【実施例1】
【0038】
図1に示すように、本実施例の回胴式遊技機1の前面には表示窓2(3×3の停止図柄の有効領域を表示可能とする)を備えた表示パネル3が設置されている。
【0039】
表示窓2の背後には3本のリール4(それぞれを区別する場合は、左から順にリール4L、4C、4R、その他の部品等についても左、中、右を区別する場合は符号にL、C、Rを添える。)を有する図示しない回胴機構部が配されており、各リール4に設けられている図柄の中の3図柄ずつを表示窓2から視認できる。また、表示窓2の周囲にはベットランプ5や複数のデジタル表示装置6等が配されている。リール4L、4C、4Rは、本発明の複数の回胴に相当する。
【0040】
表示窓2の下方には、ベットスイッチ7、始動レバー(回胴始動レバーとも呼称する)8、停止スイッチ9(それぞれを区別する場合は、左から順に停止スイッチ9L、9C、9R)、メダル投入口10等を備える操作部11が設けられている。そして、最下部には受皿12やスピーカボックス13等を備える下部構造部14が設けられている。
本実施例の停止スイッチ9L、9C、9Rは、図示前後方向に可動する可動部を備え、該可動部は弾性部材等による付勢手段により常時前方に向かって付勢され、該付勢力に抗して可動部を待機位置にて抑止する飛び出し防止手段と、を更に備え、可動部が待機位置にあるときOFF状態を維持し、可動部が後方に押し込まれて作動位置に変位することでON状態となり、作動位置を維持している間はON状態を維持するが、押し込み力を解除することで付勢力により前記待機位置に復帰してOFF状態となるように、構成されている。すなわち、周知の押しボタン式スイッチで構成されている。
なお、以下の説明において、停止スイッチは停止ボタンとも呼称する場合がある。
【0041】
回胴式遊技機1の電気的接続は、
図2に示す通りに構成されており、主制御基板40は図示しないが、ワンチップマイコン、入力ポート、出力ポート等を備えている。
【0042】
主制御基板40には、ベット(BET)スイッチ7の操作信号、精算スイッチ16の操作信号、メダル投入口10のメダル投入口スイッチによるメダル検出信号、始動レバー8の操作信号(始動信号)、停止スイッチ(図には回胴停止スイッチと記載)9L〜Rの操作信号、各リール4の位置検出センサ(図には回胴位置検出センサと記載)41の信号等が入力される。
【0043】
主制御基板40の出力側には、クレジット表示装置42、ベット(BET)数表示装置43、払出メダル数表示装置44、RBゲーム数表示装置45、RB実行数表示装置46、カウント数表示装置(図にはカウント表示装置と記載)47、回胴駆動モータ28L、28C、28R、回胴投光ランプ31L、31C、31R、中継基板48が接続されている。
【0044】
主制御基板40は、マイコンがプログラムに従って動作することにより、上述のベットスイッチ7の操作信号等に基づいてクレジット表示装置42、ベット数表示装置43、払出メダル数表示装置44、RBゲーム数表示装置45、RB実行数表示装置46、カウント数表示装置47の表示、回胴駆動モータ28の回転、停止、回胴投光ランプの点灯、消灯等を制御する。
【0045】
中継基板48には音・ランプ制御基板49が接続されており、主制御基板40は中継基板48経由で音・ランプ制御基板49に指令データを送ることで、効果音などの音声出力と電飾類の点灯、消灯を間接的に制御する。
【0046】
なお、演出画像表示装置が備えられることがあり、その場合、演出画像表示装置を制御するための演出画像表示基板が音・ランプ制御基板49に接続される。演出画像表示基板は、主制御基板40が中継基板48に送出した指令データ又はこのデータに基づいて音・ランプ制御基板49が生成したデータを受信し、これに従って演出画像表示装置を制御する。
【0047】
この構成の場合、払出メダル数表示装置44、RBゲーム数表示装置45、RB実行数表示装置46及びカウント数表示装置47のいずれか又は全部を廃して、その表示を演出画像表示装置にて行ってもよい。
さらに、このような演出画像表示装置を備えた構成によれば、後述する本実施例における第1告知演出、第2告知演出、経過時間報知演出、および告知演出種別報知演出等の演出を、より好適に実施可能となる。
【0048】
また、主制御基板40には払出制御基板50が双方向通信回路として接続されており、払出制御基板50は主制御基板40から受信した払出要求データに基づいて獲得メダル払出装置51(払出手段)を稼働させてメダルの払出を行わせる。その際に、払出制御基板50は払出検出スイッチ52の検出信号に基づいて払出されるメダルを計数する。
【0049】
図3に示すとおり、各リール4L(左図柄)、4C(中図柄)、4R(右図柄)には、それぞれの図柄配設位置1乃至21に対応して21個の図柄(重複しているので図柄の種類は7種類)が印刷されている。各リール毎に図柄の配列や種類毎の個数は異なっているが、どのリールも図柄配設位置21の位置に、チャンス図柄が配置されている。チャンス図柄によるチャンス目は、何らかの当選契機を期待できる出目であるが、それ自体の停止表示によって払い出しが行われることが無いハズレ図柄である。
【0050】
次に回胴式遊技機1の動作を、主制御基板40が実行する処理に従って説明する。
図4に示す回胴始動処理は遊技(ゲーム)を開始するための処理である。
【0051】
回胴始動処理が開始されると、主制御基板40はリプレイか否かを判定する(S100)。S100が否定判定ならメダル投入を有効にし(S105)、規定数のメダルが投入されたか否かを判断する(S110)。本実施例の場合、メダルを3枚投入することによって遊技が可能になる。なお、予め不特定数のメダルを投入しておいてクレジット遊技とすることができ、その場合は投入枚数に対応する回数だけベットスイッチ7をオン操作する。該オン操作に対応したクレジット数が減算され、減算後のクレジット数が本実施例ではメダル3枚に対応するクレジット数以上残っている場合には、クレジット遊技が可能となっており、これに満たない場合、すなわちメダル3枚未満に対応するクレジット数の場合には、クレジット遊技が不能となり、ゲームを行うためにはメダルの追加投入が必要となる。
