(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
被加熱物の加熱用ケースを収容する上部が開口したケーシングと、前記ケーシングの上部開口を閉塞する蓋体と、前記ケーシングと前記蓋体とにより形成される加熱室内の下部を加熱する下部電熱ヒータと、前記加熱室内の上部を加熱する上部電熱ヒータと、少なくとも可視光を透過する板状透過体からなる確認窓とを備えた電熱加熱調理器であって、
前記蓋体が、外蓋と、当該外蓋の下部に配設され前記加熱室内の上部を区画形成する金属製の内蓋とを備え、
前記上部電熱ヒータが前記内蓋に隣接する状態で前記蓋体に配設され、
前記確認窓に対応する開口が、前記外蓋及び前記内蓋に形成され、
前記外蓋の開口縁部の下側が、前記確認窓を構成する前記板状透過体を下方から嵌合させる嵌合部とされ、前記内蓋の開口縁部の上側が、前記嵌合部に嵌合された前記板状透過体の外周縁部を下方から取り囲む状態で当接支持する当接支持部とされ、
金属製のヒータカバーが前記内蓋としての遮熱板に対向して当該遮熱板の下部に配設され、前記上部電熱ヒータが、前記ヒータカバーに当接し、前記遮熱板とは当接しない状態で、前記遮熱板と前記ヒータカバーとの間に形成される空間内に配設され、
前記ヒータカバーの下面が、前記加熱室内に露出している電熱加熱調理器。
前記内蓋が前記加熱室内の天面を区画形成する天面部と前記加熱室内の側面を区画形成する側面部とを備え、前記天面部には上方に膨出する膨出部が設けられ、前記内蓋の開口縁部の上側としての前記膨出部の上端部が前記当接支持部とされ、
前記ヒータカバーは、前記天面部の下部に配設され、
前記ヒータカバーには、前記膨出部の形状よりも大きな開口が形成され、前記膨出部は、前記ヒータカバーにより覆われていない請求項1又は2に記載の電熱加熱調理器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のとおり、従来の電熱加熱調理器においては、外部からケーシング内の被加熱物の調理状態を確認できる確認窓が配設されているものがあるが、通常、ケーシング内は蓋体等により密封された状態となっており、被加熱物から発生した水蒸気が確認窓に付着して結露し、当該確認窓が曇ることがあった。この場合、外部から確認窓を介してケーシング内の被加熱物の調理状態を視認できない場合があった。
一方で、上述のとおり、従来の電熱加熱調理器においては、下部電熱ヒータに加えて上部電熱ヒータを備えた構成が開示されている。しかしながら、上部電熱ヒータは、単に被加熱物の上部の焼き具合を調整するために配設されているに過ぎず、確認窓との配置関係を特に考慮することなく配設されていた。従って、このような上部電熱ヒータで被加熱物の上部を加熱しても、依然として上述のような確認窓の曇りを解消することはできていないのが実情であった。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上部電熱ヒータ及び確認窓を適切に配置して、被加熱物の上部を確実に加熱でき、簡易な構成で確認窓の曇りを防止できる電熱加熱調理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係る電熱加熱調理器は、
被加熱物の加熱用ケースを収容する上部が開口したケーシングと、前記ケーシングの上部開口を閉塞する蓋体と、前記ケーシングと前記蓋体とにより形成される加熱室内の下部を加熱する下部電熱ヒータと、前記加熱室内の上部を加熱する上部電熱ヒータと、少なくとも可視光を透過する板状透過体からなる確認窓とを備えた電熱加熱調理器であって、その特徴構成は、
前記蓋体が、外蓋と、当該外蓋の下部に配設され前記加熱室内の上部を区画形成する金属製の内蓋とを備え、
前記上部電熱ヒータが前記内蓋に隣接する状態で前記蓋体に配設され、
前記確認窓に対応する開口が、前記外蓋及び前記内蓋に形成され、
前記外蓋の開口縁部の下側が、前記確認窓を構成する前記板状透過体を下方から嵌合させる嵌合部とされ、前記内蓋の開口縁部の上側が、前記嵌合部に嵌合された前記板状透過体の外周縁部を下方から取り囲む状態で当接支持する当接支持部とされ
、
金属製のヒータカバーが前記内蓋としての遮熱板に対向して当該遮熱板の下部に配設され、前記上部電熱ヒータが、前記ヒータカバーに当接し、前記遮熱板とは当接しない状態で、前記遮熱板と前記ヒータカバーとの間に形成される空間内に配設され、
前記ヒータカバーの下面が、前記加熱室内に露出している点にある。
【0009】
上記特徴構成によれば、基本的に、上部電熱ヒータからの熱は、直接的に、或いは金属製の内蓋を介して間接的に、加熱用ケース内の被加熱物の上部に伝熱することとなる。そのため、被加熱物の上部の加熱を十分に行うことができ、また、被加熱物の上部の表面を十分な焼き色にすることができる。
【0010】
また、板状透過体を蓋体に固定する固定構造は、板状透過体を外蓋の開口縁部の下側に形成された嵌合部に下方から嵌合させ、この嵌合された板状透過体の外周縁部を内蓋の開口縁部の上側の当接支持部により下方から当接支持させるだけでよく、非常に簡単な構造となる。さらに、板状透過体が外蓋の嵌合部と内蓋の当接支持部とにより挟み込まれた状態で固定され、しかも、板状透過体の外周縁部が、当該外周縁部の略全周に亘って内蓋の当接支持部により下方から取り囲まれた状態で、その略全周或いは少なくとも一部に亘って当接支持されるため、板状透過体の確実な固定が実現される。
