(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来技術に係るソーラー時計においては、文字板およびソーラーパネルの各外周部に設けた切欠部または凸部と、支持部材に設けた係合部とを係合させることによって、ムーブメントに対して文字板およびソーラーパネルを位置決め固定している。
しかしながら、文字板およびソーラーパネルおよび支持部材の各部材には寸法誤差が存在し、文字板およびソーラーパネルを外周部において位置決めするだけでは、文字板およびソーラーパネルに設けられた挿入孔が指針軸に対して位置ずれしてしまったり、日車を露出させて日付を表示させるために文字板およびソーラーパネルを厚さ方向に貫通して設けられる日文字逃げ窓が位置ずれしてしまうという問題が生じる。
【0005】
このような問題に対して、各部材の寸法誤差による位置ずれを考慮して、例えば文字板およびソーラーパネルの挿入孔の内壁が指針軸に接触することを防止するために各挿入孔を大きくしたり、例えば日車の日付が文字板およびソーラーパネルで隠れてしまうことを防止するために日文字逃げ窓を大きくすると、ソーラーパネルの発電有効面積が減少してしまい、所望の発電電力を確保することができないという問題が生じる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ソーラーパネルを精度良く固定し、予め位置ずれに対応してソーラーパネルの発電有効面積を減少させる必要が生じることを防止することが可能な電子時計を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る電子時計は、指針軸(例えば、実施の形態での指針軸35)を回転駆動するムーブメント(例えば、実施の形態でのムーブメント11)と、前記ムーブメントを固定するムーブメント固定部材(例えば、実施の形態でのムーブメント固定枠60)と、前記指針軸を挿入可能な貫通孔(例えば、実施の形態でのソーラーパネル貫通孔47)を有するソーラーパネル(例えば、実施の形態でのソーラーパネル12)と、前記ムーブメントに固定されて前記指針軸が同軸に挿入された筒状部材(例えば、実施の形態での案内ブシュ29)と、を備え、前記貫通孔は、前記ソーラーパネルの弾性変形により変形可能であって、該貫通孔に挿入された前記筒状部材に弾性係合し、前記ムーブメント固定部材は、前記ソーラーパネルの回転を規制するための規制係合部(例えば、実施の形態でのソーラーパネル固定突起61)を備え、前記ソーラーパネルの外周部は、前記規制係合部に係合する係合部(例えば、実施の形態でのソーラーパネル固定溝46、突起81)を備える。
【0008】
さらに、本発明の第2の態様に係る電子時計では、前記ソーラーパネルは、前記ソーラーパネルを厚さ方向に貫通すると共に前記貫通孔に連通する切欠部(例えば、実施の形態でのソーラーパネル切欠部48)を備える。
【0009】
さらに、本発明の第3の態様に係る電子時計では、前記ソーラーパネルは、分割部(例えば、実施の形態での分割部41)により分割された複数のソーラーセル(例えば、実施の形態でのソーラーセル42a,42b,42c)を備え、前記切欠部は、前記分割部に設けられている。
【0010】
さらに、本発明の第4の態様に係る電子時計では、前記ソーラーパネルは、前記ソーラーパネルを厚さ方向に貫通して前記ムーブメントにより表示される文字列を露出可能な窓部(例えば、実施の形態での日文字逃げ窓45)を備え、前記係合部は、前記窓部から径方向外方側に配置されている。
【0011】
さらに、本発明の第5の態様に係る電子時計は、前記指針軸を挿入可能な文字板貫通孔(例えば、実施の形態での文字板貫通孔51)を有する文字板(例えば、実施の形態での文字板13)を備え、前記筒状部材は、前記文字板貫通孔に挿入されて弾性係合する弾性部(例えば、実施の形態での弾性支持部29dおよび弾性突起部29e)を備え、前記ムーブメント固定部材は、前記文字板の回転を規制するための文字板規制係合部(例えば、実施の形態での文字板固定突起62)を備え、前記文字板の外周部は、前記文字板規制係合部に係合する文字板係合部(例えば、実施の形態での文字板固定溝53、文字板突起82)を備える。
【0012】