S110の判定処理は、メダル投入口10に規定枚数のメダルが投入されたか否か、或いは、予めクレジットされたクレジット数からベットスイッチ7をオン操作することで規定枚数のメダルに対応するクレジット数が減算されたか否か、を判定するものである。
【0052】
S100が肯定判定又はS110が肯定判定(S100:YES、S110:YES)の状態で、始動レバー8が操作されれば(S115:YES)、S120に処理を移行する。
S120では、S115の肯定判定の結果、すなわち始動レバー8の操作に基づき、第2告知演出フラグに1が設定されているか否かの判定処理を実行する。第2告知演出フラグは、後述する本発明の第2告知演出を実行するか否かを示唆するためのフラグであり、1が設定されることで第2告知演出を実行する旨を、また、0が設定されていることで非実行を示唆する。第2告知演出フラグおよび当該フラグの設定処理等については、後で詳述するものとする。
【0053】
S120において否定判定(S120:NO)であれば、S140に処理を移行し、肯定判定(S120:YES)であれば、S125にて第2告知演出実行処理(S125)を行う。次いで、第2告知演出実行処理にて生成された指示コマンド等を、サブ制御手段としての音・ランプ制御基板49に送信する指示コマンド送信処理(S130)を実行し、さらに第2告知演出フラグに0を設定して(S135)、S140に処理を移行する。
S135の終了後、あるいはS120において否定判定がなされた場合、内部抽選処理(S140)を行う。内部抽選処理(本願発明の当選判定手段に該当)については
図5、
図6を用いて後述する。
【0054】
なお、上述したように、S125の第2告知演出は、本発明の要部であり後で詳述するが、ここで概略のみ説明する。
本実施例の第2告知演出は、ここまで説明してきた回胴開始処理により開始された当該ゲームの1回前のゲームにおいて、内部的にボーナス(BBまたはRB)に当選したが、ボーナス図柄が表示されなかったことでボーナスが成立しなかった場合に、後述する条件の成立によって、ボーナス非成立の次のゲームすなわち当該ゲームにおいて、ボーナス当選している旨を報知する演出である。
【0055】
S140の処理に続いては、3個のリールの回転を開始する回転駆動開始処理(S145)を行う。この際に、内部抽選処理で決まった当選役に対応した図柄の組合せ(入賞組合せ)を遊技者に認識させ得る態様で、例えば入賞組合せを表示した状態で、これを遊技者が視認可能な低速で回転させたり、その組合せを表示した状態でリール4を一旦停止させる等の役報知を行うことがある。この役報知により、その回胴式遊技機1の動作を熟知した遊技者でなくとも内部抽選で当たっていることを容易に認識できる。
本実施例では、このような役報知の機能に加えて、本発明の要部として上述した第2告知演出実行処理や、後述する第1告知演出実行処理を備え、これにより、内部抽選による当選結果を、遊技者の状態や嗜好に対応したタイミングで、遊技者に知らしめることが可能となっている。
【0056】
S145の処理の後、あるいはS110において否定判定(S110:NO)又はS115において否定判定(S115:NO)ならばリターンに抜けて、本処理を終了する。以上が本実施例における回胴始動処理の内容となる。
【0057】
次に、
図4に示したS140の内部抽選処理について、
図5、および
図6を参照して詳細に説明する。尚この内部抽選処理は、本願発明における当選判定手段を含む処理となる。
【0058】
先ず、
図5を参照して、本実施例の主制御基板40は、内部抽選処理を開始すると、BB(ビッグボーナス)又はRB(レギュラーボーナス)フラグが1にセットされているか否かを判定する(S200)。何れかのフラグに1が設定されている場合にはS300に処理を移行し、どちらのフラグもセットされていなければ(S200:NO)、始動レバー8の操作時に取得した内部抽選用乱数がBBの当り値か否かを判定する(S205)。肯定判定ならば(S205:YES)、仮BBフラグに1をセットする(S210)。
【0059】
S205が否定判定(内部抽選用乱数がBBの当たり値ではない)ならば(S205:NO)、内部抽選用乱数がRBの当り値か否かを判定する(S215)。肯定判定ならば(S215:YES)、仮RBフラグに1をセットする(S220)。
【0060】
本実施例のチャンス目(特殊図柄)は、BBに対応したものであるため、S210の処理で設定されたフラグに対応して停止表示するが、S220で設定されたRB当選状態を示すフラグに対応して停止表示する特殊図柄としてもよく、更にそれぞれのフラグに対応する特殊図柄を1個ずつ設けても良い。また、どちらのフラグ(BBorRB)が設定された場合でも1個の同じ特殊図柄を兼用のチャンス目としても良い。
【0061】
次に、主制御基板40は、S210またはS220の終了後、あるいはS215の否定判定(S215:NO)となった場合、S225において、仮BBフラグまたは仮RBフラグに1が設定されているか否かの判定処理を実行する(S225)。
S225の結果が否定判定であれば(S225:NO)、S240に処理を移行する。また、S225の結果が肯定判定であれば(S225:YES)、S230に処理を移行する。
【0062】
主制御基板40は、S230において、現在のクレジット数が3未満であるか否か、すなわち本実施例では1回のゲームを新たにメダル投入をする必要無く実行可能なクレジット数であるか否か、の判定処理を実行する(S230)。
S230の結果が否定判定であれば(S230:NO)、S240に処理を移行する。また、S230の結果が肯定判定であれば(S230:YES)、S235に処理を移行する。
【0063】
主制御基板40は、S235において、所定時間変更処理を実行する(S235)。所定時間については後で詳述するが、本実施例の基底の所定時間(
図12参照)は、例えば3.0secが設定されている。これに対して、所定時間変更処理が実行されることで、例えば0.1secに変更するように構成されている。
このように、本実施例のS235では、クレジット数が予め定められた数値に満たない場合には、本発明の
比較値を変更する。
【0064】
主制御基板40は、S235の終了後、あるいはS225またはS235で否定判定となった場合、S240において、スイカ役の当たり値か否かの判定処理を実行する(S240)。
S240の結果が否定判定であれば(S240:NO)、S250に処理を移行する。また、S240の結果が肯定判定であれば(S240:YES)、S245に処理を移行する。
そして、主制御基板40は、S245において、スイカ役が当選したことを示唆するスイカフラグに1を設定し(S245)、本処理を終了する。
【0065】
主制御基板40は、S240で否定判定となった場合、S250において、ベル役の当たり値か否かの判定処理を実行する(S250)。
S250の結果が否定判定であれば(S250:NO)、S260に処理を移行する。また、S250の結果が肯定判定であれば(S250:YES)、S255に処理を移行する。
そして、主制御基板40は、S255において、ベル役が当選したことを示唆するベルフラグに1を設定し(S255)、本処理を終了する。
【0066】
主制御基板40は、S250で否定判定となった場合、S260において、チェリー役の当たり値か否かの判定処理を実行する(S260)。
S260の結果が否定判定であれば(S260:NO)、S270に処理を移行する。また、S260の結果が肯定判定であれば(S260:YES)、S265に処理を移行する。
そして、主制御基板40は、S265において、チェリー役が当選したことを示唆するチェリーフラグに1を設定し(S265)、本処理を終了する。
【0067】
主制御基板40は、S260で否定判定となった場合、S270において、リプレイ(再遊技)役の当たり値か否かの判定処理を実行する(S270)。
S270の結果が否定判定であれば(S270:NO)、すなわち内部抽選用乱数が何れの小役の当り値にも該当しないときは本処理を終了する。また、S270の結果が肯定判定であれば(S270:YES)、S275に処理を移行する。
そして、主制御基板40は、S275において、リプレイ役が当選したことを示唆するリプレイフラグに1を設定し(S275)、本処理を終了する。
【0068】
このように、本実施例の内部抽選処理では、ボーナス(BB、RB)当選と、小役(スイカ、ベル、チェリー、およびリプレイ)当選に係る、同時抽選、すなわちボーナスと小役が共に当選する可能性を有する抽選システムを採用している。本実施例の主制御基板40は、仮BBフラグまたは仮RBフラグに1が設定されているか否かに拘わらず、小役抽選を実行し、抽選結果が当選であれば当該当選した小役に係るフラグに1を設定可能に構成されている。
【0069】
主制御基板40は、S200にて肯定判定であった場合に移行するS300(
図6参照)において、BBフラグに1が設定されているか否かの判定処理を実行し(S300)、肯定判定なら(S300:YES)、RBフラグも1か否か判定する(S305)。
【0070】
S305も肯定判定なら(S305:YES)、内部抽選用乱数が特別役の当たり値か否か判定し(S310)、肯定判定なら(S310:YES)、特別役フラグを1にセットし(S315)、リターンに抜ける。特別役の当たり値でなければ(S310:NO)リターンに抜ける。特別役は、BB又はRBの遊技中にのみ役として成立するものであり、通常の遊技中に揃っても払出は行われないものである。
【0071】
S305が否定判定なら(S305:NO)、内部抽選用乱数がJAC役の当たり値か否か判定し(S320)、肯定判定なら(S320:YES)、JAC役フラグを1にセットし(S325)、リターンに抜ける。
【0072】
JAC役の当たり値でなければ(S320:NO)、上述と同様にスイカ役の当り値か否か(S330)、ベル役の当り値か否か(S340)、チェリー役の当り値か否か(S350)を判定し、いずれかの役で肯定判定(当り)なら、その役フラグを1にセットする(S335、S345、S355)。何れかのフラグをセットする処理の後、又はS350の否定判定(S350:NO)の後リターンに抜ける。
【0073】
S300が否定判定(セットされているフラグがBBではなくRBフラグ)なら(S300:NO)、内部抽選用乱数が特別役の当たり値か否か判定し(S360)、肯定判定なら(S360:YES)、特別役フラグを1にセットする(S365)。S365の処理の後、又はS360が否定判定なら(S360:N0)リターンに抜ける。
【0074】
以上が本願発明における内部抽選処理となる。ここでは、複数の役フラグを重複して設定する仕様としているが、それぞれの役フラグを単独で設定する単役仕様としても何ら問題ない。また、BBと一般役(BB、RB以外の役)が重複当選している場合には、停止スイッチ9を操作すればBB又は一般役の引き込み制御を行う。
なお、内部抽選処理にて何らかの役に当選したとしても、予め定められた一定の時間を経過しても停止スイッチ9による停止操作が行われない場合には、ハズレ図柄が停止表示されて成立するようにリール4L、4C、4Rの駆動停止制御が行われる。
【0075】
次に、
図7乃至
図10を参照して、本実施例の主制御基板40が実行するリール停止処理について説明する。
図7乃至
図10は、主制御基板40が実行するリール停止処理のフローチャート1乃至4である。
リール停止処理は、上述した回胴始動処理によって回転を開始したリール4L、4C、4Rの停止制御のため、主制御基板40が定時割り込み処理において実行する処理である。
リール停止処理を開始すると先ず、主制御基板40は、S400において、リール4L、4C、4Rが回転中であるか否かの判定処理を実行し、リール4が回転中でなければすなわち否定判定であれば(S400:NO)、本処理を終了する。また、肯定判定であれば(S400:YES)、S405に処理を移行する。
