特許第5805715号(P5805715)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5805715商品販売データ処理装置及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5805715
(24)【登録日】2015年9月11日
(45)【発行日】2015年11月4日
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20151015BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20151015BHJP
【FI】
   G07G1/12 321D
   G07G1/12 341F
   G07G1/00 301D
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-154406(P2013-154406)
(22)【出願日】2013年7月25日
(65)【公開番号】特開2015-26169(P2015-26169A)
(43)【公開日】2015年2月5日
【審査請求日】2014年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100172580
【弁理士】
【氏名又は名称】赤穂 隆雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 弘真
【審査官】 小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−086135(JP,A)
【文献】 特開2002−183834(JP,A)
【文献】 特開2009−009322(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0152633(US,A1)
【文献】 特開2009−087298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00−5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動電源としてバッテリを搭載し、商品販売に係るデータの入力を受付ける入力部、入力されたデータに基づいて商品販売データを処理する処理部、前記処理部の処理結果を表示する表示部を有する携帯型の情報端末と、
前記情報端末を着脱自在に接続するコネクタを有し、このコネクタに接続された前記情報端末の前記バッテリを充電するドッキングステーションと、
前記情報端末が前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務毎に、前記情報端末が前記ドッキングステーションと非接続状態にあるときに制限される業務か否かを識別する情報を設定する設定手段と、
前記情報端末が前記コネクタを介して前記ドッキングステーションに接続されているか否かを監視する監視手段と、
この監視手段により前記ドッキングステーションとの非接続が確認されたとき、前記設定手段により設定された情報を基に、前記情報端末が実行できる業務を、前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務のなかの一部の業務に制限する制限手段と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
駆動電源としてバッテリを搭載し、商品販売に係るデータの入力を受付ける入力部、入力されたデータに基づいて商品販売データを処理する処理部、前記処理部の処理結果を表示する表示部を有する携帯型の情報端末と、
前記情報端末を着脱自在に接続するコネクタを有し、このコネクタに接続された前記情報端末の前記バッテリを充電するドッキングステーションと、
前記情報端末が前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務毎に、前記情報端末が前記ドッキングステーションと非接続状態にあるときに制限される業務か否かを識別する情報を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された情報を基に、前記情報端末が前記ドッキングステーションと非接続状態にあるとき、前記情報端末が実行できる業務を、前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務のなかの一部の業務に制限する制限手段と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記入力部を介してユーザを特定するためのサインオン入力を受付けたとき前記監視手段により前記ドッキングステーションとの接続状態を確認し、接続が確認されたときにはサインオンを有効とし、非接続が確認されたときにはサインオンを無効とする制御手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記サインオンが有効のとき、前記情報端末に接続された前記ドッキングステーションの識別情報を記憶する記憶手段と、
