(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記アームが、上記回転部に固定されている固定部材と、上記吸着部が付設されると共に上記固定部材に対して上記他端から上記一端に向かう方向にスライド可能に設けられているスライド部材とを有する請求項3、請求項4又は請求項7に記載の薄板移送装置。
上記第1受渡領域において上記アームを伸長した際の上記吸着部の近傍で上記薄板の有無を検出する上流側センサと、上記第1受渡領域において上記アームを収縮した際の上記他端の近傍で上記薄板の有無を検出する下流側センサとを備える請求項3、請求項4、請求項7又は請求項8に記載の薄板移送装置。
上記制御装置が、上記アームの伸縮方向における上記薄板の長さが所定の基準長さ以下である場合には、上記アームが伸長した状態で上記上流側センサが上記薄板を検出しなくなったときに上記吸着部が上記薄板を吸着するよう制御し、上記アームの伸縮方向における上記薄板の長さが上記基準長さを超える場合には、上記アームが収縮した状態で上記下流側センサが上記薄板を検出したときに上記吸着部が上記薄板を吸着するよう制御する吸着制御要素を有する請求項9に記載の薄板移送装置。
上記第1受渡領域に供給された上記薄板の上記下側の面を支持できると共に、上記吸着部がそれらの間を通過できるように上記第1受渡領域に配設された複数の仮受部材を備える請求項3、請求項4並びに請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の薄板移送装置。
上記制御装置が、上記第2受渡領域において上記アームが伸長した状態で上記吸着部が上記薄板を解放し、上記薄板を解放した後であって上記回転部が回転する前に上記アームが収縮するよう制御する解放制御要素を有する請求項3、請求項4並びに請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の薄板移送装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特開平08−89910号公報の
図10に記載の構成では、チャックの外側にモータ等が配置されているため、モータ等を超えてチャックを開くことができない。したがって、大きなサイズの薄板に対応できない。また、この構成では、薄板の両端を把持するため、すでに清掃した箇所に把持するためのチャックの一部が接触する。このため、薄板の両端を完全に清掃することは難しい。
【0007】
そこで、本発明は、薄板を効率よく反転できる反転できる薄板移送装置、及びこの薄板移送装置を備えることで、効率よく薄板の両面を容易かつ確実に清掃できる薄板清掃システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた発明は、所定の第1受渡領域において薄板の一方の面を吸着し、所定の第2受渡領域において上記薄板を解放する吸着部と、この吸着部が一端側に付設されているアームと、このアームの他端側を支持し、上記吸着部に吸着されているときの上記薄板と平行な平面上に位置する回転軸を中心に回転可能な回転部とを備える薄板移送装置である。
【0009】
当該薄板移送装置は、回転部から延出するアームの先端側に設けた吸着部によって薄板の一方の面を吸着し、吸着部に吸着されている薄板と実質的に平行な回転軸を中心に回転部を回転することによりアームを縦に旋回させて、円弧を描くように薄板を移動させると共に薄板の一方の面及び他方の面を反転させる。これにより、薄板の他方の面に触れることなく薄板を移送及び反転できる。
【0010】
当該薄板移送装置において、複数の上記吸着部及び上記アームが、上記回転部を中心に略対称に配置されており、上記第1受渡領域と上記第2受渡領域とが上記回転軸を中心に略対称に位置するとよい。この構成によれば、第1受渡領域において一方の吸着部が薄板を吸着するとき、他方の吸着部が第2受渡領域に配置されるため、第1受渡領域における薄板の吸着と同時に第2受渡領域における薄板の解放が可能である。このため、当該薄板移送装置は、効率よく薄板を移送できる。
【0011】
当該薄板移送装置は、上記回転部と上記アームとの間に設けられ、上記回転部に対して上記アームを上記吸着部の吸引方向に突出又は後退する突出機構を備え、上記吸着部が、上記第1受渡領域において、上記突出機構が上記アームを後退させることによって上記薄板よりも下方に退避し、上記突出機構が上記アームを突出させることによって上記薄板を持ち上げるとよい。この構成によれば、回転体を回転することなく、突出機構がアームを突出させることによって吸着部により薄板を持ち上げられる。このため、第1受渡領域における薄板の吸着と第2受渡領域における薄板の解放とを同期せずに行えるので、前後の装置を待たせる可能性が小さい。また、この構成では、搬送速度の遅れや搬送中のトラブルが発生した場合であっても、柔軟に対応できる。
