【文献】
Texas Instruments,Design of the UL Backhaul for a Type I Relay[online],3GPP TSG-RAN WG1#57b R1-092399,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_57b/Docs/R1-092399.zip>,2009年 6月24日
【文献】
Samsung,Multiplexing of ACK/NACK, CQI & SR in LTE-A[online],3GPP TSG-RAN WG1#56b R1-091242,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_56b/Docs/R1-091242.zip>,2009年 3月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の好適な実施例の具体的な内容について以下に説明し、その例示は、添付の図面に示す。図面中、同一/類似の構成要素には同一の図面符号を付する。
【0031】
以降、本発明の実施例は、RNにおける優先順位付け動作のための方法及び装置を開示する。
【0032】
下記の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮すればよい。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施してもよい。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えてもよい。
【0033】
図面についての説明において、本発明の要旨を曖昧にする手順又は段階は省く他、当業者のレベルで理解できるような手順又は段階についても説明を省略する。ただし、省略した手順又は段階は、当業者には自明な範囲内で理解されるであろう。
【0034】
本発明の実施例は、基地局と中継器との間の信号送受信、及び中継器と移動局との間の信号送受信に基づいて説明される。
【0035】
ここで、基地局は、移動局と直接的に通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)を意味する。本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノードによって行われてもよい。
【0036】
すなわち、基地局を含む多数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる種々の動作は、基地局又はその他のネットワークノードで行われうるということは明らかである。基地局(BS)は、固定局、ノードB、eノードB(eNB)、高度基地局(ABS)及びアクセスポイント(AP)などの用語で代替可能である。中継器(RN)は、リレー及び中継局(RS)などの用語に代替可能である。また、移動機(MS)は、ユーザ装置(UE)、加入者局(SS)、移動体通信加入者局(MSS)、携帯端末、高度移動機(AMS)などの用語に代替可能である。
【0037】
また、送信端は、データサービス又は音声サービスを提供する固定及び/又は移動ノードを意味し、受信端は、データサービス又は音声サービスを受信する固定及び/又は移動ノードを意味する。したがって、アップリンクでは、移動局が送信端であり、基地局が受信端であってよい。同様に、ダウンリンクでは、移動局が受信端であり、基地局が送信端であってよい。
【0038】
本発明の実施例は、無線接続システムである米国電気電子学会(IEEE)802.xxシステム、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)システム、3GPP長期進化(LTE)システム、高度LTE(LTE−A)システム及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書によってサポートされる。すなわち、本発明の実施例において、本発明の技術的思想を明確にするために説明を省略した段階又は部分は、これらの文書によってサポートされる。
【0039】
また、本文書で開示している用語はいずれも上記の標準文書によって説明される。特に、本発明の実施例は、3GPP LTE(リリース8又はリリース9)及び3GPP LTE−Aの標準文書の一つ以上によってサポートされる。
【0040】
以下、本発明の好適な実施例を、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施例を説明するためのもので、本発明が実施されうる唯一の実施例を示すものではない。
【0041】
以下の本発明の実施例で使われる特定の用語は、本発明の理解を助けるためのものであり、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0042】
ここで説明する技術、装置及びシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、単一搬送波周波数分割多元接続(SC−FDMA)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。CDMAは、汎用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000のような無線技術によって実現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM(登録商標))/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)のような無線技術によって実現することができる。OFDMAは、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、進化UTRA(E−UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。UTRAは、汎用移動体通信システム(UMTS)の一部である。3GPP LTEは、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部で、ダウンリンクにOFDMAを採用し、アップリンクにSC−FDMAを採用する。LTE−Aは、3GPP LTEの進化型システムである。WiMAXは、IEEE802.16e規格(WirelessMAN−OFDMA Reference System)及び発展したIEEE802.16m規格(WirelessMAN−OFDMA Advanced system)によって説明される。明確性のために、以下では3GPP LTE及びLTE−A標準を中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0043】
