特許第5798909号(P5798909)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5798909
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20151001BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
【請求項の数】3
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2011-277435(P2011-277435)
(22)【出願日】2011年12月19日
(65)【公開番号】特開2013-126501(P2013-126501A)
(43)【公開日】2013年6月27日
【審査請求日】2014年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】土谷 賢二
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 悟
(72)【発明者】
【氏名】小川 正悟
(72)【発明者】
【氏名】加古 剛生
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−017295(JP,A)
【文献】 特開2008−086706(JP,A)
【文献】 特開2010−069111(JP,A)
【文献】 特開2004−129984(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大当りか否かの大当り抽選の抽選結果を導出する図柄変動ゲームを実行させるとともに、前記大当り抽選で大当りに当選したときには、大当り遊技が生起される遊技機において、
前記図柄変動ゲームには、前記大当り抽選の抽選結果を導出する特別図柄変動ゲームと、前記特別図柄変動ゲームに対応するとともに複数列の図柄からなる図柄組み合わせを導出する装飾図柄変動ゲームと、があり、
遊技者が操作可能な演出用操作手段と、
前記装飾図柄変動ゲームが表示可能とされるとともに、前記演出用操作手段の操作有効期間が設定されていることを表示可能とする表示装置と、
記図柄変動ゲームで大当りとなることを認識可能な表示結果が導出される可能性があること、又は前記大当り抽選に当選した場合に遊技者にとって有利な特典が付与されることを認識可能な表示結果が導出される可能性があることを予告する予告演出を予告実行手段に実行させる演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段が実行させる予告演出には、
所定のタイミングに到達すると実行される第1予告演出と、
前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作された場合に実行され、かつ前記操作有効期間が設定されていることが前記表示装置にて報知されない第2予告演出と、があり、
前記演出制御手段は、
前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作されたときに前記第1予告演出を実行させていた場合、前記第1予告演出中に前記第2予告演出を実行可とし、
前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作された場合、前記大当り抽選の抽選結果又は付与される特典に基づき、前記第2予告演出の演出内容を決定するようになっており、
前記操作有効期間内に、再度、前記演出用操作手段が操作された場合、直前の操作に基づいて決定した演出内容に定められた大当り期待度又は有利期待度以上の演出内容を決定することで、前記第2予告演出の演出内容を遊技者に有利な展開となるように段階的に変化させることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
大当りか否かの大当り抽選の抽選結果を導出する図柄変動ゲームを実行させるとともに、前記大当り抽選で大当りに当選したときには、大当り遊技が生起される遊技機において、
前記図柄変動ゲームには、前記大当り抽選の抽選結果を導出する特別図柄変動ゲームと、前記特別図柄変動ゲームに対応するとともに複数列の図柄からなる図柄組み合わせを導出する装飾図柄変動ゲームと、があり、
遊技者が操作可能な演出用操作手段と、
前記装飾図柄変動ゲームが表示可能とされるとともに、前記演出用操作手段の操作有効期間が設定されていることを表示可能とする表示装置と、
記図柄変動ゲームで大当りとなることを認識可能な表示結果が導出される可能性があること、又は前記大当り抽選に当選した場合に遊技者にとって有利な特典が付与されることを認識可能な表示結果が導出される可能性があることを予告する予告演出を予告実行手段に実行させる演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段が実行させる予告演出には、
所定のタイミングに到達すると実行される第1予告演出と、
前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作された場合に実行され、かつ前記操作有効期間が設定されていることが前記表示装置にて報知されない第2予告演出と、があり、
前記演出制御手段は、
前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作されたときに前記第1予告演出を実行させていた場合、前記第1予告演出中に前記第2予告演出を実行可とし、
前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作された場合、前記大当り抽選の抽選結果又は付与される特典に基づき、前記第2予告演出の演出内容を決定するようになっており、
前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作されるほど、前記第2予告演出の演出内容を遊技者に有利な展開となるように段階的に変化させることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記予告実行手段は、前記表示装置であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が操作可能な演出用操作手段を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、遊技の興趣を高めるために、遊技者が操作可能な演出用操作手段(操作ボタン)を備えている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、操作ボタンの操作が有効とされる操作有効期間が図柄変動ゲームの変動時間内に設定され、該操作有効期間中は、報知手段(操作ボタンのランプ)が点灯する。そして、操作有効期間内に操作ボタンが押下されると、図柄変動ゲームで大当り結果が導出される可能性を示唆する予告演出が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−185224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、操作有効期間が設定されている期間中、操作ボタンのランプを点灯させないが、操作有効期間内に操作ボタンが押下されたのであれば、予告演出を実行可能としている遊技機もある(所謂、裏ボタン予告)。このような裏ボタン予告では、操作有効期間が設定されていることを報知しないことに加え、常にボタン操作が有効とされているのではなく、図柄変動ゲームの進行に合わせて操作有効期間の設定時期に制限が設けられている。つまり、遊技者に視認させたい特定の演出の実行前に予告演出を完結させるため、特定の演出の実行前に操作有効期間が設定され、特定の演出の実行前に予告演出が終了することになる。加えて、操作有効期間が極めて短い期間であったとすると、その期間の短さや操作有効期間の報知が行われないことによって、遊技者が操作有効期間内にボタン操作できる確率が低くなる。これにより、遊技者が闇雲にボタンを操作したとしても、その操作を反映して予告演出が行われないことの方が多くなるため、遊技への参加意欲が低下してしまう虞があった。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボタン操作が反映される機会を増やすことで、遊技への参加意欲を向上させることができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1及び請求項に記載の発明は、大当りか否かの大当り抽選の抽選結果を導出する図柄変動ゲームを実行させるとともに、前記大当り抽選で大当りに当選したときには、大当り遊技が生起される遊技機において、前記図柄変動ゲームには、前記大当り抽選の抽選結果を導出する特別図柄変動ゲームと、前記特別図柄変動ゲームに対応するとともに複数列の図柄からなる図柄組み合わせを導出する装飾図柄変動ゲームと、があり、遊技者が操作可能な演出用操作手段と、前記装飾図柄変動ゲームが表示可能とされるとともに、前記演出用操作手段の操作有効期間が設定されていることを表示可能とする表示装置と、前記図柄変動ゲームで大当りとなることを認識可能な表示結果が導出される可能性があること、又は前記大当り抽選に当選した場合に遊技者にとって有利な特典が付与されることを認識可能な表示結果が導出される可能性があることを予告する予告演出を予告実行手段に実行させる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段が実行させる予告演出には、所定の開始タイミングに到達すると実行される第1予告演出と、前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作された場合に実行され、かつ前記操作有効期間が設定されていることが前記表示装置にて報知されない第2予告演出と、があり、前記演出制御手段は、前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作されたときに前記第1予告演出を実行させていた場合、前記第1予告演出中に前記第2予告演出を実行可とし、前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作された場合、前記大当り抽選の抽選結果又は付与される特典に基づき、前記第2予告演出の演出内容を決定するという共通の構成を有する
