【文献】
片上 大輔 他,遺伝的プログラミングを用いた移動ロボットによる箱押し行動のオンライン学習,第16回日本ロボット学会学術講演会予稿集 第1分冊 1998年,社団法人日本ロボット学会,1998年 9月18日,p.425〜426
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の様々な実施形態および態様を、下で述べる詳細を参照して説明するが、添付図面は、様々な実施形態を示す。次の説明および図面は、本発明を例示するものであって、本発明を限定するものと解釈してはならない。多数の具体的な詳細を、本発明の様々な実施形態の完全な理解を提供するために説明する。しかし、ある種の場合に、周知の詳細または従来の詳細は、本発明の実施形態の簡潔な議論を提供するために説明しない。
【0016】
これに続く詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータ・メモリ内に格納されたデータに対する動作を含むアルゴリズムに関して提示される。アルゴリズムは、全般的に、所望の結果につながる動作の自己完結的なシーケンスである。動作は、通常、物理的な量の物理的な操作を必要とするか、これを伴う。必ずではないが通常、これらの量は、格納され、処理され、転送され、組み合わされ、比較され、かつ他の形で操作され得る電気信号または磁気信号の形をとる。時々、主に一般的使用のために、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、項、数、または類似物と称することが便利であることがわかっている。
【0017】
しかし、上記および類似する用語が、適当な物理的量に関連付けられなければならず、単にこれらの量に適用される便利なラベルであることに留意されたい。次の議論から明白なとおり、そうではないと特に述べられない限り、この説明全体を通じて、「受け取る」、「変更する」、「処理する」、「計算する」、「判定する」、「表示する」、または類似物などの用語を利用する議論が、システムのレジスタ、ストレージ・デバイス、およびメモリ内の物理的(電子)量として表されたデータを操作し、システムのメモリ、ストレージ・デバイス、レジスタ、または他のそのような情報格納デバイス、伝送デバイス、もしくは表示デバイス内の物理的量として同様に表された他のデータに変換する、データ処理デバイス、データ処理システム、または類似する電子デバイスのアクションおよびプロセスを指すことができることを了解されたい。
【0018】
本発明は、本明細書に記載の行為または動作のうちの1つまたは複数を実行する装置に関することができる。この装置は、必要な目的のために特別に構成されることができ、あるいは、コンピュータ内に格納されたコンピュータ・プログラムによって選択的にアクティブ化されまたは再構成される汎用コンピュータを含むことができる。そのようなコンピュータ・プログラムを、フロッピー(登録商標)・ディスク、光ディスク、CD−ROM、および光磁気ディスクを含む任意のタイプのディスク、読取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、磁気カード、光カード、または電子命令を格納するのに適する、それぞれがバスに結合された任意のタイプの媒体などであるがこれらに限定はされず、機械(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体に格納することができる。
【0019】
機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって可読の形の情報を格納し、または伝送するすべての機構を含む。例えば、機械可読媒体は、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュ・メモリ・デバイス、電気的、光学的、音響的、および他の形の伝搬される信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)などを含む。
【0020】
本発明の少なくともある種の実施形態は、メディアを提示するメディア処理システムと、メディアを格納するストレージ・デバイスとを含むことができ、さらに、アンテナ・システムおよびメディア処理システムに結合されたラジオ周波数(RF)トランシーバ(例えば、セル電話機のRFトランシーバ)を含むことができる、ポータブル音楽メディア・プレイヤおよび/またはポータブル・ビデオ・メディア・プレイヤなどのデジタル・メディア・プレイヤの一部とすることができる。ある種の実施形態で、リモート・ストレージ・デバイスに格納されたメディアを、RFトランシーバを介してメディア・プレイヤに送信することができる。メディアは、例えば、音楽もしくは他のオーディオ、スチール写真、または動画のうちの1つまたは複数とすることができる。
【0021】
ポータブル・メディア・プレイヤは、米国カリフォルニア州カパティーノのApple Computer,Inc.社のiPod(登録商標)もしくはiPod Nano(登録商標)メディア・プレイヤのクリック・ホイール入力デバイス、タッチ・スクリーン入力デバイス、押しボタンデバイス、可動ポインティング入力デバイス、または他の入力デバイスなどのメディア選択デバイスを含むことができる。メディア選択デバイスは、ストレージ・デバイスおよび/またはリモート・ストレージ・デバイスに格納されたメディアを選択するのに使用することができる。ポータブル・メディア・プレイヤは、少なくともいくつかの実施形態で、入力デバイスを介して選択され、スピーカまたはイアフォン(1つまたは複数)を介してのいずれかで、ディスプレイ・デバイス上で、またはディスプレイ・デバイスとスピーカもしくはイアフォン(1つまたは複数)との両方で提示されるメディアのタイトルまたは他のインジケータを表示するためにメディア処理システムに結合されたディスプレイ・デバイスを含むことができる。ポータブル・メディア・プレイヤの例は、両方が参照によって本明細書に組み込まれている、公表された米国特許出願第2003/0095096号および米国特許出願第2004/0224638号に記載されている。
【0022】
本明細書で説明する本発明の実施形態は、例えば、エンターテイメント・システムもしくは携帯情報端末(PDA, personal digital assistant)、汎用コンピュータ・システム、特殊目的コンピュータ・システム、別のデバイス内の組み込みデバイス、メディア・プレイヤを含まないセル電話機、またはこれらのデバイスの態様もしくは機能を組み合わせるデバイス(例えば、1つのポータブル・デバイス内でPDA、エンターテイメント・システム、およびセル電話機と組み合わされた、iPod(登録商標)などのメディア・プレイヤ)など、他のタイプのデータ処理システムの一部とすることができる。
【0023】
図2に、本発明の一実施形態によるポータブル・デバイス30を示す。
図2は、「キャンディバー」スタイルを有する電話機構成の無線デバイスを示す。
図2では、無線デバイス30は、ハウジング32、ディスプレイ・デバイス34、英数字キーパッドとすることができる入力デバイス36、スピーカ38、マイクロホン40、およびアンテナ42などの様々な特徴を含むことができる。無線デバイス30は、環境光センサ(ALS)および/または近接センサ44ならびに加速度計46をも含むことができる。
図2の実施形態が、より多数またはより少数のセンサを使用することができ、
図2に示されたフォーム・ファクタと異なるフォーム・ファクタを有することができることを了解されたい。また、上で説明した特徴の特定の位置を、代替実施形態で変更できることを了解されたい。
【0024】
ディスプレイ・デバイス34は、例えば、入力を受け入れる能力を含まない液晶ディスプレイ(LCD)またはLCDをも含むタッチ入力スクリーンとすることができる。デバイス34を、本明細書で説明するように動作させることができ、デバイス34は、本明細書で説明するようにバックライトを含むことができる。入力デバイス36は、例えば、ボタン、スイッチ、ダイヤル、スライダ、キーもしくはキーパッド、ナビゲーション・パッド、タッチ・パッド、タッチ・スクリーン、および類似物を含むことができる。
【0025】
ALSおよび/または近接センサ44は、1つまたは複数のALSセンサ、近接センサ、ならびに/あるいは組み合わされた近接センサおよびALSセンサを示すことができる。センサ44は、無線デバイス30に対する相対的な物体の位置(例えば、X、Y、Zのうちの少なくとも1つ)、動きの方向、速度など、および/またはデバイス30での環境光環境を検出することができる。
【0026】
さらに、処理デバイス(図示せず)が、近接センサ(1つまたは複数)44に結合される。処理デバイスを、ALSおよび/または近接センサ44によって供給される環境光、位置、および/または動きデータに基づいて、ポータブル・デバイス30、ALSおよび/または近接センサ44に対する相対的な物体の位置および/または環境光環境を判定するのに使用することができる。ALSおよび/または近接センサは、環境光および/または物体位置を継続的にまたは周期的に監視することができる。近接センサは、それが検出している物体のタイプを判定できる場合もある。本明細書で説明するALSは、ALSおよび/またはディスプレイ・デバイスに入射する環境光および/または環境可視光の強度、明るさ、振幅、またはレベルにおいて検出できる場合がある。
図3に、
図2に示されたポータブル・デバイス30に類似する、代替のポータブル・デバイス30aを示す。