【0011】
さらに、嵌合部に嵌合された板状透過体の外周縁部が、金属製の内蓋の開口縁部の上側に形成された当接支持部により下方から取り囲まれた状態で当接支持されているので、上部電熱ヒータの熱を、加熱室内の上部を区画形成する内蓋、特に、内蓋の当接支持部の略全周を介して、加熱室内において板状透過体の下方の空気に伝熱させ、良好に加熱することができる。加えて、上部電熱ヒータの熱を、板状透過体を当接支持する内蓋の当接支持部の略全周或いは少なくとも一部を介して、板状透過体の外周縁部の略全周或いは少なくとも一部に直接伝熱させ、当該板状透過体自身を良好に加熱することができる。従って、板状透過体を固定する機能を備えた内蓋を利用しながら、上部電熱ヒータからの伝熱により、加熱室内における板状透過体の下方の空気及び板状透過体自身の加熱を同時に行うことができ、当該空気及び板状透過体の温度を確実に且つ容易に上昇させることができる。
このため、加熱室内において被加熱物等から水蒸気が発生したとしても、確認窓を構成する板状透過体の結露による曇りを確実に防止することができる。
よって、上部電熱ヒータ及び確認窓を適切に配置して、被加熱物の上部を確実に加熱でき、簡易な構成で確認窓の曇りを防止できるようになった。
また、上記特徴構成によれば、上部電熱ヒータから下方に伝熱する熱は、主として上部電熱ヒータに当接する金属製のヒータカバーを介して、下方に位置する被加熱物の上部に伝熱される。一方で、上部電熱ヒータから上方に伝熱する熱は、主として遮熱板(内蓋)により遮熱され、遮熱板に対向して下部に配設されたヒータカバー側(下方側)に反射されて、当該ヒータカバーを介して、下方に位置する被加熱物の上部に伝熱される。従って、上部電熱ヒータからの熱を、より効率的に被加熱物の上部に伝熱させることができ、省電力を図ることができる。
【0012】
本発明に係る電熱加熱調理器の更なる特徴構成は、前記上部電熱ヒータが屈曲或いは湾曲した形状に形成され、平面視で、前記板状透過体を取り囲む状態で配設されている点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、金属製の内蓋に隣接して配設される上部電熱ヒータが、屈曲或いは湾曲した形状に形成され、平面視で、板状透過体を取り囲む状態で配設されているので、上部電熱ヒータからの熱が、板状透過体を取り囲む内蓋の当接支持部の略全周に亘って容易且つ確実に伝熱され、さらに、当該当接支持部を介して板状透過体の外周縁部の略全周或いは少なくとも一部に亘って容易且つ確実に伝熱されることとなる。従って、上部電熱ヒータの熱により、板状透過体の下方の空気及び板状透過体自身の温度を、板状透過体の略全周に亘って偏りの少ない状態で上昇させることができ、より確実に結露による曇りを防止することができる。
よって、上部電熱ヒータ及び確認窓をより適切に配置して、被加熱物の上部を確実に加熱でき、簡易な構成で確認窓の曇りを一層防止できるようになった。
【0014】
本発明に係る電熱加熱調理器の更なる特徴構成は、前記内蓋が前記加熱室内の天面を区画形成する天面部と前記加熱室内の側面を区画形成する側面部とを備え、前記天面部には上方に膨出する膨出部が設けられ、前記内蓋の開口縁部の上側としての前記膨出部の上端部が前記当接支持部とされ
、
前記ヒータカバーは、前記天面部の下部に配設され、
前記ヒータカバーには、前記膨出部の形状よりも大きな開口が形成され、前記膨出部は、前記ヒータカバーにより覆われていない点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、加熱室内の上部を区画形成する内蓋が、加熱室内の天面を区画形成する天面部と側面を区画形成する側面部とを備えるので、加熱室内の上部の空間をできるだけ大きく確保しながら、内蓋を簡易な構成とすることができ、低コストを実現することができる。
加えて、内蓋の天面部には上方に膨出する膨出部が設けられ、当該膨出部の上端部は、嵌合部に嵌合された板状透過体の外周縁部を下方から取り囲む状態で当接支持する当接支持部(内蓋の開口縁部の上側)とされている。このため、下部電熱ヒータ或いは上部電熱ヒータにより加熱され比較的高温となった空気が上昇する際、加熱室内の上部において内蓋の側面部及び天面部に沿って当該天面部に形成された膨出部内の空間に案内される。従って、当該空間に案内された比較的高温の空気により、確認窓を構成する板状透過体の下方の空気及び板状透過体自身の温度をより確実に上昇させることができ、より確実に結露による曇りを防止することができる。また、膨出部の上端部は板状透過体の外周縁部を当接支持する当接支持部であるので、当該空間に案内された比較的高温の空気により当接支持部が加熱され、当該当接支持部を介して、より一層板状透過体の外周縁部を加熱することができる。
【0018】
本発明に係る電熱加熱調理器の更なる特徴構成は、前記ヒータカバーの熱伝導率が、前記遮熱板の熱伝導率と等しいか又は当該熱伝導率よりも高く設定されている点にある。
【0019】
