特許第5799160号(P5799160)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5799160-生物学的液体を処理するための装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5799160
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】生物学的液体を処理するための装置
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/12 20060101AFI20151001BHJP
【FI】
   C12M1/12
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-501758(P2014-501758)
(86)(22)【出願日】2012年3月26日
(65)【公表番号】特表2014-509521(P2014-509521A)
(43)【公表日】2014年4月21日
(86)【国際出願番号】IB2012051424
(87)【国際公開番号】WO2012131562
(87)【国際公開日】20121004
【審査請求日】2013年11月22日
(31)【優先権主張番号】1152556
(32)【優先日】2011年3月28日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】504115013
【氏名又は名称】イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ランビグレ,ルネ
(72)【発明者】
【氏名】ベサンバツク,ジヤン−ルイ
(72)【発明者】
【氏名】デルボス,セシール
【審査官】 渡邉 潤也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−291194(JP,A)
【文献】 特開昭63−319011(JP,A)
【文献】 実開平06−034730(JP,U)
【文献】 特開2010−148872(JP,A)
【文献】 特開2012−055306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00−3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ(105)と、濾過アセンブリ(111、150)と、入口点および出口点を有する前置濾過アセンブリ(114)と、前後に延びる縁部(116)が設けられるプラットフォーム(103)と、ならびに前記前置濾過アセンブリ(114)の前記入口点を前記ポンプ(105)に、かつ前記前置濾過アセンブリ(114)の前記出口点を前記濾過アセンブリ(111、150)に結合するように構成される複数のパイプによって形成される搬送流体用のネットワークとを備える、生物学的液体を処理するための装置であって、前記前置濾過アセンブリ(114)が、前記前後縁部(116)に沿って前記プラットフォーム(103)上で前後方向に位置合わせされ、かつ入口ノズル(157、158)および出口ノズル(159、151)がそれぞれ設けられる1の前置濾過構成要素(115a)と第2の前置濾過構成要素(115b)とを備え、前記入口点が、第1のT字状分岐コネクタ(137)に属し、前記出口点が、第2のT字状分岐コネクタ(156)に属し、前記装置が、前記第1のT字状コネクタ(137)の分岐に、かつ前記第1の前置濾過構成要素(115a)の前記入口ノズル(157)に接続される第1の中間パイプ(152)と、前記第1のT字状コネクタ(137)の他の分岐に、かつ前記第2の前置濾過構成要素(115b)の前記入口ノズル(158)に接続される第2の中間パイプ(153)と、前記T字状コネクタ(156)の分岐に、かつ前記第1の前置濾過構成要素(115a)の前記出口ノズル(159)に接続される第3の中間パイプ(154)と、前記第2のT字状コネクタ(156)の他の分岐に、かつ前記第2の前置濾過構成要素(115b)の前記出口ノズル(151)に接続される第4の中間パイプ(155)とを備え、前記入口ノズル(157、158)および出口ノズル(159、151)および前記第1、第2、第3、および第4の中間パイプ(152、153、154、155)が、前記プラットフォーム(103)の前記前後縁部(116)に対して前記第1および第2の前置濾過構成要素(115a、115b)の反対側にあることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記第1の前置濾過構成要素(115a)および前記第2の前置濾過構成要素(115b)が、前記それぞれの入口ノズル(157、158)および前記それぞれの出口ノズル(159、151)が突出する側面(194、195)をそれぞれ有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記前置濾過アセンブリ(114)が、前記プラットフォーム(103)に配置される第1の支持体(171)に取り付けられることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の支持体(171)が、前記第1の前置濾過構成要素(115a)および前記第2の前置濾過構成要素(115b)を受け止めるための少なくとも1つの部材(181)、ならびに前記プラットフォーム(103)に当たるための少なくとも1つの足部(180)が設けられる構成要素(179)が突出する取付け部(175)を備えることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記プラットフォーム(103)が、後方に配置され、かつ前記プラットフォーム(103)の前記前後方向に対して横方向に延在する固定用棒(122)が設けられる金属構造体(119)を備え、前記第1の支持体(171)の前記取付け部(175)は、前記固定用棒(122)に載るように構成されるチャンネル状上部(176)を有することを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プラットフォーム(103)が、後方に配置され、かつ前記プラットフォーム(103)の前記前後方向に対して横方向に延在する支持棒(123)が設けられる金属構造体(119)を備え、前記第1の支持体(171)の取付け部(175)は、少なくとも1つの肩状部(178)が設けられ、かつ前記支持棒(123)に当たるように構成される下部(177)を有することを特徴とする、請求項4または5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の支持体(171)が、前記取付け部(175)に取り付けられる締付板(190)を備え、前記構成要素(179)が、前記締付板(190)に締め付けられるように構成される接続部分を有することを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記前置濾過アセンブリ(114)の前記出口点に結合され、前記濾過アセンブリ(111、150)に結合される第5の中間パイプ(147)と、前記第5の中間パイプ(147)に設置され、前記前置濾過アセンブリ(114)の前記出口点に面する前記プラットフォーム(103)に配置される少なくとも1つの弁(161、162、163)と、前記少なくとも1つの弁(161、162、163)と前記濾過アセンブリ(111、150)との間の前記第5の中間パイプ(147)に設置される圧力センサ(110)とを備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの弁(161、162、163)および前記圧力センサ(110)が、前記プラットフォーム(103)の前記前後方向において前記プラットフォーム(103)に配置される同一の第2の支持体(172)に取り付けられることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の支持体(172)が、前記少なくとも1つの弁(161、162、163)を受け止めるための少なくとも1つの部材(183)および前記圧力センサ(110)を受け止めるための部材(184)と、前記プラットフォーム(103)に当てるための少なくとも1つの足部(180)とが設けられる構成要素(182)がそこから延在する取付け部(175)を備えることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記プラットフォーム(103)が、後方に配置され、かつ前記プラットフォーム(103)の前記前後方向に対して横方向に延在する固定用棒(122)および支持棒(123)が設けられる金属構造体(119)を備え、前記第2の支持体(172)の前記取付け部(175)は、前記固定用棒(122)に載るように構成されるチャンネル状上部(176)と、少なくとも1つの肩状部(178)が設けられ、前記支持棒(123)に当たるように構成される下部(177)とを有することを特徴とする、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
前記プラットフォーム(103)が設けられるフィルタカート(102)を備えることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記濾過アセンブリ(111、150)が、前記フィルタカート(102)に配置され、装置は、前記ポンプ(105)が配置されるポンプカート(101)を備え、前記フィルタカート(102)は、前記プラットフォーム(103)の前記前後縁部(116)によって前記ポンプカート(101)に対して並置されることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記フィルタカート(102)が、前記ポンプカート(101)に少なくとも部分的に入れ子にされるように構成されることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ポンプカート(101)が、前記フィルタカート(102)が入れ子状構成で前記ポンプ下で摺動され、少なくとも部分的に前記ポンプ(105)の下に配置され得るように構成される前記ポンプ(105)のための支持プラットフォーム(104)を有し、その入れ子状構成では、前記前置濾過アセンブリ(114)が、前記ポンプカート(101)の前記支持プラットフォーム(104)の下に少なくとも部分的に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物学的液体を処理するための、特に、ただし限定されるものではないが、モノクローナル抗体、ワクチン、または組換えタンパク質などの生成物を得るために生物薬剤液体を精製するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生物薬剤液体は、一般にバイオリアクター内での培養によって得られること、およびこれらは、次いで純度、濃度、ウイルスの非存在、等について必要な特性を実現するように精製されなければならないことが知られている。
【0003】
精製は、通常、バイオリアクター培養から残留物を除去する精澄化、ならびにウイルス滞留処理とこれに続く場合があるタンジェンシャルフロー濾過(TFF)によるダイアフィルトレーション処理および濃縮などの、一連の処理によって行われる。他の操作は、クロマトグラフィーなどの精製に関して存在する。
【0004】
精製処理は、本質的に、処理液を収集するための容器に通ずる回路で濾過操作によって行われる。処理されるべき生成物を収容するソース容器、なおまた水酸化ナトリウム(NaOH)などの洗浄液、純水などのリンス液、または食塩水などの緩衝液を収容する容器などの、液体を収容するいくつかのタイプの容器は、回路の入口に接続され得る。
【0005】
処理液を収集するための容器に加えて、洗浄、リンス、または緩衝液を収集するための、または残留物を収集するためのさまざまな他の容器が、回路の出口に接続され得る。
