(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1の実施の形態>
(第1の実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態における遊技店画像提供システムは、パチンコ店等の遊技店において適用されるものである。
本実施の形態における遊技店画像提供システムは、遊技店内の遊技機(パチンコ台、スロット台等)付近の風景を撮影するとともに、当該撮影画像に各遊技者が所有している遊技媒体(パチンコ玉、スロットのメダル等)の数に応じた画像を合成し、この合成画像を店内又は店外に設置したディスプレイにおいてリアルタイムで表示する。
このことにより、店内の客や店外の通行者に対して高い集客効果を期待でき、さらには、多くの遊技媒体を獲得したという遊技者の満足感を満たすことができる。
また、所有している遊技媒体の収容箱(いわゆる玉箱、ドル箱)を店内通路等に積み上げる必要がないので、その収容箱が店内通路等において邪魔になることはなく、さらにはその収容箱を積み上げるという遊技店店員による煩雑な作業も削減することが可能となる。
【0021】
(第1の実施の形態の構成)
(1)遊技店画像提供システムの全体構成
図1は、本発明の第1の実施の形態における遊技店画像提供システムの構成を示す図である。
図に示すように、本実施の形態における遊技店画像提供システムは、パチンコ機やスロット機等の遊技機110において遊技者が所有している遊技媒体の数(以下、所有遊技媒体数)の計数等を行う計数装置10と、遊技店内の風景を撮影し、その撮影した画像をその管理サーバ30へ出力する撮影装置20と、上記計数装置10による計数結果等の情報を収集し、その情報に基づいて画像を生成するとともに、その生成した画像と撮影装置20から入力された撮影画像とを合成して新たな画像を生成する管理サーバ30と、その管理サーバ30により生成された合成画像を表示する表示装置40と、上記各機器10,20,30,40を接続する専用線やインターネット等のネットワーク100とを有して構成される。
【0022】
本実施の形態における遊技店画像提供システムでは、計数装置10は各遊技機110ごとに設置されてもよいし、1台の計数装置10が複数台の遊技機110の所有遊技媒体数を計数するように構成されてもよい。
撮影装置20は、遊技店内において1台以上設置される。各撮影装置20による撮影画像が1台の表示装置40に表示されるようにしてもよいし、複数台の表示装置40に表示されるように構成されてもよい。
【0023】
(2)計数装置10の構成
計数装置10は、いわゆる各台計数システムと呼ばれるものであり、所定数の遊技媒体を物理的に貸し出し、遊技機110へ提供するとともに、遊技機110と電気的に接続されており、遊技機110における遊技者の所有遊技媒体数に加え、当該遊技機110のスタート回数及び特賞回数の計数を行う。計数装置10は、その計数した遊技媒体数の情報を管理サーバ30へ送信する。
また、計数装置10は、遊技者個々を特定する会員ID等を会員カード120から読み込んで管理サーバ30へ送信し、その会員IDで特定される遊技者個々の情報(遊技者が前回までに貯留した遊技媒体数等)を取得する。
【0024】
図に示すように、計数装置10は、CPU等により構成され計数装置10全体を制御する制御部11と、ネットワーク100を介して管理サーバ30との間で情報の送受信を行う通信部12と、遊技機110において遊技者が所有している遊技媒体数等の情報を格納する情報格納部13と、遊技機110と接続され、遊技機110において遊技者が所有している遊技媒体数と、当該遊技機110のスタート回数及び特賞回数とを計数する計数部14と、遊技者個々を特定する会員ID等の情報を会員カード120から読み取る読取部15と、計数部14により計数された遊技機110の遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数等の情報を表示する表示部16と、キー等が配置され該キー等を操作することで情報を入力する操作部17と、遊技者が遊技機110をプレイする際に遊技媒体を借り入れるために紙幣を挿入する紙幣挿入部18と、その紙幣挿入部18により紙幣が挿入されると、遊技機110へ所定数の遊技媒体を提供して遊技機110におけるプレイを可能にする媒体供給部19とを有して構成される。
【0025】
図2は、その計数装置10及び遊技機110の外観の一例を示す図である。
図に示すように、計数装置10は電気的に遊技機110と接続されており、計数部14は、遊技機110において遊技者が所有している遊技媒体数を計数することができるよう構成されている。
計数部14は、所定時間ごとに(例えば30分ごとに)、遊技機110において所有している遊技媒体数と、当該遊技機110のスタート回数及び特賞回数とを計数する。通信部12は、その計数部14により計数された所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報を、その遊技機110を特定するための遊技機IDと対応付けて(紐付けて)、管理サーバ30へ送信する。
管理サーバ30は、後述のように、その遊技機IDに対応付けられて送信されてきた所有遊技媒体数の情報に基づいて、遊技媒体の収容箱の画像を生成するとともに、同様に遊技機IDに対応付けられて送信されてきた、スタート回数及び特賞回数の情報に基づいて、それらを表す文字情報(以下、合成文字情報という)を生成する。
そして、管理サーバ30は、上記生成した収容箱の画像を撮影装置20からの映像と合成し、この合成した画像とともに、上記生成した合成文字情報を表示装置40へ送信する。
【0026】
また、計数装置10は物理的にも遊技機110と接続されており、紙幣挿入部18に紙幣が投入された場合、図示されない媒体供給部19は、その投入された紙幣の額に応じた遊技媒体を遊技機110に供給し、遊技機110による遊技を可能にする。
【0027】
読取部15に会員カード120が挿入されると、読取部15は、その挿入された会員カード120から遊技者を特定する会員IDを読み取る。また、このとき、遊技者は操作部17を用いて暗証番号を入力する。
通信部12は上記の読み取られた会員ID及び入力された暗証番号を管理サーバ30へ送信する。
管理サーバ30は、その計数装置10から受信した会員ID及び暗証番号に基づいて認証を行い、認証が成功した場合には当該会員IDの遊技者の各情報を計数装置10へ送信して提供する。
