(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明を自動車等の車体に取り付けられるアウターミラーの鏡面角度調整機構(アクチュエータ)のモータへの給電に適用した実施の形態について説明する。また、説明において、「前後、左右、上下」を言うときは、図
1に示した方向を基準とする。なお、「前後、左右、上下」は、車体に取り付けられるアウターミラーの「前後、左右、上下」に必ずしも一致するものではない。
【0023】
図1に示すように、給電用コネクタ(以下、「コネクタ」という)1は、ハウジング2内に挿入されて固定された略L字形のモータ通電用ターミナル3a〜3dを備えている。モータ通電用ターミナル3a〜3dは、ハウジング2の所定位置に並設されている。モータ通電用ターミナル3a〜3dの前端には、二点鎖線で示す電線38がそれぞれ圧着され、図示しない電源供給側およびグランド側に接続されている。
【0024】
本実施形態では、ハウジング2の両側端部に位置するモータ通電用ターミナル3b,3cが電力供給側に接続され、中央側に位置するモータ通電用ターミナル3a,3dがグランド側に接続される。これらのモータ通電用ターミナル3a〜3dは、上下方向(組付方向に直交し、ハウジング2のベース部21の上面に直交する方向)に向いた立上部(接続部)32が、ハウジング2の上方に配置される第1,第2モータM1、M2(
図2参照)に、電気的に接続されるようになっている。第1,第2モータM1、M2は、図示しない鏡面角度調整機構に並列して設けられている。
【0025】
ハウジング2内において、モータ通電用ターミナル3a,3bの間、およびモータ通電用ターミナル3c,3dの間には、コンデンサ用接触部10,10を介してコンデンサ4が接続されている(
図8参照)。このようにして、コンデンサ用接触部10,10、およびコンデンサ4を介して、モータ通電用ターミナル3a,3b間が電気的に接続され、他方も同様にコンデンサ用接触部10,10、およびコンデンサ4を介して、モータ通電用ターミナル3c,3d間が電気的に接続されている。つまり、鏡面角度調整機構の第1,第2モータM1,M2から発生するノイズが、コンデンサ4で好適に除去されるようになっている。
【0026】
本実施形態では、これらのモータ通電用ターミナル3a〜3d、コンデンサ4が、後記するように、ターミナル収容部22の前面側に形成された開口22aを通じて一方向に組み付けられるように構成されている。
【0027】
なお、図示しない鏡面角度調整機構は、一側面に鏡面が設けられたホルダを備えている。鏡面角度調整機構は、例えば、前記した第
1モータM1によりホルダの上下軸周りの角度を調整し、また、前記した
第2モータM2によりホルダの左右軸周りの角度を調整するように構成されている。なお、ホルダの他側面には、本実施形態のコネクタ1を固定するための接続部が設けられている。この接続部には、コネクタ1が装着保持される凹状を呈しており、モータ通電用ターミナル3a〜3dが挿入されて接続される接続部がそれぞれ設けられている。
【0028】
以下、コネクタ1について詳細に説明する。
ハウジング2は、
図3(a)に示すように、板状のベース部21と、このベース部21の上面に設けられた左右一対のターミナル収容部22,22と、を備えている。
ベース部21の左右側端部および後端部には、縁部23が立設されている。また、ベース部21の左右中央部には、前後に2つのピン24,24が立設されている。ピン24,24は、前記した鏡面角度調整機構の接続部に設けられた図示しない穴部にそれぞれ挿入可能である。ピン24,24は、接続部に対するコネクタ1の位置決め部材として機能する。なお、鏡面角度調整機構の接続部には、ベース部21の左右側部等に係止可能な図示しない係止フックが設けられており、この係止フックによってベース部21が接続部に脱落不能に固定されるようになっている。
なお、ベース部21の下面には、
図3(b)に示すように、電線38を掛けるためのフック25が形成されている。