【0006】
製造の文脈では、液体処理は連続して行われることができ、第1の処理のための捕集容器は潜在的に次の処理などのためのソース容器になり、最後の処理が行われるまで同じように続く。
【0007】
これらの処理は、従来、ステンレス鋼パイプ、およびフィルタ用のタンクやハウジングなどの他の部品を備える専用の装置で行われ、これは、実際の処理の前後に作業を必要とし、これは、比較的煩わしい、特に使用後の洗浄の作業である。
【0008】
最近数年内に、これらの処理は、既存のものに代わって、液体と接触している構成要素が1回限り使用の構成要素である装置で行われている。この種の装置は、欧州特許第2130903号明細書によって知られている。
【0009】
図1に示されるこの装置は、ここに分離型形態の、すなわち第2のカート2を第1のカート1から遠ざかるように移動した状態の、第1のカート1および第2のカート2を備えている。第2のカート2は、第1のカート1に入れ子にされるようになっている。各カート1および2は、平行六面体の一般的形状から成り、製造区域内でその容易な移動を可能にするためにホイールに取り付けられる。
【0010】
第1のカート1は、1つの側面に、かつ地上に向かって開いており、その内部は、第2のカート2の入れ子を可能にするように中空にされる。第1のカート1の上部に、回路の再使用可能な構成要素と使い捨て可能な構成要素を支持するための手段とを受け止めるようになっている支持プラットフォーム4がある。プラットフォーム4によって担持される再使用可能な構成要素の中に、特に、フローポンプ5、第1の圧力センサ7、およびポンプ5を制御するための制御パネル6がある。プラットフォーム4は、その下で摺動され、かつ少なくとも部分的に入れ子状構成になって循環ポンプの下に配置されるように、第2のカート2に対して十分な高さのところに配置される。
【0011】
第2のカート2は、フィルタ構成要素9および11などの使い捨て可能な構成要素、ならびに第2の圧力センサ10などの再使用可能な構成要素が配置される上面13が設けられるプラットフォームを有する。さらに、この第2のカート2は、液体のための収集バッグ、あるいはサンプリングまたは、廃液のためのバッグなどの他の容器を収容するようになっている収納引出し14を有する。
【0012】
パイプ8が、処理する液体を収容するソースバッグ(図示せず)に結合され、圧力センサ7および10を介して通過する、フィルタ構成要素9および11に向かうその液体流れを作るポンプ5と協働するようになっている構成要素を備える。他のパイプ12は、引出し14内に配置される収集バッグに向かうその処理液流れを作るフィルタ構成要素11に接続される。
【0013】
また、図1の第2のカート2の異なる実施形態である、図2に示される第2のカート102が知られている。
【0014】
この第2のカート102は、プラットフォーム103上で後方に配置される金属構造体119をさらに備えることを除けば、第2のカート2と同様である。この金属構造体119には、頂部に2つの容器120、および前面に2つの棒122および123が設けられ、この2つの棒122および123は、前後に延びる第2のカート102の2つの両縁部116と117との間を第2のカート102の長手方向に延在する。第1の棒122は固定用棒であり、第2の棒123は、再使用可能で使い捨て可能な構成要素を担持するようになっている支持体のための支持棒である。さらに、プラットフォーム103は、処理液による収集容器の充填の進行に従うことができるように、透明材料の板によって形成される。
【0015】
これらの装置で行われ得る処理の相違は、特に処理する液体のユーザによる選択に、および収集される処理液について得られる純度に応じて顕著である。
【0016】
処理のこの大きな相違は、ある1つの処理と他の処理で異なる非常に多くの再使用可能で使い捨て可能な構成要素の使用を必要とし(特に、フィルタ構成要素の数が増加する場合がある)、その結果として、これらの構成要素の配置が、簡単で便利であることが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】欧州特許第2130903号明細書
【特許文献2】欧州特許第2228635号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、生物学的液体の処理の簡単で便利で経済的な実施を可能にする装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、ポンプと、濾過アセンブリと、入口点および出口点を有する前置濾過アセンブリと、前後に延びる縁部が設けられるプラットフォームと、ならびに前記前置濾過アセンブリの前記入口点を前記ポンプに、かつ前記前置濾過アセンブリの前記出口点を前記濾過アセンブリに結合するように構成される複数のパイプによって形成される搬送流体用のネットワークとを備える、生物学的液体を処理するための装置であって、前記前置濾過アセンブリが、前記前後縁部に沿って前記プラットフォーム上で前後方向に位置合わせされ、かつ入口ノズルおよび出口ノズルがそれぞれ設けられる前記第1の前置濾過構成要素と第2の前置濾過構成要素とを備え、前記入口点が、第1のT字状分岐コネクタに属し、前記出口点が、第2のT字状分岐コネクタに属し、前記装置が、前記第1のT字状コネクタの分岐に、かつ前記第1の前置濾過構成要素の前記入口ノズルに接続される第1の中間パイプと、前記第1のT字状コネクタの他の分岐に、かつ前記第2の前置濾過構成要素の前記入口ノズルに接続される第2の中間パイプと、前記T字状コネクタの分岐に、かつ前記第1の前置濾過構成要素の前記出口ノズルに接続される第3の中間パイプと、前記第2のT字状コネクタの他の分岐に、かつ前記第2の前置濾過構成要素の前記出口ノズルに接続される第4の中間パイプとを備え、前記入口ノズルおよび出口ノズルおよび前記第1、第2、第3、および第4の中間導管が、前記プラットフォームの前記前後縁部に対して前記第1および第2の前置濾過構成要素の反対側にあることを特徴とする、装置に関する。
