【実施例】
【0142】
実施例
A.試験プロトコル
1. 腐食溶解度(R10、S10、R18、S18)は、TAPPI T235−cm00に従い測定される。
2. カルボキシル含有量は、TAPPI T237−cm98に従い測定される。
3. アルデヒド含有量は、Econotech Services LTD(所有生産者ESM055B)に従い測定される。
4. 銅価は、TAPPI T430−cm99に従い測定される。
5.カルボニル含有量は、Biomacromolecules 2002,3,969−975からの式(カルボニル=(Cu.No−0.07)/0.6に従い、銅価から算出される。
6. 0.5%の毛状CEDの粘度は、TAPPI T230−om99に従い測定される。
7. 固有粘度は、ASTM D1795(2007)に従い測定される。
8. DPは、
The Chemistry and Processing Of Wood And Plant Fibrous Materials,p.155、woodhead Publishing Ltd,Abington Hall,Abington,Cambridge CBI 6AH,England,J.F.Kennedy,et al.editorsに刊行される1994 Cellucon Connferenceからの式(DPw=−449.6+598.4ln(0.5%の毛状CED)+118.02ln
2(0.5%の毛状CED))に従い、0.5%の毛状CEDの粘度から算出される。
9.炭水化物は、Dionexイオンクロマトグラフィーによる分析を用いる、TAPPI T249−cm00に従い測定される。
10. セルロース含有量は、TAPPI Journal 65(12):78−80 1982からの式(セルロース=グルカン−(マンナン/3))に従い、炭水化物組成物から算出される。
11. ヘミセルロース含有量は、糖の合計−セルロース含有量から算出される。
12. 繊維長および粗さは、製造者の標準手順に従い、OPTEST,Hawkesbury,OntarioからのFiber Quality Analyzer(商標)上で判定される。
13. 湿式ゼロスパン引張は、TAPPI T273−pm99に従い判定される。
14.ろ水度は、TAPPI T227−om99に従い判定される。
15. 保水値は、TAPPI UM256に従い判定される。
16. DCM(ジクロロメタン)抽出物は、TAPPI T204−cm97に従い判定される。
17. 鉄含有量は、酸消化およびICPによる分析によって判定される。
18.灰含有量は、TAPPI T211−om02に従い判定される。
19.過酸化物残基は、Interox手順に従い判定される。
20.明度は、TAPPI T525−om02に従い判定される。
21.多孔性は、TAPPI T460−om02に従い判定される。
22.バースト因子は、TAPPI T403−om02に従い判定される。
23.せん断因子は、TAPPI T414−om98に従い判定される。
24.裂断長および伸張は、TAPPI T494−om01に従い判定される。
25.不透明性は、TAPPI T425−om01に従い判定される。
26.Frazier多孔性は、製造者の手順に従い、Frazier Instruments,Hagerstown,MDのFrazier低空気浸透装置上で判定される。
27.繊維長および形状要因は、製造者の標準手順に従い、Lorentzen & Wettre,Kista,SwedenのL&W繊維試験器上で判定される。
28.きょう雑物および破片は、TAPPI T213−om01に従い判定される。
B.修飾セルロース繊維を作製するための例示的方法
半分漂白またはほぼ漂白されたクラフトパルプは、繊維の粘度またはDPを低減させる目的で、酸、鉄、および過酸化水素で処理され得る。繊維は、硫黄、塩化水素、酢酸、または二酸化塩素段階等の酸漂白段階の洗浄器からのろ過物を用いて、約2〜約5のpH(すでにこの範囲ではない場合)に調節され得る。鉄は、Fe
+2の形態で追加され得る、例えば、鉄は、硫酸第一鉄七水和物(FeSO
47H
2O)として追加され得る。硫酸第一鉄は、約0.1〜約48.5g/Lの範囲の濃度で、水中で溶解され得る。硫酸第一鉄溶液は、パルプの乾燥重量に基づき、Fe
+2として、約25〜約200ppmの範囲の散布量で追加され得る。次いで、硫酸第一鉄溶液は、湿潤パルプの総質量の乾燥パルプ含有量として測定された約1%〜約15%の稠度で、pHが調節されたパルプと十分に混合され得る。次いで、過酸化水素(H
2O
2)は、パルプの乾燥重量に基づき、約0.1%〜約3%の量で、水中のH
2O
2の約1重量%〜約50重量%の濃度を有する溶液として追加され得る。硫酸第一鉄および過酸化物と混合された、約2〜約5のpHのパルプは、約60〜約80℃の温度で、約40〜約80分の範囲の時間の間、反応させられ得る。粘度(またはDP)の減少は、反応において消費された過酸化物の量によって左右され、それは、適用された過酸化物および鉄の濃度および量、ならびに保持時間および温度の関数である。
【0143】
処理は、D
0E1D1E2D2の標準シーケンスを有する、典型的な5段階漂白プラントにおいて達成され得る。そのスキームを用いて、付加的なタンク、ポンプ、混合器、タワー、または洗浄器は、不必要である。第4の段階、またはE2段階は、好ましくは、処理のために使用され得る。D1段階の洗浄器上の繊維は、必要に応じて、酸、またはD2段階からのろ過物の追加によって、約2〜約5のpHに調節され得る。硫酸第一鉄溶液は、パルプに追加され得る。(1)既存のシャワーヘッダーまたは新規のヘッダーを介して、それをD1段階の洗浄器マットに噴射することによって、パルプに追加、(2)リパルパにおけるスプレー機構を介して追加、または(3)第4の段階の混合器またはポンプの前の添加地点を介して追加され得る。溶液としての過酸化物は、第4の段階のタワー前に、混合器またはポンプ内の添加地点において、硫酸第一鉄の後に追加され得る。蒸気はまた、必要に応じて、蒸気混合器内のタワー前に追加され得る。次いで、パルプは、適切な保持時間の間、タワー内で反応させられ得る。次いで、化学修飾されたパルプは、通常の方法で、第4の段階の洗浄器上で洗浄され得る。付加的な漂白は、通常の方法で動作される第5またはD2段階による処理後に、任意に達成され得る。
実施例1
本開示の繊維の調製方法
A.ミル方法A
サザンパインセルロースを消化し、酸素を、従来の2段階酸化脱リグニンステップにおいて、約9〜約10のκ数まで脱リグニン化した。脱リグニンパルプを、D