このとき、遊技者が遊技媒体を一時貯留している旨の情報が、管理サーバ30から計数装置10へ送信されると、その貯留されている遊技媒体数が、その計数装置10の計数対象の遊技機110における所有遊技媒体数となり、その所有遊技媒体数分だけ計数装置10は遊技機110へ遊技媒体を供給し、遊技者は遊技機110による遊技が可能になる。
【0028】
また、上述のように、表示部16は、計数部10により計数された所有遊技媒体数を表示するので、遊技機110の傍に実際に遊技媒体の収容箱が積み重ねられなくても、遊技者は、現在自分が所有している遊技媒体数を把握することができ、大量の遊技媒体を獲得した場合には、十分な満足感を得ることができる。また、表示部16は、計数装置10が接続されている遊技機110におけるスタート回数及び特賞回数等の情報も表示するので、遊技者等は、その遊技機110が今後どのくらい当たりが出るかの目安を容易に知ることができる。
なお、表示部16における所有遊技媒体数の表示方法はいかなるものでもよい。
例えば、数字で表してもよいし、遊技媒体の数に応じて増加するゲージの画像や収容箱の画像で表してもよい。
【0029】
なお、計数部14は、会員カード120が読取部15から離脱すると、当該会員カード120に該当する遊技者のプレイが終了したと認識し、その終了した旨の信号を遊技機IDに対応付けて管理サーバ30へ送信する。そうすると、管理サーバ30は、その遊技機IDで特定される遊技機110における所有遊技媒体数をゼロにリセットし、店内風景に合成する収容箱(遊技媒体)の数もゼロにする。
【0030】
また、計数部14は、上述のように、スタート回数及び特賞回数を計数する。
すなわち、計数部14は、遊技機110でスタート入賞口に入るごとに、所定期間分(例えば本日分)のスタート回数を1増加させ、制御部11は、その増加したスタート回数を情報格納部12に記録する。
また、計数部14は、上記スタート入賞口に入って大当たりするごとに、所定期間分(本日分)の特賞回数を1増加させ、制御部11は、その増加した特賞回数を情報格納部12に記録する。
そして、通信部12は、上記所定期間分のスタート回数及び特賞回数の情報を一定期間ごとに管理サーバ30へ送信する。
【0031】
(3)撮影装置20の構成
撮影装置20はいわゆるカメラであり、遊技店内における遊技機110及びその周囲の風景を動画又は静止画で撮影する装置である。撮影装置20は、撮影画像を管理サーバ30へ送信(出力)する。
送信された撮影画像は、管理サーバ30において遊技媒体の収容箱の画像と合成されて表示装置40に表示される。
【0032】
図に示すように、撮影装置20は、CPU等により構成され撮影装置20全体を制御する制御部21と、ネットワーク100を介して管理サーバ30へ撮影画像の送信を行う通信部22と、遊技店内における遊技機110近辺の風景を撮影する撮影部23とを有して構成される。
【0033】
(4)管理サーバ30の構成
管理サーバ30は、遊技者の個人情報や貯留遊技媒体数等の遊技者に関する情報を各会員IDに対応付けて格納して管理するサーバ装置である。
また、管理サーバ30は、計数装置10から受信した遊技者の所有遊技媒体数の情報に基づいて遊技媒体が収容されている収容箱(いわゆる玉箱、ドル箱)の画像を生成し、その生成した収容箱の画像を、撮影装置20から入力された遊技店内の画像に合成して表示装置40へ出力を行う。
【0034】
図に示すように、管理サーバ30は、CPU等により構成され管理サーバ30全体を制御する制御部31と、ネットワーク100を介して計数装置10、撮影装置20及び表示装置40との間で情報の送受信を行う通信部32と、後述の複数のデータベース等を格納する情報格納部33とを有して構成される。
【0035】
情報格納部33は、
遊技者の個人情報を管理する会員データベース331(以下、会員DB331)と、各遊技者が前回までに貯留した遊技媒体数を管理する遊技媒体数データベース332(以下、貯留遊技媒体数DB332)と、各遊技者が所有している遊技媒体数等を管理する所有遊技媒体数データベース333(以下、所有遊技媒体数DB333)と、撮影装置20に関する情報を管理する撮影装置データベース334(以下、撮影装置DB334)とを格納する。
【0036】
図3は、本発明の第1の実施の形態における会員DB331のデータ構成の一例を示す図である。
図の例では、会員DB331は、遊技者の氏名、性別、生年月日、住所、メールアドレス、電話番号、暗証番号及び登録日等の個人情報が、各遊技者個々を特定する会員IDにそれぞれ対応付けられて構成されている。
管理サーバ30は、図示しない遊技店側の端末等から会員ID及び暗証番号が送信されてくると、それら会員ID及び暗証番号が上記会員DB331において対応付けられて管理されているか否かを判断し、対応付けられていれば認証成功とし、会員DB331において管理されているその会員IDに該当する遊技者の個人情報を上記遊技店側の端末に送信して提供する。
【0037】
図4は、本発明の第1の実施の形態における貯留遊技媒体数DB332のデータ構成の一例を示す図である。
図に示すように、貯留遊技媒体数DB332は、暗証番号及び貯留遊技媒体数の情報が各遊技者個々を特定する会員IDにそれぞれ対応付けられて構成されている。
【0038】
貯留遊技媒体数は、遊技者が遊技機110による遊技を終了した時点で保有している遊技媒体数を示している。
遊技終了時に、計数装置10は、その遊技機110が保有している遊技媒体数を計数し、管理サーバ30へ送信する。管理サーバ30は、その送信された遊技媒体数の情報を上記貯留遊技媒体数として貯留遊技媒体数DB332に記録する。
遊技者は、この貯留遊技媒体数DB332に記録された貯留遊技媒体数分、次に遊技店を訪れた際に、遊技機110により遊技を行うことができる。
【0039】
遊技者は、その後、遊技店を再度訪れて、会員カード120を計数装置10の読取部15に挿入するととともに、操作部17を用いて暗証番号を入力すると、通信部12は、読取部15により会員カード120から読み取られた会員IDと、操作部17により入力された暗証番号とを管理サーバ30へ送信する。
管理サーバ30は、会員ID及び暗証番号を計数装置10から受信すると、貯留遊技媒体数DB332を参照し、その受信した会員ID及び暗証番号が上記貯留遊技媒体数DB332において対応付けられて管理されているか否かを判断し、対応付けられていれば認証成功とし、貯留遊技媒体数DB332において管理されているその会員IDに該当する遊技者の貯留遊技媒体数の情報を計数装置10へ送信する。