【0020】
本発明による装置は、第1に、可撓性パイプの接続を容易にすることによって、およびそれらのパイプの交差を制限することによって装置の迅速で簡単な取付け部(および分解)を確実にする配置を有する。
【0021】
第1の前置濾過構成要素および第2の前置濾過構成要素の位置は、互いに対してそれらの第1および第2の前置濾過構成要素をトポグラフィックに直列に配置することにも流体的に並列に配置することにも対応する。
【0022】
トポグラフィックに、この配置は特にコンパクトであり、それにより、空間をそれらの第1および第2の前置濾過構成要素の側面に解放することができるようになる。したがって、それらへのアクセスを得ることが容易である。
【0023】
その結果として、第1、第2、第3、および第4の中間導管を第1および第2の前置濾過構成要素のそれぞれの入口および出口ノズルに非常に簡単で迅速に接続することができる。
【0024】
この配置のコンパクトさによって、たとえば第1および第2の前置濾過構成要素と濾過アセンブリとの間に設置される弁などの他の再使用可能な構成要素を、それらの第1および第2の前置濾過構成要素のより近くに持って来ることができる。
【0025】
したがって、また、この配置により、特にこの種の弁を第1および第2の前置濾過構成要素に結合する搬送ネットワークの、使い捨て可能な導管の長さを著しく減少させることができる。
【0026】
したがって、装置の回路の内部の液体の体積が最小化される。
【0027】
第1、第2、第3、および第4の中間導管の配置は、たとえば、第1の中間パイプおよび第3の中間パイプの長さの合計が第2の中間パイプおよび第4の中間パイプの長さの合計と実質的に等しいように構成される装置に備えることによって、第1および第2の前置濾過構成要素の中への液体の入口流れとそれらの第1および第2の前置濾過構成要素からの液体の出口流れとの平衡を促進する。
【0028】
したがって、この配置は、第1の前置濾過構成要素によっておよび第3の中間パイプによって、前置濾過アセンブリの入口点から第1の中間パイプを介して通過するその出口点まで進む流路に沿った、ならびに第2の前置濾過構成要素によっておよび第4の中間パイプによって、同じ入口点から第2の中間パイプを介して通過するが同じ出口点まで進む流路に沿った圧力損失の平衡を促進する。
【0029】
その結果として、流体的に言うと、この配置は、前置濾過アセンブリ内で生物学的液体の非常に良好な分布を形成する。
【0030】
したがって、上記のことから、本発明による生物学的液体を処理するための装置は特に簡単で便利で経済的であるということになる。
【0031】
本発明による装置の好ましい簡単で便利で経済的な特徴によれば、
− 前記第1の前置濾過構成要素および前記第2の前置濾過構成要素は、前記それぞれの入口ノズルおよび前記それぞれの出口ノズルが突出する側面をそれぞれ有し、
− 前記前置濾過アセンブリは、前記プラットフォームに配置される第1の支持体に取り付けられ、
− 前記第1の支持体は、前記第1の前置濾過構成要素および前記第2の前置濾過構成要素を受け止めるための少なくとも1つの部材、ならびに前記プラットフォームに当てるための少なくとも1つの足部が設けられる構成要素が突出する取付け部を備え、
− 前記プラットフォームは、後方に配置され、かつ前記プラットフォームの前記前後方向に対して横方向に延在する固定用棒が設けられる金属構造体を備え、前記第1の支持体の前記取付け部は、前記固定用棒に載るように構成されるチャンネル状上部を有し、
− 前記プラットフォームは、後方に配置され、かつ前記プラットフォームの前記前後方向に対して横方向に延在する支持棒が設けられる金属構造体を備え、前記第1の支持体の取付け部は、少なくとも1つの肩状部が設けられ、かつ前記支持棒に当たるように構成される下部を有し、
− 前記第1の支持体は、前記取付け部に取り付けられる締付板を備え、前記構成要素は、前記締付板に締め付けられるように構成される接続部分を有し、
− 前記装置は、前記前置濾過アセンブリの前記出口点に結合され、前記濾過アセンブリに結合される第5の中間パイプと、前記第5の中間パイプに設置され、前記前置濾過アセンブリの前記出口点に面する前記プラットフォームに配置される少なくとも1つの弁のグループと、前記少なくとも1つの弁のグループと前記濾過アセンブリとの間の前記第5の中間パイプに設置される圧力センサとを備え、
− 前記少なくとも1つの弁のグループおよび前記圧力センサは、前記プラットフォームの前記前後方向において前記プラットフォームに配置される同一の第2の支持体に取り付けられ、
− 前記第2の支持体は、前記少なくとも1つの弁のグループを受け止めるための少なくとも1つの部材、および前記圧力センサを受け止めるための部材と、前記プラットフォームに当てるための少なくとも1つの足部とが設けられる構成要素がそこから延在する取付け部を備え、
− 前記プラットフォームは、後方に配置され、かつ前記プラットフォームの前記前後方向に対して横方向に延在する固定用棒および支持棒が設けられる金属構造体を備え、前記第2の支持体の前記取付け部は、前記固定用棒に載るように構成されるチャンネル状上部と、少なくとも1つの肩状部が設けられ、前記支持棒に当たるように構成される下部とを有し、
− 前記装置は、前記プラットフォームが設けられるフィルタカートを備え、
− 前記濾過アセンブリは、前記フィルタカートに配置され、装置は、前記ポンプが配置されるポンプカートを備え、前記フィルタカートは、前記プラットフォームの前記前後縁部によって前記ポンプカートに対して並置され、
− 前記フィルタカートは、前記ポンプカートに少なくとも部分的に入れ子にされるように構成され、
− 前記ポンプカートは、前記フィルタカートが入れ子状構成で前記ポンプ下で摺動され、少なくとも部分的に前記ポンプの下に配置され得るように構成される前記ポンプのための支持プラットフォームを有し、その入れ子状構成では、前記前置濾過アセンブリは、前記ポンプカートの前記支持プラットフォームの下に少なくとも部分的に配置される。
