特許第5802562号(P5802562)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5802562マーキングペン用油性インキ組成物及びそれを内蔵したマーキングペン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5802562
(24)【登録日】2015年9月4日
(45)【発行日】2015年10月28日
(54)【発明の名称】マーキングペン用油性インキ組成物及びそれを内蔵したマーキングペン
(51)【国際特許分類】
   C09D 11/16 20140101AFI20151008BHJP
   B43K 8/02 20060101ALI20151008BHJP
【FI】
   C09D11/16
   B43K8/02 F
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-2667(P2012-2667)
(22)【出願日】2012年1月11日
(65)【公開番号】特開2013-142110(P2013-142110A)
(43)【公開日】2013年7月22日
【審査請求日】2014年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】303022891
【氏名又は名称】株式会社パイロットコーポレーション
(72)【発明者】
【氏名】浅田 勝久
【審査官】 牟田 博一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−331403(JP,A)
【文献】 特開平08−170043(JP,A)
【文献】 特開2001−200186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 11/00〜11/54
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着色剤と、グリコールエーテル又は炭素数5以下の脂肪族アルコールから選ばれる有機溶剤と、樹脂と、下記一般式(1)で与えられるアルキルグルコシドを含んでなるマーキングペン用油性インキ組成物。
【化1】
〔式(1)中のnは1以上の整数であり、Rは炭素数12〜20のアルキル基である。〕
【請求項2】
前記アルキルグルコシドの融点が30℃以上である請求項1記載のマーキングペン用油性インキ組成物。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載のマーキングペン用油性インキ組成物を内蔵してなるマーキングペン
【請求項4】
ポリエステル繊維束の樹脂加工体であるポリエステルチップを筆記先端部に備えたマーキングペンである請求項3記載のマーキングペン
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマーキングペン用油性インキ組成物に関する。更に詳細には、ペン先を長時間露出した状態での耐ドライアップ性に優れたマーキングペン用油性インキ組成物とそれを内蔵したマーキングペンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、筆記具用油性インキは、筆跡の速乾性を得るために低級アルコール等の揮発性(低沸点)の有機溶剤が媒体として用いられる。そのため、キャップを外した状態で放置するとペン先が乾燥し、インキ中の樹脂や着色剤が乾燥硬化してしまうために筆記不良を起こし易いという問題がある。
前記問題を解消するために、各種化合物の添加が検討されており、例えば、HLB値が8以下のショ糖脂肪酸エステルを添加する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−200186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記ショ糖脂肪酸エステルの添加により若干の耐ドライアップ性能を付与できるものの、特に使用条件の厳しいマーキングペン形態の筆記具に適用した場合には充分な効果が得られ難いものであった。
【0005】
本発明は、汎用形態の筆記具はもちろん、厳しい環境条件で使用されるマーキングペン形態の筆記具に適用した場合であっても、優れた耐ドライアップ性能を長期間に亘って発揮することができる筆記具用油性インキ組成物と筆記具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、着色剤と、グリコールエーテル又は炭素数5以下の脂肪族アルコールから選ばれる有機溶剤と、樹脂と、下記一般式(1)で与えられるアルキルグルコシドを含んでなるマーキングペン用油性インキ組成物を要件とする。
【化1】
〔式(1)中のnは1以上の整数であり、Rは炭素数12〜20のアルキル基である。〕
更に、前記アルキルグルコシドの融点が30℃以上であることを要件とする。
更には、前記油性インキ組成物を内蔵してなるマーキングペンを要件とし、ポリエステル繊維束の樹脂加工体であるポリエステルチップを筆記先端部に備えたマーキングペンであることを要件とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、揮発性の高い有機溶剤を用いたインキを、屋外等の厳しい環境条件で使用されるマーキングペン形態の筆記具に適用した場合であっても、筆跡性能を悪化させることなく優れた耐ドライアップ性能を長期間に亘って発揮することができる油性インキ組成物とこれを内蔵するマーキングペンを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の油性インキ組成物は、溶剤として炭素数5以下の脂肪族アルコールやグリコールエーテルから選ばれる有機溶剤を用いた際に、一般式(1)で与えられるアルキルグルコシドを添加することで、良好な筆跡を形成できる状態で高い耐ドライアップ性能を長期間発揮するものである。
【0009】
一般式(1)で与えられるアルキルグルコシドは、マルトースと炭素数12〜20の高級アルコールがグルコシド結合したものであり、本発明で用いられる有機溶剤に対する溶解安定性が高いものである。特に、炭素数16〜20の高級アルコールと結合したものは少量であっても高い効果を発現するため、より有用である。
