。本発明のいくつかの実施形態は、個々の電池または「単位」電池のアレイを備える、電気化学電池層を提供する。アレイは、例えば、実質的に平面的または円筒形であり得る。
【0012】
本発明によれば、任意の好適な種類の燃料電池および適切な材料を使用することができる。電解質は、例えば、陽子交換膜を備え得る。本発明のある実施形態は、電解質上に形成された複数の個々の単位電池を備える、電気化学電池層の構築を可能にする。
【0013】
複数の単位電池を含む、電気化学電池層は、複数のイオン伝導性領域を含む基材を提供することによって構築され得る。そのような基材は、例えば、イオン伝導性領域を形成するように、非伝導性または部分的伝導性材料のシートを選択的に処理することによって、または、例えば、その開示が参照することにより本明細書に組み込まれる、「MEMBRANES AND ELECTROCHEMICAL CELLS INCORPORATING SUCH MEMBRANES」と題された2005年2月2日出願の共有に係る米国特許出願公開第2005/0249994号で説明されるように、非伝導性領域を形成するように、イオン伝導性材料のシートを選択的に処理することによって、提供することができる。本発明による単位電池は、参照することにより本明細書に組み込まれる、「DEVICES POWERED BY CONFORMABLE FUEL CELLS」と題された共有に係る米国特許第7,474,075号、「FUEL CELL SYSTEMS INCLUDING SPACE−SAVING FLUID PLENUM AND RELATED METHODS」と題された2008年9月25日出願の共有に係る米国出願第12/238,241号で説明されるように、他の幾何学形状に適合する平面の電気化学電池層で使用され得る。
【0014】
単位電池のアレイは、電気化学構造全体が層内に含まれる、変動電力生成電気化学電池層を提供するように構築することができる。これは、電流等を収集するためのプレート等の追加構成要素を排除できるか、または異なる機能を果たす構造に交換され得ることを意味する。本明細書で説明されるもののような構造は、連続工程によって製造されるように十分に適合される。そのような構造は、個々の部品の機械的組立を必要としない方法で設計することができる。いくつかの実施形態では、この構造内の伝導性経路の長さは、触媒層の抵抗損失が最小限化されるように、極めて短く保たれ得る。
【0015】
アレイとは、複数の個々の単位電池を指し得る。複数の電池は、基材である、イオン交換膜材料のシート上に形成されてもよく、または、特定の方式でいくつかの構成要素を組み立てることによって形成され得る。アレイは、任意の好適な幾何学形状に形成することができる。燃料電池の平面アレイの実施例は、上記で参照される、「ELECTROCHEMICAL CELLS HAVING CURRENT CARRYING STRUCTURES UNDERLYING ELECTROCHEMICAL REACTION LAYERS」と題された2005年2月2日出願の共有に係る米国特許出願公開第2005/0250004号で説明されている。アレイの中の燃料電池はまた、円筒形燃料電池で見られるような管等の、他の平面に従うこともできる。代替として、または加えて、アレイは、他の幾何学形状に適合され得る、可撓性材料を含むことができる。
【0016】
本発明の実施形態は、電気化学的に不活性である構造的構成要素に依存することなく、構造的融通性を提供する電気化学電池に関する。本発明は、頑健性および改善した形状因子融通性を伴う電気化学電池を提供するように調整され得る、活性機能部材を有するイオン伝導性膜を提供する。この機能性は、回路基板等の種々の電気および構造的構成要素との融通性のある連結を可能にする。本発明の実施形態は、携帯用電子用途、ならびに、例えば、自動車、ボート、フォークリフト等の大規模電力用途に関する。
【0017】
(定義)
本明細書で使用される「電気化学電池」は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する、または電気エネルギーを化学エネルギーに変換するデバイスを指す。電気化学電池の実施例は、ガルバニ電池、電解電池、電解槽、燃料電池、バッテリ、および亜鉛空気燃料電池またはバッテリ等の金属空気電池を含み得る。本発明によれば、燃料電池および適切な材料を含む、任意の好適な種類の電気化学電池を使用することができる。
【0018】
本明細書で使用される「可撓性2D電気化学電池アレイ」は、1次元で薄く、いくつかの電気化学電池を支持する、可撓性シートを指す。燃料電池は、シートの一方の面からアクセス可能な1つの種類の活性領域(例えば、陰極)と、シートの反対の面からアクセス可能な別の種類の活性領域(例えば、陽極)とを有する。活性領域は、シートのそれぞれの面の上の領域内に位置するように配置され得る(例えば、シート全体が活性領域で覆われることは強制的ではないが、燃料電池の性能は、その活性領域を増加させることによって増加され得る)。可撓性2D電気化学電池アレイを作製するために使用され得る、種々の構造がある。可撓性2D電気化学電池アレイの実施例は、その開示が参照することにより本明細書に組み込まれる、「ELECTROCHEMICAL CELL ASSMBLIES INCLUDING A REGION OF DISCONTINUITY」と題された共有に係る米国特許出願第12/341,294号、および上記で参照される「FUEL CELL SYSTEMS INCLUDING SPACE−SAVING FLUID PLENUM AND RELATED METHODS」と題された特許出願第12/238,241号で見出され得る。
【0019】