【0032】
次に、本発明の開示が、添付の図面を参照して、実例および非限定的実施例を介して下に示される実施形態の説明によって続けられる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】分離型形態の、最先端の技術水準による装置を斜視で表した図である。
図2図1の装置の第2のカートの異なる実施形態を斜視で表した図である。
図3】本発明によるウイルス滞留処理のための装置の回路の概略図である。
図4図1の第1のカート1に、かつ図2の第2のカート102に配置されるようになっている、本発明による装置の再使用可能で使い捨て可能な構成要素を斜視で表した図である。
図5図4に示される構成要素によって構成される再使用可能な支持体を斜視で表した図である。
図6図4に示される構成要素によって構成される再使用可能な支持体を斜視で表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図4を参照して、ウイルス滞留によって生物学的液体を処理するための装置の再使用可能で使い捨て可能な構成要素が示されており、これは、示されていない第1のカートおよび第2のカートに取り付けられるようになっているが、これは、図1の第1のカート1と、および図2の第2のカート102とそれぞれ同様である。
【0035】
図3を参照して、ウイルス滞留による処理の場合は、第1のカート1および第2のカート102に取り付けられる再使用可能で使い捨て可能な構成要素を用いて製造される、生物学的液体を処理するための回路についてまず第一に説明が行われる。
【0036】
処理されるべき生成物は、最初のうちは、培養バイオリアクターによって、または先の処理によって液体で充填されるソースバッグ131内にある。
【0037】
このソースバッグ131は、雄コネクタ135を介して第1の回路部160に接続され、この第1の回路部160は、ソースバッグ131からウイルス濾過構成要素150の入口点149まで延在する。
【0038】
雄コネクタ135は、第1の主要な使い捨て可能な可撓性パイプ108に接続され、これには、雌コネクタ136がそれ自体設けられる。
【0039】
第1の可撓性パイプ108に、オペレータは、回路の清潔さを管理するために、または処理を行う構成要素を通して液体を押すために、それぞれ、緩衝液、水酸化ナトリウム(NaOH)、または純水などのリンス液のような生成物を収容する他のバッグ132、133、または134を接続することができる。
【0040】
また、これらのバッグ132〜134には、第1の可撓性パイプ108の雌コネクタ136と協働するようになっている雄コネクタ135が設けられる。
【0041】
隔離弁128および129が、第1のパイプ108内の液体の流れを可能にしまたは阻止するようにコネクタ135、136の上流および下流で可撓性パイプにさらに取り付けられる。
【0042】
弁128および129が開いており、ここに蠕動ポンプであるポンプ105が作動すると、生物学的液体は、ソースバッグ131から吸い込まれ、第1のパイプ108に入る。
【0043】
この第1のパイプ108は、フローポンプ105と協働するようになっている部分108aを有する。
【0044】
第1のパイプ108は、フローポンプ105の下流に部分108bを有し、これは、第1の圧力センサ107、および温度センサ109に結合され、そのセンサ107および109は、前置濾過アセンブリ114の上流の圧力の値および温度の値をそれぞれ測定する。
【0045】
その他の端部において、第1のパイプ108の部分108bは、前置濾過アセンブリ114の入口点に結合され、その入口点は、第1のT字状分岐コネクタ137に属する。
【0046】
この前置濾過アセンブリ114は、ウイルス滞留動作を開始するように並列に取り付けられる2つの同一の前置濾過構成要素115aおよび115bを備える。
【0047】
入口点は、第1のパイプ108の部分108bの端部に接続される第1のT字状分岐コネクタ137の第1の分岐に設置され、その第2の分岐は、第1の中間パイプ152に接続され、第3の分岐は、第2の中間パイプ153に接続される。
【0048】
第1の中間パイプ152は、第1の前置濾過構成要素115aの入口ノズル157に接続され、その入口ノズル157の入口開口と連通する。
【0049】
第2の中間パイプ153は、第2の前置濾過構成要素115bの入口ノズル158に接続され、その入口ノズル158の入口開口と連通する。
【0050】
依然としてフローポンプ105の作用で処理する液体は、各前置濾過構成要素115a、115bを通過し、第1の前置濾過構成要素115aの出口ノズル159に設けられる出口開口によって、および第2の前置濾過構成要素115bの出口ノズル151に設けられる出口開口によってそこからそれぞれ出て行く。
【0051】
次に、液体は、前置濾過アセンブリ114の出口点に流れる。
【0052】
この出口点は、第2のT字状分岐コネクタ156に属し、その第1の分岐は、第3の中間パイプ154に接続され、第2の分岐は、第4の中間パイプ155に接続され、第3の分岐は、第5の中間パイプ147に接続される。
【0053】
第3の中間パイプ154は、第1の前置濾過構成要素115aの出口ノズル159に接続される。
【0054】
第4の中間パイプ155は、第2の前置濾過構成要素115bの出口ノズル151に接続される。
【0055】
第5の中間パイプ147は、隔離弁161が設けられる第6の中間パイプ148が通じる第3のT字状分岐コネクタを有する。
【0056】
この第6の中間パイプ148は、適応される雌コネクタに接続されることができるその端部に雄コネクタを有し、これは、ドレン管への排出用のパイプによって、あるいはサンプリングバッグまたは廃液バッグによってさえ運ばれる。
【0057】
第5の中間パイプ147は、そのT字状分岐コネクタと前置濾過アセンブリ114の出口点との間に配置される隔離弁162をさらに有する。
【0058】
