特許第5806140号(P5806140)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5806140電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5806140
(24)【登録日】2015年9月11日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20151021BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20151021BHJP
【FI】
   H02G3/16
   B60R16/02 610A
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-18043(P2012-18043)
(22)【出願日】2012年1月31日
(65)【公開番号】特開2013-158176(P2013-158176A)
(43)【公開日】2013年8月15日
【審査請求日】2014年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】土井 哲平
(72)【発明者】
【氏名】吉田 英正
【審査官】 木村 励
(56)【参考文献】
【文献】 実開平5−60128(JP,U)
【文献】 実開平4−137428(JP,U)
【文献】 実開平5−2528(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0044657(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接続箱の箱本体内で電気接続箱側コネクタに接続される電子ユニット側コネクタがユニットケース内に設けられてなる電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造において、
前記電子ユニット側コネクタが前記電気接続箱側コネクタに対して垂直方向に移動されて嵌合されるように前記箱本体内への前記電子ユニットの垂直方向での移動をガイドし、かつ前記電子ユニット側コネクタが設けられた回路基板を垂直移動完了位置に残して前記ユニットケースが水平方向に移動されるようにガイドする移動ガイド部と、
前記電子ユニットと前記電気接続箱との組み付けの際、前記移動ガイド部のガイドによる前記ユニットケースの水平移動完了位置で前記ユニットケースを前記箱本体に固定するロック部と、
を有してなることを特徴とする電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造。
【請求項2】
前記ユニットケースは、
矩形状の天井壁と、該天井壁の縁に立設されてなる周側壁とを有してなる箱型形状をなし、
前記電気接続箱は、
前記ユニットケースの周側壁を囲うようにして形成されてなる囲い壁を有し、かつ上部開口から内部に前記電子ユニットが収容されるユニット収容部を有してなり、
前記移動ガイド部は、
前記周側壁のうち前記ユニットケースの水平移動方向に平行に並ぶ一対の周側壁の各周側壁の外面に突設され、垂直方向に延びる垂直延在縁面と、該垂直延在縁面の端から水平方向に延びる水平延在縁面とを有し、前記水平延在縁面の水平方向の幅が垂直移動のためのガイド幅となり、前記垂直延在縁面の垂直方向の幅が水平移動のためのガイド幅となる第一ユニット側ガイド部と、
前記回路基板が前記ユニットケース内で水平移動可能に保持される第二ユニット側ガイド部と、
前記ユニット収容部の上部開口の上縁から下方に向けて前記水平延在縁面の水平方向の幅より僅かに大きい幅で向かい合う垂直壁面を有し、前記第一ユニット側ガイド部が該向かい合う垂直壁面の間で垂直移動される垂直方向ガイド部と、前記垂直延在縁面の垂直方向の幅より僅かに大きい幅で向かい合う水平壁面を有し、前記第一ユニット側ガイド部が該向かい合う水平壁面の間で水平移動される水平方向ガイド部と、を有してなる電気接続箱側ガイド部と、
を有してなることを特徴とする請求項1に記載の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造。
【請求項3】
前記水平方向ガイド部は、
前記第一ユニット側ガイド部が前記向かい合う水平壁面の間に圧入されて水平移動完了位置で係止されるように、前記向かい合う水平壁面のすくなくとも一方の水平壁面に弾性変形可能に突設されてなる弾性係止部
を有してなることを特徴とする請求項2に記載の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造。
【請求項4】
前記第一ユニット側ガイド部は、
前記各周側壁の外面に水平方向に並んで複数箇所に配置されてなることを特徴とする請求項2または3に記載の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造。
【請求項5】
前記第一ユニット側ガイド部は、
垂直方向に直線状に延びる片状をなし、前記垂直延在縁面が形成されてなる垂直直線状片部と、水平方向に直線状に延びる片状をなし、前記水平延在縁面が形成されてなる水平直線状片部とを有する略L字状に形成されてなることを特徴とする請求項2、3または4に記載の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造。
【請求項6】