【0012】
当該薄板移送装置は、上記吸着部及び上記回転体の動作を制御する制御装置を備え、上記制御装置が、上記第1受渡領域において、上記薄板が移動している状態で上記吸着部が上記薄板を吸着するよう制御する吸着制御要素と、上記第2受渡領域において、確認信号に応じて上記吸着部が上記薄板を解放するよう制御する解放制御要素と、上記第1受渡領域における上記薄板の吸着と、上記第2受渡領域における上記薄板の解放とが共に完了した後、上記回転部が回転するよう制御する回転制御要素とを有するとよい。このように、吸着制御要素、解放制御要素及び回転制御要素を有することにより、第1受渡領域における薄板の吸着と、第2受渡領域における薄板の解放と、第1受渡領域から第2受渡領域への薄板の移送とを効率よく行える。
【0013】
当該薄板移送装置において、上記吸着制御要素が、上記第2受渡領域における上記薄板の解放と同時に、上記第1受渡領域において上記吸着部が上記薄板を吸着するよう制御するとよい。第1受渡領域における薄板の吸着のタイミングと第2受渡領域における薄板の解放のタイミングとが同じであれば、薄板の移送サイクルを短くできる。
【0014】
ここで、伸縮不能なアームを備えた薄板移送装置の場合には、どのようなサイズの薄板であっても、吸着部上に薄板が移動した時点で回転部が回転して薄板を移送する。しかしながら、このような構成の場合、薄板のサイズによっては効率的ではない場合が存在する。例えば、小さい薄板の搬送に合わせて、アームを長く設定している場合には、大きい薄板を搬送する際には、回転部を中心として大きな薄板が回転することとなるため大きなスペースが必要となる。一方で大きな薄板の搬送に合わせて短いアームに設定されている場合には、小さい薄板を搬送する際には、アームの吸着部が位置する箇所まで、薄板を搬送する機構が必要となる。
【0015】
当該薄板移送装置において、上記アームが上記他端から上記一端に向かう方向に伸縮可能であるとよい。当該薄板移送装置は、薄板のサイズに合わせてアームを伸縮することで、供給された瞬間の薄板を吸着してしっかりと保持できる。これにより多様なサイズの薄板を確実に反転させつつ移送できる。また、例えば、小さなサイズの薄板の場合には、アームを伸長させた状態で薄板を吸着部が吸着し、かつアームを伸長させた状態で回転部が回転することにより、アームが収縮した状態で薄板を吸着する場合よりも薄板の搬送距離が短くなり、かつ回転部の回転によって遠くまで薄板を搬送することができる。一方で、大きなサイズの薄板の場合には、アームを伸ばした状態で吸着部上の薄板が移動した瞬間に吸着した場合には、吸着するのが難しい場合がある。例えば、薄板の一部が薄板の搬送機構に残っているため、吸着に大きな力が必要な場合や、アームを伸ばして薄板を回転させるためのスペースを確保しにくい場合等には、アームを伸長した状態で回転部を回転させることは難しい。この場合には、アームを収縮させた状態で薄板を吸着部が吸着し、回転部が回転することで大きなサイズの薄板であっても問題なく、反転させつつ移送することができる。
【0016】
当該薄板搬送装置において、上記アームが、上記回転部に固定されている固定部材と、上記吸着部が付設されると共に上記固定部材に対して上記他端から上記一端に向かう方向にスライド可能に設けられているスライド部材とを有するとよい。スライドによりアームを伸縮する簡素な構成とすることで、当該薄板搬送装置を過度に複雑化させない。
【0017】
当該薄板搬送装置は、上記第1受渡領域において上記アームを伸長した際の上記吸着部の近傍で上記薄板の有無を検出する上流側センサと、上記第1受渡領域において上記アームを収縮した際の上記他端の近傍で上記薄板の有無を検出する下流側センサとを備えるとよい。上流側センサは薄板が供給システムから離間して吸着部による保持が可能となったことを検出し、下流側センサは薄板が吸着部による保持が可能な範囲を通過しようとしていることを検出する。このように、2つのセンサを用いることで、簡単な制御で薄板の確実な吸着が可能となる。
【0018】
当該薄板搬送装置は、上記吸着部、上記アーム及び上記回転部の動作を制御する制御装置を備え、上記制御装置が、上記アームの伸縮方向における上記薄板の長さが所定の基準長さ以下である場合には、上記アームが伸長した状態で上記上流側センサが上記薄板を検出しなくなったときに上記吸着部が上記薄板を吸着するよう制御し、上記アームの伸縮方向における上記薄板の長さが上記基準長さを超える場合には、上記アームが収縮した状態で上記下流側センサが上記薄板を検出したときに上記吸着部が上記薄板を吸着するよう制御するとよい。アームを伸長して短い薄板を吸着する場合には上流側センサのみを使用し、アームを収縮して長い薄板を吸着する場合には下流側センサのみを使用するので、制御が簡単でありながら薄板を確実の吸着できる。