計数装置10は、上記貯留遊技媒体数の情報を管理サーバ30から受信すると、その受信した貯留遊技媒体数の情報を情報格納部13に書き込み、その書き込んだ遊技媒体数分だけ遊技媒体を遊技機110に供給し、遊技機110において遊技を可能にする。
【0040】
図5は、本発明の第1の実施の形態における所有遊技媒体数DB333のデータ構成の一例を示す図である。
図に示すように、所有遊技媒体数DB333は、所有遊技媒体数の情報と、スタート回数の情報と、特賞回数の情報と、各遊技機110の設置位置(経度・緯度)の情報とが、遊技店内の遊技機110個々を特定するための遊技機IDに対応付けて構成されている。
【0041】
計数装置10は、所定時間ごとに自装置が接続されている遊技機110において、遊技者が現在所有している遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数を計数し、その所有遊技媒体数の情報に対し、その自装置が接続されている遊技機110を特定する遊技機IDを対応付けて管理サーバ30に送信する。
管理サーバ30は、その所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報と、これらに対応付けられた遊技機IDを受信すると、所有遊技媒体数DB333において該当する遊技機IDの所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の欄に、その受信した所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数を書き込む。
このように、所有遊技媒体数DB333における所有遊技媒体数は、計数装置10から受信する所有遊技媒体数の情報に基づいて所定時間ごとに更新される。つまり、遊技者が遊技機110において当たりを出せば、その所有遊技媒体数は増加していくし、当たりを出すことないままであれば、反対に所有遊技媒体数は減少していく。
【0042】
また、所定期間経過すると、制御部31は、所有遊技媒体数DB333の内容を書き替える。
例えば、本日を含め、2日間のスタート回数及び特賞回数の情報を所有遊技媒体数DB333に格納するよう設定されている場合、日付が変わると、昨日のスタート回数及び特賞回数の欄に、上記の本日のスタート回数及び特賞回数の情報を書き込み、本日のスタート回数及び特賞回数の欄を空欄にする。
そして、その後、遊技店が開店し、遊技者が遊技機110をプレイすると、制御部31は、該当する本日のスタート回数及び特賞回数の情報を、上記空欄となっていた本日のスタート回数及び特賞回数の欄に書き込み、所定時間ごとに更新を行う。
また、これに合わせて、制御部31は、2日間の合計のスタート回数及び特賞回数の情報を計算する。
【0043】
管理サーバ30は、この所有遊技媒体数DB333における所有遊技媒体数に基づいて、遊技媒体の収容箱の画像を生成する。
管理サーバ30は、例えば、遊技媒体数1500個につき1箱の収容箱というように、遊技媒体数に応じた個数の収容箱の画像を生成する。また、1箱の収容箱に満たない個数(上記の例では1〜1499個)の場合は、収容箱にその個数が収容されている画像を生成するようにしてもよい。
例えば、上記の例で、所有遊技媒体数が3750個である場合、管理サーバ30は、満杯の収容箱2箱の画像と半分だけ遊技媒体が収容されている収容箱1箱の画像を生成する。
【0044】
図6は、本発明の第1の実施の形態における撮影装置DB334のデータ構成の一例を示す図である。
図に示すように、撮影装置DB334は、
各撮影装置20の設置位置(緯度・経度・遊技店床からの高さ(m))と、各撮影装置20の(遊技店の床面からの)撮影角度と、各撮影装置20による撮影画像を表示する表示装置40の表示装置IDとが、撮影装置20個々を特定するための撮影装置IDに対応付けられて構成されている。
なお、上記表示装置IDとは、各表示装置40個々を特定するための識別情報である。
【0045】
管理サーバ30は、上記撮影装置DB334における各撮影装置20の設置位置及び各撮影装置20の撮影角度の情報と、所有遊技媒体数DB333における各遊技機110の設置位置の情報とに基づいて、上記撮影装置20により撮影される遊技店内の風景における各遊技機110の設置位置を推定する。
そして、管理サーバ30は、その推定した撮影風景内の各遊技機110の設置位置に対し位置及び形状が合致した収容箱の画像を生成する。
例えば、管理サーバ30は、その収容箱の画像を、上記推定した遊技店内の風景における各遊技機110の設置位置近傍に表示装置40において表示されるように合成する。
また、管理サーバ30は、上記各撮影装置20の設置位置及び撮影角度、並びに各遊技機110の設置位置の情報に基づいて、撮影装置20と各遊技機110との距離を計算し、撮影装置20と近い遊技機110については大きな収容箱の画像を生成し、遠い遊技機110については小さな収容箱の画像を生成する。つまり、撮影装置20による撮影画像との関係で、最も奥に位置する遊技機110の近傍に合成する収容箱の画像は小さく、最も手前に位置する遊技機110の近傍に合成する収容箱の画像は大きくそれぞれ生成して、店内風景とのより自然な合成画像を生成する。
さらに、管理サーバ30は、上記情報に基づいて、撮影装置20から各遊技機110への撮影角度を計算し、各遊技機110における収容箱の見える角度を調整する。
【0046】
また、管理サーバ30は、上記合成画像とともに、当該合成画像中に表示される遊技機110におけるスタート回数及び特賞回数の合成文字情報も表示装置40へ送信する。
この合成文字情報は、スタート回数及び特賞回数を表す文字情報と、これら文字情報を表示装置40の画面上のどの位置に表示するかを示す表示位置情報とを含む。
表示装置40は、上記合成画像とともに合成文字情報を受信すると、その受信した合成画像を表示するとともに、上記表示位置情報に基づいて、その表示した合成画像上の所定の位置にスタート回数及び特賞回数の文字情報を重ね合わせて表示する。
このとき、各文字情報は、対応する遊技機110がわかるように、その遊技機110の画像に重ね合わせて、又はその近傍に表示させることが好ましい。
店内の客や店外の通行人は、各遊技機110に重ね合わせられている等して表示されるスタート回数及び特賞回数の文字情報を視認して、今後どれくらい大当たりが出るか等の参考にすることができる。