0(EO)D1E2D2のシーケンスで5段階漂白プラントにおいて漂白した。第4またはE2段階の前に、パルプのpHを、シーケンスのD段階からのろ過物で、約2〜約5の範囲に調節した。pHを調節した後に、パルプの乾燥重量に基づき、0.2%の過酸化水素、およびパルプの乾燥重量に基づき、FeSO
47H
2Oの形態の25ppmのFe
+2を、E2段階のタワーにおいてクラフト繊維に追加し、約78〜約82℃の温度で、約90分間、反応させた。次いで、反応した繊維を、第4の段階の洗浄器上で洗浄し、次いで、第5(D2)の段階において、二酸化塩素で漂白した。
【0144】
B.ミル方法B
パルプを0.6%の過酸化物および75ppmのFe
+2で処理したことを除き、ミル方法Aに説明するとおりに繊維を調製した。
【0145】
C.ミル方法C
パルプを1.4%の過酸化物および100ppmのFe
+2で処理したことを除き、ミル方法Aに説明するとおりに繊維を調製した。
例示的繊維の特性
ミル方法A(サンプル2)、B(サンプル3)、およびC(サンプル4)に従い調製した繊維のサンプルを、上述の5段階漂白シーケンスの後に収集した。標準綿毛等級繊維(GP River Cellulose,New Augusta,MS;サンプル1)、および市販のサンプル(Weyerhaeuser COから販売されるPEACH(商標);サンプル5)に加えてこれらのサンプルの種々の特性を、上述のプロトコルに従い測定した。これらの測定の結果を下記の表1に報告する。
表1
【0146】
【表1-1】
【0147】
【表1-2】
【0148】
表1に報告するとおり、対照繊維(サンプル1)の鉄含有量は、測定されなかった。しかしながら、サンプル1で報告した条件と同一の条件下で処理された、4つのミルで作製されたパルプサンプルの鉄含有量を採取した。これらのサンプルの鉄含有量を2.6ppmに平均化した。故に、サンプル1では、鉄含有量が約2.5ppmに類似することを予想するであろう。
【0149】
表1で確認することができるとおり、本発明に従う修飾繊維は、予想外に、総カルボニル含有量、ならびにカルボキシル含有量、およびアルデヒド含有量において、対照繊維(サンプル1)、および代替的な市販の酸化繊維(サンプル5)の両方と異なる。総カルボニル基とアルデヒド基との間の差異が存在する程度まで、付加的なカルボニル官能性は、他のケトンの形態であり得る。データは、我々が、カルボン酸基を保持しながら、かつアルデヒドと総カルボニル基とのほぼ一環した比率(表1に見られるとおり、約1.0(0.95)〜1.6)を保持しながら、比較的高いレベルのアルデヒドを達成することを示す。これは、高明度を呈し、比較的強く、吸収性である繊維においてより驚くべきものである。
【0150】
表1で確認することができるとおり、標準綿毛等級繊維(サンプル1)は、3.13meq/100gのカルボキシル含有量、および0.97meq/100gのアルデヒド含有量を有した。0.2%のH
2O
2および25ppmのFe
+2での低用量処理(サンプル2)、または0.6%のH
2O
2および75ppmのFe
+2での高用量処理(サンプル3)、または1.4%のH
2O
2および100ppmのFe
+2での高用量処理(サンプル4)の後、繊維長および算出されたセルロース含有量は、比較的変化せず、湿式ゼロスパン方法によって測定された繊維強度は、いくらか低下したが、カルボキシル、カルボニル、およびアルデヒド含有量はすべて、上昇し、セルロースの大幅な酸化を示す。
【0151】
比較すると、代替的方法によって製造された酸化されたクラフト針葉樹サザンパイン繊維の市販のサンプル(サンプル5)は、サンプル1として報告された綿毛等級繊維と比較して、湿式ゼロスパン方法によって測定されるとおり、繊維長の有意な減少、および繊維強度の70%の損失を示す。サンプル5のアルデヒド含有量は、標準綿毛等級繊維と比較して、視覚的に変化しなかったが、ミル方法A〜Cによって調製された本発明の繊維(サンプル2〜4)は、セルロースの算出された総カルボニル含有量の約70〜約100%を表す、非常に上昇したアルデヒドレベルを有した。対照的に、PEACH(登録商標)アルデヒドレベルは、セルロースの算出された総カルボニル含有量の30%未満であった。総カルボニルとアルデヒドとの比率は、特に、比率が約1〜約2の範囲(サンプル2〜4のように)である場合に、本開示の範囲内の修飾繊維の広範な適用性を有する繊維の最良の指数であるように見えるであろう。サンプル3および4等、かつ約1.5〜2.0未満のカルボニル/アルデヒド比率を有する低粘度繊維は、繊維長を維持したが、比較のサンプル5の繊維長は、維持されなかった。
【0152】
上述の標準繊維(サンプル1)のろ水度、密度、および強度を上述のサンプル3と比較した。この分析の結果を表2に図示する。
【0153】
【表2】
【0154】
上記の表2で確認することができるとおり、本開示に従う修飾セルロース繊維は、漂白シーケンスにおいて酸化処理を受けていない標準綿毛繊維に相当するろ水度を有し得る。
実施例2
約14.6mPa・sの0.5%の毛状CED粘度を有する、OD(EOP)D(EP)D漂白プラントのD1段階からのサザンパインパルプのサンプルを、0.25%〜1.5%、およびFeSO
4−7H
2Oとして追加されたFe
+2の50または100ppmのいずれかの過酸化水素用途で、約10%の稠度で、処理した。Fe
+2を、水中の溶液として追加し、パルプと十分に混合した。次いで、水中の3%の溶液としての過酸化水素を、パルプと混合した。混合されたパルプを、78℃で、1時間、水槽内に維持した。反応時間後に、パルプをろ過し、ろ過物をpHおよび残留過酸化物に対して測定した。パルプを洗浄し、0.5%の毛状CED粘度を、TAPPI T230に従い判定した。結果を表3に示す。
【0155】
【表3】
【0156】
実施例3
15.8mPa・s(DPw2101)の0.5%の毛状CED粘度を有する、実施例2に説明する漂白プラントからのD1パルプのサンプルを、適用した0.75%の過酸化水素で処理し、かつ保持時間も45〜80分で異なったことを除き、実施例2と同一の方法で、50〜200ppmのFe
+2を追加した。結果を表4に示す。
【0157】
【表4】
【0158】
実施例4
14.8mPa・s(DPw2020)の0.5%の毛状CED粘度を有する、実施例2に説明する漂白プラントからのD1パルプのサンプルを、処理時間が80分であったことを除き、実施例2で説明したものと同一の方法で、0.75%の過酸化水素、および150ppmのFe