前記監視手段により前記情報端末と前記ドッキングステーションとの接続状態を確認し、非接続から接続に切り替わったときにその接続された前記ドッキングステーションの識別情報が前記記憶手段で記憶される識別情報と一致するか否かを判定し、一致しないときエラーを報知する報知手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項3記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記情報端末は、前記入力部と前記表示部とをタッチパネルとしたタブレット型であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
駆動電源としてバッテリを搭載し、商品販売に係るデータの入力を受付ける入力部、入力されたデータに基づいて商品販売データを処理する処理部、前記処理部の処理結果を表示する表示部を有する携帯型の情報端末の制御プログラムであって、
前記情報端末に、
前記情報端末を着脱自在に接続するコネクタを有し、このコネクタに接続された前記情報端末の前記バッテリを充電するドッキングステーションに、前記情報端末が前記コネクタを介して接続されているか否かを監視する監視機能と、
前記情報端末が前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務毎に、前記情報端末が前記ドッキングステーションと非接続状態にあるときに制限される業務か否かを識別する情報を設定する業務制限テーブルにアクセスする機能と、
前記監視機能により前記情報端末の非接続が確認されたとき、前記業務制限テーブルに設定された情報を基に、前記情報端末が実行できる業務を、前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務のなかの一部の業務に制限する制限機能と、
を実現させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、携帯型の情報端末とドッキングステーションとによって、商品販売登録に係る機能を実現可能とした商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商品販売データ処理装置の標準的な態様であるPOS(Point Of Sales)端末は、一般に、コントロールユニットを搭載する本体に、キーボード、ディスプレイ、プリンタ等の入出力デバイスを実装した据置型である。
【0003】
その一方で、近年では、タッチパネルを搭載し、指で操作する携帯型の情報端末、いわゆるタブレット型情報端末が普及している。この種の情報端末を活用してPOS端末を構成したならば、例えば売場にて接客をしながら客が購入する商品の販売データを登録処理できるので好都合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−252605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
POS端末や電子式キャッシュレジスタ等と称される商品販売データ処理装置の機能には、商品の販売データをメモリに登録処理する登録機能の他、点検機能、精算機能、ジャーナル検索機能等がある。点検機能は、メモリに登録処理された商品販売データを、商品別,時間帯別,キャッシャ別などの項目別に集計してレポートに出力する機能である。精算機能は、点検機能と同様のレポートに出力した後、商品販売データが登録されたメモリをクリアする機能である。ジャーナル検索は、過去の商取引の内容を呼出して表示する機能である。
【0006】
これらの機能のうち、登録機能は、前述したように商品販売データ処理装置を携帯型の情報端末で構成することでメリットがある。しかしながら、点検、精算、ジャーナル検索などの機能は、店舗の秘匿情報を取扱うため、セキュリティ上、携帯型の情報端末で実行可能とすることは好ましくない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態において、商品販売データ処理装置は、携帯型の情報端末と、ドッキングステーションと、設定手段と、監視手段と、制限手段とを有する。情報端末は、駆動電源としてバッテリを搭載し、商品販売に係るデータの入力を受付ける入力部、入力されたデータに基づいて商品販売データを処理する処理部、前記処理部の処理結果を表示する表示部を有する。ドッキングステーションは、情報端末を着脱自在に接続するコネクタを有し、このコネクタに接続された情報端末のバッテリを充電する。