【0047】
(5)表示装置40の構成
表示装置40は、遊技店内の客や遊技店外の通路の通行人に視認され得る遊技店内又は遊技店の店頭(外)の所定の場所に所定の方向を向けて設置され、画面上に遊技店内の風景を表示するディスプレイ装置である。
表示装置40は、管理サーバ30から受信した遊技店内の風景に遊技媒体の収容箱の画像を合成した画像を表示して、店内の客や通行人に対する集客効果を狙うものである。
撮影装置20が動画を撮影する場合には、表示装置40は、リアルタイムで上記合成画像を表示する。
一方、撮影装置20が所定時間ごとに静止画を撮影する場合には、その所定時間ごとに静止画を切り替えて表示する。この場合、撮影装置20による撮影のタイミングと、計数装置10による遊技媒体の計数のタイミングとは同期することが好ましい。
【0048】
図に示すように、表示装置40は、CPU等により構成され表示装置40全体を制御する制御部41と、ネットワーク100を介して管理サーバ30から画像を受信する通信部42と、管理サーバ30から受信した画像を表示する表示部43と、キー等が配置され該キー等を操作することで情報を入力する操作部44とを有して構成される。
上記表示部43及び操作部44は一体に構成され、タッチパネルを構成するようにしてもよい。
【0049】
上述の通り、表示装置40は、収容箱の画像が重ね合された店内の風景画像とともに、スタート回数及び特賞回数を表す文字情報を表示するが、この文字情報は表示しなくてもよいし、店内の客が店外の通行人が操作部44を操作することにより、文字情報の表示のオン/オフを切り替え可能に構成するようにしてもよい。
また、操作部44を操作することにより、その表示される文字情報の種類(スタート回数か特賞回数か,本日分か昨日分か2日分の合計か)を切り替え自在に構成するようにしてもよい。
【0050】
(6)遊技店画像提供システムの配置例
図7は、本発明の第1の実施の形態における遊技店画像提供システムの各構成要素の配置位置の一例を示す図である。
図に示す例では、店内通路を挟んで両側に遊技機110及び計数装置10が複数並ぶ列が配置されている。
本例では、撮影装置20は、その遊技機110及び計数装置10の両列を含む店内通路の風景を撮影する。
表示装置40は、その表示画面側が店外に向けて構成されているとともに、遊技店の内外を仕切る壁の一部又は全部は、ガラス等の透明な素材で構成されていることから、店内だけでなく店外の通行路からも店内の表示装置40の画面表示内容が視認可能となっている。
特に、
図7の例のように、表示装置40の表示画面の向きを、遊技機110の島(複数の遊技機110が形成するひとかたまり)の外側かつ店外の通行路側に向けて設置することにより、店内の客や店外の通行人が、店内のわざわざ遊技機110の島間の狭い通路に入って、プレイ中の遊技者の後ろ側(遊技機110の正面側)に回り込まなくても、遊技者が獲得した遊技媒体数を容易に確認することができ、絶大な集客効果を期待することができる。
【0051】
なお、本図はあくまでも一例であり、本実施の形態で述べる効果が期待できるのであれば、他の配置位置であってもよい。
例えば、表示装置40を計数装置10や遊技機110の近傍に設置して、プレイ中の遊技者自身が視認可能に構成してもよい。
また、撮影装置20及び表示装置40を一体に構成するようにしてもよい。
【0052】
(第1の実施の形態の動作)
次に、本発明の第1の実施の形態において、遊技店画像提供システムが、遊技店内の画像に、遊技媒体の収容箱の画像を合成して表示する動作について説明する。
図8は、本発明の第1の実施の形態における遊技店画像提供システムによる遊技媒体の収容箱の画像が合成された店内画像の表示動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って説明する。
【0053】
遊技者が遊技機110で遊技を開始すると、計数装置10の計数部14は、その遊技機110の所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数を所定時間ごとに計数する(ステップS101)。
そして、計数装置10は、計数するごとに、その所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報を、計数対象の遊技機110を特定する遊技機IDに対応付けて管理サーバ30へ送信する(ステップS102)。
【0054】
管理サーバ30は、所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報と遊技機IDとを計数装置10から受信すると、そのうち、所有遊技媒体数の情報と遊技機IDとに基づいて、遊技媒体の収容箱の画像を生成する(ステップS103)。
また、管理サーバ30は、これら受信した所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報を、同時に受信した遊技機IDに対応付けて所有遊技媒体数DB333に格納する。
【0055】
また、撮影装置20は、遊技機110付近の店内風景を撮影し(ステップS104)、その撮影画像を管理サーバ30へ送信する(ステップS105)。
【0056】
管理サーバ30は、その撮影装置20から受信した店内風景の撮影画像に対し、上記ステップS103において生成した所有遊技媒体数に基づく収容箱の画像を、その撮影画像上の座標の所定の位置に合成する(ステップS106)。
収容箱を合成する撮影画像上の座標位置は、例えば、遊技者の満足感や集客効果の観点から、各所有遊技媒体数に対応する各遊技機110の近傍等とし、どの遊技機110においてどのくらいの遊技媒体が獲得され、現在所有されているのかが明らかなことが好ましい。
【0057】
管理サーバ30は、計数装置10から受信し、所有遊技媒体数DB333に格納されたスタート回数及び特賞回数の情報に基づいて、上記合成画像とともに表示装置40に表示される合成文字情報を生成する(ステップS107)。
この合成文字情報は、上記スタート回数及び特賞回数を表す文字情報であり、例えば、表示装置40の画面上の各遊技機110の近傍又は重ね合わせて表示される。
【0058】
管理サーバ30は、上記合成画像及び合成文字情報を生成すると、その生成した合成画像を表示装置40へ送信する(ステップS108)。
表示装置40は、その合成画像及び合成文字情報を管理サーバ30から受信すると、このうち、受信した合成画像を表示部43の画面上に表示する(ステップS109)。
