【実施例】
【0017】
以下、本発明の実施形態を、図面に示す3つの実施例について詳細に説明する。
【0018】
〔実施例1〕
図1において、内燃機関1は、自動車のごとき車両に搭載され、気筒数に応じた燃焼室1aを有するものであって、過給システムA、EGRシステムB、PCVシステムCおよび電子制御装置Dなどを標準装備として備えている。そして、本発明の吸気装置Eが装着されている。
【0019】
上記の各装置A〜Eについて順次説明する。ただし、本発明の吸気装置Eを除く各装置、つまり内燃機関1に標準装備される各装置A〜Dは、基本的には従来周知の汎用されている構成であるため、概説に止める。
【0020】
〔過給システムA〕
過給システムAは、内燃機関1の排気ガスの圧力を利用して、エアクリーナ2を通過した吸入空気を過給(圧縮)する過給機(ターボチャージャ)3およびその吸入空気を冷却するインタークーラ4を具有している。過給機3は、吸気通路5に配設されるコンプレッサ(圧縮機)3aと、排気通路6に配設されてコンプレッサ3aを駆動するタービン3bとからなり、インタークーラ4は、ケース4aと熱交換器4bとを主要構成要素とし、吸気通路5に配設されている。なお、インタークーラ4(ケース4a)の底部は、吸気通路5において重力方向の最下部を構成しており、この底部に凝縮水等の液体Wを溜める液体貯留部4cが形成されている
【0021】
〔EGRシステムB〕
EGRシステムBは、内燃機関1の排気ガスの一部をEGRガスとして排気通路6から吸気通路5へ再循環させるもので、排気通路6と吸気通路5とを連通する排気ガス還流路7に、EGRガスを冷却するEGRガスクーラ8と、EGRガスの流量を調整するEGRガス流量制御バルブ9とが配設されている。そして、排気ガス還流路7は、エアクリーナ2と過給機3のコンプレッサ3aとの間の吸気通路5に開口している。
【0022】
〔PCVシステムC〕
PCVシステムCは、具体的な構成要素の図示を省略しているが、内燃機関1のクランクケースと吸気通路5とを連通し、各気筒の燃焼室1aから漏れてクランクケース内に充満しているブローバイガスを再燃焼させると共に、クランクケース内を換気するものである。本実施例では、過給システムAの過給機3とインタークーラ4との間の吸気通路5にブローバイガスを放出する例を示している。
【0023】
〔電子制御装置D〕
電子制御装置Dは、圧力センサ10をはじめ、内燃機関1の状態を検出する各種センサと、これら各種センサの信号から内燃機関1に必要な燃料量を演算し、スロットルバルブ11の開度により調整された吸入空気量に応じた燃料量をインジェクタ12から内燃機関1の各気筒の燃焼室1aへ噴射供給させる燃料制御機能を主要機能として含むコントローラ(ECU)13とを具備している。このコントローラ13は、燃料制御機能のほかに、内燃機関1の安全運転に資する各種の制御機能(例えばダイアグノーシス機能)を司るものであって、本実施例では、後述する本発明の吸気装置Eで実行される各種の制御機能も、すべてコントローラ13に組み込まれている。
なお、ダイアグノーシス機能とは、内燃機関1の運転中(車両走行中)に各種センサやアクチュエータなどに異常が生じた場合に、異常箇所をコントローラ13自身で診断して記憶・表示を行うものである。
【0024】
〔その他の周辺装置〕
内燃機関1の吸気通路5には、過給機3のコンプレッサ3aをバイパスさせるためのバイパス流路14が配設されており、また、排気通路6には、過給機3のタービン3bをバイパスするためのバイパス流路15、排気ガスを浄化するための装置(例えば触媒式排気ガス浄化装置)16およびEGRガス量を制御するための排気絞りバルブ17などが配設されている。
【0025】
〔吸気装置E〕
吸気装置Eは、全体として内燃機関1の吸気側を構成するもので、吸気通路5に組み込まれる各構成要素からなる。
吸気通路5は、一端(入口側)がエアクリーナ2に、他端(出口側)が内燃機関1の燃焼室1aにそれぞれ接続されるものであって、前述のインタークーラ4、スロットルバルブ11、および圧力センサ10が順次配設されており、出口側がインテークマニホールド20になっている。
なお、この吸気通路5をエアクリーナ2から燃焼室1aに向かって吸入空気が流れることから、その流れのエアクリーナ2側を上流側、燃焼室1a側を下流側と呼称する。