本明細書で使用される「可撓性電気化学層」は、例えば、1つ以上の可撓性構成要素と一体化した1つ以上の剛体構成要素を有する電気化学層を取り囲むよう、全体または部分的に可撓性である電気化学層を指す。本発明で使用するために適合され得る、可撓性層および電気化学層の実施例は、その開示が参照することにより本明細書に組み込まれる、「FLEXIBLE FUEL CELL STRUCTURES HAVING EXTERNAL SUPPORT」と題された、共有に係るMcLeanらの米国特許出願公開第2006/0127734号で見出され得る。
【0020】
本明細書で使用される「電気化学電池アレイ」は、アレイによって覆われた領域上で、種々の好適な方法のうちのいずれかで2次元的に配置される、個々の電気化学電池を含むアレイを形成するように構成される、1つ以上の電気化学電池を指す。例えば、個々の電気化学電池の活性領域は、実質的に平行な細片の列、または、例えば、長方形、正方形、三角形、または六角形の格子であり得、必ずしも完全に規則的ではない、2次元格子構成の結節点に分布した形状を提供するように配置され得る。パターンが、例えば、格子型パターンほど規則的でなくてもよいように、アレイによって覆われた領域の幅および長さの寸法の両方に分布した形状のパターンが提供され得る。燃料電池等の薄層電気化学電池が、非常に薄い層で構築されたアレイの中に配置され得る。そのようなアレイ内で、個々の単位燃料電池は、直列または直並列配置で電気的に連結され得る。そのような配置で燃料電池を電気的に連結することにより、増加した電圧および低減した電流で、電力が燃料電池のアレイから送達されることを可能にし得る。これは次に、より小さい断面積を有する導体が電流を収集するために使用されることを可能にし得る。
【0021】
本明細書で使用される「ガス拡散層」または「ガス透過性層または材料」は、1つ以上の多孔質の伝導性または誘電部材を指し得る。例えば、ガス拡散層は、被覆上に配置されてもよく、または被覆に統合され得る。ガス拡散層はまた、ガス拡散層を通って触媒層までのガスの通過を可能にし得る。好適なガス拡散層は、例えば、カーボンブラック粉末、炭素布材料、または炭素繊維紙材料を使用して加工され得る。ガス拡散層はまた、非炭素材料であり得、または、異なる特性を有し得る、材料の複数の層の複合材であり得る。ガス拡散層はまた、その開示が参照することにより本明細書に組み込まれる、2008年9月25日出願の「FUEL CELL COVER」と題された共有に係る米国特許出願第12/238,040号、および2009年1月16日出願の「COVERS FOR ELECTROCHEMICAL CELLS AND RELATED METHODS」と題された、共有に係る米国特許出願第12/355,564号で詳細に説明されるような、燃料電池カバーを含み得る。
【0022】
本明細書で使用される「可撓性」は、変形、曲げ、屈曲、または撚合させることができる、層または構成要素を指す。電気化学電池層、アレイ、複合層、構成要素、または被覆は、1つ以上の方向で部分的または実質的に可撓性であり得る。
【0023】
本明細書で使用される「誘電材料」または「イオン伝導性材料」は、無視できるほどに小さい電気伝導性を示す物質を指す。誘電材料は、イオン伝導性材料、非イオン伝導性材料、およびそれらの組み合わせを含むと理解され得る。イオン伝導性材料の実施例は、イオン交換ポリマー、アルカリ溶液、およびリン酸等の、用途に好適な任意のアイオノマーまたは電解質を含む。非イオン伝導性材料の実施例は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素重合体、および他のポリマーフィルム等のポリマーを含む。ポリイミドの実施例は、Kapton
TMフィルムを含む。フッ素重合体の実施例は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)またはTeflon
TMフィルムである。他のフッ素重合体は、PFSA(ペルフルオロスルホン酸)、FEP(フッ素化エチレンプロピレン)、PEEK(ポリエチレンエーテルケトン)、およびPFA(ペルフルオロアルコキシエチレン)を含む。誘電材料は、エポキシ、フェノール類、ウレタン、およびシリコーン等の熱硬化性ポリマーを含み得る。誘電材料はまた、繊維ガラス等の補強複合材料、シリコンまたはガラス等の任意の好適な非ポリマー材料、およびそれらの組み合わせを含み得る。誘電材料は、例えば、電解質を含み得る。電解質は、固体電解質膜であり得る。
【0024】
本明細書で使用される「複合層」は、1つ以上のイオン伝導性通路が表面の間に規定され、1つ以上の導電性通路が表面の間に規定される、厚さを有する、少なくとも2つの表面を含む層を指す。複合層のイオン伝導特性および導電特性は、様々なサイズ、形状、密度、および/または配置でイオン伝導性通路および導電性通路を規定することによって、複合層の異なる領域中で変動させることができる。本明細書で説明される複合層は、複合層の空間範囲にわたって設計者の判断で変動させることができる、所望の電気伝導性、イオン伝導性、ガス透過性、および機械的強度特性を提供することが可能である。これは、より優れた設計融通性を提供し、機械および電気的パラメータの局所調整が、燃料電池または同様のシステム内のイオン伝導性と機械的強度との競合する必要性に最も適することを可能にする。実施例として、複合層は、所望の電気伝導性を提供するための電池相互接続部等の1つ以上の導電性構成要素、所望のイオン伝導性を提供するための電解質等のイオン伝導性構成要素、およびガス透過性を低減し、および/または機械的強度を増加させるための(以下で説明されるような)他の非イオン伝導性誘電構成要素を含み得る。
【0025】