図3は、3GPP LTEシステムにおける無線フレームの構造を示す図である。
【0044】
図3で、無線フレームは、10個のサブフレームを含む。1サブフレームは、時間ドメインで2個のスロットを含む。1サブフレームを送信するための時間は、送信時間間隔(TTI)と定義される。例えば、1サブフレームは1ミリ秒(ms)の長さを有することができ、1スロットは、0.5msの長さを有することができる。1スロットは、時間ドメインで複数個の直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルを含むことができる。3GPP LTEは、ダウンリンクにOFDMAを用いるため、OFDMシンボルは1シンボル区間を表す。OFDMシンボルは、SC−FDMAシンボル又はシンボル区間とも呼ばれる。リソースブロック(RB)は、リソース割当単位であり、1スロットで複数個の連続する副搬送波を含むことができる。無線フレームの構造は例示的である。したがって、無線フレームに含まれるサブフレームの個数、サブフレームに含まれるスロットの個数、又はスロットに含まれるOFDMシンボルの個数は、種々に変更してもよい。
【0045】
図4は、1ダウンリンクスロットに対するリソースグリッドを示す図である。
【0046】
図4で、ダウンリンクスロットは、時間ドメインで複数個のOFDMシンボルを含む。ここでは、1ダウンリンクスロットが7個のOFDMシンボルを含み、1リソースブロックが周波数ドメインにおいて12個の副搬送波を含むとして説明する。ただし、本発明がこれに制限されるものではない。リソースグリッドにおけるそれぞれの要素をリソース要素(RE)と呼んでもよい。1RBは、12×7リソース要素を含む。ダウンリンクスロットに含まれるN
DL個のRBは、ダウンリンク送信帯域幅によって判定される。アップリンクスロットの構造は、ダウンリンクスロットの構造と同一でよい。
【0047】
図5は、ダウンリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0048】
図5で、一つのサブフレームの1番目のスロットの先頭部に位置する最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルの割り当てられる制御領域に対応する。残りのOFDMシンボルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の割り当てられるデータ領域に対応する。3GPP LTEで用いられるダウンリンク制御チャネルは、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(PCFICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理ハイブリッドARQ指示子チャネル(PHICH)などを含むことができる。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信され、そのサブフレームの制御チャネルの送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、アップリンク送信に対する応答であり、HARQ肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)信号を搬送する。PDCCHを通じて送信される制御情報は、ダウンリンク制御情報(DCI)と呼ばれる。DCIは、アップリンク又はダウンリンクスケジュール情報を含むか、又は、特定端末グループに対するアップリンク送信電力制御命令を含む。
【0049】
PDCCHは、ダウンリンク−共有チャネル(DL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割当、アップリンク−共有チャネル(UL−SCH)のリソース割当情報、ページングチャネル(PCH)上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答のような上位層リソース割当、特定端末グループ内の個別端末に対する送信電力制御命令集合、送信電力制御命令、IP電話サービス(VoIP)の活性化などの情報を搬送することができる。複数個のPDCCHを制御領域内で送信できる。端末は、複数個のPDCCHを監視できる。PDCCHは、一つ又は複数個の連続した制御チャネル要素(CCE)の組合せで送信される。CCEは、PDCCHに無線チャネルの状態に基づくコーディングレートを提供する論理的な割当単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマット及び利用可能なPDCCHのビット数は、CCEの個数とCCEによって提供されるコーディングレートとの関係によって判定される。基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを判定し、制御情報に巡回冗長検査ビット(CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は用途に応じて一意の識別子(無線ネットワーク臨時識別子(RNTI)によってマスクされる。PDCCHが特定UEに対するものであれば、UEに対する一意の識別子(例えば、セル−RNTI(C−RNTI))がCRCをマスクしてもよい。又は、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(例えば、ページング−RNTI(P−RNTI))がCRCをマスクしてもよい。PDCCHがシステム情報(具体的には、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)がCRCをマスクしてもよい。UEのランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するために、ランダムアクセス−RNTI(RA−RNTI)がCRCをマスクしてもよい。
【0050】
図6は、アップリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0051】
図6で、アップリンクサブフレームは、周波数ドメインで制御領域とデータ領域とに区別できる。制御領域には、アップリンク制御情報を搬送する物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを搬送する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つのUEは、PUCCHとPUSCHを同時に送信しない。一つのUEに対するPUCCHは、一つのサブフレームでRB対に割り当てられる。RB対に属するRBは、対応する2個のスロットにおいて別個の副搬送波を占める。これを、PUCCHの割り当てられるRB対がスロット境界において周波数ホップしていると表現できる。