【0029】
ターミナル収容部22,22は、左右で同様の構造であるので、ここでは、モータ通電用ターミナル3a,3b(
図2参照)が配置される一方の(右側の)ターミナル収容部22について説明する。
ターミナル収容部22は、
図3(b)に示すように、前面側に開口22aが設けられたボックス状を呈しており、正面視略コ字形の収容部221と、この収容部221の面に対向配置された蓋部222と、を有している。
【0030】
収容部221は、左壁部223および右壁部224と、左壁部223と右壁部224との間に形成された凹溝部225と、を有している。左壁部223と凹溝部225との間、および右壁部224と凹溝部225との間には、前後方向に延びる切込部22b,22cが形成されている。切込部22b,22cには、ターミナル収容部22にモータ通電用ターミナル3a,3bを収容する際に、延出部31の下縁31d(
図4,
図5参照)挿入される。
凹溝部225の上面には、前後方向に延びる角形の溝226が形成されている。
【0031】
蓋部222は、ベース部21の後端部の縁部23に片持ち支持された状態で前面側へ延出しており、収容部221の上面開口に配置されている。蓋部222と左壁部223との間には隙間222aが形成され、蓋部222と右壁部224との間には隙間222bが形成されている。隙間222a,222bには、モータ通電用ターミナル3a,3bの立上部32,32がそれぞれ挿通される。
【0032】
蓋部222の下面には、凹溝部225の溝226に対向する角形の溝227が形成されている。これらの溝226,227により上下方向に間隔を隔てて囲われる空間部には、
図7に示すように、コンデンサ4が保持されるようになっている。
なお、
図2に示すように、コンデンサ4は直方体形状とされており、その長手方向が溝226,227の延長方向に沿った状態で前記空間に収容される。つまり、溝226,227は、コンデンサ4の短手方向の大きさに対応する間隔を空けて上下方向に対向している。
【0033】
2つのモータ通電用ターミナル3a,3bは、板状の導電性部材からなり延出部31と立上部32とを備えている。延出部31,31には、コンデンサ用接触部10,10がそれぞれ一体的に突出形成されている。なお、コンデンサ用接触部10,10を別部材で形成して延出部31に取り付けてもよい。
図2,
図6に示すように、コンデンサ用接触部10,10は、モータ通電用ターミナル3a,3bの対向方向に突出している。コンデンサ用接触部10,10は、コンデンサ4の中心Oを通る基準線L1を囲むように、前後方向に間隔を空けて配置されている。すなわち、2つのコンデンサ用接触部10,10は、ハウジング2にモータ通電用ターミナル3a,3bが配置された状態で、コンデンサ4の中心Oを通る基準線L1(ベース部21の上面に垂直な直線(延出部31に平行な直線)であって、コンデンサ4の中心Oを通る直線、
図7参照)を対称軸とす
る対称形状とされている。したがって、対称軸(基準線L1)を中心にして一方のコンデンサ用接触部10を(
図8に示す平面図において)180度回転させると、他方のコンデンサ用接触部10に重なる関係にある。
【0034】
コンデンサ用接触部10,10は、ターミナル収容部22の凹溝部225と蓋部222との間に挿通される大きさに形成された板状の片からなり、その湾曲突部10a,10aがコンデンサ4の側面に接触する(
図8参照)。
このようなコンデンサ用接触部10は、例えば、延出部31の長手方向に沿って延出部31に打ち抜き加工を行い、打ち抜き加工により形成された切込み31aに沿って片を切り起こすことにより形成することができる。
【0035】
本実施形態では、コンデンサ用接触部10,10が前記し
た対称形状となるように、2つのモータ通電用ターミナル3a,3bにおいて打ち抜き方向を異ならせている。
つまり、
図4各図に示すように、モータ通電用ターミナル3aでは、延出部31の後部側を基端として前部側が右側方へ切り起こされるように打ち抜き加工を行う。また、