本明細書で使用される「誘電構成要素」は、少なくとも1つ以上のイオン伝導性通路を含む、複合層の構成要素を指す。誘電構成要素はさらに、1つ以上の誘電材料を含み得る。複合膜の誘電構成要素は、イオン伝導性材料、イオン伝導性通路、誘電保護層、誘電表皮、誘電支持構造、またはそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。誘電構成要素は、例えば、陽子交換膜構成要素を含み得、イオン伝導性材料のシートであり得、または、例えば、アイオノマーディスパージョンを硬化させることによって形成され得る。誘電構成要素は、酸性(H+)型のペルフルオロスルホン酸(PFSA)またはペルフルオロスルホン酸/PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)共重合体等の、フッ素重合体ベースのイオン伝導性材料またはディスパージョンを含み得、または、炭化水素ベースのイオン伝導性材料またはディスパージョンを含み得る。誘電構成要素はさらに、弾性化剤、架橋剤、光開始剤、熱硬化開始剤、またはそれらの組み合わせを含み得る。弾性化剤は、アクリロニトリルであり得る。光開始剤は、ベンジルケタール、アセトフェノン、ザントンまたはそれらの組み合わせを含み得る。
【0026】
本明細書で使用される「伝導性構成要素」は、導電性である複合層の領域または構成要素を指す。伝導性構成要素は、複合層の表面の領域であり得、また、複合層の上に配置された、または複合層に一体化した局面を含み得る。伝導性構成要素は、例えば、隣接する電池の間に電気接続を提供し、電気が電気化学層から抽出されることを可能にする導電性構成要素である、「電池相互接続部」を形成し得る。伝導性構成要素はさらに、電気化学電池の「伝導性領域」と電気接触し得る。伝導性領域は、触媒層、伝導性ガス拡散層、他の好適な伝導性部材、またはそれらの何らかの組み合わせ等の、被覆の下にある電池相互接続部の露出表面を含み得る。伝導性構成要素および伝導性領域は、貴金属、またはINEOS Chlor
TM Americas Inc.(Wilmington, DE)によるPEMCoat
TM等の耐食層で被覆される金属から、あるいは、金属、金属発泡体、炭素質材料、黒鉛複合材、伝導性エポキシ、炭素、黒鉛、炭素繊維、炭素ナノチューブ、導電性セラミック、導電性ポリマー、またはそれらの組み合わせ等の伝導性非金属から製造され得る。加えて、伝導性領域の複数部分も、イオン伝導性であり得る。
【0027】
本明細書で使用される「不連続性領域」または「島状断絶」は、伝導性領域の間に電気的分離を提供する、複合層の表面上の領域を指し得る。
【0028】
本明細書で使用される「被覆」は、複合層の表面上に配置される伝導性薄層を指す。例えば、被覆は、触媒層、または陽極および陰極等の電極であり得る。
【0029】
本明細書で使用される「触媒」は、それ自体が変化しまたは消費されることなく、反応速度を開始または増加させるのに役立つ材料または物質を指す。触媒層は、目前の用途に好適である、任意の種類の電解触媒を備え得る。触媒または触媒層は、純白金、炭素担持白金、白金黒、白金ルテニウム、パラジウム、銅、酸化スズ、ニッケル、金、カーボンブラックおよび1つ以上の結合剤の混合物を含み得る。結合剤は、アイオノマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、フッ素重合体、および他のポリマー材料を含み得、フィルム、粉末、またはディスパージョンであり得る。ポリイミドの実施例は、Kapton
TMを含み得る。フッ素重合体の実施例は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)またはTeflon
TMである。他のフッ素重合体は、PFSA(ペルフルオロスルホン酸)、FEP(フッ素化エチレンプロピレン)、PEEK(ポリエチレンエーテルケトン)、およびPFA(ペルフルオロアルコキシエチレン)を含む。結合剤はまた、PVDF(ポリニフッ化ビニリデン)粉末(例えば、Kynar
TM)および二酸化ケイ素粉末を含み得る。結合剤は、ポリマーまたはアイオノマーの任意の組み合わせを含み得る。カーボンブラックは、アセチレンブラック炭素、炭素粒子、炭素フレーク、炭素繊維、針状炭素、炭素ナノチューブ、および炭素ナノ粒子のうちの1つ以上等の、任意の好適な微粉炭素材料を含み得る。
【0030】
本明細書で使用される「電流収集領域」または「電流コレクタ」は、複合層の導電性構成要素と接触している、被覆、層、または触媒層の領域を指す。
【0031】
本明細書で使用される「電池相互接続部」は、2つ以上の燃料電池ユニットの電極を電気的に連通させる、導電性部材を指す。電池相互接続部は、複合層の導電性通路のうちのいずれか1つ、および/または、アレイを外部回路と連通させるための端子電流コレクタを含み得る。
【0032】
本明細書で使用される「電極領域」または「電極」は、電気化学反応において、陽極、陰極、または両方の役割を果たす、材料または構成要素を指す。電極領域または電極は、伝導性構成要素または複合層の一部、被覆、または両方であり得る。電極は、触媒層、ガス透過性材料、または両方を含み得る。
【0033】
図1を参照すると、いくつかの実施形態による、イオン伝導性複合層または膜の断面