【0007】
らに、請求項に記載の発明は、前述の構成に加え、前記演出制御手段は、前記操作有効期間内に、再度、前記演出用操作手段が操作された場合、直前の操作に基づいて決定した演出内容に定められた大当り期待度又は有利期待度以上の演出内容を決定することで、前記第2予告演出の演出内容を遊技者に有利な展開となるように段階的に変化させることを要旨とする。
【0008】
請求項に記載の発明は、前述の構成に加え、前記演出制御手段は、前記操作有効期間内に前記演出用操作手段が操作されるほど、前記第2予告演出の演出内容を遊技者に有利な展開となるように段階的に変化させることを要旨とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記予告実行手段は、前記表示装置であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ボタン操作が反映される機会を増やすことで、遊技への参加意欲を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】パチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図。
図2】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図3】(a)は、降り物予告の流れを示す模式図、(b),(c)は、表ボタン予告の流れを示す模式図。
図4】(a),(b)は、裏ボタン予告の流れを示す模式図。
図5】予告パターンを説明する説明図。
図6】予告パターン振分テーブルを説明する説明図。
図7】各予告演出の流れを示すタイミングチャート。
図8】各予告演出の流れを示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1図8に従って説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する予告実行手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置11の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(飾図又は演出図柄とも示す)を用いて行われる。また、演出表示装置11の左下には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄(特図)を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
【0012】
特別図柄表示装置12には、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に応じて選択された特図が、図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。本実施形態において複数種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となるはずれ図柄とに分類される。
【0013】
なお、演出表示装置11に確定停止表示される大当り図柄は、全列の飾図が同一図柄となる図柄組み合わせによって構成される。また、演出表示装置11に確定停止表示されるはずれ図柄は、全列の飾図が異なる飾図となる図柄組み合わせや、1列の飾図が他の2列の飾図とは異なる飾図となる図柄組み合わせによって構成される。また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄列の変動が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の飾図が一旦停止表示(ゆれ変動表示)された場合、リーチが形成される。
【0014】
特別図柄表示装置12の下方には、複数個(本実施形態では2個)の特別図柄保留発光部を備えた特別図柄保留表示装置13が配設されている。特別図柄保留表示装置13は、機内部で記憶した特図用の始動保留球の記憶数(以下「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。保留記憶数は、遊技盤10に配設した後述の始動入賞口15に遊技球が入球することで1加算される一方で、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口15へ遊技球が入球すると、保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積される。
【0015】
また、特別図柄保留表示装置13の左方には、普通図柄表示装置14が配設されている。普通図柄表示装置14では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄変動ゲーム(以下「普図ゲーム」と示す)が行われる。本実施形態の普通図柄表示装置14は、図示しない発光体(LEDやランプなど)をレンズカバーで覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普通図柄表示部から構成されている。普通図柄表示装置14では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う普図当りか否かの内部抽選(後述する普図当り抽選)の抽選結果を表示する。
【0016】
演出表示装置11の下方には、遊技球の入球口15aを有する始動入賞口15が配設されている。始動入賞口15は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根16を備えている。始動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により入口が拡大されて遊技球が入球し易い開状態とされる一方で、開閉羽根16の閉動作により入口が拡大されずに遊技球が入球し難い閉状態とされる。そして、始動入賞口15の奥方には入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1(図2に示す)が配設されている。始動入賞口15は、入球した遊技球を始動口スイッチSW1で入球検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
【0017】
また、始動入賞口15の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた大入賞口(特別電動役物)18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2(図2に示す)が配設されている。大入賞口18は、入球した遊技球をカウントスイッチSW2で入球検知することにより、予め定めた個数(例えば10個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、大当り遊技中に大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
【0018】
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示され、その図柄変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口18が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口18の開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口18は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
【0019】
また、演出表示装置11の左方には、普通図柄作動ゲート19が配設されている。普通図柄作動ゲート19の奥方には、入球し通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW3(図2に示す)が配設されている。普通図柄作動ゲート19は、遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件(普図当り抽選の抽選契機)のみを付与し得る。
【0020】
次に、パチンコ遊技機の制御構成を図2に従って説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板31と演出表示制御基板32が装着されている。
【0021】
サブ統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板32を制御する。また、演出表示制御基板32は、主制御基板30とサブ統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。
【0022】
以下、主制御基板30、サブ統括制御基板31及び演出表示制御基板32の具体的構成を説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW3が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置12、特別図柄保留表示装置13、及び普通図柄表示装置14が接続されている。
【0023】