【0052】
図1を再び参照すると、RN 120はセルを制御でき、セルのそれぞれは、中継器UE 132にとっては、ドナーセル(基地局110)と区別される別個のセルと見なされ、一意の物理層識別情報を有し、一般eNBと同じ無線リソース管理(RRM)メカニズムを有するため、RN 120は、特定中継器端末(特に、3GPP LTEリリース8端末)にとっては一般eNBと見なされる。そのため、ダウンリンク及びアップリンクチャネルについて前述した一般的な説明が、アクセスリンク(RNと中継器UEとの間の無線リンク)に適用されることがある。
【0053】
一方、バックホールリンク(eNBとRNとの間の無線リンク)は、前述と類似のサブフレーム構造を提供できる。バックホールダウンリンク及びアップリンク物理チャネルは、PDCCH、PDSCH、PUCCH及びPDSCHを含むことができる。例えば、RNに対するPDCCHは、バックホールダウンリンクデータのためのリソースを割り当てたり、バックホールアップリンクデータのためのリソースを割り当てたりするために用いられる。バックホールリンク物理チャネルをアクセスリンク物理チャネルと区別するために、RNに対するチャネルを、Rチャネル(中継器チャネル)と呼んでもよい。Rチャネルは、eNBとマクロUEとの間のチャネルと違い、バックホールリンクチャネルに対して最適化したチャネル構造を有するように設計してもよい。例えば、RNに対するPDCCH(バックホールダウンリンク上のPDCCH)は、R−PDCCH(中継器−PDCCH)と呼んでもよく、そのチャネル構造は、eNBからマクロUEに送信されるPDCCHのチャネル構造とは違い、バックホールリンクチャネルに対して最適化してもよい。同様に、RNに対するPDSCH、RNに対するPUCCH及びRNに対するPUSCHはそれぞれ、R−PDSCH、R−PUCCH及びR−PUSCHと呼んでもよい。
【0054】
前述したように、半2重RNの動作において、バックホールアップリンク送信とアクセスアップリンク受信(又は、アクセスダウンリンク送信及びバックホールダウンリンク受信)とが同一周波数帯域で同時に行われてはならない。そのため、半2重RNは、特定周波数帯域において特定時間スロット(又はサブフレーム)において送信モードで動作しているか、又は、受信モードで動作していなければならない。また、同一時間スロットにおいてバックホールリンク送信(又は受信)及びアクセスリンク受信(又は送信)の両方がスケジュールされた場合に、バックホールリンク信号又はアクセスリンク信号のいずれを送信/受信するかを判定する衝突解決方法が必要である。
【0055】
本発明の種々の実施例によれば、前述したようなRNの送信モード及び受信モード間の衝突に対する解決方法が提供される。RNの送信モード又は受信モードは、送/受信される信号をそれらの属性(properties)に基づいて優先順位を付けて処理(prioritizing)することによって判定することができる。信号の属性は、信号の方向(すなわち、バックホールリンク又はアクセスリンク)及び信号の内容(すなわち、データ又は制御信号)を含むことができる。RNは、特定周波数帯域において特定時間スロット(又はサブフレーム)において、送信モード又は受信モードで動作する。したがって、半2重RNは、送/受信される信号の最高の優先順位に従って送信モード又は受信モードで動作でき、これによって、前述した衝突が解決できる。
【0056】
RN動作において、アップリンク信号は、信号の方向によって2個のグループ、すなわち、(1)RNからeNBへの「バックホール」アップリンク、及び(2)中継器UEからRNへの「アクセス」アップリンクに分類できる。また、アップリンク信号は、信号の内容によって3タイプ、すなわち、(1)PUSCH及び中継器−PUSCH(R−PUSCH)のような「データ」、(2)ACK/NACK及びスケジュール要求(SR)のようなデータ送信及びスケジュール判定に関連する「制御1」、及び(3)チャネル状態情報(CSI)フィードバック及びサウンディング参照信号(SRS)のようなチャネル状態情報に関連する「制御2」に分類できる。
【0057】
前述のような信号の分類によれば、本発明の種々の実施例において優先順位を付ける規則は下記のように判定できる。
【0058】
(1)バックホールリンク信号がアクセスリンク信号よりも高い優先順位を有する。規則(1)は、バックホールリンクリソースが他のRN及びマクロUEに共有されなければならず、多くの場合において、バックホールリンクリソースが中継器システム性能のボトルネックとなることを考慮したものである。
【0059】
(2)データ信号(PUSCH及びR−PUSCH)は、制御信号(例えば、ACK/NACK、SR、CSIフィードバック、SRSなど)よりも高い優先順位を有し、これは、データ信号が制御信号に比べてより多いリソースを要求するのが一般的であるためである。
【0060】
(3)制御1(ACK/NACK及び/又はSR)は、制御2(CSIフィードバック及び/又はSRS)よりも高い優先順位を有し、これは、制御1がデータ信号に直接関連するものであり、制御1が失われると、不要な再送信及び/又はスケジュール遅延が生じることにつながるためである。
【0061】
(4)一つの信号に一つの更なる信号が組み合わされた(又は多重化された)場合に、それらの構成要素信号のうち、最高の優先順位が組み合わされた信号に優先順位が付けられる。例えば、バックホールデータ(R−PUSCH)及びバックホールCSIフィードバックが一つのサブフレームに共に多重化される場合に、バックホールデータ(すなわち、より高い優先順位を有する信号)の優先順位が、多重化された信号の優先順位として適用される。
【0062】
(5)他に優先順位規則がないときは、バックホール又はアクセスデータが再送信される場合にも、上の規則が同様に適用される。
【0063】
本発明の種々の実施例についての後述の説明において、説明の明瞭性のために、アップリンク信号の優先順位を付けて処理する方法が主に述べられるが、本発明がこれに制限されるものではない。アップリンク信号の優先順位を付ける原理及び基準が、ダウンリンク信号の優先順位を付ける場合にも同様に適用可能であるということは明らかである。
【0064】
実施例1
本実施例1は、信号の優先順位を下記のように定義する。