設定手段は、情報端末が前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務毎に、前記情報端末が前記ドッキングステーションと非接続状態にあるときに制限される業務か否かを識別する情報を設定する。監視手段は、情報端末がコネクタを介してドッキングステーションに接続されているか否かを監視する。制限手段は、ドッキングステーションとの非接続が確認されたとき、前記設定手段により設定された情報を基に、情報端末が実行できる業務を、ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務のなかの一部の業務に制限する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態としての商品販売データ処理装置を用いたPOSシステムの概略構成図。
図2】タブレット端末をドッキングステーションに接続したときの商品販売データ処理装置の外観斜視図。
図3】タブレット端末をドッキングステーションから分離させたときの商品販売データ処理装置の外観斜視図。
図4】商品販売データ処理装置の要部構成を示すブロック図。
図5】業務制御テーブルのデータ構造を示す模式図。
図6】商品販売データ処理装置のCPUが実行する主要な情報処理手順を示す流れ図。
図7】商品販売データ処理装置のCPUが実行する主要な情報処理手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、商品販売データ処理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、この実施形態は、タブレット型情報端末を活用してPOS端末としての機能を実現してなる商品販売データ処理装置1を例示する。
【0010】
図1は、商品販売データ処理装置1を用いたPOSシステム10の概略構成図である。POSシステム10は、複数台の商品販売データ処理装置1と、各商品販売データ処理装置1を一元的に管理する店舗サーバ2とを含む。各商品販売データ処理装置1と店舗サーバ2とは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク3を介して双方向通信自在に接続される。また、ネットワーク3には、少なくとも1台の無線中継機4が接続される。
【0011】
各商品販売データ処理装置1は、それぞれタブレット型情報端末(以下、タブレット端末と略称する)11とドッキングステーション12とからなる。タブレット端末11は、ドッキングステーション12に対して着脱自在であり、接続した状態のときだけでなく分離した状態のときでも、POS端末としての機能を実現できる。ただし、ドッキングステーション12から分離した状態のときに実現可能な機能は、接続した状態のときに実現可能な機能に対して制限を受ける。
【0012】
図2及び図3は、商品販売データ処理装置1の外観斜視図を示しており、図2はタブレット端末11をドッキングステーション12に接続した状態を、図3はタブレット端末11をドッキングステーション12から分離した状態をそれぞれ示している。また、図4は、商品販売データ処理装置1の要部構成を示すブロック図である。以下、図2図4を用いて、タブレット端末11とドッキングステーション12との具体的構成について説明する。
【0013】
タブレット端末11は、携帯可能なサイズの板状の筐体51を有する。そしてタブレット端末11は、この筐体51の一面(表面と称する)にタッチパネル52を配設する。またタブレット端末11は、駆動電源としてのバッテリ53を搭載する。さらにタブレット端末11は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、時計部64、タッチパネルコントローラ65、USB(Universal Serial Bus)コネクタ66、無線ユニット67及びドッキング用コネクタ68を搭載する。CPU61と、ROM62、RAM63、時計部64、タッチパネルコントローラ65、USBコネクタ66、無線ユニット67及びドッキング用コネクタ68とは、アドレスバス,データバス等のバスライン69によって接続される。
【0014】
CPU61は、コンピュータの中枢部分に相当する。CPU61は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、POS端末としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0015】
ROM62は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM62は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM62は、CPU61が各種の処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
【0016】