また、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び普図当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選に当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否か(リーチ演出を実行するか否か)のリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当りか否かの普図当り抽選で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
【0024】
また、主制御用ROM30bには、メイン制御プログラムや複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから図柄変動ゲームが終了するまでの間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定し得る。そして、変動パターンは、大当り変動用、はずれリーチ変動用及びはずれ変動用からなる変動内容毎に分類されている。
【0025】
大当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる変動である。そして、大当り変動では、特図による図柄変動ゲームにおいて最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。一方、大当り変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。
【0026】
はずれリーチ変動は、大当り抽選に当選せずに、リーチ抽選に当選した場合に行われ、特図による図柄変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれリーチ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。
【0027】
はずれ変動は、大当り抽選及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に行われ、特図による図柄変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。なお、特図による図柄変動ゲームでは、特図の変動が開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで特図の変動が継続される。そして、大当り変動用、はずれリーチ変動用及びはずれ変動用の変動パターンは、それぞれ複数種類あり、何れかが選択される。
【0028】
以下、本実施形態のパチンコ遊技機に設定された変動パターンの一部について、図6に従って説明する。
はずれ変動用の変動パターンとして、変動パターンP1〜P3の3種類が設定されている。変動パターンP1は変動内容として「通常変動」を特定し、変動パターンP2は変動内容として「短縮変動」を特定し、変動パターンP3は変動内容として「超短縮変動」を特定する変動パターンである。「通常変動」では、図柄変動ゲームの開始後、各図柄列の図柄(飾図)が予め定めた変動停止順(本実施形態では、左列→右列→中列)に従って変動が停止されて図柄が導出される。また、「短縮変動」及び「超短縮変動」では、図柄変動ゲームの開始後、各図柄列の変動がほぼ同一のタイミングで停止されて各図柄列に図柄が導出される。なお、「短縮変動」と「超短縮変動」では、「超短縮変動」の方が、変動時間が短く設定されている。
【0029】
また、はずれリーチ変動用の変動パターンとして、変動パターンP4,P5,P6の3種類が設定される一方で、大当り変動用の変動パターンとして、変動パターンP7,P8,P9の3種類が設定されている。変動パターンP4,P7には、同一のリーチ演出内容(リーチR1)を定める一方で、変動パターンP5,P8には、同一のリーチ演出内容(リーチR2)を定めている。さらに、変動パターンP6,P9にも、同一のリーチ演出内容(リーチR3)を定めている。
【0030】
本実施形態のリーチ演出では、リーチが発展せずにノーマルリーチ演出(通常リーチ演出)のみが行われ、大当り又ははずれの組み合わせで停止する場合と、複数段階に発展するリーチ演出(ノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出)が行われ、大当り又ははずれの組み合わせで停止する場合とがある。このようにリーチ演出の演出内容を複数の段階に発展させることにより、遊技者が抱く大当りへの期待感を変化させることができ、発展前の演出(ノーマルリーチ演出)に比して、発展後の演出(スーパーリーチ演出)の方が、大当りへの期待感を高めることができる。なお、変動パターンP4〜P9に定められたリーチR1,R2,R3は、スーパーリーチ演出である。また、リーチR1<リーチR2<リーチR3の順に、大当り期待度が高くなるように設定されている。大当り期待度とは、大当りになる場合の出現率とはずれになる場合の出現率を合算した全体出現率に対し、大当りになる場合の出現率の割合を示すものである。このため、大当り期待度は、全体出現率に対して大当りになる場合の出現率の割合が高いほど高くなる。
【0031】
また、主制御用ROM30bには、大当り判定値、リーチ判定値、及び普図当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜952までの全953通りの整数)の中から定められている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。普図当り判定値は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る数値(0〜250までの全251通りの整数)の中から定められている。
【0032】
次に、サブ統括制御基板31について説明する。
サブ統括制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU31aと、統括制御用CPU31aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM31cが設けられている。統括制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、統括制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
【0033】
また、統括制御用CPU31aには、押しボタン式の操作ボタンBTが接続されている。この操作ボタンBTは、パチンコ遊技機において、例えば、遊技球を貯留するための球皿ユニットの上面など、遊技者が遊技を行いながら操作可能な位置に配設されている。そして、統括制御用CPU31aは、操作ボタンBTが操作された際に出力する操作信号を入力することで、操作ボタンBTが操作されたことを認識する。また、操作ボタンBTには、当該操作ボタンBTの操作が有効とされる操作有効期間中に点灯する発光部材(LEDなど)が内蔵されている。このため、発光部材が点灯することにより、操作ボタンBTが点灯する。この発光部材は、発光部材を搭載した発光部材用の基板を介してサブ統括制御基板31に接続されており、統括制御用CPU31aの指示により、点灯及び消灯する。本実施形態では、操作ボタンBTが、遊技者が操作可能な演出用操作手段となる。
【0034】
次に、演出表示制御基板32について説明する。
演出表示制御基板32には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU32aと、表示制御用CPU32aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM32bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM32cが設けられている。表示制御用CPU32aには、演出表示装置11が接続されている。また、表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
【0035】
以下、主制御基板30、サブ統括制御基板31、及び演出表示制御基板32が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。
【0036】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
まず、主制御用CPU30aは、始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づき、始動入賞口15に遊技球が入球したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。保留記憶数が4未満でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0037】
一方、保留記憶数が4未満である場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数を+1(1加算)する。すなわち、主制御用CPU30aは、始動入賞口15で入球検知された遊技球を始動保留球として主制御用RAM30cに記憶させる。保留記憶数を更新(1加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の保留記憶数を表示するように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では大当り判定用乱数の値)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、始動入賞口15に遊技球が入球していない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0038】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