図3に示されたポータブル・デバイス30aは、ALSおよび/または近接センサ44a(
図3)がマイクロホン40またはその近くに配置されるという点で、
図2に示されたポータブル・デバイス30と異なるものとすることができる。
【0027】
図4に、本発明の一実施形態によるポータブル・デバイス50を示す。ポータブル・デバイス50は、ハウジング52、ディスプレイ/入力デバイス54、スピーカ56、マイクロホン58、およびオプションのアンテナ60(ハウジングの外部で可視とすることができ、あるいはハウジング内に隠すことができる)を含むことができる。ポータブル・デバイス50は、ALSおよび/または近接センサ62ならびに加速度計64をも含むことができる。ポータブル・デバイス50は、セル電話機、一体化されたPDAおよびセル電話機であるデバイス、一体化されたメディア・プレイヤおよびセル電話機であるデバイス、またはエンターテイメント・システム(例えばゲームを遊ぶための)とセル電話機との両方であるデバイスとすることができ、あるいは、ポータブル・デバイス50を、本明細書で説明する他のタイプのデバイスとすることができる。一特定の実施形態では、ポータブル・デバイス50は、セル電話機、メディア・プレイヤ、およびPDAを含むことができ、これらのすべてが、ハウジング52内に含まれる。ポータブル・デバイス50は、通常の成人の手の中に収まるのに十分に小さく、成人の片手で持ち運べるのに十分に軽いフォーム・ファクタを有することができる。用語「ポータブル」が、デバイスを成人ユーザの手(片手または両手)で簡単に持つことができることを意味し、例えば、ラップトップ・コンピュータおよびiPodが、ポータブル・デバイスであることを了解されたい。
【0028】
一実施形態で、ディスプレイ/入力デバイス54は、LCDなどのディスプレイであることに加えて、マルチポイント・タッチ入力スクリーンを含むことができる。処理デバイス(図示せず)を、ディスプレイ/入力デバイス54に結合することができる。処理デバイスは、タッチ・パネル上の近接、ALS、および/またはタッチを計算するのに使用することができる。
【0029】
ALSおよび/または近接センサ62ならびにディスプレイ/入力デバイス54から獲得されるデータを組み合わせて、ユーザの位置に関する情報(例えば、ユーザ、デバイス、および/またはディスプレイの環境光環境に関する)および本明細書で説明するアクティビティに関する情報を集めることができる。ALSおよび/または近接センサ62ならびにディスプレイ/入力デバイス54からのデータを使用して、例えば、ディスプレイ/入力デバイス54の照明またはバックライト・セッティングを変化させるなど、ポータブル・デバイス50の1つまたは複数のセッティングを変化させることができる。
【0030】
諸実施形態で、ディスプレイ/入力デバイス54は、ポータブル・デバイス50のハウジング52の一表面(例えば上面)の大きい部分、実質的にすべて、または少なくとも75%を占める。代替実施形態では、ディスプレイ/入力デバイスが、ポータブル・デバイス50のハウジング52の一表面(例えば、上面)の75%未満を占めることができる。また、代替実施形態では、ポータブル・デバイス50は、入力機能を有しないディスプレイを含むことができるが、このディスプレイは、それでも、ポータブル・デバイス50の一表面の大きい部分を占める。この場合に、ポータブル・デバイス50は、ポータブル・デバイス50の一部から外にスライドするかスイングするQWERTYキーボードまたは他のタイプのキーボードなどの他のタイプの入力デバイスを含むことができる。
【0031】
図5Aおよび5Bに、本発明の一実施形態によるポータブル・デバイス70を示す。ポータブル・デバイス70は、ディスプレイ・ハウジング89をキーパッド・ハウジング91に結合するヒンジ87を含むセル電話機とすることができる。ヒンジ87は、ユーザが、セル電話機を開き、閉じることを可能にし、その結果、
図5Aおよび5Bに示された2つの異なる構成のうちの少なくとも1つにすることができるようにする。一特定の実施形態では、ヒンジ87は、ディスプレイ・ハウジングをキーボード・ハウジングに回転可能に結合することができる。具体的に言うと、ユーザは、
図5Aに示された開構成にするためにセル電話機を開くことができ、
図5Bに示された閉構成にするためにセル電話機を閉じることができる。キーパッド・ハウジング91は、ユーザから入力(例えば、電話番号入力または他の英数字入力)を受け取るキーパッド95と、ユーザから音声入力を受け取るマイクロホン97とを含むことができる。ディスプレイ・ハウジング89は、その内側表面に、ディスプレイ93(例えば、LCD)、スピーカ98、ならびにALSおよび/または近接センサ84を含むことができ、その外側表面に、ディスプレイ・ハウジング89は、スピーカ96、温度センサ94、ディスプレイ88(例えば、もう1つのLCD)、環境光センサ92、ならびにALSおよび/または近接センサ84Aを含むことができる。したがって、この実施形態では、ディスプレイ・ハウジング89は、その内側表面に第1のALSおよび/または近接センサを、その外側表面に第2のALSおよび/または近接センサを含むことができる。第1のALSおよび/または近接センサを使用して、環境光環境ならびに/あるいはユーザの頭または耳が第1のALSおよび/または近接センサからある距離以内にあることを検出し、この検出に応答してディスプレイ93および88の照明セッティングを変化させる(いくつかの場合に自動的に)ことができる。
【0032】
少なくともある種の実施形態で、ポータブル・デバイス70は、セル電話機、メディア・プレイヤ、エンターテイメント・システム、PDA、または本明細書に記載の他のタイプのデバイスなどの無線通信デバイスの機能のうちの1つまたは複数を提供するコンポーネントを含むことができる。実施形態の一実施態様で、ポータブル・デバイス70は、MP3音楽ファイルなどのMP3ファイルを再生するメディア・プレイヤと一体化されたセル電話機とすることができる。
【0033】
図2、3、4、5A、および5Bに示されたデバイスなどの本明細書で説明される電子デバイスまたはポータブル・デバイスが、「キャンディバー」スタイル、「フリップフォン」スタイル、「スライディング」フォーム、およびまたは「スインギング」フォームを有するフォーム・ファクタまたは構成を有することができることも考慮される。例えば、「キャンディバー」スタイルを、無線デバイス30について上で
図2で説明することができる。また、「フリップフォン」スタイルを、デバイス70について上で
図5Aおよび5Bで説明することができる。「スライディング」フォームは、デバイスのキーパッド部分が、部分の1つのガイドまたはレールに沿ってスライドするなど、デバイスの別の部分(例えば、ディスプレイを含む他の部分)から離れてスライドする場合を説明することができる。「スインギング」フォームは、デバイスのキーパッド部分が、その部分を接続するヒンジの回りでスイングすることによるなど、デバイスの別の部分(例えば、ディスプレイを含む他の部分)から横にスイングする(上下にスイングする「フリップフォン」スタイルとは異なって)場合を説明することができる。
【0034】
図2、3、4、5A、および5Bに示されたデバイスのそれぞれは、セル電話機などの無線通信デバイスとすることができ、無線通信の機能を提供する複数のコンポーネントを含むことができる。
図6に、無線通信の機能を含む無線デバイス100の実施形態を示す。無線デバイス100を、
図2、3、4、5A、および5Bに示されたデバイスのうちの任意の1つに含めることができるが、
図2〜5Bのこれらのデバイスの代替実施形態は、無線デバイス100より多数またはより少数のコンポーネントを含むことができる。
【0035】
無線デバイス100は、アンテナ・システム101を含むことができる。無線デバイス100は、アンテナ・システム101を介して音声信号、デジタル・データ信号、および/またはメディア信号を送信し、かつ/または受信するために、アンテナ・システム101に結合された1つまたは複数のデジタルおよび/またはアナログのラジオ周波数(RF)トランシーバ102をも含むことができる。トランシーバ102は、1つまたは複数の赤外線(IR)トランシーバ、WHYFIトランシーバ、Blue Tooth(登録商標)トランシーバ、および/または無線セルラ・トランシーバを含むことができる。
【0036】
無線デバイス100は、デジタルRFトランシーバを制御し、音声信号、デジタル・データ信号、および/またはメディア信号を管理するために、デジタル処理デバイスまたはデジタル処理システム103をも含むことができる。デジタル処理システム103は、例えばマイクロプロセッサまたはコントローラなどの汎用処理デバイスとすることができる。デジタル処理システム103は、ASIC(application specific integrated circuit, 特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ)、またはDSP(digital signal processor, デジタル信号プロセッサ)などの特殊目的処理デバイスとすることもできる。デジタル処理システム103は、当技術分野で既知のとおり、無線デバイス100の他のコンポーネントとインターフェースするために、他のデバイスをも含むことができる。例えば、デジタル処理システム103は、無線デバイス100の他のコンポーネントとインターフェースするために、アナログ−デジタル変換器およびデジタル−アナログ変換器を含むことができる。デジタル処理システム103は、メディア処理システム109を含むことができ、このメディア処理システム109も、オーディオ・データのファイルなどのメディアを管理するために汎用処理デバイスまたは特殊目的処理デバイスを含むことができる。