RAM63は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM63は、CPU61が各種の処理を実行する上で必要なデータを必要に応じて記憶する。またRAM63は、CPU61が各種の処理を行う際のワークエリアとしても利用される。
【0017】
時計部64は、現在の日付及び時刻を計時する。
タッチパネル52は、表示部であるディスプレイ52dの表示部分に、入力部であるタッチセンサ52tを配置して構成される。このタッチパネル52が接続されるタッチパネルコントローラ65は、ディスプレイ52dの画面表示を制御するとともに、タッチセンサ52tの信号を監視する。そしてタッチパネルコントローラ65は、タッチ操作された位置座標情報とその時点におけるディスプレイ52dの画面情報とから、入力データを検出する。
【0018】
USBコネクタ66は、USB規格に準拠した通信方式を有する種々のUSBデバイスを着脱自在に接続するためのコネクタである。本実施形態では、電子マネーカードに対するデータの読み取り及び書込みが可能なUSB対応のカードリーダライタ5が、USBコネクタ66に接続される。
【0019】
無線ユニット67は、前記無線中継機4との間で無線通信を利用してデータの送受信を行う。
ドッキング用コネクタ68は、タブレット端末11をドッキングステーション12に接続するためのコネクタである。ドッキング用コネクタ68は、筐体51のタッチパネル52が設けられた表面とは反対側の面(背面と称する)に設けられる。
【0020】
ドッキングステーション12は、据え置き可能な箱型の筐体71を有する。そしてドッキングステーション12は、この筐体71の一側面(正面と称する)にスキャナ用の読取窓72を形成し、別の一側面(左側面と称する)にレシート発行口73を形成する。またドッキングステーション12は、筐体71の上面を正面側に向けて傾斜させて、タブレット端末11の取付面74とする。そしてドッキングステーション12は、この取付面74に拡張用コネクタ75を配置する。この取付面74にタブレット端末11を背面側から取り付けることで、拡張用コネクタ75がドッキング用コネクタ68と接続される。かくして、タブレット端末11は、ドッキングステーション12と電気的に接続される。
【0021】
ドッキングステーション12は、前記拡張用コネクタ75の他、補助記憶デバイス76、電源ユニット77、プリンタ78、スキャナ79、通信インターフェース80、I/Oコントローラ81を少なくとも搭載する。拡張用コネクタ75と、補助記憶デバイス76、プリンタ78、スキャナ79、通信インターフェース80及びI/Oコントローラ81とは、アドレスバス,データバス等のバスライン82によって接続される。
【0022】
補助記憶デバイス76は、コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス76は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(solid state drive)などである。補助記憶デバイス76は、タブレット端末11のCPU61が各種の処理を行う上で使用するデータや、CPU61での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス76は、アプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0023】
本実施形態において、各ドッキングステーション12の補助記憶デバイス76には、それぞれ対応するドッキングステーション12を個々に識別するために予め割当てられた識別情報DSNo.K(K=1,2,3,…)が記憶されている。
【0024】
電源ユニット77は、補助記憶デバイス76やプリンタ78、スキャナ79等の入出力デバイス等に対して駆動電源を供給する。また電源ユニット77は、タブレット端末11のバッテリ53を充電するための給電を、拡張用コネクタ75を介して行う。
【0025】
プリンタ78は、搬送されるロール紙に例えばサーマル方式で印字する。印字されたロール紙は、レシート発行口73から排出され、切断されて、レシートとして発行される。プリンタ78は、ロール紙としてラベル用紙を用いることで、ラベルを発行することも可能である。また、プリンタ78は、サーマル方式以外の印字方式を採用したものであってもよい。
【0026】
スキャナ79は、読取窓72に翳されたバーコード等を光学的に読み取る。スキャナ79は、カメラによって撮像した商品画像からその商品に付されるバーコード等を読み取るタイプであってもよい。
【0027】
通信インターフェース80は、ネットワーク3に接続される。通信インターフェース80は、ネットワーク3を介してタブレット端末11と店舗サーバ2との間で行われるデータの送受信を司る。
【0028】
I/Oコントローラ81は、図示しない外付け機器例えばドロワ等を接続し、その動作を制御する。