まず、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中か否かの実行条件判定を実行する。この実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0039】
一方、実行条件判定の判定結果が否定(図柄変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する。保留記憶数が「0(零)」の場合、主制御用CPU30aは、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、特別図柄開始処理を終了する。
【0040】
一方、保留記憶数が1以上の場合、主制御用CPU30aは、保留中の図柄変動ゲームが存在するので、保留記憶数を−1(1減算)する。また、保留記憶数を更新(1減算)した主制御用CPU30aは、更新後(減算後)の保留記憶数を表示するように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値を読み出す。このとき、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている始動保留球のうち、最も早く記憶した始動保留球に対応する大当り判定用乱数の値を読み出す。
【0041】
そして、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、当該大当り判定値と一致するか否かの大当り判定をする。大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当り変動となる図柄変動ゲームを実行させるための大当り変動処理を実行する。大当り変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図として大当り図柄を決定するとともに、大当り変動用の変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0042】
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値が大当りとなる値ではないことからはずれを認識する。このため、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、当該リーチ判定値と一致するか否かのリーチ判定を行う。リーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ抽選でリーチに当選したことから、はずれリーチ変動となる図柄変動ゲームを実行させるためのリーチ変動処理を実行する。リーチ変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、はずれリーチ変動用の変動パターンを決定する。
【0043】
一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ抽選でリーチに当選しなかったことから、はずれ変動となる図柄変動ゲームを実行させるためのはずれ変動処理を実行する。はずれ変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。また、はずれを決定した主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0044】
そして、特別図柄開始処理において特図及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指示する特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する全図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
【0045】
次に、サブ統括制御基板31の統括制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、特図指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置11に確定停止表示させる飾図の図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU31aは、特図として大当り図柄が指示されている場合、大当りを確定的に認識し得る大当りの図柄組み合わせを決定する。
【0046】
また、統括制御用CPU31aは、特図としてはずれ図柄が指示されている場合、飾図としてはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU31aは、はずれリーチ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾図として、リーチ図柄を含むはずれの図柄組み合わせを決定する。一方で、統括制御用CPU31aは、はずれ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾図として、リーチ図柄を含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した飾図を指示する飾図指定コマンドを演出表示制御基板32に出力する。
【0047】
また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、図柄変動ゲーム中に操作ボタンBTの操作有効期間を設定するとともに、その期間中に操作ボタンBTからの操作信号を入力することにより、所定の処理を実行する。なお、操作ボタンBTに関する具体的な制御内容は、後に詳細に説明する。
【0048】
次に、演出表示制御基板32の表示制御用CPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出表示制御基板32の表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)をもとに、画像データを選択する。表示制御用CPU32aは、画像データをもとに図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、図柄変動ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と画像データをもとに演出表示装置11に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU32aは、図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、飾図指定コマンドで指示された飾図を演出表示装置11に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
【0049】
このように構成された本実施形態のパチンコ遊技機では、演出表示装置11にて表示される図柄変動ゲームで大当り結果が導出される可能性、すなわち大当り期待度を示唆する予告演出が実行される。この予告演出は、振り物予告と、表ボタン予告と、裏ボタン予告の3種類に大別することができる。なお、本実施形態における「示唆」とは、大当り抽選で大当りに当選した場合と、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合とで、同一の予告演出が出現し得る場合があることを指す。本実施形態では、「降り物予告」及び「表ボタン予告」が、通常予告演出に相当し、特に「表ボタン予告」が、報知予告演出に相当する。一方、「裏ボタン予告」が、非報知予告演出に相当する。
【0050】
最初に、降り物予告について、図3(a)に従って説明する。
降り物予告は、遊技者のボタン操作を必要とせず、図柄変動ゲームの進行に合った特定の開始タイミングで開始され、所定期間の間、演出表示装置11にて実行される予告演出である。具体的に説明すると、降り物予告は、左右2列の変動停止によってリーチが形成された後に開始され、スーパーリーチ演出に移行する前までに終了する。また、変動パターンP1〜P3に基づく図柄変動ゲームではリーチ演出が行われないため、降り物予告はリーチ演出が行われる図柄変動ゲームの実行時にのみ行われる。そして、降り物予告では、図3(a)に示すように、画像表示部GHの上方から、パラシュートPを装着したキャラクタKYが落下してくる態様の画像が表示される。なお、降り物予告は、直接的には、パラシュートPの色で、どのスーパーリーチ演出(この例では、リーチR1〜R3)に移行するかを示唆するようになっている。ただし、スーパーリーチ演出の種類によって大当り期待度が異なるため、本実施形態における降り物予告は、どのスーパーリーチ演出に移行するかを示唆することで、結果的に大当り期待度を示唆していることになる。
【0051】
次に、表ボタン予告について、図3(b),(c)に従って説明する。
表ボタン予告は、図柄変動ゲームの進行に合った特定のタイミングで操作有効期間が設定され、その操作有効期間内に操作ボタンBTが操作された場合に限って、ボタン操作直後の特定の開始タイミング(≠降り物予告の開始タイミング)で開始され、所定期間の間、演出表示装置11にて実行される予告演出である。具体的に説明すると、表ボタン予告は、リーチ形成前に表ボタン予告の操作有効期間(以下、第1操作有効期間と示す)が設定され、第1操作有効期間内にボタン操作が行われると、ボタン操作直後に開始され、リーチ形成前までに終了する。本実施形態において第1操作有効期間は、「1秒」に設定されている。
【0052】
また、本実施形態では、第1操作有効期間が設定されていることを積極的に遊技者に知らしめるために、第1操作有効期間が設定されると、操作ボタンBTの操作を促す画像としての報知画像を表示させる。本実施形態における報知画像は、図3(b)のような操作ボタンBTを模写した画像である。それとともに、第1操作有効期間が設定されると、操作ボタンBTに内蔵された発光部材を点灯させる。したがって、遊技者は、演出表示装置11に表示された画像と操作ボタンBTの点灯とによって、第1操作有効期間が設定されていることを認識する。本実施形態では、第1操作有効期間が設定されていることを演出表示装置11と操作ボタンBTにて報知するため、演出表示装置11と操作ボタンBTが、報知手段として機能する。