【0037】
無線デバイス100は、無線デバイス100用のデータおよび/またはオペレーティング・プログラムを格納するために、デジタル処理システムに結合されたストレージ・デバイス104(例えば、メモリ)をも含むことができる。ストレージ・デバイス104は、例えば、任意のタイプのソリッドステート・メモリ・デバイスまたは磁気メモリ・デバイスとすることができる。
【0038】
無線デバイス100は、ユーザ入力(例えば、電話番号、名前、住所、メディア選択、ユーザ・セッティング、ユーザの選択した明るさレベルなど)を受け入れるために、デジタル処理システム103に結合された1つまたは複数の入力デバイス105(例えば、ユーザ・インターフェース・コントロールまたはI/Oデバイス)をも含むことができる。入力デバイス105は、例えば、キーパッド、タッチ・パッド、タッチ・スクリーン、ディスプレイ・デバイスと組み合わされたポインティング・デバイス、または類似する入力デバイスのうちの1つまたは複数とすることができる。
【0039】
無線デバイス100は、テキスト、イメージ、および/またはビデオを表示するために、デジタル処理システム103に結合された少なくとも1つのディスプレイ・デバイス106をも含むことができる。デバイス106は、メッセージ、電話呼情報、ユーザ・セッティング、ユーザの選択した明るさレベル、連絡先情報、写真、映画、および/または入力デバイス105を介して選択されたメディアのタイトルもしくは他のインジケータなどの情報を表示することができる。ディスプレイ・デバイス106は、例えば、LCDディスプレイ・デバイスとすることができる。一実施形態で、ディスプレイ・デバイス106および入力デバイス105を、同一デバイス内で一緒に一体化することができる(例えば、LCDディスプレイ・デバイスなどのディスプレイ・デバイスと一体化された、マルチタッチ入力パネルなどのタッチ・スクリーンLCD)。一緒に一体化されたタッチ入力パネルおよびディスプレイの例が、公開された米国特許出願第20060097991号に示されている。ディスプレイ・デバイス106は、ある種の情況の下でディスプレイ・デバイス106を照明するためにバックライト106aを含むことができる。デバイス106および/またはバックライト106aを、本明細書で説明するディスプレイ・パラメータをセットしまたは変更するためなど、本明細書で説明するように動作させることができる。無線デバイス100が、複数のディスプレイを含むことができることを了解されたい。ディスプレイ106およびバックライト106aの上の説明は、
図2〜5および9〜10について言及されるものを含めて、本明細書で説明する他のディスプレイにあてはまる。
【0040】
無線デバイス100は、デジタルRFトランシーバ102、デジタル処理システム103、ストレージ・デバイス104、入力デバイス105、マイクロホン105A、オーディオ変換器108、メディア処理システム109、センサ(1つまたは複数)110、およびディスプレイ・デバイス106を含むシステムのコンポーネントに動作電力を供給するためにバッテリ107をも含むことができる。バッテリ107は、例えば、再充電可能または再充電不能なリチウム・バッテリまたはニッケル水素バッテリとすることができる。
【0041】
無線デバイス100は、デジタル処理システム103に結合された1つまたは複数のセンサ110をも含むことができる。センサ(1つまたは複数)110は、例えば、近接センサ、加速度計、タッチ入力パネル、環境光センサ、環境雑音センサ、温度センサ、ジャイロスコープ、ヒンジ検出器、位置判定デバイス、方位判定デバイス、動きセンサ、音センサ、ラジオ周波数電磁波センサ、および他のタイプのセンサならびにその組合せのうちの1つまたは複数を含むことができる。センサ(1つまたは複数)110によって獲得されるデータに基づいて、例えば、バックライト106aのアクティブ化、非アクティブ化、変化、制御、および/または変更など、様々な応答をデジタル処理システムによって実行することができる(いくつかの場合に自動的に)。実行できる他の応答は、入力デバイス105のセッティングの変化を含む。
【0042】
また、いくつかの実施形態で、センサ、ディスプレイ、トランシーバ、デジタル処理システム、プロセッサ、処理論理、メモリ、および/またはストレージ・デバイスは、1つまたは複数のプリント回路基板(PCB)上に配置された1つまたは複数の集積回路を含むことができる。
【0043】
図7Aおよび7Bに、本発明の実施形態による例示的な近接センサを示す。代替実施形態では、
図7Aおよび7Bに示された近接センサではなく、容量性センサまたはソナー様センサなどの他のタイプの近接センサを使用できることを了解されたい。
図7Aでは、近接センサ120は、放射器(エミッタ)122、検出器124、およびウィンドウ126を含む。放射器(エミッタ)122は、赤外線(IR)帯の光を生成し、例えば、発光ダイオード(LED)とすることができる。検出器124は、光強度の変化を検出するように構成され、例えば、フォトトランジスタとすることができる。ウィンドウ126は、透明材料または半透明材料から形成することができる。一実施形態で、ウィンドウ126は、例えば、通常は電子デバイスのマイクロホンまたはスピーカと共に見られるメッシュなどの音響メッシュである。他の実施形態では、ウィンドウ126を、MicroPerf、メッシュ内に巻き付けられたIR透過ストランド、またはコールドミラーとすることができる。
【0044】
動作中に、放射器(エミッタ)122からの光は、物体がウィンドウ126の上に存在するときに、物体128に当たり、散乱する(例えば、物体によって反射される)。放射器からの光は、既知の周波数を有する方形波パルスで放たれ、これによって、検出器124が、環境光と、ユーザの頭もしくは耳またはユーザのポケットの中の材料などの物体によって検出器124に戻って反射された放射器122からの光とを区別できるようになる。散乱された光の少なくとも一部が、検出器124に向かって反射される。光強度の増加が、検出器124によって検出され、これが、処理デバイスまたは処理システム(
図7Aには図示せず)によって、物体が検出器124から短い距離の中に存在することを意味すると解釈される。物体が存在しないか、物体が検出器124からある距離を超える場合には、放たれた光のうちの不十分な量またはより少ない量が、検出器124に向かって戻って反射され、これは、処理システム(
図7Aには図示せず)によって、物体が存在しないか相対的に長い距離にあることを意味すると解釈される。どの場合にも、近接センサは、光を反射する物体と検出器124との間の距離に関連する反射された光の強度を測定している。
【0045】
図7Bでは、近接センサの放射器122および検出器124が、反射された光の検出を改善するために、お互いに向かって内側に角度を付けられているが、
図7Bの近接センサは、それ以外の点では
図7Aの近接センサに似た形で動作する。
【0046】
本発明の一実施形態の近接センサは、近接の感知と、近接センサの放射器以外の源からの、環境光などの電磁放射の検出との両方の能力を含む。近接センサの放射器と検出器との両方に関するIR光の使用は、IR光が環境光のほとんどの源(日光、白熱灯、LED光源、ろうそくなど、およびある程度まで蛍光燈さえ)に実質的に存在するので、有利である可能性がある。したがって、検出器は、ほとんどの環境でIR以外の波長の環境光レベルを一般に表す環境IR光を検出することができ、この環境IR光レベルを使用して、IR以外の波長の環境光レベルを効果的かつ適度に正確に表すことができる。
【0047】
近接感知と光検出との両方の能力を含む近接センサを動作させる方法を、
図7Cに示し、そのような近接センサの、ブロック図の形の例を
図7Dに示す。
図7Cの方法は、
図7Dに示された近接センサまたは他の近接センサを使用することができる。この方法は、電磁放射(例えば、IR光)が近接センサの放射器から放たれる動作135を含む。放射器は、検出器が環境放射と放射器からの放射との間で区別することを可能にする既知の所定のパターン(例えば、既知の所定のパルス幅および周波数の方形波パルスのトレーン)で放射を放つことができる。動作137では、近接センサの検出器は、検出器が近接感知モードで動作しているときに、放射器からの光を検出し、測定する。検出器に結合されたプロセッサが、検出器からの信号を処理して、放射器からの放射の既知の所定のパターンを識別し、放射器からの放射の量を測定することができる。動作139では、検出器は、放射器以外の源からの放射(例えば、環境IR光)を感知するモードで使用され、この動作は、様々な形で実施することができる。例えば、放射器から放たれた光を、放射器の上に置かれたシャッタ(機械式シャッタまたは電気シャッタのいずれか)によって使用不能にすることができ、あるいは、放射器の電源をオフにすることができる(これによって、放射器からの放射の放出を停止する)。その代わりに、放射器以外の源からの光を抽出するために、既知の信号処理技法を使用して、検出器で受け取られる放射器の放たれた光の影響を除去することができる。動作135、137、および139を、
図7Cに示されたシーケンスとは異なるシーケンスで実行できることを了解されたい。
【0048】