バックホールデータ>バックホール制御1>アクセスデータ>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2
【0065】
RNは、与えられた任意のサブフレームで送信及び/又は受信するようにスケジュールされる種々の信号を有することができる。RNは、上のような優先順位に従って、スケジュールされた信号の優先順位を判定することができる。このような優先順位定義によれば、RNは、特定時間スロット(又はサブフレーム)での自身の動作モードを明確に判定でき、同一周波数帯域におけるバックホールアップリンク送信及びアクセスアップリンク送信間の衝突を起こさずにすむ。
【0066】
具体的に、バックホールデータ信号(すなわち、R−PUSCH)は、最高の優先順位を有する。そのため、中継器UEのためのPUSCH送信がスケジュールされたサブフレームで、RNが中継器−PDCCH(R−PDCCH)を通じてアップリンク(UL)バックホール許可を受信する場合に、RNはPUSCH受信を無視したまま、R−PDCCHによってR−PUSCHを送信する。
【0067】
バックホール制御1(すなわち、バックホールACK/NACK及び/又はSR)は、他のいずれのアクセスリンク信号よりも高い優先順位を有するが、バックホール制御2(すなわち、バックホールCSIフィードバック及び/又はSRS)は、アクセスデータ(PUSCH)及びアクセス制御1(アクセスACK/NACK及びSR)よりも低い優先順位を有する。したがって、従属した中継器UEがアクセスリンクACK/NACKを送信するサブフレームにおいて、RNがバックホールCSIフィードバックを送信するようにスケジュールされる場合、R−PUSCH、バックホールACK/NACK、又はバックホールSRがそのサブフレームでバックホールCSIフィードバックと共にスケジュールされないと、RNは、バックホール送信を無視したままアクセスリンクACK/NACKを受信する。
【0068】
本実施例におけるRNの動作を、下記の表1のように整理できる。
【表1】
【0069】
表1で、‘X’は、与えられたサブフレームでスケジュールされていない信号を表し、‘O’は、そのサブフレームでスケジュールされた信号を表す。一方、‘−’は、考慮されていない信号を表す。例えば、1−(6)では、あるサブフレームにアクセスデータがスケジュールされていると、アクセス制御1及び/又はアクセス制御2のスケジュール状態にかかわらず、アクセスデータが受信される。この動作は、上記の規則(4)に関連するものである。具体的に、与えられたサブフレームでバックホール制御2(例えば、バックホールCSIフィードバック)がスケジュールされる場合に、そのサブフレームでアクセス制御2(例えば、アクセスCSIフィードバック)単独でスケジュールされていると、RNはアクセス制御2の受信を無視するが、そのサブフレームでアクセス制御2がアクセスデータ(例えば、PUSCH)と一緒に多重化されると、RNは、多重化されたアクセス信号を受信し、バックホール制御2を送信しない。
【0070】
また、‘RX’は、RNの受信モード(すなわち、アクセスアップリンク信号の受信)を意味し、‘TX’は、RNの送信モード(すなわち、バックホールアップリンク信号の送信)を意味する。例えば、1−(4)の場合に、RNはバックホール制御2信号を送信する。1−(5)の場合に、アクセス制御2にかかわらず、RNはアクセス制御1信号を受信する。
【0071】
図7は、本実施例1に係るRN動作のフローチャートである。
【0072】
与えられた無線リソース(与えられた周波数帯域上の与えられたサブフレーム)でRNは送信及び/又は受信する様々な信号を有するため、受信及び/又は送信のための無線リソースの判定が行われる。そして、スケジュールされた信号の優先順位を判定するために、与えられた無線リソースにおいてスケジュールされた送信/受信信号のそれぞれのタイプを判定することが行われる。
【0073】
まず、与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S701)。与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S702)。
【0074】
与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S703)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S704)。
【0075】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S705)。与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S706)。
【0076】
与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S707)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S708)。
【0077】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S709)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S710)。
【0078】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S711)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S712)。
【0079】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされていないときは、RNは、与えられた無線リソースにおいての信号優先順位付け動作を終了できる。
【0080】
実施例2
本実施例2は、信号の優先順位を、下記のように定義する。
バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2
【0081】
本実施例2において、アクセスデータ信号(すなわち、PUSCH)は、バックホール制御1(すなわち、バックホールACK/NACK及び/又はSR)に比べて高い優先順位を有する。そのため、従属した中継器UEがアクセスリンクPUSCHを送信するサブフレームで、RNがバックホールACK/NACK及び/又はSRを送信するようにスケジュールされる場合、R−PUSCH(バックホールデータ信号)がそのサブフレームでバックホール制御1と共にスケジュールされないときは、RNはバックホール送信を無視したままアクセスリンクPUSCHを受信する。
【0082】