【0053】
そして、第1操作有効期間内に操作ボタンBTが操作されると、図3(c)に示すように、ボタン操作直後〜リーチ形成前まで、2人のキャラクタが会話をしている画像を表示する内容で表ボタン予告が実行される。一方、第1操作有効期間内に操作ボタンBTが操作されなかった場合、表ボタン予告は実行されない。なお、表ボタン予告は、直接的には、キャラクタ同士の会話内容で、リーチが形成されるか否かを示唆するようになっている。ただし、大当り抽選に当選した場合、必ずリーチ演出を経て大当りの図柄組み合わせが導出されるため、表ボタン予告は、リーチが形成されるか否かを示唆することで、結果的に大当り期待度を示唆していることになる。
【0054】
次に、裏ボタン予告について、図4(a),(b)に従って説明する。
裏ボタン予告は、表ボタン予告よりも操作有効期間の設定時期に係る制限が緩い予告であって、その操作有効期間内に操作ボタンBTが操作された場合に限って、ボタン操作直後の特定の開始タイミング(≠降り物予告及び表ボタン予告の開始タイミング)で開始され、所定期間の間、演出表示装置11にて実行される予告演出である。裏ボタン予告の操作有効期間(以下、第2操作有効期間と示す)は、図柄変動ゲームの開始から所定時間(本実施形態では20秒)が経過するまでの間に設定されている。本実施形態における第2操作有効期間は、図柄変動ゲーム中にのみ設定され、大当り遊技中や、図柄変動ゲーム間に設定されるインターバル時間中、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態中に設定されるものではない。
【0055】
そして、第1操作有効期間の終了条件は、ボタン操作が行われずに第1操作有効期間が経過すること、又はボタン操作が行われたこと、として設定している。これにより、表ボタン予告は、1回の操作有効期間に対して1回しか実行されない。その一方で、第2操作有効期間の終了条件は、ボタン操作が行われたか否かを問わず、第2操作有効期間が経過すること、として設定している。これにより、裏ボタン予告は、1回の操作有効期間中にボタン操作が行われた回数だけ実行されることになる。
【0056】
また、各予告演出(降り物予告、表ボタン予告、裏ボタン予告)の開始タイミングとは、各演出が演出表示装置11にて実際に開始されたタイミングに相当する。したがって、表ボタン予告の実行前に演出表示装置11にて報知画像が表示されている状態は、表ボタン予告が開始されている状態ではない。また、本実施形態では、演出表示装置11にて実際に降り物予告が行われる期間と、演出表示装置11にて実際に表ボタン予告が行われている期間が、第1期間に相当する。その一方で、演出表示装置11にて実際に裏ボタン予告が行われている期間が、第2期間に相当する。
【0057】
ちなみに、本実施形態では、変動パターンP1〜P3に基づく図柄変動ゲームの変動時間を、第2操作有効期間としての「20秒」よりも短く設定する一方で、変動パターンP4〜P9に基づく図柄変動ゲームの変動時間を「20秒」よりも長く設定しているとともに、リーチが形成されるまでの時間を「20秒」よりも短く設定されている。
【0058】
したがって、リーチとならないはずれ変動となる場合には、図柄の変動開始〜図柄の変動停止までの間、裏ボタン予告が出現し得る。この場合、第2操作有効期間は、図柄変動ゲームの開始とともに始まり、図柄変動ゲームの終了を以て終わることになる。その一方で、はずれリーチ変動又は大当り変動となる場合、第2操作有効期間は、図柄変動ゲームの開始とともに始まり、所定時間(20秒)の経過を以て終わることになる。そして、変動パターンP4〜P9に基づく図柄変動ゲーム中、第2操作有効期間内に操作ボタンBTを操作したのであれば、裏ボタン予告が出現し得るが、第2操作有効期間が経過したのであれば、操作ボタンBTを操作したとしても裏ボタン予告は出現しない。
【0059】
そして、本実施形態では、第1操作有効期間でのボタン操作は「表ボタン予告」に反映させる一方で、第2操作有効期間でのボタン操作は「裏ボタン予告」に反映させている。すなわち、第1操作有効期間でボタン操作が行われた場合、そのボタン操作に基づいて裏ボタン予告を実行することがない。同様に、第2操作有効期間でボタン操作が行われた場合、そのボタン操作に基づいて表ボタン予告を実行することがない。ただし、統括制御用CPU31aは、第1操作有効期間と第2操作有効期間をそれぞれ別のタイマにて計時するようになっており、第1操作有効期間の計時中、第2操作有効期間の計時を中断しない。
【0060】
また、本実施形態の第2操作有効期間は、第1操作有効期間との区別を付けたり、「20秒」という長時間の間、報知画像を表示させて画像表示部GHの視認性を低下させたりしないために、報知画像を表示させないようにしている。通常、遊技者は、演出表示装置11の表示内容を注視している。このため、図柄変動ゲーム中に操作有効期間が設定されたか否かの認識は、演出表示装置11に表示された画像から得やすい。加えて、本実施形態のパチンコ遊技機では、第2操作有効期間中、図4(a)に示すように、操作ボタンBTに内蔵された発光部材も点灯しないため、第2操作有効期間が設定されていることを、演出表示装置11や操作ボタンBTから認識することは不可能である。
【0061】
そして、第2操作有効期間内に操作ボタンBTが操作されると、図4(b)に示すように、画像表示部GHの右方から左方に向けて、ひよこHが横切る画像を表示する内容で裏ボタン予告が実行される。本実施形態における裏ボタン予告は、降り物予告や表ボタン予告のように、特定の演出の開始前に予告演出を出現させて間接的に大当り期待度を示唆する演出ではなく、大当り期待度を直接的に示唆する演出であるため、操作有効期間の設定時期に係る制限が緩い。
【0062】
以下、各予告演出を実行させるためにサブ統括制御基板31及び演出表示制御基板32が行う制御内容について説明する。
まず、最初に、サブ統括制御基板31の統括制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、降り物予告の実行可否抽選と、表ボタン予告の実行可否抽選を実行する。これらの実行可否抽選で実行可に当選した場合に、降り物予告及び表ボタン予告の実行が決定される。また、これらの実行可否抽選は独立して実行されるため、両方の予告演出が実行される場合もある。ただし、前述したように降り物予告はリーチ形成後に行われるため、はずれ変動用の変動パターンP1〜P3のいずれかが決定されたときには、降り物予告の実行可否抽選は行われない。一方、表ボタン予告はリーチ形成前に行われるため、はずれ変動用の変動パターンP1〜P3のいずれかが決定されたときでも実行可能である。ちなみに、裏ボタン予告の実行可否抽選は行われない。
【0063】
最初に、降り物予告を実行させるための制御内容について説明する。
降り物予告の実行可否抽選で実行可に当選した場合、統括制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、指示された変動パターンの種類に従って降り物の種類(本実施形態では、パラシュートの色)を決定する。その後、統括制御用CPU31aは、決定した降り物の種類を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板32に出力する。そして、降り物予告の演出指示コマンドを入力した演出表示制御基板32の表示制御用CPU32aは、表示制御用プログラムに従って、リーチ形成後であってスーパーリーチ演出に移行する前に、図3(a)に示すようにキャラクタKYが落下している画像を表示させるように演出表示装置11を制御する。
【0064】
次に、表ボタン予告を実行させるための制御内容について説明する。
表ボタン予告の実行可否抽選で実行可に当選した場合、統括制御用CPU31aは、図柄の変動開始からの時間を計時する。そして、所定時間が経過すると、統括制御用CPU31aは、統括制御用プログラムに従って、第1操作有効期間を設定して第1操作有効期間の計時を開始する。この計時は、統括制御用RAM31cに「1秒」を設定し、制御周期毎(2ms毎)に当該制御周期分の時間を減算することによって行う。
【0065】
また、統括制御用CPU31aは、第1操作有効期間が設定されていることを遊技者に報知するために、発光部材の点灯を指示する電気信号を出力し、発光部材を点灯させる。それと同時に、統括制御用CPU31aは、報知画像の表示を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板32に出力する。
【0066】
そして、統括制御用CPU31aは、操作ボタンBTから操作信号を入力すると、第1操作有効期間の残り時間が「0(零)」でないか否かを判定する。残り時間が「0(零)」の場合、第1操作有効期間が設定されていない期間中に操作信号を入力したことになるので、統括制御用CPU31aは、表ボタン予告の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板32に出力しない。一方、第1操作有効期間の残り時間が「0(零)」よりも大きい場合、第1操作有効期間が設定されている期間中に操作信号を入力したことになるので、統括制御用CPU31aは、表ボタン予告の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板32に出力する。なお、表ボタン予告において統括制御用CPU31aは、第1操作有効期間内に操作信号を入力すると、該信号を入力した時点で第1操作有効期間の計時を終了する。ただし、第2操作有効期間の計時は継続して行われるので、ボタン操作の対象が第1操作有効期間から第2操作有効期間に変わることになる。
【0067】