上記特徴構成によれば、ヒータカバーの熱伝導率が、遮熱板の熱伝導率と等しいか又は当該熱伝導率よりも高く設定されているので、上部電熱ヒータからヒータカバー側への伝熱をより多くして被加熱物を効率よく加熱でき、遮熱板側への伝熱を少なくして蓋体の外蓋を構成する樹脂等の劣化や変形を防止することができる。
【0020】
本発明に係る電熱加熱調理器の更なる特徴構成は、前記上部電熱ヒータの運転を制御する制御部を備え、
前記制御部が、前記加熱用ケース内の被加熱物としてのパン生地を焼成する焼成工程を行う前に実行されるパン生地の混練工程及び発酵工程の少なくとも何れか一方の工程で、前記上部電熱ヒータを発熱させる点にある。
【0021】
上記特徴構成によれば、加熱室内が比較的低温となる混練工程や発酵工程において、被加熱物としてのパン生地から水蒸気が発生したとしても、制御部が上部電熱ヒータに通電させて発熱させるので、上述のとおり、上部電熱ヒータからの伝熱により、加熱室内における板状透過体の下方の空気及び板状透過体自身の加熱を同時に行って、当該空気及び板状透過体の温度を確実に且つ容易に上昇させることができる。従って、混練工程、発酵工程、焼成工程を実行してパンを焼き上げる際において、加熱室内の温度が比較的低く、確認窓を構成する板状透過体の結露が生じ易い状況である混練工程や発酵工程でも、結露による曇りを確実に防止することができる。
【0022】
本発明に係る電熱加熱調理器の更なる特徴構成は、前記上部電熱ヒータの運転を制御する制御部を備え、
前記制御部が、前記加熱用ケース内の被加熱物としてのパン生地を焼成する焼成工程において、前記上部電熱ヒータを発熱させる点にある。
【0023】
上記特徴構成によれば、焼成工程において、制御部が上部電熱ヒータに通電させて発熱させるので、上部電熱ヒータからの伝熱により、パン生地の上部を加熱して焼き色を確実につけることができる。なお、加熱室内が比較的高温となる焼成工程において、パン生地から発生した水蒸気で確認窓を構成する板状透過体が曇ることは稀であるが、このような場合でも、上述のとおり、上部電熱ヒータを発熱させることで、より確実に板状透過体が曇ることを防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づいて、本発明を電熱加熱調理器の一例としての製パン機に適用した場合の実施形態を説明する。
図1及び
図2に示すように、製パン機は、上部が開口したケーシングC(ケーシングの一例)を内部に備えた本体1、ケーシングC内に着脱自在に装着されるパンケース2(加熱用ケースの一例)、ケーシングCの上部開口4を開閉自在な蓋体3、少なくとも可視光を透過する耐熱板ガラス10(板状透過体の一例)からなる確認窓B等を備えて構成されている。
【0026】
図3及び
図4に示すように、本体1は、平面視が概ね長方形状で、上部が開口した有底箱状に形成されている。本体1内は、平面視で長手方向の一端側のケーシングC内に形成される加熱室5と、長手方向の他端側の制御部収容室6と、それら加熱室5及び制御部収容室6の下方の伝動部収容室7との三区画に仕切られている。
【0027】
具体的には、本体1には、平面視で、矩形板状の底板部材C1が本体1内の略全域にわたって配設されている。底板部材C1は、本体1の底部との間に伝動部収容室7を形成すべく、スペーサ(図示せず)により間隔を開けて配設されている(
図3及び
図4参照)。また、本体1には、平面視で四隅が丸みを帯びた概ね長方形状で角筒状に構成された周壁部材C2が、本体1の長手方向の一端側(
図4の左側)に寄せた状態で底板部材C1上に固定されて配設されている。この周壁部材C2は、底板部材C1の上部の空間において、本体1の長手方向の一端側に加熱室5の一部を形成し、他端側(
図4の右側)に制御部収容室6を形成すべく配設されている。本体1の長手方向の一端側の底板部材C1によりケーシングCの底部が形成され、周壁部材C2によりケーシングCの側周面が形成されて、ケーシングCは上部開口4を備えた有底箱状に形成される。従って、詳細は後述するが、有底箱状のケーシングCと縦断側面視及び縦断正面視で上方に膨出する概略逆U字形状の蓋体3とにより区画形成された内部空間が加熱室5として形成され、この加熱室5内にパンケース2が収容されることとなる。
【0028】
図3及び
図4に示すように、製パン機には、後述する制御部15により運転が制御される下部電熱ヒータ8と上部電熱ヒータ9とが設けられている。これら下部電熱ヒータ8及び上部電熱ヒータ9としては、例えば、いわゆるシーズヒータを用いることができる。
下部電熱ヒータ8は、ケーシングCの底面上を巡らせるように屈曲した形状で長尺状に形成され、ヒータ支持具(図示せず)を介して底面から離間した位置に配設される。下部電熱ヒータ8は、加熱室5内の下部に配設され、主として加熱室5内の下部、パンケース2の下部及び側部を加熱できるように構成されている。
また、詳細は後述するが、上部電熱ヒータ9は、蓋体3に配設され、主として加熱室5内の上部、パンケース2の上部を加熱できるように構成されている。
【0029】
図2〜
図4に示すように、パンケース2は、平面視で四隅が丸みを帯びた長方形状で、上部が開口した有底箱状であり、その上部開口の縁部には、その長手方向の両端側に振り分けて、一対の取手2a,2aが設けられている。
