【課題を解決するための手段】
【0013】
この必要性は、独立請求項の要旨によって満足される。本発明の効果的な実施形態は、従属請求項で述べる。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、移動無線通信ネットワーク内でソースセルからターゲットセルへハンドオーバーすると推測される移動ユーザ装置に関して移動無線通信ネットワークのモビリティロバストネスを最適化する方法が提供される。その提供される方法は、(a)既定の時間インターバル内に生じたハンドオーバー問題を、ユーザ装置からのレポート情報に基づいてベースステーションにより検出し、(b)その検出されたハンドオーバー問題を、第1カテゴリー、第2カテゴリー及び第3カテゴリーへ分類し、(c)検出されたハンドオーバー問題の少なくとも1つに関連した少なくとも1つの情報を決定し、その少なくとも1つの情報は、3つのカテゴリーのうちの少なくとも1つのカテゴリーの洗練化
(細分、refinement)を表わすか、又はその少なくとも1つの情報は、更に別のカテゴリーを表わし、(d)第1カテゴリーに分類されたハンドオーバー問題の第1の数、第2カテゴリーに分類されたハンドオーバー問題の第2の数、及び第3カテゴリーに分類されたハンドオーバー問題の第3の数をカウントし、(e)移動無線通信ネットワークの中央ユニットにキーパフォーマンス指標メッセージを報告し、そのキーパフォーマンス指標メッセージは、第1の数、第2の数及び第3の数、並びに決定された少なくとも1つの情報を表わすものであり、そして(f)その報告されたキーパフォーマンス指標メッセージに基づき、移動無線通信ネットワークのモビリティロバストネスを最適化するように、移動無線通信ネットワークの少なくとも1つの移動関連ネットワーク構成パラメータの値を適応させる、ことを含む。従って、報告されたキーパフォーマンス指標メッセージは、ある観察時間を表わす既定の時間インターバル内で観察された複数のキーパフォーマンス指標の統計学的評価に基づく。
【0015】
ここに述べる方法は、モビリティロバストネス最適化(MRO)キーパフォーマンス指標(KPI)のより詳細な又は付加的なカテゴリー分けにより、高いモビリティロバストネスを実現できる仕方で少なくとも1つのネットワーク構成パラメータの値を更新できるという考え方に基づくものである。これは、移動無線通信ネットワーク内のユーザ装置(UE)の将来のハンドオーバー(HO)に対して、UEの移動により生じるHO問題の数又はHO問題の発生の確率を著しく減じることができる。
【0016】
「少なくとも1つの情報」が3つのカテゴリーのうちの1つの洗練化を表わすときには、各々の数字が2つのサブ数字に分割され、2つのサブ数字の和が各数字に等しいと言える。これに関しては、原理的にも、3つ以上のサブカテゴリーへの洗練化が可能であると指摘される。
【0017】
又、「少なくとも1つの情報」が更に別のカテゴリーを表わすときには、「少なくとも1つの情報」は、更に別のカテゴリーに指定されるHO問題の数を表わすとも言る。
【0018】
本書において、「ハンドオーバー問題」という語は、(a)発生する任意の事象、又は(b)通常の及び最適な仕方でHOが完了しなかった場合にのみ実行すべき任意の手順に関する。更に、「ハンドオーバー問題」という語は、誤った仕方でHOが開始されなかったか、又はHOの開始が遅過ぎてUEがRFFを被り、後で、移動無線通信ネットワーク内に再び現れる(即ち、HOが早めに開始された場合には欠陥が生じない)シナリオにも関する。
【0019】
より詳細には、HO問題は、無線リンク欠陥(RLF)を生じさせるか又はそれに関連し、これは、各UEに対して無線接続を首尾良く再確立しないので、完全なコールドロップを招く。更に、この点に関して、HO問題は、RLFの後に、特定のUEに対する無線接続の首尾良い確立が完了した場合にも生じる。更に、RLFを生じないが、各UEに使用されるコントロールデータの量を不必要に増加する不必要なHO(所謂ピンポンHO)も、HO問題と考えられる。
【0020】