【0029】
かかる構成のタブレット端末11とドッキングステーション12とからなる商品販売データ処理装置1は、図5に示すデータ構造の業務制御テーブル90を有する。業務制御テーブル90は、業務ID別に業務名と制限フラグとを記憶する。業務IDは、商品販売データ処理装置1が実行可能な種々の業務を個々に識別するためのコードである。業務名は、対応する業務IDで特定される業務を表わす名称である。制限フラグは、タブレット端末11がドッキングステーション12から離脱している状態のときに、対応する業務IDで特定される業務が実行不可の制限を受けるか否かを識別する情報である。本実施形態では、実行不可の制限を受ける場合に“1”となり、受けない場合に“0”となる。
【0030】
すなわち図5に示す例では、業務ID“1000”で特定される業務名「売上登録」の業務と、業務ID“2000”で特定される業務名「返品登録」の業務とは、タブレット端末11がドッキングステーション12から離脱している状態のときでも実行不可の制限を受けない。しかし、業務ID“3000”で特定される業務名「点検」の業務と、業務ID“4000”で特定される業務名「精算」の業務とは、実行制限を受ける。
【0031】
因みに、業務名「売上登録」の業務は、タッチパネル52を介して入力された商品の販売データをメモリに売上処理する業務である。業務名「返品登録」の業務は、タッチパネル52を介して入力された商品の販売データをメモリから返品処理する業務である。業務名「点検」の業務は、メモリに登録処理された商品販売データを、商品別,時間帯別,キャッシャ別などの項目別に集計してレポートに出力する業務である。業務名「精算」の業務は、点検と同様のレポートを出力した後、商品販売データが登録されたメモリをクリアする業務である。
【0032】
ここに、業務制御テーブル90は、タブレット端末11がドッキングステーション12との接続時に実行可能な業務毎に、タブレット端末11がドッキングステーション12と非接続状態にあるときに制限される業務か否かを識別する情報(制限フラグ)を設定する設定手段として機能する。
【0033】
業務制御テーブル90は、店舗サーバ2にて作成される。そして業務制御テーブル90は、店舗サーバ2からネットワーク3を介して各商品販売データ処理装置1に配信され、それぞれドッキングステーション12の補助記憶デバイス76に保存される。
【0034】
図6及び図7は、商品販売データ処理装置1の処理部であるCPU61が実行する主要な情報処理手順を示す流れ図である。この手順は、ROM62に記憶された制御プログラムに従う。なお、流れ図に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得られる様々な処理を適宜利用することが可能である。
【0035】
例えば、タブレット端末11に設けられた電源スイッチ(不図示)の投入により制御プログラムが起動すると、CPU61は、流れ図に示す手順の処理を開始する。先ず、CPU61は、初期化を行う(Act1)。この初期化により、RAM63がクリアされる。また、タッチパネル52のディスプレイ52dには、初期画面が表示される。初期画面には、タブレット端末11のユーザ(店員、キャッシャ等)を特定するためのサインオン入力を受付ける画像が表示される。
【0036】
CPU61は、サインオン入力を受付ける(Act2)。ディスプレイ12dに表示されている画像情報とタッチセンサ12tで検出されたタッチ位置の座標情報とから、サインオン入力を受付けると(Act2にてYES)、CPU61は、タブレット端末11がドッキングステーション12に接続されているか否かを確認する(Act3、Act4:監視手段)。
【0037】
具体的にはCPU61は、ドッキング用コネクタ68を介して確認信号を出力する。この確認信号は、ドッキング用コネクタ68が拡張用コネクタ75に接続されている場合には、拡張用コネクタ75を経由してドッキング用コネクタ68に戻るが、接続されていないときには戻らない。すなわち、確認信号が拡張用コネクタ75を経由して戻ってきたときには、タブレット端末11がドッキングステーション12に接続されていると判定し、戻ってこないときには接続されていないと判定する。
【0038】
なお、タブレット端末11がドッキングステーション12に接続されているか否かを確認する構成はこれに限定されるものではない。例えば、CPU61が補助記憶デバイス76に保存されている任意のデータの読込みを行い、正常に読み込むことができたならば接続されており、読み込むことができなかった場合には接続されていないと判定してもよい。またドッキング用コネクタ68に、拡張用コネクタ75と接続したときに例えばオンするセンサを設け、このセンサの信号によって、タブレット端末11がドッキングステーション12に接続されているか否かを判断してもよい。
【0039】