図5各図に示すように、モータ通電用ターミナル3bでは、延出部31の前部側を基端として後部側が左側方へ切り起こされるように打ち抜き加工を行う。
これにより、コンデンサ用接触部10,10は、ハウジング2にモータ通電用ターミナル3a,3bが配置された状態で、前後方向にコンデンサ4を挟持可能な間隔を隔てて配置される。
【0036】
なお、
図7に示すように、モータ通電用ターミナル3aの延出部31の下縁31d(
図4参照)は、ターミナル収容部22の収容部221の切込部22bに挿入可能である。同様に、モータ通電用ターミナル3bの延出部31の下縁31d(
図5参照)は、収容部221の切込部22cに挿入可能である。
【0037】
また、延出部31の前端部には、電線38を挟持するための図示しない挟持部や、電線の露出した導電部が圧着される圧着部が設けられている。
なお、モータ通電用ターミナル3a〜3dに電線38を接続する方法は、圧着に限定されるものではなく、圧接、半田付け、プレス等、種々の電気的接続が可能な方法を適宜用いることができる。
また、延出部31の後端部に、脚部として機能する図示しない張出部を設けて、モータ通電用ターミナル3a〜3dの安定性を高めてもよい。
なお、延出部31の後端部には、ターミナル収容部22内に設けられた図示しないフック部が係止可能な係止受部が設けられている。モータ通電用ターミナル3a〜3dは、この係止によってターミナル収容部22内の所定位置に固定される。
【0038】
次に、ターミナル収容部22に対するモータ通電用ターミナル3a,3b、コンデンサ4の組み付けについて説明する。
はじめに、ターミナル収容部22にモータ通電用ターミナル3aを組み付ける。組み付け時には、ターミナル収容部22の開口22aに立上部32を向けた状態で開口22aにモータ通電用ターミナル3aを近付け、隙間222aに立上部32を挿入しつつ、延出部31の下縁
31dを切込部22bに位置合わせして挿入し、さらに、コンデンサ用接触部10を凹溝部225と蓋部222との間に挿入する。
【0039】
そして、モータ通電用ターミナル3aを隙間222a,切込部22bに沿わせて押し込む。この場合、ターミナル収容部22内の図示しない当接部に当接する位置までモータ通電用ターミナル3aを押し込む。
その後、コンデンサ4を溝226,227に沿ってターミナル収容部22内に挿入する。
【0040】
次に、他方のモータ通電用ターミナル3bを組み付ける。この場合、隙間222bに立上部32を挿入しつつ、延出部31の下縁11dを切込部22cに位置合わせして挿入し、さらに、コンデンサ用接触部10を凹溝部225と蓋部222との間に挿入する。
その後、モータ通電用ターミナル3bを隙間222b,切込部22cに沿わせて押し込む。これにより、モータ通電用ターミナル3a,3bのコンデンサ用接触部10,10によってコンデンサ4が前後方向に挟持され、モータ通電用ターミナル3a,3bとコンデンサ4とが電気的に接続される(
図6参照)。
【0041】
なお、モータ通電用ターミナル3a,3bは、延出部31,31に設けられた図示しない係止受部にターミナル収容部22内に設けられた図示しないフック部が係止して、ターミナル収容部22内の所定位置に固定され、コンデンサ用接触部10,10に、コンデンサ4が挟持された状態が好適に維持される。
【0042】
以上説明した本実施形態のコネクタ1によれば、モータ通電用ターミナル3a〜3dにコンデンサ用接触部10が突設されているので、別途、コンデンサ用接触部を組み付ける必要がなく、各モータ通電用ターミナル3a〜3dをハウジング2に組み付けるという簡単な作業によりコンデンサ4に通電することができる。したがって、部品点数の低減および組み付け性の向上を図ることができる。これにより、低コスト化を実現することができる。
【0043】
また、一方向からの組み付け作業を行うだけで、両コンデンサ用接触部10にコンデンサ4を簡単に挟持することができる。したがって、組み付け性に優れ、より一層の低コスト化を実現することができる。
【0044】