【0019】
当該薄板搬送装置は、上記第1受渡領域に供給された上記薄板の上記一方の面を支持できると共に、上記吸着部がそれらの間を通過できるように上記第1受渡領域に配設された複数の仮受部材を備えるとよい。一度仮受部材で薄板を支持するので、供給システムの影響をなくして薄板を確実に吸着できる。
【0020】
当該薄板搬送装置において、上記制御装置が、上記第2受渡領域において上記アームが伸長した状態で上記吸着部が上記薄板を解放し、上記薄板を解放した後であって上記回転部が回転する前に上記アームが収縮するよう制御する解放制御要素を有するとよい。アームを伸長して回転部の回転中心から離れた位置において下流側装置に薄板を受け渡し、アームを収縮することで回転部の回転時にアームが下流側装置及び下流側装置が保持する薄板と干渉しないようにできる。このため下流側装置の状態にかかわらず回転部が回転できる。
【0021】
上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該薄板移送装置と、上記薄板の他方の面を清掃し、上記薄板移送装置に薄板を供給する第1クリーニング装置と、上記薄板の一方の面を清掃し、上記薄板移送装置から薄板が供給される第2清掃部を有する第2クリーニング装置とを備える薄板清掃システムである。
【0022】
当該薄板移送装置が薄板の他方の面に触れることなく多様なサイズの薄板を移送及び反転できるので、薄板清掃システムは多様なサイズの薄板の両面を容易かつ確実に清掃できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の薄板移送装置は、アームの伸縮により多様なサイズの薄板を吸着部が確実に吸着し、回転部の回転によって薄板を移送しながら反転させることができる。また、当該薄板移送装置を備える本発明の薄板清掃システムでは、薄板を反転させる際に清掃済みの面にアーム等が接触することがないため、多様なサイズの薄板の両面を容易かつ確実に清掃できる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。先ず、
図1から
図11を参照しながら、本発明の第一実施形態の薄板清掃システムについて説明する。
【0026】
[第一実施形態]
図1の薄板清掃システム1は、透明な薄板Pの一方の面(第1面)を支持して他方の面(第2面)を清掃する第1クリーニング装置10と、薄板Pの第2面を支持して第1面を清掃する第2クリーニング装置20と、薄板Pを第1クリーニング装置10から第2クリーニング装置20に移送する薄板移送装置30とを備える。ここで、薄板Pには、例えば、液晶表示装置等に用いられるガラスや樹脂素材の基板が含まれる。
【0027】
<第1クリーニング装置>
第1クリーニング装置10は、第1搬送部11と、第1清掃部12とを有する。第1搬送部11は、第1面が接触するように薄板Pが載置される薄板供給領域A1から、薄板Pが清掃される第1清掃領域A2を介して、薄板Pを薄板移送装置30に受け渡す第1受渡領域A3まで薄板Pを搬送するベルトコンベアからなる。第1清掃部12は、第1清掃領域A2において第1搬送部11上に載置されている薄板Pの第2面を清掃する。
【0028】
第1清掃部12は、以下のようにして薄板Pの第2面に付着している汚れを払拭するよう構成されている。まず、塵埃を生じないように形成された清浄な長尺布13に不図示の散布装置によってアルコールが散布される。そして、鉛直な偏心軸を中心に回転する円盤14によって、第1搬送部11上に載置されている薄板Pに長尺布13が押し当てられる。これにより、長尺布13は、薄板Pの上で円を描くように動かされ、薄板Pの第2面の汚れを払拭する。
【0029】
<第2クリーニング装置>
第2クリーニング装置20は、第2搬送部21と、第2清掃部22とを有する。第2搬送部21は、薄板移送装置30より薄板Pを受け取る第2受渡領域A4から薄板Pが清掃される第2清掃領域A5を介して薄板Pを排出する薄板排出領域A6まで薄板Pを搬送する。第2清掃部22は、第2清掃領域A5において薄板Pの第1面を清掃する。
【0030】
第2搬送部21は、ベルトコンベア23と、ベルトコンベア23上に供給され、ベルトコンベア23と同じ速度で移動する清浄な載置用長尺布24とを有する。薄板Pは、常に新しく供給される載置用長尺布24の上に、第1クリーニング装置10によって清掃された第2面が接触するように載置される。また、第2クリーニング装置20の第2搬送部21が薄板Pに接触する高さは、第1クリーニング装置10の第1搬送部11が薄板Pに接面する高さ未満である。
【0031】