そして、表示制御用CPU32aは、報知画像の表示を指示する演出指示コマンドを入力すると、図3(b)に示すような画像を表示させるように演出表示装置11を制御する。そして、表ボタン予告の実行を指示する演出指示コマンドを入力すると、表示制御用CPU32aは、表示制御用プログラムに従って、リーチ形成前に、図3(c)に示すようなキャラクタが会話している画像を表示させるように演出表示装置11を制御する。表ボタン予告は、第1操作有効期間内に操作ボタンBTが操作された場合のみ、一度だけ実行される。その一方で、第1操作有効期間内にボタン操作が行われなかった場合、表ボタン予告の実行を指示する演出指示コマンドが出力されないため、表ボタン予告は実行されない。
【0068】
次に、裏ボタン予告を実行させるための制御内容について説明する。
統括制御用CPU31aは、降り物予告及び表ボタン予告の実行を決定したか否かを問わず、第2操作有効期間を、図柄変動ゲームの開始時から設定し、第2操作有効期間の計時を開始する。この計時は、統括制御用RAM31cに「20秒」を設定し、制御周期毎(2ms毎)に当該制御周期分の時間を減算することによって行う。
【0069】
また、統括制御用CPU31aは、表ボタン予告の実行時とは異なり、第2操作有効期間が設定されていることを遊技者に報知しない。すなわち、統括制御用CPU31aは、発光部材を点灯させないとともに、報知画像も演出表示装置11に表示させないために、これらの制御に係る各種コマンドを操作ボタンBTの発光部材及び演出表示制御基板32に出力しない。
【0070】
そして、統括制御用CPU31aは、操作ボタンBTから操作信号を入力すると、第2操作有効期間の残り時間が「0(零)」でないか否か、及び第1操作有効期間中でないか否かを判定する。これらの判定のうち少なくともどちらか一方が否定判定となった場合(残り時間が「0」、又は「第1操作有効期間中」)、統括制御用CPU31aは、裏ボタン予告の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板32に出力しない。
【0071】
一方、第2操作有効期間の残り時間が「0(零)」よりも大きく、かつ第1操作有効期間中ではない場合、第2操作有効期間中に操作信号を入力したことになるので、統括制御用CPU31aは、裏ボタン予告の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板32に出力する。なお、裏ボタン予告において統括制御用CPU31aは、第2操作有効期間内に操作信号を入力した場合、該信号を入力した時点で第2操作有効期間の計時を終了するのではなく、第2操作有効期間として定められた時間が経過するまで、該操作有効期間を継続して設定する。すなわち、裏ボタン予告は、第2操作有効期間内に操作ボタンBTが操作された回数だけ行われる。また、統括制御用CPU31aは、第1操作有効期間が設定されているか否かは判定するが、表ボタン予告が演出表示装置11にて実行中であるか否かを判定していない。これにより、第1操作有効期間の終了後に表ボタン予告が実行されているときにボタン操作が行われたのであれば、演出表示装置11にて、表ボタン予告と裏ボタン予告が並行して行われることになる。
【0072】
また、第2操作有効期間内に操作信号を入力した統括制御用CPU31aは、指示された変動パターンの種類に従って、図6に示すような予告パターン決定テーブルからいずれか1つの予告パターンを決定する。予告パターン決定テーブルでは、いずれか1つの予告パターンを選択可能となるように、変動パターンの種類毎に、所定個数ずつ乱数の取り得る数値が対応付けられている。
【0073】
以下、予告パターン及び予告パターンに定められた予告内容について、図5に従って説明する。
本実施形態における予告パターンには、予告パターンY1〜Y8で示す8種類が設定されており、各予告パターンには、ひよこHの数及びひよこHが着ているTシャツの色が対応付けられている。
【0074】
予告パターンY1には、ひよこHの数として「1」が、Tシャツの色として「白」が対応付けられている。予告パターンY2には、ひよこHの数として「1」が、Tシャツの色として「赤」が対応付けられている。予告パターンY3には、ひよこHの数として「1」が、Tシャツの色として「星柄」が対応付けられている。予告パターンY4には、ひよこHの数として「1」が、Tシャツの色として「虎柄」が対応付けられている。なお、予告パターンY5〜Y8には、ひよこHの数として「3」が対応付けられているとともに、Tシャツの色としては、予告パターンY1〜Y4と同一色がそれぞれ対応付けられている。
【0075】
また、図6に示す予告パターン決定テーブルでは、はずれ変動用の変動パターンP1〜P3が指示されている場合、予告パターンY1又は予告パターンY2を選択可能となるように、乱数の取り得る数値が対応付けられている。これにより、リーチを伴わないはずれ変動となる場合、ひよこHは1羽しか登場せず、Tシャツの色も「白」又は「赤」の2パターンとなる。一方、はずれリーチ変動用の変動パターンP4,P5が指示されている場合、予告パターンY1,Y2,Y5,Y6のうちいずれか1つを選択可能となるように、乱数の取り得る数値が対応付けられている。これにより、リーチR1又はリーチR2の内容を伴うはずれ変動となる場合、3羽のひよこHが登場する場合があるが、Tシャツの色は、「白」又は「赤」の2パターンとなる。
【0076】
また、はずれリーチ変動用の変動パターンP6が指示されている場合、予告パターンY1〜Y3,Y5〜Y7のうちいずれか1つを選択可能となるように、乱数の取り得る数値が対応付けられている。これにより、リーチR3の内容を伴うはずれ変動となる場合、3羽のひよこHが登場する場合があるとともに、Tシャツの色も、「白」、「赤」、又は「星柄」の3パターンとなる。また、大当り変動用の変動パターンP7〜P9が指示されている場合、予告パターンY1〜Y8のうちいずれか1つを選択可能となるように、乱数の取り得る数値が対応付けられている。これにより、大当りとなる場合、リーチ演出の種類にかかわらず、3羽のひよこHが登場する場合があるとともに、Tシャツの色も、「白」、「赤」、「星柄」、又は「虎柄」の4パターンとなる。
【0077】
このような振分とすることで、登場するひよこHの数が「3羽」である場合には、リーチ以上が確定する。これにより、ひよこHの数としては、「1羽」<「3羽」の順に大当り期待度が高い内容とされている。また、Tシャツの色としては、「白」<「赤」<「星柄」<「虎柄」の順に大当り期待度が高い内容とされており、特に「虎柄」に関しては、大当り変動用の変動パターンが選択された場合のみ選択可としていることで、大当り確定を報知する内容となっている。
【0078】
そして、統括制御用CPU31aは、第2操作有効期間内に操作ボタンBTから操作信号を入力する度に、指示された変動パターンの種類(大当り抽選の抽選結果に基づく)に従って、図6に示すような予告パターン決定テーブルからいずれか1つの予告パターンを決定する。このとき、統括制御用CPU31aは、今回入力した操作信号が、第2操作有効期間が設定されてから最初に入力した操作信号であるか否かを判定する。具体的には、統括制御用CPU31aは、第2操作有効期間内に操作信号を入力する度に、その入力回数を統括制御用RAM31cにて+1ずつカウントするようになっている。
【0079】
そして、統括制御用RAM31cにてカウントした回数が「0(零)回」であるならば、今回入力した操作信号は、第2操作有効期間が設定されてから最初に入力した操作信号となる。また、統括制御用CPU31aは、第2操作有効期間が終了すると、統括制御用RAM31cにてカウントした値をリセットする。
【0080】
その後、統括制御用CPU31aは、決定した予告パターンを指示する予告パターン指示コマンドを演出表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、次の操作信号を入力するまで、直前に決定した予告パターンを指示する予告パターン指示コマンドを、統括制御用RAM31cにおける所定の記憶領域にて記憶しておく。
【0081】
予告パターン指定コマンドを記憶した統括制御用CPU31aは、その後、操作信号の入力回数が表示制御用CPU32aの処理能力を上回らないように、操作信号を入力してもその操作を有効として判断せずに、制御コマンドも出力しない禁則時間を設定し、該禁則時間を計時する。そして、禁則時間の経過後、第2操作有効期間内に新たに操作信号を入力すると、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにてカウントした回数が「0(零)回」であるか否かを判定する。この値が「1」以上である場合、統括制御用CPU31aは、今回入力した操作信号は、第2操作有効期間が設定されてから最初に入力した操作信号ではないことを認識する。
【0082】
今回入力した操作信号が、第2操作有効期間が設定されてから最初に入力した操作信号ではないことを認識した統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶した予告パターンの種類を確認する。
【0083】
そして、統括制御用CPU31aは、確認した予告パターンよりも大当り期待度が低く設定された予告パターンを含まない予告パターン決定テーブルを特定し、該テーブルからいずれか1つの予告パターンを決定する。本実施形態では、全ての予告パターンを選択可能としたテーブル(図6参照)の他、特定の予告パターンを選択肢として含まない複数の予告パターン決定テーブルが定められている。例えば、1回目の操作に基づいて図6に示すテーブルから「予告パターンY7」を選択したのであれば、2回目の操作では、1回目の操作に基づいて選択された予告パターンY7以上の大当り期待度が設定された「予告パターンY7」と「予告パターンY8」のみを選択可能とした予告パターン決定テーブル(図示せず)から、予告パターンが選択されることになる。
【0084】