また、各モータ通電用ターミナル3a,3b(3c,3d)がターミナル収容部22に組み付けられた状態で、両コンデンサ用接触部10,10は、コンデンサ4の中心を通る基準線L1を対称軸とす
る対称形状であるので、両コンデンサ用接触部10,10を例えば同様の装置や工具により同様の工程で形成することができ、低コスト化を実現することができる。
また、バランスよくコンデンサ4を保持することができる。したがって、コンデンサ4に対する良好な接触を維持することができる。
【0045】
また、延出部31の右側に片を切り起こすことで左側のモータ通電用ターミナル3aとすることができ、延出部31の左側に片を切り起こすことで右側のモータ通電用ターミナル3bとすることができるので、モータ通電用ターミナル3a〜3dを構成する加工部品の共通化を図ることができ、低コスト化を実現することができる。
【0046】
(
参考例)
図9〜
図15を参照して本発明の
参考例について説明する。参照する図面において、
前記実施形態と共通する部分には共通の符号を付してその説明を省略する。
本
参考例が前
記実施形態と異なるところは、2つのモータ通電用ターミナル3a,3bをハウジング2に配置した状態で、コンデンサ用接触部40,40が、コンデンサ4の中心Oを通る基準線L2(ベース部21の上面に平行な直線、
図15参照)であって、コンデンサ4の中心Oを通る直線)を対称軸とす
る対称形状とされている点にある。これにより、2つのコンデンサ用接触部40,40は、基準線L2に直交する左右方向に並設配置され、コンデンサ4を左右方向から挟持する。
【0047】
本
参考例においてもターミナル収容部22,22は、左右で同様の構造であるので、モータ通電用ターミナル3a,3b(
図13参照)が配置される一方の(右側の)ターミナル収容部22について説明する。
ターミナル収容部22は、
図10(b)に示すように、前面側に開口22aが設けられたボックス状を呈しており、正面視略コ字形の収容部221と、この収容部221の面に対向配置された蓋部222と、を有している。
【0048】
収容部221の底部221aには、前後方向に延びる突条部228と、前後方向に延びるリブ229と、切込部22bとが形成されている。
突条部228は、ターミナル収容部22にモータ通電用ターミナル3bを収容する際に、延出部31の挿入ガイドとして機能する。また、突条部228の前面には、後記する補助接触部33が当接するようになっている。
【0049】
リブ229は、ターミナル収容部22にコンデンサ4を収容する際にコンデンサ4の挿入ガイドとして機能する。コンデンサ4を収容する際には、リブ229にコンデンサ4の長手方向の一端面(短面)を沿わせることができる。
切込部22bには、ターミナル収容部22にモータ通電用ターミナル3aを収容する際に、延出部31の下縁31d(
図11(a)参照)が挿入される。
【0050】
蓋部222の下面には、収容部221の底部221aと同様の突条部228と、リブ229とが形成されている。蓋部222と底部221aとの突条部228およびリブ229は、前記基準線L2(
図9,
図14参照)を対称軸として相互
に対称位置に形成されている。
【0051】
蓋部222の突条部228は、ターミナル収容部22にモータ通電用ターミナル3aを収容する際に、延出部31の挿入ガイドとして機能する。また、突条部228の前面には、後記する補助接触部33が当接するようになっている。
蓋部222のリブ229には、ターミナル収容部22にコンデンサ4を収容する際に、コンデンサ4の長手方向の他端面(他方の短面)を沿わせることができる。
つまり、コンデンサ4は、収容部221の底部221aのリブ229と、蓋部222のリブ229とにより、長手方向を前記基準線L2に直交する方向に向けて底部221aと蓋部222との間に保持される。これにより、底部221a,蓋部222は、コンデンサ4の短手方向の大きさに対応する間隔を空けて上下方向に対向している。
なお、ターミナル収容部22の内部には、
