特許第5799567号(P5799567)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5799567
(24)【登録日】2015年9月4日
(45)【発行日】2015年10月28日
(54)【発明の名称】苗移植機
(51)【国際特許分類】
   A01C 11/02 20060101AFI20151008BHJP
【FI】
   A01C11/02 311W
   A01C11/02 311T
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-99661(P2011-99661)
(22)【出願日】2011年4月27日
(65)【公開番号】特開2012-228222(P2012-228222A)
(43)【公開日】2012年11月22日
【審査請求日】2014年4月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】高橋 学
(72)【発明者】
【氏名】石井 和彦
(72)【発明者】
【氏名】山口 信
(72)【発明者】
【氏名】牧田 圭右
【審査官】 有家 秀郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−246429(JP,A)
【文献】 特開2006−076530(JP,A)
【文献】 特開2004−330919(JP,A)
【文献】 特開2011−079510(JP,A)
【文献】 特開2008−202253(JP,A)
【文献】 特開2010−057447(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 11/00−11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(1)上に運転フロア(2)及びサイドフロア(3)よりも高く膨出形成してモータルーム(4)を覆うと共に、上面には運転シート(5)を載置するシートカバー(6)設け、前記モータルーム(4)に電動モータ(M)を搭載して車輪(7)(8)、及び苗植装置(9)を伝動して苗植作業を行う苗移植機において、
前記シートカバー(6)の横側でサイドフロア(3)の上側位置には、開閉のサイドカバー(10)を有するルーム開口(11)を形成し、前記モータルーム(4)には、引出レール(12)によってバッテリ(B)を支持すると共に、前記ルーム開口(11)を開閉するサイドカバー(10)を一体として引出移動できるバッテリ載台(13)を設けたことを特徴とする苗移植機。
【請求項2】
前記バッテリ(B)は、前記車体(1)の振動または揺動で発電する発電器(G)によって充電可能に設けたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機。
【請求項3】
前記発電器(G)は、車体(1)の後部に装着の電流コイル(15)と、このコイル(15)内周部の永久磁石(14)とから成り、前記車体(1)の振動、乃至揺動に基づいて、永久磁石(14)を揺動して磁界を切ることによりこのコイル(15)に通電するように設け、整流器(16)を介して前記バッテリ(B)へ連結して充電可能に設けたことを特徴とする請求項2記載の苗移植機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動モータによって駆動走行しながら苗植付作業を行う苗移植機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車体前部の運転フロア下側に電動モータ、及びミッションケースを構成し、この運転フロア後方のシートカバー下側にバッテリを収容するバッテリケースを配置する技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−246429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動式の苗移植機は、電動モータによって前輪や後輪等の車輪を駆動して走行しながら苗植装置を電動駆動して苗植作業を行うものであるため、長時間作業をするためにはバッテリ容量を増やす必要がある。しかしながら、大容量のバッテリを搭載すると重量が大幅に増大してしまう問題が生じる。
【0005】
しかも、苗植作業時には、耕盤が耕耘され、耕盤が深くなった圃場で行なわれるため、機体重量が大きくなると車体が沈みやすくなり、車輪に負荷がかかり、結局バッテリに貯めた電気を消費しやすくなる問題が生じる。
【0006】
さらに、電気を充電する際や、バッテリ周辺のメンテナンスを行う際には、バッテリを着脱しなければならないが、このバッテリを取り外すには作業座席を取り外さねばならず、作業者の労力が余分に係ってしまう問題がある。
【0007】
本件発明は、上記の問題点を解消するための発明である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、車体(1)上に運転フロア(2)及びサイドフロア(3)よりも高く膨出形成してモータルーム(4)を覆うと共に、上面には運転シート(5)を載置するシートカバー(6)設け、前記モータルーム(4)に電動モータ(M)を搭載して車輪(7)(8)、及び苗植装置(9)を伝動して苗植作業を行う苗移植機において、前記シートカバー(6)の横側でサイドフロア(3)の上側位置には、開閉のサイドカバー(10)を有するルーム開口(11)を形成し、前記モータルーム(4)には、引出レール(12)によってバッテリ(B)を支持すると共に、前記ルーム開口(11)を開閉するサイドカバー(10)を一体として引出移動できるバッテリ載台(13)を設けたことを特徴とする苗移植機とする。