【0076】
主制御基板40は、S405において、回転するリール4L、4C、4Rを停止させるための停止スイッチ(図には停止ボタンと記載)9L、9C、9Rについて、各々に対応したリール4を停止可能とする有効化処理が完了しているか否かの判定処理を実行し、未だ有効化されていなければすなわち否定判定であれば(S405:NO)、S410に処理を移行し、既に有効化が完了していればすなわち肯定判定であれば(S405:YES)、S420に処理を移行する。
【0077】
主制御基板40は、S410において、リール4L、4C、4Rの全ての回転速度が、一定の速度となっているか否かの判定処理を実行し、否定判定であれば(S410:NO)、本処理を終了し、肯定判定であれば(S410:YES)、S415に処理を移行し、停止スイッチ9L、9C、9Rを有効化する処理を実行する(S415)。
【0078】
主制御基板40は、S420において、停止スイッチ9L、9C、9Rの内、当該ゲーム中に最初に操作された停止スイッチが、ON状態となったか否かの判定処理を実行し、否定判定であれば(S420:NO)、S445に処理を移行し、肯定判定であれば(S420:YES)、S425に処理を移行する。
上述したように、当該ゲーム中において、最初に操作された停止スイッチを第1停止スイッチ、次に操作された停止スイッチを第2停止スイッチ、そして最後に操作された停止スイッチを第3停止スイッチとして説明する。第3停止スイッチは、他の2つのリール4が停止して、未だ1つだけ回転中のリール4を停止させるための本発明の最終停止スイッチを構成する。
【0079】
なお、本実施例では、何れの停止スイッチを、第1乃至第3停止スイッチと設定するかに係る構成を備える。例えば、ゲーム開始時には0に設定される停止スイッチフラグを備えて、何れかの停止スイッチがONされたときに前記停止スイッチフラグの値を判定する処理を行う。判定結果が、0であれば当該ONした停止スイッチを第1停止スイッチとし、1であれば第2停止スイッチとし、2であれば第3停止スイッチとする構成が好適である。
【0080】
さらに、停止スイッチがONされる毎に、上記構成により第1乃至第3停止スイッチを決定し、加えて、当該ONされた停止スイッチが停止スイッチ9L、9C、9Rの何れであるかを判定する処理を実行するよう構成することで、当該ゲームにおける停止スイッチ9L、9C、9Rが各々、第1乃至第3停止スイッチの何れに該当するかを決定且つ管理可能としている。
【0081】
主制御基板40は、S425において、当選役に基づいた第1リールの停止処理を実行開始し、S430に処理を移行する。すなわち、当該処理では、所謂引き込み制御が行われ、上述した内部抽選処理で何らかの役(BB、RB、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ)に当選してフラグが設定されている場合に、第1停止スイッチの操作タイミングが所定のタイミングであれば、当選役に対応した図柄を表示窓2で形成される有効領域内の有効ライン上に停止表示するよう、第1リールの停止位置を調整する駆動停止制御する処理である。
【0082】
具体的には、当選役がリプレイである場合には、第1リールのリプレイ図柄が必ず有効ライン上に停止され、当選役がベルである場合には、押し順が適切であれば、第1リールのベル図柄が必ず有効ライン上に停止される。また、リプレイ、ベル以外である場合には、第1リールの操作タイミングにおいて、第1リールの対応する図柄が有効ラインから予め定められたコマ数の範囲内に位置することを条件として、該図柄が有効ライン上に停止される。
【0083】
主制御基板40は、S430において、第1停止スイッチの操作を無効化する処理を実行し、S435に処理を移行する。
主制御基板40は、S435において、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)に対して、第1リールが停止されたこと、および当該ゲームで第1リールとなったのがリール4L、4C、4Rの何れであるかに係る情報信号、さらに、有効ライン上に停止された図柄を示すコマンドである第1リール停止信号を送信し、本処理を終了する。
【0084】
S420にて否定判定となった場合、主制御基板40は、S445(
図8参照)において、停止スイッチ9L、9C、9Rの内、当該ゲーム中の2番目に操作された停止スイッチが、ON状態となったか否かの判定処理を実行し、否定判定であれば(S445:NO)、S470に処理を移行し、肯定判定であれば(S445:YES)、S450に処理を移行する。
以下のS450乃至S460の処理は、上述した第1リールに係る処理と略同様である。
【0085】
主制御基板40は、S450において、当選役に基づいた第2リールの停止処理を実行開始し、S455に処理を移行する。
次いで、主制御基板40は、S455において、第2停止スイッチの操作を無効化する処理を実行し、S460に処理を移行する。
主制御基板40は、S460において、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)に対して、第2リールが停止されたこと、および当該ゲームで第2リールとなったのがリール4L、4C、4Rの何れであるかに係る情報信号、さらに、有効ライン上に停止された図柄を示すコマンドである第2リール停止信号を送信し、本処理を終了する。
【0086】
S445にて否定判定となった場合、主制御基板40は、S470(
図9参照)において、停止スイッチ9L、9C、9Rの内、当該ゲーム中の3番目、すなわち最終に操作された停止スイッチが、ON状態となったか否かの判定処理を実行し、否定判定であれば(S470:NO)、本処理を終了し、肯定判定であれば(S470:YES)、S475に処理を移行する。
【0087】