図100が示されている。複合層102は、導電性構成要素と、誘電構成要素とを含み得る。導電性構成要素110は、電気化学アセンブリ用の電池相互接続部を含み得る。導電性構成要素110は、複合層102を通って延在する導電性通路を含み得る。例えば、導電性構成要素110は、電気化学アレイまたは端子電流コレクタ、あるいは両方の電池相互接続部を含み得る。誘電構成要素108は、複合層102を通って延在する1つ以上のイオン伝導性通路を含み得る。例えば、誘電構成要素108は、電解質材料等のイオン伝導性材料を含み得る。構成要素108、110は、隣接して配置され得る。複合層102の表面は、それが対象となる用途に適合され得る。例えば、層が燃料電池の一部を形成する実施形態では、それは、大量の電力を必要とする用途のために非常に大型であり得、または、多くの電力を必要としない用途のために非常に小型であり得る(例えば、携帯用電子デバイス)。層の表面は、数平方メートルを超えてもよく、または、例えば、約200平方センチメートル、約100センチメートル、約50平方センチメートル、または約25平方センチメートル以下であり得る。層のサイズ、形状、および用途のさらなる実施例は、上記で参照される「DEVICES POWERED BY CONFOR−MABLE FUEL CELLS」と題された、共有に係る米国特許第7,474,075号で見出され得る。
【0034】
複合層102はまた、複合層の表面の複数部分に沿って、または表面全体にわたって配置され得る、被覆104、106を含み得る。被覆104、106は、不連続であり得る。さらに、イオン伝導性複合層は、複合層102を包囲する周囲112を含み得る。周囲112は、複合層の第1の表面に反応物質を密閉するように機能し、導電性および/または誘電であり得る。一実施例では、周囲112は、1つ以上の端子電流コレクタを含み得る。従って、端子電流コレクタ等の電池相互接続部は、例えば、電気伝導性および密閉を提供し得る。
【0035】
複合層102は、第1の表面と、第2の表面とを含み得、第2の表面は、第1の表面の反対側にある。複合層の導電性構成要素110は、複合層の第1の側面から複合層の第2の側面まで延在する、導電性通路を含み得る。1つ以上の導電性通路および1つ以上のイオン伝導性通路は、複合層の1つ以上の次元を実質的に通って延在する。次元は、高さ、幅、または長さのうちの1つ以上を含み得る。導電性通路は、導電性材料を含む。複合層102の誘電構成要素108は、複合層102の第1の側面から複合層102の第2の側面まで延在する、イオン伝導性通路を含み得る。イオン伝導性通路は、導電性部分よりも優れたイオン伝導性を有する、イオン伝導性材料を含む。いくつかの実施形態では、イオン伝導性材料は、アイオノマー材料である。オプションの被覆104、106も、イオン伝導性材料を含み得る。複合層の厚さは、例えば、約5mm未満、約2mm未満、約500ミクロン未満、約200ミクロン未満、または約50ミクロン未満であり得る。
【0036】
複合層102は、流体不透過性等の、実質的に不透過性であり得る。複合層102は、約5psi
(3.4×104Pa)以下、約15psi
(1.0×105Pa)以下、または約30psi
(2.1×105Pa)の圧力差において、実質的に流体不透過性であり得る。複合層102の透過性は、水素ガスの1時間あたり約0.08グラム以下、1時間あたり約0.016グラム以下、または1時間あたり約0.0032グラム以下であり得る。
【0037】
複合層102は、可撓性電気化学電池層であり得る。構成要素108、110は、例えば、それぞれ個別に、または一緒に可撓性であり得る。2つ以上の導電性構成要素110は、例えば、可撓性であり得、または代替として、導電性構成要素110は、実質的に剛体であり得、誘電構成要素108は、可撓性であり得、または導電性構成要素110および誘電構成要素110の両方は、1つ以上の次元において可撓性であり得る。誘電構成要素108および/または導電性構成要素110は、複合層を横切る流体輸送を低減するように、充填材料を含み得る。充填材料は、誘電構成要素と導電性構成要素との間に界面領域を形成して、層の密閉を推進または強化するために使用され得る。例えば、エポキシ充填材が導電性材料内に配置され得る。充填材の実施例は、シーラント、シリコン材料、エポキシ、接着材料、結合剤材料、充填材料、ポリマー、またはそれらの組み合わせを含む。さらに、複合層102のイオン伝導性構成要素108および導電性構成要素108は、気密シールを提供するように、誘電構成要素108と導電性構成要素110との間の界面において相互作用し得る。
【0038】
誘電構成要素108のイオン伝導性材料は、化学的、物理的、または機械的に導電性材料と結合し得る。結合は、化学および物理的手段の組み合わせであり得る。誘電および導電性部分に含まれる材料が、結合を改善し得る性質を示し得る。構成要素108および110の間の界面において満足できる結合を得ることは困難な場合がある。結合は、強度、透過性、可撓性、耐食性等に関して種々の機械および化学的要件を満たす必要があり得る。さらに、結合は、確実で耐久性がある必要があり得る。しかしながら、誘電材料と導電性材料との間(例えば、アイオノマー材料と炭素材料との間)で好適な結合を達成することが困難な場合がある。この点で、誘電構成要素108と導電性構成要素110との間の結合を推進するために、界面領域を利用することが有益であり得る。
【0039】
導電性構成要素110はさらに、導電性構成要素110の多孔性を低減するように、あるいは導電性構成要素110の1つ以上の性質を改変するように、引張強度、耐久性、または強靱性を増加させる添加材料を含み得る。被覆104、106と複合層102との間の結合も、複合層に引張強度を追加し得る。伝導性構成要素110は、複合層102の第1の表面から複合層102の第2の表面まで延在する、炭素繊維を含み得る。構成要素110は、複合層102の表面と平行に延在する、炭素繊維を含み得る。構成要素110は、例えば、金属、金属発泡体、炭素質材料、黒鉛複合材、伝導性エポキシ、伝導性ポリマー(例えば、ポリアニリン)、伝導性セラミック、引抜成形複合材、炭素繊維、膨張黒鉛、炭素織布、黒鉛、ガラス状炭素、炭素、エポキシ、黒鉛充填エポキシ、黒鉛充填ポリマー、またはそれらの組み合わせを含み得る。構成要素110は、エポキシを含浸炭素織布等の、例えば、炭素およびエポキシを含む、複合構造を含み得る。