さらに、本発明の第6の態様に係る電子時計では、前記弾性部は、前記筒状部材の一部が切り欠けられて形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1の態様に係る電子時計によれば、ムーブメントに固定された筒状部材によってソーラーパネルを案内するようにして、指針軸を挿入するためにソーラーパネルに設けられた貫通孔に筒状部材を挿入することによって、ソーラーパネルをムーブメントに精度良く位置決め固定することができ、貫通孔の内壁が指針軸に接触することを防止することができる。
【0014】
さらに、ムーブメント固定部材の規制係合部(例えば、突起や溝など)にソーラーパネルの外周部の係合部(例えば、溝や突起など)を係合させることによって、ソーラーパネルの中心軸周りの周方向の回転を規制することにより、周方向に対してもソーラーパネルをムーブメントに精度良く位置決め固定することができる。
【0015】
これらにより、ソーラーパネルおよびムーブメント固定部材などの各部材に寸法誤差が存在する場合であっても、各部材の寸法誤差による位置ずれを考慮して予めソーラーパネルの貫通孔を大きく形成してソーラーパネルの発電有効面積を減少させる必要が生じることを防止することができる。
【0016】
しかも、ソーラーパネルの貫通孔は筒状部材に弾性係合することから、ソーラーパネルを的確に固定することができる。
【0017】
さらに、本発明の第2の態様に係る電子時計によれば、貫通孔に連通する切欠部を備えることによって、貫通孔を容易に変形させることができ、筒状部材を貫通孔に容易に挿入することができる。
【0018】
さらに、本発明の第3の態様に係る電子時計によれば、ソーラーパネルの発電有効面積が減少することを防止することができる。
【0019】
さらに、本発明の第4の態様に係る電子時計によれば、窓部の周辺には絶縁のための領域などの発電に寄与しない領域を設ける必要が生じ、また、例えば係合部として溝などが形成される場合には、この溝の周辺にも絶縁のための領域などの発電に寄与しない領域を設ける必要が生じることから、これらの発電に寄与しない領域を共用することで、ソーラーパネルの発電有効面積の減少を抑制することができる。
【0020】
さらに、本発明の第5の態様に係る電子時計によれば、ムーブメントに固定された筒状部材によって文字板を案内するようにして、指針軸を挿入するために文字板に設けられた文字板貫通孔に筒状部材を挿入することによって、文字板をムーブメントに精度良く位置決め固定することができ、文字板貫通孔の内壁が指針軸に接触することを防止することができる。
【0021】
さらに、ムーブメント固定部材の文字板規制係合部(例えば、突起や溝など)に文字板の外周部の文字板係合部(例えば、溝や突起など)を係合させることによって、文字板の中心軸周りの周方向の回転を規制することにより、周方向に対しても文字板をムーブメントに精度良く位置決め固定することができる。
【0022】
これらにより、文字板およびムーブメント固定部材などの各部材に寸法誤差が存在する場合であっても、各部材の寸法誤差による位置ずれを考慮して予め文字板の貫通孔を大きく形成して文字板の表示有効面積を減少させる必要が生じたり、文字板の見映えが損なわれることを防止することができる。
【0023】
さらに、本発明の第6の態様に係る電子時計によれば、弾性部を容易に形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係る電子時計について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による電子時計10は、例えば金属などにより筒状に形成された筐体(図示略)と、この筐体の表面側に装着されたカバーガラス(図示略)と、筐体の裏面側に着脱可能に取り付けられた裏蓋(図示略)と、によって閉塞された筐体内に組み込まれたムーブメント11と、ムーブメント11の表面側(カバーガラス側)に配置されたソーラーパネル12と、ソーラーパネル12の表面側(カバーガラス側)に配置された文字板13と、を備えて構成されている。
【0026】
ムーブメント11は、例えば
図1に示すように、地板21に組み込まれて、ステッピングモータなどの動力により回転する輪列22と、輪列22の少なくとも一部(例えば、四番車34など)を回転可能に支持する輪列受23と、輪列受23を保持する押え板24と、を備えて構成されている。
【0027】