前記電子ユニットは、
垂直移動される際、前記電子ユニット側コネクタが前記電気接続箱側コネクタに嵌合されるように前記回路基板を前記ユニットケース内の所定位置に固定させる第一固定部と、
前記ユニットケースが水平移動完了された際、前記回路基板を前記ユニットケース内の所定位置に固定させる第二固定部と、
を有してなることを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ユニットが電気接続箱とは別体とされ、電気接続箱の本体内でコネクタを介して電気的に接続される電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ヒューズ、リレー等の電子部品が内蔵され、それら電子部品を介して複数の電装品と電源とを接続させる電気接続箱には、ユニットケース内に電子部品が収容された電子ユニットが電気接続箱とは別体とされ、電気接続箱の本体内でコネクタを介して電気的に接続されるものがある。
【0003】
電子ユニットが電気接続箱とは別体とされた電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造としては、電気接続箱の本体内に電子ユニットが垂直方向に移動して組み付けられることによって、電気接続箱側のコネクタと電子ユニット側のコネクタとが嵌合されるものがある。このような電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、電子ユニットと電気接続箱とをガタツキなく固定させるため、ロック部が複数箇所に設けられる必要があり、固定状態の確認作業が煩雑となる。
しかも、電気接続箱側のコネクタと電子ユニット側のコネクタとが嵌合される際、すなわち、電気接続箱の本体内に電子ユニットが垂直方向に移動される際、ロック部によって電子ユニットと電気接続部とが固定される必要があるため、電気接続箱側のコネクタと電子ユニット側のコネクタとを嵌合させる力が大きくなってしまう。
【0004】
そこで、電気接続箱と電子ユニットとが別体とされる場合、電子ユニットと電気接続箱との組み付け性を向上させることが重要となる。例えば、特許文献1には、電気接続箱に設けられた支軸を中心として電子ユニットが回動されることによって、電気接続箱側のコネクタと、電子ユニット側のコネクタとが嵌合される電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造が提案されている。
【0005】
特許文献1に記載された電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、支軸の軸方向に直交する方向、かつ支軸から離れた位置に、電子ユニットと電気接続部とを固定させるロック部が一箇所だけ設けられ、このロック部と支軸とによって、電子ユニットがガタツキを抑えて固定され、電子ユニットと電気接続箱との電気的接続が保証されるようになっている。このような電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、ロック部の数を少なくすることができるので、電子ユニットと電気接続箱との固定状態の確認作業が容易となる。しかも、梃子の原理を利用して電気接続箱側のコネクタと、電子ユニット側のコネクタとが嵌合されるので、嵌合の際にかかる力を小さく抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−172893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、支軸からコネクタまでの距離が所定以上確保されないと、電子ユニット側のコネクタが電気接続箱側のコネクタに対して垂直方向に移動されながら嵌合されることが難しくなるため、小型化することが難しいという問題があった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型化に対応でき、かつ容易に電子ユニットと電気接続箱とを組み付けることができる電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、電気接続箱の箱本体内で電気接続箱側コネクタに接続される電子ユニット側コネクタがユニットケース内に設けられてなる電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造において、前記電子ユニット側コネクタが前記電気接続箱側コネクタに対して垂直方向に移動されて嵌合されるように前記箱本体内への前記電子ユニットの垂直方向での移動をガイドし、かつ前記電子ユニット側コネクタが設けられた回路基板を垂直移動完了位置に残して前記ユニットケースが水平方向に移動されるようにガイドする移動ガイド部と、前記電子ユニットと前記電気接続箱との組み付けの際、前記移動ガイド部のガイドによる前記ユニットケースの水平移動完了位置で前記ユニットケースを前記箱本体に固定するロック部と、を有してなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、上記の発明において、前記ユニットケースは、矩形状の天井壁と、該天井壁の縁に立設されてなる周側壁とを有してなる箱型形状をなし、前記電気接続箱は、前記ユニットケースの周側壁を囲うようにして形成されてなる囲い壁を有し、かつ上部開口から内部に前記電子ユニットが収容されるユニット収容部を有してなり、前記移動ガイド部は、前記周側壁のうち前記ユニットケースの水平移動方向に平行に並ぶ一対の周側壁の各周側壁の外面に突設され、垂直方向に延びる垂直延在縁面と、該垂直延在縁面の端から水平方向に延びる水平延在縁面とを有し、前記水平延在縁面の水平方向の幅が垂直移動のためのガイド幅となり、前記垂直延在縁面の垂直方向の幅が水平移動のためのガイド幅となる第一ユニット側ガイド部と、前記回路基板が前記ユニットケース内で水平移動可能に保持される第二ユニット側ガイド部と、前記ユニット収容部の上部開口の上縁から下方に向けて前記水平延在縁面の水平方向の幅より僅かに大きい幅で向かい合う垂直壁面を有し、前記第一ユニット側ガイド部が該向かい合う垂直壁面の間で垂直移動される垂直方向ガイド部と、前記垂直延在縁面の垂直方向の幅より僅かに大きい幅で向かい合う水平壁面を有し、前記第一ユニット側ガイド部が該向かい合う水平壁面の間で水平移動される水平方向ガイド部と、を有してなる電気接続箱側ガイド部と、を有してなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項3に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、上記の発明において、前記水平方向ガイド部は、前記第一ユニット側ガイド部が前記向かい合う水平壁面の間に圧入されて水平移動完了位置で係止されるように、前記向かい合う水平壁面のすくなくとも一方の水平壁面に弾性変形可能に突設されてなる弾性係止部を有してなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項4に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、上記の発明において、前記第一ユニット側ガイド部は、前記各周側壁の外面に水平方向に並んで複数箇所に配置されてなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項5に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、上記の発明において、前記第一ユニット側ガイド部は、垂直方向に直線状に延びる片状をなし、前記垂直延在縁面が形成されてなる垂直直線状片部と、水平方向に直線状に延びる片状をなし、前記水平延在縁面が形成されてなる水平直線状片部とを有する略L字状に形成されてなることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項6に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、上記の発明において、前記電子ユニットは、垂直移動される際、前記電子ユニット側コネクタが前記電気接続箱側コネクタに嵌合されるように前記回路基板を前記ユニットケース内の所定位置に固定させる第一固定部と、前記ユニットケースが水平移動完了された際、前記回路基板を前記ユニットケース内の所定位置に固定させる第二固定部と、を有してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、前記電子ユニットが前記電気接続箱に対して垂直方向に移動されて前記電気接続箱側コネクタと前記電子ユニット側コネクタとが嵌合されるので、梃子の原理を利用して電子ユニットと電気接続箱とを組み付ける構造に比べて小型化でき、前記電気接続箱側コネクタと前記電子ユニット側コネクタとの嵌合がされることによって、前記ユニットケースが水平移動できるようになっているため、水平移動完了位置で前記ユニットケースを前記箱本体に固定させれば前記電子ユニットと前記電気接続箱との電気的接続が保証され、前記ロック部の数を少なく抑えることができるので、固定状態の確認作業が容易になり、かつ前記電気接続箱側コネクタと前記電子ユニット側コネクタとを嵌合させる力を小さく抑えることができ、結果的に、小型化に対応でき、かつ容易に電子ユニットと電気接続箱とを組み付けることができる。
【0016】
本発明の請求項2に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、前記移動ガイド部が水平延在縁面の水平方向の幅が垂直移動のためのガイド幅として利用され、前記垂直延在縁面の垂直方向の幅が水平移動のためのガイド幅として利用されるので、容易に小型化することができる。
【0017】
本発明の請求項3に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、前記弾性係止部によって、前記第一ユニット側ガイド部が前記向かい合う水平壁面の間に圧入されて水平移動完了位置で係止されるので、前記ユニットケースのガタツキを抑えることができる。
【0018】
本発明の請求項4に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、前記第一ユニット側ガイド部が前記各周側壁の外面に水平方向に並んで複数箇所に配置されてなるので、前記ユニットケースを垂直移動させる際、前記天井壁を均等に押し圧することができ、前記ユニットケースの傾きが防止され、結果的に容易に電子ユニットと電気接続箱とを組み付けることができる。
【0019】