中央ユニットは、特にベースステーション(BS)に接続されそしてBSの動作に影響するネットワーク構成パラメータをBSに与えることができるエンティティである。中央ユニットは、少なくとも1つのデータ処理マシンにより及び/又は少なくとも1つのバーチャルコンピューティングマシンにより実現され、このマシンも、適当なソフトウェアにより実現される。特に、中央ユニットは、オペレーティング・アンド・メンテナンス(OAM)センター、ドメインマネージャー(DM)及び/又はネットワークマネージャー(NM)である。LTEでは、中央ユニットは、3GPPで指定された所謂ノースバウンドインターフェイス(Itf−N)により特にBSに接続される。従って、中央ユニットと各BSとの間の接続は、各BSの所謂エレメントマネージャーを経ての間接的接続である。
【0021】
本発明の実施形態によれば、(a)第1カテゴリーは、発生が遅過ぎるハンドオーバートリガーにより生じるハンドオーバー問題に関連し、(b)第2カテゴリーは、発生が早過ぎるハンドオーバートリガーにより生じるハンドオーバー問題に関連し、及び/又は(c)第3カテゴリーは、間違ったターゲットセルへのハンドオーバーにより生じるハンドオーバー問題に関連している。これは、移動無線通信ネットワークに現在使用されている規格でここに述べる方法を容易に具現化できるという効果を与える。特に、ここに述べる方法は、長期的進化(LTE)移動無線通信ネットワークのための規格3GPP TR36.902(”Evolved Universal Terrestrial Radio Access network (E-UTRAN); Self-configuring and self-optimizing network use cases and solutions”)で具現化することができる。
【0022】
記述的に言うと、ここに述べるモビリティロバストネス最適化方法では、(a)問題又は欠陥のあるHOの少なくとも1つの新たなカテゴリーを導入することにより、又は(b)前記3つのカテゴリーのうちの1つのカテゴリーの問題又は欠陥のあるHOを報告し及び記述する付加的な情報を測定に追加することにより、現在定義されているMROクラス「早過ぎ」「遅過ぎ」及び「間違ったセル」を更に拡張できるように、MROに関連したハンドオーバー欠陥形式(キーパフォーマンス指標)が拡張される。
【0023】
本発明の更に別の実施形態によれば、(a)2条件に基づく測定事象によりトリガーされたハンドオーバーで少なくとも幾つかのハンドオーバー問題が発生し、第1の個々の測定事象の第1結果が第1スレッシュホールドと比較され、そして第2の個々の測定事象の第2結果が第2スレッシュホールドと比較され、(b)検出されたハンドオーバー問題の少なくとも1つに関連した少なくとも1つの情報は、2つのスレッシュホールドの一方を表わし、その一方は、各ハンドオーバー問題を少なくとも減少するために変更されねばならない。
【0024】
これは、「遅過ぎる」HOの数、「早過ぎる」HOの数及び間違ったターゲットセルへのHOの数しか含まない現在使用されているキーパフォーマンス指標メッセージに加えて、本書に述べるMRO方法により使用される拡張されたキーパフォーマンス指標メッセージは、更に、2つのスレッシュホールドのどちらに問題があるか、即ち将来HO問題を減少するか又はその少なくとも幾つかを取り除くために2つのスレッシュホールドのどちらを変更すべきか表わす情報エレメントを含む。
【0025】
一般的に言うと、より正確な又は拡張されたキーパフォーマンス指標メッセージでは、2条件に基づく測定事象に関連したHO問題の数が2つの数字に細分化される。第1の数字は、第1スレッシュホールドに対して誤った値又は少なくとも最適でない値により生じるHO問題の数を指定する。対応的に、第2の数字は、第2スレッシュホールドに対して誤った値又は少なくとも最適でない値により生じるHO問題の数を指定する。
【0026】
例えば、(典型的にLTE内移動に使用される)既知のA3事象の信号強度オフセット測定のような1つの単一条件でのHOトリガー事象のケースでは、現在規格化されたKPI情報で充分であると言える。しかしながら、現在規格化されたKPI情報(の解像度)は、2つの条件で測定事象が使用されるRAT内移動に対しては充分でないことが明確である。本書に述べる拡張型キーパフォーマンス指標メッセージは、HOトリガー形式及びハンドオーバー原因の事象の単一又は二重スレッシュホールド条件に関して区別を許さない現在指定KPIの欠落レベル詳細を克服する(以下に詳細に述べる)。
【0027】