【0040】
複合層102の誘電構成要素108はさらに、微細構造を含み得る。「微細構造」は、5倍以上の倍率を有する顕微鏡によって明らかにされることが可能な構造である。微細構造は、導電性または誘電性であり得、誘電構成要素108と導電性構成要素110との間により高い表面積の界面を提供し得る。微細構造は、ポリマーマトリクスを含み得る。ポリマーマトリクスの実施例は、ポリべンズイミダゾールおよび炭化ケイ素を含み得る。複合層102は、イオン伝導性通路および導電性通路を含み得、その場合、一方または両方は、前駆物質等の材料の単一シートから作成される。例えば、複合層102は、樹脂前駆物質に形成されるイオン伝導性通路を含み得る。一実施形態では、通路はそれぞれ、複合層102の厚さ(Lcore)に等しい経路長を有する。言い換えれば、通路は、1という屈曲度係数を有得、その場合、屈曲度は、任意の基材の厚さ(Lcore)によって除された、複合層102を通過するために粒子が移動しなければならない距離に等しい。
【0041】
導電性構成要素110は、複合層の表面上の領域の周辺に、閉鎖した経路または実質的に閉鎖した経路を形成し得る。実質的に閉鎖した経路の場合、導電性構成要素は、誘電構成要素を実質的に包囲し得るが、連続的であるよりもむしろ、不連続性を含み得る。構成要素110は、円形、楕円形、長方形、六角形、または多角形幾何学形状を有するトレースを形成し得る。構成要素110は、規則的なアレイの中に位置付けられ得る。誘電構成要素108および導電性構成要素110は、同心配置で位置付けられ得る。構成要素108、110は、交互の細片等の、細片で位置付けられ得る。各細片は、例えば、幅が約2ミリメートル未満であり得る。複合層102は、10個以上の導電性構成要素110を含み得る。層は、20個より多い導電性構成要素110、または50個より多い導電性構成要素110、または数百個よりも多い導電性構成要素を含み得る。
【0042】
図2を参照すると、いくつかの実施形態による、電気化学アレイまたは複合層の斜視
図200が示されている。導電性構成要素208は、誘電構成要素202に対して多くの方法で位置付けられ得る。誘電構成要素202および導電性構成要素208は、任意の好適なパターンで配置され得る。さらなる平面層204、206が、複合層または電気化学電池を形成するように接触させられ得る。
【0043】
図3を参照すると、いくつかの実施形態による、電気化学アレイまたは複合層の垂直
図300が示されている。導電性構成要素304は、多数の配向または幾何学形状で配置され得る。例えば、伝導性構成要素304は、誘電構成要素302と交互になる細片で配置され得る。他の実施例は、正方形または長方形のアレイ、三角形のアレイ、または六角形のアレイの結節点に位置している、誘電構成要素302または導電性構成要素304を含む。イオン伝導性構成要素および導電性構成要素は、
図2に図示されるように、丸く成形されてもよく、または、十字形、杉綾パターン(
図4参照)、六角形(
図5参照)、蜂巣構成、同心円、長円形、楕円形、星形、またはそれらの組み合わせ等の、他の形状またはパターンを有し得る。それらは、例えば、実質的に平行に、幾何学的に配置され得る。構成要素は、不規則に成形され、非対称パターンも有し得る。
【0044】
導電性通路は、1つまたは複数の導電性構成要素に統合されてもよく、イオン伝導性通路は、1つまたは複数の誘電構成要素に統合され得る。隣接する構成要素は、結合されるか、または相互作用し得る。構成要素は、密閉して結合され得る。導電性構成要素304は、第1の材料を含み得、誘電構成要素302は、第2の材料を含み得る。第1および第2の材料は、相互作用し得る。材料は、例えば、化学的または物理的に相互作用し得る。第1の材料は、例えば、炭素質であり得る。第2の材料は、例えば、アイオノマーまたは溶媒であり得る。
【0045】
図6を参照すると、いくつかの実施形態による、複合層の断面
図600が示されている。被覆602、604、606、608は、複合層616と接触していてもよい。いくつかの実施形態では、被覆は、導電性、イオン伝導性、および触媒活性であり得る。不連続性の領域614は、複合層616の両側の表面に沿って、隣接する伝導性被覆602、606および604、608を分離し、電気的に絶縁し得る。複合層616は、導電性構成要素および誘電構成要素を含み得る。
図6に示された実施形態では、複合層616はまた、導電性構成要素(または電池相互接続部)610とアイオノマー電解質612との間の界面領域618も備える。界面領域618は、非導電性および非イオン伝導性誘電材料(例えば、ポリエステル、エポキシ、フェノール類、ウレタン、シリコーン)で作られてもよく、被覆602、604、606、および608の縁は、これらの界面領域618の幅内に(例えば、
図6の場所620に)位置し得る。領域618は、被覆の縁が、所与の許容範囲、例えば、製造工程を可能にするために必要とされる許容範囲内で、その上に位置することができるように、十分に幅が広くてもよい。このように、領域618は、電池相互接続部610が不良であり、それにより、望ましくないことに関連電気化学電池をショートさせる不慮の電気接触から被覆602、604、606、608を電気的に絶縁するように働く。界面領域の厚さは、例えば、約15マイクロメートルほど小さくてもよい。または、界面領域の厚さは、約100マイクロメートルまたは約200マイクロメートル以上であり得る。界面領域の厚さは、所与の半径の工具または機械が、隣接する電気化学電池の被覆の間で電気的不連続性を形成することを可能にするよう、選択され得る。許容範囲は、隣接する被覆の間で電気絶縁を形成し、維持するために必要とされる最小距離を含み得る。この設計の使用は、製造を可能にするために、ペルフルオロスルホン酸共重合体等のあるアイオノマー電解質を使用する時に、特に重要であり得る。加えて、この設計により、被覆602、604、606、608は、電解質612の全表面を依然として覆い、それにより、利用可能な電気化学反応部位である、電解質612の利用可能な表面積を最大限に活用し、したがって、全体としてのアレイの単位面積あたりの潜在的な電力密度を増加させることもできる。