【0026】
インテークマニホールド20は、吸入空気を一旦貯蔵するサージタンク21および内燃機関1の各気筒の燃焼室1aに吸入空気を分配する分岐管22を有している。サージタンク21は、スロットルバルブ11の下流側に位置しており、このサージタンク21に圧力センサ10が配設されている。したがって、圧力センサ10は、吸気通路5におけるスロットルバルブ11の下流側の通路内圧力をモニタ(検出)する。
【0027】
また、吸気通路5には、インタークーラ4とその下流側に位置するスロットルバルブ11とを跨るようにして、液体導出手段30が設けられている。
【0028】
この液体導出手段30は、インタークーラ4の底部に形成された液体貯留部4cに溜まる液体Wを積極的に導出(排出)するためのもので、入口31a、出口31bおよびその間(入口31aと出口31bとの間)に設けられた液体導入口31cを有するE字状のバイパス流路31を備えている。バイパス流路31は、吸気通路5に対し、入口31aがインタークーラ4の上流側に開口しており、出口31bがインテークマニホールド20の分岐管22に開口しており、液体導入口31cが液体貯留部4cに開口している。
【0029】
そして、バイパス流路31の入口31a側、出口31b側、液体導入口31c側には、それぞれ制御バルブをなす電磁式のVSV(バキューム・スイッチング・バルブ)32、33、34が設けられている。これらのVSV32〜34は、電子制御装置Dのコントローラ13によって制御されるものである。
VSV34は、液体貯留部4cに溜まった液体Wを適宜バイパス流路31に導出(排出)するドレーンバルブである。よって、バイパス流路31も、VSV32〜34の設置箇所より下方に位置するE字部分が液体貯留部31dを形成する。
【0030】
上記のように構成された液体導出手段30の機能について説明する。
液体貯留部4cに溜まる液体Wには、過給システムAにおけるインタークーラ4の熱交換器4bで発生する凝縮水のほかに、EGRシステムB、PCVシステムCからのオイル分や水分が含まれる。つまり、EGRシステムBからは、過給機3の上流側から吸気通路5に流入するEGRガスに伴って発生する水分等が、また、PCVシステムCからは、インタークーラ4の上流側から吸気通路5に流入するブローバイガスに伴って発生するオイル分や水分等が、上記凝縮水に加わる。
かくして、液体貯留部4cに所定量の液体Wが溜まると、もしくは内燃機関1の所定運転条件が成立する毎に、液体Wは、VSV34の開弁によりバイパス流路31の液体貯留部31dに排出される。
この液体貯留部31dに溜まった液体Wは、内燃機関1の所定運転条件が成立する毎(例えば減速フューエルカット時)に、VSV32、33の開弁により吸引処理される。つまり、各VSV32、33が開弁すると、スロットルバルブ11の下流側に発生する吸気負圧により、液体貯留部31dに溜まった液体Wが入口31aから出口31bに向かって流れる吸入空気に乗って吸引され、インテークマニホールド20から燃焼室1aへ導出(排出)される。
なお、液体Wの吸引処理量や吸引スピードは、VSV32の開弁作動をデューティ制御することにより調整することができる。
【0031】
しかしながら、例えば、極寒時の凍結や液体W中に含まれる残渣に起因して、VSV32〜34が開弁要求にもかかわらず開弁しない状態(閉弁固着)を呈したり、バイパス流路31が閉塞してしまう異常事態が発生する。このような異常事態が起きると、液体貯留部4c、31d内に大量の液体Wが溜まり、上記異常事態が解消されたときに、その大量の液体Wが一気に内燃機関1の燃焼室1aに流れ込み、オイルハンマー現象やウォータハンマー現象を惹起する危惧がある。
また、逆にVSV32〜34が閉弁要求にもかかわらず開弁状態を持続する異常事態(開弁固着)もある。バイパス流路31が開放状態になると、スロットルバルブ11の閉弁時に吸入空気のバイパス流が持続されてしまい、内燃機関1の運転状態に不調を来たすことになる。
【0032】
〔実施例1の特徴〕
