【実施例】
【0012】
以下、図面と共に本発明によるインターフェース回路の好適な実施の形態について説明する。
図1において、符号101で示されるものは、1次側信号F(t)が1次側101Aに入力される回転検出器であり、この回転検出器101の2次側101Bからは、回転信号K・sinθ・F(t)及び回転信号K・cosθ・F(t)が出力され
、第1回転信号入力回路110及び第2回転信号入力回路111に各々入力されている。
【0013】
前記第1、第2回転信号入力回路110,111は、所定のゲインGを有し、各回転信号入力回路110,111からのゲインGが付加された第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t)は、具体的な構成を示していない回転信号処理
器50へ送られると共に、第1、第2二乗回路113,114へ供給される。
【0014】
前記第1、第2(絶対値)二乗回路113,114からの第1、第2二乗信号115、116は、加算器117で加算されて絶対値二乗和118となり、この絶対値二乗和118はピーク検出回路119(使用しない場合もある)でピークが検出され、演算信号である二乗和信号120として減算器121に入力されている。
【0015】
前記減算器121には、前記第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の振幅目標値に相当すると共に予め設定された基準値107が入力され、この減算器121にて前記二乗和信号120が前記基準値107と比較されてその差分122が周知の補償器123に入力される。
【0016】
前記補償器123からの出力信号124と1次側出力レベル初期値125とは、加算器126で加算され、加算出力127として、励磁回路106を構成する信号発生器128及びアンプ129を経て励磁信号である1次側信号F(t)として前記回転検出器101の1次側101Aに供給されている。
【0017】
前述の構成において、前記回転検出器101は1次側101Aに1次側信号F(t)を入力すると、2次側101Bより回転角度に応じてK・F(t)sinθ、K・F(t)cosθで表わされる振幅変調信号が得られる回転検出器101である。
前記回転信号処理器50においては第1、第2回転信号入力回路110,111においてG倍された第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)が、回転信号処理112に用いられる構成となっている。
ここでG倍された各回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)の二乗和を取ると次のとおり回転検出器101の回転に依存しない信号を得ることができる。
【0018】
【数1】
【0019】
尚、ここで二乗和の代わりに絶対値二乗和を取ってもやはり回転検出器101の回転に依存しない信号を得ることができる。
【0020】
【数2】
【0021】
この二乗和信号(絶対値二乗和)120は、第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の振幅目標値に相当する基準値107と比較され、その差分122がフィードバックループの安定化および、特性改善のための補償器123を介して1次側信号F(t)を発生させるための信号発生器128に導入される。
尚、二乗和信号120にはキャリア成分である1次側信号F(t)が含まれるため、必要に応じてピーク検出回路119を介してから基準値107と比較しても良いが、フィードバックループの帯域幅が1次側信号F(t)の周波数よりも十分低ければ無くても良い。
また、補償器123出力である出力信号124に1次側出力レベル初期値125が加算されているが、これはフィードバックループをすばやく整定させるために、ある程度目標値に近い状態から本回路を起動するため用いるものである。
以上のような構成をとることによりフィードバックループは、制御偏差である二乗和信号120と基準値107の差を零にしようと常に動作するため、結果として第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)は設定した基準値107に相当するレベルに自動的に調整される。
【0022】
尚、本発明においては、前述の通り、前記第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)を用いて前記1次側信号F(t)の入力信号レベルを調整することにより、前記第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能を有している。
さらに、前記回転信号K・sinθ・F(t)、K・cosθ・F(t)を前記回転信号処理器50に入力する際の第1、第2回転信号入力回路110,111のゲインを変化(変更)させるためのゲイン変化機能を有している。
【0023】
前記各回転信号入力回路110,111に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され互いに異なる複数のゲインGを有するゲイン設定部300と、前記各ゲインGをゲイン設定信号G
1によるスイッチングで切換えるためのゲイン設定切換手段302とから構成されている。
【0024】
従って、前述の各回転信号入力回路110,111の各回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)のゲインGを変化させる場合には、まず、前記ゲイン設定部200に予め設定されている互いに異なる複数のゲインGのうち、その時の回転検出器101を装着する相手方からのノイズのレベルに応じて最適な大きさのゲインGを、ゲイン設定切換手段302を用いてゲイン設定信号G
1によるスイッチングで切換えて各回転信号入力回路110,111に入力してゲインGの設定が終了する。
【0025】
また、前述のゲイン変化機能は、予め設定された複数のゲインGを個別にスイッチングして設定する構成について述べたが、他の形態として、予め設定されたゲインGを、個別ではなく、連続して値が変化するように構成された可変抵抗のような連続ゲイン設定部200Aとし、この連続して変化するゲインGを、連続ゲイン設定部301によるゲイン設定信号G
1に応じて連続して切換えるためのゲイン設定連続切換手段302A(例えば、前記可変抵抗を電子的に切換える構成)を有して構成することができる。
【0026】
従って、前記各回転信号入力回路110,111のゲインGをゲイン設定信号G