前記アルキルグルコシドの市販品としては、例えば、Cognis社製のエマルガードPL68/50(R=C16/C18)、グルコポン50G(R=C12/C14)、グルコポン215CSUP(R=C/C10)、KAO社製マイドール12(R=C12)等が例示できる。
特に、融点が30℃以上、好ましくは40℃以上のものは、チップ表面への被膜形成性が良好であり、耐ドライアップ性能が高いため、より有用である。
前記アルキルグルコシドは、インキ中に0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲で添加される。
0.1重量%未満では所望の効果が得られ難く、また、多量に添加することも可能であるが、10重量%以下で所望の効果は充分に得られる。
【0010】
前記有機溶剤としては、炭素数5以下の脂肪族アルコールやグリコールエーテルから選ばれる少なくとも一種が用いられる。前記アルコールとしては、炭素数1〜5の低級脂肪族アルコールが適用され、具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチルアルコール等が例示できる。
また、前記グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル等が挙げられる。
前記有機溶剤は一種又は二種以上を混合して、インキ組成中40〜95重量%の範囲で用いられる。その際、相溶性のある汎用の溶剤を併用することもできる。
【0011】
前記着色剤としては、従来から油性インキに適用される汎用の染料、顔料が適宜用いられる。
前記染料としては、例えば、カラーインデックスにおいてソルベント染料として分類される有機溶剤可溶性染料が挙げられる。
前記ソルベント染料の具体例としては、バリファストブラック3806(C.I.ソルベントブラック29)、同3807(C.I.ソルベントブラック29の染料のトリメチルベンジルアンモニウム塩)、スピリットブラックSB(C.I.ソルベントブラック5)、スピロンブラックGMH(C.I.ソルベントブラック43)、バリファストレッド1308(C.I.ベーシックレッド1の染料とC.I.アシッドイエロー23の染料の造塩体)、バリファストイエローAUM(C.I.ベーシックイエロー2の染料とC.I.アシッドイエロー42の染料の造塩体)、スピロンイエローC2GH(C.I.ベーシックイエロー2の染料の有機酸塩)、スピロンバイオレットCRH(C.I.ソルベントバイオレット8−1)、バリファストバイオレット1701(C.I.ベーシックバイオレット1とC.I.アシッドイエロー42の染料の造塩体)、スピロンレッドCGH(C.I.ベーシックレッド1の染料の有機酸塩)、スピロンピンクBH(C.I.ソルベントレッド82)、ニグロシンベースEX(C.I.ソルベントブラック7)、オイルブルー613(C.I.ソルベントブルー5)、ネオザポンブルー808(C.I.ソルベントブルー70)等が挙げられる。
前記顔料としては、カーボンブラック、群青、二酸化チタン顔料等の無機顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、スレン顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、スレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリノン系顔料等の有機顔料、アルミニウム粉やアルミニウム粉表面を着色樹脂で処理した金属顔料、透明又は着色透明フィルムにアルミニウム等の金属蒸着膜を形成した金属光沢顔料、フィルム等の基材に形成したアルミニウム等の金属蒸着膜を剥離して得られる厚みが0.01〜0.1μmの金属顔料、金、銀、白金、銅から選ばれる平均粒子径が5〜30nmのコロイド粒子、蛍光顔料、蓄光性顔料、熱変色性顔料、芯物質として天然雲母、合成雲母、ガラス片、アルミナ、透明性フィルム片の表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料等が挙げられる。
前記着色剤は一種又は二種以上を併用してもよく、インキ組成物中3〜40重量%の範囲で用いられる。
【0012】
前記樹脂としては、先の有機溶剤に対して可溶なものであれば特に限定されることなく適用でき、筆跡の滲み抑制、定着性向上、堅牢性等を付与する目的でインキ中に添加できる。
具体的には、ケトン樹脂、アミド樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリメタクリル酸エステル、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、α−及びβ−ピネン・フェノール重縮合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸共重合物等が挙げられる。
これらの樹脂は一種又は二種以上を混合して用いてもよく、インキ組成中0.5〜40重量%、好ましくは1〜35重量%の範囲で用いられる。0.5重量%未満では筆跡の紙への滲み抑制、定着性向上、堅牢性付与等の充分な効果を発揮できず、40重量%を越えて添加すると、樹脂の溶剤への溶解性が低下し、インキの流動性が低下することがある。
【0013】
更に、本発明の筆記具用油性インキ組成物には、必要に応じて上記成分以外に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防錆剤、潤滑剤、粘度調整剤、剥離剤、顔料分散剤、消泡剤、剪断減粘性付与剤、界面活性剤等の各種添加剤を使用できる。
前記添加剤はいわゆる慣用的添加剤と呼ばれるもので、公知の化合物から適宜必要に応じて使用することができる。
【0014】
防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等が使用できる。