そして、統括制御用CPU31aは、予告パターン決定テーブルから選択した予告パターンを指示する予告パターン指示コマンドを演出表示制御基板32に出力する。以降、統括制御用CPU31aは、第2操作有効期間が終了するまで、前述の制御を繰り返し実行する。これにより、演出表示装置11では、大当り抽選の抽選結果に依存するものの、第2操作有効期間内に操作信号を入力すればするほど、裏ボタン予告の表示態様(ひよこHの数、Tシャツの柄)が遊技者にとって有利な展開へと段階的に変化し得る。
【0085】
そして、予告パターン指示コマンドを入力すると、表示制御用CPU32aは、該コマンドに従って、図4(b)などに示すように、画像表示部GHの右方から左方に向けて、Tシャツを着たひよこHが横切る画像を表示させるように演出表示装置11を制御する。なお、本実施形態では、前述したように、第2操作有効期間は、その操作有効期間内に操作信号を何回入力したとしても、第2操作有効期間として設定した時間が経過するまで、第2操作有効期間を継続して設定する。
【0086】
また、本実施形態では、禁則時間よりも、ひよこHが横切って画像表示部GHからフェードアウトするまでに要する時間を長く設定している。これにより、直前の操作に基づいて表示されていたひよこHが非表示状態となる前に、直後の操作に基づくひよこHが表示されることがあるので、画像表示部GHには、各操作に基づくひよこHが複数表示されることがある。
【0087】
また、本実施形態において統括制御用CPU31aは、第1操作有効期間内に操作信号を入力した場合、裏ボタン予告の実行にかかる各種制御コマンドを出力しないが、表ボタン予告や降り物予告が演出表示装置11にて実行中であるか否かを判定していない。これにより、演出表示装置11では、各ボタン操作毎のひよこ表示の重複が発生するとともに、裏ボタン予告としてのひよこ表示と、表ボタン予告の表示又は降り物予告の表示が、ひよこ表示と並行して表示される可能性がある。本実施形態では、演出表示装置11に予告演出を実行させる表示制御用CPU32aが、演出制御手段として機能する。
【0088】
次に、各予告演出の流れについて、図7及び図8に従って説明する。以下の説明では、表ボタン予告の実行可否抽選、及び降り物予告の実行可否抽選の両方に当選したことを前提とする。また、図7において「表ボタン」「裏ボタン」と記載している期間は、各操作有効期間を示す。
【0089】
図柄の変動が開始すると、時点a1に示すように、演出表示装置11では、全列の図柄が変動している態様の画像が表示される。また、図柄変動ゲームの開始と同時に第2操作有効期間が設定される。このとき、第2操作有効期間が設定されていることを遊技者に報知しないため、操作ボタンBTの発光部材が点灯せず、報知画像も演出表示装置11に表示されない。
【0090】
そして、第2操作有効期間中の時点a2で操作ボタンBTが操作されたとすると、その操作が有効と判定され、裏ボタン予告の実行が決定される。このとき、予告パターンY1が決定されたとすると、演出表示装置11では、「白」Tシャツを着た1匹のひよこHが、画像表示部GHを右方から左方に横切る画像が表示される。また、時点a2の操作に基づいて行われている裏ボタン予告の実行中、時点a3で操作ボタンBTが操作されたとすると、その操作が有効と判定され、再度、裏ボタン予告の実行が決定される。
【0091】
このとき、予告パターンY2が決定されたとすると、演出表示装置11では、予告パターンY2に基づいて、「赤」Tシャツを着た1匹のひよこHが、画像表示部GHを右方から左方に横切る画像が表示される。また、時点a3が、禁則期間の終了時間と一致したとすると、時点a2の操作に基づいて行われた裏ボタン予告が画像表示部GHに表示されている状態となるので、時点a3の操作に基づいて行われる裏ボタン予告は、時点a2の操作に基づいて行われる裏ボタン予告と並行して表示される。
【0092】
次に、表ボタン予告の開始タイミングである時点a4に到達すると、第1操作有効期間が設定され、第1操作有効期間が設定されていることを遊技者に報知するため、操作ボタンBTの発光部材が点灯し、かつ報知画像が演出表示装置11に表示される。また、このとき、統括制御用CPU31aは、第1操作有効期間の計時中であっても、第2操作有効期間の計時を中断しない。そして、第1操作有効期間中の時点a5で操作ボタンBTが操作されたとすると、その操作が有効と判定され、表ボタン予告の実行が決定される。これにより、時点a5では、2人のキャラクタが会話をしている画像が表示される。そして、表ボタン予告は、リーチが形成される前に実行される予告演出であるため、キャラクタ同士の会話内容で、リーチが形成されるか否かが示唆される。
【0093】
なお、第1操作有効期間中のボタン操作では、裏ボタン予告は実行されない。一方、時点a5にてボタン操作が行われた場合、その操作が行われたことによって第1操作有効期間が終了して、第2操作有効期間のみが計時されている状態となる。そして、統括制御用CPU31aは、第1操作有効期間が設定されているか否かは判定するが、表ボタン予告が演出表示装置11にて実行中であるか否かを判定していない。これにより、第1操作有効期間の終了後に表ボタン予告が実行されているときにボタン操作が行われたのであれば、演出表示装置11にて、表ボタン予告と裏ボタン予告が並行して行われることになる。
【0094】
図7及び図8の説明に戻り、時点a6では、左右列に同一の図柄(この例では「2」)が導出されてリーチが形成される。そして、リーチ形成後、第2操作有効期間中の時点a7で操作ボタンBTが操作されたとすると、その操作が有効と判定され、裏ボタン予告の実行が決定される。このとき、予告パターンY5が決定されたとすると、演出表示装置11では、予告パターンY5に基づいて、「白」Tシャツを着た3匹のひよこHが、画像表示部GHを右方から左方に横切る画像が表示される。
【0095】
また、リーチ形成後、所定時間が経過すると、遊技者のボタン操作を必要とすることなく降り物予告が開始される。また、演出表示装置11にて降り物予告が実行されているか否かを問わず、第2操作有効期間は、図柄の変動開始から20秒が経過するまでの間、設定されている。これにより、リーチ形成後の第2操作有効期間内にボタン操作が行われ、かつ操作された時点で降り物予告が演出表示装置11にて実際に実行されている場合、時点a8に示すように降り物予告と裏ボタン予告が並行して表示される。
【0096】
その後、図柄の変動開始から20秒が経過したことを契機に第2操作有効期間が終了する。これにより、第2操作有効期間終了後の時点a9でボタン操作を行ったとしても、裏ボタン予告は実行されず、降り物予告の実行中であれば、降り物予告のみ実行される。そして、時点a10で大当りの図柄組み合わせ[222]が導出され、変動パターンに定められた変動時間の経過時にその図柄組み合わせが確定停止表示され、図柄変動ゲームが終了する。
【0097】
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)通常予告演出が予告実行手段にて実行されているか否かを問わず、第2操作有効期間内に演出用操作手段(操作ボタンBT)が操作されたのであれば、その操作が行われたことに基づいて、非報知予告演出(裏ボタン予告)を実行させるようにした。つまり、非報知予告演出の操作有効期間中、通常予告演出の実行中であるか否かを判定していないため、非報知予告演出が通常予告演出の実行中に行われることもある。これによれば、ボタン操作が行われたときには、その操作が有効と判定されない機会が減少し、逆にボタン操作が反映されて非報知予告演出が実行される機会が増えることになる。よって、遊技者の遊技への参加意欲を向上させることができる。
【0098】
(2)また、通常予告演出が実行中であることにより、非報知予告演出を実行できないということがなくなり、遊技者に両方の演出を視認させることができる。よって、これらの演出が並行して表示されることにより、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなる期待度が高くなったかのように見せることができる。
【0099】
(3)報知予告演出用の操作有効期間で演出用操作手段の操作が行われた場合、非報知予告演出ではなく、報知予告演出を実行させるようにした。非報知予告演出は、報知予告演出のように特定の演出によって間接的に大当り期待度を示唆する演出ではなく、大当り期待度を直接的に示唆する演出である。具体的に説明すると、「特定の演出」がリーチ演出であるとすると、報知予告演出によって、リーチ演出が行われる可能性の高低が示唆される。ところで、本実施形態において大当り抽選に当選したときには、必ずリーチ演出を経て大当りの図柄組み合わせが導出されるため、報知予告演出では、リーチ演出が行われる可能性の高低が示唆されることになるが、そのリーチ演出が行われる可能性の高低から結果的に大当り期待度の高低が示唆されることになる。一方、非報知予告演出は、特定の演出が行われる期待度の高低を示唆することで間接的に大当り期待度の高低を示唆する演出ではなく、非報知予告演出の内容そのものによって大当り期待度を示唆する演出である。したがって、報知予告演出よりも、時間経過に基づいて行われる特定の演出(例えば、リーチ演出)の進行具合との関連性が薄いため(特定の演出の実行後に特定の演出に係る報知予告演出を行っても、特定の演出が行われる可能性の高低を示唆する意味がない)、非報知予告演出の実行タイミングに係る制限が緩い。よって、報知予告演出用の操作有効期間でのボタン操作に基づき、報知予告演出の開始タイミングで非報知予告演出を実行することもできるが、敢えて報知予告演出の開始タイミングで非報知予告演出を実行させる必要性はなく、他の実行時期に非報知予告演出を行っても問題ない。したがって、報知予告演出用の操作有効期間で操作が行われたときには、報知予告演出を実行させることで、遊技者が今知りたいと思っている現象(リーチとなるか否かなど)に対応する演出を非報知予告演出に優先して実行することができる。また、特定の演出(例えば、リーチ演出)が行われる可能性が高いことを示唆する報知予告演出が実行されると、遊技者は、実行された報知予告演出の演出内容から大当りとなることに期待を持ち易い。また、大当りとなるということは、当然、特定の演出が実行される可能性が高いことをも認識することになり、遊技者にゲーム展開を推測させる楽しみを与えることができる。