+2で処理した。結果を表5に示す。
【0159】
【表5】
【0160】
実施例5
15.6mPa・s(DPw2085)の0.5%の毛状CED粘度を有する、OD
0(EO)D1(EP)D2シーケンスのD1段階からのサザンパインパルプを、10%の稠度で、パルプ上で0.25重量%または0.5重量%のいずれかの過酸化水素用途、およびFeSO
47H
2Oとして追加された25、50、または100ppmのFe
+2で処理した。Fe
+2を、水中の溶液として追加し、パルプと十分に混合した。過酸化水素は、次いで、パルプと混合された、水中の3%の溶液であり、混合されたパルプを、78℃で、1時間、水槽内に維持した。反応時間後、パルプをろ過し、ろ過物をpHおよび残留過酸化物に対して測定した。パルプを洗浄し、0.5%の毛状CED粘度を、TAPPI T230に従い判定した。結果を表6に示す。
【0161】
【表6】
【0162】
実施例6
実施例5と同一の方法で、15.2mPa・s(DPw2053)の0.5%の毛状CED粘度を有する、D1パルプの別のサンプルを、0.10、0.25、0.50、または0.65%の過酸化水素、および25、50、または75ppmのFe
+2で処理した。結果を、表7に示す。
【0163】
【表7】
【0164】
実施例7
クラフトおよび酸化段階における脱リグニンの程度が増大された後に、サザンパインパルプを、OD(EO)D(EP)D漂白シーケンスのD1段階から収集し、より低いDPwまたは0.5%の毛状CED粘度を有するパルプを生産した。出発の0.5%の毛状CED粘度は、12.7mPa・s(DPw1834)であった。0.50または1.0%のいずれかの過酸化水素を、100ppmのFe
+2で追加した。他の処理条件は、10%の稠度、78℃、および1時間の処理時間であった。結果を表8に示す。
【0165】
【表8】
【0166】
実施例8
処理時間が80分であったことを除き、実施例7と同様の方法で、11.5mPa・s(DPw1716)の0.5%の毛状CED粘度を有する、OD(EO)D(EP)DのD1段階からのD1パルプの低粘度サンプルを、0.75または1.0%のいずれかの過酸化水素、および75または150ppmのFe
+2で処理した。結果を表9に示す。
【0167】
【表9】
【0168】
実施例9
サザンパインパルプを、OD(EO)D(EP)DシーケンスのD1段階から収集した。出発の0.5%の毛状CED粘度は、11.6mPa・s(DPw1726)であった。1.0%、1.5%、または2%のいずれかの過酸化水素を、75、150、または200ppmのFe
+2で追加した。他の処理条件は、10%の稠度、78℃、および1.5時間の処理時間であった。結果を表10に示す。
【0169】
【表10】
【0170】
実施例10
サザンパインパルプを、OD(EO)D(EP)DシーケンスのD1段階から収集した。出発の0.5%の毛状CED粘度は、14.4mPa・s(DPw1986)であった。1.0%、1.5%、または2%のいずれかの過酸化水素を、75、150、または200ppmのFe
+2で追加した。他の処理条件は、10%の稠度、78℃、および1.5時間の反応時間であった。結果を表11に示す。
【0171】
【表11】
【0172】
実施例11
サザンパインパルプを、OD(EO)D(EP)DシーケンスのD1段階から収集した。出発の0.5%の毛状CED粘度は、15.3mPa・s(DPw2061)であった。過酸化水素を、200ppmのFe
+2を有するパルプに3%で追加した。他の処理条件は、10%の稠度、80℃、および1.5時間の反応時間であった。結果を表12に示す。
【0173】
【表12】
【0174】
上記の実施例2〜11は、0.5%の毛状CED粘度および/または重合度における有意な減少が、本開示の酸性の触媒された過酸化物処理で達成することができることを示す。DPwの最終粘度は、
図1に示すように、反応によって消費される過酸化物の量に左右されるように見え、2つの異なるミル機(「Brunswick」およびLeaf River(「LR」))からのパルプの粘度を、消費された過酸化物の割合の関数として報告する。過酸化物消費は、適用された過酸化物および鉄の量および濃度、反応時間、ならびに反応温度の関数である。
実施例12
サザンパインパルプを、OD(EO)D(EP)DシーケンスのD1段階から収集した。出発の0.5%の毛状CED粘度は、14.8mPa・s(DPw2020)であった。過酸化水素を、CuSO
45H
2Oとして追加された、100、150、または200ppmのうちのいずれかのCu
+2を有するパルプに、1%で追加した。他の処理条件は、10%の稠度、80℃、および3.5時間の反応時間であった。結果を表13に示す。
【0175】
【表13】
【0176】
鉄の代わりに、銅の使用は、より遅い反応および粘度におけるより少ない低減をもたらしたが、依然として、対照の未処理パルプよりも、粘度、カルボキシル含有量、およびアルデヒド含有量において有意な変化をもたらした。
実施例13
OD(EOP)D(EP)DシーケンスのE2(EP)段階を変更して、超低重合度パルプを生産した。FeSO
4 7H
2Oの溶液を、Fe
+2として150ppmの適用速度で、D1段階の洗浄器リパルパでパルプ上に噴射した。腐食剤(NaOH)をE2段階に追加せず、過酸化物用途を0.75%に増大させた。保持時間は、約1時間であり、温度は、79℃であった。pHは、2.9であった。処理されたパルプを真空ドラム洗浄器上で洗浄し、その後、91℃で、約2時間の間、0.7%のCIO
2で、最終D2段階において処理した。最終漂白パルプの0.5%の毛状CED粘度は、6.5mPa・s(DPw1084)であり、ISO明度は、87であった。
実施例14
実施例13において生産されたパルプを、標準ドライヤーカンを有するFourdrinierタイプのパルプドライヤー上のパルプボードに作製した。対照パルプおよび本発明のパルプ(ULDP)のサンプルを収集し、化学組成物および繊維特性に対して分析した。結果を表14に示す。
【0177】
【表14】
【0178】
処理されたパルプ(ULDP)は、10%および18%のNaOHにおいて、より高いアルカリ溶解度、およびより高いアルデヒド、ならびに総カルボニル含有量を有した。ULDPは、0.5%の毛状CED粘度によって測定されるように、DPにおいて有意に低かった。繊維統合性における減少も、湿式ゼロスパン引張強度の低下によって判定した。DPwの有意な低下にかかわらず、繊維長およびろ水度は、本質的に変化しなかった。機械上の排出またはボード作製に有害な影響はなかった。