接続されていないと判定した場合(Act4にてNO)、CPU61は、サインオン入力を無効とする(制御手段)。そしてCPU61は、Act2に戻り、サインオン入力を再度受付ける。
【0040】
接続されていると判定した場合には(Act4にてYES)、CPU61は、サインオン入力を有効とする(制御手段)。そしてCPU61は、接続状態にあるドッキングステーション12の補助記憶デバイス76から、当該ドッキングステーション12の識別情報DSNo.Kを読込み、RAM63の所定エリアに格納する(Act5:記憶手段)。
【0041】
次いで、CPU61は、サインオン処理を実行する(Act6)。この処理は、上記補助記憶デバイス76から業務制御テーブル90のデータを読み込み、RAM63の所定エリアに格納する処理を含む。
【0042】
サインオン処理が終了すると、CPU61は、RAM63に格納された業務制御テーブル90のデータに基づいて無制限業務画面を作成し、ディスプレイ12dに表示させる(Act7)。無制限業務画面には、複数のボタン画像が例えばマトリクス状に表示され、各ボタン画像内に業務制御テーブル90に設定された業務名がそれぞれ表示される。また無制限業務画面には、タブレット端末11のユーザ解除を指令するためのサインオフ入力を受付ける画像も表示される。なお、業務名が表示されないボタン画像は、無制限業務画面に表示されない。したがって、ボタン画像の数は、業務制御テーブル90に設定されている業務ID(業務名)の数に一致する。
【0043】
無制限業務画面が表示された状態で、CPU61は、タブレット端末11がドッキングステーション12に接続されているか否かを再度確認する(Act8、Act9:監視手段)。接続されている場合(Act9にてYES)、CPU61は、無制限業務画面に表示されている業務のなかからいずれかの業務が選択されるか(Act10)、サインオフ入力が行われるのを待機する(Act11)。
【0044】
無制限業務画面のいずれかのボタン画像がタッチ操作された場合、CPU61は、そのボタン画像に表示されている業務名の業務が選択されたと判断する(Act10にてYES)。そしてCPU61は、その選択された業務の処理を開始する(Act12)。例えば、業務名「売上登録」が表示されたボタン画像がタッチ操作された場合には、業務名「売上登録」の業務処理を開始する。同様に、業務名「点検」が表示されたボタン画像がタッチ操作された場合には、業務名「点検」の業務処理を開始する。これらの業務処理については、既存のPOS端末等の商品販売データ処理装置と同様なので、ここでの説明は省略する。
【0045】
業務処理が終了すると、CPU61は、Act7の処理に戻る。すなわちCPU61は、ディスプレイ12dの画面を無制限業務画面に戻す。
【0046】
無制限業務画面が表示された状態で、タブレット端末11がドッキングステーション12から分離されたことを確認した場合には(Act9にてNO)、CPU61は、業務制御テーブル90のデータに基づいて制限業務画面を作成し、ディスプレイ12dに表示させる(Act21:制限手段)。制限業務画面には、複数のボタン画像が例えばマトリクス状に表示されており、そのボタン画像内に業務制御テーブル90に設定された業務名のうち制限フラグが“0”にリセットされた業務名が表示される。ここで、業務名が表示されないボタン画像は、制限業務画面に表示されない。したがって、ボタン画像の数は、業務制御テーブル90に設定されている業務ID(業務名)のうち、制限フラグが“0”に設定された業務ID(業務名)の数に一致する。
【0047】
制限業務画面が表示された状態で、CPU61は、タブレット端末11がドッキングステーション12に接続されたか否かを確認する(Act22、Act23:監視手段)。接続されていない場合(Act23にてYES)、CPU61は、制限業務画面に表示されている業務のなかからいずれかの業務が選択されるのを待機する(Act24)。
【0048】
制限業務画面のいずれかのボタン画像がタッチ操作された場合、CPU61は、そのボタン画像に表示されている業務名の業務が選択されたと判断する(Act24にてYES)。そしてCPU61は、その選択された業務の処理を開始する(Act25)。この場合も既存の商品販売データ処理装置と同様なので、ここでの説明は省略する。
【0049】
制限業務画面が表示された状態で、タブレット端末11がドッキングステーション12に接続されたことを確認した場合には(Act23にてNO)、CPU61は、接続状態にあるドッキングステーション12の補助記憶デバイス76から、当該ドッキングステーション12の識別情報DSNo.Kを読込む。そしてCPU61は、Act5の処理にてRAM63の所定エリアに格納されている識別情報DSNo.Kと一致するか否かを判断する(Act26)。
【0050】