図7Dに、近接の感知および測定と環境光レベルの検出および測定との能力を含む範囲感知IR近接センサ145の実施形態を示す。近接センサ145は、IR放射器147(例えば、IR LED)およびIR検出器149を含む。オプションのシャッタ(例えば、LCD電子シャッタ)を、放射器147の上に配置することができる。IR放射器147およびIR検出器149を、マイクロコントローラ151に結合することができ、このマイクロコントローラ151は、オプションのシャッタを閉じ、開くのいずれかを行うことによって、またはIR放射器147への電力をオンおよびオフに切り替えることによって、近接感知モードと環境光感知モードとの間での切替を制御することができる。IR検出器149からの出力を、マイクロコントローラ151からマイクロプロセッサ153に供給することができ、このマイクロプロセッサ153は、近接センサ145からのデータから、少なくとも1つの近接値を判定し、少なくとも1つの環境光レベル値を判定する。代替実施形態では、マイクロプロセッサを、介在するマイクロコントローラなしでIR放射器147およびIR検出器149に結合することができ、このマイクロプロセッサは、マイクロコントローラの機能を実行することができる(例えば、マイクロプロセッサが、近接感知モードと環境光感知モードとの間の切替を制御することができる)。マイクロプロセッサ153を、入力デバイス(例えば、キーボード)、出力デバイス(例えば、ディスプレイ)、メモリ・デバイス、他のセンサ、または無線トランシーバ・システムなどの他のコンポーネント155に結合することができる。例えば、マイクロプロセッサ153を、
図6に示された無線デバイス100のメイン・プロセッサとすることができる。IR放射器上のシャッタが使用されず、IR検出器149が環境光レベルを測定している間にIR放射器147からのIR放出がIR検出器149で受け取られる実施形態では、マイクロプロセッサ153(またはマイクロコントローラ151)は、IR放射器147以外の源からのIR光レベルを表すIR検出器149からの信号を抽出するために、IR放射器147からのIR光の既知の所定のパターンをフィルタリングして除くことができる。
【0049】
図8は、本発明の一実施形態による組み合わされた近接センサおよび環境光センサの概略側面図である。
図8は、センサへの物体の近接およびセンサでの環境光レベルまたは強度を検出するためなど、放射器822、検出器824、およびカバリング826を含む組み合わされたセンサ820を示す。
図8は、近接および/または環境光を判定するためにセンサ820のコンポーネント(例えば、放射器822、検出器824、論理830、およびそのコンポーネント)の出力を制御し、受け取り、スケーリングし、減算し、かつ/または判定するプロセッサおよび/または処理論理などの論理830をも示す。
図8は、放射器822の放射について非反射的または非透過的であるフェンスなどのフェンス810をも示す。フェンス810は、放射器と検出器との間に配置され、上にカバリング826まで延びる、フェンス、壁、またはバリヤとすることができる。フェンス810は、オプションである。カバリング826は、上で
図7Aから7Dについて説明したカバリング126に似たカバリングであってもなくてもよく、放射器822は、放射器122に似た放射器であってもなくてもよい。
【0050】
放射器822は、放たれた放射870を放って図示されており、放たれた放射870は、カバリング826によって、屈折された放射872として屈折される可能性がある。放射器822は、赤外(IR)光放射器またはIR光トランスミッタとすることができ、変調周波数で変調されたIR光を放つことができる。また、放射870は、反射された放射874によって示されるように物体888によって反射される可能性があり、この反射された放射874を、検出器824によって受け取ることができる。物体888は、近接DおよびIR光反射性の表面または材料を有する物体とすることができ、物体128に似た物体とすることができる。
【0051】
図8は、センサ850、センサ852、およびフィルタ856を含む検出器824を示す。センサ850は、放射器822からの電磁放射および環境放射872を検出するように構成されたセンサと説明することができる。センサ852は、センサ852がセンサ852と放射870、874、および872との間に配置されたフィルタ856によってカバーされ、またはそのフィルタ856を有することを除いて、センサ850について上で説明したとおりのセンサとすることができる。フィルタ856は、白熱電球および蛍光燈からのIR光ならびに放射870および874を通すが白熱電球および蛍光燈からの可視光を通さないなど、IR光の帯域フィルタであるが、可視光を通さないものと説明することができる。したがって、センサ852は、放射870、放射874、および/または放射872からの環境IR放射からの電磁放射を検出することができるが、放射872からの可視光を受け取り、またはこれを感知することはできない。
【0052】
論理830は、放射器IR光を変調し、かつ/または放射器をオンおよびオフに切り替えることができる。放射872からのIR光を、論理830によって、センサ852の出力からフィルタリングして除くか区別することができる。ある時間期間中に放たれたIRについて検出し、別の時間期間中に環境IRについて検出することによって放たれたIRを環境IRから区別することを、TDM、タイムスライシングおよびマルチプレクシング、ならびに/あるいは波形フィルタの使用として説明することができる。検出器824および/または論理830は、組み合わされたセンサ820への物体の近接を感知するのに使用され得、環境放射872の可視光強度を判定することができる。
【0053】
用語「実質的に」は、本明細書で注記される特定の値、またはいくつかの場合に、その値から1%、2%、または5%以内の範囲を指すものとすることができる。本明細書で記述されるときに、用語「処理論理」は、デバイス、プロセッサ、回路網、ソフトウェア、メモリ、および/または上記のいずれかもしくはすべての組合せを記述することができる。同様に、用語「センサ」は、処理論理に関する上の説明を含むことができる。また、用語「検出する」およびその派生形の使用は、用語「感知する」およびその派生形の使用について本明細書で説明されるものに似たものとすることができ、逆も同様である。
【0054】
本発明の実施形態と共に使用されるセンサのうちの少なくともいくつかが、アナログ値を表すデータを判定しまたは供給することができることを了解されたい。言い換えると、データは、量子を有する離散値であり、ある値から次の値に不連続にジャンプするのではなく、連続的にまたは実質的に連続的に変化することのできる可能な値のセットのうちのいずれか1つとすることのできる値を表す。さらに、データによって表される値は、事前に決定されない場合がある。例えば、環境光センサなどの光センサは、アナログ値である光強度を表すデータを判定しまたは提供することができる。他のタイプのセンサについて、センサによって判定されまたは提供されるデータが、アナログ値を表す場合がある。
【0055】
さらに、本明細書で説明するセンサの少なくともある実施形態が、電子デバイス、ディスプレイ・デバイス、データ処理デバイス、またはデータ処理システムのプロセッサまたは処理論理に近接データおよび/またはALSデータ(例えば、光レベル)を提供できることを了解されたい。これは、近接センサ出力データ(例えば、物体の近接を検出するため)および/またはALS出力レベル・データもしくはALS出力値データ(例えば、環境光環境または可視光強度のレベルを識別するため)をソフトウェア・アプリケーション(例えば、プロセッサ上で実行される命令)に送ることを含むことができる。「デバイス」、「電子デバイス」、「ポータブル・デバイス」、「データ処理システム」、「データ処理デバイス」、または「システム」への本明細書での言及は、ポータブル・デバイス(ラップトップ・コンピュータまたは
図2〜10について説明されるデバイスなど)、非ポータブル・デバイス(デスクトップ・コンピュータなど)、あるいは言及されるデバイスのプロセッサまたはソフトウェア・アプリケーション(例えば、プロセッサによって実行される命令)を記述することができる。したがって、ソフトウェアまたはプロセッサは、データに基づいて、デバイスまたはデータ処理システムのセッティングを変更すべきかどうかを判定することができる。例えば、プロセッサ、ソフトウェア、または処理論理は、1つまたは複数のALS出力からのデータをしきい値と比較して、光値(例えば、可視光の量)を判定することができる。具体的に言うと、比較を使用して、本明細書で説明されるように、ディスプレイ照明器またはデバイス(例えば、バックライト)の少なくとも1つのセッティングまたはディスプレイ制御パラメータをいつどれだけ変更するかを決定することができる(例えば、調整すること、増やすこと、減らすこと、オンにすること、オフにすること、現状のままにすることによって)。例えば、次の説明は、本明細書で説明するディスプレイおよびバックライトにあてはまる。
【0056】