実施例15
実施例13と同様の方法で、OD(EO)D(EP)DシーケンスのE2(EP)段階を変化させて、超低重合度パルプを生産した。この実施例では、FeSO
4 7H
2Oを、Fe
+2として75ppmで追加し、E2段階において適用された過酸化水素は、0.6%であった。処理段階のpHは、3.0であり、温度は、82℃であり、保持時間は、約80分であった。パルプを洗浄し、次いで、約150分の間、92℃で、0.2%のCIO
2で、D2段階において処理した。完全に漂白されたパルプの0.5%の毛状CED粘度は、5.5mPa・s(DPw914)であり、ISO明度は、88.2であった。
実施例16
実施例15において生産されたパルプを、エアボーンFlakt(商標)ドライヤーセクションを有する、Fourdhnierタイプのパルプドライヤー上のパルプボードに作製した。標準パルプおよび本発明のパルプ(ULDP)のサンプルを収集し、化学組成物および繊維特性に対して分析した。結果を表15に示す。
【0179】
【表15】
【0180】
処理されたパルプ(ULDP)は、10%および18%のNaOHにおいてより高いアルカリ溶解度、およびより高いアルデヒド、ならびに総カルボニル含有量を有した。ULDPは、0.5%の毛状CED粘度およびより低い湿式ゼロスパン裂断長によって測定されるように、DPにおいて有意に低かった。明度は、依然として、88.2の許容可能な値であった。処理は、繊維長およびろ水度を保存し、ボードを形成し、乾燥させる動作的な問題はなかった。
実施例17
実施例13と同様の方法で、OD(EO)D(EP)DシーケンスのE2(EP)段階を変化させて、低重合度パルプを生産した。この場合では、FeSO
4 7H
2Oを、Fe
+2として、25ppmで追加し、E2段階において適用された過酸化水素は0.2%であった。処理段階のpHは、3.0であり、温度は、82℃であり、保持時間は、約80分であった。パルプを洗浄し、次いで、約150分の間、92℃で、0.2%のCIO
2で、D2段階において処理した。完全に漂白されたパルプの0.5%の毛状CED粘度は、8.9mPa・s(DPw1423)であり、ISO明度は、89であった。
実施例18
実施例15において生産されたパルプを、エアボーンFlakt(商標)ドライヤーセクションを有する、Fourdhnierタイプのパルプドライヤー上のパルプボードに作製した。標準パルプおよび本発明の低重合度パルプ(LDP)のサンプルを収集し、化学組成物および繊維特性に対して分析した。結果を表16に示す。
【0181】
【表16】
【0182】
処理されたパルプ(LDP)は、10%および18%のNaOHにおいてより高いアルカリ溶解度、およびより高いアルデヒド、ならびに総カルボニル含有量を有した。LDPは、0.5%の毛状CED粘度によって測定されるように、DPにおいて低かった。明度において、最小限の損失があった。処理は、繊維長およびろ水度を保存し、ボードを形成し、乾燥させる動作的な問題はなかった。
実施例19
実施例14に説明するパルプボードを繊維化し、Kamas Laboratory Hammermill(Kamas Industrial,Sweeden)を使用して4″×7″パッドに空気形成した。次いで、空気形成されたパッドを、実験プレス機を使用して種々のケージ圧力で圧縮した。プレスした後、パッドキャリパーを、0.089psiの足圧を有するEmvecoマイクロゲージキャリパーゲージモデル200−Aを使用して測定した。パッド密度をパッドの重量およびキャリパーから算出した。結果を表17に図示する。
【0183】
【表17】
【0184】
表17のデータは、本開示の範囲内で生産された修飾繊維が、より圧縮性であり、今日の使い捨て吸収性製品設計により好適な、より薄く、かつより高い密度の構造をもたらしたことを示す。
【0185】
理論にとらわれることなく、セルロースの酸化は、ポリマーの結晶性構造を崩壊し、より堅さを少なくし、より適合性にさせると考えられている。次いで、修飾セルロース構造から成る繊維は、より圧縮性になり、より高い密度の吸収性構造の生産を可能にする。
実施例20
サザンパインパルプを、OD(EO)D(EP)DシーケンスのD1段階から収集した。出発の0.5%の毛状CED粘度は、14.9mPa・s(DPw2028)であった。1.0%または2%のいずれかの過酸化水素を、100または200ppmのFe
+2でそれぞれ追加した。他の処理条件は、10%の稠度、80℃、および1時間の保持時間であった。次いで、これらの綿毛パルプを、脱イオン化水でスラリー化し、スクリーン上で湿ったまま広げて繊維マットを形成し、ローラープレス機を介して脱水し、250°Fで乾燥した。乾燥シートを脱繊維化し、Kamas Laboratory Hammermill(Kamas Industries,Sweden)を使用して、8.5g(空気乾燥)の重量の4″×7″のエアレイドパッドに空気形成した。不織カバーストックの単一の完全なカバレーッジシートを、各パッドの1つの面に適用し、サンプルを、145psigの荷重を印加するCarver油圧プラテンプレス機を使用して、密度化した。
【0186】
これらのパッドを、チェック弁および1/4 ID Tygon(登録商標)管と嵌合した取り外し可能の蓋を有する個々の1.6Lの気密プラスチック容器に定置した。容器の蓋を固着する前に、室温の60グラムの脱イオン化水および0.12グラムの50%のNH
4OHの絶縁を、サンプルの全体にわたって、0.1psiの荷重を印加することが可能な送達デバイス上の中心の1″ID垂直管に注入した。絶縁の完全な吸収時、送達デバイスは、サンプルから取り外され、封止されたサンプリングポートを有する蓋を容器と嵌合し、カウントダウンタイマーを開始した。45分間の終了時に、ヘッドスペースサンプルを、アンモニア選択性短期的ガス検出管およびACCURO(登録商標)ベローポンプ(ともに、Draeger Safetyy Inc.,Pittsburgh,PAから入手可能)を使用して、サンプリングポートから採取した。表18のデータは、本開示の範囲内で生産された修飾繊維が、ヘッドスペース内のアンモニアガスの量を低減させ、しばしば、湿った失禁用製品において好ましくないとして挙げられる揮発性の悪臭化合物の抑制を提供する構造をもたらすことが可能であったことを示す。
【0187】
【表18】
【0188】
実施例21