本実施例の優先順位手法によれば、RNは、特定時間スロット(又はサブフレーム)での自身の動作モードを明確に判定でき、同一周波数帯域におけるバックホールアップリンク送信及びアクセスアップリンク送信間の衝突を起こさずにすむ。
【0083】
本実施例におけるRNの動作を、下記の表2のように整理できる。
【表2】
【0084】
RNがバックホール制御1を送信するTXモードで動作する実施例1における表1の1−(9)と比較して、本実施例2における表2の2−(9)では、RNはアクセスデータを受信するRXモードで動作する。
【0085】
図8は、本実施例2に係るRN動作のフローチャートである。
【0086】
与えられた無線リソース(与えられた周波数帯域で与えられたサブフレーム)において、RNは、送信及び/又は受信する種々の信号を有するため、受信及び/又は送信のための無線リソースの判定が行われる。そして、スケジュールされた信号の優先順位を判定するために、与えられた無線リソースにおいてスケジュールされた送信/受信信号のそれぞれのタイプを判定することが行われる。
【0087】
まず、与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S801)。与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされているときは、RNは該当無線リソースにおいてTXモードで動作する(S802)。
【0088】
与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S803)。与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S804)。
【0089】
与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされていないと、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S805)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされていると、RNは当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S806)。
【0090】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S807)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S808)。
【0091】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S809)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S810)。
【0092】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S811)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S812)。
【0093】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされていないときは、RNは、与えられた無線リソースにおいての信号優先順位付け動作を終了できる。
【0094】
実施例3
本実施例3は、信号の優先順位を、下記のように定義する。
バックホールデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセスデータ>アクセス制御1>アクセス制御2
【0095】
本実施例3において、バックホール信号は、アクセスリンク信号のいずれのタイプに比べても高い優先順位を有する。そのため、あるサブフレームで任意のタイプのバックホール送信がスケジュールされる場合に、そのサブフレームでRNは、従属した中継器UEからのすべての信号を無視し、バックホール信号を送信する。
【0096】
本実施例3の優先順位手法によれば、RNは、特定時間スロット(又はサブフレーム)での自身の動作モードを明確に判定でき、同一周波数帯域におけるバックホールアップリンク送信及びアクセスアップリンク送信間の衝突を起こさずにすむ。
【0097】
本実施例におけるRNの動作を、下記の表3のように整理できる。
【表3】
【0098】
図9は、本実施例3に係るRN動作のフローチャートである。
【0099】
与えられた無線リソース(与えられた周波数帯域上で与えられたサブフレーム)で、RNは、送信及び/又は受信する種々の信号を有するため、受信及び/又は送信のための無線リソースの判定が行われる。そして、スケジュールされた信号の優先順位を判定するために、与えられた無線リソースにおいてスケジュールされた送信/受信信号のそれぞれのタイプを判定することが行われる。
【0100】
まず、与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S901)。与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S902)。
【0101】
与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S903)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S904)。
【0102】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S905)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S906)。
【0103】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされていないと、与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S907)。与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされていると、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S908)。
【0104】
与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされていないと、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S909)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされていると、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S910)。