本発明の請求項5に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、前記第一ユニット側ガイド部が垂直方向に直線状に延びる片状をなし、前記垂直延在縁面が形成されてなる垂直直線状片部と、水平方向に直線状に延びる片状をなし、前記水平延在縁面が形成されてなる水平直線状片部とを有する略L字状に形成されてなるので、L字の内側領域を有効に利用することができ、容易に小型化することができる。
【0020】
本発明の請求項6に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造は、前記電子ユニットが垂直移動される際、前記電子ユニット側コネクタが前記電気接続箱側コネクタに嵌合されるように前記回路基板を前記ユニットケース内の所定位置に固定させる第一固定部と、前記ユニットケースが水平移動完了された際、前記回路基板を前記ユニットケース内の所定位置に固定させる第二固定部と、を有してなるので、前記回路基板のガタツキを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の分解斜視図である。
図2図2は、図1に示した電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の斜視図である。
図3図3は、図2に示した電気接続箱と電子ユニットとの組み付け構造のロック部周辺の断面図である。
図4図4は、図1に示した電子ユニットの拡大斜視図である。
図5図5は、図1に示した電子ユニットの側面図である。
図6図6は、図5に示した電子ユニットのA−A線断面図であり、ユニットケースが水平移動される前の状態を上図に示し、ユニットケースが水平移動された後の状態を下図に示す図である。
図7図7は、図5に示した電子ユニットのB−B線断面図である。
図8図8は、図1に示した電気接続箱の斜視図である。
図9図9は、図8に示した電気接続箱を図8中の矢印方向から視た移動ガイド部の周辺を示した図である。
図10図10は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1の組み付け手順を示した図である。
図11図11は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1の組み付け手順を示した図である。
図12図12は、電子ユニットが垂直移動によってユニット収容部内に完全に差し込まれた状態を上方から視た図である。
図13図13は、電子ユニットの垂直移動に伴う移動ガイド部周辺の動きを説明するための図である。
図14図14は、ユニットケースの水平移動に伴う移動ガイド部周辺の動きを説明するための図である。
図15図15は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の変形例1の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の移動ガイド部周辺を示した図である。
図16図16は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の変形例2の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の移動ガイド部周辺を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の好適な実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1の分解斜視図である。図2は、図1に示した電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1の斜視図である。図3は、図2に示した電気接続箱と電子ユニットとの組み付け構造1のロック部70周辺の断面図である。図4は、図1に示した電子ユニット10の拡大斜視図である、図5は、図1に示した電子ユニット10の側面図である。図6は、図5に示した電子ユニット10のA−A線断面図であり、ユニットケース20が水平移動される前の状態を上図に示し、ユニットケース20が水平移動された後の状態を下図に示す図である。図7は、図5に示した電子ユニット10のB−B線断面図である。図8は、図1に示した電気接続箱30の斜視図である。図9は、図8に示した電気接続箱を30図8中の矢印方向から視た移動ガイド部100の周辺を示した図である。
なお、図9中には、第一ユニット側ガイド部23が追加して示されている。
本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、例えば、車輌に搭載される電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1であり、電気接続箱30の箱本体31内で電気接続箱側コネクタ32に接続される電子ユニット側コネクタ11がユニットケース20内に設けられてなる。
【0024】
まず、電子ユニット10について説明する。
電子ユニット10は、例えば、車載電子制御装置であり、車載電装品の電源等の制御を行うものである。この電子ユニット10は、電気接続箱の本体内で電気接続箱側コネクタに接続される電子ユニット側コネクタ11がユニットケース20内に設けられてなる。電子ユニット側コネクタ11は、雌型コネクタであり、雄型コネクタである電気接続箱側コネクタと嵌合されることによって、電子ユニット10と電気接続箱とが電気的に接続されるようになっている。
【0025】