主制御基板40は、S475において、ボーナスに当選しているか否か、すなわち仮BBフラグまたは仮RBフラグに1が設定されているか否かの判定処理を実行し、否定判定であれば(S475:NO)S490に処理を移行し、肯定判定(S475:YES)であればS480に処理を移行する。
【0088】
主制御基板40は、S480において、本発明の経過時間或いは所定時間を計時するための計時タイマのカウントアップが既に実行開始されているか否かの判定処理を実行し、肯定判定(S480:YES)であればS490に処理を移行し、否定判定であれば(S480:NO)、S485に処理を移行する。
【0089】
主制御基板40は、S485において、第3停止スイッチのON状態の発生に基づいて計時タイマのカウントアップを実行開始し、S490に処理を移行する。このように、本実施例の計時タイマは、第3停止スイッチである本発明の最終停止スイッチがON状態(操作状態)となると、カウントアップを開始して、第3停止スイッチのON状態が維持されている時間の計時を行う手段である。また、本実施例の計時タイマは、S475にて仮BBフラグ又は仮RBフラグに1が設定されている、つまり内部的にボーナスが当選している場合に、カウントアップを開始するように構成されている。したがって、第3停止スイッチのON状態が発生しても、ボーナスが当選していない場合には、カウントアップが行われることはない。
以下のS490およびS495の処理は、上述した第1、第2リールに係る処理と略同様である。
【0090】
主制御基板40は、S490において、当選役に基づいた第3リールの停止処理を実行開始し、S495に処理を移行する。
次いで、主制御基板40は、S495において、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)に対して、第3リールが停止されたこと、および当該ゲームで第3リールとなったのがリール4L、4C、4Rの何れであるかに係る情報信号、さらに、有効ライン上に停止された図柄を示すコマンドである第3リール停止信号を送信し、S505(
図10参照)に処理を移行する。
【0091】
第3停止スイッチが操作されて全てのリールが停止すると、主制御基板40は、S505において、成立役が発生したか否かの判定処理を実行する。すなわち、有効領域の有効ライン上に、当選役に対応する図柄が並んだか否かをリール4の停止位置から検知する位置検出センサの検出結果に基づいて判定する。そして、判定結果が否定判定の場合(S505:NO)、S510にて、ハズレに対応した処理を実行する。当該処理では、内部抽選の結果に拘わらず、停止したリール4による成立役の発生如何によってハズレとする処理であって、実はボーナス(BBやRB)や何らかの小役に当選していたとしても、有効ライン上に成立役が停止されない場合には、全てハズレとされる。S510が終了すると、S545に処理を移行する。
【0092】
主制御基板40は、S515において、成立した役が大当り(ボーナスとしてのBBまたはRB)であるか否かの判定処理を実行し、否定判定であれば(S515:NO)、S525に処理を移行し、肯定判定(S515:YES)であればS520に処理を移行する。
なお、本実施例では上述のとおり、ボーナスと小役の重複当選を可能とする構成となっているため、S515で否定判定となったとしても、ボーナスに内部的には当選している場合もある。
【0093】
主制御基板40は、S520において、ボーナスに対応した処理、すなわちボーナスゲームを開始させるための大当り設定処理を実行し、S545に処理を移行する。
【0094】
主制御基板40は、S525において、リプレイが成立したか否かの判定処理を実行し、肯定判定(S525:YES)であればS530に処理を移行し、否定判定(S515:NO)であればS535に処理を移行する。
【0095】
主制御基板40は、S530において、当該ゲームと同じ枚数のメダルがベットされた状態とするリプレイ設定処理を実行し、S545に処理を移行する。
【0096】
主制御基板40は、S535において、成立した小役に応じて遊技者に付与する賞メダルの枚数を設定する成立役払出数設定処理を実行し、S540に処理を移行する。
【0097】
主制御基板40は、S540において、中継基板48を介して、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)に対して、遊技者に付与される賞メダルの枚数を示唆するコマンドとしての払出数信号を送信し、S545に処理を移行する。
【0098】
主制御基板40は、S545において、中継基板48を介して、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)に対して、成立役の有無、及び、成立役の種別を示すコマンドとしての成立役情報を送信する成立役情報送信設定処理を実行し、S550に処理を移行する。
【0099】
なお、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)は、上記成立役情報に基づき、各種ランプ類、スピーカ13等(演出画像表示装置等を設置する場合は該装置も含めた演出手段)を制御して、各種演出を実行する。
【0100】
主制御基板40は、S550において、仮BBフラグおよび仮RBフラグ等のボーナスフラグ以外の、他の当選役フラグをクリアし、本処理を終了する。したがって、当該ゲームにてボーナス当選し、且つボーナス不成立であっても、仮BBフラグおよび仮RBフラグが維持されるので、以降のゲームにて成立させる可能性を有する。
主制御基板40は、リール停止処理を終了すると、次に告知演出処理1を実行する。
【0101】
次に
図11を参照して、本発明の要部である告知演出処理1について説明する。
図11は、実施例1の主制御基板40が実行する告知演出処理1のフローチャートである。