本発明の更に別の実施形態によれば、第1の無線アクセス技術に指定されるソースセルから、第2の無線アクセス技術に指定されるターゲットセルへのユーザ装置の遅過ぎるハンドオーバー又は早過ぎるハンドオーバーで少なくとも幾つかのハンドオーバー問題が発生し、第2の無線アクセス技術は、第1の無線アクセス技術とは異なる。これは、本書に述べる拡張型キーパフォーマンス指標メッセージが、実際に頻繁に生じるHO問題の理由に関して更に詳細な情報を含むという効果を与える。HO問題の理由についての更に詳細な知識が中央ユニットによって使用されて、BS及び/又は少なくとも1つの更に別のBSに改善されたパラメータ値が与えられ、特に、HOスレッシュホールドのための改善されたパラメータ値が与えられ、これは、将来、HO問題の数を著しく減少する。
【0028】
記述的に言うと、遅過ぎる又は早過ぎるRAT間MROのケースでは、中央ユニットに報告されるHO問題カウンタ値は、HO問題の原因であると考えられるスレッシュホールドの形式に基づいて更に細分化される。
【0029】
例えば、悪化する無線条件のために開始された遅過ぎるRAI間HOのケースでは、拡張型キーパフォーマンス指標メッセージにおける対応する(カウンタ)エントリがデノミネートされる。(a)問題のある第1スレッシュホールドB2−1により生じる問題の数については「HO.R.InterRATOutFail.TooLate.B21」及び(b)問題のある第2スレッシュホールドB2−2により生じる問題の数については「HO.R.InterRATOutFail.TooLate.B22」。
【0030】
一般的に言うと、本書に述べる拡張型キーパフォーマンス指標メッセージは、RAT間MRO KPI、及び異なるRAT間のノード間メッセージの両方を指定する。「遅過ぎるRAT間HOトリガーのための欠陥」の情報だけではなく、各欠陥原因も、より正確に特定することで、中央ユニットにおいて改善されたMROアルゴリズムを実行して、UEのRAT間移動を最適化することができる。
【0031】
本発明の更に別の実施形態によれば、第1周波数で動作するソースセルから第2周波数で動作するターゲットセルへのユーザ装置の遅過ぎるハンドオーバー又は早過ぎるハンドオーバーで少なくとも幾つかのハンドオーバー問題が発生し、第2周波数は、第1周波数とは異なり、そして両セルは同じ無線アクセス技術に指定される。これは、RAT内であるが周波数間HOに関連した遅過ぎる又は早過ぎるMROに対しても、中央ユニットに報告されるHO問題カウンタ値が、HO問題の原因であると考えられるスレッシュホールドの形式に基づいて更に細分化されることを意味する。RAT内であるが周波数間HO問題の理由のこのより詳細な知識も、中央ユニットにより使用されて、BS及び/又は少なくとも1つの更に別のBSに改善されたHOスレッシュホールド値を与え、これは、将来、RAT内であるが周波数間HO問題の数を減少する。
【0032】
例えば、遅過ぎるRAT内(LTE内)であるが周波数間HOのケースでは、拡張型キーパフォーマンス指標メッセージにおける対応する(カウンタ)エントリがデノミネートされる。(a)問題のある第1スレッシュホールドA5−1により生じる問題の数については「HO.R.InterFreqOutFail.TooLate.A5」及び(b)問題のある第2スレッシュホールドA5−2により生じる問題の数については「HO.R.InterFreqOutFail.TooLate.A52」。
【0033】
この点において、ここに示すモビリティロバストネス最適化方法は、最も一般的な周波数内及びRAT内HOにも適用できることが明確に述べられる。
【0034】
本発明の更に別の実施形態によれば、少なくとも1つの検出されたハンドオーバー問題に関連した少なくとも1つの情報は、ハンドオーバー問題を引き起こしたハンドオーバーをトリガーするハンドオーバー原因を表わす。これも、発生したHO問題に関してより詳細な情報を中央ユニットに与えるという効果を発揮する。
【0035】
本発明の更に別の実施形態によれば、ハンドオーバーの原因は、(a)無線条件によるハンドオーバートリガー、(b)無線データトラフィックの進路によるハンドオーバートリガー、及び/又は(c)ソースセルとターゲットセルとの間の無線データ負荷のバランスによるハンドオーバートリガーである。これは、BSから(拡張型)キーパフォーマンス指標メッセージを受信するときに、中央ユニットに、より詳細な情報が与えられるという効果を発揮する。この点に関して、HO原因の所与のリストは除外されず、又、他のHO原因が(拡張型)KPIメッセージに含まれることが述べられる。