上で注記したように、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ(LCD))および/またはディスプレイ・デバイスのバックライトは、ポータブル・デバイスの最大のバッテリ引出または消耗の1つを表す可能性があり、非ポータブル・デバイスの大きい電力消耗を表す場合もある。これらの場合に、バックライトが明るければ明るいほど、より多くのバッテリ・エネルギまたはバッテリ電力が、バックライトの明るさレベルを維持するのに消費される。したがって、いくつかの実施形態では、ディスプレイ・デバイスのバックライトがバッテリに対して有するバッテリ引出またはバッテリ消耗の影響または量を減らすことが有益である場合がある。しかし、明るい環境光環境を克服するためにまたはバックライトの明るさもしくは高コントラストを維持することをユーザが望むときに、諸期間中に明るいバックライトまたは高コントラスト・バックライトを有することが望まれる可能性がある。したがって、バッテリ寿命を延ばし、バッテリ引出を減らすために、ユーザの、デバイスの、またはディスプレイに入射する、環境光環境を克服するのに十分に高い最大レベルまたは最大値でディスプレイまたはバックライト明るさ(例えば、強度または照明)またはコントラストを駆動するか使用するのみであることが役立つ可能性がある。例えば、いくつかの場合に、ユーザが戸外の日のあたる所にいる場合に、明るいもしくは高められたバックライト明るさまたは高コントラストが、ユーザが明るく照明された部屋または暗く照明された部屋にいる場合より望ましいか役立つ(ディスプレイ上に表示されたテキスト、イメージ、および/またはビデオを見るためなど)可能性がある。
【0057】
実施形態によれば、電子デバイスのディスプレイ・デバイスを、ユーザ・セッティングおよび/または環境光センサ出力に基づくかこれを考慮してディスプレイ・デバイスのバックライトを照明すること(例えば、生成すること、変更すること、または表示すること)によって「動作させる」ことができる。いくつかの実施形態で、受け取られたユーザ・セッティングに基づいて、および/または1つもしくは複数の環境光センサによって獲得されたデータに基づいて、デジタル処理システム(例えば、電子デバイス)が、(いくつかの場合に自動的に)ソフトウェア・アプリケーションによって実施されるアルゴリズムに従ってなど、バックライトの1つもしくは複数のディスプレイ制御パラメータをアクティブ化し、非アクティブ化し、変化させ、制御し、かつ/または変更することができる。例えば、バックライトは、物理的な明るさレベル、コントラスト・レベル、ガンマ・レベル、および色較正レベルなど、様々な「ディスプレイ制御パラメータ」を有する可能性がある。これらのレベルを、ユーザ・セッティングまたはレベルに従って選択し、要求し、またはセットすることができる。さらに、これらのパラメータを、ユーザ・セッティングまたは選択に基づいてまたはこれに従って重みを付けることができるセンサ出力によってセットし、変更し、または制御することができる。具体的に言うと、電子デバイスは、ディスプレイ制御パラメータのユーザ・セッティングを受け取ることができ、ユーザ・セッティングに基づいて、ディスプレイ制御パラメータの制御に対する光センサ値の影響を変更することができる。その結果、デバイスは、ユーザ・セッティングおよびALS値に基づいて(例えば、それに従って、それによって引き起こされて、またはそれに起因して)ディスプレイ制御パラメータをセットするか変更する(例えば、変化させること、制御すること、または調整することによって)ことができる。さらに、ALS値は、受け取られたユーザ・セッティングまたは選択に基づいてまたはこれに従って重み付けされる重み付けされた値とすることができる。重み付けの量は、ALS値に対するALS重みとして記述することができる。パラメータは、デバイス、プロセッサ、および/またはソフトウェアによるなど、自動的に変更することができる。代替案では、パラメータを、変更を引き起こすためのユーザ選択を受け取ることによるなど、非自動的に変更することができる。例えば、変更を行う必要があると判定したときに、デバイス、プロセッサ、および/またはソフトウェアが、変更を確認するか選択するようにユーザに促すことができる。ユーザの確認または選択を受け取ったときに、変更が行われる(例えば、変更は、ユーザ選択までオプションである)。
【0058】
環境光レベル・データを、環境光センサによって供給することができ、この環境光レベル・データは、そのセンサの周囲の光強度のレベルを示す。環境光データを、デバイス上の異なる位置に配置された複数の環境光センサから入手することもできる。調整可能なバックライト明るさは、電子デバイス上の1つまたは複数のALSの出力に基づいてまたはこれに従ってバックライト明るさを変更することによって提供することができる。複数の出力に、デバイス上の各センサの位置に依存してまたはこれに基づいて重みを付けることができる。例えば、ある環境光センサが、デバイスのある側面にあり、もう1つの環境光センサが、デバイスのもう1つの側面にある場合がある。デバイスの、ユーザを指す(および/またはディスプレイから離れる)面上のALSセンサは、ディスプレイまたはディスプレイのカバーに直接にあたる光を最もよく表すので、このまたはこれらのALSセンサにより大きい重みを与えることができる。例えば、それぞれ
図2〜5Aのセンサ44、44a、62、84を参照されたい。その代わりに、地面に面するセンサは、ディスプレイに入射する光と反対に面するので、これらにより小さい重みを与えることができる。例えば、これらのセンサを、それぞれ
図2〜5Aのセンサ44、44a、62、84が取り付けられまたは配置される面と反対の表面にあるセンサとすることができる。ユーザを指し、ディスプレイから離れ、または地面に向くのいずれでもないセンサに、ユーザを指す(および/またはディスプレイから離れる)センサに与えられる重みと地面に向いて指すセンサに与えられる重みとの間の重みを与えることができる。例えば、これらのセンサを、それぞれ
図2〜5Aのセンサ44、44a、62、84が取り付けられまたは配置される面の横またはそれに垂直な表面にあるセンサとすることができる。センサがどこを指しているかの定義が、電子デバイスの一部の方位、スライド、開閉に起因して変化する場合があるとも考えられる。例えば、
図5Aでは(例えば、デバイスが開かれているかオンであるとき)、センサ84が、ユーザを指しているものとすることができるが、センサ84が取り付けられているのと反対の表面にあるセンサ(例えば、センサ84Aおよび92)は、地面に向かって指しているものとすることができる。その代わりに、
図5Bで(例えば、デバイスが閉じられているかオフであるとき)、センサ84Aが、ユーザを指しているものとすることができ、センサ84Aおよび92が取り付けられているのと反対の表面にあるセンサは、地面に向かって指しているものとすることができる。この場合に、センサ84は、デバイスの内側表面に向かって指しており、考慮されないものとすることができ、あるいは、0の重みを有することができる。
【0059】
いくつかの実施形態によれば、ディスプレイのバックライト明るさレベルを、1)環境光センサ・データ、2)環境光センサ・データが明るさに対して有する全体的な制御または重みのパーセンテージ、および3)ユーザが要求したシステム・バックライト・レベルに従ってまたはこれらを考慮することによって決定することができる。さらに、電子デバイスのセッティングまたはモードが、バックライト・レベルの明るさに対する影響を有する場合もある。
【0060】
実施形態によれば、ディスプレイ制御パラメータは、ALS重みとALS値との両方(例えば、重みと値との積)に依存する(例えば、それによって制御され、それに関係付けられ、それを考慮し、またはそれに従う)。ディスプレイ制御パラメータは、定数だけオフセットされまたはそれに依存し(例えば、それによって重みを付けられ)てもそうでなくてもよい。
【0061】
図9Aは、線形関係による環境光センサ(ALS)重み範囲対ユーザの選択した明るさ範囲の例を示すグラフである。例えば、いくつかの実施形態で、ALS値は、ディスプレイ制御パラメータの(例えば、物理的な明るさレベルおよび/またはコントラスト・レベルの)最大パーセンテージを制御することだけを許可される。これは、ディスプレイ制御パラメータが75%未満に下がらないようにすることが望まれる場合とすることができる。この例を、
図9Aの線910によって表すことができる。線910は、ユーザが1.0または100%の明るさを選択する場合に、ALS重みがディスプレイ制御パラメータの要因ではないが、ユーザが明るさ減少を選択するときに、重みが、ディスプレイ制御パラメータを変更することに対する25%の影響を有するところまで増加することを示す。例えば、線910の実施から生じるディスプレイ制御パラメータを、式(a)として一般化することができる。
(a)ディスプレイ制御パラメータ=K+(ALS重み×ALS値)
【0062】
ここで、ディスプレイ制御パラメータは、定数Kに(ALS重みとALS値との積)を加えたものである。いくつかのケースは、ALS出力重みが、ユーザの選択した明るさレベル増加の範囲に逆に関係する可能性があることを考慮するものである。さらに、この関係を、比例または線形とすることができる(例えば、環境光センサ出力重みの範囲が、ユーザの選択した明るさレベルの範囲に線形に反比例する場合)。
【0063】
また、ALS重みおよびユーザ明るさを、それぞれ正規化することができる(例えば、0と1.0との間の範囲内のユーザ明るさ値およびALS重みを提供する)。これらの正規化された値は、