主制御基板40は、告知演出処理1を開始すると、先ずS600にて、上述したリール停止処理における計時タイマのカウントアップが実行されているか否か、換言すればボーナスに当選(小役との重複当選も含めて、仮BBフラグまたは仮RBフラグに1が設定されている)しているか否かについての判定処理を実行し、否定判定であれば(S600:NO)、本処理を終了する。また、肯定判定であれば(S600:YES)、S605に処理を移行する。
【0102】
主制御基板40は、S605にて、経過時間報知処理を行い、S610に処理を移行する。該処理は、上述したS485にてカウントアップが開始された計時タイマカウンタのカウント値に基づいて、第3停止スイッチがONされて操作状態になってから該ON状態が維持されている経過時間を、遊技者に報知する処理である。主制御基板40は、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)に対して経過時間を示唆する経過時間情報コマンドを送信し、各種ランプ類、スピーカ13等(演出画像表示装置等を設置する場合は該装置も含めた演出手段)を制御して、経過時間を遊技者に報知する。これにより、遊技者は、第3停止スイッチを押下してから、押下状態をどれだけの時間だけ維持しているのかを明確に認識することが出来る。
【0103】
主制御基板40は、S610にて、ボーナス図柄が停止表示されずボーナス不成立であったか否か、すなわちボーナス当選しているもののハズレ図柄または小役図柄の表示が行われたか否かの判定処理を実行し、否定判定すなわちボーナスが成立した場合(S610:NO)、以下の第1または第2告知演出を行わずに本処理を終了する。また、肯定判定すなわちボーナス当選はしているがボーナス不成立の場合(S610:YES)、S615に処理を移行する。
【0104】
主制御基板40は、S615にて、第3停止スイッチがOFFしたか否か、すなわち非操作状態となったか否かの判定処理を実行し、否定判定すなわちON状態(操作状態)が維持されている場合(S615:NO)、S620に処理を移行する。また、肯定判定すなわち第3停止スイッチの押下を終了してOFF状態(非操作状態)となった場合(S615:YES)、S630に処理を移行する。
【0105】
主制御基板40は、S630にて、第3停止スイッチの操作を無効化する処理を行い、S635に処理を移行する。
主制御基板40は、S635にて、第3停止スイッチが操作状態(ON状態)となってから非操作状態(OFF状態)となるまでの時間としての経過時間が、予め定められた所定時間以上であるか否かの判定処理を実行する。肯定判定すなわち経過時間が所定時間以上であると判定された場合(S635:YES)、S645に処理を移行し、否定判定すなわち経過時間が所定時間未満であると判定された場合(S635:NO)、S640に処理を移行する。
【0106】
ここで、所定時間について、
図12を参照して説明する。本実施例の所定時間は、図示のとおり、クレジット数の多寡に応じて異なる値に設定される。クレジット数が3以上、すなわち新たにメダルを投入する必要無く次ゲームをクレジット遊技にて行うことが出来る場合には、3.0secが設定されている。また、クレジット数が3未満、すなわち新たにメダルを投入しなければ次ゲームを行うことが出来ない場合には、0.1secが設定されている。そして、上述したように内部抽選処理のS230およびS235にて、クレジット数に応じた所定時間の設定変更処理が行われるようになっている。
当該所定時間は、遊技者が第3停止スイッチ(最終停止スイッチ)の操作状態をどの程度長く、或いは短く維持したかを判断するための基準として機能する時間である。
【0107】
主制御基板40は、S640にて、第2告知演出フラグに1を設定する処理を行い、S650に処理を移行する。すなわち、S635にて経過時間が所定時間より長くない、と判定された時、第2告知演出フラグに1を設定することにより、当該ゲームの終了後に実行される次ゲームにおける回胴始動処理(
図4参照)のS125にて、第2告知演出を実行可能とする。要するに、当該ゲームにて内部的にはボーナス当選しているが成立せず、第3停止スイッチの押下時間が所定時間よりも短い場合には、当該ゲーム中にはボーナス当選の告知を行わずに、次のゲーム開始時において回胴始動レバー8の操作時に告知(第2告知演出)するように構成されている。
【0108】
本発明の第2告知演出は、このように第3停止スイッチの押下時間である経過時間が所定時間よりも長くない場合に、ボーナス当選の告知を次ゲームまで延期するものである。本発明では、このように第3停止スイッチの押下時間が比較的に短いことを、当該ゲームの結果より次のゲームに関心が高い遊技者心理の指標として、告知の時期を遅延するようにしている。
【0109】
主制御基板40は、S645にて、第1告知演出の実行処理を行い、S650に処理を移行する。すなわち、S635にて経過時間が所定時間以上と判定された時、第1告知演出を実行する。
また、本実施例の第1告知演出は、S615にて第3停止スイッチがON状態からOFF状態、すなわち操作状態から非操作状態へと変化した時に実行するよう構成される。
要するに、当該ゲームにて内部的にはボーナス当選しているが成立せず、第3停止スイッチの押下を解除して経過時間が所定時間以上である場合には、第3停止スイッチの押下解除時に、即時、ボーナス当選の告知(第1告知演出)を行うように構成されている。
【0110】
なお、主制御基板40は、S645の第1告知演出実行処理にて、音・ランプ制御基板49(演出画像制御基板を備える場合には該基板も含めたサブ制御手段)に対して第1告知演出実行開始を示唆するコマンドを送信し、各種ランプ類、スピーカ13等(演出画像表示装置等を設置する場合は該装置も含めた演出手段)を制御して、ボーナスに当選している旨を遊技者に報知する。
【0111】
本発明の第1告知演出は、このように第3停止スイッチの押下時間である経過時間が所定時間と同じまたは長い場合に、ボーナス当選の告知を当該ゲーム中に即時行うものである。本発明では、このように第3停止スイッチの押下時間が比較的に長いことを、当該ゲームの結果がボーナスに当選していることを熱望して執着する遊技者心理の指標として位置づけ、告知の時期を遅滞なく行うようにしている。