輪列22は、例えば、地板21の中央部に回転可能に配設された筒車31と、筒車31の内部に同軸に配置されて、筒車31を回転可能に支持する筒状の中心パイプ32と、中心パイプ32の内部に同軸に配置され、回転可能に支持された筒状の二番車33と、二番車33の内部に同軸に配置され、回転可能に支持された四番車34と、を備えている。
【0028】
そして、筒車31および二番車33および四番車34の各軸部は、後述する案内ブシュ29に挿入されることでソーラーパネル12および文字板13を貫通して文字板13の表面上に突出し、時刻の時を示す時針および分を示す分針および秒を示す秒針からなる指針軸35を構成している。
【0029】
さらに、ムーブメント11は、例えば、皿ばね25によって筒車31に対して離間配置された状態で地板21に固定されて、日車(図示略)を押える日車押え26と、日車押え26を位置決めするために地板21に設けられた案内ピン27と、日車押え26を地板21に固定する止めねじ28と、日車押え26の中央部に設けられた貫通孔26aに嵌合された筒状の案内ブシュ29と、を備えている。
【0030】
案内ブシュ29は、例えば金属などにより筒状に形成され、軸方向の一端から他端に向かい外周面上に複数の段部が形成されるようにして、順次、日車押え嵌合部29aとソーラーパネル嵌合部29bとソーラーパネル係止部29cと弾性支持部29dと弾性突起部29eとを備えて構成されている。
【0031】
日車押え嵌合部29aは、例えば、日車押え26の貫通孔26aの内径と同等または僅かに大きな外径を有し、日車押え26の貫通孔26aに挿入され、この貫通孔26aに打ち込み又はかしめ等により、日車押え26に固定されている。
【0032】
ソーラーパネル嵌合部29bは、例えば、日車押え嵌合部29aに対して一段拡径すると共に、後述するソーラーパネル12の中央部に設けられたソーラーパネル貫通孔47の内径と同等の外径を有し、ソーラーパネル12のソーラーパネル貫通孔47に挿入され、このソーラーパネル貫通孔47に嵌合することによって、ソーラーパネル12を固定している。
【0033】
ソーラーパネル係止部29cは、例えば、ソーラーパネル嵌合部29bから一段拡径した外径を有し、軸方向の他端側からソーラーパネル12を係止して、軸方向の他端側へのソーラーパネル12の移動を規制している。
【0034】
弾性支持部29dは、例えば、ソーラーパネル係止部29cから一段縮径すると共に、後述する文字板13の中央部に設けられた文字板貫通孔51よりも小さな外径を有し、軸方向の他端部において径方向外方に向かい突出すると共に、後述する文字板13の文字板貫通孔51よりも僅かに大きな外径を有する弾性突起部29eを備えている。
【0035】
弾性支持部29dおよび弾性突起部29eには、例えば
図2に示すように、周方向の複数の所定位置において案内ブシュ29の軸方向の他端から一端側に向かい延びるようにして切り欠けられた切欠部29fが形成されている。
弾性支持部29dおよび弾性突起部29eは、切欠部29fによって径方向の内方に向かい弾性変形可能とされている。
弾性支持部29dおよび弾性突起部29eは、弾性変形しつつ文字板13の文字板貫通孔51に挿入され、弾性突起部29eが文字板貫通孔51の内周面に弾性係合することによって、文字板13を固定している。
【0036】
ソーラーパネル12は、例えば
図2および
図3に示すように円板状に形成され、径方向に延びる複数(例えば、3つ)の絶縁性の分割部41と、周方向に分割部41と交互に配置されて電気的に直列に接続された扇型板状の複数(例えば、3つ)のソーラーセル42a,42b,42cと、複数の分割部41の外周端に接続されて各ソーラーセル42a,42b,42cの外周部を覆う絶縁性の枠部43と、を備えて構成されている。
ソーラーパネル12は、文字板13を透過した太陽光などの光により発電し、ムーブメント11の駆動などに用いられる電力を2次電池やコンデンサなどの蓄電部(図示略)に出力する。
【0037】
そして、枠部43には、例えば径方向で対向する2つの所定位置に2つの電極44a,44bが設けられている。
また、ソーラーセル42aには、日車(図示略)を露出させて日付を表示させるためにソーラーパネル12を厚さ方向に貫通する日文字逃げ窓45が設けられている。
また、枠部43の外周面43A上において日文字逃げ窓45から径方向外方側の位置にはソーラーパネル固定溝46が形成されている。
【0038】