1にて元々の状態からX倍に変化させると回転信号レベルの自動調整により、1次側信号F(t)は1/X倍される。従ってノイズが大きい時のみ回転信号入力回路110,111のゲインGを小さくし1次側信号F(t)を大きくし、ノイズの心配が無い時には回転信号入力回路110,111ゲインGを小さくし1次側信号を大きくし、ノイズの心配が無いときには回転信号入力回路ゲインGを大きくして1次側信号F(t)を小さく設定することで、恒常的に1次側信号F(t)を大きくする必要がなくなり、インターフェース回路における電力消費を抑制できる。
【0027】
また、ゲイン切換え方法については回転信号入力回路110,111が、抵抗とOPアンプより構成される増幅器であれば、入力抵抗値あるいは帰還抵抗値を複数段スイッチ等で切り替えられるようにしておき、ゲイン設定信号G
1をスイッチ制御信号として使用すれば良い。またはゲインを連続的に変化できるのであれば、アナログ信号をゲイン設定信号G
1として入力することでよりきめ細やかな制御が可能である。
尚、前記ゲイン設定信号G
1は、ユーザー側で任意の形態の信号を用いることができ、回転信号処理器50の出力状況を監視して回転検出器101が回転したことを検出してゲイン設定信号G
1を切換えることができる、あるいは、回転検出器101に接続されたモータ(図示せず)のモータ電流を検出してゲイン設定信号G1を切換える、等の適宜な使用形態に応じて信号生成を行うことができる。
【0028】
図2の形態は、
図1の形態の要部をデジタル回路化したデジタル回路主体で構成しており、第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の二乗和演算(第1、第2二乗回路113,114)から1次側信号F(t)のレベル設定(加算器126)までをデジタル回路で構成した場合を示している。
尚、
図1の構成と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
【0029】
各回転信号入力回路110,111においてG倍された回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)は各A/D変換器200,201を介してA/D変換され、2の補数コードとなり、デジタル的に各二乗回路113,114により絶対値二乗和演算され、各回転信号の目標値に相当するデジタル基準値107とデジタル減算器121にて比較される。デジタル減算により得られた制御偏差である差分122は補償器123である積分器を介して信号発生器128に導入される。尚、この実施形態では補償器123によりフィードバックループ帯域幅をF(t)の周波数よりも十分低く設定することを想定しているため、
図1に記載しているピーク検出回路は省略している。
【0030】
前記第1(絶対値)二乗回路113及び第2(絶対値)二乗回路114は、各A/D変換回路200,201からのデジタル出力200a,201aが、乗算器200b,201b及びMSBマスク処理200c,201cを経て加算器117で加算されて、二乗和信号120として前記減算器121に供給されている。
【0031】
図3は
図2の実施形態における第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)レベルの変化をシミュレーションした結果である。前記第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)の初期値を
図2の1次側出力レベル初期値(デジタル)にて1Vp−pに設定し、目標値をデジタル基準値にて2Vp−pに設定している。最終的に第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)は目標信号レベルに安定している。
【0032】
また、前述の
図2の形態におけるゲイン設定切換手段302によるゲインGの可変設定によって第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)のゲインGを可変調整し、外部ノイズに対する特性向上動作は、前述の
図1の構成及び作用と同一であるため、ここではその説明を省略する。
【0033】
尚、本発明によるインターフェース回路の構成をまとめると、次の通りである。
回転検出器101の1次側101Aへ1次側信号F(t)を入力することにより、前記回転検出器101の2次側101Bから回転角度に応じ
て出力される回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を
第1、第2回転信号入力回路110,111に入力し、前記回転検出器101と前記各回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を処理する回転信号処理器50とのインターフェースを行うインターフェース回路において、
前記第1、第2回転信号入力回路110,111は所定のゲインGを有し、前記回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を用いて前記1次側信号F(t)の入力信号レベルを調整することにより、
前記ゲインGが付加された第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t)の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能と、前記回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を前記回転信号処理器50に入力する際の第1、第2回転信号入力回路110,111のゲインGを変化させるゲイン変化機能と、を有
し、前記ゲインGが付加後の前記第1、第2回転信号(K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t))より得た演算信号120を基準値107と比較し、その差分122を前記1次側101Aにフィードバック
し、前記回転信号レベルの自動調整機能は、
前記ゲインG付加後の前記第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t)の二乗和信号120を基準値107と比較する構成よりなることを特徴とするインターフェース回路であり、また、前記各回転信号入力回路110,111に設けられた前記
ゲインGを変化させるゲイン変化機能は、予め設定され互いに異なる複数のゲインGを有するゲイン設定部300と、前記各ゲインGをゲイン設定信号G
1によるスイッチングで切換えるためのゲイン設定切換手段302と、からなることを特徴とする請求項1に記載のインターフェース回路であり、また、前記各回転信号入力回路110,111に設けられた前記
ゲインGを変化させるゲイン変化機能は、予め設定され連続的にゲインGが変化する連続ゲイン設定部301と、前記連続して変化するゲインGをゲイン設定信号G
1に応じて連続的に切換えるためのゲイン設定連続切換手段302Aと、からなることを特徴とする請求項1に記載のインターフェース回路である。