識別情報DSNo.Kが一致しない場合(Act26にてNO)、CPU61は、接続エラーを示すメッセージをディスプレイ52dに表示させる(Act27:報知手段)。しかる後、CPU61は、タブレット端末11がドッキングステーション12から分離されるのを待機する(Act28、Act29)。分離されたことを確認した場合(Act29にてNO)、CPU61は、上記エラーを示すメッセージを消去する(Act30)。そしてCPU61は、Act22の処理に戻る。
【0051】
これに対し、識別情報DSNo.Kが一致する場合には(Act26にてYES)、CPU61は、Act7の処理に戻る。すなわちCPU61は、ディスプレイ12dの画面を無制限業務画面に戻す。
【0052】
無制限業務画面が表示された状態で、サインオフ入力を受付けた場合には(Act11にてYES)、CPU61は、サインオフ処理を実行する(Act13)。このサインオフ処理は、RAM63に格納された種々のデータを、接続されたドッキングステーション12の補助記憶デバイス76に転送する処理を含む。またサインオフ処理は、ディスプレイ12dの画面を消去する処理も含む。
サインオフ処理が終了すると、制御プログラムが停止する。かくしてCPU61は、処理を終了する。
【0053】
このように、本実施形態の商品販売データ処理装置1は、駆動電源としてバッテリ53を搭載したタブレット端末11と、拡張用コネクタ75を備えたドッキングステーション12とからなる。タブレット端末11は、上記拡張用コネクタ75と接続可能なドッキング用コネクタ68を備えており、このドッキング用コネクタ68を介してドッキングステーション12と着脱自在に接続される。
【0054】
ドッキングステーション12にタブレット端末11が装着されているとき、バッテリ53が充電される。また、タブレット端末11において、サインオンが可能となる。ユーザ(例えば店員)が、タッチパネル52を操作してサインオン入力を行うと、サインオンが有効となる。そして、無制限業務画面がタッチパネル52(ディスプレイ52d)に表示される。
【0055】
このとき、タブレット端末11においては、売上登録や返品登録などの登録業務に限らず、点検業務、精算業務等のすべての業務を実行可能である。
【0056】
その後、ユーザがタブレット端末11をドッキングステーション12から取り外すと、タッチパネル52の画面は制限業務画面に切り替わる。制限業務画面では、業務制御テーブル90において制限フラグが“0”にリセットされている業務のみが実行可能である。制限フラグが“1”にセットされている業務は、実行することができない。したがって、業務制御テーブル90の設定状態が図5に示す状態である場合、タブレット端末11では、売上登録と返品登録の業務を実行することができる。しかしながら、点検業務や精算業務は実行することができない。
【0057】
その後、ユーザがタブレット端末11をドッキングステーション12に再び接続すると、タッチパネル52の画面は無制限業務画面に戻る。したがって、実行が制限されていた点検業務や精算業務の実行が可能となる。
【0058】
ただし、サインオン時に接続されていたドッキングステーション12ではなく、別のドッキングステーション12にユーザがタブレット端末11を接続した場合には、識別情報DSNo.Kが一致しないためエラーとなる。この場合、タブレット端末11をドッキングステーション12から分離させることによってエラーが解除される。その後、サインオン時に接続されていたドッキングステーション12に接続することによって、タブレット端末11のタッチパネル52に無制限業務画面が表示される。
【0059】
このように、本実施形態の商品販売データ処理装置によれば、ドッキングステーション12から分離した状態にあるタブレット端末11で実行可能な業務を、業務制御テーブル90の設定如何によって制限することができる。したがって、例えば点検、精算及びジャーナル検索などの店舗の秘匿情報を取扱う業務を、ドッキングステーション12から分離した状態にあるタブレット端末11では実行させないという制限を、容易に実現することができる。
【0060】
また、タブレット端末11がサインオン時に接続されていたドッキングステーション12以外のドッキングステーション12に接続された場合も同様の業務を実行させないという制限も、容易に実現することができる。
【0061】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば前記実施形態では、商品販売データ処理装置で実行可能な業務として売上登録、返品登録、点検及び精算の各業務を例示したが、業務の種類がこれらに限定されないのは言うまでもないことである。同様に、タブレット端末11がドッキングステーション12から分離しているときに制限を受ける業務も、点検業務及び精算業務に限定されないのは勿論である。
【0062】
また、前記実施形態では、業務制御テーブル90を示したが、プログラムによって固定的に実行可能な業務と実行不可能な業務とを設定することで、業務制御テーブル90を省略してもよい。
【0063】