第5の中間パイプ147は、その端部において、ウイルス滞留動作を終了するようになっているウイルス濾過構成要素150の入口点149にさらに接続される。
【0059】
この第5の中間パイプ147には、そのT字状分岐コネクタと入口点149との間に隔離弁163が設けられる。
【0060】
この場合、第5の中間パイプ147は、第2の圧力センサ110に結合される。
【0061】
ウイルス濾過構成要素150は出口点138を有し、これに、出口点138から収集バッグ118まで延在する第2の回路部170が接続される。
【0062】
このウイルス濾過構成要素150を去ると、液体は、出口点138に接続され、かつ隔離弁168が設けられる第7の中間パイプ140の中に流れる。
【0063】
第7の中間パイプ140は、隔離弁164が設けられる第8の中間パイプ141が通じる第4のT字状分岐コネクタを有する。
【0064】
この第8のパイプ141は、適切な雌コネクタに接続されることができるその端部に雄コネクタを有し、これは、ドレン管への排出用のパイプによって、あるいはサンプリングバッグまたは廃液バッグによってさえ運ばれる。
【0065】
オペレータは、分析のために液体のサンプルを採取し、または回路に収容される液体を排出する必要がある場合にはこれらのバッグを使用する。
【0066】
第7の中間パイプ140は、第9の中間パイプ143の1つの端部に固締される雌コネクタが接続される雄コネクタ142で終わる。
【0067】
この第7の中間パイプ140には、そのT字状分岐コネクタと雄コネクタ142との間に隔離弁165が設けられる。
【0068】
第9の中間パイプ143は、最終濾過構成要素111のための入口点144にその他の端部において結合される。
【0069】
処理する液体は、処理液の無菌状態を確保するようにこの最終濾過構成要素111を通過する。
【0070】
最終濾過構成要素111およびウイルス濾過構成要素150は、濾過アセンブリを形成する。
【0071】
この最終濾過構成要素111を去ると、生物学的液体は、第2の可撓性の主パイプ112に入り、この第2の可撓性の主パイプ112は、その最終濾過構成要素111の出口点145に結合される。
【0072】
この第2のパイプ112には、液体の流れを可能にしまたは阻止するための隔離弁166が設けられる。
【0073】
その他の端部は、処理液を収集することが意図される収集バッグ118に直接接続される。
【0074】
バッグ118の近くで、第2のパイプ112は、1つの作業時に圧着されカットされるようになっている、Millipore NovaSeal(TM)タイプの構成要素を含む。
【0075】
また、T字状分岐コネクタが、必要に応じて、これにサンプリングバッグまたは廃液バッグまたはタンク(破線で示す)を接続できるようにこの第2のパイプ112に設けられ得る。また、隔離弁、およびNovaSeal(TM)タイプの同じ構成要素が、そこに設けられる場合がある。
【0076】
次に、上記で説明された回路を使用する装置が、図4図6を参照して説明される。第1のカートおよび第2のカートは図示されていないが、上で示したように、図4の再使用可能で使い捨て可能な構成要素は、図1の第1のカート1と同様な第1のカート上に、および図2の第2のカート102と同様な第2のカート上に配置されるようになっている。
【0077】
ポンプ105、第1の圧力センサ107、および温度センサ109は、第1のカート1のプラットフォーム4に取り付けられる。
【0078】
ソースバッグから来る第1のパイプ108は、ポンプ105に接続され、その第1のパイプ108のうちの部分108bは、第1の圧力センサ107、および温度センサ109を通過し、第2のカート102上の前置濾過アセンブリ114の方へ通ずる。
【0079】
前置濾過アセンブリ114は、そのプラットフォーム103の前後縁部116に沿って、第2のカート102のプラットフォーム103の上面113上で前後方向に配置される。
【0080】
この前置濾過アセンブリ114は、第2のカート102の固定用棒122に固定される第1の支持体171に取り付けられ、これは、上面113に載る。
【0081】
前置濾過アセンブリ114のためのこの第1の支持体171は、そのチャンネルの内側が固定用棒122に載るように構成されるチャンネル状上部176と、その下部177の底部に肩状部178をそれぞれ有する2つの柱が設けられる下部177とを有するプラスチック材料の取付け部175を有する。
【0082】
空間が、この下部177の2つの柱の間に画定される。
【0083】
下部177の柱は、第2のカート102の支持棒123に当たるようになっており、各肩状部178は、取付け部175を第2のカート102の金属構造体119に保持するために、その支持棒123の下縁部に行き当たるようになっている。
【0084】
取付け部175は、上面113に載らないように懸架される。
【0085】
第1の支持体171は、取付け部175から突出する金属ロッド179をさらに有する。
【0086】
金属ロッド179は、取付け部175の背面にネジ止めされる締付板190に溶接されるように構成される取付け部(図示せず)を有する(図5)。
【0087】
取付け部175および板190は、ネジ191によって共に締め付けられる。
【0088】
ロッド179は、1つの柱に沿って通過する空間の1つの側部から、プラットフォーム103の前面に向かって取付け部175から延在し、上面113に載る2つの垂直支持足部180を有する。
【0089】
このロッド179は、ロッド179に沿って互いから規則正しく間隔配置された4つのU字状金属部品181をさらに有する。
【0090】
各部品181のUの分岐間の分離間隔、および2つの連続する部品181を分離する距離は、それらの部品181の対がそれぞれの前置濾過構成要素115a、115bを受け止めることができるように決定される。
【0091】
したがって、第1および第2の前置濾過構成要素115a、115bは、受け部材を構成する2つの部品181で金属ロッド179の上にそれぞれ受け止められる。
【0092】