【0009】
電動モータMは運転シート5下のモータルーム4に位置して、この同じモータルーム4内に配置のバッテリ載台13上のバッテリBからの電源によって駆動回転される。このモータMの電動回転によって前側の油圧無断変速装置やミッションケース等の伝動装置を経て前輪7や、後輪8等を駆動回転して走行すると共に、この車体1後方に装着する苗植装置9を伝動して、走行土壌面に対する苗植付作用を行う。
【0010】
前記バッテリB等のメンテナンス時には、このバッテリ載台13を外側へ引き出すと、引出レール12のスライドによってルーム開口11からシートカバー6外側のサイドフロア3上側部へ引出案内されて、前記サイドカバー10及びバッテリ載台13と共にバッテリBを同時に、このルーム開口11外側のサイドフロア3上方に位置される。
【0011】
さらに、必要な場合はこの引出されたバッテリ載台13からバッテリBを取外して、サイドフロア3上面に置き替えることもできる。そして、ルーム開口11の外側域のスペースをより広くして、モータルーム4内の掃除、点検等のメンテナンスを容易に行える状態とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記バッテリ(B)は、前記車体(1)の振動または揺動で発電する発電器(G)によって充電可能に設けたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記発電器(G)は、車体(1)の後部に装着の電流コイル(15)と、このコイル(15)内周部の永久磁石(14)とから成り、前記車体(1)の振動、乃至揺動に基づいて、永久磁石(14)を揺動して磁界を切ることによりこのコイル(15)に通電するように設け、整流器(16)を介して前記バッテリ(B)へ連結して充電可能に設けたことを特徴とする請求項2記載の苗移植機とする。
【0014】
請求項3記載の発明において、前記発電器Gは、車体1の後部に装着の電流コイル15と、このコイル15内周部の永久磁石14とから成り、前記車体1の振動、乃至揺動に基づいて、永久磁石14を揺動して磁界を切ることによりこのコイル15に通電するように設け、整流器16を介して前記バッテリBへ連結して充電可能に設ける。
【0015】
そして、車体1の後端部は、後輪8の位置する走行振動、乃至揺動の最も多い箇所にあって、この位置に設けられる発電器Gは電流コイル15と永久磁石14との間の相対的振動、乃至揺動が行われ、このような永久磁石14の振動によって、コイル15が磁界を切って、このときコイル15に電流を流す。このコイル15の電流は整流器16を経てバッテリBを充電することができる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明は、シートカバー6下側のモータルーム4には、引出レール12によって引出可能のバッテリ載台13にバッテリBが載置されて、このバッテリ載台13を外側へ引き出すことによって、サイドカバー10によるルーム開口11を開いて、バッテリ載台13、及びこの上面のバッテリB等をサイドフロア3の上側部へ円滑に引出して、簡単、容易に取出すことができ、又、これとは反対に押込収容させることができる。このとき、モータMとバッテリBとの間の配線が連結状態にあっても、バッテリBの引出距離、乃至サイドフロア3上面に対して置替移動する間隔等を短くすることができ、メンテナンス作業を簡単、容易に行うことができる。
【0017】
このようにバッテリ載台13、及びこれに搭載のバッテリBは、モータルーム10内、外に引出、押込移動しても、引出レール12の支持案内によって一定の直線的な移動域に規制されていて、モータMとバッテリBとの間の関係配置位置を一定に維持し、安定させることができる。
【0018】
また、バッテリ載台13をモータルーム10内へ押込んだときは、直ちにサイドカバー10によってルーム開口11が閉鎖されるため、ルーム開口11の閉め忘れることなく、泥土の飛込みもなくすることができる。
【0019】
請求項2及び3に記載の発明は、前記車体1の後端部の振動、乃至揺動によって永久磁石14を振動させて発電器Gで発電して、整流器16を経てバッテリBに送って充電するものであるから、このバッテリBを充電するためには無駄な動力を用いることなく、車体1の走行揺動力を利用して効率のよいバッテリB充電を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】苗移植機の側面図
図2】苗移植機の平面図
図3】苗移植機の正面図
図4】苗移植機の一部の拡大平面図
図5】苗移植機の発電器部のブロック図
図6】苗移植機の別実施例の平面図
図7】(A)苗タンク部の別実施例の側面図、(B)苗タンク部の別実施例の平面図
図8】整地ロータ部の平面図
図9】整地ロータ部の側面図