図4に示すように、パンケース2の底部の裏面側には、パンケース2を載置支持するパンケース台23が一体的に取り付けられている。
又、パンケース2の底部には、一対の駆動軸20,20が、上下方向の軸心回りで回転自在に支持された状態で長手方向に並べて設けられ、各駆動軸20におけるパンケース2の底部からの突出部には、従動側連結具24が固定されている。各駆動軸20には、羽根部材22が着脱自在に装着される。
そして、
図2〜
図4に示すように、パンケース2は、パンケース台23に載置支持される状態で、ケーシングC内(加熱室5内)に装着される。
又、パンケース2がケーシングC内に装着された状態では、パンケース2の上部開口がケーシングCの上部開口4よりも下方に位置するように構成されている。このことにより、蓋体3が開かれても、パンケース2内からの放熱を抑制して、パンケース2内の温度低下を抑制する構成となっている。
【0030】
図2〜
図4に示すように、ケーシングCの底部には、パンケース2がパンケース台23に装着状態でケーシングC内に装着されたときに、一対の従動側連結具24,24夫々に係合するように、一対の駆動側連結具25,25が、上下方向の軸心回りで回転自在に支持された状態で、加熱室5の長手方向に並べられて設けられている。
【0031】
図4に示すように、制御部収容室6には、一対の駆動軸20を駆動回転するための電動モータ21、並びに、下部電熱ヒータ8、上部電熱ヒータ9及び電動モータ21等の作動を制御することにより製パン機の運転を制御する制御部15が設けられている。図示しないが、制御部15は、公知の情報処理手段であるCPUやメモリ等を備えて構成され、また、電源から供給される電力を適切に各機器に供給可能に構成されている。又、
図1、
図2及び
図4に示すように、その制御部収容室6の上部を閉じるカバー16には、運転スイッチ等を備えた操作部17が設けられている。
【0032】
更に、
図3及び
図4に示すように、伝動部収容室7には、電動モータ21と一対の駆動軸20,20とを伝動連結する伝動部40が設けられている。
伝動部40は、一対の駆動側連結具25,25の夫々における底板部材C1から下方に突出する回転軸部(図示省略)に、夫々固定された一対の小プーリ41,41と、一方の小プーリ41の下側に突出する回転軸部(図示省略)に固定された大プーリ42と、電動モータ21の出力軸21a及び大プーリ42にわたって巻回された第1タイミングベルト43と、一対の小プーリ41,41にわたって巻回された第2タイミングベルト44とを備えて構成されている。これにより、電動モータ21により、一対の駆動軸20,20が回転駆動されるように構成されている。
【0033】
図2及び
図3に示すように、蓋体3は、ケーシングCの上部開口4の後縁部(
図3の右側)に、ヒンジ構造によりケーシングCの長手方向に沿った軸心D周りに揺動自在に設けられて、その揺動によりケーシングCの上部開口4を開閉自在に構成されている。なお、蓋体3の詳細構成については後述する。
【0034】
上記のような構成を備える製パン機は、パンケース2内に製パン用材料(図示省略)を入れて、操作部17により運転開始を指令すると、制御部15により、下部電熱ヒータ8、上部電熱ヒータ9及び電動モータ21等の作動が制御されて、パン生地を混練する混練工程、パン生地を発酵させる発酵工程、パン生地を加熱してパンを焼き上げる焼成工程が順次実行されて、パンが焼き上げられる。
尚、混練工程、発酵工程及び焼成工程は公知であるので、各工程の運転条件等の説明は省略するが、加熱室5内の温度は、混練工程及び焼成工程では、約40℃程度、焼成工程では、約160〜170℃に設定される。
【0035】
次に、本願の特徴的構成について説明する。
本発明に係る製パン機の蓋体3は、上述のとおり、軸心D周りに揺動してケーシングCの上部開口4を開閉自在に構成されている。
図3〜
図7、特に、
図5に示すように、蓋体3は、上部に配設される外蓋30と、下部に配設される内蓋としての遮熱板31と、外蓋30と遮熱板31との間に配設され、少なくとも可視光を透過して外部から加熱室5内を視認可能な耐熱板ガラス10からなる確認窓Bと、加熱室5の上部を加熱する上部電熱ヒータ9と、上部電熱ヒータ9からの熱を下方に均一に伝熱するヒータカバー32とを備える。
【0036】
図5及び
図6に示すように、外蓋30は、耐熱樹脂により形成され、最も上方に位置する外側カバー30A、外側カバー30Aの下方に位置する内側カバー30B及び枠部材30Cを備えている。なお、外蓋30は、縦断側面視で、後方から前方(
図6の右側から左側)へ行くに連れて、若干下方に傾斜する傾斜状に形成されている。
【0037】
図5及び
図6に示すように、外側カバー30Aは、平面視で長方形状に形成された周壁部材C2と同様の長方形状に形成され、縦断側面視及び縦断正面視で上方に膨出するように概略逆U字形状に形成されている。外側カバー30Aの前側(
図6の左側)には、外側カバー30Aを摘んで開閉可能な鍔部30aが設けられている。また、
図7に示すように、外側カバー30Aには、確認窓Bの耐熱板ガラス10の形状に対応する長方形状の開口30bが、長手方向を外側カバー30Aの長手方向に沿わせるように外側カバー30Aに形成されている。この開口30bは、外側カバー30Aの左右方向(