そこで、本実施例では、液体導出手段30における上述のごとき異常状態を運転者に知らせる措置(異常報知処理)を実施するために、吸気通路5におけるスロットルバルブ11の下流側の通路内圧力をモニタする圧力検出手段と、制御バルブであるVSV32〜34の開弁もしくは閉弁要求時において圧力検出手段のモニタ圧力が所定値を充足しないときに警報を発する報知手段40とを備えている。
【0033】
上記圧力検出手段としては、電子制御装置Dの圧力センサ10を活用し、報知手段40としては、運転者に確実に警報を発することができるように、車両の運転室に既設の報知器41を活用する。運転室には、例えばダイアグノーシス機能に伴って、聴覚用の警音器(例えばチャイム)や視覚用の表示器(例えばインジケータランプ)などが装備されており、これらの機器を報知器41として用いることができる。
【0034】
上記構成によれば、開弁要求時において、VSV32〜34が閉弁固着、あるいはバイパス流路31が閉塞してしまっている場合には、スロットルバルブ11の下流側の吸気通路5の内圧力が、所定値(そのときの内燃機関1の運転状態において想定される圧力値)より下がってしまう事象が生じる。逆に、閉弁要求時において、VSV32〜34が開弁固着してしまった場合には、スロットルバルブ11の下流側の吸気通路5の内圧力が、所定値(そのときの内燃機関1の運転状態において想定される圧力値)より高くなる事象が生じる。
このような事象を、吸気通路5の圧力をモニタしている圧力センサ10で検出することにより、上記異常状態を掌握することができる。
よって、圧力センサ10のモニタ圧力が所定値を充足しないときには、報知器41にて警報を発し、運転者に異常を知らせることができる(適切な処置を促すことができる)。
運転者は、直ちに車両を最寄の保守サービスセンター(ディーラーや修理工場)へ持ち込み、内燃機関1を点検に供することができる。なお、保守サービスセンターには、車両診断に関する諸設備が装備されているため、上記異常内容の原因究明をすることによって適切な手当てがなされることは勿論である。
【0035】
次に、上述した液体導出手段30の異常報知処理を具体的に実施するための手順を
図2に基づいて説明する。
図2は、液体導出手段30の異常報知処理を実施するために、コントローラ13にて実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。
本制御ルーチンがスタート(VSV故障検出START)すると、まずVSV32〜34に閉弁(CLOSE)信号が出ている場合(ステップS1)において、圧力センサ10のモニタ圧力が所定値(正常値)か、否かを判定する(ステップS2)。その判定結果がYESの場合には、VSV32〜34が正常に作動している(閉弁状態にある)と判定する(ステップS3)。逆に、ステップS2の判定結果がNOの場合には、VSV32〜34が異常(開弁固着状態)であると判定(ステップS4)し、報知器41としてのインジケータランプ(MIL)を点灯させる(ステップS5)。
また、VSV32〜34に開弁(OPEN)信号が出ている場合(ステップS6)には、圧力センサ10のモニタ圧力が所定値(正常値)か、否かを判定する(ステップS7)。その判定結果がYESの場合、VSV32〜34が正常に作動している(開弁状態にある)と判定する(ステップS8)。逆に、ステップS7の判定結果がNOの場合には、VSV32〜34が異常状態にあると判定する(ステップS9)。つまり、VSV32〜34が閉弁固着状態にあるか、もしくはバイパス流路31が閉塞状態にある、といういずれかの“異常状態である”と判定し、報知器41としてのインジケータランプ(MIL)を点灯させる(ステップ5)。
かくして、報知器41の点灯により運転者に異常を知らしめることができる。
【0036】
〔実施例1の効果〕
このように、報知器41によって運転者に異常を知らしめることができる、換言すれば、運転者に対し、直ちに適切な処置を講じるように促すことができるわけで、運転者は、直ちに車両を最寄の保守サービスセンター(ディーラーや修理工場)へ持ち込み、適切な点検・整備を受けることができる。
したがって、内燃機関1の吸気通路5に大量の液体Wが滞留することに起因して惹起されるオイルハンマー現象やウォータハンマー現象などの重大故障を未然に防止することができる。
また、液体導出手段30の具体的な構成面では、次のような効果が得られる。