【0105】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S911)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S912)。
【0106】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされていないときは、RNは、与えられた無線リソースにおいての信号優先順位付け動作を終了できる。
【0107】
実施例4
本実施例4は、信号の優先順位を、下記のように定義する。
バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセス制御1>アクセス制御2
【0108】
本実施例4で、アクセスデータはバックホール制御信号に比べて高い優先順位を有するが、アクセス制御信号は、いずれのバックホール制御信号も低い優先順位を有する。そのため、従属した中継器UEがアクセスリンク制御1(ACK/NACK及び/又はSR)を送信するサブフレームで、RNがバックホール制御2(CSIフィードバック及び/又はSRS)を送信するようにスケジュールされる場合、RNは、アクセスリンク信号受信を無視したままバックホール信号を送信する。しかし、そのサブフレームでアクセスリンクデータ(PUSCH)が共にスケジュールされると、RNは、バックホール送信を無視したままアクセスリンク信号を受信する。
【0109】
本実施例4の優先順位手法によれば、RNは、特定時間スロット(又はサブフレーム)での自身の動作モードを明確に判定でき、同一周波数帯域におけるバックホールアップリンク送信及びアクセスアップリンク送信間の衝突を起こさずにすむ。
【0110】
本実施例におけるRNの動作を、下記の表4のように整理できる。
【表4】
【0111】
図10は、本実施例4に係るRN動作のフローチャートである。
【0112】
与えられた無線リソース(与えられた周波数帯域で与えられたサブフレーム)において、RNは、送信及び/又は受信する種々の信号を有するため、受信及び/又は送信のための無線リソースの判定が行われる。そして、スケジュールされた信号の優先順位を判定するために、与えられた無線リソースにおいてスケジュールされた送信/受信信号のそれぞれのタイプを判定することが行われる。
【0113】
まず、与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S1001)。与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S1002)。
【0114】
与えられた無線リソースにおいてバックホールデータの信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S1003)。与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S1004)。
【0115】
与えられた無線リソースにおいてアクセスデータの信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S1005)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S1006)。
【0116】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S1007)。与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてTXモードで動作する(S1008)。
【0117】
与えられた無線リソースにおいてバックホール制御2の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S1009)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S1010)。
【0118】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御1の信号タイプがスケジュールされていないときは、与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされたか否か判定する(S1011)。与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされているときは、RNは、当該無線リソースにおいてRXモードで動作する(S1012)。
【0119】
与えられた無線リソースにおいてアクセス制御2の信号タイプがスケジュールされていないときは、RNは、与えられた無線リソースにおいての信号優先順位付け動作を終了できる。
【0120】
後述する本発明の実施例5及び6は、RN動作の優先順位選択の基準を提供する。
【0121】
実施例5
本実施例5で、RNは、アクセスリンクの使用(利用又は負荷)の度合いを測定して、バックホール制御1(バックホールデータ送信と関連したバックホール制御信号)及びアクセスデータ間の優先順位を判定できる。アクセスリンクの使用度は、アクセスリンクの実際信号送信が占めるリソースの部分に基づいて、アクセスリンクの使用度は、RNに接続した中継器UEの個数、中継器UEのトラフィック強度、又はアクセスリンク品質などのうち一つ以上に基づいて測定できる。
【0122】
また、アクセスリンク使用度の測定は、相対的なものでよい。例えば、アクセスリンクの使用は、バックホールリソース利用可能性によって正規化可能である。
【0123】
バックホール制御1及びアクセスデータ間の優先順位を判定するために、アクセスリンク使用度を、予め決定されたしきい値と比較できる。具体的に、アクセスリンク使用度がしきい値以下であれば、アクセスデータに与えられた優先順位よりもバックホール制御1に高い優先順位を与えることができる。すなわち、与えられたサブフレームにおいてバックホール制御1の送信/受信がスケジュールされる場合に、RNはアクセスデータの送信/受信を停止(drop)することができる。このようなRN動作は、アクセスリンクに対するリソース要求が高くないと共に、バックホールリンクでの余分の再送信を回避することによってバックホールリンク効率を改善できるという点から許容可能である。したがって、RNは、実施例1で定義された信号優先順位(バックホールデータ>バックホール制御1>アクセスデータ>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2)、又は実施例3で定義された信号優先順位(バックホールデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセスデータ>アクセス制御1>アクセス制御2)に従って動作できる。