図10】(A)電動モータによる駆動系路のブロック図、(B)電動モータによる駆動系路のそのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1図5に基づいて、電動苗移植機は、車体1の前部に、ステアリングポスト17上のステアリングハンドル18によって操向するフロントアスルハウジング19の前輪7を有し、後部には、リヤアクスルアフジング20によって軸装の後輪8を有して、運転シート5の下側に搭載の電動モータMによって伝動駆動して走行する乗用四輪走行形態とし、この車体1の後方に平行リンク21を介して多条植形態の苗植装置9を連結して、前記車体1側からPTO軸22を経て伝動して苗植付作動することができる。
【0022】
前記車体1の中央上部に電動モータMを搭載し、このモータMの上側部を覆うシートカバー6が、前側の運転フロア2、及び左右両側のサイドフロア3から上方へ高く膨出形成されて、このシートカバー6上面に運転シート5を設けている。前記サイドフロア3の前部は、ステアリングポスト17を両側部にわたって形成し、外側部に補助苗受台23を配置し、後部は運転シート5の後側部のリヤステップ24に連結して、運転者がこれらの上側を前後に移動し易く形成している。
【0023】
前記苗植装置9は、苗植伝動ケースからなる苗植フレーム25の下側にセンタフロート26とサイドフロート27を配置して、方側部には後下り傾斜の苗タンク28を左右往復移動するように設け、後側部には各苗タンク28の苗取口29に対して作動して苗を分離保持して植付ける植付装置30を有する。これらセンタフロート26、及びサイドフロート27は左右一定間隔の苗植付位置の土壌面を滑走均平するもので、各均平跡の土壌面に植付装置30による一定の植付軌跡線Dの作動で苗植付けする多条植形態に構成している。
【0024】
また、前記車体1のリヤフレーム31に連結される平行リンク21は、伸縮シリンダ32によって昇降制御されて、各フロート26、27が略一定の圧力で土壌面を滑走均平するように構成している。前記リヤフレーム31上に施肥装置33を設けて、繰出す肥料をホース34を介して各フロート26、27の均平部へ供給して施肥させる。
【0025】
そして、各フロート26、27の前側には、均平前の土壌面を予め代掻する整地ロータ35、36を配置して、前記リヤアクスルハウジング20の伝動機構から連動軸37を経て伝動回転することができる。
【0026】
ここにおいて、車体1上に運転フロア2及びサイドフロア3よりも高く膨出形成してモータルーム4を覆うと共に、上面には運転シート5を載置するシートカバー6を設け、前記モータルーム4に電動モータMを搭載して車輪7、8、及び苗植装置9を伝動して苗植作業を行う苗移植機において、前記シートカバー6の横側でサイドフロア3の上側位置には、開閉のサイドカバー10を有するルーム開口11を形成し、前記モータルーム4には、引出レール12によってバッテリBを支持すると共に、前記ルーム開口11を開閉するサイドカバー10を一体として引出移動できるバッテリ載台13を設けた電動苗移植機の構成とする。
【0027】
電動モータMは運転シート5下のモータルーム4に位置して、この同じモータルーム4内に配置のバッテリ載台13上のバッテリBからの電源によって駆動回転される。このモータMの電動回転によって前側の油圧無断変速装置やミッションケース等の伝動装置を経て前輪7や、後輪8等を駆動回転して走行すると共に、この車体1後方に装着する苗植装置9を伝動して、走行土壌面に対する苗植付作用を行う。
【0028】
前記バッテリB等のメンテナンス時には、このバッテリ載台13を外側へ引き出すと、引出レール12のスライドによってルーム開口11からシートカバー6外側のサイドフロア3上側部へ引出案内されて、前記サイドカバー10及びバッテリ載台13と共にバッテリBを同時に、このルーム開口11外側のサイドフロア3上方に位置される。
【0029】
さらに、必要な場合は、この引出されたバッテリ載台13からバッテリBを取外して、サイドフロア3上面に置き替えることもできる。そして、ルーム開口11の外側域のスペースをより広くして、モータルーム4内の掃除、点検等のメンテナンスを容易に行える状態とする。
【0030】
また、前記バッテリBは、前記車体1の振動、乃至揺動で発電する発電器Gによって充電可能に設けたことを特徴とする。又、前記発電器Gは、車体1の後部に装着の電流コイル15と、このコイル15内周部の永久磁石14とから成り、前記車体1の振動、乃至揺動に基づいて、永久磁石14を揺動して磁界を切ることによりこのコイル15に通電するように設け、整流器16を介して前記バッテリBへ連結して充電可能に設ける。
【0031】
車体1の後端部は、後輪8の位置する走行振動または揺動の最も多い箇所にあって、この位置に設けられる発電器Gは電流コイル15と永久磁石14との間の相対的振動、乃至揺動が行われ易く、この永久磁石14の振動によって、コイル15が磁界を切って、このときコイル15に電流を流す。このコイル15の電流は整流器16を経てバッテリBを充電することができる。
【0032】
前記モータルーム4の底部には電動モータMを取付けて、前方の油圧無段変速装置40の入力軸41との間をベルト42伝動する。この油圧無段変速装置40はミッションケース43の上側に設けられて、このミッションケース43の入力軸を伝動する。ミッションケース43の横側から、前記フロントアクスルハウジング19の伝動機構を介して前輪7を伝動回転し、後側の伝動軸44を介してリヤアクスルハウジング20の後輪8を伝動すると共に、PTO連動軸45を介して、前記PTO軸22を伝動する構成としている。
