特許第5806258号(P5806258)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5806258E−UTRAにおけるハンドオーバのためにハンドリングするタイミングおよびセルに固有のシステム情報
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5806258
(24)【登録日】2015年9月11日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】E−UTRAにおけるハンドオーバのためにハンドリングするタイミングおよびセルに固有のシステム情報
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/38 20090101AFI20151021BHJP
   H04W 48/12 20090101ALI20151021BHJP
【FI】
   H04W36/38
   H04W48/12
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-133179(P2013-133179)
(22)【出願日】2013年6月25日
(62)【分割の表示】特願2011-500953(P2011-500953)の分割
【原出願日】2009年3月19日
(65)【公開番号】特開2013-240080(P2013-240080A)
(43)【公開日】2013年11月28日
【審査請求日】2013年7月25日
(31)【優先権主張番号】61/038,234
(32)【優先日】2008年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン グオドン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ピーター エス.ワン
(72)【発明者】
【氏名】ステファン イー.テリー
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/068304(WO,A1)
【文献】 LG Electronics,Need to obtain the target SFN prior to HO,3GPP TSG-RAN#59bis WG 2 LTE, R2-074312,2007年10月 1日,1-2 pages,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_59bis/Docs/R2-074312.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/26
H04W 4/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)におけるハンドオーバの方法であって、
ソースセルに関連付けられた第2のeノードB(eNB)から、ハンドオーバコマンドを受信することであり、前記ハンドオーバコマンドターゲットセルに関連付けられた第1のeNBの固有の構成を含む、こと
前記第1のeNBの、システムフレーム番号(SFNを要求されない範囲まで、ハンドオーバを実施することであり、半永続的スケジュール(semi−persistent scheduling(SPS))の使用を無効にすることを含む、ことと、
前記ハンドオーバコマンドを受信した後に、前記第1のeNBのプライマリブロードキャストチャネル(P-BCH)の受信および処理を開始すること
前記P-BCHで前記第1のeNBの前記SFNを受信することと、
前記第1のeNBへハンドオーバ完了メッセージを送信することと、
前記第1のeNBの前記SFNを用いる正常動作をさらに実施することと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1のeNBの前記SFNを要求されない範囲まで実施された前記ハンドオーバは、デフォルトの動作を前記WTRUに実施させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のeNBの前記SFNを要求されない範囲まで前記ハンドオーバを実施することは、レイヤ1(L1)フィードバックを無効にすることをさらに含み、前記第1のeNBの前記SFNを用いる前記正常動作をさらに実施することは、L1フィードバックを有効にすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のeNBの前記SFNを要求されない範囲まで前記ハンドオーバを実施することは、間欠受信(DRX)を無効にすることをさらに含み、前記第1のeNBの前記SFNを用いる前記正常動作をさらに実施することは、DRXを有効にすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