第2清掃部22は、以下のようにして薄板Pの第2面の汚れを払拭するよう構成されている。まず、塵埃を生じないように形成された清浄な長尺布25に不図示の散布装置によってアルコールが散布される。そして、鉛直な偏心軸を中心に回転する円盤26によって、第2搬送部21上に載置されている薄板Pに長尺布25が押し当てられる。これにより、長尺布25は、薄板Pの上で円を描くように動かされ、薄板Pの第1面の汚れを払拭する。
【0032】
<薄板移送装置>
図2は、薄板移送装置30の平面を図示し、
図3は、薄板移送装置30の平面を図示する。薄板移送装置30は、
図2及び
図3に詳しく示すように、仮受部材31と、吸着部32と、アーム33と、突出機構34と、回転部35とを備える。仮受部材31は、第1受渡領域A3において第1クリーニング装置10(
図1参照)から排出された薄板Pの第1面を一時的に支持する。吸着部32は、仮受部材31に支持されている薄板Pの第1面を吸着する。アーム33は、吸着部32が一端側に付設されており、他端から上記一端に向かう方向に伸縮可能である。突出機構34は、アーム33の他端側を支持するエアシリンダからなる。回転部35は、突出機構34が固定され、吸着部32に吸着される薄板Pと実質的に平行(吸着部32の吸引方向と垂直、第1搬送部11が薄板Pを搬送する方向に垂直かつ水平な方向)に延びる回転軸を中心に回転可能である。吸着部32、アーム33及び突出機構34は、回転部35の回転軸を中心に対称に二組配設されている。
【0033】
仮受部材31は、第1搬送部11の搬送方向に並んで配置された複数列のプーリーからなる。仮受部材31は、上流側(
図1における第1クリーニング装置10側)の方が下流側よりも、第1搬送部11の搬送方向に小さい間隔で配置されている。また、仮受部材31は、アーム33が通過できるように、第1搬送部11の搬送方向に直交する横断方向においてアーム33の幅より広い間隔で配列されている。そして、仮受部材31は、上流側では幅の小さい薄板Pを支持できるように第1搬送部11の搬送方向に直交する横断方向に小さい間隔で配列され、下流側では幅の大きい薄板Pを支持できるように横断方向に大きい間隔で配列されている。
【0034】
吸着部32は、アーム33に取り付けられた複数のバキュームパッド36を有する。アーム33には、不図示の真空源に接続された流路に連通し、バキュームパッド36を取り付け可能な複数の吸引穴37が形成されている。バキュームパッド36は、薄板Pを吸着して支持する。これらのバキュームパッド36は、吸着すべき薄板Pの大きさに応じて適当な位置に取り付けられる。バキュームパッド36を取り付けない吸引穴37はプラグで封止される。
【0035】
アーム33は、吸着部32の吸引方向と垂直な方向(
図3に示すように吸着部32に吸着した薄板Pに平行な方向)であって、吸着部32を第1受渡領域A3に配置したときに第1搬送部11の搬送方向Dと平行な水平方向に伸縮可能である。このため、アーム33は、突出機構34に支持された固定部材38と、固定部材38に対してスライド可能に設けられたスライド部材39とを有する。具体的に説明すると、固定部材38は、ロッドレスシリンダのスライドチューブ38a及びハウジング38bを含み、スライド部材39は、ロッドレスシリンダのスライドテーブル39aと、このスライドテーブル39aからロッドレスシリンダの動作方向に延設され、スライドテーブル39aと反対側に吸着部32が付設される細長い厚板状の部材39bとを含む。
【0036】
突出機構34は、アーム33を吸着部32の吸引方向と平行に、突出(回転部35から離間)又は後退(回転部35に接近)させる。吸着部32を第1受渡領域A3において支持するようにアーム33が水平に配置された状態で、突出機構34がアーム33を後退させると仮受部材31が薄板Pを支持する高さよりも下方に吸着部32のバキュームパッド36全体が位置し、突出機構34がアーム33を突出させると仮受部材31が薄板Pを支持する高さより上方にバキュームパッド36の吸着面が位置する。
【0037】
回転部35は、モータ40によって回転軸を中心に回転させられる。この回転部35の回転軸は、第1搬送部11が薄板Pと接触する部分と第2搬送部21が薄板Pと接触する部分との間の高さに配設されている。回転部35が回転すると、アーム33は、仮受部材31の間を通過して旋回するように移動する。
【0038】
また、薄板移送装置30は、上流側センサ41、下流側センサ42及び解放側センサ43とを備える。上流側センサ41は、第1受渡領域A3においてアーム33を伸長した際の吸着部32の近傍かつ吸着部32よりも伸長側(上流側)で薄板Pの有無を検出する。下流側センサ42は、第1受渡領域A3においてアーム33を収縮した際の吸着部32の近傍かつ吸着部32よりも収縮側(下流側)で薄板Pの有無を検出する。解放側センサ43は、第2受渡領域A4においてアーム33を伸長した際の吸着部32の近傍かつ吸着部32よりも伸長側(下流側)で薄板Pの有無を検出する。上流側センサ41、下流側センサ42及び解放側センサ43は、好ましくは光電センサ等の非接触型のセンサであり、回転部35の回転によって他の構成要素と干渉しない位置に固定される。