図14に示すように、開口22aを通じて挿入されたモータ通電用ターミナル3a,3bの後端位置を位置決めするための当接部26,26が設けられている。また、底部221aや蓋部222の内面には、コンデンサ4の後側を押さえる図示しない突起が設けられている。
【0052】
2つのモータ通電用ターミナル3a,3bは、板状の導電性部材からなり延出部31と立上部32とを備えている。延出部31,31には、コンデンサ用接触部40,40がそれぞれ一体的に突出形成されている。なお、コンデンサ用接触部40,40を別部材で形成して延出部31に取り付けてもよい。
図9,
図15等に示すように、コンデンサ用接触部40,40は、モータ通電用ターミナル3a,3bの対向方向に突出している。コンデンサ用接触部40,40は、コンデンサ4の中心Oを通る基準線L2を対称軸とす
る対称形状とされている。すなわち、2つのコンデンサ用接触部40,40は、ハウジング2にモータ通電用ターミナル3a,3bが配置された状態で、コンデンサ4の中心Oを通る基準線L2(ベース部21の上面に平行な直線(延出部31に平行な直線)であって、コンデンサ4の中心Oを通る直線、
図15参照)を対称軸とす
る対称形状とされている。したがって、対称軸(基準線L2)を中心にして一方のコンデンサ用接触部40を(
図13に示す正面図において)180度回転させると、他方のコンデンサ用接触部40に重なる関係にある。
【0053】
コンデンサ用接触部40,40は、ターミナル収容部22の収容部221と蓋部222との間に挿通される大きさに形成された平面視略く字形状の板状の片からなり、その湾曲突部41,41がコンデンサ4の側面(両短面)に接触する。コンデンサ用接触部40は、例えば、延出部31の長手方向に沿って延出部31に打ち抜き加工を行い、打ち抜き加工により形成された切込み31aに沿って片を切り起こして折り曲げ加工することにより形成することができる。
【0054】
本
参考例では、コンデンサ用接触部40,40が前記し
た対称形状となるように、2つのモータ通電用ターミナル3a,3bで打ち抜き方向を同じにしている。
つまり、
図11,
図12各図に示すように、延出部31の後部側を基端として前部側が右側方へ切り起こされるように打ち抜き加工している。
これにより、コンデンサ用接触部40,40は、ハウジング2にモータ通電用ターミナル3a,3bが配置された状態で、左右方向にコンデンサ4を挟持可能な間隔を隔てて配置される。
【0055】
なお、モータ通電用ターミナル3aの延出部31の下縁31d(
図11参照)は、
図13に示すように、ターミナル収容部22の収容部221の切込部22bに挿入可能である。また、モータ通電用ターミナル3bの延出部31の下縁31d(
図12参照)は、収容部221の突条部228と右壁部224との間に形成される溝部22c1に挿入可能である。
【0056】
補助接触部33は、
図11(c),
図12(c)に示すように、平面視で四角形状を呈しており、コンデンサ用接触部40が突設される側と同じ側において延出部31より一体的に突設されている。
図15に示すように、モータ通電用ターミナル3aにおいて、補助接触部33は、延出部31の上縁31bに切り込みを入れることにより折曲形成されており、上縁31bと補助接触部33の上面とが略面一に形成されている(
図11(b)(d)(e)参照)。また、モータ通電用ターミナル3bにおいて、補助接触部33は、延出部31の下縁31dに切り込みを入れることにより折曲形成されており、下縁31dと補助接触部33の下面とが略面一に形成されている(
図12(b)(d)(e)参照)。
補助接触部
33は、
図13,
図15に示すように、ターミナル収容部22にモータ通電用ターミナル3a,3bが組み付けられた状態で、収容部221および蓋部222の突条部228の前面と、コンデンサ4の側面(長面(前面))と、に当接する。
【0057】
次に、ターミナル収容部22に対するモータ通電用ターミナル3a,3b、コンデンサ4の組み付けについて説明する。