無線送受信ユニット(WTRU)であって、
ソースセルに関連付けられた第2のeノードB(eNB)から、ハンドオーバコマンドを受信するように構成されている受信機であり、前記ハンドオーバコマンドはターゲットセルに関連付けられた第1のeNBの固有の構成を含む、受信機と、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のeNBの、システムフレーム番号(SFNを要求されない範囲まで、ハンドオーバを実施し、半永続的スケジュールの(semi−persistent scheduling(SPS))の使用を無効にすることを含み、
前記ハンドオーバコマンドを受信した後に、前記第1のeNBのプライマリブロードキャストチャネル(P-BCH)の受信および処理を開始するように構成されており、
前記受信機は、前記P-BCHを介して前記第1のeNBの前記SFNを受信するようにさらに構成されており、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のeNBの前記SFNを用いる正常動作を実施し、前記第1のeNBへハンドオーバ完了メッセージの送信を開始するようにさらに構成されていることを特徴とするWTRU。
【請求項6】
前記第1のeNBの前記SFNを要求されない範囲まで実施される前記ハンドオーバ、デフォルトの動作を前記WTRUに実施させることを特徴とする請求項5に記載のWTRU。
【請求項7】
前記第1のeNBの前記SFNを要求されない範囲まで前記ハンドオーバを実施することは、レイヤ1(L1)フィードバックを無効にすることをさらに含み、前記第1のeNBの前記SFNを用いる前記正常動作をさらに実施することは、L1フィードバックを有効にすることを含むことを特徴とする請求項5に記載のWTRU。
【請求項8】
前記第1のeNBの前記SFNを要求されない範囲まで前記ハンドオーバを実施することは、間欠受信(DRX)を無効にすることをさらに含み、前記第1のeNBのSFNを用いる前記正常動作をさらに実施することは、DRXを有効にすることを含むことを特徴とする請求項5に記載のWTRU。
【請求項9】
前記第1のeNBの前記SFNを用いる前記正常動作をさらに実施することは、SPSを有効にすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のeNBの前記SFNを用いる前記正常動作をさらに実施することは、SPSを有効にすることを含むことを特徴とする請求項5に記載のWTRU。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project)は、改善されたスペクトル効率およびより高速なユーザ体験を提供するために、新しい技術、新しいネットワークアーキテクチャ、新しい構成、および、新しいアプリケーションかつサービスを無線ネットワークに持ち込むLTE(Long Term Evolution)を開始した。
【0003】
無線送受信ユニット(WTRU)は、セル内の単一のeノードB(eNB)と継続的に通信することができない。WTRUが最初のセルとの通信から2番目のセルへ移動する場合、2つのセル間の切り替え処理は「ハンドオーバ」として知られている。LTEネットワークでは、WTRUは、WTRUが切り替える元のセル内のeNBであるソースeNBと、WTRUが切り替える先のセル内のeNBであるターゲットeNBとの間のハンドオーバを、通信リンクの性能にはほとんどあるいは全く影響なく行うことができるはずである。
【0004】
LTEネットワークのハンドオーバ処理のいくつかの段階では、WTRUは、ハンドオーバが円滑に行われるために、ターゲットeNBに関する情報を取得する必要がある。WTRUがターゲットeNBに関する情報を取得するための一つの方法は、WTRUがブロードキャストチャネル(BCH)を読み取ることであり、BCHは、BCHを送信しているeNBに関する情報を伝送する共通のダウンリンク制御チャネルである。情報は、プライマリブロードキャストチャネル(P-BCH)または個別ブロードキャストチャネル(D-BCH)上にあり得る。さらに具体的には、ターゲットeNBに関連する固有の情報を含むマスター情報ブロック(MIB)は、P-BCHで送信される。他の情報を含む多数のシステム情報ブロック(SIBs)は、D-BCHで送信される。WTRUは、各チャネルに割り当てられた比較的長い送信時間間隔(TTI)のために、それらのダウンリンクチャネルを読み取るのにかなり多くの時間を使う必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