このように構成することで、例えば、当該ゲームでボーナス当選しなければ遊技を終了するつもりの遊技者が、ボーナス当選を祈念しながら第3停止スイッチを押下し続けるような場合、当該告知を次ゲームまで引き延ばさずに即時行うことで、当選している事実を知らずに遊技を終了して不利益を被ることを未然に防止することができる。
【0112】
主制御基板40は、S650にて、計時タイマのカウンタをクリアする処理を行い、本処理を終了する。
【0113】
S615で第3停止スイッチが未だON状態(操作状態)のままでOFF状態(非操作状態)に変化していないと判定された場合(S615:NO)、主制御基板40は、S620にて、所定時間が経過時間以下か否かの判定処理を実行する。判定結果が、否定判定すなわち所定時間が経過時間よりも長い、つまり経過時間が所定時間に満たない場合(S620:NO)、本処理を終了し、肯定判定すなわち所定時間が経過時間と同じ若しくは短い、つまり第3停止スイッチをON状態(操作状態)のまま維持して遂に所定時間に達した場合、S625に処理を移行する。
【0114】
主制御基板40は、S625にて、第1告知演出の選択報知に係る処理を行い、本処理を終了する。すなわち、本実施例では、第3停止スイッチがON状態(操作状態)となってからの経過時間が、所定時間に到達した時点で、これを契機に、実行する告知演出の種別として第1告知演出が選択された旨の報知を実行するように構成されている。
これにより、遊技者がボーナス当選を期待して第3停止スイッチを押下し続けるとき、即時告知する第1告知演出が実行される旨を報知することにより、遊技者は無意味に押下を継続する必要がないことを認識可能となり、円滑な遊技の進行を実現できる。
また、第1告知演出の選択された旨が報知されると、第1告知演出の実行を待たずに、遊技者はボーナスに当選していることを知ることができる。
【0115】
以上、本実施例の告知演出処理1について説明してきたが、ここで再度、
図12を参照して所定時間について追加して説明する。
上述したように、内部抽選処理のS230およびS235では、クレジット数が3未満であった場合、基底の所定時間である3.0secから、0.1secに設定変更する。所定時間が0.1secに設定されることにより、意識的に第3停止スイッチを長押ししなくても、0.1secの所定時間に経過時間が容易に到達するようになる。したがって、クレジット数が3未満で追加投入するメダルが無く、当該ゲームでボーナス当選しなければ遊技を終了しようと考えている遊技者が、ボーナス当選を知らずに止めてしまう不利益を、高い確率で防止することが出来る。このように、本発明は、遊技者の置かれた状態を、クレジット数の多寡を指標として推測し、前記状態に即したボーナス当選の告知演出を行う。
【0116】
次に、実施例1の回胴式遊技機1が告知演出処理1を実行した場合の時間経過に伴う処理態様を、
図13を参照して説明する。
図13は、実施例1の主制御基板40が告知演出処理1を実行した場合の演出時期を説明するタイミングチャートである。
図13には、内部抽選処理によりボーナスに当選したが成立しなかった当該ゲームと、次ゲームの冒頭部分が示されている。また、リール4については上述した第3リール(最終停止リールと記載)のみを、停止スイッチについても第3停止スイッチ(最終停止ボタンと記載)のみを図示した。さらに、経過時間報知処理(
図11のS605)に関しては後述するが、図示することは割愛した。
【0117】
先ず、当該ゲームの開始時において、BETスイッチ7がONされて遊技可能な状態となると、次いで回胴始動レバー8が操作されてレバースイッチがONすることで、図示しない第1、第2リールに併せて第3リールが回転駆動を開始し、回転速度が一定速度に維持される。
上記レバースイッチがONした時、回胴始動処理(
図4)のS120で第2告知演出フラグの判定が実施されるが、図示の場合は、フラグに1が設定されていない状態なので第2告知演出が実行されない。
また、同じく回胴始動処理(
図4)のS140で内部抽選処理が実行され、図示の場合、
図5のS205またはS215にてボーナスが当選したと判定され仮BBフラグまたは仮RBフラグに1が設定される。
さらに、図示した状態はクレジットが3以上であることから、
図5のS235の所定時間変更処理は実行されず、所定時間は基底の3.0secとなっている。
【0118】
全リール4が一定速度で回転する状態で、図示しない第1リール、次いで第2リールが、第1停止スイッチおよび第2停止スイッチの操作に因り停止し、最後に第3停止スイッチが操作されてONすると、第3リールも停止する。なお、この場合、第1乃至第3リールの停止により、内部的にはボーナスに当選しているものの、ボーナス図柄が表示されずにボーナス成立がならなかった状態である。
【0119】
第3停止スイッチがON状態となると、仮BBフラグまたは仮RBフラグに1が設定されているため、リール停止処理のS485(
図9)によって計時タイマがカウントアップ作動を開始する。また、当該開始時期を始期として、上述したように3.0secの所定時間が設定される。同じく、当該時期を始期として、第3停止スイッチの押下を維持している時間である経過時間を報知する処理(図示しない)が開始される。
【0120】
図示したように、第3停止スイッチがON状態を維持している過程で、所定時間が経過すると、告知演出種別報知すなわち第1告知演出の選択報知(
図11のS625)が実行を開始する。
【0121】
第1告知演出が選択された旨の報知を受けて、遊技者が第3停止スイッチの押下を解除してOFF状態となると、第1告知演出が実行(
図11のS645)され、併せて、計時タイマの作動が停止されてカウンタがクリアされ(
図11のS650)、第1告知演出の選択報知も終了する。
本実施例の第1告知演出は、以上のような過程で実行される。では、次に第2告知演出について説明する。第2告知演出の実行過程は、破線によって図示した。