【0033】
前記モータルーム4の底部には横方向へ平行に前後一対の固定レール46を設け、この固定レール46の上側に横方向へ移動する引出レール12を設けて、モータルーム4の内外へ水平方向に伸縮移動することができる。この前後一対の引出レール12の横端には、モータルーム4のシートカバー6に形成するルーム開口11を開閉するサイドカバー10と、及びこの外側面に一体のハンドル47を有して、この引出レール12の上側には、バッテリBを搭載するバッテリ載台13を形成する。
【0034】
前記ルーム開口11は、下縁を横外側部のサイドフロア3上面よりも若干高い位置に形成して、このサイドフロア3の上側部にバッテリ載台13を引出すことができる。このバッテリ載台13の底部には、係合部48、49を設けて、シートカバー6側の係合部に、係合部48を係止させてバッテリ載台13の収納位置を係止させると共に、係合部49を係止させて引出位置を係止させることができる。このバッテリ載台13には固定バンド等が設けたれていて、搭載するバッテリB位置を固定することができる。前記サイドフロア3の下面は、補強フレーム50を外周部に形成して、車体1に対する支持構成を補強して、バッテリBを安定して支持する構成としている。
【0035】
なお、前記電動モータMは、車体1のブラケット等に取付けて、ベルト42を掛け渡して伝動する形態であるが、このモータMを前記バッテリ載台13上に搭載して、バッテリBと共にモータルーム4から外側へ引出すことができる形態とすることもできる。
【0036】
この形態では、バッテリ載台13をモータルーム4内へ押込収納した状態で、このモータM軸と入力軸41との間のベルト42を掛け渡したままの状態に維持するように構成することができる。電動モータM等のメンテナンス性を高めることができる。
【0037】
前記発電器Gは、リヤフレーム31上において発電ケース51内に設置する。発電ケース51内には磁石14を、スプリング52によって支持して上下方向へ振動または揺動するように構成し、この磁石14の外周に沿って電流を通すコイル15を配置して、リヤフレーム31の上下揺動によって、これらコイル15と磁石14との相互的上下揺動によって、前記コイル15に電流が流れて、整流器16を通してバッテリBへ流れて、このバッテリBを充電することとなる。
【0038】
前記バッテリBを薄板形態とする場合は、図6のように前記サイドフロア3や、リヤステップ24等の下側に沿って直接、又はバッテリボックスを形成する等の形態として配置することにより、多数枚装着することができる。又、図1のように、前記発電器Gを、苗植装置9後部の補強フレーム51に支持装着して、この発電器Gの電力を整流器16を介してバッテリBへ送って充電する形態とすることもできる。補強フレーム51は、左右各苗植フレーム25の後端部間を連結して、剛性を維持させるもので、この苗植フレーム25の左右方向中央部に取付けて、苗植装置9の上下揺動によって発電器Gを一体的に揺動させて発電させるものである。
【0039】
次に、主として図7に基づいて、前記苗タンク28の上端部に形成のサブタンク38に、板状バッテリBを保持させるもので、このサブタンク38の下側にバッテリボックス52を形成し、このサブタンク38の苗タンク28に対する着脱部に差込ソケット53を形成し、この差込ソケット53部にバッテリBの電極端子を形成し、このサブタンク38を取付けることによって、前記モータM等のコントローラ54へ電源を供給することができる。
【0040】
次に、主として図8図9に基づいて、前記整地ロータ35、36を連動軸37に代えて、電動モータM2によって駆動する形態とするもので、ロータケース55を側面視三角形態に形成し、前後端部に整地ロータ35、36のロータ軸56、57を軸装し、中間部の頂部にモータM2によって電動回転されるモータ軸58を軸装してチェーン59で伝動すると共に、前記バッテリBによる電源によって駆動回転させる。60は整地ロータ35、36の取付用支持フレームである。
【0041】
次に、主として図10に基づいて、ガソリンエンジンEによって発電器Gを駆動して電流を起し、この電流でコンデンサCを経て、苗移植機の各部のモータM、M1、M2、M3、M4を電動する。又、この回路にはバッテリBも連結されていて、電源を供給している。
【0042】
該モータには、前記車輪を駆動走行させたり、植付装置30を駆動するメインモータMや、苗植装置9を昇降するリフトシリンダ32を伸縮駆動する昇降モータM1、整地ロータ35、36を駆動する代掻モータM2、苗タンク28を植付装置30に対して左右往復横移動するための苗タンクの横移動モータM4、及びこの苗タンク28の各繰出ベルト61を駆動するため繰出モータM3等を配置する。エンジンEの駆動によって発電した電流、乃至これにより充電したバッテリBからの電流で、各モータM、〜M4を電動駆動して苗植作業を行わせることができる。
【符号の説明】
【0043】
1 車体
2 フロア
3 サイドフロア
4 モータルーム
5 シート
6 シートカバー
7 前輪
8 後輪
9 苗植装置
10 サイドカバー
11 ルーム口
12 引出レール
13 バッテリ載台
14 磁石
15 コイル
16 整流器
M モータ
B バッテリ
G 発電器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10