3GPP(Third Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)同期ネットワークでは、無線送受信ユニット(WTRU)は、ターゲットセルの専用プリアンブルを送信する前にシステムフレーム番号(SFN)を取得するために、プライマリブロードキャストチャネル(P-BCH)を読み取ることなく、ターゲットセルへのハングオーバを行うことができる。しかし、WTRUは、ターゲットセルで正常動作を行うためのハンドオーバの後に、SFNを知る必要がある。具体的には、間欠受信(DRX)および動的ブロードキャストチャネル(D-BCH)受信は、WTRUがSFNの知識を有していることを必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ハンドオーバの時間を短縮するための方法および装置が開示される。このことが、ハンドオーバのコマンドでセルに固有の情報を送信することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
添付の図面と共に例示として与えられる以下の説明から、より詳細に理解される。
図1】一の請求項に従う複数のWTRUおよびeNBを含む例示的な無線通信システムを示す図である。
図2】一の請求項に従う図1のWTRUおよびeNBの機能ブロック図である。
図3】一の請求項に従うハンドオーバ処理の信号図である。
図4】他の請求項に従うハンドオーバ処理の信号図である。
図5】別の請求項に従うハンドオーバ処理の信号図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下を参照するとき、「無線送信/受信ユニット(WTRU)」という用語は、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、または、無線環境において動作可能な他の任意のタイプのユーザデバイスを含むが、それらに限定されない。以下で参照するとき、「基地局」という用語は、ノード−B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または、無線環境において動作可能な他の任意のタイプのインターフェースデバイスを含むが、それらに限定されない。
【0009】
図1は、複数のWTRU110および1つのeNB120を含む無線通信システム100を示している。図1に示すように、複数のWTRU110は、eNB120と通信をする。3つのWTRU110および1つのeNB120が図1に示されているが、無線通信システム100では無線および有線デバイスを任意に組み合わせてもよいことに留意されるべきである。
【0010】
図2は、図1の無線通信システム100のWTRU110および基地局120の機能ブロック図である。図1に示したように、WTRU110は、eNB120と通信する。WTRU110は、例えばブロードキャストチャネルなどのダウンリンク通信チャネル上でメッセージを受信するように構成される。eNB120は送信するように構成され、WTRU110はブロードキャストチャネル(BCH)上で信号を受信して監視するように構成される。WTRU110は、例えばランダムアクセスチャネル(RACH)などのアップリンクチャネル上で送信することができる。WTRU110は、無線リソース制御(RRC)メッセージおよびレイヤ1(L1)メッセージを送信しかつ受信するように構成される。
【0011】
典型的なWTRUで見出されるコンポーネントに加えて、WTRU110は、プロセッサ215、受信機216、送信機217およびアンテナ218を備える。WTRU110は、LCDあるいはLEDスクリーン、タッチスクリーン、キーボード、タッチペン、または、他の任意の典型的な入力/出力デバイスに限定されないが、ユーザインターフェース221も備えるようにしてよい。WTRU110は、(USB)ポート、シリアルポートおよび同類のものなど、他のデバイスへのインターフェース220のほかに、揮発性および不揮発性の両方のメモリ219も備えるようにしてよい。受信機216および送信機217は、プロセッサ215と通信する。アンテナ218は、無線データの送信および受信を容易にするために、受信機216および送信機217の両方と通信する。
【0012】
典型的なeNBで見出されるコンポーネントに加えて、eNB120は、プロセッサ225、受信機226、送信機227およびアンテナ228を備える。受信機226および送信機227は、プロセッサ225と通信する。アンテナ228は、無線データの送信および受信を容易にするために、受信機226および送信機227と通信する。
【0013】