(1)2箇所に液体貯留部(インタークーラ4の液体貯留部4cとバイパス流路31の液体貯留部31d)を有しているため、ドレーンバルブであるVSV34との連携により、充分な量の液体Wを貯留したり、貯留された液体Wを適切な量に分けて排出したりすることができ、液体Wの貯留・排出を良好かつ適切に実現することができる。
(2)特にVSV32をデューティ制御する場合においても、このVSV32は、バイパス流路31の入口31a側で、しかも液体貯留部31dの位置よりも上方に配置されているため、VSV32が液体Wに直接触れることがなく、オイルや残渣分の付着による作動不良を招くことがない。
【0037】
〔実施例2〕
次に、
図3に示す実施例2について説明する。ただし、実施例1と実質的に等価の構成要素については、実施例1と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0038】
本実施例の吸気装置Eは、実施例1と比較すると、過給システムAのインタークーラ4が、吸気通路5に対し、実施例1と同様にスロットルバルブ11の上流側に設けられているものの、液体導出手段30の具体的構成が変更(液体貯留部を含むバイパス流路の形状・構成および制御バルブとしてのVSVの数)されているものである。
【0039】
液体導出手段30は、バイパス流路として、U字状のバイパス流路31を有し、制御バルブとして、1個のVSV33を有している。
そして、バイパス流路31は、一端をなす入口31aが、インタークーラ4の底部において熱交換器4bよりもスロットルバルブ11側に直接開口して、液体導入口31cを兼ねており、他端をなす出口31bが、インテークマニホールド20の分岐管22(スロットルバルブ11の下流側)に開口している。
よって、液体Wは、インタークーラ4の底部に留まることなく、入口31aからバイパス流路31に直接流入し、バイパス流路31のU字部分にすべて貯留される。したがって、このU字部分が唯一の液体貯留部31dを形成している。
一方、唯一のVSV33は、バイパス流路31の出口31b側に設けられている。
なお、本実施例においても、実施例1と同様に、VSV33を開閉させる制御機能、および圧力センサ10、報知手段40を用いて異常報知処理を実施するための制御機能が、電子制御装置Dのコントローラ13に組み込まれている。
【0040】
上記構成により、VSV33が開弁すると、スロットルバルブ11の下流側に発生する吸気負圧により、バイパス流路31において、液体貯留部(U字部分)31dに溜まった液体Wが、入口31aから出口31bに向かって流れる吸入空気に乗って吸引され、インテークマニホールド20から内燃機関1の燃焼室1aへ導出(排出)される。
【0041】
もし、VSV33の開弁もしくは閉弁要求時において、圧力センサ10のモニタ圧力が所定値を充足しないときには、
図2に示す制御ルーチンの実行により、報知手段40(報知器41)にて警報を発し、運転者に異常を知らせ、処置を促すことができる。
したがって、本実施例においても、実施例1と同様、内燃機関1の重大事故(オイルハンマー現象やウォータハンマー現象)の未然防止効果を得ることができる。
【0042】
〔実施例3〕
次に、
図4に示す実施例3について説明する。ただし、実施例1と実質的に等価の構成要素については、実施例1と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0043】
本実施例の吸気装置Eは、実施例1と比較すると、過給システムAのインタークーラ4の配設位置、および液体導出手段30の具体的構成(液体貯留部を含むバイパス流路の形状・構成、制御バルブとしてのVSVの数)が変更されているものである。
【0044】
過給システムAのインタークーラ4は、吸気通路5に対し、スロットルバルブ11の下流側に設けられている。具体的には、スロットルバルブ11とインテークマニホールド20のサージタンク21との間に横置きにして配置されている。
液体導出手段30は、実施例1と同様にE字状のバイパス流路31を有しており、制御バルブとして1個のVSV32を備えている。