【0059】
図9は、本発明の第1の実施の形態における撮影装置20により撮影された店内風景の画像の一例を示す図である。
図10は、その撮影装置20により撮影された店内風景の画像に対し、管理サーバ30により遊技媒体の収容箱の画像を合成した合成画像の一例を示す図である。
図9に示すように、実際には遊技機110周辺には収容箱は積み重ねられていないが、
図10に示すように、表示装置40の表示画面上には、収容箱の画像が合成された店内風景の画像が表示される。
このように、本実施の形態における遊技店画像提供システムによれば、表示装置40の画面上には、遊技機110近傍に、現在所有している遊技媒体数に応じた遊技媒体及び収容箱の画像が表示されるから、店内の客や店外の通行人に対して絶大な集客効果を期待することができる。特に、この表示装置40は、その表示画面が遊技機110が並ぶ島の外側に向けて設置されているので、店内のどこにいても、又は店外において店内の様子を覗ける範囲にいれば、わざわざパチンコ台の正面側に回り込むことなく、店内の客や店外の通行人は、遊技者がどれくらいの遊技媒体を獲得したかを容易に確認することができる。
さらには、大当たりが出て大量の遊技媒体を所有している遊技者の満足感を満たすことができる。
また、上記のように画面上には表示されているものの、実際には、遊技媒体の入った収容箱は遊技機110近傍の店内通路等に積み重ねられていないことから、遊技店の店員の労力を軽減させるとともに、店内通路での通行の邪魔になることを防ぐことができる。
【0060】
また、店内の客や店外の通行人が、表示装置40に設けられた操作部44を操作等すると、上記
図10の合成画像に加えて、スタート回数及び特賞回数を示す合成文字情報も表示することができる(ステップS110)。
図11は、その合成画像に対し、合成文字情報をさらに合成した合成画像の一例を示す図である。
図に示す例では、合成文字情報は、表示装置40の画面上の各遊技機110の近傍又は重ね合わせて表示されている。
このように合成文字情報が表示されることにより、表示装置40を視認した客や通行人は、それら各遊技機110の所定期間中(本日、本日を含めて2日分等)におけるスタート回数及び特賞回数を容易に把握することができ、客や通行人の遊技機110に対する遊技意欲を高めることができる。
なお、本例では、表示装置40の操作部44を操作することにより、合成文字情報が表示されるが、表示装置40が合成画像及び合成文字情報を受信すると、特に操作することなく、そのまま合成画像にさらに合成文字情報が重ねられた画像が表示されるようにしてもよい。
【0061】
<第2の実施の形態>
(第2の実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態における遊技店画像提供システムは、管理サーバ30が、計数装置10から取得した所有遊技媒体数等の情報に基づいて遊技媒体の収容箱の画像及び合成文字情報を生成し、この収容箱の画像を撮影装置20により撮影した店内風景の画像に合成して合成文字情報とともに表示装置40へ送信し、表示させるというものである。
これに対し、本発明の第2の実施の形態における遊技店画像提供システムは、撮影装置20及び表示装置40の代わりに、携帯端末50が店内画像の撮影と、合成画像及び合成文字情報の表示を行うものである。
以下、特記しない限り、本発明の第2の実施の形態における遊技店画像提供システムは、第1の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0062】
(第2の実施の形態の構成)
(1)遊技店画像提供システムの全体構成
図12は、本発明の第2の実施の形態における遊技店画像提供システムの構成を示す図である。
図に示すように、本実施の形態における遊技店画像提供システムは、撮影装置20及び表示装置40の代わりに、店内の客又は店外の通行人等(以下、単に店内の客等という)が操作するスマートフォン等の携帯端末50と、この携帯端末50との間で電波による無線通信を行う基地局装置60とを有して構成される。
【0063】
(2)携帯端末50構成
携帯端末50は、店内の客等により操作される情報処理装置であって、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、またはPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯通信端末であってもよい。
【0064】
店内の客等は、携帯端末50を用いて、その内蔵のカメラ(後述の撮影部54)で遊技店内の遊技機110周辺の風景を撮影するとともに、携帯端末50は、その撮影画像に対し、管理サーバ30から受信した遊技媒体の収容箱の画像を合成して表示する。
店内の客等が、携帯端末50の表示画面上の合成画像を視認することにより、第1の実施の形態と同様の集客効果、遊技者の満足感の獲得、店員の労力削減、及び店内通路の円滑な歩行を可能にするといった様々な効果を奏する。
【0065】
図に示すように、携帯端末50は、CPU等により構成され携帯端末50全体を制御する制御部51と、ネットワーク100を介して管理サーバ30との間で情報の送受信を行う通信部52と、管理サーバ30から受信した遊技媒体の収容箱の画像や合成文字情報等の情報を格納する情報格納部53と、遊技店内における遊技機110近辺の風景を撮影する撮影部54と、撮影部54による撮影画像と管理サーバ30から受信した収容箱の画像との合成画像を表示する表示部55と、キー等が配置され該キー等を操作することで情報を入力する操作部56と、携帯端末50の現在位置の情報を取得する位置取得部57と、携帯端末50の向いている方位・姿勢・角度を取得する方位取得部58とを有して構成される。
上記表示部55及び操作部56は一体に構成され、タッチパネルを構成するようにしてもよい。
【0066】
また、携帯端末50は、収容箱の画像が重ね合された店内の風景画像とともに、スタート回数及び特賞回数を表す文字情報を表示するが、この文字情報は表示しなくてもよいし、店内の客が店外の通行人が操作部56を操作することにより、文字情報の表示のオン/オフを切り替え可能に構成するようにしてもよい。
また、操作部56を操作することにより、その表示される文字情報の種類(スタート回数か特賞回数か,本日分か昨日分か合計か)を切り替え自在に構成するようにしてもよい。
【0067】