図9Aに示されたものなど、受け取られたユーザ・セッティング、入力、または選択された明るさレベルに基づくものとすることができる。例えば、上の例で、式(a)によれば、定数Kは75%であり、最大ALS重みは25%である。したがって、ALS値に依存して、ディスプレイ制御パラメータは、ALS値が増えるときに線形に増加しながら、75%と100%との間で変化する。例えば、ALS値が1.0である最も明るい太陽光では、このパラメータは100%になる(例えば、明るい太陽光の環境光環境で)。その代わりに、ALS値が0.2である暗い部屋(例えば、暗く照明された部屋)の中の環境光環境で、このパラメータは80%になる。したがって、ALS重みを、ディスプレイ制御パラメータに対する光センサ値の影響、スケーリング、係数、制御、または調整と説明することができる。特筆すべきことに、ディスプレイ制御パラメータを、ディスプレイのバックライトの物理的な明るさレベルとすることができ、ユーザ・セッティングを、バックライトの要求された物理的な明るさレベルとすることができる。
【0064】
線910は、最大重みパーセントから0まで減少して示されているが、この線が、より高い負の傾きを有することができ、あるいは、この線を下にシフトできることが考えられる。例えば、重み値は、グラフの軸に沿って最大値を有するが、最小値を、100%未満のユーザの選択した明るさのパーセントとすることができ、この線が、図示と同一の傾きを有することができ(したがって、最大重み値がその線について図示されたものより小さくなる)、あるいは、より負の傾きを有することができる(同一の最大重み値のために)。線910は、直線として図示されているが、曲線の関係または線形未満の関係を910の代わりに使用することができ、ここで、重みは、線形関係ではなく、ユーザの選択した明るさレベルに逆に関係付けられることを了解されたい。
【0065】
また、いくつかの場合に、ディスプレイ・パラメータまたは物理的な明るさレベルは、ユーザ・セッティング、ALSレベル、およびALS重み以外の要因に起因して、デバイス、プロセッサ、またはアプリケーションによって要求されるレベルなど、システムの要求したバックライト・レベルを乗じられる。例えば、システムの要求したレベルを、異なるセンサの出力に起因してデバイス、プロセッサ、またはアプリケーションによって要求されまたは選択された、完全に明るいレベル(例えば、100%明るさデバイス・セッティング)、減光されたディスプレイ・レベル(例えば、ディスプレイ・セッティングに関する10%の明るさ)、またはオフのディスプレイ・レベル(例えば、0%明るさデバイス・セッティング)のディスプレイに関するデバイス・セッティングとすることができる。具体的に言うと、近接センサおよび/または光センサは、デバイスが閉じられ、オフであり、使用中ではなく、ポケットの中にあり、または人の顔もしくは耳の隣にあることを示すことができる。したがって、オフのディスプレイ・レベルを選択することができる。その代わりに、デバイスが、減光されたディスプレイが選択された後にある時間期間にわたってアイドルであったか使用されなかった場合がある。式(a)のパラメータに10%の減光されたレベルを乗じることによって、減光が、今や8%バックライト・レベルになる。その代わりに、100%レベルで、式(a)のパラメータが、明るさレベルになり、オフのディスプレイ・レベルでは、式(a)に関わりなく0%の明るさがある。
【0066】
実施形態によれば、バックライトの明るさまたはディスプレイ・パラメータに影響する、システムの要求したレベルまたはデバイス・セッティングを、デバイス上で実行され、かつ/またはディスプレイ・デバイス上で表示されるアプリケーションのタイプに関係付けることができる。例えば、アプリケーションのタイプ(およびめいめいの明るさ)は、主テキスト内容ディスプレイ(低)、主イメージまたはピクチャ内容ディスプレイ(高)、主ビデオ内容ディスプレイ(高)、主カラー内容ディスプレイ(通常/中)、および/または主白黒内容ディスプレイ(低)を含むことができる。めいめいの明るさを、含まれるタイプに依存する総計にすることができるなど(例えば、白黒テキストはイメージ、ビデオ、またはカラー・ディスプレイより低い明るさを使用する)、これらのタイプの組合せも考えられる。
【0067】
さらなる洗練は、ALS値が明るさに対して有することのできる最大制御がどれほどであるかを調整することを考慮することを含む。例えば、線920は、制御の最大量が15%である実例を示す。したがって、ALSは、85%と100%との間で明るさを調整することができる。15%の制御の変化以外は、線910に関する上の説明が、線920にあてはまり、制御パラメータ、明るさ、ユーザ・セッティング、ALS値、およびALS重みがあてはまる。
【0068】
したがって、デバイスが、ユーザからより高い全体的なバックライト・レベルの入力または要求を受け取る場合に、ASLが最終的なバックライト・レベルに対して有する制御の量が、減らされる。その代わりに、デバイスが、ユーザからより低いレベルのセッティングまたは要求を受け取る場合に、ALSレベルは、ユーザがディスプレイ・イメージまたはテキストを見ることを可能にするのにちょうど十分なだけの高さのバックライト・レベルをユーザに与えるために、より多くの制御を与えられ、したがって、バッテリ寿命を保つ。言い換えると、
図9Aに示されているように、ユーザ・セッティングまたは選択された明るさの変化は、ALS重みの変化を引き起こし、このALS重みの変化は、ディスプレイ制御パラメータまたは明るさを制御すること(例えば、変更すること、変化させること、または調整すること)に対するALS値の影響を変更する。その結果、アプリケーションまたはプロセッサは、ディスプレイ・デバイスに、ディスプレイ制御パラメータに従ってもしくはこれに基づいてまたは上記で説明されるように、バックライトの物理的な明るさレベルを表示させることができる。具体的に言うと、バックライトの物理的な明るさは、ユーザの選択した明るさレベル、環境光センサ重み、および環境光センサ値に基づき、ここで、ユーザの選択した明るさレベルの変化は、環境光センサ出力重みの変化を引き起こす。したがって、明るさレベルを、重みの変化、環境光センサ出力レベルの変化、ユーザの選択した明るさレベルの変化、および/またはディスプレイに関するデバイス・セッティングの変化に基づいて変更することができる。
【0069】
いくつかの実施形態によれば、ALS重みとユーザの選択した明るさとの間の関係は、ユーザ選択可能な範囲の両端の間でより高い重みを有する関係に関するものなど、線形でないものとすることができる。例えば、
図9Bに、「釣り鐘」形曲線関係によるALS重み範囲対ユーザの選択した明るさ範囲の例を示す。
図9Bは、ユーザの選択した明るさレベルの変化によって引き起こされるALS重みの変更を表す、ガウシアン形状の曲線とすることができる「釣り鐘」形曲線930を示す。
図9Bでは、ユーザの選択した明るさ範囲が、下端940、中央部分950、および上端960を含む。また、ALS重み範囲は、線910に関する
図9AのALS重み範囲が25%まで動くのみであるのと比較して、10%から50%まで動く。
図9Bが、選択された明るさが中央の50%明るさすなわち中央部分950からいずれかの方向に離れて動くときに、より少ない重みを徐々に割り当てることを了解されたい。また、曲線930が、特定の形状を示すが、中央部分のALS重みが下端および上端のALS重みより大きい限り、下端、中央部分、および上端について選択される値を変更できることを了解されたい。例えば、下端、中央部分、および上端の値のすべてを、互いに関して増やし、減らし、または増やすと同時に減らすことができる。例えば、曲線を、単純に上もしくは下にシフトすることができ、または、曲線の両端を、中央部分を同一にしたままで増やすか減らすことができ、ならびに/あるいは、中央部分を増やすか減らすことができる。例えば、より少なくまたはより多く明白な曲線をはめ込むことができる。さらに、曲線930は、50%ユーザ明るさでピークを有するが、この曲線を、ユーザ明るさに関して左右にシフトできることを了解されたい。
【0070】
実施形態によれば、ディスプレイのバックライト明るさは、ユーザの選択した明るさ、ALS重み、およびALS値(例えば、重みと値との積にユーザの選択した明るさを加えたもの)に依存し、これによって制御され、これに関係付けられ、これを考慮し、またはこれに従う。明るさは、ユーザの選択した明るさに(1−ALS重み)を乗じたものに依存してもしなくてもよく、ここで、重みは正規化されている。
【0071】
曲線930を実施することから生じる物理的な明るさレベルを、ALS値を正規化する(例えば、式(a)の実施に関して上で説明したものなど、0と1.0との間の範囲内のALS可視光値を提供する)ことによって、式(b)として一般化することができる。
(b)明るさ=(ALS値×ALS重み)+(ユーザ明るさ×(1−ALS重み))
【0072】
ここで、ALS重みおよびユーザ明るさ(例えば、ユーザの選択した明るさ)も、正規化される(例えば、
図9Bに示されたものなどの受け取られたユーザ・セッティング、入力、または選択された明るさレベルに基づいて0と1.0との間の範囲内のユーザ明るさ値およびALS重みを提供する)。その結果は、ALS値が、中央部分と比較して、ユーザの選択した明るさの下端および上端で、ALS重みが減るにつれて明るさに対するより少ない影響を有することである。
【0073】
図9Cに、ALS重みとユーザの選択した明るさとの間の「釣り鐘」形曲線関係に関するデバイスの物理的な明るさレベル範囲対ALS出力レベル範囲の例を示す。具体的に言うと、例えば、曲線930について、
図9Cは、
図9Bの上端960付近など、1.0のユーザの選択した明るさを表す線970を示す。
図9Cは、0.5すなわち最大値の半分のユーザの選択した明るさに関するデバイス明るさを表す線980をも示す。また、
図9Cは、最大の明るさの0.1すなわち10%のユーザの選択した明るさを表す線990を示す。線970が、ユーザが最大の明るさを選択したので最大のデバイス明るさを有し、上端960で