したがって、これらの前置濾過構成要素115aおよび115bは、プラットフォーム103の前後縁部116に沿って前後方向に位置合わせされる。
【0093】
これらの第1および第2の前置濾過構成要素115aおよび115bはそれぞれ、プラットフォーム103前後縁部116に対して第1および第2の前置濾過構成要素115a、115bの反対側に配置される、それぞれの入口ノズル157、158、およびそれぞれの出口ノズル159、151を有する。
【0094】
ここに、入口ノズル157、158および出口ノズル159、151は、第1および第2の前置濾過構成要素115a、115bのそれぞれの面195、194上に対角関係に配置される。
【0095】
前置濾過アセンブリ114の入口点を備える第1のT字状分岐コネクタ137は、第1の前置濾過構成要素115aの入口ノズル157の近くに配置される。
【0096】
前置濾過アセンブリ114の出口点を備える第2のT字状分岐コネクタ138は、第2の前置濾過構成要素115bの出口ノズル151の近くに設置される。
【0097】
第1の主パイプ108の部分108bは、第1のT字状分岐コネクタ137の入口点まで延在する。
【0098】
第1の中間パイプ152は、そのコネクタ137の分岐から第1の前置濾過構成要素115aの入口ノズル157まで延在し、第2の中間パイプ153は、コネクタ137の他の分岐から第2の前置濾過構成要素115bの入口ノズル158まで延在する。
【0099】
第3の中間パイプ154は、第1の前置濾過構成要素の出口ノズル159から第2のT字状分岐コネクタ156の分岐まで延在し、第4の中間パイプ155は、第2の前置濾過構成要素115bの出口ノズル151からそのコネクタ156の他の分岐まで延在する。
【0100】
このコネクタ156の第3の分岐は、第5の中間パイプ147が接続する前置濾過アセンブリ114の出口点に対応し、隔離弁162の方へ通じ、この隔離弁162は、第2の分岐コネクタ156、および特に前置濾過アセンブリ114の出口点に面して設置される。
【0101】
弁162は、第1の支持体171のそばに配置される第2の支持体172に取り付けられる2つの他の弁161および163を含む弁のグループの一部を形成し、この第1の支持体171は、第1および第2の前置濾過構成要素115aおよび115bのそれぞれの面194および195に向かう。
【0102】
それらの構成要素の側面で解放される空間のために、中間導管152〜155を前置濾過構成要素115aおよび115bに接続することが特に便利であるということが明らかに理解できる。
【0103】
また、第2の支持体172に、第2の圧力センサ110が取り付けられる。
【0104】
第2の圧力センサ110は、欧州特許第2228635号明細書に説明されているようなタイプのセンサである。
【0105】
弁161〜163のグループ、およびセンサ110は、上面113上で前後方向に位置合わせされる。
【0106】
第2の支持体172は、第1の支持体171の取付け部175とあらゆる点で同一の取付け部175を有する。
【0107】
したがって、この第2の支持体172は、固定用棒122に固定され、支持棒123に当たる。
【0108】
第2の支持体172は、2つの下部177の位置において、すなわちそれらの2つの部分177の間に形成される空間のそれぞれ両側に、取付け部175からそれぞれ突出する2つの金属ロッド182を備えるという点で第1の支持体171と異なる。
【0109】
2つのロッド182は、上面113の前面に向かって並列に延在し、それぞれは、その上面113に載る支持足部180を有する。
【0110】
これらのロッド182の端部において、前面に向かって、弁161〜163が取り付けられる支持プレート183が強固に取り付けられる。
【0111】
この支持プレート183は、受入部材を形成する。
【0112】
そのプレート183と取付け部175との間に、他のプレート184がロッド182に固締される。
【0113】
このプレート184は、第2の圧力センサ110のための受入空間を画定する4つの垂直に延在するスタッド185を有する。
【0114】
このプレート184は、受入部材を形成する。
【0115】
第5の中間パイプ147は、弁162および弁163の位置のところの第3のT字状コネクタを介して通過し、第2の圧力センサ110まで延在し、ウイルス濾過構成要素150の方へ続いている。
【0116】
弁161を通過する第6のパイプ148は、第5の中間パイプ147の第3のT字状分岐コネクタから離れる。
【0117】
ウイルス濾過構成要素150は、プラットフォーム103の前後縁部117に向かって第2の支持体172のそばに配置される第3の支持体173に取り付けられる。
【0118】
この第3の支持体173は、支持体171および172のそれぞれの取付け部175と同一の取付け部175を有する。
【0119】
したがって、この第3の支持体173は、固定用棒122に固定され、支持棒123に当たる。
【0120】
第3の支持体173は、第2の支持体構造172の2つのロッド182よりも短い2つのロッド185を有するという点で第2の支持体172と異なる。
【0121】
これらの2つの金属ロッド185には、上面113に配置される2つの支持足部180がそれらの端部に設けられる。
【0122】
この第3の支持体173は、ウイルス濾過構成要素150のための支持プレート(目に見えない)をさらに有し、そのプレート上に、ウイルス濾過構成要素150が配置される。
【0123】
第5のパイプ147は、ウイルス濾過構成要素150にその入口点で入り、そのウイルス濾過構成要素150の出口点から弁168まで延在するのは第7の中間パイプ140である。
【0124】
この弁168は、弁164および165をさらに備える弁の他のグループの一部を形成する。
【0125】
これらの弁164、165、および168は、第4の支持体174に取り付けられ、弁168はウイルス濾過構成要素150に面している。
【0126】
この第4の支持体174は、支持体171、172、および173の取付け部175と同一の取付け部175を有する。