【0124】
アクセスリンク使用度がしきい値より高い場合に、RNは、バックホール制御1に与えられた優先順位よりもアクセスデータに高い優先順位を与えることができる。そのため、RNは、実施例2で定義された信号優先順位(バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2)、又は実施例4で定義された信号優先順位(バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセス制御1>アクセス制御2)に従って動作できる。
【0125】
実施例6
RNの接続したeNBは、バックホール制御2の設定メッセージ(例えば、周期的なCQIフィードバック設定、SRS送信設定)をRNに送信できる。RNのバックホール制御2のフィードバック/送信周期は、eNBからの設定メッセージに含まれたパラメータでよい。
【0126】
RNは、バックホール制御2に対するフィードバック/送信周期を、予め決定されたしきい値と比較して、バックホール制御2及びアクセスデータ間の優先順位又はバックホール制御2及びアクセス制御1間の優先順位を判定できる。具体的に、バックホール制御2のフィードバック/送信周期がしきい値よりも高いとき(すなわち、バックホール制御2送信機会がまれ(infrequent)なとき)、RNは、アクセスデータ又はアクセス制御1に与えられた優先順位よりも高い優先順位をバックホール制御2に与えることができる。このようなRN動作は、RNにまれに与えられるバックホール制御信号のフィードバック/送信機会の損失を回避できる。したがって、RNは、実施例3で定義された信号優先順位(バックホールデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセスデータ>アクセス制御1>アクセス制御2)、又は実施例4で定義された信号優先順位(バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセス制御1>アクセス制御2)に従って動作できる。
【0127】
バックホール制御2のフィードバック/送信周期がしきい値以下のとき(すなわち、バックホール制御2送信機会が頻繁なとき)、RNは、バックホール制御2に与えられた優先順位よりもアクセスデータ又はアクセス制御1に高い優先順位を与えることができる。したがって、RNは、実施例1で定義された信号優先順位(バックホールデータ>バックホール制御1>アクセスデータ>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2)、又は実施例2で定義された信号優先順位(バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2)に従って動作できる。
【0128】
前述の実施例5及び6を優先順位付けの基準として同時に考慮でき、これを整理すると、下記の表5のとおりである。
【表5】
【0129】
図11を参照して、表5の優先順位基準に基づくRNの動作について説明する。
【0130】
段階S1101で、RNは、eNBから受信した設定メッセージから、バックホール制御2(例えば、バックホールリンクCSI及び/又はSRS)の送信の周期を判定できる。段階S1102で、RNは、前述した実施例6によって、判定されたバックホール制御2の送信の周期を、予め決定された第1しきい値と比較できる。バックホール制御2の送信の周期が、第1しきい値よりも大きいとき(すなわち、段階S1102の比較結果が‘YES’のとき)、RNは、自身に設定されたバックホール制御2送信機会がまれであると判定し、段階S1103に移行できる。
【0131】
段階S1103で、RNは、アクセスリンクの使用度を測定できる。段階S1104でRNは、前述の実施例5によって、測定されたアクセスリンク使用度を、予め決定された第2しきい値と比較できる。
【0132】
アクセスリンク使用度が第2しきい値よりも大きいとき(すなわち、段階S1104の比較結果が‘YES’のとき)、RNは、実施例4で定義された信号優先順位(バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセス制御1>アクセス制御2)を選択し、それに応じて動作できる(段階S1105)。
【0133】
アクセスリンク使用度が第2しきい値以下のときは(段階S1104の比較結果が‘NO’のとき)、RNは、実施例3で定義された信号優先順位(バックホールデータ>バックホール制御1>バックホール制御2>アクセスデータ>アクセス制御1>アクセス制御2)を選択し、それに応じて動作できる。(段階S1106)。
【0134】
一方、段階S1102でバックホール制御2の送信の周期が第1しきい値以下でれば(段階S1102の比較結果が‘NO’のとき)、RNは、自身に設定されたバックホール制御2の送信機会が頻繁であると判定し、段階S1107に移行できる。
【0135】
段階S1107で、RNは、アクセスリンクの使用度を測定できる。段階S1108でRNは、実施例5によって、測定されたアクセスリンク使用度を、予め決定された第2しきい値と比較できる。
【0136】
アクセスリンク使用度が第2しきい値より大きいとき(すなわち、段階S1108の比較結果が‘YES’のとき)、RNは、実施例2で定義される信号優先順位(バックホールデータ>アクセスデータ>バックホール制御1>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2)を選択し、それに応じて動作できる(段階S1109)。
【0137】
アクセスリンク使用度が第2しきい値以下のとき(すなわち、段階S1108の比較の結果が‘NO’のとき)、RNは、実施例1で定義される信号優先順位(バックホールデータ>バックホール制御1>アクセスデータ>アクセス制御1>バックホール制御2>アクセス制御2)を選択し、それに応じて動作できる(段階S1110)。
【0138】
実施例5及び/又は実施例6の優先順位付けの基準によれば、RNは特定時間スロット(又はサブフレーム)での自身の動作モードを明確に判定でき、同一周波数帯域におけるバックホールアップリンク送信及びアクセスアップリンク送信間の衝突を起こさずにすむ。
【0139】
以下では、前述した実施例を実行する装置について説明する。
【0140】