ユニットケース20は、矩形状の天井壁21と、天井壁21の縁に立設されてなる周側壁22とを有してなる箱型形状をなし、内部に電子ユニット側コネクタ11、および外部接続コネクタ13が設けられた回路基板12が収容されてなる。
周側壁22は、ユニットケース20の水平移動方向に直交する側の壁にコネクタ用開口部22dが形成されてなる。このコネクタ用開口部22dは、外部接続コネクタ13の外形に対応し、外部接続コネクタ13の端部がユニットケース20内から外部に向けて挿通可能に形成されてなる開口である。
【0026】
また、ユニットケース20は、移動ガイド部100としての第一ユニット側ガイド部23と、第二ユニット側ガイド部26と、第三ユニットガイド部27とを有してなる。
第一ユニット側ガイド部23は、周側壁22のうちユニットケース20の水平移動方向に平行に並ぶ一対の周側壁22a(以下、「水平方向周側壁」という。)の各周側壁22aの外面22bに突設され、垂直方向に延びる垂直延在縁面24aと、垂直延在縁面24aの端24bから水平方向に延びる水平延在縁面25aとを有してなる。
より具体的には、第一ユニット側ガイド部23は、垂直方向に直線状に延びる片状をなし、垂直延在縁面24aが形成されてなる垂直直線状片部24と、水平方向に直線状に延びる片状をなし、水平延在縁面25aが形成されてなる水平直線状片部25とを有する略L字状に形成されてなる。
このような第一ユニット側ガイド部23は、水平延在縁面25aの水平方向の幅W1が垂直移動のためのガイド幅となり、垂直延在縁面24aの垂直方向の幅W2が水平移動のためのガイド幅となる。
【0027】
なお、この実施例の第一ユニット側ガイド部23は、各水平方向周側壁22aの外面22bに対で設けられている。このような一対の第一ユニット側ガイド部23は、水平直線状片部25の端25cが間隔を空けて向かい合わせるようにして配置されている。
【0028】
第二ユニット側ガイド部26は、回路基板12がユニットケース20内で水平移動可能に保持されるようにガイドとして機能されるものである。
この第二ユニット側ガイド部26は、図7に示すように、ユニットケース20の各水平方向周側壁22aの内面22cに水平方向に沿って直線状に形成された一対のリブ状突起26aからなる。各周側壁22aの一対のリブ状突起26aによって回路基板12の両端部12aが水平移動可能に保持されるようになっている。
【0029】
なお、回路基板12は、プリント配線板である。この回路基板12には、電子ユニット側コネクタ11の他、電子ユニット10が外部との接続を行なうための外部接続コネクタ13が設けられている。
【0030】
第三ユニットガイド部27は、ユニットケース20の水平移動方向に直交する周側壁22aの両側部に設けられ、周側壁22aの上部から下部に向けて直線状に突設された一対のガイドリブである。第三ユニットガイド部27は、後述する補助電気接続箱側ガイド部60内に嵌入されることによって電子ユニット10の垂直移動をガイドするようになっている。
【0031】
また、電子ユニット10は、垂直移動される際、電子ユニット側コネクタ11が電気接続箱側コネクタ32に嵌合されるように回路基板12をユニットケース20内の所定位置に固定させる第一固定部14と、ユニットケース20が水平移動完了された際、回路基板12をユニットケース20内の所定位置に固定させる第二固定部15と、を有してなる。
【0032】
第一固定部14は、第一ユニットケース側固定部14a、および第一回路基板側固定部14bを有してなる。
第一ユニットケース側固定部14aは、各水平方向周側壁22aの内面22cから半球状に突起された一対の弾性突起であり、回路基板12を間に挟むようになっている。
第一回路基板側固定部14bは、回路基板12の両端部12aに形成された一対の半円状の切り欠きであり、第一ユニットケース側固定部14aが嵌るようになっている。
このような、第一ユニットケース側固定部14aが第一回路基板側固定部14bに嵌ることによって回路基板12がユニットケース20内の所定位置に固定されるようになっている。
【0033】
第二固定部15は、第二ユニットケース側固定部15a、および第二回路基板側固定部15bを有してなる。
第二ユニットケース側固定部15aは、各水平方向周側壁22aの内面22cから半球状に突起された一対の弾性突起であり、回路基板12を間に挟むようになっている。
第二回路基板側固定部15bは、回路基板12の両端部12aに形成された一対の半円状の切り欠きであり、第二ユニットケース側固定部15aが嵌るようになっている。
このような第二ユニットケース側固定部15aが第二回路基板側固定部15bに嵌ることによって回路基板12がユニットケース20内の所定位置に固定されるようになっている。
【0034】
なお、この実施例の電子ユニット10は、第一固定部14および第二固定部15を有してなるものを例示したが、これに限らず、電子ユニット10は、第一固定部14および第二固定部15を有しない構成であっても構わない。この場合、電子ユニット10を垂直移動させる前に、回路基板12を第二ユニット側ガイド部26によって水平方向の所定位置に移動させておく。
【0035】
さらにまた、ユニットケース20は、電子ユニット10と電気接続箱との組み付けの際、移動ガイド部100のガイドによるユニットケース20の水平移動完了位置でユニットケース20を電気接続箱30の箱本体31に固定するロック部70として機能する係合孔部21aを有してなる。