【0036】
この点に関して、無線条件(R)によるHOトリガーは、(特にUEの移動のために)UEとそのソースBSとの間の無線接続リンクのクオリティが、UEとそのターゲットBSとの間の無線接続リンクより悪化した場合に与えられる。
【0037】
無線データトラフィック進路(TS)によるハンドオーバートリガーは、何らかの理由で、UEに関連した無線データトラフィックをソースセルからターゲットセルへシフトすることを望む場合に与えられる。これは、例えば、ターゲットセルがソースセルより高い無線データレートを許し、そしてUEで実行されるあるアプリケーションが高いデータレートを必要とするためにUEによって高い無線データレートが要求されるケースである。
【0038】
無線データ負荷バランス(LB)によるハンドオーバートリガーは、UEとターゲットセルとの間の無線接続リンクが、UEとソースセルとの間の無線接続リンクより悪化するが、ソースセル内の全データトラフィックが比較的大きくそしてターゲットセル内の全データトラフィックが比較的小さいために、UEをターゲットセルへハンドオーバーして、両セル内の全無線性能を改善するのが有利である場合に与えられる。
【0039】
本発明の更に別の実施形態によれば、少なくとも1つの検出されたハンドオーバー問題に関連した少なくとも1つの情報は、ハンドオーバー問題を引き起こしたハンドオーバーをトリガーする測定事象の形式を表わす。
【0040】
LTE内HOのケースでは、トリガー測定事象は、例えば、A3測定事象又はA5測定事象である。この点に関して、現在の3GPP仕様によれば、A3測定事象は、UEからターゲットセルへの無線リンクと、UEからソースセルへの無線リンクとの間の信号強度オフセットを表わす1つの測定値のみを含む。それに対して、A5測定事象は、2つの異なるスレッシュホールド値と比較される2つの測定値を含み、各1つの測定値が1つのスレッシュホールド値に指定される。
【0041】
RAT間HOのケースでは、トリガー測定事象は、例えば、LTE B2測定事象又はUMTS 3A測定事象であり、これも、既に上述したように、所謂二重スレッシュホールド測定事象又は2条件に基づく測定事象を表わす。
【0042】
本発明の更に別の実施形態によれば、少なくとも1つの検出されたハンドオーバー問題に関連した少なくとも1つの情報は、無線リンク欠陥を招かないハンドオーバー問題を表わす。これは、あまり重大でないHO問題(非RLF関連移動問題)であるが、移動無線通信ネットワークの性能に否定的な影響を及ぼす問題に関する情報も中央ユニットに与えるという効果を発揮する。従って、あまり重大でないHO問題に関する情報は、(拡張型)キーパフォーマンス指標メッセージ内の個別のカウンタで処理される。
【0043】
本発明の更に別の実施形態によれば、無線リンク欠陥を招かないハンドオーバー問題は、ピンポンハンドオーバーである。これは、非常に一般的なHO問題が中央ユニットに報告され、中央ユニットは、その情報に基づき、移動無線通信ネットワーク内のハンドオーバーの振舞いに影響するパラメータを更に改善できるという効果を発揮する。
【0044】
この点に関して、ピンポンHOは、移動無線通信ネットワークの性能を低下する原因である非常に一般的な現象であると言える。ピンポンハンドオーバーとは、セル対の2つのセルへの及びそれらからの頻繁なHOである。ピンポン作用は、各セル対間でのUEの頻繁な移動、及び/又はセル対の共通の境界における比較的大きな信号変動によって発生する。ピンポンHOは、ハンドオーバーの回数を増加し、従って、ネットワークの負荷を増加するので、ネットワークオペレータにとってこの望ましからぬ作用を減少することが重要である。ここに述べるMRO方法によれば、これは、望ましからぬピンポンHOを効果的に減少するために必要な情報が与えられる中央ユニットにより達成される。
【0045】
本発明の更に別の実施形態によれば、少なくとも1つの検出されたハンドオーバー問題に関連した少なくとも1つの情報は、ハンドオーバー問題が生じたときに利用中のサービスの無線サービス形式及び/又はクオリティを表わす。これは、移動無線通信ネットワークの移動関連ネットワーク構成パラメータをより正確に適応させる上で助けとなる付加的な情報が中央ユニットに与えられるという効果を発揮する。