無線通信システムにおいて、RNは、受信モジュール、送信モジュール、プロセッサ、メモリユニット、多重アンテナなどを含むことができる。本発明の実施例に係るバックホールリンク及びアクセスリンク信号の送信及び受信動作の優先順位付けを行うRNの構成について具体的に説明する。
【0141】
図12は、本発明の一実施例に係るRNの構成を示す図である。
【0142】
RN 1200は、受信(Rx)モジュール1210、送信(Tx)モジュール1220、プロセッサ1230、メモリユニット1240及び多重アンテナ1250を含むことができる。RN 1200は、eNB 1260に無線で接続できる。バックホールダウンリンクは、eNB 1260からRN 1200への無線リンクであり、バックホールアップリンクは、RN 1200からeNB 1260への無線リンクである。また、RN 1200は、UE 1270と無線で接続できる。アクセスダウンリンクは、RN 1200からUE 1270への無線リンクであり、アクセスアップリンクは、UE 1270からRN 1200への無線リンクである。
【0143】
プロセッサ1230は、他の構成要素(Rxモジュール1210、Txモジュール1220、メモリユニット1240及び多重アンテナ1250)と通信可能に接続すればよい。プロセッサ1230は、種々の機能モジュールを含むことができ、特に制御モジュール1231、計算モジュール1232及び比較モジュール1233が
図12に示されている。制御モジュール1231は、RN 1200の他の構成要素の動作を制御するように構成できる。具体的に、制御モジュール1231は、信号の優先順位に従ってバックホールリンク及びアクセスリンク信号を受信及び送信するために、Rxモジュール1210及びTxモジュール1220を制御するように構成できる。具体的に、制御モジュール1231は、信号の優先順位に従ってバックホールリンク及びアクセスリンク信号を受信及び送信するためにRxモジュール1210及びTxモジュール1220を制御するように構成できる。計算モジュール1232は、アクセスリンク使用度を測定し、eNBによって指示される制御信号送信周期を判定する等の動作を行うように構成できる。比較モジュール1233は、様々な値の比較、例えば、制御信号周期と予め決定されたしきい値との比較、又は、測定されたアクセスリンク使用度と予め決定されたしきい値との比較を行うように構成できる。
【0144】
メモリユニット1240は、RN動作に関連する情報を記憶したりアップデートしたりすることができる。例えば、計算モジュール1232からの計算された結果、(上記の実施例1乃至4で定義されたような)信号優先順位順序などを記憶したりアップデートしたりすることができる。
【0145】
UE 1270にとっては、RN 1200が別途のeNBと見なされる。UE 1270は、スケジュール情報及びHARQフィードバックをRN 1200から直接受信し、自身の制御チャネル(SR、ACK/NACK、CQI、SRSなど)をRN 1200に送信するように構成することが可能である。したがって、無線通信ネットワークでのRNの存在を考慮しないUEに対する後方互換性が達成できる。
【0146】
本発明の一実施例によれば、UE 1270からRN 1200へのアップリンク信号は、3タイプの信号、すなわち、データ(PUSCH)、データ送信に関連する制御信号(ACK/NACK及び/又はSR)、チャネル状態情報に関連する制御信号(CQIフィードバック及び/又はSRS)に分類できる。
【0147】
UE 1270からRN 1200への送信は、(UE 1270にとってeNBとみなされる)RN 1200によってスケジュールされることがある。RN 1200からのスケジュール情報を受信する場合、UE 1270は、データ、データ送信に関連する制御信号及びチャネル状態情報に関連する制御信号の順に送信優先順位を有するように設定できる。RN 1200からeNB 1260へのデータの他、データ送信に関連する制御信号もスケジュールされない場合に、UE 1270は、与えられたサブフレームでデータ(PUSCH)又はUEデータ送信に関連する制御信号(ACK/NACK及び/又はSR)を送信するように構成できる。RN 1200からeNB 1260へのデータ、データ送信に関連する制御信号及びチャネル状態情報に関連する制御信号のいずれもスケジュールされない場合に、UE 1270は、チャネル状態情報(CQIフィードバック及び/又はSRS)に関連する制御信号を送信するように構成できる。
【0148】
一方、本発明において、移動局の例示は、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、セルラ電話機、パーソナル通信サービス(PCS)電話機、GSM(登録商標)電話機、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))電話機、移動体広帯域システム(MBS)電話機を含むことができる。また、移動局の例示は、PDA、携帯PC、ノートブック型PC、スマートフォン、多モード多バンド(MM−MB)端末を含むことができる。
【0149】
本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせの様々な手段により具現可能である。
【0150】
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現可能である。
【0151】
ファームウェア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態で具現できる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサにより駆動されてもよい。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられて、公知の種々の手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
【0152】
本発明は、本発明の精神及び必須特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できるということが当業者には明白である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制約的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。よって、本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈により定めるべきである。したがって、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。