【0127】
したがって、この第4の支持体174は、固定用棒122に固定され、支持棒123に当たる。
【0128】
第4の支持体174は、プラットフォーム103の前後縁部117の近くに、第3の支持体173のそばに配置される。
【0129】
この第4の支持体174は、第2の支持体172の長さに実質的に等しい長さから成る。
【0130】
この第4の支持体174は、第1の水平面内で延在する第1の部分と、第1の水平面よりも下方に設置される第2の水平面内で延在する第2の部分と、第1の水平面および第2の水平面よりも高所に設置される第3の水平面内で延在する第3の部分とを有する2つの金属ロッド186を備えるという点で、第2の支持体172と異なる。
【0131】
これらの2つの金属ロッド186には、上面113に載る支持足部180がそれらの端部にそれぞれ設けられる。
【0132】
ロッド186の第1の部分の位置において、受け部材を形成する支持プレート187が固締され、これは、弁164、165、および168のグループを支持するようになっている。
【0133】
ロッド186の第3の部分の位置において、受け部材を形成し、各ロッド186に取り付けられる、ハンモックの形の支持体188が配置され、その支持体188の中に、最終濾過構成要素111が差し込まれる。
【0134】
スクリーン形成プレート189が、それらのロッド186の第2の部分および第3の部分を接合するロッド186の垂直部分の位置において支持体174にさらに固締される。
【0135】
このスクリーン形成プレート189は、第9の中間パイプ143が通過するための切抜きを有する。
【0136】
第7のパイプ140の端部に設置される雄コネクタ142は、ロッド186の第2の部分の位置に見出されることになる。
【0137】
したがって、弁168および弁165の位置において、この第7のパイプ140は、第4のT字状分岐コネクタを介して雄コネクタ142まで通過する。
【0138】
第8のパイプ141が、第7のパイプ140の位置において第4のT字状分岐コネクタから離れ、弁164を通って通過する。
【0139】
雄コネクタ142に、第9の中間パイプ143の端部に固締される雌コネクタが接続され、この第9の中間パイプ143は、最終濾過構成要素111に達するようにプレート189の切抜きを通過する。
【0140】
第2の可撓性の主パイプ102は、その濾過構成要素111の出口点から延在する。
【0141】
処理する液体は、第1の圧力センサ107からおよび温度センサ109から、前置濾過アセンブリ114に向かって、フローポンプ105の下流の第1の主パイプ108内を流れ、次いで、第1の圧力センサ107による圧力測定、および温度センサ109による温度測定を受ける。
【0142】
第1の分岐コネクタ137の位置において、液体は、第1の中間パイプ152および第2の中間パイプ153に分割される。
【0143】
次に、液体は、2つの前置濾過構成要素115aおよび115bを通過し、そこからそれぞれ出てきて第3の中間パイプ153および第4の中間パイプ154にそれぞれ入り、第2の分岐コネクタ156に達して、そしてそこで、液体が集まり、次いで第5の中間パイプ147の中に流れる。
【0144】
分岐コネクタ137および156、ならびに前置濾過構成要素115aおよび115bの入口および出口ノズルの配置によって、前置濾過アセンブリ114に入りそこから出てくる液体の良好な分布が確保される。
【0145】
次に、液体は、弁161、162、および163のグループを介して第5の中間パイプ147に流れ、そしてそこで、ウイルス濾過構成要素150に入る直前に第2の圧力センサ110による圧力測定を受ける。
【0146】
第2の圧力センサ110はウイルス濾過構成要素150の近くにあるので、測定は特に正確である。
【0147】
次に、液体は、ウイルス濾過構成要素150を通過し、これから、弁164、165、および168のグループを介して雄コネクタ142に通ずる第7の中間パイプ140の中に出てくる。そのコネクタ142は、液体が次いで最終濾過構成要素111に通ずる第9の中間パイプ143に入るように、雌コネクタに接続される。
【0148】
次に、液体は、最終濾過構成要素111を通過し、そこから第2の可撓性の主パイプ112の中に出てくる。
【0149】
次に、液体は、カート102に配置される収集バッグの中に送られる。
【0150】
例示されていない変形において、
− 前置濾過アセンブリは、2つの別個の部品によって形成される2つの前置濾過構成要素を有するのでなく、同じケーシングの中に一体化された2つの前置濾過構成要素によって形成され、
− 再使用可能で使い捨て可能な構成要素のための支持体は、プラスチック材料の取付け部、ならびに金属材料から成る1つまたは複数のロッドおよび受け部材を有するのではなく、それらの支持体は、その代わりに、完全にプラスチック材料から、または完全に金属材料から成り、
− 再使用可能で使い捨て可能な構成要素のための支持体は、任意のロッドを有するのではなく、無孔板によって形成され、
− 再使用可能で使い捨て可能な構成要素のための支持体の取付け部は、懸架されるのではなく、それらの取付け部は、その代わりに、プラットフォームの上面に配置される下部を有し、
− 再使用可能で使い捨て可能な構成要素のための支持体は、取付け部と、その取付け部から突出する構成要素とを有するのではなく、その代わりに、その長さの大部分にわたってプラットフォームの上面に載るブロックによって形成され、
− 第1および第2の前置濾過構成要素を受け止める部材は、U字状ロッドによって形成されるのではなく、容器または板によって形成され、
− 圧力センサ支持体は、任意のスタッドを有するのではなく、その支持体は、その代わりに、いかなるスタッドもない中空円筒体または平板によって形成される。
【0151】
より一般的には、本発明は、説明され表された実例に限定されるものではないことに留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6