はじめに、ターミナル収容部22の開口22aを通じて収容部221の底部221aと蓋部222とのリブ229,229間に、コンデンサ4を挿入する。
【0058】
その後、ターミナル収容部22の開口22aを通じて一方の(左側の)モータ通電用ターミナル3aを組み付ける。組み付け時には、ターミナル収容部22の開口22aに立上部32を向けた状態で開口22aにモータ通電用ターミナル3aを近付け、隙間222aに立上部32を挿入しつつ、延出部31の下縁11dを切込部22bに位置合わせして挿入し、さらに、コンデンサ用接触部40を収容部221と蓋部222の突条部228との間に挿入する。これにより、コンデンサ4の左短面にモータ通電用ターミナル3aのコンデンサ用接触部40が接触する。
【0059】
その後、ターミナル収容部22の開口22aを通じて他方の(右側の)モータ通電用ターミナル3bを組み付ける。組み付け時には、ターミナル収容部22の開口22aに立上部32を向けた状態で開口22aにモータ通電用ターミナル3bを近付け、隙間222bに立上部32を挿入しつつ、延出部31の下縁11dを切込部22cに位置合わせして挿入し、さらに、コンデンサ用接触部40を収容部221の突条部228と蓋部222との間に挿入する。これにより、コンデンサ4の右短面にモータ通電用ターミナル3bのコンデンサ用接触部40が接触する。したがって、左右のコンデンサ用接触部40,40にコンデンサ4が挟持され、コンデンサ用接触部40,40とコンデンサ4とが電気的に接続される(
図15参照)。
【0060】
また、左右のモータ通電用ターミナル3a,3bの補助接触部33,33がコンデンサ4の側面(長面(前面))に当接する。これにより、コンデンサ4の側面が補助接触部33,33により押さえられ、コンデンサ4がターミナル収容部22の所定位置から外れる(開口22aから脱落する)ことが阻止される。
【0061】
以上説明した本
参考例のコネクタ1によれば
、補助接触部33を有する構成においても両コンデンサ用接触部40,40を例えば同様の装置や工具により同様の工程で形成することができ、低コスト化を実現することができる。
また、補助接触部33により、コンデンサ4がハウジング2の所定位置から外れるのを阻止することができる。
また、補助接触部33が、コンデンサ4の中心Oを通る基準線L2を対称軸とす
る対称形状であるので、バランスよくコンデンサ4を保持(押圧)することができる。
【0062】
前
記実施形態では、モータ通電用ターミナル3aのコンデンサ用接触部10が延出部31の後部側から右側方へ突出し、モータ通電用ターミナル3bのコンデンサ用接触部10が延出部31の前部側から左側方へ突出する構成としたが、これに限られることはなく、モータ通電用ターミナル3aのコンデンサ用接触部10が延出部31の前部側から右側方へ突出し、モータ通電用ターミナル3bのコンデンサ用接触部10が延出部31の孔部側から左側方へ突出する構成としてもよい。
【0063】
また、前
記実施形態
および参考例では、打ち抜き加工により形成されたコンデンサ用接触部10,40を示したが、これに限られることはなく、延出部31の端部等からコンデンサ用接触部10,40を一体的に延設してもよい。
【0064】
また、前記
参考例では、補助接触部33を平面視で四角形状であるものを示したが、これに限られることはなく、コンデンサ4の側面(長面(前面))に開口22a側から当接して、組付方向からコンデンサ4を押さえることのできるものであれば、種々の形状のものを用いることができる。
【0065】
また、コンデンサ用接触部10,40
が対称形状であるものを示したが、これに限られることはなく、相互に異なる形状としてコンデンサ4を挟持する構成であってもよい。
【0066】
また、前記実施形態では、アウターミラーの鏡面角度調整機構の第1,第2モータM1,M2への給電に適用したものを示したが、本発明は、これに限られることはなく、例えば、自動車(車両)に搭載される他のアクチュエータや装置等に給電するものに対しても採用することができる。