実施例14と同一の方法で、市販のクラフトパルプ化設備のOD(EO)D(EP)DシーケンスのE2段階を変化させて、低重合度パルプを生産した。この実施例では、FeSO
4−7H
2Oを、Fe
+2として100ppmで追加し、E2段階において適用された過酸化水素は、1.4%であった。パルプ特性を表19に示す。
【0189】
【表19】
【0190】
生産された修飾化学セルロースを、エアボーンFlakt(商標)ドライヤーセクションを有するFourdhnierタイプのパルプドライヤー上のパルプボードに作製した。この製品および対照クラフトパルプボードのサンプルを、Kamas Laboratory Hammermillを使用して脱繊維化した。繊維特性の光分析を、製造者のプロトコルに従い、Optest Equipment,Inc.,Hawkesbury,ON,Canadaから入手可能なHiRes繊維品質分析器を介して、Kamasミルサンプル前後で実施した。結果を下記の表に図示する。
【0191】
【表20】
【0192】
表20で確認することができるように、本開示に従い調製されたULDPの繊維は、鉄および過酸化物で処理されていない対照繊維よりも高いキンクおよびカールを有する。
【0193】
上記の脱繊維化された繊維を、4.25グラムの重量(空気乾燥)の4″×7″のパッドに空気形成した。BASFから供給されるポリアクリル酸ナトリウム超吸収(SAP)顆粒を、2つの4.25グラムのパッドの間に均一に適用した。完全なカバレージ不織カバーストックを、繊維/SAPマトリクスの上面に適用し、パッドを、Carverプラテンプレス機を介して印加された145psigの荷重によって、密度化した。
【0194】
合成尿を、脱イオン水中で、2%の尿素、0.9%塩化ナトリウム、および0.24%の栄養ブイヨン(Hardy Diagnostics,Santa Maria,CAから入手可能なCriterion(商標)ブランドを溶解し、1.4×10
7CFU/mlの出発細菌濃度をもたらす、プロテウスブルガリスのアリコートを追加することによって、調製した。次いで、実施例20に説明するとおり、上述のパッドをヘッドスペースチャンバ内に定置し、80mlの合成尿溶液で絶縁した。絶縁直後に、チャンバを封止し、30℃の温度での環境に定置した。ドラガーサンプリングを、4時間および7時間の間隔で、順番に実施した。実験を3回繰り返し、平均結果を表21に報告する。
【0195】
【表21】
【0196】
データから確認することができるとおり、尿素の細菌加水分解からもたらされる環境アンモニアは、標準クラフトサザンパイン繊維で生産された複合構造に対して、本開示の範囲内で生産された修飾セルロース繊維を組み込む複合構造(市販の尿失禁用製品と構造において同様)においてより低い。したがって、本開示に従う修飾セルロース繊維を含む構造は、標準クラフトサザンパイン繊維よりも優れた臭気制御特性を有した。
実施例22−第4の段階と、漂白後処理との比較
サザンパインパルプを、OD(EO)D1(EP)D2シーケンスのD1の段階から収集した。出発の0.5%の毛状CED粘度は、14.1mPa・sであった。過酸化水素を、Fe
+2の150ppmを有するパルプの乾燥重量に基づき、1.5%として追加した。本明細書に使用するとき、「P*」を使用して、鉄および過酸化水素処理段階を示す。シーケンスの第4の段階において、1時間、78℃で10%の稠度で処理を行った。次いで、この処理されたパルプを洗浄し、D2段階において、78℃で、2時間、0.25%のCIO
2で漂白した。結果を表22に示す。
【0197】
【表22】
【0198】
上記のD2サンプルも、1時間、105℃のオーブン内に定置することによって、明度復元に対して試験した。明度ならびにL*(白色度)、a*(赤〜緑)、およびb*(青〜黄色)の値を、製造者のプロトコルに従い、復元処理の前後に、Hunterlab MiniScanによって測定した。結果を下記の表23に示す。より陽性のb値は、より黄色を示す。したがって、より高いb値は、大半の紙およびパルプ用途において望ましくない。下記に報告する変色後の数は、時効前後のk/sの比率(k=吸収係数およびs=散乱係数、すなわち、変色後の数=100{(k/s)
時効後−(k/s)
時効前})における差異を表す(例えば、H.W.GiBrtZ,Svensk Papperstid.,48(13)、317(1945)参照)。
【0199】
【表23】
【0200】
同一の出発毛状CED粘度を有するサザンパインパルプを、上述のとおり、同一の漂白プラントのD2段階から収集し、上述のとおり、過酸化水素およびFe
+2で処理した。過酸化水素を、Fe
+2の150ppmを有するパルプの乾燥重量に基づき、1.5%として追加した。この処理されたパルプの特性を表24に図示する。
【0201】
【表24】
【0202】
P*パルプを、上述のとおり、明度復元に対して試験した。結果を以下の表25に図示する。
【0203】
【表25】
【0204】
上記のデータから確認することができるとおり、5段階漂白プランとの最終段階後の処理と比較して、5段階漂白プラントの第4の段階における酸性の触媒された過酸化物処理は、有益な明度特性をもたらす。第4の段階の処理では、処理段階からの任意の明度の損失は、高明度パルプが依然として取得されるように、最終D2漂白段階で補うことができる。漂白後処理の場合では、補うことができない、3.4ポイントの有意な明度の損失が存在する。促進された明度復元処理の後、後者の場合では、依然として、有意に低い明度を有する。
実施例23 強度データ
本開示に従う、5.1mPa・sの粘度を有する修飾セルロースから生産された綿毛パルプの強度を、15.4mPa・sの粘度を有する従来の綿毛パルプと比較した。結果を下記の表26に図示する。
【0205】
【表26】
【0206】
実施例24 修飾セルロースの誘導体化
実施例21からのULDPのサンプルを、122℃で、3時間、5%の稠度で、0.05MのHCIで酸加水分解した。D1段階からの初期パルプ、ULDP、および酸加水分解されたULDPを、下記の方法によって、平均分子量および重合度に対して試験した。
【0207】