ハンドオーバの中断時間は、WTRUがハンドオーバのコマンドを受信する時間と、WTRUがターゲットセルとの無線リソース制御(RRC)の再構成を完了する時間、すなわち、WTRUがターゲットセル内でデータの送受信を再開するときとの差として定義される。WTRUがデータ送信および間欠受信(DRX)などの正常動作を行うために、例えば、ターゲットセルでは、WTRUは、ターゲットセルのP-BCHおよびD-BCHで伝送されるセルに固有のシステム情報を取得することができる。しかし、40msの送信時間間隔(TTI)で4回繰り返されるP-BCHの読み取り、および、80,160,320msのスケジュール単位でのD-BCHの読み取りは、ハンドオーバの中断時間を増やすことになる。
【0014】
ハンドオーバの処理中にWTRUによって受信される信号のフォーマットは、ハンドオーバの中断時間を短縮するのに役立つ。一般にP-BCHおよびD-BCHで伝送されるターゲットセルのためのセルに固有のシステム情報は、ハンドオーバ処理に不可欠である他のダウンリンク信号でWTRUに送信される。このことは、ハンドオーバの中断を回避することを可能にする。
【0015】
ハンドオーバの処理中にWTRUによって受信されるターゲットセルに固有の情報は、以下を含めることができる。
a.ダウンリンクのシステム帯域幅、
b.物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)情報、
c.PCFICH期間やPHICHリソースサイズなどの物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)情報、
d.リファレンス信号の送信電力のシグナリング、および、他のデータ/制御サブキャリアへのリファレンス信号の電力スケーリング、
e.ランダムアクセスチャネル(RACH)構成、
i.ターゲットセル内のハンドオーバWTRUのために予約された専用プリアンブルに関する情報、および、
ii.同期と非同期の両方のネットワークのための専用プリアンブルの有効タイマ
f.競合ベースRACH情報(オプション)、
g.アップリンクリファレンス信号のための情報(周波数ホッピング)、
h.リファレンス信号を発するための情報(場所)、
i.物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リファレンス信号(RS)連続ホッピング、
j.物理アップ共有チャネル(PUSCH)ホッピング、すなわち、セルに固有のベース上の2つのホッピングモード(サブフレーム間とサブフレーム内、または、サブフレーム間)のセミスタティック(semi−static)構成、
k.アップリンク電力制御パラメータ、
l.ターゲットセル内のDRX関連パラメータ
m.ターゲットセル内の新しいDRXサイクルの開始時間、
n.システムフレーム番号(SFN)、
o.ターゲットセル内の完全SFN(Full SFN)、
p.ソースとターゲットセルとの間のSFNの差
q.セル検索中にWTRUによって無分別に検出され得るeNBの送信アンテナ数
r.多数のブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS)単一周波数番号(MBSFN)関連パラメータ、および、
s.近隣セルのリスト
情報は、ターゲットセルによってハンドオーバ要求承認メッセージでソースセルに提供することが可能になる。WTRUは、ソースeNBからのダウンリンク信号でこの情報を取得することが可能になる。The WTRU may obtain this information in downlink signals from the source eNB.
また、ネットワークまたはeNBは、イントラE-UTRA(intra-Evolved Terrestrial Radio Access)ハンドオーバのための1つまたは複数の一組の「デフォルト」値を有するハンドオーバパラメータを定義することができる。ハンドオーバでは、ターゲットセルeNBは、どの一組の値が、WTRUによってハンドオーバのために使用することができるかを決定し、実際の値を指定せずに、一組のハンドオーバパラメータ値のインデックスを送ることができる。これは、コンパクトなシグナリングを可能にする。
【0016】
また、特別なシステム情報ブロック(SIB)のフォーマットは、上述したプロパティを含む、予め定義されたハンドオーバパラメータ値を定義することができる。値は、特定の地上波公共移動通信ネットワーク(PLMN:public land mobile Network)と関連する可能性がある。ネットワーク/サービスプロバイダは、WTRUがハンドオーバの前に取得するため、1つまたは複数の一組の値になり得る必要なハンドオーバ値を予め定義することができる。PLMNは、SIBをブロードキャストする複数のeNBで実現することができる。ハンドオーバのコマンドは、ターゲットセルへのハンドオーバパラメータのために、インデックス、セット内の1つをWTRUに渡すことができる。