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドロキシトルエン、フラボノイド、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸誘導体、α−トコフェロール、カテキン類等が使用できる。
紫外線吸収剤としては、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル5′−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、p−安息香酸−2−ヒドロキシベンゾフェノン等が使用できる。
消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン等が使用できる。
【0015】
剥離剤としては、ホーロー、ガラス、金属或いは熱可塑性又は熱硬化性プラスチック等の素材からなる筆記板(ホワイトボード)に用いられるインキ組成物に含まれる剥離性を付与できる化合物であれば全て用いることができ、例えば、カルボン酸エステル類、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等を挙げることができるが、好適に用いられる剥離剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルの硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル又はこれらの塩、脂肪族二塩基酸エステル、脂肪族一塩基酸エステル、ポリアルキレングリコールエステルから選ばれる化合物であり、一種又は二種以上を併用して用いることもできる。
【0016】
また、本発明の油性インキ組成物をボールペンに適用する際には、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン系界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル等の潤滑剤を必要により添加することもできるが、特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等を用いるとボール受け座の摩耗防止効果に優れる。
【0017】
更に、剪断減粘性付与剤を添加することによって、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れだしを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
前記剪断減粘性付与剤としては、従来公知の化合物を用いることが可能であり、例えば、架橋型アクリル樹脂、架橋型アクリル樹脂のエマルションタイプ、架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体、非架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体非架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体の水溶液、水添ヒマシ油、脂肪酸アマイドワックス、酸化ポリエチレンワックス等のワックス類、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、オクチル酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩、ジベンジリデンソルビトール、デキストリン脂肪酸エステル、N−アシルアミノ酸系化合物、スメクタイト系無機化合物、モンモリロナイト系無機化合物、ベントナイト系無機化合物、ヘクトライト系無機化合物、シリカ等が例示できる。
【0018】
前記インキ組成物は、チップを筆記先端部に装着したボールペンやマーキングペンに充填して実用に供される。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したチップに連通しており、更にインキの端面には逆流防止用に液栓や固体栓等のインキ追従体が密接している構造のボールペンを例示できる。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップを筆記先端部に装着し、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
特に、前記マーキングペンに適用されるチップとしてポリエステル繊維束の樹脂加工体であるポリエステルチップを用いた場合、筆記感がやわらかくインキ追従性がよい反面、耐ドライアップ性に不利であることから本発明のインキによる効果が発現され易く効果的である。
【実施例】
【0019】
実施例及び比較例のインキ組成を以下の表に示す。
尚、表中の組成の数値は重量部を示す。
【0020】
【表1】
【0021】
表中の原料の内容を注番号に沿って説明する。
(1) C.I.Pigment Black 7 20%、ポリビニルブチラール20%、エタノール60%分散体
(2) C.I.Pigment Blue 60 50%、ポリビニルブチラール50%の加工顔料
(3) C.I.Acid Yellow 42と C.I.Basic Red 1の造塩体
(4) ロジン変性スチレン−マレイン酸共重合体
【0022】
インキの調製
前記実施例及び比較例の各原料を混合し、ディスパーにて40℃で2時間撹拌することにより筆記具用油性インキ組成物を得た。
【0023】
マーキングペンの作製
得られたインキ組成物5gを、市販のマーキングペン外装(パイロットコーポレーション製;WMBM−12L、ポリエステル製チップを備える)に充填することで油性マーキングペンを得た。
【0024】
耐ドライアップ性試験
各マーキングペンを用いて、20℃、湿度65%の環境下にペン先を露出した状態で横置きに放置した後、1時間毎(計3時間)にコート紙に螺旋筆記し、筆跡の状況を目視により確認した。
試験結果を以下の表に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
尚、試験結果の評価は以下の通りである。
○:書き出しより良好な筆跡が得られる。
△:書き出しに筆跡カスレが見られるが、10丸以内に回復する。
×:筆跡のカスレが10丸以内に回復しない。