図7の上下方向)の略中央位置で、前後方向(
図7の左右方向)の中央位置より、やや前方に偏倚した位置に形成されている。
【0038】
図5及び
図6に示すように、内側カバー30Bは、平面視で外側カバー30Aと同様の長方形状の外形を備えた枠状に形成され、縦断側面視及び縦断正面視で外側カバー30Aと同様に上方に膨出するように概略逆U字形状に形成されている。内側カバー30Bには、外側カバー30Aの開口30bよりも大きな長方形状の開口30cが形成されている。なお、
図5及び
図7に示すように、外側カバー30A及び内側カバー30Bの後側(
図6の右側)には、加熱室5内の水蒸気を排出可能な蒸気口30dが貫通形成されている。
【0039】
図5及び
図6に示すように、枠部材30Cは、平面視で長方形状の枠状に形成され、外側カバー30Aの長方形状の開口30bと同程度の大きさの長方形状の開口30eを備えている。なお、枠部材30Cは、後述する確認窓Bの耐熱板ガラス10(長方形状)と略相似形で、若干大きな長方形状に形成される。また、枠部材30Cには、開口30eの開口縁部の下側に、開口30eの全周に亘って周回し、下方側に拡径した段部が形成されている。この段部は、開口30eよりも大きな長方形状で、後述する長方形状の耐熱板ガラス10と略同じ大きさに形成される。従って、耐熱板ガラス10の上面を当該段部の下面に当接させた状態で、当該耐熱板ガラス10を下方から嵌合可能に構成されており、当該枠部材30Cの段部が、耐熱板ガラス10を下方から嵌合させる嵌合部30f(外蓋30の開口縁部の下側の一例)とされる。
【0040】
図5及び
図6に示すように、遮熱板31は、金属により形成され、平面視で外蓋30の外側カバー30A及び内側カバー30Bと同様に、長方形状に形成され、縦断側面視及び縦断正面視で外側カバー30Aと同様に上方に膨出するように概略逆U字形状に形成されている。遮熱板31は、ケーシングCの上部開口4に対向する上方に位置して(
図3参照)、加熱室5内の上部を区画形成する。具体的には、遮熱板31は、加熱室5内の上部において、加熱室5内の天面を区画形成する天面部31aと加熱室5内の側面を区画形成する側面部31bとを備えるように、上方に膨出している。なお、加熱室5内の下部及び側部は、ケーシングCにより区画形成される。
遮熱板31の天面部31aには、確認窓Bの耐熱板ガラス10の形状に対応する長方形状の開口31cが、長手方向を遮熱板31の長手方向に沿わせるように遮熱板31に形成されている。この開口31cは、天面部31aの左右方向(
図7の上下方向)の略中央位置で、前後方向(
図7の左右方向)の中央位置より、やや前方に偏倚した位置に形成されている。また、この開口31cは、外側カバー30Aの開口30b及び枠部材30Cの開口30eと略同じ大きさの長方形状とされるが、耐熱板ガラス10よりも若干小さな大きさの長方形状とされる。この開口31cの開口縁部には、開口31cの全周に亘って周回する状態で、天面部31aから上方に膨出する膨出部31pが形成されている。従って、この膨出部31pの上端部に開口31cが形成されることとなり、この膨出部31pの上端部が、枠部材30Cの嵌合部30fに嵌合された耐熱板ガラス10の外周縁部10aを下方から取り囲む状態で全周に亘って当接支持する当接支持部31d(内蓋の開口縁部の上側の一例)とされる。また、天面部31aに形成された膨出部31pにより、当該膨出部31p内には上方に膨出した空間S1が形成される(
図6参照)。
【0041】
図5〜
図7に示すように、確認窓Bを構成する耐熱板ガラス10は、長方形状で透明な板状に形成される。具体的には、枠部材30Cの段部である嵌合部30fに下方から嵌合できる大きさで、遮熱板31における当接支持部31dにより下方から当接支持できる大きさの長方形状に形成されている。そして、嵌合部30fに嵌合され当接支持部31dにより当接支持された状態では、外側カバー30Aの表面と略平行に配設される。
【0042】
図5〜
図7に示すように、ヒータカバー32は、金属により形成され、平面視で遮熱板31の天面部31aと同様に、長方形状に形成され、縦断側面視及び縦断正面視で天面部31aの下面に沿う形状に形成されている。ヒータカバー32には、確認窓Bの耐熱板ガラス10及び遮熱板31の膨出部31pの形状よりも若干大きな長方形状の開口32aが、長手方向をヒータカバー32の長手方向に沿わせるようにヒータカバー32に形成されている。この開口32aは、ヒータカバー32の左右方向(
図7の上下方向)の略中央位置で、前後方向(
図7の左右方向)の中央位置より、やや前方に偏倚した位置に形成されている。ヒータカバー32の最外周縁部及び開口32aの開口縁部には、上方に突出する係止片32bが複数設けられている。そして、ヒータカバー32が遮熱板31の天面部31aに対向して当該天面部31aの下部に配設された状態で、当該係止片32bを遮熱板31の天面部31aの孔31eにそれぞれ挿入し捩じることにより、ヒータカバー32が遮熱板31に係止される。これにより、遮熱板31とヒータカバー32との上下方向間には、後述する上部電熱ヒータ9が配設される空間S2が形成される(
図6参照)。
【0043】