【0039】
さらに、薄板移送装置30は、上述の各構成要素の動作を制御する制御装置44を備える。制御装置44は、好ましくはプログラム可能なマイクロコンピュータ等によって構成される。
【0040】
図4のブロック図に、薄板移送装置30の制御に係る各構成要素の関係を示す。制御装置44には、設定入力部45を介して移送する薄板Pのサイズ等の条件設定が予め入力される。また、制御装置44には、上流側センサ41、下流側センサ42及び解放側センサ43の検出信号が入力される。制御装置44は、これらの入力に基づいて、吸着部32の吸引動作、アーム33の伸縮動作、突出機構34の突出後退動作、及び回転部35の回転動作を制御する。薄板移送装置30は、二組の吸着部32、アーム33及び突出機構34が回転部35の回転軸を中心に対称に配置されている。各構成要素が個別に制御されるため、必要に応じてそれらの構成要素に「第1」又は「第2」の番号を冠して区別する。
【0041】
制御装置44は、吸着制御要素46と、解放制御要素47と、回転制御要素48とを有する。吸着制御要素46は、第1受渡領域A3において吸着部32が薄板Pを吸着するための動作を制御する。解放制御要素47は、第2受渡領域A4において吸着部32が薄板Pを解放して第2クリーニング装置20に受け渡すための動作を制御する。回転制御要素48は、回転部35を回転して薄板Pを第1受渡領域A3から第2受渡領域A4に移送するための動作を制御する。これらの吸着制御要素46、解放制御要素47及び回転制御要素48は、制御装置44の回路又はプログラムの一部であり、回路モジュール又はサブルーチンのように他の部分と区別可能に構成されることが好ましい。
【0042】
吸着制御要素46は、予め設定入力部45において設定された薄板Pのアーム33の伸縮方向(第1搬送部11の搬送方向D)の長さが所定の基準長さL以下である場合には、第1受渡領域A3においてアーム33が伸長し、かつ突出機構34がアーム33を下方に後退させた状態で待機し、上流側センサ41が薄板Pを検出しなくなったときに突出機構34がアーム33を上方に突出させると共に吸着部32が薄板Pを吸着するよう制御する。吸着制御要素46は、設定された薄板Pの長さが基準長さLを超える場合には、第1受渡領域A3においてアーム33が収縮した状態で待機し、下流側センサ42が薄板Pを検出したときに突出機構34がアーム33を上方に突出させると共に吸着部32が薄板Pを吸着するよう制御する。
【0043】
解放制御要素47は、第2受渡領域A4において突出機構34がアーム33を下方に突出させた状態で待機し、解放側センサ43の検出信号(確認信号)に応じて、吸着部32の吸引を停止して吸着している薄板Pを解放し、第2クリーニング装置20の第2搬送部21の上に薄板Pを載置するよう吸着部32を制御する。より詳しくは、制御要素47は、先の制御サイクルにおいて吸着部32が薄板Pを解放した後、一度解放側センサ43が薄板Pを検出してから、再度薄板Pを検出しなくなったときに、薄板Pが第2受渡領域A4から第2清掃領域A5に移送され、第2受渡領域A4に薄板Pがないと判断する。また、解放制御要素47は、吸着部32が薄板Pを解放した後、第2受渡領域A4側の突出機構34にアーム33を上方に後退させると共にこの第2受渡領域A4側のアーム33を収縮させる。
【0044】
回転制御要素48は、第1受渡領域A3における薄板Pの吸着と、第2受渡領域A4における薄板Pの解放及びアーム33の収縮とが共に完了した後に、上記回転部35が回転するよう制御する。
【0045】
<動作>
これより、薄板移送装置30の状態変化を順番に示す主に
図5から
図11を参照しながら、順を追って当該薄板清掃システムの動作を説明する。
【0046】
薄板清掃システムが動作を開始する前に、ユーザーがガラス板の大きさを予め操作パネルで入力する。上述のように、第1クリーニング装置10(
図1参照)は、第1搬送部11の上に薄板Pを載置して搬送しながら、第1清掃部12によって第1搬送部11上に載置されている薄板Pの第2面を清掃する。そして、
図5に示すように、第1搬送部11は、第1受渡領域A3において薄板Pを薄板移送装置30の仮受部材31の上に排出する。
【0047】
このとき、薄板移送装置30は、突出機構34によってアーム33を後退させて吸着部32を仮受部材31の下に退避させた状態で、仮受部材31の上に薄板Pが供給されるのを待つ。
図5は、薄板Pの搬送方向における長さが基準長さL以下であり、アーム33を伸長した状態で薄板Pの供給を待つ様子を示す。
【0048】