【0046】
本発明の更に別の実施形態によれば、前記方法は、更に別のベースステーションから、更に別のキーパフォーマンス指標メッセージを中央ユニットに報告することを更に含む。従って、移動無線通信ネットワークの少なくとも1つの移動関連ネットワーク構成パラメータの値を適応させることは、更に別のキーパフォーマンス指標メッセージに更に基づいて実行される。これは、移動無線通信ネットワーク内のHO振舞いに影響するパラメータを最適化するために、更に別のベースステーションに与えられる更に別の情報も考慮するという効果を発揮する。これは、これらパラメータのより正確な最適化を行えるようにする。
【0047】
LTEでは、BS及び更に別のBSは、所謂X2インターフェイスを経て直接接続される。それ故、キーパフォーマンス指標メッセージは、BSと更に別のBSとの間でX2を経て以前に交換された情報も含むことが考えられる。対応的に、更に別のキーパフォーマンス指標メッセージについても、BSと更に別のBSとの間でX2を経て交換された情報が考慮される。
【0048】
本発明の更に別の実施形態によれば、前記方法は、更に、(a)更に別の既定の時間インターバル内に生じた更に別のハンドオーバー問題を、ユーザ装置からのレポート情報に基づいて更に別のベースステーションにより検出し、(b)その検出された更に別のハンドオーバー問題を、第1カテゴリー、第2カテゴリー、及び第3カテゴリーへと分類し、(c)その検出された更に別のハンドオーバー問題の少なくとも1つに関連した少なくとも1つの更に別の情報を決定し、その少なくとも1つの更に別の情報は、3つのカテゴリーのうちの少なくとも1つの洗練化を表わし、又は少なくとも1つの情報は、更に別のカテゴリーを表わし、(d)第1カテゴリーに分類された更に別のハンドオーバー問題の更に別の第1の数、第2カテゴリーに分類された更に別のハンドオーバー問題の更に別の第2の数、及び第3カテゴリーに分類された更に別のハンドオーバー問題の更に別の第3の数をカウントすることを含む。従って、更に別のキーパフォーマンス指標メッセージは、更に別の第1の数、更に別の第2の数及び更に別の第3の数、並びに決定された少なくとも1つの更に別の情報を表わす。
【0049】
これは、更に別のBSがHO問題に関する拡張型情報を中央ユニットに与えることができ、その拡張型情報が更に別のキーパフォーマンス指標メッセージに含まれるという効果を発揮する。これは、将来的にHO問題の数が著しく減少されるように、BS及び/又は更に別のBSに対して、更に別の改善されたパラメータ値、特に、HOスレッシュホールドに対する更に別の改善された値を決定できるようにする。
【0050】
更に別のHO問題は、前記HO問題と異なるか、部分的に異なるか、又はそれと同じであると言える。従って、更に別の既定の時間インターバルは、前記既定の時間インターバルと異なるか、部分的に重畳するか、又はそれと同じである。
【0051】
本発明の更に別の態様によれば、移動無線通信ネットワーク内でソースセルからターゲットセルへハンドオーバーすると推測される移動ユーザ装置に関して移動無線通信ネットワークのモビリティロバストネスを最適化するための移動無線通信ネットワークのベースステーションが提供される。その提供されるベースステーションは、(a)既定の時間インターバル内に生じたハンドオーバー問題をユーザ装置からのレポート情報に基づいて検出し、(b)その検出されたハンドオーバー問題を、第1カテゴリー、第2カテゴリー及び第3カテゴリーへと分類し、(c)検出されたハンドオーバー問題の少なくとも1つに関連した少なくとも1つの情報を決定し、その少なくとも1つの情報は、3つのカテゴリーのうちの少なくとも1つの洗練化を表わすか、又は少なくとも1つの情報は、更に別のカテゴリーを表わすものであり、(d)第1カテゴリーに分類されたハンドオーバー問題の第1の数、第2カテゴリーに分類されたハンドオーバー問題の第2の数、及び第3カテゴリーに分類されたハンドオーバー問題の第3の数をカウントする、ためのデータ処理ユニットを備えている。その提供されるベースステーションは、更に、キーパフォーマンス指標メッセージを移動無線通信ネットワークの中央ユニットへ報告するためのレポートユニットを備え、キーパフォーマンス指標メッセージは、第1の数、第2の数及び第3の数、並びに決定された少なくとも1つの情報を表わし、そしてキーパフォーマンス指標メッセージは、移動無線通信ネットワークのモビリティロバストネスが最適化されるように、中央ユニットが、報告されたキーパフォーマンス指標メッセージに基づいて、移動無線通信ネットワークの少なくとも1つの移動関連ネットワーク構成パラメータの値を適応させることができるように構成される。