そして、バイパス流路31の各口は、入口31aがスロットルバルブ11の上流側に開口し、出口31bがインテークマニホールド20の分岐管22(スロットルバルブ11の下流側)に開口し、液体導入口31cがインタークーラ4の底部において熱交換器4bよりもスロットルバルブ11側に直接開口している。よって、液体Wは、実施例2と同様に直接、液体導入口31cからバイパス流路31に流入し、バイパス流路31のE字部分に貯留される。したがって、バイパス流路31のE字部分が唯一の液体貯留部31dを形成している。
また、唯一のVSV32は、バイパス流路31の入口31a側に設けられている。
なお、本実施例においても、実施例1と同様に、VSV32を開閉させる制御機能、および圧力センサ10、報知手段40を用いて異常報知処理を実施するための制御機能が、電子制御装置Dのコントローラ13に組み込まれている。
【0045】
上記構成により、VSV32が開弁すると、スロットルバルブ11の下流側に発生する吸気負圧により、バイパス流路31において、液体貯留部(E字部分)31dに溜まった液体Wが、入口31aから出口31bに向かって流れる吸入空気に乗って吸引され、インテークマニホールド20から内燃機関1の燃焼室1aへ導出(排出)される。
なお、バイパス流路31において、出口31bおよび液体導入口31cが共にスロットルバルブ11の下流側に位置しているが、インタークーラ4の熱交換器4bが流路抵抗となるため、入口31a側より出口31b側の方が大きな吸気負圧が発生し、上記の吸引作用が良好に得られる。
【0046】
もし、VSV32の開弁もしくは閉弁要求時において、圧力センサ10のモニタ圧力が所定値を充足しないときには、
図2に示す制御ルーチンの実行により、報知手段40の報知器41にて警報を発し、運転者に異常を知らせ、処置を促すことができる。
したがって、本実施例においても、実施例1と同様、内燃機関1の重大事故(オイルハンマー現象やウォータハンマー現象)の未然防止効果を得ることができる。
【0047】
また、VSV32をデューティ制御する場合においても、バイパス流路31の入口31a側で、液体貯留部31dの位置よりも上方にVSV32が位置しているため、液体Wに直接触れることがなく、オイルや残渣分の付着による作動不良を招くことがない、という実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0048】
[変形例]
以上、3つの実施例について詳述したが、具体的な実施形態は図に示すものに限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々変更することができるものであり、また、内燃機関1の標準装備も一様ではなく、種々な装備のものが実用に供されているので、それらの装備に応じて本発明を適用し得ることは言うまでもない。
【0049】
それらの一部を変形例として例示する。
(1)
図1に示す実施例1において、ドレーンバルブであるVSV34をなくし、液体Wを液体導入口31cから直接バイパス流路31内に流入させることにより、実施例2、3と同様に、唯一の液体貯留部31dとすることもできる。
(2)
図3、
図4に示す実施例2、3において、液体導入口31cにVSV(34)を配設することにより、実施例1と同様に、インタークーラ4のケース4a底部にも液体貯留部(4c)を形成してもよい。
(3)上述の実施例においては、制御バルブとして開閉弁を用いたが、開度調節可能な流量制御弁を用いてもよい。
(4)上述の実施例においては、圧力検出手段として電子制御装置Dの圧力センサ10を活用するとともに、報知手段40として運転室に既設の報知器41を活用したが、兼用することなく、本発明専用の圧力センサおよび報知器として個別に設けることもできる。
(5)過給システムAを装備していない内燃機関1においては、インタークーラ4が存在しないので、吸気通路5における重力方向の最下部に、液体貯留部4c、31dに相当する液体貯留部を設けるとともに、スロットルバルブ11の上流側から液体貯留部(4c、31d)を経由してスロットルバルブ11の下流側へ吸入空気を導くバイパス流路31およびこのバイパス流路31にVSV32〜34に相当する制御バルブを配設することによって、液体貯留部(4c、31d)に貯留された液体(W)をスロットルバルブ11の下流側へ導出する液体導出手段30を構築することができる。