【0046】
被覆602、604と電池相互接続部610との間で実質的な重複または接触を有することによって、(例えば、被覆内、または被覆および複合層の界面における)電気化学反応部位から電池相互接続部への電流のより効率的な伝達が生じる。
【0047】
被覆602、604、606、608は、複合層の第1の表面上の第1の被覆と、複合層の第2の表面上の第2の被覆とを含み得る。被覆602、604、606、608は、導電性材料、イオン伝導性材料、または両方を含み得る。第1の被覆は、陽極層であり得、第2の被覆は陰極層を含む。陽極層および陰極層は、導電性であり、導電性構成要素を含み得る。陽極および陰極層は、触媒活性材料またはイオン伝導性材料を含み得る。陰極および陽極層は、導電性材料、触媒活性材料、およびイオン伝導性材料(誘電)の何らかの組み合わせを含み得る。
【0048】
図6および7に図示されるように、被覆602、604、606、608は、伝導性構成要素および界面領域に対して種々の位置に配置され得る。隣接する被覆の縁は、電気絶縁が隣接する電池の間で維持される限り、誘電構成要素612の上、界面領域618の上、伝導性構成要素610の上、またはそれらの組み合わせに位置し得る。例えば、被覆は、隣接する被覆の縁が両方とも界面領域618の上に位置するように配置され得る。代替として、
図6に図示されるように、第1の被覆(例えば、602)の縁が、界面領域618の上に位置し得る一方で、隣接する被覆(例えば、606)の縁は、伝導性構成要素610の上に位置し得る。
【0049】
さらに、
図7に図示されるように、第1の被覆(例えば、602)の縁が、誘電構成要素612の上に位置し得る一方で、第2の被覆(例えば、606)の縁は、伝導性構成要素610(示されている)の縁において、または(例えば、
図7の被覆604および608の配置によって図示されるように)伝導性構成要素の縁から内側に、界面領域(図示せず)の上に位置し得る。並列電気接続(図示せず)の場合、一方の表面上の被覆(例えば、602)は、反対面上の対応する誘電構成要素612と接触している被覆(例えば、604、608)が介在伝導性構成要素610から電気的に絶縁されている限り、隣接する誘電構成要素612および介在伝導性構成要素610にわたって延在し得る。オプションのガス拡散層またはガス透過性層または材料702(
図7参照)が、被覆602、606および604、608と接触していてもよい。ガス透過性材料702は、導電性または誘電性であり得る。誘電ガス透過性材料702は、例えば、複合層の一方または両方の表面に連結され得る。
【0050】
ガス拡散層702の存在のほかに、
図7の実施形態は、実質的な界面領域618が複合層616で採用されないという点で、
図6とは異なる。その代わり、不連続性の領域614が、複合層616の両側の表面に沿って、隣接する伝導性被覆602、606および604、608を分離し、電気的に絶縁する。そのような実施形態では、誘電構成要素と伝導性構成要素との間の結合を推進するために、界面領域が依然として使用され得るが、領域は、非常に狭くてもよく、または、例えば、伝導性構成要素の表面上の薄い被覆であり得る。
【0051】
さらに、隣接する燃料電池ユニットの電気短絡が防止されるべきであり、例えば、被覆602および606または604および608の間の電気連通が軽減されるように、被覆が配置される。そのような狭い不連続性614を産生する製造工程の能力は、性能に大幅に影響を及ぼす。しかしながら、この実施形態および他の実施形態は、製造にいくらかの不正確が存在することを許容し、おそらく、
図7に示された実施形態とは異なる性能を伴うが、稼働電池を依然として得る。
【0052】
複合層またはアレイ全体は、例えば、可撓性であり得る。それは、1つ以上の方向で可撓性であるか、または部分的に湾曲し得る。層は、巻かれた構成におけるように、円筒層またはらせん綴じを形成するように湾曲され得る。
【0053】
流体プレナム、例えば、燃料または酸化剤プレナムが、被覆602、606および604、608のうちの1つ以上、電解質612、ガス拡散層702,のうちの1つ以上、電池相互接続部610のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせと接触していてもよい。燃料または流体は、例えば、水素であり得るが、メタノール、アンモニア、アンモニアボラン、ヒドラジン、エタノール、ギ酸、ブタン、ホウ化水素化合物等の、任意の好適な燃料が利用され得る。酸化剤は、例えば、空気または酸素であり得る。
【0054】
第1のプレナムは、第1の反応物質を含み、複合層の第1の表面に連結され得る。第2のプレナムは、第2の反応物質を含み、複合層の第2の表面に連結され得る。流体プレナムは、例えば、燃料プレナムおよび酸化剤プレナムを含み得る。複数の実質的に流体不透過性の複合層が積み重ねられてもよく、その場合、任意の隣接する複合層が、その間の流体プレナムを共有する。流体プレナムは、1つ以上の複合層、被覆、導電性構成要素、誘電構成要素、ガス透過性材料、触媒層、陽極層、陰極層、内部支持構造、流体マニホールド、電流コレクタシール等のうちのいくつかまたは全てとの接触によって、規定され得る。電流コレクタの実施例は、中間電流コレクタおよび端子電流コレクタを含む。シールは、中間シール、周囲シール、端シール、またはそれらの組み合わせを含み得る。内部支持構造は、構造的構成要素、または構造支持のためにも機能する導電性構成要素であり得る。