第1搬送部11によって第1受渡領域A3に薄板Pが搬入され始めると、上流側センサ41が薄板Pを検出する。そして、薄板Pの全体が第1搬送部11から仮受部材31に受け渡された直後に、薄板Pの後端縁が上流側センサ41を通過するので上流側センサ41が再び薄板Pを検出できなくなる。この瞬間に、
図6に示すように、第1受渡領域A3側の突出機構34がアーム33を突出させて吸着部32のバキュームパッド36を仮受部材31よりも上方に突出させる。そして、これと共に、第1受渡領域A3にある吸着部32が真空源に接続されて吸引力を発生する。これにより、第1受渡領域A3にある吸着部32は、薄板Pを仮受部材31から持ち上げると同時に第1面を吸着して保持する。ここで、バキュームパッド36が薄板Pを吸着する直前には、薄板Pは移動している。このため、薄板Pが移動している状態でバキュームパッド36は薄板Pに吸着する。
【0049】
第1受渡領域A3において保持部32が薄板Pを吸着保持してから、
図7に示すように回転部35が
図7において反時計回りに180°回転する。すなわち、回転部35は、第1受渡領域A3側のアーム33の上流側先端が上方に移動し、第2受渡領域A4側のアーム33の下流側先端が下方に移動するように回転する。
【0050】
回転部35を回転した後には、
図7に示すように、アーム33が保持している薄板Pは第2クリーニング装置20の第2搬送部21の上に配置されている。このため、アーム33は、第2クリーニング装置20からの要求があれば直ちに第2搬送部21の上に薄板Pを載置できる状態となっている。一方、第1受渡領域A3側のアーム33が伸長されて、
図5について説明したように第1受渡領域A3において薄板Pを吸着できる状態とされる。
【0051】
この状態で、先に第1受渡領域A3に次の薄板Pが供給された場合、
図8に示すように、第1受渡領域A3側の突出機構34がアーム33を突出させると共に吸着部32が薄板Pを吸着する。そして、第2受渡領域A4側のアーム33は伸長したまま第2搬送部21の上に薄板Pを載置できる状態を維持する。
【0052】
解放側センサ43によって、前回の制御サイクルにおいて第2受渡領域A4に供給された薄板Pを第2搬送部21が第2清掃部A5に移送したことを確認できたとき、言い換えると、第2供給領域A4に薄板Pを供給可能な状態となったとき、第2受渡領域A4側の吸着部32が真空源から隔離され、吸着力を喪失することにより薄板Pを解放する。第2受渡領域A4側の吸着部32が薄板Pを解放した後には、第2受渡領域A4側の突出機構34がアーム33を後退させ、このアーム33が収縮して回転部35の回転の際に第2搬送部21と干渉しないようにする。
【0053】
図7の状態において、第1受渡領域A3に次の薄板Pが供給される前に解放側センサ43により第2受渡領域A4に薄板Pがないことが確認されたときには、すぐに第2受渡領域A4側の吸着部32が薄板Pを解放し、第2受渡領域A4側のアーム33の収縮及び突出機構34による後退(上昇)が行われ、
図5に示した状態で、第1受渡領域A3への薄板Pの供給を待つ。電源投入された後に行われる薄板Pの清掃や、搬送等にトラブルがない場合には、第1受渡領域A3における薄板Pの吸着と、第2受渡領域における薄板Pの解放は同時に行われるよう設定されている。
【0054】
このように、回転部35の回転は、第1受渡領域A3における薄板Pの吸着と、第2受渡領域A4における薄板Pの解放及びアーム33の収縮とが共に完了した後に行われる。
【0055】
以上の
図5から
図8の動作は、薄板Pの長さが基準長さL以下の場合である。薄板Pの長さが基準長さLをこえる場合、
図9〜
図11に示すような動作となる。
【0056】
薄板Pの長さが基準長さLをこえる場合、第1受渡領域A3における薄板Pの吸着は、
図9に示すように、アーム33を収縮した状態で、薄板Pの供給を待ち、下流側センサ42が薄板Pの前端縁を検出したときにアーム33を上方に突出させると共に吸着部32で薄板Pを吸着する。ここで、バキュームパッド36が薄板Pを吸着する直前には、薄板Pは移動している。このため、薄板Pが移動している状態でバキュームパッド36は薄板Pに吸着する。
【0057】
薄板移送装置30において、薄板Pが長い場合には、薄板Pが吸着部32から上流側にはみ出した状態で吸着保持される。仮に、アーム33を伸長した状態で長い薄板Pを吸着部32によって吸着するとすれば、薄板Pの上流側の部分が未だ第1搬送部11上に位置している間に吸着部32によって薄板Pを持ち上げる必要がある。しかしながら、第1搬送部11と薄板Pとは当接面積が大きいので、第1搬送部11上にある薄板Pをその面に垂直に持ち上げようとすると第1搬送部11と薄板Pとの間に真空(気圧低下)が生じて大きな抵抗となる。よって、アーム33を収縮した状態とすることで、薄板Pが完全に第1搬送部11から離脱してから吸着部32が薄板Pを持ち上げつつ吸着するようにできる。
【0058】