また、複数の分割部41の内周端同士が接続されて形成された絶縁性の中央部41aには、ソーラーパネル12を厚さ方向に貫通するソーラーパネル貫通孔47が設けられている。
また、各分割部41の内周部には、ソーラーパネル12を厚さ方向に貫通すると共に、ソーラーパネル貫通孔47に連通するようにして径方向に延びるソーラーパネル切欠部48が形成されている。
【0039】
ソーラーパネル貫通孔47およびソーラーパネル切欠部48は、ソーラーパネル12の弾性変形により変形可能であって、案内ブシュ29のソーラーパネル嵌合部29bにソーラーパネル貫通孔47を嵌合させる。
つまり、ソーラーパネル貫通孔47およびソーラーパネル切欠部48は、案内ブシュ29がソーラーパネル貫通孔47に挿入される際にソーラーパネル貫通孔47がソーラーパネル係止部29cを乗り越えるようにして弾性変形する。そして、ソーラーパネル係止部29cを乗り越えたソーラーパネル貫通孔47はソーラーパネル係止部29cに隣接するソーラーパネル嵌合部29bに弾性係合する。
【0040】
文字板13は、例えば光透過性を有するプラスチックなどの非導電性部材により円板状に形成され、表面に時刻の秒、分、時に係る数字などの表示が設けられ、
図4に示すように、文字板13の中央部を厚さ方向に貫通する文字板貫通孔51と、ソーラーパネル12の日文字逃げ窓45に臨んで連通する日文字逃げ窓52と、外周面13A上において日文字逃げ窓52から径方向外方側の位置に設けられた文字板固定溝53と、を備えている。
【0041】
ムーブメント11を固定するムーブメント固定枠60は、例えば
図5に示すように円環板状に形成されて筐体内に固定され、ムーブメント11の外周面と相補的な形状の内周面60Aを有している。
【0042】
また、ムーブメント固定枠60は、例えば
図6(A)に示すように、内周面60A上の所定位置から径方向内方に向かい突出すると共に、ソーラーパネル固定溝46に係合可能なソーラーパネル固定突起61を備えている。
ソーラーパネル固定突起61は、例えば径方向の内周側において周方向に膨出する形状を有し、ソーラーパネル12のソーラーパネル貫通孔47に案内ブシュ29のソーラーパネル嵌合部29bが嵌合した状態で、ソーラーパネル固定溝46に装着されることによって、ソーラーパネル12を固定し、ソーラーパネル12の中心軸周りの周方向の回転移動を規制する。
【0043】
また、ムーブメント固定枠60は、例えば
図6(B)に示すように、軸方向端面60B上の所定位置から軸方向外方に向かい突出すると共に、文字板固定溝53に係合可能な文字板固定突起62を備えている。
文字板固定突起62は、例えば径方向の外周側において周方向に膨出する形状を有し、文字板13の文字板貫通孔51に案内ブシュ29の弾性突起部29eが弾性係合した状態で、文字板固定溝53に装着されることによって、文字板13を固定し、文字板13の中心軸周りの周方向の回転移動を規制する。
【0044】
上述したように、本実施の形態による電子時計10によれば、ムーブメント11に固定された筒状の案内ブシュ29によってソーラーパネル12を案内するようにして、指針軸35を挿入するためにソーラーパネル12に設けられたソーラーパネル貫通孔47に案内ブシュ29を挿入することによって、ソーラーパネル12をムーブメント11に精度良く位置決め固定することができ、ソーラーパネル貫通孔47の内壁が指針軸35に接触することを防止することができる。
【0045】
さらに、ムーブメント固定枠60のソーラーパネル固定突起61にソーラーパネル12の外周面43A上のソーラーパネル固定溝46を係合させることによって、ソーラーパネル12の中心軸周りの周方向の回転を規制することにより、周方向に対してもソーラーパネル12をムーブメント11に精度良く位置決め固定することができる。
【0046】
これらにより、例えば、ソーラーパネル12およびムーブメント固定枠60などの各部材に寸法誤差が存在する場合であっても、各部材の寸法誤差による位置ずれを考慮して予めソーラーパネル12のソーラーパネル貫通孔47を大きく形成してソーラーパネル12の発電有効面積を減少させる必要が生じることを防止することができる。
【0047】