また、前記実施形態では、制限業務画面のボタン画像には、業務制御テーブル90に設定された業務名のうち制限フラグが“0”に設定された業務名だけを表示するようにしたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、無制限業務画面と同様に業務制御テーブル90に設定された業務名のボタン画像を全て表示させるものの、ドッキングステーション12との分離時に実行が制限される業務のボタンについては入力不能(若しくは入力しても動作不能)とすることで、制限を設けてもよい。
【0064】
なお、商品販売データ処理装置の譲渡は一般に、制御プログラム等のプログラムがROMに記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、コンピュータ装置が備える書き込み可能な記憶デバイスに、このコンピュータ装置とは個別に譲渡された制御プログラム等がユーザなどの操作に応じて書き込まれてもよい。制御プログラム等の譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0065】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]駆動電源としてバッテリを搭載し、商品販売に係るデータの入力を受付ける入力部、入力されたデータに基づいて商品販売データを処理する処理部、前記処理部の処理結果を表示する表示部を有する携帯型の情報端末と、前記情報端末を着脱自在に接続するコネクタを有し、このコネクタに接続された前記情報端末の前記バッテリを充電するドッキングステーションと、前記情報端末が前記コネクタを介して前記ドッキングステーションに接続されているか否かを監視する監視手段と、この監視手段により前記ドッキングステーションとの非接続が確認されたとき、前記情報端末が実行できる業務を、前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務のなかの一部の業務に制限する制限手段と、を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
[2]前記情報端末が前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務毎に、前記情報端末が前記ドッキングステーションと非接続状態にあるときに制限される業務か否かを識別する情報を設定する設定手段、をさらに具備し、前記制限手段は、前記設定手段により設定された情報を基に業務を制限することを特徴とする付記[1]記載の商品販売データ処理装置。
[3]前記入力部を介してユーザを特定するためのサインオン入力を受付けたとき前記監視手段により前記ドッキングステーションとの接続状態を確認し、接続が確認されたときにはサインオンを有効とし、非接続が確認されたときにはサインオンを無効とする制御手段、をさらに具備したことを特徴とする付記[1]または[2]記載の商品販売データ処理装置。
[4]前記サインオンが有効のとき、前記情報端末に接続された前記ドッキングステーションの識別情報を記憶する記憶手段と、前記監視手段により前記情報端末と前記ドッキングステーションとの接続状態を確認し、非接続から接続に切り替わったときにその接続された前記ドッキングステーションの識別情報が前記記憶手段で記憶される識別情報と一致するか否かを判定し、一致しないときエラーを報知する報知手段と、をさらに具備したことを特徴とする付記[3]記載の商品販売データ処理装置。
[5]前記情報端末は、前記入力部と前記表示部とをタッチパネルとしたタブレット型であることを特徴とする付記[1]乃至[4]のうちいずれか1に記載の商品販売データ処理装置。
[6]駆動電源としてバッテリを搭載し、商品販売に係るデータの入力を受付ける入力部、入力されたデータに基づいて商品販売データを処理する処理部、前記処理部の処理結果を表示する表示部を有する携帯型の情報端末の制御プログラムであって、前記情報端末に、前記情報端末を着脱自在に接続するコネクタを有し、このコネクタに接続された前記情報端末の前記バッテリを充電するドッキングステーションに、前記情報端末が前記コネクタを介して接続されているか否かを監視する監視機能と、この監視機能により前記情報端末の非接続が確認されたとき、前記情報端末が実行できる業務を、前記ドッキングステーションとの接続時に実行可能な業務のなかの一部の業務に制限する制限機能と、を実現させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0066】
1…商品販売データ処理装置、11…タブレット端末(タブレット型情報端末)、12…ドッキングステーション、52…タッチパネル、68…ドッキング用コネクタ、75…拡張用コネクタ、90…業務制御テーブル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7