この係合孔部21aは、ユニットケース20の天井壁21に形成された貫通孔であり、電気接続箱30に設けられた後述する弾性係合片部71の係合突起部71bがはめ込まれるようになっている。
【0036】
次に、電気接続箱30について説明する。
電気接続箱30は、不図示のヒューズ、リレー等の電子部品が内蔵される箱本体31に含まれる部分であり、電子ユニット10が収容されるユニット収容部40を有してなる。
【0037】
ユニット収容部40は、図8に示すように、ユニットケース20の周側壁22を囲うようにして形成されてなる囲い壁41を有し、かつ上部開口40aから内部に電子ユニット10が収容されるものである。
このようなユニット収容部40の内部には、電子ユニット側コネクタ11と嵌合される電気接続箱側コネクタ32が設けられている。
【0038】
また、ユニット収容部40は、移動ガイド部100としての電気接続箱側ガイド部50および補助電気接続箱側ガイド部60を有してなる。
電気接続箱側ガイド部50は、垂直方向ガイド部51と、水平方向ガイド部52とを有してなる。この電気接続箱側ガイド部50は、一対の第一ユニット側ガイド部23の各第一ユニット側ガイド部23に対応して設けられている。
垂直方向ガイド部51は、ユニット収容部40の上部開口40aの上縁41aから下方に向けて水平延在縁面25aの水平方向の幅W1より僅かに大きい幅で向かい合う垂直壁面51aを有し、第一ユニット側ガイド部23が一対の垂直壁面51aの間で垂直移動されるようになっている。
【0039】
水平方向ガイド部52は、垂直延在縁面24aの垂直方向の幅W2より僅かに大きい幅で向かい合う水平壁面52aを有し、第一ユニット側ガイド部23が向かい合う水平壁面52aの間で水平移動されるようになっている。
また、水平方向ガイド部52は、第一ユニット側ガイド部26が向かい合う水平壁面52aの間に圧入されて水平移動完了位置で係止されるように、上側の水平壁面52aに弾性変形可能に突設されてなる弾性係止部52bを有してなる。
【0040】
補助電気接続箱側ガイド部60は、電子ユニット10の垂直移動をガイドするものである。この補助電気接続箱側ガイド部60は、囲い壁41のうちユニットケース20の水平移動方向に直交する囲い壁41の両側部41bに配置され、第三ユニットガイド部27が嵌入されるように、垂直方向に直交する断面形状がコの字状をなし、かつ上部開口40aの上縁41aから下方に向けて延びるように形成されている。
【0041】
また、電気接続箱30は、電子ユニット10と電気接続箱30との組み付けの際、移動ガイド部100のガイドによるユニットケース20の水平移動完了位置でユニットケース20を電気接続箱30の箱本体31に固定するロック部70として機能する弾性係合片部71を有してなる。
この弾性係合片部70aは、囲い壁71の上縁71aから水平方向に片状に延びる弾性片部71a、および弾性片部71aの延在端で下方に向けて突設された係合突起部71bを有してなる。
【0042】
ここで、図10図14を用いて本発明の実施例に係る電子ユニット10と電気接続箱30との組み付け構造の組み付け手順を示す。図10および図11は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1の組み付け手順を示した図である。図12は、電子ユニット10が垂直移動によってユニット収容部40内に完全に差し込まれた状態を上方から視た図である。図13は、電子ユニット10の垂直移動に伴う移動ガイド部100周辺の動きを説明するための図である。図14は、ユニットケース20の水平移動に伴う移動ガイド部100周辺の動きを説明するための図である。
まず、作業者は、電気接続箱30のユニット収容部40の上部開口40aから垂直方向下方に電子ユニット10を差し込む(図10(a)参照)。この際、第一ユニット側ガイド部23が、垂直方向ガイド部51によって垂直移動をガイドされ、第三ユニット側ガイド部27が、補助電気接続箱側ガイド部60によって垂直移動をガイドされる。
これにより、電子ユニット側コネクタ11が電気接続側コネクタ32の上方から垂直方向に移動されながら嵌合される。しかも、図12に示すように、ユニットケース20の各水平方向周側壁22aの複数個所に設けられた移動ガイド部100によって垂直方向に対して傾かないようにして移動される。
【0043】
その後、作業者は、電子ユニット側コネクタ11と電気接続側コネクタ32との嵌合位置の天井面21を押す(図10(b)参照)。これによってコネクタ嵌合が確実になされる。このように電子ユニット10が垂直移動されてユニット収容部40内に完全に差し込まれると、すなわち電子ユニット側コネクタ11と電気接続箱側コネクタ32とが完全に嵌合されると、第一ユニット側ガイド部23が水平方向ガイド部52によってガイドされながら水平移動できる状態になる(図13参照)。
【0044】
その後、作業者は、ユニットケース20を水平方向に移動させる(図11(c)参照)。作業者が、ユニットケース20に対して水平移動されるように外力を負荷させると、第一固定部14によるユニットケース20と回路基板12との固定が解除され、電子ユニット側コネクタ11が設けられた回路基板12を垂直移動完了位置に残して、すなわち、電子ユニット側コネクタ11と電気接続箱側コネクタ32とが嵌合された位置に回路基板12を残して、ユニットケース20が水平方向に移動開始される(図14(c)参照)。
【0045】