通信部52が基地局装置60から発信された電波を受信すると、位置取得部57は、その電波強度を測定する。そして、通信部52が、その電波強度の情報とともに、基地局装置60から受信した基地局装置60の識別情報(基地局ID)等を管理サーバ30へ送信し、管理サーバ30がそれら情報に基づいて携帯端末50の現在位置(緯度・経度)を取得することができる。
また、この他、位置取得部57は、GPS機能を用いて、携帯端末50の現在位置(緯度・経度・高度)を取得するように構成することもできる。この場合も、携帯端末50は、これらGPSにより取得した携帯端末50の現在位置の情報を管理サーバ30へ送信する。
また、位置取得部57が加速度センサを備えて構成されており、この加速度センサにより重力加速度に基づいて携帯端末50の高度を検出するようにしてもよい。
【0068】
方位取得部58は、携帯端末50の傾きや方位、姿勢を計測する。
方位取得部58は、加速度センサ、傾きセンサ、地磁気センサ、ジャイロ又はこれらの複数の組み合わせ等により構成される。例えば、3軸方向の地磁気センサと3軸方向の加速度センサとを組み合わせた6軸センサや、3軸方向の地磁気センサと2軸方向の加速度センサとを組み合わせた5軸センサにより方位取得部58を構成することができる。
【0069】
(3)基地局装置60の構成
基地局装置60は、例えば、Wi−Fi等の無線LAN、又は携帯電話機の通信で用いられる3G回線等の無線通信網を構成する基地局装置である。
基地局装置60は、スマートフォン等として機能する携帯端末50が、通常通話やインターネット通信に用いる基地局装置と機能するものでもよいし、携帯端末50の現在位置特定のため専用に機能する基地局装置であってもよい。
【0070】
図に示すように、基地局装置60は、CPU等により構成され基地局装置60全体を制御する制御部61と、携帯端末50との間で電波(電磁波)による無線通信を行う通信部62と、自装置を特定する識別情報である基地局ID等の情報を格納する情報格納部63とを有して構成される。
【0071】
通信部62は、情報格納部63に格納される基地局IDを携帯端末50へ送信する。
携帯端末50は、上述のように、この基地局IDとともに、この基地局IDに該当する基地局装置60からの電波強度の情報を管理サーバ30へ送信することにより、携帯端末50の現在位置及び現在の向いている方向を特定することができる。
【0072】
(3)管理サーバ30構成
第1の実施の形態では、管理サーバ30は、所有遊技媒体数DB333及び撮影装置DB334において管理されている所有遊技媒体数、並びに遊技機110及び撮影装置20の設置位置等に基づいて、遊技媒体の収容箱の画像を生成する。
これに対し、第2の実施の形態では、管理サーバ30は、情報格納部33において、撮影装置DB334の代わりに後述の端末データベース335(以下、端末DB335)と、基地局データベース336(以下、基地局DB336)とを格納し、管理する。
【0073】
図13は、本発明の第2の実施の形態における端末DB335のデータ構成の一例を示す図である。
図に示すように、端末DB335は、
各携帯端末50の現在位置(緯度・経度・高度)の情報と、各携帯端末50が現在向いている方位の情報とが、携帯端末50個々を特定するための端末IDに対応付けられて構成されている。
【0074】
図14は、本発明の第2の実施の形態における基地局DB336のデータ構成の一例を示す図である。
図に示すように、基地局DB336は、
各基地局装置60の名称と、各基地局装置60の設置位置(緯度・経度・高度)の情報とが、基地局装置60個々を特定するための基地局IDに対応付けられて構成されている。
【0075】
管理サーバ30は、携帯端末50が計測した基地局装置60からの電波強度の情報と、その基地局装置60の基地局IDとを携帯端末50から受信すると、上記基地局DB336を参照して、その受信した基地局IDに基づいて該当する基地局装置60の設置位置を抽出する。
そして、管理サーバ30は、その抽出した基地局装置60の設置位置と、上記受信した電波強度の情報とに基づいて、携帯端末50の現在位置を計算して取得し、上記端末DB335に格納する。
また、管理サーバ30は、携帯端末50の方位の情報を携帯端末50から受信すると、端末DB335に格納する。
【0076】
(第2の実施の形態の動作)
図15は、本発明の第2の実施の形態における遊技店画像提供システムによる遊技媒体の収容箱の画像が合成された店内画像の表示動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、本実施の形態において、店内の客等の携帯端末50に上記収容箱の画像が合成された店内画像の表示動作について説明する。
【0077】
遊技者が遊技機110で遊技を開始すると、計数装置10の計数部14は、その遊技機110の所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数を所定時間ごとに計数する(ステップS201)。
そして、計数装置10は、計数するごとに、その所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報を、計数対象の遊技機110を特定する遊技機IDに対応付けて管理サーバ30へ送信する(ステップS202)。
管理サーバ30は、それら所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報を受信すると、これら受信した所有遊技媒体数、スタート回数及び特賞回数の情報を、同時に受信した遊技機IDに対応付けて所有遊技媒体数DB333に格納する。
【0078】
携帯端末50は、自機の周辺の1以上の基地局装置60に対し、その基地局装置60の基地局IDの取得要求を無線で送信する(ステップS203)。
基地局装置60は、その取得要求を携帯端末50から受信すると、情報格納部63に格納されている自装置の基地局IDを無線で携帯端末50へ送信する(ステップS204)。
【0079】
携帯端末50は、その基地局IDを無線で基地局装置60から受信すると、位置取得部57により、その基地局装置60との間の無線通信の電波強度を測定する(ステップS205)。
加えて、携帯端末50の方位取得部58は、携帯端末50の向いている方位(方向・傾き)を測定する(ステップS206)。
携帯端末50は、基地局装置60から受信した基地局ID、測定した基地局装置60の電波強度、及び測定した携帯端末50の方位を各基地局装置60ごとに自機の端末IDを対応付けて管理サーバ30へ送信する(ステップS207)。