3つのパルプサンプルを、20メッシュスクリーンを通過させるように粉末化した。セルロースサンプル(15mg)を、マイクロ撹拌バーを装備する別個の試験管に定置し、一晩、40℃で、真空下で乾燥させた。次いで、試験管を、ゴム製セプタで蓋をした。無水ピリジン(4.00mL)およびイソシアン酸フェニル(0.50mL)を、注射器を介して連続的に追加した。試験管を70℃の油槽に定置し、48時間、撹拌させた。メタノール(1.00mL)を追加して、任意の残留イソシアン酸フェニルを急冷した。次いで、各試験管の内容物を、7:3のメタノール/水混合物(100mL)に滴下して追加し、誘導体化されたセルロースの沈殿を促進した。固体をろ過によって収集し、次いで、メタノール/水(1×50mL)の後に、水(2×50mL)で洗浄した。次いで、誘導体化されたセルロースを、40℃で、真空下で、一晩、乾燥した。GPC分析前に、誘導体化されたセルロースを、THF(1mg/mL)中で溶解し、0.45μmのフィルターを介してろ過し、2mLの自動サンプラーバイアル内に定置した。得られるDPwおよびDPn(重合度の平均数)を下記の表27に報告する。
【0208】
【表27】
【0209】
上記の表で確認することができるとおり、本開示に従う酸加水分解後の修飾セルロースは、48のDPnを有することができる。
実施例25
繊維をスラリーし、pHを約5.5に調節し、次いで、一時的湿潤強度剤として、Kemira Chemicalsのグリオキシル化されたポリアクリルアミドを追加することによって、Leaf River ULDPの繊維および標準針葉樹繊維をハンドシートに作製した。次いで、繊維を形成し、シートにプレスし、乾燥させた。シートの特徴を公知の方法によって測定した。結果を下記の表28に報告する。
【0210】
【表28】
【0211】
上記の表28で確認することができるとおり、本開示に従うULDPは、ウェットプレス紙の製造において使用し得る。
図2に示されるように、ULDPから形成されたハンドシートの湿潤/乾燥の比率は、標準サザン針葉樹のみから作製された日比較のシートの湿潤/乾燥の比率よりも高い。
他の発明の実施形態
出願者が現在望む発明は、付属の請求項に定義されるが、本発明はまた、以下の実施例に従い定義され得るものであり、これらの請求を必ずしも排他または制限しないことを理解されたい。
A. 繊維が、約13mPa・s未満、好ましくは、約10mPa・s未満、より好ましくは、8mPa・s、より一層好ましくは、約5mPa・s未満、またはさらにより一層好ましくは、約4mPa・s未満の0.5%の毛状CED粘度を有する、漂白針葉樹または広葉樹クラフトパルプ由来の繊維。
B. 繊維が、少なくとも約2mm、好ましくは、少なくとも約2.2mm、例えば、少なくとも約2.3mm、または例えば、少なくとも約2.4mm、または例えば、約2.5mm、より好ましくは、約2mm〜約3.7mm、より一層好ましくは約2.2mm〜約3.7mmの平均繊維長を有する、漂白針葉樹クラフトパルプ由来の繊維。
C. 繊維が、少なくとも約0.75mm、好ましくは、少なくとも約0.85mm、または例えば、少なくとも約0.95、またはより好ましくは、少なくとも約1.15、または約0.75mm〜約1.25mmの範囲の平均繊維長を有する、漂白広葉樹クラフトパルプ由来の繊維。
D. 繊維が、約13mPa・s未満の0.5%の毛状CED粘度、少なくとも約2mmの平均繊維長、および約85〜約95の範囲のISO明度を有する、漂白針葉樹クラフトパルプ由来の繊維。
E. 粘度が、約3.0mPa・s〜約13mPa・s、例えば、約4.5mPa・s〜約13mPa・s、好ましくは、約7mPa・s〜約13mPa・s、または例えば、約3.0mPa・s〜約7mPa・s、好ましくは、約3.0mPa・s〜約5.5mPa・sの範囲である、実施例A〜Dのうちのいずれかに従う繊維。
F. 粘度が、約7mPa・s未満である、実施例A〜Dに従う繊維。
G. 粘度が、約3.5mPa・s未満である、実施例A〜Dに従う繊維。
H. 粘度が、約4.5mPa・s未満である、実施例A〜Dに従う繊維。
I. 粘度が、約5.5mPa・s未満である、実施例A〜Dに従う繊維。
J. 粘度が、約6mPa・sを超えない、実施例Eに従う繊維。
K. 粘度が、約13mPa・s未満である、上記の実施例のうちの1つに従う繊維。
L. 平均繊維長が少なくとも約2.2mmである、実施例A〜B、およびD〜Kのうちの1つに従う繊維。
M. 平均繊維長が約3.7mmを超えない、実施例A〜B、およびD〜Lのうちの1つに従う繊維。
N. 繊維が、約16%〜約30%、好ましくは、約16%〜約20%の範囲のS10の腐食溶解度を有する、実施例A〜Mのうちの1つに従う繊維。
O. 繊維が、約14%〜約16%の範囲のS10の腐食溶解度を有する、実施例A〜Mのうちの1つに従う繊維。
P. 繊維が、約14%〜約22%、好ましくは、約14%〜約18%、より好ましくは、約14%〜約16%の範囲のS18の腐食溶解度を有する、実施例A〜Oのうちの1つに従う繊維。
Q. 繊維が、約14%〜約16%の範囲のS18の腐食溶解度を有する、実施例A〜Pのうちの1つに従う繊維。
R. 繊維が約2.9以上のΔRを有する、実施例A〜Qのうちの1つに従う繊維。
S. 繊維が、約3.0以上、好ましくは、6.0以上のΔRを有する、実施例A〜Qのうちの1つに従う繊維。
T. 繊維が、約2meq/100g〜約8meq/100g、好ましくは、約2meq/100g〜約6meq/100g、より好ましくは、約3meq/100g〜約6meq/100gの範囲のカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
U. 繊維が、少なくとも約2meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
V. 繊維が、少なくとも約2.5meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
W. 繊維が、少なくとも約3meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
X. 繊維が、少なくとも約3.5meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
Y. 繊維が、少なくとも約4meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
Z. 繊維が、少なくとも約4.5meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
AA. 繊維が、少なくとも約5meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
BB. 繊維が、少なくとも約4meq/100gのカルボキシル含有量を有する、実施例A〜Sのうちの1つに従う繊維。