【0055】
単位電池は、電池のアレイを作成するための種々の可能な方法で相互接続することができ、それにより、電位差、電流出力、またはそれらの組み合わせを増加させることによって、層の潜在的な電力出力を増加させる。個々の単位電池は、上記で参照される、「ELECTROCHEMICAL CELLS HAVING CURRENT CARRYING STRUCTURES UNDERLYING ELECTROCHEMICAL REACTION LAYERS」と題された2005年2月2日出願の米国出願公開第2005/0250004号で説明されているように、直列または並列に接続することができる。電気化学電池アレイも、直列または並列に接続され得る。
【0056】
図8を参照すると、いくつかの実施形態による、可撓性プレナムを含む電気化学電池層の断面
図800が示されている。可撓性電気化学電池層802は、電池相互接続部または内部支持構造804によって分離される離散領域808を含み得る。燃料がシステムに導入されると、可撓性層802が変形し、燃料プレナム806または封入領域(
図8の鎖線で示される)を作成し得る。実施例では、複合層は、可撓性電気化学電池に統合することができ、プレナムは、上記で参照される共有に係る米国仮特許出願第12/238,241号で論議されているように、プレナムに必要とされる空間を最小限化するよう、配置され得る。そのような実施例では、1つ以上の燃料電池は、可撓性電気化学層内に実質的に統合される。可撓性電気化学層は、随意で、1つ以上の剛体構成要素を含み得、したがって、その全体が可撓性でなくてもよい。
【0057】
システムは、実質的に無体積の封入領域から変換可能である、場所を取らないプレナムを含み得、このようにして、既存の電子デバイス内に適合するように構成可能である、より小型でよりコンパクトな電気化学電池システムの作成を可能にする。封入領域は、流体マニホールドまたは流圧調節デバイスの一方または両方を含む、流体制御システム812と少なくとも1つの燃料電池との間に位置する。実施例では、封入領域は、結合部材810を介した、流体制御システム812の出口側と少なくとも1つの燃料電池との間の周辺型の連結によって形成される。様々な実施例では、制御システム812から退出する流体が封入領域を加圧し、少なくとも1つの電気化学電池の1つ以上の部分を、流体制御システム812の出口側に隣接する位置から離れて変形させると、封入領域が流体プレナム816になる。場所を取らない流体プレナムは、コンパクトな燃料電池システムを作成するために、流体容器、流圧調節デバイス、流体マニホールド、内部支持構造を有する電気化学電池層等の、他の燃料電池構成要素と併せて使用することができる。
【0058】
可撓性層における少なくとも1つの燃料電池は、結合部材810を介して、流体マニホールドの複数部分と連結されてもよく、このようにして、その間に1つ以上の封入領域を作成する。結合部材810は、接着部材、溶接部材、はんだ部材、ろう付け部材、または機械的締結具あるいは突起部等の、任意の物理または化学的手段を含み得る。
実施例では、封入領域は、約0.05mm以下等の、結合部材の断面厚さにほぼ等しい厚さを有する。別の実施例では、流体マニホールドおよび少なくとも1つの燃料電池は、約5mm以下、約2mm以下、または約0.6以下の複合断面厚さを有する。
【0059】
流体マニホールドは、それを通って延在する、少なくとも1つの材料指向陥凹814を含む。各材料指向陥凹814は、入力において、流体容器からの燃料流量を受け取り、出力において、封入領域816への燃料流量を提供する。実施例では、燃料流量は、水素、メタノール、ギ酸、ブタン、ホウ化水素化合物(水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素カリウムを含む)、または液体有機水素担体のうちの少なくとも1つを含む。封入領域816への燃料流量の継続的受け取りは、少なくとも1つの電気化学電池の複数部分を、流体マニホールドに隣接する位置から離れて変形させ、それにより、流体プレナム806を形成する。動作中、流体容器は、投入ポートを加圧することによって燃料で充填され得る。少なくとも1つの燃料電池の動作および破線で示された位置等への移動のために十分なレベルまで、流体プレナム806の中の圧力を低減または維持するために、流圧調節デバイスのアレイを含む、流圧調節器アセンブリが使用され得る。実施例では、流体マニホールドと少なくとも1つの燃料電池との間の距離は、加圧プレナム状態において約5mm以下であり得る。
【0060】
流体マニホールドの第1の側面は、電気化学電池層の第1の側面に連結されてもよく、マニホールドの第2の側面は、例えば、異なる電気化学電池層の第1の側面に連結され得る。マニホールドまたは流体制御システムは、例えば、並列または直列で、アレイに連結され得る。マニホールドは、例えば、並列または直列に接続された、複数のアレイまたは複数の単位電池に接触する、燃料プレナムを提供し得る。
【0061】
いくつかの実施形態による、電気化学電池アレイを使用する方法を開示する。第1の反応物質が、少なくとも1つの電池相互接続部を有する電気化学電池アレイの第1の側面に連結される流体プレナムに提供され得る。電流が、少なくとも第1の反応物質から生成され得る。電流は、複合層の第1の側面から収集され得る。
【0062】
第1の反応物質を提供することは、流体プレナムの圧力を増加させることを含み得る。提供することは、電気化学電池アレイの第1の側面に連結された流体マニホールドから第1の反応物質を供給することを含み得る。提供することはまた、電気化学電池アレイの第1の側面の少なくとも複数部分を、流体マニホールドから離すことを含み得る。