ここで、ヒータカバー32をアルミニウムで構成し、遮熱板31をガルバリウムで構成することにより、ヒータカバー32の熱伝導率が、遮熱板31の熱伝導率よりも高く設定されている。また、外側カバー30Aの開口30b、内側カバー30Bの開口30c、枠部材30Cの開口30e、遮熱板31の開口31c、及びヒータカバー32の開口32aは、それぞれ確認窓Bの開口に対応する箇所に形成された開口となっている。
【0044】
図5〜
図7に示すように、上部電熱ヒータ9は、長尺状のシーズヒータで構成され、平面視で耐熱板ガラス10の外周の略全周を周回して取り囲むように屈曲した形状で、遮熱板31とヒータカバー32との間に形成される空間S2内に配設される。この際には、上部電熱ヒータ9はヒータカバー32の上面に当接した状態で、上部電熱ヒータ9の上側からアルミ箔9aをヒータカバー32に貼り付けることにより固定される。また、上部電熱ヒータ9は、遮熱板31に隣接するが、当接しない状態で配設されている。さらに、上部電熱ヒータ9の基端9bと終端9cの位置は、蓋体3の後側で、加熱室5内における制御部収納室6とは反対側(
図7の上側)に偏移した位置に配設されている。
【0045】
次に、蓋体3の組み付け状態について説明する。
図5に示すように、外蓋30は、外側カバー30Aに、下方から内側カバー30Bが装着され固定手段(図示せず)により固定されるとともに、枠部材30Cが内側カバー30Bの開口30eを介して下方から装着されることで一体的に構成される。この際には、外側カバー30Aの開口30bと枠部材30Cの開口30eとは、略同形状の開口として形成されている(
図6参照)。
【0046】
一方で、
図5に示すように、ヒータカバー32と上部電熱ヒータ9との固定は、ヒータカバー32の上面に上部電熱ヒータ9を当接させた状態で、当該上部電熱ヒータ9の上側からアルミ箔9aをヒータカバー32の上面に貼り付けることで固定される。そして、ヒータカバー32の各係止片32bが遮熱板31の各孔31eに挿入されるように、ヒータカバー32を遮熱板31の下方から当該遮熱板31に装着し各係止片32bを捩ることで、ヒータカバー32と上部電熱ヒータ9と遮熱板31とを固定する(
図6参照)。
【0047】
そして、耐熱板ガラス10を下方から外蓋30における枠部材30Cの嵌合部30fに嵌合させた状態で、遮熱板31を外蓋30の下方から装着する。このとき、遮熱板31の当接支持部31dが耐熱板ガラス10の外周縁部10aを下方から全周に亘って取り囲むように当接支持する状態となる。その後、遮熱板31と外蓋30とを固定手段(図示せず)により固定することで、蓋体3が組み付けられた状態となる。
【0048】
従って、耐熱板ガラス10を蓋体3に固定する固定構造は、耐熱板ガラス10を枠部材30Cに形成された嵌合部30fに下方から嵌合させ、この嵌合された耐熱板ガラス10の外周縁部10aを遮熱板31の当接支持部31dにより下方から当接支持させるだけでよく、非常に簡単な構造となる。さらに、耐熱板ガラス10が枠部材30Cの嵌合部30fと遮熱板31の当接支持部31dとにより挟み込まれた状態で固定され、しかも、耐熱板ガラス10の外周縁部10aが、当該外周縁部10aの略全周に亘って遮熱板31の当接支持部31dにより下方から取り囲まれた状態で当接支持されるため、耐熱板ガラス10の確実な固定が実現される。
【0049】
さらに、嵌合部30fに嵌合された耐熱板ガラス10の外周縁部10aが、金属製の遮熱板31の当接支持部31dにより下方から取り囲まれた状態で当接支持されているので、上部電熱ヒータ9の熱を、加熱室5内の上部を区画形成する遮熱板31、特に、遮熱板31の当接支持部31dの略全周を介して、加熱室5内において耐熱板ガラス10の下方の空気に伝熱させ、良好に加熱することができる。加えて、上部電熱ヒータ9の熱を、耐熱板ガラス10を当接支持する遮熱板31の当接支持部31dの略全周を介して、耐熱板ガラス10の外周縁部10aの略全周に直接伝熱させ、当該耐熱板ガラス10自身を良好に加熱することができる。従って、耐熱板ガラス10を固定する機能を備えた遮熱板31を利用しながら、上部電熱ヒータ9からの伝熱により、加熱室5内における耐熱板ガラス10の下方の空気及び耐熱板ガラス10自身の加熱を同時に行うことができ、当該空気及び耐熱板ガラス10の温度を確実に且つ容易に上昇させることができる。このため、加熱室5内においてパン生地から水蒸気が発生したとしても、耐熱板ガラス10の結露による曇りを確実に防止することができる。
【0050】
また、遮熱板31に隣接して配設される上部電熱ヒータ9が、屈曲した形状に形成され、平面視で、耐熱板ガラス10を取り囲む状態で配設されているので、上部電熱ヒータ9からの熱が、耐熱板ガラス10を取り囲む遮熱板31の当接支持部31dの略全周に亘って容易且つ確実に伝熱され、さらに、当該当接支持部31dを介して耐熱板ガラス10の外周縁部10aの略全周に亘って容易且つ確実に伝熱されることとなる。従って、上部電熱ヒータ9の熱により、耐熱板ガラス10の下方の空気及び耐熱板ガラス10自身の温度を、耐熱板ガラス10の略全周に亘って偏りの少ない状態で上昇させることができ、より確実に結露による曇りを防止することができる。
【0051】