CC. 繊維が、約1meq/100g〜約9meq/100g、好ましくは、約1meq/100g〜約3meq/100gの範囲のアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
DD. 繊維が、少なくとも約1.5meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
EE.
FF. 繊維が、少なくとも約2.0meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
GG. 繊維が、少なくとも約2.5meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
HH. 繊維が、少なくとも約3.0meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
II. 繊維が、少なくとも約3.5meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
JJ. 繊維が、少なくとも約4.0meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
KK. 繊維が、少なくとも約5.5meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
LL. 繊維が、少なくとも約5.0meq/100gのアルデヒド含有量を有する、実施例A〜BBのうちの1つに従う繊維。
MM. 繊維が、約2より大きい、好ましくは、約2.5より大きい、より好ましくは、約3より大きい、銅価によって判定される、カルボニル含有量、または約2.5〜約5.5、好ましくは、約3〜約5.5、より好ましくは、約3〜約5.5の銅価によって判定されるカルボニル含有量を有し、繊維は、約1〜約4の銅価によって判定されるカルボニル含有量を有する、実施例A〜MMのうちの1つに従う繊維。
NN. カルボニル含有量が約2〜約3の範囲である、実施例A〜NNのうちの1つに従う繊維。
OO. 繊維が、約3より大きい銅価によって判定されるカルボニル含有量を有する、実施例A〜NNのうちの1つに従う繊維。
PP. 繊維が、約0.9〜約1.6の範囲の総カルボニルとアルデヒド含有量との比率を有する、実施例A〜NNのうちの1つに従う繊維。
QQ. 総カルボニルとアルデヒド含有量との比率は、約0.8〜約1.0の範囲である、実施例A〜NNのうちの1つに従う繊維。
RR. 繊維が、少なくとも約690ml、好ましくは、少なくとも約700ml、好ましくは、少なくとも約710ml、好ましくは、少なくとも約720ml、好ましくは、少なくとも約730mlのカナダ標準ろ水度水度(「ろ水度」)を有する、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
SS. 繊維が、少なくとも約710mlのろ水度を有する、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
TT. 繊維が、少なくとも約720mlのろ水度を有する、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
UU. 繊維が、少なくとも約730mlのろ水度を有する、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
VV.繊維が、少なくとも約760mlのろ水度を有する、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
WW. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、約4km〜約10kmの範囲の繊維長を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
XX. 繊維は、約5km〜約8kmの範囲の繊維長を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
YY. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、少なくとも約4kmの繊維強度を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
ZZ. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、少なくとも約5kmの繊維強度を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
AAA. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、少なくとも約6kmの繊維強度を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
BBB. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、少なくとも約7kmの繊維強度を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
CCC. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、少なくとも約8kmの繊維強度を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
DDD. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、少なくとも約5km〜約7kmの範囲の繊維強度を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
EEE. 繊維は、湿式ゼロスパン裂断長によって測定される、少なくとも約6km〜約7kmの範囲の繊維強度を有する、実施例A〜WWのうちの1つに従う繊維。
FFF. ISO明度は、約85〜約92、好ましくは、約86〜約90、より好ましくは、約87〜約90、または約88〜約90のISOの範囲である、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
GGG. ISO明度は、少なくとも約85、好ましくは、少なくとも約86、より好ましくは、少なくとも約87、具体的には、少なくとも約88、より具体的には、少なくとも約89、または約90のISOである、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