吸着部32が薄板Pを吸着した後、
図10に示すように、回転部35が回転する。その後、突出機構34がアーム33を退避させる。そして、
図11に示すように、アーム33が伸張して、薄板Pが第2受渡領域A4に配置される。その後、解放側センサ43により第2受渡領域A4に薄板Pがないことが確認されると、吸着部32は薄板Pを解放する。この後、アーム32が収縮してから、回転部35が回転する。
【0059】
<利点>
当該薄板清掃システムは、第1クリーニング装置10により薄板Pの第2面全体を清掃し、薄板移送装置30により薄板Pを第2面に触れることなく移送及び反転し、第2クリーニング装置20により薄板Pの第1面全体を清掃する。このため、当該薄板清掃システムは、人が介在することなく薄板Pの両面を短時間で容易かつ確実に清掃できる。
【0060】
当該薄板清掃システムにおいて、薄板移送装置30は、第1受渡領域A3において一方のアーム33に取り付けられた吸着部32が薄板Pを吸着するとき、回転軸を中心に対称位置に配置された他方のアーム33に取り付けられた吸着部32が第2受渡領域A4に配置される。このため、第1受渡領域A3における薄板Pの吸着と同時に第2受渡領域A4における薄板Pの解放が可能である。したがって、第1受渡領域A3における薄板Pの吸着と第2受渡領域A4における薄板Pの解放のタイミングが異なる場合よりも、効率が良い。
【0061】
当該薄板清掃システムにおいて、薄板移送装置30は、吸着部32によって薄板Pを吸着する際、回転部35を回転させずに突出機構34を用いてアーム33を突出させて薄板Pを持ち上げる。このため、第1受渡領域A3における第1クリーニング装置10からの薄板Pの受け取りと、第2受渡領域A4における第2クリーニング装置20への薄板Pの受け渡しとを同期せずに異なるタイミングで行える。つまり、当該薄板清掃システムは、第1クリーニング装置10及び第2クリーニング装置20が互いの動作を待たずに独立して稼働できるので、処理能力が高い。
【0062】
当該薄板清掃システムにおいて、第1搬送部11が薄板Pと接触する高さ位置が回転部35の高さ以上であり、第2搬送部21が薄板Pと接触する高さ位置が回転部35の高さ以下である。これにより、薄板移送装置30は、平面視で回転部35に重なるように薄板Pを保持できるので、第1受渡領域A3と第2受渡領域A4とを近く設定でき、当該薄板清掃システムの専有面積を小さくできる。
【0063】
薄板移送装置30において、制御装置44の解放制御要素47は、第2受渡領域A4において吸着部32が薄板Pを解放した後にアーム33を収縮させる。これにより、回転部35の回転時にアーム33が第2搬送部21と干渉しない。
【0064】
薄板移送装置30において、搬送方向において薄板Pが長い場合にはアーム33を収縮した状態で薄板Pを受け取るので、薄板Pは、完全に第1搬送部11から離脱した後に、吸着部32により持ち上げつつ吸着される。これにより、第1搬送部11と薄板Pが接触した状態で薄板Pを持ち上げる場合と比べて、吸着部32の吸引負荷を低減することができる。このため、薄板移送装置30では、多様なサイズの薄板Pを確実に搬送しつつ反転できる。さらに、第1受渡領域A3においてアーム33を収縮した状態で薄板Pを受け取り、回転した後に、アーム33を伸長させて、薄板Pを解放するため、第1受渡領域A3において、アーム33を伸長して薄板A3を受け取る場合と比べて、薄板A3を第2清掃領域に近い位置まで搬送することができる。このため、搬送速度を速めることができる。
【0065】
薄板移送装置30において、アーム33は、固定部材38及びスライド部材39からなり、吸着部32が吸着している薄板Pと平行に伸縮する。このため、第2受渡領域A4において、薄板Pを第2搬送部21上に解放する位置を選択できる。
【0066】
薄板移送装置30において、制御装置44の吸着制御要素46は、第1受渡領域における薄板Pの吸着のタイミングを、薄板Pの搬送方向長さが基準長さLを超える場合には上流側センサ41のみによって決定し、薄板Pの搬送方向長さが基準長さL以下の場合には下流側センサ42のみによって決定する。よって、簡単な制御で多様なサイズの薄板Pを吸着できる。
【0067】
薄板移送装置30は、仮受部材31を備えるので、完全に第1搬送部11から離間するまで薄板Pを支持できる。つまり、吸着部32で薄板Pを吸着するために突出機構34がアーム33を突出させるときに薄板Pを第1搬送部11から無理矢理引き剥がす必要がない。このため、吸着部32に過大な負荷がかからず、薄板Pの確実な吸着が可能である。
【0068】
[第二実施形態]
本発明の第二実施形態の薄板清掃システムは、第一実施形態と同じ第1クリーニング装置10及び第2クリーニング装置20と、
図12に示す薄板移送装置30aとを有する。本実施形態について、第一実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