加えて、加熱室5内の上部を区画形成する遮熱板31が、天面部31aと側面部31bとを備えるので、加熱室5内の上部の空間をできるだけ大きく確保しながら、遮熱板31を簡易な構成とすることができ、低コストを実現することができる。また、遮熱板31の天面部31aには上方に膨出する膨出部31pが設けられ、当該膨出部31pの上端部は、嵌合部30fに嵌合された耐熱板ガラス10の外周縁部10aを下方から取り囲む状態で当接支持する当接支持部31dとされている。このため、下部電熱ヒータ8或いは上部電熱ヒータ9により加熱され比較的高温となった空気が上昇する際、加熱室5内の上部において遮熱板31の側面部31b及び天面部31aに沿って当該天面部31aに形成された膨出部31p内の空間S1に案内される。従って、当該空間S1に案内された比較的高温の空気により、耐熱板ガラス10の下方の空気及び耐熱板ガラス10自身の温度をより確実に上昇させることができ、より確実に結露による曇りを防止することができる。また、膨出部31pの上端部は耐熱板ガラス10の外周縁部10aを当接支持する当接支持部31dであるので、当該空間S1に案内された比較的高温の空気により当接支持部31dが加熱され、当該当接支持部31dを介して、より一層耐熱板ガラス10の外周縁部10aを加熱することができる。
【0052】
そして、上部電熱ヒータ9から下方に伝熱する熱は、主として上部電熱ヒータ9に当接するヒータカバー32を介して、下方に位置するパン生地の上部に伝熱される。一方で、上部電熱ヒータ9から上方に伝熱する熱は、主として遮熱板31により遮熱され、遮熱板31に対向して下部に配設されたヒータカバー32側(下方側)に反射されて、当該ヒータカバー32を介して、下方に位置するパン生地の上部に伝熱される。従って、上部電熱ヒータ9からの熱を、より効率的にパン生地の上部に伝熱させることができ、省電力を図ることができる。また、ヒータカバー32の熱伝導率が、遮熱板31の熱伝導率よりも高く設定されているので、上部電熱ヒータ9からヒータカバー32側への伝熱をより多くしてパン生地を効率よく加熱でき、遮熱板31側への伝熱を少なくして蓋体3の外蓋30を構成する樹脂等の劣化や変形を防止することができる。
【0053】
次に、製パン機にて、製パン用材料からパンを焼き上げる際の、制御部5等の動作について、簡単に説明する。
作業者が、蓋体3を開放してパンケース2内に製パン用材料を入れて、当該蓋体3を閉鎖後、操作部17を操作して運転開始を指令する。すると、制御部15は、下部電熱ヒータ8、上部電熱ヒータ9及び電動モータ21等の作動を予め設定された状態で制御して、パン生地を混練する混練工程、パン生地を発酵させる発酵工程、パン生地を加熱してパンを焼き上げる焼成工程を、順次自動的に実行し、パンを焼き上げる。
【0054】
この際、混練工程及び発酵工程においては、加熱室5内の温度が比較的低温(例えば、40℃程度)であるため、パン生地から水蒸気が発生すると、加熱室5内の上部に配設される耐熱板ガラス10にて結露を発生させ曇りの原因となりやすい。また、混練工程及び発酵工程におけるパン生地には、水分が十分に含まれていることもあり、水蒸気が発生しやすい。このような場合でも、制御部5が、混練工程及び発酵工程において、上部電熱ヒータ9に通電させて発熱させるので、上部電熱ヒータ9からの伝熱により、加熱室5内における耐熱板ガラス10の下方の空気及び耐熱板ガラス10自身の加熱を同時に行って、当該空気及び耐熱板ガラス10の温度を確実に且つ容易に上昇させることができる。従って、パンを焼き上げる際において、加熱室5内の温度が比較的低く、耐熱板ガラス10の結露が生じ易い状況である混練工程や発酵工程でも、結露による曇りを確実に防止することができる。
よって、混練工程及び発酵工程において、外部から確認窓Bの耐熱板ガラス10を介して、視認性の高い状態で、加熱室5のパンケース2内のパン生地の状態を常に監視することができる。なお、制御部5は、混練工程及び発酵工程の何れか一方で上部電熱ヒータ9を発熱させる制御を行う構成としてもよい。
【0055】
また、制御部5は、焼成工程においても、必要に応じて、上部電熱ヒータ9に通電させて発熱させるので、上部電熱ヒータ9からの伝熱により、パン生地の上部を加熱して焼き色を確実につけることができる。なお、加熱室5内が比較的高温となる焼成工程において、パン生地から発生した水蒸気で耐熱板ガラス10が曇ることは稀であるが、このような場合でも、上述のとおり、上部電熱ヒータ9を発熱させることで、より確実に耐熱板ガラス10が曇ることを防止することができる。
【0056】
〔別実施形態〕
(A)上記実施形態では、
図7に示すように、平面視で、上部電熱ヒータ9を耐熱板ガラス10の外周の略全周を周回して取り囲むように配設し、上部電熱ヒータ9の基端9b及び終端9cを蓋体3の後側で、且つ制御部収容室6とは反対側に配設したが、上部電熱ヒータ9からの熱をパンケース2内におけるパン生地の上部に良好に伝熱できる構成であれば、その他の構成を採用することもできる。
例えば、
図8(a)に示すように、平面視で、上部電熱ヒータ90を耐熱板ガラス10の周囲を取り囲むように配設し、上部電熱ヒータ90の基端9b及び終端9cを、蓋体3の後側(