HHH. ISO明度が少なくとも約87である、実施例A〜FFFのうちの1つに従う繊維。
III. ISO明度が少なくとも約88である、実施例A〜FFFのうちの1つに従う繊維。
JJJ. ISO明度が少なくとも約89である、実施例A〜FFFのうちの1つに従う繊維。
KKK. ISO明度が少なくとも約90である、実施例A〜FFFのうちの1つに従う繊維。
LLL. 繊維は、標準クラフト繊維とほぼ同一の長さを有する、上記の実施形態のうちの1つに従う繊維。
MMM. 標準クラフト繊維よりも高いカルボキシル含有量を有する、実施形態A〜S、およびSS〜MMMのうちの1つに従う繊維。
NNN. 標準クラフト繊維よりも高いアルデヒド含有量を有する、実施形態A〜S、およびSS〜NNNのうちの1つに従う繊維。
OOO. 約0.3以上、好ましくは、約0.5以上、より好ましくは、約1.4以上、または例えば、約0.3〜約0.5の範囲、または約0.5〜約1の範囲、または約1〜約1.5の範囲の総アルデヒドとカルボキシル含有量との比率を有する、実施形態A〜S、およびSS〜MMMのうちの1つに従う繊維。
PPP. 標準クラフト繊維よりも高いキンク指数、例えば、約1.3〜約2.3、好ましくは、約1.7〜約2.3、より好ましくは、約1.8〜約2.3の範囲、または約2.0〜約2.3の範囲のキンク指数を有する、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
QQQ. 約0.11〜約0.2、好ましくは、約0.15〜約0.2の範囲の長さ加重カール指数を有する、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
RRR. 標準クラフト繊維よりも低い結晶性指数、例えば、標準クラフト繊維に対して約5%〜約20%低減、より好ましくは、標準クラフト繊維に対して約10%〜約20%低減、さらに好ましくは、標準クラフト繊維に対して約15%〜約20%低減された結晶性指数を有する、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
SSS. R10値が、約65%〜約85%、好ましくは、約70%〜約85%、より好ましくは、約75%〜約85%の範囲である、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
TTT. R18値が、約75%〜約90%、好ましくは、約80%〜約90%、より好ましくは、約80%〜約87%の範囲である、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
UUU. 繊維が臭気制御特性を有する、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
VVV. 繊維が、大気中アンモニア濃度を標準クラフト繊維よりも少なくとも40%多く、好ましくは、少なくとも約50%多く、より好ましくは、少なくとも約60%多く、具体的には、少なくとも約70%多く、または少なくとも約75%多く、より具体的には、少なくとも約80%多く、または約90%多く低減させる、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
WWW. 繊維が、繊維1グラム当たり約5〜約10ppm、好ましくは約7〜約10ppm、より好ましくは、繊維1グラム当たり約8〜約10ppmのアンモニアを吸収する、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
XXX. 繊維が、2未満、好ましくは、約1.5未満、より好ましくは、約1未満のMEM溶出細胞毒性試験値を有する、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
YYY. 銅価が、2未満、好ましくは、1.9未満、より好ましくは、1.8未満、さらにより好ましくは、1.7未満である、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
ZZZ. 約0.1〜約1、好ましくは、0.1〜約0.9、より好ましくは、約0.1〜約0.8、例えば、約0.1〜約0.7、または約0.1〜約0.6、または約0.1〜約0.5、より好ましくは、約0.2〜約0.5の範囲のκ数を有する、実施形態A〜YYYのうちのいずれかに従う繊維。
AAAA. 標準クラフト繊維と実質的に同一の、例えば、繊維が針葉樹繊維であるとき、約16%〜約18%の範囲、繊維が広葉樹繊維であるとき、約18%〜約25%の範囲のヘミセルロース含有量を有する、上記の実施形態のいずれかに従う繊維。
BBBB. 繊維が抗微生物および/または抗ウイルス活性を呈する、上記の実施形態のいずれかに従う繊維。
CCCC. DPが、約350〜約1860、例えば、約710〜約1860、好ましくは、約350〜約910、または例えば、約1160〜約1860の範囲である、実施形態B〜C、またはL〜CCCCのいずれかに従う繊維。
DDDD. DPが、約1860未満、好ましくは、約1550未満、より好ましくは、約1300未満、さらにより好ましくは、約829未満、または約600未満である、実施形態B〜C、またはL〜CCCCのいずれかに従う繊維。
EEEE. 繊維が、標準クラフト繊維よりも圧縮性および/またはエンボス加工可能である、上記の実施形態のうちのいずれかに従う繊維。
FFFF. 繊維が、少なくとも約0.210g/cc、好ましくは、少なくとも約0.220g/cc、より好ましくは、少なくとも約0.230g/cc、具体的には、少なくとも約0.240g/ccの密度まで圧縮され得る、実施形態A〜OOOに従う繊維。
GGGG. 繊維を、標準クラフト繊維よりも少なくとも約8%高い、具体的には、標準クラフト繊維よりも約8%〜約16%高い、好ましくは、約8%〜約10%、または約12%〜約16%高い、より好ましくは、約13%〜約16%高い、より好ましくは、約14%〜約16%高い、具体的には、約15%〜約16%高い範囲の密度まで圧縮することができる、実施形態A〜OOOに従う繊維。
【0212】
多くの実施形態を説明してきた。それにもかかわらず、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、種々の修正を行い得ることを理解されたい。故に、他の実施形態は、以下の請求項の範囲内である。