【0080】
管理サーバ30は、送信元の端末IDが対応付けられた基地局ID、電波強度の情報、携帯端末50の方位の情報を受信すると、その受信した基地局IDに基づいて、基地局DB336を参照して、その基地局装置60を特定し、その基地局装置60の設置位置の情報を抽出する。
そして、管理サーバ30は、当該基地局装置60の設置位置とその基地局装置60の電波強度の情報との一組の情報について、複数の基地局装置60分収集すると、その収集した情報に基づいて、携帯端末50の現在位置を特定する(ステップS208)。
管理サーバ30は、ここで特定した携帯端末50の現在位置及び上記受信した携帯端末50の方位の情報を、該当する端末IDに対応付けて情報格納部33の端末DB335に格納し管理する。
【0081】
次に、管理サーバ30は、ステップS202において計数装置10から受信した所有遊技媒体数の情報及び遊技機IDと、上記特定した携帯端末50の現在位置と、携帯端末50から受信した携帯端末50の方位の情報とに基づいて、遊技媒体の収容箱の画像を生成する(ステップS209)。
【0082】
すなわち、管理サーバ30は、上記端末DB335における携帯端末50の現在位置及び方位の情報と、所有遊技媒体数DB333における各遊技機110の設置位置の情報とに基づいて、携帯端末50により撮影される遊技店内の風景内の各遊技機110の設置位置を推定する。そして、管理サーバ30は、その推定した撮影風景内における各遊技機110の設置位置に対し、位置及び形状が合致した収容箱の画像を生成する。
例えば、管理サーバ30は、その収容箱の画像を、上記遊技店内の風景に設置されていると推定される各遊技機110の設置位置近傍に携帯端末50において表示されるように生成する。
また、管理サーバ30は、上記情報に基づいて、携帯端末50と各遊技機110との距離を計算し、携帯端末50と近い遊技機110については大きな収容箱の画像を生成し、遠い遊技機110については小さな収容箱の画像を生成する。つまり、携帯端末50による撮影画像との関係で、最も奥に位置する遊技機110の近傍に合成する収容箱の画像は小さく、最も手前に位置する遊技機110の近傍に合成する収容箱の画像は大きくそれぞれ生成して、店内風景とのより自然な合成画像を生成する。
さらに、管理サーバ30は、上記情報に基づいて、携帯端末50から各遊技機110への撮影角度を計算し、各遊技機110における収容箱の見える角度を調整する。
【0083】
また、管理サーバ30は、計数装置10から受信し、所有遊技媒体数DB333に格納されたスタート回数及び特賞回数の情報に基づいて、上記合成画像とともに携帯端末50に表示される合成文字情報を生成する(ステップS210)。
この合成文字情報は、上記スタート回数及び特賞回数を表す文字情報を含み、この文字情報は、例えば、携帯端末50の画面上の各遊技機110の近傍又は重ね合わせて表示される。
【0084】
そして、管理サーバ30は、その生成した遊技媒体の収容箱の画像と、合成文字情報とを、上記受信した基地局ID等に対応付けられていた端末IDにより特定される携帯端末50へ送信する(ステップS211)。
【0085】
携帯端末50は、上記遊技媒体の収容箱の画像と、合成文字情報とを管理サーバ30から受信する。
また、携帯端末50は、撮影部54により、遊技機110付近の店内風景を撮影する(ステップS212)。
携帯端末50は、その撮影した店内風景の撮影画像に対し、上記管理サーバ30から受信した所有遊技媒体数に基づく収容箱の画像を、その撮影画像上の座標の所定の位置に合成し(ステップS213)、表示部55の画面上に表示する(ステップS214)。
【0086】
また、店内の客や店外の通行人が、携帯端末50の操作部56を操作等すると、上記
図10の合成画像に加えて、スタート回数及び特賞回数を示す合成文字情報も表示することができる(ステップS215)。
この合成文字情報は、携帯端末50の画面上の各遊技機110の近傍又は重ね合わせて表示されている。
このように合成文字情報が表示されることにより、携帯端末50の画面を視認した客や通行人は、それら各遊技機110の所定期間中(本日、本日を含めて2日分等)におけるスタート回数及び特賞回数を容易に把握することができ、客や通行人の遊技機110に対する遊技意欲を高めることができる。
なお、本例では、携帯端末50の操作部56を操作することにより、合成文字情報が表示されるが、携帯端末50が合成画像及び合成文字情報を受信すると、特に操作することなく、そのまま合成画像にさらに合成文字情報が重ねられた画像が表示されるようにしてもよい。
【0087】
このように、本実施の形態における遊技店画像提供システムによれば、店内の客等が使用する携帯端末50の画面上に、店内の客等の視界に入る店内風景の画像を表示するとともに、その店内風景の画像に遊技媒体の収容箱の画像を重ね合わせて表示する。
従って、店内の客等は、あたかも目の前に収容箱が積み重ねられた風景が広がっているような拡張現実感あふれるヴァーチャルな感覚を体験でき、客や通行人に対する集客効果を期待することが可能となる。特に、この携帯端末50は、店内を撮影可能な範囲にあれば、上記収容箱の画像が重ね合された店内の風景画像を表示することができるので、上記携帯端末50を使用する店内の客や店外の通行人は、わざわざパチンコ台の正面側に回り込むことなく、遊技者がどれくらいの遊技媒体を獲得したかを容易に確認することができる。
さらには、大当たりが出て大量の遊技媒体を獲得した遊技者の満足感を満たすことが可能となる。
また、遊技媒体の入った収容箱を実際に遊技機110近傍の店内通路等に積み重ねることないことから、遊技店の店員の労力を軽減させるとともに、店内通路での通行の邪魔になることを防ぐことが可能となる。
【0088】
また、本実施の形態によれば、店内の客等が携帯端末50の撮影部54(カメラ)の撮影位置・撮影方向を変化させると、携帯端末50は、その度に、携帯端末50の現在位置及び方位の情報を管理サーバ30へ送信する。
管理サーバ30は、それら携帯端末50の現在位置及び方位の情報を携帯端末50から受信する度に、それら現在位置・方位に基づいて収容箱の画像を新たに生成して携帯端末50へ送信するので、携帯端末50は、店内の客等が移動するのに合わせて、その撮影部54により撮影される風景が変わるとともに、その店内風景に合成される収容箱の画像もその風景に合うように変化するので、店内の客等は、携帯端末50の表示部55において拡張現実感の高いリアリティ溢れる店内画像を閲覧することができる。