【0017】
WTRUは、RRC再構成完了メッセージ(RRC_reconfiguration_completeメッセージ)あるいはRRC測定報告メッセージ(RRC_measurement_reportメッセージ)などのアップリンクメッセージ中でネットワークへ、ハンドオーバパラメータを取得したことまたはハンドオーバパラメータを含むSIBを取得したことを示すまたは報告することができる。取得の確認は、例えばメッセージで単一のビットとすることが可能である。
【0018】
ネットワークは、ハンドオーバパラメータ値がハンドオーバのコマンドでWTRUへ送信されるように決定することができる。完全な一組の値が使用され、または、デフォルト値セットへのインデックスが使用されることになる。また、1組の予め定義された値セットへのインデックスがeNBによってSIBブロードキャストで送信されることになる。
【0019】
図3は、一の請求項に従うハンドオーバ300の信号図を示している。WTRU302は、測定結果308をソースeNB304へ送る。測定に基づいて、ソースeNB304は、ハンドオーバ要求310をターゲットeNB306へ送る。ターゲットeNB306は、ハンドオーバ要求了承メッセージ312をソースeNB304に返す。ハンドオーバ要求了承メッセージ312は、上述したターゲットeNB306に固有の情報を含む。
【0020】
ハンドオーバ処理300は、ソースeNB304がターゲットセルに固有の情報を伝送するハンドオーバのコマンド314をWTRU302へ送ることに続く。WTRU302は、RACHプリアンブル316、RACHレスポンス318およびハンドオーバ完了コマンド320をやりとりすることによって、ターゲットeNB306と直接通信する。次に正常動作322が、WTRU302とターゲットeNB306との間で行われる。
【0021】
図4は、他の請求項に従うハンドオーバ処理の信号図を示している。図3の処理300と同様に、WTRU402は、測定結果408をソースeNB404へ送る。測定に基づいて、ソースeNB404は、ハンドオーバ要求410をターゲットeNB406へ送る。ターゲットeNB406は、ハンドオーバ要求了承メッセージ412をソースeNB404に戻す。ハンドオーバ要求了承メッセージ412は、上述したターゲットeNB306に固有の情報を含む。
【0022】
次にWTRUは、P-BCHおよびD-BCHで信号の受信および処理416を開始することができる。P-BCHおよびD-BCHの受信および処理416は、WTRUがRACHプリアンブル418を送信する前に開始するようにしてよい。P-BCHおよびD-BCHの受信416のためにWTRUによって使用される物理リソースは、RACH応答420などのeNBメッセージを受信するために使用されるWTRUのものと異なる。したがって、WTRU402は、P-BCHおよびD-BCH416と、RACHメッセージ(図示せず)とを同時に受信して処理することができる。WTRU402は、ターゲットeNB406にハンドオーバ完了メッセージを送る。
【0023】
ターゲットeNB406は、WTRU402が、Kサブフレーム426の後に、ターゲットeNB SFN、P-BCHおよびD-BCHを取得したと決定することが可能である。KはM+Nと等しく、ここではMはP-BCH TIIの番号、NはD-BCH期間の番号である。例えば、M=4であれば、最初のRACH専用プリアンブルがWTRU402からターゲットeNB406によって受信された後160msに相当し、ハンドオーバのコマンド414がWTRU402によって受信された後にWTRU402のために開始する正常動作のための時間と等しい。
【0024】
WTRU402がターゲットeNB SFNを取得する期間が、P-BCHおよびD-BCH情報期間(Kサブフレーム)より短い可能性がある。しかし、KサブフレームがWTRU402によって受信されるまでは、たとえWTRU402がSFNを取得したとしても、正常動作424は、WTRU402のためにeNB406によって開始することができない。これらの正常動作424は以下を含むが、それらに限定されない。
a.DRXサイクル、
b.レベル1(L1)フィードバック、
c.動的および半永続的なデータ送信/受信、および、
d.タイミング整合(Timing alignment)
Kサブフレームに先立って、WTRU402がターゲットeNB SFNを取得しなかった場合、WTRU402がSFNおよび/またはBCH情報を取得するまで、動作のデフォルトモードがターゲットeNB406で適用される可能性がある。例えば、DRX動作が停止されて、L1フィードバックが生成されないかそれとも無視されない可能性がある。WTRU402は、SFNおよび/またはBCH情報が取得されたこと、および正常動作が再会されたことをターゲットeNB406に通知するために、明示または黙示のシグナリングを行うことができる。