【0069】
図12の薄板清掃システムでは、第1クリーニング装置10と第2クリーニング装置20とが平面視で平行に並んで配置されている。詳しくは、第1クリーニング装置10及び第2クリーニング装置20は、第1クリーニング装置10の第1搬送部11による薄板Pの搬送方向D1と第2クリーニング装置20の第2搬送部21による薄板Pの搬送方向D2とが反対向きになるように配置されている。
【0070】
<薄板移送装置>
薄板移送装置30aは、水平かつ第1搬送部11の搬送方向D1及び第2搬送部21の搬送方向D2と平行な回転軸を中心に回転する回転部35aを有する。回転部35aの回転軸は、第1クリーニング装置10と第2クリーニング装置20との間に配置されている。この回転部35aは、回転軸と垂直に延伸する腕状の部材であり、第1受渡領域A3よりも第1搬送部11の搬送方向D1の下流側、かつ第2受渡領域A4よりも第2搬送部21の搬送方向D2の上流側に配置されている。そして、回転部35aは、両端部の第1クリーニング装置10及び第2クリーニング装置20側の側部に突出機構34を支持している。
【0071】
このような構成を有する当該薄板清掃システムは、全長が短いので、設置場所の確保が容易である。
【0072】
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更(構成の置換、付加及び削除)が含まれることが意図される。
【0073】
例えば、吸着制御要素及び解放制御要素がアームの収縮を行わず、回転制御要素が回転部の回転前にアームの収縮を行ってもよい。また、本発明は、必ずしもアーム33が伸縮可能な構成である必要はない。
【0074】
また、第2受渡領域に薄板を受け渡す別の機構を設ければ、例えば第2搬送部をスライドエッジ型のコンベアとすれば、薄板移送装置は、アームを収縮した状態で薄板を第2クリーニング装置に受け渡すことができる。
【0075】
上記の実施形態では、第1クリーニング装置10及び第2クリーニング装置20は、それぞれ第1清掃部12及び第2清掃部22を有する構成について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、第1クリーニング装置10が2つの第1清掃部12を有し、第2クリーニング装置20が2つの第2清掃部22を有する構成であってもよい。また、第1清掃部12や第2清掃部22とは異なる清掃機構を備えた装置であってもよい。
【0076】
上記の実施形態では、アーム33を突出機構34によって突出又は後退させる構成としたが、本発明はこれに限らず、突出機構34を有していない構成であってもよい。
【0077】
上記の実施形態では、アーム33は伸長及び収縮の2つの状態にのみ変化し得る構成について説明したが、本発明はこれに限らず、3段階又はそれ以上の段階に変化し得るアームを備えた構成であっても良い。この場合には、上記の実施形態よりもさらに、様々なサイズの薄板に対応することができる。
【0078】
上記の実施形態では、第1クリーニング装置10には、第2クリーニング装置20の載置用長尺布24に相当する構成は配置されていないが、本発明はこれに限らず、第1クリーニング装置10にも第2クリーニング装置20の載置用長尺布24に相当する構成を設けてもよい。
【0079】
上記の実施形態では、薄板Pを吸着部32により吸着することで保持する構成を用いたが、本発明は吸着する構成に限らず、薄板Pを粘着力等、他の方法で保持する構成であってもよい。
【0080】
また、第2受渡領域における薄板Pの解放のタイミングを定める確認信号としては、第2クリーニング装置20から薄板Pの供給を求めるために薄板移送装置30に入力される外部信号を用いてもよい。
【0081】
また、上記第二実施形態では、回転体35aが回転軸と平行にアーム33を支持しているが、アーム33を異なる角度に支持することで、第1クリーニング装置10の第1搬送部11による薄板Pの搬送方向D1と第2クリーニング装置20の第2搬送部21による薄板Pの搬送方向D2とが所望の角度になるように配置できる。
【0082】
上記の実施形態においては、薄板移送装置30は、第1クリーニング装置10から第2クリーニング装置20に薄板Pを移送するために用いたが、本発明はこれに限られない。一端に吸着部を取り付けたアームと、アームの他端に取り付けられた回転部とを備えた装置は、第1クリーニング装置に薄板Pに供給するために用いることもでき、第2クリーニング装置20からクリーニング済みの薄板Pを収納ボックスに移送するために用いることもできる。
【0083】
上記の実施形態では、薄板移送装置30は2つのアーム33を備えているが、本発明はこれに限らない。2つ以上、例えば4つのアームを備えた薄板移送装置であっても良い。