【0122】
先ず、当該ゲームの開始から、第3停止スイッチが操作されてONするまでは、第1告知演出の過程と同様である。
図示しない第1リールおよび第2リールの停止に続いて、第3停止スイッチが操作されてONすると、第3リールも停止する。なお、第1告知演出の場合と同様に、第1乃至第3リールの停止により、内部的にはボーナスに当選しているものの、ボーナス図柄が表示されずにボーナス成立がならなかった状態である。
【0123】
第3停止スイッチがON状態を一定時間維持した後に、破線により図示したように、所定時間となる前に、押下状態が解除されてOFF状態(非操作状態)となると、第2告知演出フラグに1が設定(
図11のS640)され、併せて、計時タイマの作動が停止されてカウンタがクリアされる(
図11のS650)。計時タイマのカウンタが作動を停止するため、この後、所定時間が満了となる時期が到来しても、告知演出種別報知は実行されない。また、無論、第1告知演出も実行されずに当該ゲームが終了する。なお、第2告知演出フラグは、次ゲームまでゲームを跨いで、1が設定されたままの状態を維持する。
【0124】
当該ゲームが終了し次ゲームが開始されると、BETスイッチ7がONされて遊技可能な状態となる。次いで回胴始動レバー8が操作されてレバースイッチがONすると、該回胴始動レバー8の操作に基づいて、第2告知演出が実行(
図4のS125)され、併せて、第2告知演出フラグに0が設定される(
図4のS135)。
このように、所定時間が到来する前に、第3停止スイッチがON状態からOFF状態となると、本発明の第2告知演出は当該ゲーム中には実行されず、次ゲームに持ち越され、次ゲームの回胴始動レバー8の操作時に実行するように構成されている。
【0125】
本実施例の第1告知演出および第2告知演出は、上述したような過程により実行される。なお、クレジット数に応じて(例えば、クレジット数が3未満であることに基づいて)、所定時間変更処理(
図5のS235)で所定時間が変更(例えば、3.0secから、0.1secに変更)された場合の過程については図示を省略した。但し、この場合は、所定時間が比較的短時間に設定変更されるので、経過時間が所定時間を超える可能性が高く、結果として上述した第1告知演出の実行過程と実質的に違いは無い。
【0126】
なお、本実施例の告知演出処理1(
図11)におけるS625は、第3停止スイッチのON状態(操作状態)が維持されたまま、所定時間が経過時間以下であれば、常に、第1告知演出が選択された旨を報知するよう構成されている。
しかし、第1告知演出の選択報知処理の実行の可否を、抽選により決定する構成としても良い。例えば、主制御基板40は、S620にて肯定判定となると、次いで報知可否抽選判定処理に移行し、該報知可否抽選判定処理にて所定の確率に基づいて第1告知演出の選択報知処理を実行するか否かの抽選判定を行い、該判定結果が肯定判定である場合に限り、S625の報知処理を行い、否定判定の場合には告知演出処理1を終了するように構成しても良い。
【0127】
このように構成することにより、S625の報知処理の実行をランダムにすることで、第1告知演出が選択されていても、報知する場合と報知しない場合を設けることができる。したがって、報知が為されない場合であっても、ボーナス当選していて第3停止スイッチが非操作状態となって経過時間が所定時間以上であれば、第1告知演出が実行されるので、遊技者は、第3停止スイッチを非操作状態とするまで期待を抱いて遊技ができる。
【0128】
さらに、同じく本実施例の告知演出処理1(
図11)におけるS625では、第1告知演出の選択報知処理として、ボーナスが当選し且つ非成立の場合を前提に、第3停止スイッチのON状態(操作状態)が維持されたまま、所定時間が経過時間以下であれば、第1告知演出が選択された旨を報知するよう構成されている。遊技者は、当該報知によって、第3停止スイッチをOFF状態(非操作状態)にすることで、第1告知演出が行われるのか、第2告知演出が行われるのか、を認知可能となることを説明した。そして、第1告知演出の選択報知処理(S625)は、本願発明の告知種別報知手段に相当する。
但し、本願発明の告知種別報知手段の機能として、これ以上どれだけ第3停止スイッチを長押ししたとしても、何れの告知演出(第1告知演出および第2告知演出)も選択(実行)されない旨の報知、を行うように構成しても良い。つまり、実行を予定して選択された告知演出の種別を報知するだけでなく、何れの種別の告知演出も選択されなかった旨も報知するようにしても良い。
【0129】
詳述すると、内部抽選処理(
図5)においてボーナスに当選しなかった場合(S205およびS215で否定判定、或いはS225で否定判定)を前提として、第3停止スイッチの操作状態が維持されている経過時間が、所定時間以上となった場合に(S620で肯定判定)、主制御基板40は、S625において、第1告知演出および第2告知演出の何れも行われない旨の報知を実行するように構成される。なお、所定時間は、基底の3.0secよりは短く、最短所定時間としての0.1secよりは長い、例えば1.0sec程度に設定することが好適である。
【0130】
このように構成することにより、そもそも内部抽選においてボーナス当選していないにも拘わらず、当該内部抽選結果が不明であるがために、ボーナス当選の告知演出の行われることを期待して、第3停止スイッチの長押しを延々と行ってしまうことを抑制することができる。ひいては1ゲームあたりの所要時間を無用に冗長となってしまうことを防止することが可能となる。ボーナス非当選の場合には、何れかの告知演出の実行を期待して第3停止スイッチを長押ししていても、例えば1.0secが経過した時点で、何れの告知演出も実行されない旨の報知が為されることで、遊技者は、当該ゲームに何ら固執する必要が無くなり、次ゲームへ速やかに移行していくことができる。
以上が実施例1の説明となる。次に、本発明の他の実施の形態として、実施例2を説明する。