【0063】
複合層の第1の側面は、陽極側であり得る。複合層の第2の側面は、例えば、陰極側であり得る。第1の反応物質は、水素であり得る。複合層の第2の側面は、酸化剤等の第2の反応物質と接触させられ得る。第2の反応物質は、受動的または能動的に接触させられ得る。生成することは、第1の反応物質を消費し、それにより、流体プレナムの圧力を低減することを含み得る。
【0064】
収集することは、直列電気的構成、並列構成、またはそれらの組み合わせの複数の電気化学電池から電流を収集することを含み得る。収集することはまた、アレイの中の隣接する電池の間の端子電流コレクタまたは少なくとも1つの相互接続部から電流を収集することを含み得る。
【0065】
本明細書で説明される複合層は、任意の数の工程を使用して製造され得る。例えば、複合層は、ロールツーロール製造等の、大量製造に合った方式で形成され得る。
図9A−Dを参照すると、いくつかの実施形態では、複合層は、電池相互接続部としての機能を果たし得る、少なくとも2つの導電性構成要素910、911を形成することによって形成され得る(
図9A参照)。導電性構成要素910、911は、例えば、複数の構成要素を一緒に積層することによって形成され得る。導電性構成要素910、911は、例えば、1つ以上の形態の炭素を含み得、例えば、エポキシ等の非導電性構成要素をさらに含み得る。
【0066】
次いで、界面領域918が、各導電性構成要素910、911の少なくとも1つの表面に接着され得る(
図9B参照)。界面領域918は、伝導性構成要素に取り付けられる別々の構成要素であり得、または、伝導性構成要素の表面に塗布される材料であり得る。例えば、界面領域918は、液体形態で伝導性構成要素910、911の表面に塗布され、次いで、伝導性構成要素および界面領域の両方を含む複合固体構成要素を形成するように硬化させられ得る、熱硬化性ポリマーであり得る。界面領域の厚さは、製造工程の許容範囲に応じて調整されてもよく、例えば、界面領域は、製造工程に必要とされる許容範囲を含む、隣接する電池の間に電気的不連続性を形成できることを確実にするのに十分な厚さを有し得る。界面領域の厚さは、例えば、約15マイクロメートルほど小さくてもよい。または、界面領域の厚さは、約100マイクロメートルまたは約200マイクロメートル以上であり得る。界面領域の厚さは、所与の半径の工具または機械が、隣接する電気化学電池の被覆の間に電気的不連続性を形成することを可能にするよう、選択され得る。さらに、界面領域918は、誘電構成要素912と導電性構成要素910、911との間の結合を推進または強化するために利用され得る。そのような結合は、機械、物理、および化学的結合機構の組み合わせを介して達成され得る。
【0067】
次いで、少なくとも1つの誘電構成要素912が、界面領域918に近接し、かつ接触したアイオノマーディスパージョンを硬化させ、流体的に不透過性の層を形成するのに十分なアイオノマーディスパージョンを硬化させることによって形成され得る(
図9C参照)。アイオノマーディスパージョンは、熱、圧力、またはそれらの組み合わせを使用して硬化させられ得る。アイオノマーディスパージョンは、例えば、PFSA共重合体であり得る。
【0068】
次いで、被覆902、904、906、908が、層の表面上に配置され得る(
図9D参照)。被覆は、例えば、触媒層であり得る。示された実施形態では、被覆906は、誘電構成要素912と接触し、かつ伝導性構成要素911と電気接触するが、伝導性構成要素910から電気的に絶縁され、それにより、隣接する電気化学電池を電気的に絶縁するように配置される。同様に、被覆904は、誘電構成要素912と接触し、かつ伝導性構成要素910と電気接触するが、伝導性構成要素911から電気的に絶縁される。
【0069】
図9で完全には示されていないが、被覆902は、伝導性構成要素910と電気接触し、さらに、隣接する誘電構成要素と接触し(図示せず)、さらに、伝導性構成要素から電気的に絶縁され得る(図示せず)。同様に、被覆908は、伝導性構成要素911と電気接触し、異なる隣接する誘電構成要素と接触し(図示せず)、さらに、第4の伝導性構成要素から電気的に絶縁され得る(図示せず)。
【0070】
被覆902、906の間の島状断絶の幅d920は、隣接する電池の間に電気絶縁を提供する。示された実施形態では、界面領域の厚さは、幅d920に、被覆902、904、906、908を配置するために使用される製造工程によって電気絶縁が常に維持されることを確実にするために必要とされる許容範囲を加えたものより大きい。
【0071】
上記の説明は、制限的ではなく、例証的になることを目的とする。例えば、上記の実施例(またはその1つ以上の特徴)は、相互と組み合わせて使用され得る。上記の説明を再検討すると、当業者等によって、他の実施形態を使用することができる。また、上記の発明を実施するための形態では、本開示を簡素化するように、種々の特徴がグループ化され得る。これは、未請求の開示された特徴が任意の請求項に不可欠であることを意図するとして解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、特定の開示された実施形態の全てよりも少ない特徴にあり得る。加えて、本特許文献の大部分は、燃料または反応物質に基づく流体用途について論議しているが、本システムおよび方法は、本明細書で論議されるものと同様の方法で、他の流体伝達用途に使用することができる。したがって、以下の請求項は、発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項が別個の実施形態として独立する。本発明の範囲は、添付の請求項とともに、そのような請求項が享受できる同等物の全範囲を参照することにより、決定されるべきである。