しかも、ソーラーパネル12は、ソーラーパネル貫通孔47に連通するソーラーパネル切欠部48を備えることによって、ソーラーパネル貫通孔47を容易に変形させることができ、案内ブシュ29(特に、ソーラーパネル係止部29c)をソーラーパネル貫通孔47に容易に挿入することができる。さらに、ソーラーパネル貫通孔47は案内ブシュ29(つまり、ソーラーパネル嵌合部29b)に弾性係合することから、ソーラーパネル12を的確に固定することができる。
【0048】
さらに、ソーラーパネル切欠部48は分割部41に形成されていることから、ソーラーパネル12の発電有効面積が減少することを防止することができる。
【0049】
さらに、ソーラーパネル固定溝46は日文字逃げ窓45から径方向外方側の位置に形成されていることから、日文字逃げ窓45の周辺に設けられる絶縁のための領域などの発電に寄与しない領域と、ソーラーパネル固定溝46の周辺に設けられる絶縁のための領域などの発電に寄与しない領域とを共用することで、ソーラーパネル12の発電有効面積の減少を抑制することができる。
【0050】
さらに、ムーブメント11に固定された筒状の案内ブシュ29によって文字板13を案内するようにして、指針軸35を挿入するために文字板13に設けられた文字板貫通孔51に案内ブシュ29を挿入することによって、文字板13をムーブメント11に精度良く位置決め固定することができ、文字板貫通孔51の内壁が指針軸35に接触することを防止することができる。
【0051】
さらに、ムーブメント固定枠60の文字板固定突起62に文字板13の外周面13A上の文字板固定溝53を係合させることによって、文字板13の中心軸周りの周方向の回転を規制することにより、周方向に対しても文字板13をムーブメント11に精度良く位置決め固定することができる。
【0052】
これらにより、例えば、文字板13およびムーブメント固定枠60などの各部材に寸法誤差が存在する場合であっても、各部材の寸法誤差による位置ずれを考慮して予め文字板13の文字板貫通孔51を大きく形成して文字板13の表示有効面積を減少させる必要が生じたり、文字板13の見映えが損なわれることを防止することができる。
【0053】
さらに、案内ブシュ29に切欠部29fを形成するだけで、弾性支持部29dおよび弾性突起部29eを容易に弾性変形可能とすることができる。
【0054】
なお、上述した実施の形態においては、例えば
図7に示す第1変形例のように、ソーラーパネル12を厚さ方向に貫通し、適宜の指針が挿入される複数の指針逃げ穴70が設けられてもよい。
【0055】
なお、上述した実施の形態においては、ソーラーパネル12の径方向に延びる複数(例えば、3つ)の分割部41にソーラーパネル切欠部48を備えるとしたが、これに限定されず、例えば
図8に示す第2変形例のように、各ソーラーセル42a,42b,42の内周側の適宜の位置に絶縁されたソーラーパネル切欠部48を形成して、複数の分割部41よりも少数(例えば、2つ)のソーラーパネル切欠部48(例えば、1つの分割部41に形成されたソーラーパネル切欠部48と1つのソーラーセル42bに形成されたソーラーパネル切欠部48)のみを設けてもよい。
これにより、ソーラーパネル12の発電有効面積が減少することを防止することができる。
【0056】
なお、上述した実施の形態においては、ソーラーパネル12の日文字逃げ窓45および文字板13の日文字逃げ窓52は省略されてもよい。
【0057】
なお、上述した実施の形態において、ソーラーパネル固定突起61と文字板固定突起62とは一体に形成されてもよい。
【0058】
なお、上述した実施の形態においては、ソーラーパネル12のソーラーパネル固定溝46とムーブメント固定枠60のソーラーパネル固定突起61とによりソーラーパネル12の周方向の回転移動を規制するとしたが、これに限定されず、例えば
図9に示す第3変形例のように、ムーブメント固定枠60の内周面60A上に形成した溝にソーラーパネル12の枠部43の外周面43A上から径方向外方に突出する突起81を装着することによって、ソーラーパネル12を固定してもよい。
【0059】
なお、上述した実施の形態においては、文字板13の文字板固定溝53とムーブメント固定枠60の文字板固定突起62とにより文字板13の周方向の回転移動を規制するとしたが、これに限定されず、例えば
図10に示す第4変形例のように、ムーブメント固定枠60の内周面60A上に形成した溝に文字板13の外周面13A上から径方向外方に突出する文字板突起82を装着することによって、文字板13を固定してもよい。