その後、作業者は、ユニットケース20を水平移動完了位置まで移動させ、ロック部70によってユニットケース20を電気接続箱30に固定させる(図11(d)、図14(d)参照)。ユニットケース20が水平移動されて水平移動完了位置に近づくと、ユニットケース20が係合突起部71bに当接され、係合突起部71bが弾性片部71aによって下方に付勢された状態でユニットケース20がさらに水平移動される。その後、ユニットケース20が水平移動完了位置まで移動されると、係合突起部71bが係合孔部21aに嵌るようになっている。 また、各第一ユニット側ガイド部23は、水平移動完了位置にて弾性係止部52bによって固定され、回路基板12は、ユニットケース20が水平移動完了位置まで移動されると、第二固定部15によって固定される。
【0046】
本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、電子ユニット1が電気接続箱30に対して垂直方向に移動されて電気接続箱側コネクタ32と電子ユニット側コネクタ11とが嵌合されるので、梃子の原理を利用して電子ユニット10と電気接続箱30とを組み付ける構造に比べて小型化でき、電気接続箱側コネクタ32と電子ユニット側コネクタ11との嵌合がされることによって、ユニットケース20が水平移動できるようになっているため、水平移動完了位置でユニットケース20を箱本体31に固定させれば電子ユニット10と電気接続箱30との電気的接続が保証され、ロック部70の数を少なく抑えることができるので、固定状態の確認作業が容易になり、かつ電気接続箱側コネクタ32と電子ユニット側コネクタ11とを嵌合させる力を小さく抑えることができ、結果的に、小型化に対応でき、かつ容易に電子ユニット10と電気接続箱30とを組み付けることができる。
【0047】
また、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、移動ガイド部100が水平延在縁面25aの水平方向の幅W1が垂直移動のためのガイド幅として利用され、垂直延在縁面24aの垂直方向の幅W2が水平移動のためのガイド幅として利用されるので、容易に小型化することができる。
【0048】
また、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、弾性係止部52bによって、第一ユニット側ガイド部23が向かい合う水平壁面52aの間に圧入されて水平移動完了位置で係止されるので、ユニットケース20のガタツキを抑えることができる。
【0049】
また、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、第一ユニット側ガイド部23が各水平方向周側壁22aの外面22bに水平方向に並んで複数箇所に配置されてなるので、ユニットケース20を垂直移動させる際、天井壁21を均等に押し圧することができ、ユニットケース20の傾きが防止され、結果的に容易に電子ユニット10と電気接続箱30とを組み付けることができる。
【0050】
また、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、第一ユニット側ガイド部23が略L字状に形成されてなるので、L字の内側領域を有効に利用することができ、容易に小型化することができる。
【0051】
また、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、電子ユニット10が垂直移動される際、電子ユニット側コネクタ11が電気接続箱側コネクタ32に嵌合されるように回路基板12をユニットケース20内の所定位置に固定させる第一固定部14と、ユニットケース20が水平移動完了された際、回路基板12をユニットケース20内の所定位置に固定させる第二固定部15と、を有してなるので、回路基板12のガタツキを抑えることができる。
【0052】
(変形例1)
次に、図15を用いて、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1の変形例1の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造2について説明する。図15は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1の変形例1の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造2の移動ガイド部200周辺を示した図である。
【0053】
本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、一対の第一ユニット側ガイド部23が各水平方向周側壁22aの外面22bに設けられているものを例示したが、この変形例1の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造2は、一つの第一ユニット側ガイド部23が各水平方向周側壁22aの外面22bに設けられている点で実施例の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1と異なる。
なお、その他の構成は実施例と同様であり、実施例と同一構成部分には同一符号を付している。
【0054】