図9Bの10%ALS重みに対応する10%だけしか変化しないことを了解されたい。同様に、線990は、ユーザが最小の明るさを選択したので最低のデバイス明るさを有し、
図9Bの下端940のALS重みに従って10%だけしか変化しない。しかし、線980について、デバイス明るさは、線970と990との間にあるが、
図9Bの0.5のユーザ明るさでのALS重みによって示されるように、ALSレベルに伴ってデバイス明るさの50%の変化という広い範囲を有する。
図9Bおよび9Cに示されたケースでは、ユーザが非常に減光された明るさを選択するときに、ALSレベルに起因する変化が最小限になり、これが、ユーザが低い明るさを選択することによってバッテリ寿命を延ばすことを可能にするという利益を提供することができる。その代わりに、最高のユーザの選択した明るさについて、ALSレベルによるデバイス明るさ影響の変化は、やはり、表示されるデバイス上で内容を見る最大の機会を有するために、バックライトを明るく保つことができることの利益をユーザに提供するために最小とすることができる。その代わりに、ユーザの選択した明るさの両端の間でデバイス明るさに対するALS値の影響または重みのより大きい変化を可能にすることは、デバイス、プロセッサ、またはソフトウェアが環境光環境を克服するのみのためにディスプレイ・バックライトの明るさを最小にすることを許すことによって、延ばされたバッテリを提供するという利益を可能にすることができる。
【0074】
用語「範囲」の使用は、本明細書に記載の値、重み、またはレベルの範囲を表すことができる。いくつかの場合に、ALS重み範囲とALSレベル範囲(または値範囲)との間の関係は、重みと値(またはレベル)との間の比例、線形、逆、「釣り鐘」形曲線、および/またはガウシアン形状曲線の関係とすることができる(例えば、
図9A〜9Cを参照されたい)。
【0075】
近接センサに関する追加情報は、そのすべてが参照によってその全体を本明細書に組み込まれている、米国特許出願第11/241839号、名称「PROXIMITY DETECTOR IN HANDHELD DEVICE」、米国特許出願第11/240788号、名称「PROXIMITY DETECTOR IN HANDHELD DEVICE」、2005年6月23日に出願した米国特許出願第11/165958号、名称「METHODS AND APPARATUS FOR REMOTELY DETECTING PRESENCE」、2003年6月24日に発行された米国特許第6583676号、名称「PROXIMITY/TOUCH DETECTOR AND CALIBRATION CIRCUIT」、および2006年11月15日に出願した米国特許出願第11/600344号、名称「INTEGRATED PROXIMITY SENSOR AND LIGHT SENSOR」に見ることができる。
【0076】
さらに、実施形態によれば、ALS値または強度は、複数のALSセンサの値または強度を表すことができる。例えば、デバイス、プロセッサ、またはソフトウェア・アプリケーションは、複数のセンサから複数の環境光センサ出力レベルを受け取ることができる。上で注記したように、複数の出力に、デバイス上の各センサの位置に依存してまたはこれに基づいて重みを付けることができる。例えば、デバイスのユーザを指す面上のALSセンサは、ディスプレイまたはディスプレイのカバーに直接にあたる光を最もよく表す可能性があるので、これに、より大きい重みを与えることができる。代替案では、地面に面するセンサは、ディスプレイに入射する光から離れて面するので、これに、より小さい重みを与えることができる。その後、複数のセンサ出力に、それぞれ重み付け係数を乗じ(例えば、スケーリングし)、一緒に加算して、デバイス全体にあたる全環境光を表す。その全環境光を、1が完全な太陽光を表し0が完全な暗黒を表す(例えば、照明された部屋が1と0との間であり、明るく照明された部屋は柔らかくまたは暗く照明された部屋より高い)0から1までの数になるように正規化される。したがって、ALS光値に関する上記の説明が、ALS出力レベルまたは値(例えば、環境可視光について)に重み付けされたALS出力の総計がセットされる場合など、本明細書で説明する複数のALSセンサの正規化された値にあてはまることが企図されている。
【0077】
また、いくつかの実施形態によれば、ディスプレイ・コントラスト出力レベル(例えば、ディスプレイ制御パラメータ)を、(いくつかの場合に自動的に)ディスプレイ明るさ出力レベルおよび/またはALS出力レベルの変化または変更(自動的であれなかれ)に従って変更することができる。例えば、コントラスト・レベルを、ディスプレイへの出力レベルとすることができ、ディスプレイ明るさ出力レベルならびにALS出力レベルに基づくものとすることができる。したがって、いくつかの場合に、ディスプレイ明るさレベルおよびALS出力レベルのうちの一方または両方の変化が、コントラスト出力レベルの対応するまたは関係付けられた変化を引き起こす。コントラスト出力レベルおよび明るさ出力レベルが、両方とも、ディスプレイのバックライトのコンポーネントであるなど、同一のディスプレイに出力されることを了解されたい。さらに、いくつかの場合に、ディスプレイ明るさ出力レベルの増加は、線形または非線形の逆の関係によるなど、ディスプレイ・コントラスト出力レベルの減少を自動的に引き起こすことができる。また、センサ出力レベルの増加は、線形または非線形の関係によるなど、ディスプレイ・コントラスト出力レベルの増加を自動的に引き起こすことができる。したがって、センサ出力レベルが同一のままであり、明るさレベルが増える場合に、コントラスト・レベルは減る。その代わりに、明るさレベルが同一のままであり、出力レベルが増える場合に、コントラスト・レベルを増やすことができる。明るさレベルが増え、センサ出力レベルが増える場合に、コントラスト・レベルの等しい変更または変化を引き起こすために、その結果は、増加および減少がお互いを打ち消すので、コントラスト・レベルの変化なしであることをも了解されたい。最後に、デバイス、プロセッサ、またはソフトウェアによって受け取られるディスプレイ明るさ出力レベルおよびALS出力レベルに関する上記の説明が、コントラスト出力レベル実施形態に関する議論にあてはまることを了解されたい。同様に、機械アクセス可能媒体および機械またはプロセッサ上で実行される命令に関する本明細書の議論が、上のコントラスト出力レベル実施形態にあてはまる。また、ディスプレイ出力レベル(例えば、変化)、ALS出力レベル(例えば、変化)、および/またはディスプレイ・コントラスト出力レベル(例えば、変化)を、メモリまたはストレージ・デバイスに格納することができる。最後に、明るさレベル(およびディスプレイ・パラメータ)ならびにALSレベルまたは値に関する前の議論が、コントラスト出力レベル実施形態に関して上で説明したディスプレイ明るさ出力レベルおよび環境光センサ出力レベルにあてはまることを了解されたい。
【0078】
実施形態によれば、ディスプレイ制御パラメータのユーザ・セッティングを受け取ることと、(いくつかの場合に自動的に)ユーザ・セッティングに基づいて、ディスプレイ制御パラメータの制御に対するALSの影響を変更することとに関する上の概念は、ポータブル・デバイスおよび非ポータブル・デバイスにあてはまる。したがって、いくつかの場合に、ポータブル・デバイス(セル電話機、MP−3プレイヤ、またはラップトップ・コンピュータなど)のバックライトのパラメータを、そのデバイスが移動される環境光セッティング(例えば、室内から戸外の光へおよびその逆)に依存して変更することができる。その代わりに、いくつかの場合に、非ポータブル・デバイス(デスクトップ・コンピュータなど)のバックライトのパラメータを、デバイスの位置で変化する環境光セッティングに依存して(例えば、オンにすること、オフにすること、またはデバイスがある部屋の室内照明のレベルを調整すること(ディマ・スイッチを使用することなど)によって)変更することができる。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数のセンサから受け取られるALS出力値を、近接センサのオン/オフ・セッティングまたは状況を(いくつかの場合に自動的に)セットし、変更し、または変化させることによって、電子デバイスの近接センサを動作させるのに使用することができる。セッティングまたは変化は、ALSの出力レベルまたはレベルの変化によるものなど、パワー・アップ、ターン・オン、パワー・ダウン、ターン・オフなどを行うための近接センサのセッティングのセットまたは変更とすることができる。いくつかの例で、しきい値限度を
上回る光センサ出力レベルに対する変化(例えば、環境光レベルの変化)のときに、近接センサが、パワー・アップし、ターン・オンし、パワー・ダウンし、あるいはターン・オフする。出力レベルの変化は、環境光レベルの変化のレートおよびしきい値を
上回る環境光レベルの変化の量とすることができる。例えば、変化を、本明細書で説明する、1つまたは複数のALSセンサによって判定される可視光またはIR光のすばやい(例えば、短い時間期間にわたる)または劇的な(例えば、レベルの広い範囲にまたがる)変化とすることができる。複数のセンサについて、センサ出力を、本明細書で説明するように乗算し、または重みを付けることができる。さらに、ALSセンサ出力を、近接センサにパワー・アップさせるための変化のレートまたは変化しきい値の量と比較することができる。
【0080】