【0089】
なお、本実施の形態で使用される携帯端末50は、店内の客等自身の所有する携帯電話機やスマートフォンであってもよいし、遊技店側が集客キャンペーンを展開して店内の客や通行人に貸し出すものであってもよい。
【0090】
また、遊技媒体の収容箱の画像を生成し、この生成した収容箱の画像を、携帯端末50が撮影した店内の風景画像に合成するとともに、合成文字情報を生成するソフトウェア(アプリ)は、最初から携帯端末50にプリインストールされていてもよいし、管理サーバ30等からネットワーク100を介してダウンロードして携帯端末50にインストールされるものであってもよい。また、その他、CD−ROMやメモリーカード等の情報記録媒体を介して上記ソフトウェアが携帯端末50にインストールされるようにしてもよい。
【0091】
また、携帯端末50は、ゴーグルやヘルメットのような形状をしたウエアラブル端末(ヘッド・マウント・ディスプレイ)であってもよい。このウエアラブル型の携帯端末50は、頭部に装着すると、左右の目のすぐ前に、メガネ又はゴーグル状の透過性を有する表示パネル(表示部55)が位置するよう構成されている。
店内の客や店外の通行人は、このウエアラブル型の携帯端末50を頭部等に装着し、上記透過性を有する表示パネル越しに遊技店内の風景が視認できるとともに、収容箱の画像やスタート回数・特賞回数の文字情報がこの表示パネル上に表示されて、収容箱の画像やスタート回数・特賞回数の文字情報が重ね合された店内風景を視認することができる。
従って、さらに拡張現実感の高いリアリティ溢れる店内の様子を体験することができ、より一層の集客効果を見込むことが可能となる。
【0092】
<第2の実施の形態の変形例>
上述のように、本発明の第2の実施の形態では、管理サーバ30が収容箱等の画像を生成して携帯端末50へ送信し、携帯端末50において店内風景の撮影画像と上記収容箱等の画像とを合成して携帯端末50の画面上に表示するものであるが、この変形例として、携帯端末50自体が収容箱等の画像を生成し、撮影画像と合成するように構成することもできる。
以下、特記しない限り、本変形例は、第2の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0093】
この変形例においては、携帯端末50は、情報格納部53に、基地局DB336に相当するデータベースを備えている。
携帯端末50は、基地局装置60から基地局IDを受信すると、その基地局装置60からの電波強度を測定し、上記基地局DB336に相当するデータベースを参照して、基地局装置60の設置位置を抽出する。
携帯端末50は、これら処理を複数の基地局装置60分繰り返し、これら抽出した複数の基地局装置60の設置位置及び電波強度に基づいて、自端末の現在位置を測定するとともに、方位取得部57により自端末の方位を測定する。
なお、携帯端末50は、第2の実施の形態と同様に、GPS機能を用いて自端末の現在位置の測定を行うようにしてもよい。
【0094】
次に、携帯端末50は、(所有遊技媒体数DB333のような)各遊技機110の設置位置を示すデータベースを情報格納部53に有しており、この各遊技機110の設置位置の情報と、上記測定した自端末の現在位置・方位の情報とに基づいて、撮影部54により撮影した遊技店内の風景内の各遊技機110の設置位置を推定する。
【0095】
次に、携帯端末50は、管理サーバ30から所有遊技媒体数の情報を受信すると、その受信した所有遊技媒体数の情報と、上記の推定した各遊技機110の設置位置とに基づいて、収容箱等の画像を生成する。
【0096】
そして、携帯端末50は、撮影部54により撮影した遊技機110近傍の店内風景の画像に、上記生成した収容箱の画像を合成して表示部55上に表示する。
【0097】
この第2の実施の形態の変形例によれば、各携帯端末50自体が収容箱等の画像を生成するので、上記の第2の実施の形態における効果に加え、複数の各携帯端末50における収容箱の画像の生成処理が管理サーバ30に一極集中することなく、処理の分散化が可能となる。
【0098】
<実施形態のまとめ>
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態、並びに第2の実施の形態及びその変形例における遊技店画像提供システムによれば、遊技機110を含む店内風景が表示される画面上に、遊技媒体の収容箱の画像を重ね合わせて表示するので、客や通行人に対する絶大な集客効果を期待することが可能となり、さらに、大当たりが出て大量の遊技媒体を獲得した遊技者の満足感を満たすことが可能となる。
特に、その収容箱の画像を重ね合わせた店内風景の画像は、遊技機110が並ぶ島の外側に向けて表示装置40において表示され、又は客や通行人の携帯端末50の画面上に表示されるので、店内のどこにいても、又は店外において店内の様子を覗ける範囲にいれば、わざわざパチンコ台の正面側に回り込むことなく、店内の客や店外の通行人は、遊技者獲得した遊技媒体数を容易に確認することができる。
また、遊技媒体の入った収容箱を実際に遊技機110近傍の店内通路等に積み重ねることないことから、遊技店の店員の労力を軽減させるとともに、店内通路での通行の邪魔になることを防ぐことが可能となる。
【0099】
上記の計数装置10、撮影装置20、管理サーバ30、表示装置40、携帯端末50、及び基地局装置60は、主にCPUとメモリにロードされたプログラムによって実現される。ただし、それ以外の任意のハードウェアおよびソフトウェアの組合せによってこの装置またはサーバを構成することも可能であり、その設計自由度の高さは当業者には容易に理解されるところである。
また、上記の計数装置10、撮影装置20、管理サーバ30、表示装置40、携帯端末50、又は基地局装置60をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【0100】
なお、上記の実施の形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施の形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
例えば、店内風景の画像に合成する画像を収容箱の画像としたが、各遊技機110における遊技媒体数がイメージできるものであれば他の画像であってもよい。
他の画像の例としては、例えば遊技媒体1000個で1目盛り増加するゲージ状の画像があげられる。