この変形例1の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造2は、実施例の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1と同様に、小型化に対応でき、かつ容易に電子ユニット10と電気接続箱30とを組み付けることができる。
【0055】
(変形例2)
次に、図16を用いて、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の変形例2の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造3について説明する。図16は、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造の変形例2の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造3の移動ガイド部300周辺を示した図である。
【0056】
本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1は、第一ユニット側ガイド部23が略L字状に形成されてなるものを例示したが、この変形例2の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造3は、第一ユニットガイド部210が略直方体に形成されてなる点で実施例の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造と異なる。
なお、その他の構成は実施例と同様であり、実施例と同一構成部分には同一符号を付している。
【0057】
第一ユニットガイド部210は、ユニットケース20の各水平方向周側壁22aの外面22bに突設され、垂直方向に延びる垂直延在縁面210aと、垂直延在縁面210aの端210bに水平方向に延びるようにして繋がる水平延在縁面220aとを有し、垂直延在縁面210aの垂直方向の幅W2が垂直方向の幅とされ、水平延在縁面220aの水平方向の幅W1が水平方向の幅とされる。
【0058】
この変形例2の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造3は、実施例の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1と同様に、小型化に対応でき、かつ容易に電子ユニット10と電気接続箱30とを組み付けることができる。
【0059】
なお、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1,2,3は、電子ユニット側コネクタ11が雌型コネクタであり、電気接続箱側コネクタ32が雄型コネクタであるものを例示したが、これに限らず、電子ユニット側コネクタ11が雄型コネクタであり、電気接続箱側コネクタ32が雌型コネクタであっても構わない。
【0060】
また、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1,2,3は、弾性係止部52bが上側の水平壁面52aに弾性変形可能に突設されてなるものを例示したが、これに限らず、第一ユニット側ガイド部26が水平移動完了位置で係止されるようになっていればよい。例えば、変形例2の電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造3の場合、弾性係止部52bが上側の水平壁面52aに弾性変形可能に突設されるようにしてもよい。
【0061】
また、本発明の実施例に係る電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造1,2,3は、第三ユニット側ガイド部27およぶ補助電気接続箱側ガイド部60によって電子ユニット10の垂直移動がガイドされるものを例示したが、これに限らず、第三ユニット側ガイド部27および補助電気接続箱側ガイド部60を有しない構成としても構わない。
【0062】
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【符号の説明】
【0063】
1、2、3 電子ユニットと電気接続箱との組み付け構造
10 電子ユニット
11 電子ユニット側コネクタ
12 回路基板
12a 端部
13 外部接続コネクタ
14 第一固定部
14a 第一ユニットケース側固定部
14b 第一回路基板側固定部
15 第二固定部
20 ユニットケース
21 天井壁
21a 係合孔部
22、22a 周側壁
22b 外面
22c 内面
22d コネクタ用開口部
23、110、210 第一ユニット側ガイド部
24 垂直直線状片部
24a、210a 垂直延在縁面
24b、210b 端
W2 垂直方向の幅
25 水平直線状片部
25a、220a 水平延在縁面
25c 端
W1 水平方向の幅
26 第二ユニット側ガイド部
26a リブ状突起
27 第三ユニット側ガイド部
30 電気接続箱
31 箱本体
32 電気接続箱側コネクタ
40 ユニット収容部
40a 上部開口
41 囲い壁
41a 上縁
41b 側部
50 電気接続箱側ガイド部
51 垂直方向ガイド部
51a 垂直壁面
52 水平方向ガイド部
52a 水平壁面
52b 弾性係止部
60 補助電気接続箱側ガイド部
70 ロック部
71 弾性係合片部
71a 弾性片部
71b 係合突起部
100、200、300 移動ガイド部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16