したがって、ALSセンサ出力を、本明細書で説明するように電子デバイス、プロセッサ、またはソフトウェア・アプリケーションによって受け取ることができ、これらは、ALSレベルがしきい値を
上回ることに応答して近接センサのパワー・アップまたはターン・オンを引き起こす。このプロセスが、近接センサによって(例えば、IR放射器、センサ、および処理論理によるものなど)消費される電力またはバッテリ・エネルギの使用の節約または削減を可能にすることを了解されたい。
【0081】
また、いくつかの場合に、ALSセンサ出力を、加速度計出力、「ロック」ボタン(例えば、デバイスのセッティングを保持するため)、および電子デバイスをオンにするための「オン」ボタンなどの他のセンサ出力と組み合わせて使用することができる。近接センサをオンにすることに関して上で説明した概念は、別のセンサ出力に加えてALSセンサ出力がしきい値を
上回る場合にのみデバイスをオンにすることによって電力またはバッテリ消費を節約するか減らすためなど、ここでもあてはまる。これが、不注意の「バンプ」、「ロック」ボタン、「オン」ボタン押下げがデバイスをオンにし、ユーザの意図しないときにバッテリ電力を消費することの発生または可能性を下げることを了解されたい。
【0082】
図10に、本発明の実施形態によるデバイスのもう1つの例を示す。このデバイスは、バス406を介して互いに結合される、マイクロプロセッサ402などのプロセッサおよびメモリ404(例えば、ストレージ・デバイス)を含むことができる。デバイス400は、オプションで、マイクロプロセッサ402に結合されるキャッシュ408を含むことができる。このデバイスは、オプションで、バス406を介して他のコンポーネントに結合されるディスプレイ・コントローラおよびディスプレイ・デバイス410をも含むことができる。1つまたは複数の入出力コントローラ412も、入出力デバイス414(例えば、ユーザ・インターフェース・コントロールまたは入力デバイス)のインターフェースを提供し、ユーザ・アクティビティを感知するための1つまたは複数のセンサ416のインターフェースを提供するためにバス406に結合される。バス406は、当技術分野で周知のとおり、様々なブリッジ、コントローラ、および/またはアダプタを介して互いに接続された1つまたは複数のバスを含むことができる。入出力デバイス414は、キーパッド、キーボード、またはタッチ入力パネルなどのカーソル制御デバイスを含むことができる。さらに、入出力デバイス414は、有線ネットワーク用または無線ネットワーク用(例えば、RFトランシーバ)のいずれかであるネットワーク・インターフェースを含むことができる。センサ416は、例えば、近接センサまたは環境光センサを含む、本明細書で説明するセンサのうちの任意の1つとすることができる。デバイス400の少なくともある種の実施態様で、マイクロプロセッサ402は、1つまたは複数のセンサ416からデータを受け取ることができ、本明細書で説明する形で、そのデータの分析を実行することができる。例えば、データを、人工知能プロセスを介してまたは本明細書で説明する他の形で分析することができる。その分析の結果として、マイクロプロセッサ402は、その後(いくつかの場合に自動的に)デバイスの1つまたは複数のセッティングの調整を引き起こすことができる。
【0083】
実施形態によれば、「ユーザ・セッティング」を、デバイス、プロセッサ、またはソフトウェア・アプリケーションによって、ユーザから受け取られる(例えば、要求される)明るさもしくはコントラストのレベル、セッティング、もしくは選択とすることができる。したがって、ユーザ・セッティングは、タッチ入力パネルによって受け取られるタッチに関係付けられるデータ、入力デバイスから受け取られるデータ、および/または電子デバイスのユーザ・インターフェースから受け取られるデータを記述することができる。いくつかの場合に、ユーザ・セッティングは、ユーザ明るさレベル・セッティングの範囲内の明るさレベルを選択するためなど、ユーザの選択した明るさレベルとすることができる。
【0084】
また、実施形態によれば、光センサの出力を、センサによって送られ、デバイス、プロセッサ、またはソフトウェア・アプリケーションによって受け取られる環境光(例えば、可視環境光)の値またはレベルとすることができる。例えば、光センサ「値」を、ALSによって受け取られるかALSに入射する環境光のレベルまたは強度に基づいてALSによって出力される読み、電子信号レベル、または振幅などのALSレベルまたは出力とすることができる。
【0085】
次に、ディスプレイ制御パラメータの「制御」は、パラメータまたはパラメータのレベルのセッティング、変化、影響、判定、変更、または調整を記述することができる。
【0086】
さらに、本明細書での用語「重み」、「重み付けされた」、または「重み付け」の使用は、信号または値の振幅または強度(例えば、検出されまたは感知された強度または振幅)を乗算し、増やし、または減らすためにメモリ、論理、処理論理、レジスタ、またはソフトウェアに格納された重み値またはスカラを使用することを記述することができる。重み付けされた値は、重みによってスケーリングされ、乗算され、駆動され、増やされ、増幅され、または減衰された値として記述することができる。いくつかの場合に、重み付けは、センサまたはフォトダイオードの出力に「利得」を適用するためのソフトウェアの使用を記述することができる。
【0087】
また、用語「自動的に」は、変更されまたは変化させされた結果に向けられたユーザ入力またはアクションを受け取ることなく、何かが変更され、変化させられ、またはセットされる場合など、因果関係を記述することができる。例えば、ディスプレイ制御パラメータもしくは明るさレベル以外の何かに関してユーザから受け取られたセッティング、入力、もしくは選択は、他のものの変更の結果としてパラメータまたはレベルの追加の変化をも引き起こす(例えば自動的に)こともできる。いくつかの場合に、「自動的に」は、受け取られたユーザ・セッティングまたは選択に従う、副次的結果であるか主結果に加えられた結果を記述することができる。例えば、ユーザから受け取られるディスプレイ制御パラメータまたは明るさレベルに対するセッティング、入力、または選択は、そのパラメータまたはレベルの変化(例えば、パラメータもしくはレベルに関するユーザ・セッティング、入力、または選択判断基準に従う)を引き起こすだけではなく、パラメータもしくはレベルに影響する別の重みもしくは値を変更する(例えば、自動的に)ことの結果としてそのパラメータまたはレベルの追加の変化を引き起こすこともできる。
【0088】
いくつかの実施形態によれば、上で説明した概念(例えば、
図9A〜9Cに関して)を、実行されたときに機械またはプロセッサ(例えば、デジタル処理システム103、マイクロプロセッサ153、またはプロセッサ402など)に1つまたは複数のアクションを(例えば自動的にまたはそうではなく)実行させる命令を含む機械アクセス可能媒体(例えば、ストレージ・デバイス104、メモリ404、またはそれに格納された実行可能プログラム/ソフトウェア命令など)を使用して実施することができる。アクションは、本明細書で説明したデータ処理システム、ポータブル・デバイス、電子デバイス、ディスプレイ、ディスプレイ制御パラメータ、バックライト制御パラメータ、バックライト明るさ、またはバックライト・コントラストを動作させるためなど、本明細書で説明した受け取ること、変更すること、制御すること、生成すること、表示すること、関係付けること、処理すること、プロセス、および/または他のアクションを含むことができる。
【0089】
また、ユーザ・セッティング、選択、選択された明るさレベル、または入力は、セッティング、選択、レベル、または入力の変化に従ってALS出力重み、ディスプレイ制御パラメータ、またはディスプレイ明るさレベルを(いくつかの場合に自動的に)変更するものなど、セッティング、選択、レベル、または入力の変化を記述することができる。この場合に、重みのセッティングは、ALS出力値の重みの現在のセッティングを変化させることを含んでも含まなくてもよい。いくつかの場合に、そのようなユーザ選択は、ユーザ・インターフェース特徴値を制御するためのユーザ入力とすることができ、ユーザ・インターフェース特徴レベルがそれに基づくALS出力値の重みは、ユーザ入力の結果として、それに依存して、またはそれに起因して自動的にセットしまたは調整することができる。
【0090】
最後に、本明細書で説明したユーザ・セッティング、ディスプレイ制御パラメータ、光センサ値、光センサ出力レベル(例えば、値)、ユーザの選択した明るさレベル、ディスプレイ明るさレベル、ALS出力重み、ALS出力レベル、デバイス・セッティング、および/またはシステムの要求したレベルを、メモリまたはデータ・ストレージ・デバイス(例えば、デバイス104、メモリ404、システム103、プロセッサ153、プロセッサ402、および類似物)などの機械アクセス可能媒体に格納できることを了解されたい。いくつかの場合に、上で注記した格納された値、選択、またはレベルなどに、デバイスまたはプロセッサによってアクセスして、ディスプレイ制御パラメータまたは明るさレベル(例えば、ディスプレイのバックライトによって表示される)を決定するか計算することができる。
【0091】
以上この明細書では、本発明を、その特定の例示的実施形態を参照して説明した。これに対して、添付の特許請求の範囲に示された本発明のより広義の趣旨および範囲から逸脱せずに様々な変更を行えることは、明白である。したがって、本明細書および図面は、制限的な意味ではなく例示的な意味で考えられなければならない。