【0052】
本発明の更に別の態様によれば、移動無線通信ネットワーク内でソースセルからターゲットセルへハンドオーバーすると推測される移動ユーザ装置に関して移動無線通信ネットワークのモビリティロバストネスを最適化するための移動無線通信ネットワークの中央ユニットが提供される。その提供される中央ユニットは、キーパフォーマンス指標メッセージをベースステーションから受信するための受信ユニットを備え、そのキーパフォーマンス指標メッセージは、(a)既定の時間インターバル内に発生し且つ少なくとも1つのユーザ装置から報告された第1カテゴリーの第1ハンドオーバー問題の第1の数、(b)既定の時間インターバル内に発生し且つ少なくとも1つのユーザ装置から報告された第2カテゴリーの第2ハンドオーバー問題の第2の数、(c)既定の時間インターバル内に発生し且つ少なくとも1つのユーザ装置から報告された第3カテゴリーの第3ハンドオーバー問題の第3の数、及び(d)少なくとも1つの検出されたハンドオーバー問題に関連した少なくとも1つの情報を表わすものであり、その少なくとも1つの情報は、3つのカテゴリーのうちの少なくとも1つの洗練化を表わすか、又はその少なくとも1つの情報は、更に別のカテゴリーを表わす。その提供される中央ユニットは、更に、移動無線通信ネットワークのモビリティロバストネスが最適化されるように、受信したキーパフォーマンス指標メッセージに基づいて、移動無線通信ネットワークの少なくとも1つの移動関連ネットワーク構成パラメータの値を適応させる適応ユニットを備えている。
【0053】
本発明の更に別の態様によれば、移動無線通信ネットワーク内でソースセルからターゲットセルへハンドオーバーすると推測される移動ユーザ装置に関して移動無線通信ネットワークのモビリティロバストネスを最適化するためのコンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、データプロセッサにより実行されたときに、上述したモビリティロバストネス最適化方法を制御し及び/又は実施するようにされる。
【0054】
ここで使用するコンピュータプログラムという語は、前記方法の遂行を整合するようにコンピュータシステムをコントロールするインストラクションを含むコンピュータ読み取り可能な媒体及び/又はプログラムエレメントと同等であることが意図される。
【0055】
コンピュータプログラムは、例えば、JAVA、C++のような適当なプログラミング言語におけるコンピュータ読み取り可能なインストラクションコードとして実施され、そしてコンピュータ読み取り可能な媒体(取り外し可能なディスク、揮発性又は不揮発性メモリ、埋め込み型メモリ/プロセッサ、等)に記憶される。インストラクションコードは、意図された機能を実施すべくコンピュータ又は他のプログラム可能な装置をプログラムするように働く。コンピュータプログラムは、ワールドワイドウェブのようなネットワークからダウンロードして利用することができる。
【0056】
本発明は、コンピュータプログラム、各々、ソフトウェアによって実現されてもよい。しかしながら、本発明は、1つ以上の特定電子回路、各々、ハードウェアによって実現されてもよい。更に、本発明は、ハイブリッド形態、即ちソフトウェアモジュール及びハードウェアモジュールの組み合わせで実現されてもよい。
【0057】
本発明の実施形態は、異なる要旨を参照して以上に述べたことに注意されたい。特に、幾つかの実施形態は、方法形式の請求項を参照して説明し、一方、他の実施形態は、装置形式の請求項を参照して説明した。しかしながら、当業者であれば、前記説明及び以下の説明から、特に指示のない限り、1つの形式の要旨に属する特徴の組み合わせに加えて、異なる要旨に関連した特徴、特に、方法形式の請求項の特徴と装置形式の請求項の特徴との間の組み合わせも、本書に開示されるべきものと考えられることが推測されよう。
【0058】
本発明の前記態様及び更に別の態様は、以下に述べる実施形態から明らかであり、その実施形態を参照して説明する。本発明は、添付図面を参照して以下に説明するが、それに限定されるものではない。