【0100】
(4)操作有効期間が設定されていることは報知されないが、遊技者が積極的に演出用操作手段を操作するほど、その演出態様が有利な展開に変化するため、より一層、遊技者の参加意欲を向上させることができる。
【0101】
(5)演出用操作手段を積極的に操作したことにより、非報知予告演出の表示態様を変化させる場合、その表示態様を格下げしないようにすることで、演出用操作手段を操作するほど有利な態様に変化するということを遊技者に意識付けることができるため、参加意欲を向上させることができる。
【0102】
(6)非報知予告演出としての「ひよこH」は、操作ボタンBTの操作を有効として受け付けない禁則期間よりも、ひよこHが画像表示部GHを横切って非表示状態となるまでに要する時間よりも短いため、各ボタン操作に基づくひよこHが重複して画像表示部GHに残ることがある。ただし、一定時間が経過すると非表示状態となるため、ひよこHによって画像表示部GH全体が覆い隠されてしまうということがなくなり、画像表示部GHの視認性を低下させない。
【0103】
(7)非報知予告演出では、画像表示部GHに報知画像が表示されないとともに、操作ボタンBTも点灯しないため、遊技者はボタン操作が有効であることを認識し得ない。ただし、何も報知されていない状態であっても第2操作有効期間内にボタン操作が行われたのであれば、非報知予告演出が行われるため、遊技者に対してボタン操作に興味を持たせることができる。
【0104】
(8)非報知予告演出では、大当り確定用の演出内容(3匹のひよこ+虎柄のTシャツ)を設定した。これにより、遊技者は、ボタン操作を行うほど、非報知予告演出としてのひよこHのTシャツの柄が有利な段階へと変化することに期待を抱くとともに、大当り確定用の演出内容で非報知予告演出が行われたときには、図柄変動ゲームが終了する前であっても、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなることを前もって認識することができる。
【0105】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態において、予告パターン決定テーブルを図6に示す1種類のテーブルしか設定しないようにしても良い。この場合、統括制御用CPU31aは、第2操作有効期間における裏ボタン予告の2回目以降の演出内容を決定するに際し、決定する直前に統括制御用RAM31cに記憶した予告パターンの種類を確認し、確認した予告パターン以上の大当り期待度が定められた予告パターンを選択するようにしても良い。
【0106】
・ 実施形態における表ボタン予告では、第1操作有効期間内にボタン操作が行われたときには、キャラクタ同士が会話をしている画像が表示されていたが、第1操作有効期間内にボタン操作が行われなかったときには、「押せばいいことあったのに」などのメッセージを表示させても良い。すなわち、ボタン操作が行われなかったときにも何らかの演出を実行させるとともに、ボタン操作時と非操作時とで異なる演出を実行させても良い。
【0107】
・ 実施形態では、裏ボタン予告において、操作ボタンBTの操作を有効として受け付けない禁則期間を、ひよこHが画像表示部GHを横切って非表示状態となるまでに要する時間よりも長く設定しても良い。これにより、前回の操作に基づく裏ボタン予告と今回の操作に基づく裏ボタン予告が並行して行われることがない。
【0108】
・ 実施形態において、各予告演出の開始タイミングは、図柄変動ゲーム中であればどのタイミングで実行しても構わない。例えば、降り物予告をリーチ形成前までに実行されるようにしても良い。ただし、その予告演出で示唆される演出が開始されるよりも前に予告演出が終了しなければならない。
【0109】
・ 実施形態では、ボタン操作を必要としない降り物予告、又はボタン操作を必要とする表ボタン予告のうち、どちらか一方を実行しなくても良い。
・ 実施形態では、第1操作有効期間の計時中は、第2操作有効期間を計時しなくても良い。すなわち、第1操作有効期間の終了後、新たに第2操作有効期間を設定しても良い。
【0110】
・ 実施形態では、第1操作有効期間内にボタン操作が行われた場合、裏ボタン予告と表ボタン予告のうちどちらを実行させるかを乱数抽選にて決定するようにしても良い。
・ 実施形態において、ボタン操作に基づいて表ボタン予告が実際に行われている期間中にボタン操作が行われた場合、表ボタン予告と裏ボタン予告を並行して表示可能としていた。これに代えて、第2操作有効期間は、第1操作有効期間及び演出表示装置11で行われる表ボタン予告の実行時間が完全に終了してから設定されるようにしても良い。また、第2操作有効期間は、演出表示装置11で行われる降り物予告の実行時間が完全に終了してから設定されるようにしても良い。ただし、これらの条件は、同時に成立しないものとする。
【0111】
・ 実施形態では、第1操作有効期間が設定されている間、報知画像は表示させるが操作ボタンBTは点灯させなくても良い。この場合、第2操作有効期間が設定されている間、操作ボタンBTは点灯させてもさせなくてもどちらでも良い。また、第1操作有効期間が設定されている間、報知画像は表示させないが、操作ボタンBTは点灯させても良い。この場合、第2操作有効期間が設定されている間、操作ボタンBTは点灯させないようにする。
【0112】
・ 実施形態では、演出表示装置11にて表示されたその他の予告演出の種類(表ボタン予告、降り物予告)に応じて、裏ボタン予告にて導出され易いひよこHのTシャツの柄を設定しても良い。例えば、表ボタン予告の出現前に裏ボタン予告が行われるのであれば、その時点ではリーチ演出が実行されるか否かも遊技者は知り得ないので、大当り期待度の低い内容が選択される確率を高めても良い。そして、大当り期待度の高い内容で表ボタン予告が実行されたのであれば、その後に行われる裏ボタン予告演出にて、大当り期待度の高い内容が選択される確率を高めても良い。
【0113】
・ 実施形態では、スーパーリーチ演出の種類に基づいて、降り物予告の種類が決定されていたが、該降り物予告の実行前までに行われた各種予告演出の大当り期待度に応じて、同じリーチ演出内容であっても異なる種類の降り物予告が出現されるようにしても良い。例えば、リーチ前予告演出として大当り期待度の高い内容で演出が実行されたのであれば、降り物予告でも大当り期待度の高い内容が選択される確率を高めるようにしても良い。
【0114】
・ 実施形態では、図柄変動ゲーム中に代えて、大当り遊技中に第2操作有効期間を設定しても良い。この場合、大当り遊技中が、第2期間に相当する。または、図柄変動ゲーム中及び大当り遊技中の両方において第2操作有効期間を設定しても良い。この場合、図柄変動ゲーム中及び大当り遊技中が、第2期間に相当する。
【0115】
・ 実施形態における予告演出は、大当り抽選に当選した場合に遊技者にとって有利な有利結果が導出される可能性を示唆する演出であっても良い。例えば、大当り遊技中に第2操作有効期間を設定する場合、裏ボタン予告にて、昇格演出が成功する確率を報知する態様としても良い。なお、昇格演出とは、大当り遊技中のラウンド遊技において予め定めた特定演出を実行させる演出態様で行われる。このとき、大当りの種類として、ラウンド数の異なる複数種類の大当りを設定したとすると、昇格演出に成功した際には、ラウンド数の多い大当りに当選していることが報知される。一方、大当り遊技終了後に、大当り抽選の抽選確率を高確率とする確変大当りと、大当り遊技終了後に、大当り抽選の抽選確率を低確率とする非確変大当りを設定したとする。この場合、昇格演出に成功した際には、確変大当りに当選していることが報知される。よって、裏ボタン予告が遊技者にとって有利な展開へと変化すると、昇格演出に成功する確率が高いことが、前もって報知されるようになる。
【0116】
・ また、図柄変動ゲーム中に再抽選演出を実行するようにしても良い。再抽選演出とは、図柄変動ゲーム中に仮の大当り図柄(飾図による図柄組み合わせ)を一旦停止表示させた後、最終的に確定停止表示される大当り図柄(飾図による図柄組み合わせ)を導出する演出態様で行われる。そして、再抽選演出が実行されるときに裏ボタン予告が行われるのであれば、裏ボタン予告が遊技者にとって有利な展開へと変化すると、再抽選演出に成功する確率が高いことが、前もって報知される態様としても良い。
【0117】
・ 実施形態における各種予告演出は、可動体やランプなど、演出表示装置11を用いて行わない態様であっても良い。
・ 実施形態において、サブ統括制御基板31を省略し、サブ統括制御基板31が実行していた制御を演出表示制御基板32が実行するようにしても良い。また、サブ統括制御基板31と演出表示制御基板32を1枚の基板に一体化しても良い。また、演出表示制御基板32の他にも、音声出力にかかる制御を実行する音声制御基板が搭載されている場合、サブ統括制御基板31が実行していた制御を音声制御基板が実行するようにしても良い。つまり、サブ統括制御基板31が実行していた制御は、どの制御基板が実行しても良い。
【0118】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記演出制御手段は、前記非報知予告演出の表示態様を変化させる場合、直近の表示態様に定められた大当り期待度以上の表示態様に変化させる。
【符号の説明】
【0119】
BT…操作ボタン、GH…画像表示部、11…演出表示装置(予告実行手段)、12…特別図柄表示装置、15…始動入賞口、30…主制御基板、30a…主制御用CPU、30b…主制御用ROM、30c…主制御用RAM、31…サブ統括制御基板、31a…統括制御用CPU、31b…統括制御用ROM、31c…統括制御用RAM、32…演出表示制御基板、32a…表示制御用CPU(演出制御手段)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8