図8(a)の上側)で、且つ加熱室5内における長手方向の中間位置近傍に配設することもできる。
また、例えば、
図8(b)に示すように、平面視で、上部電熱ヒータ91の基端9b及び終端9cを、蓋体3の後側(
図8(b)の上側)で、且つ加熱室5内における制御部収容室6側(
図8(b)の右側)に配設し、上部電熱ヒータ91を耐熱板ガラス10の後側(
図8(b)の上側)において当該耐熱板ガラス10の長手方向に沿って往復するように配設することもできる。
さらに、例えば、
図8(c)に示すように、平面視で、上部電熱ヒータ92の基端9b及び終端9cを、蓋体3の後側(
図8(c)の上側)で、且つ耐熱板ガラス10の長手方向の両端に振り分けて配設し、上部電熱ヒータ92を耐熱板ガラス10の後側(
図8(c)の上側)において耐熱板ガラス10の長手方向に沿うように配設することもできる。
その他、図示しないが、上部電熱ヒータ9を、平面視で概ね環状に湾曲形成する形態でも良い。
【0057】
(B)上記実施形態では、確認窓Bを構成する板状透過体としての耐熱板ガラス10を長方形状に形成したが、加熱室5内を視認することができる構成であれば、特にこの構成に限定されるものではない。例えば、円形状、正方形状、多角形状等、適宜その形状を変更することができる。
【0058】
(C)上記実施形態では、確認窓Bを構成する板状透過体として耐熱板ガラス10を用いたが、少なくとも可視光を透過でき、加熱室5内を視認することができる構成であれば、特にこの構成に限定されるものではない。例えば、透明な耐熱樹脂等を採用することができる。
【0059】
(D)上記実施形態では、上部電熱ヒータ9を内蓋としての遮熱板31に隣接する状態で蓋体30に配設する際に、遮熱板31にヒータカバー32を取り付け、上部電熱ヒータ9をヒータカバー32に当接させる構成について説明したが、特にこの構成に限定されるものではない。例えば、上部電熱ヒータ9をヒータカバー32から離間させて配置することもでき、遮熱板31に当接させて配置することもできる。また、ヒータカバー32を省略して、上部電熱ヒータ9を遮熱板31近傍に遮熱板31から離間させて配設することもでき、ヒータカバー32を省略して、上部電熱ヒータ9を遮熱板31に当接させて配設することもできる。
【0060】
(E)上記実施形態では、ヒータカバー32の熱伝導率を、内蓋としての遮熱板31の熱伝導率よりも高く設定したが、両者を等しく設定することもでき、場合によっては、ヒータカバー32の熱伝導率を、内蓋としての遮熱板31の熱伝導率よりも低く設定することもできる。
この場合、上記実施形態のように、ヒータカバー32の材質をアルミニウムとし、遮熱板31の材質をガルバリウムとするものに限られず、アルスター等その他の種々の金属で構成することができる。
【0061】
(F)上記実施形態では、製パン機について説明したが、電熱加熱調理器としては製パン機に限定されるものではなく、例えば、電熱ホットプレート、電気炊飯器、パン焼き機能を備えた電気炊飯器等、種々のものに適用することが可能である。
この場合、加熱用ケースとしては、外周部の立ち上がりが高いもの、低いもの、平面視形状が矩形状のもの、円形状のもの等、電熱加熱調理器の具体例に応じて、種々の形態のものが用いられる。例えば、製パン機や炊飯器では、外周部の立ち上がりが高い加熱用ケース(パンケース2や炊飯釜)が用いられ、ホットプレートでは、外周部の立ち上がりが低い加熱用ケースが用いられる。
【0062】
(G)上記実施形態では、パンケース2がケーシングC内に装着された状態では、パンケース2の上部開口がケーシングCの上部開口4よりも下方に位置するように構成したが、例えば、パンケース2の上部開口がケーシングCの上部開口4と同等或いは上方に位置するように構成してもよい。この場合、パンケース2の上部開口は、加熱室5内の上部において蓋体3により区画形成される部分に位置することとなる。
【0063】
(H)上記実施形態では、遮熱板31の当接支持部31dが、枠部材30Cの嵌合部30fに嵌合された耐熱板ガラス10の外周縁部10aを下方から取り囲む状態で当接支持するにあたり、当接支持部31dが外周縁部10aの全周に亘って当接支持するように構成したが、例えば、当接支持部31dが外周縁部10aを下方から取り囲み、その全周の少なくとも一部(例えば、外周縁部10aに沿って等間隔に6箇所以上)で当接支持する構成とすることもできる。
【0064】
(I)上記実施形態では、外蓋30を、外側カバー30A、内側カバー30B及び枠部材30Cを備える構成としたが、特にこの構成に限定されるものではなく、これら部材の一部又は全部を一体として形成してもよい。
【0065】
(J)上記実施形態では、蓋体3を縦断側面視及び縦断正面視で上方に膨出する概略逆U字形状に形成し、蓋体3の内部空間及びケーシングCの内部空間により加熱室5を形成するように構成したが、ケーシングCの内部空間のみに加熱室5を形成する構成とすることもできる。例えば、蓋体3の遮熱板31(内蓋)及びヒータカバー32を、縦断側面視及び縦断正面視でケーシングCの上部開口4の開口面に対して平行となるように蓋体3の下面に配設し、ケーシングCと蓋体3の遮熱板31及びヒータカバー32とにより区画形成されたケーシングCの内部空間のみを、加熱室5として形成することもできる。