【0025】
また、WTRU402がターゲットeNB SFNおよびP-BCHの受信に失敗してKサブフレーム426の後にP-BCHのタイミング検出に完全に失敗した場合は、その後に、WTRU402は、無線リンクの障害が発生したことを決定することができる。次にWTRU402は、無線リンク回復処理(図示せず)を開始することができる。
【0026】
図5は、別の請求項に従うハンドオーバ処理500の信号図を示している。図3および図4の処理300および図4の処理400と同様に、WTRU502は、測定結果508をターゲットeNB506に送る。測定に基づいて、ソースeNB504は、ハンドオーバ要求510をターゲットeNB506に送る。ターゲットeNB506は、ハンドオーバ要求了承メッセージ512をソースeNB504に返送する。ハンドオーバ要求了承メッセージ512は、上述したターゲットeNB506に固有の情報を含む。
【0027】
WTRU502は、RACHプリアンブル516をターゲットeNB506に送る。ターゲットeNB506は、RACH応答メッセージ518を送る。次に、WTRU502は、ハンドオーバ完了メッセージ520をターゲットeNB524に送る。次にWTRU502は、P-BCHおよびD-BCHでの信号の受信および処理522を開始する。P-BCHおよびD-BCH信号の受信522は、WTRU502がハンドオーバ完了520メッセージを送信した後に開始する。いったんWTRU502がP-BCHおよびD-BCH信号522を取得すると、WTRU502は、正常動作524を再開することができる。
【0028】
(実施形態)
1.無線送受信ユニット(WTRU)におけるハンドオーバの方法であって、ハンドオーバ要求を送信すること、および、1組のハンドオーバ信号の一つを受信することを含み、前記1組のハンドオーバ信号の一つはさらに、1組のハンドオーバ信号がハンドオーバ処理の一部であることを条件に、ターゲットeノードB(eNB)に固有の構成情報を含む方法。
【0029】
2.前記ターゲットeNBに固有の情報は、前記ターゲットeNBのシステムフレーム番号(SFN)を含む実施形態1に記載の方法。
【0030】
3.前記SFNに基づいてポスト-ハンドオーバ(post−handover)の間欠受信(DRX)サイクルを決定する前記WTRUをさらに含む実施形態1または2に記載の方法。
【0031】
4.ランダムアクセスチャネル(RACH)手順を実行し、かつ、同時にブロードキャストチャネルを受信して処理する前記WTRUをさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0032】
5.ランダムアクセスチャネル手順を実行し、かつ、ブロードキャストチャネルを受信して処理する前記WTRUをさらに含む実施形態2ないし4のいずれか1つに記載の方法。
【0033】
6.無線送受信ユニット(WTRU)におけるハンドオーバの方法であって、測定結果を送信すること、前記測定結果に基づいてハンドオーバのコマンドを受信すること、ブロードキャストチャネルを受信して処理しながらランダムアクセス手順を実行すること、および、ハンドオーバを完了することを含み、前記ハンドオーバのコマンドは、ターゲットeノードBに関する固有の情報を含み、前記固有の情報として、前記ターゲットeノードBのシステムフレーム番号を有する方法。
【0034】
7.前記固有の情報は、完全な1組の値である実施形態6に記載の方法。
【0035】
8.前記固有の情報は、1組の値へのインデックスを含む実施形態6に記載の方法。
【0036】
9.前記固有の情報は、1組の予め定義された値である実施形態6に記載の方法。
【0037】
10.無線送受信ユニット(WTRU)におけるハンドオーバの方法であって、測定結果を送信すること、前記測定結果に基づいてハンドオーバのコマンドを受信すること、ランダムアクセス手順を実行すること、ハンドオーバを完了すること、および、ブロードキャストチャネルを受信して処理することを含み、前記ハンドオーバのコマンドは、ターゲットeノードBに関する固有の情報を含み、前記固有の情報として、前記ターゲットeノードBのシステムフレーム番号を有する方法。
【0038】
11.前記固有の情報は、完全な1組の値である実施形態10に記載の方法。
【0039】
12.前記固有の情報は、1組の値へのインデックスを含む実施形態10に記載の方法。
【0040】
13.前記固有の情報は、1組の予め定義された値である実施形態10に記載の方法。
【0041】
14.ハンドオーバを実行するように構成される無線送受信ユニット(WTRU)であって、ハンドオーバ要求を送信するように構成される送信機、および、ハンドオーバのコマンドを受信するように構成される受信機を備え、前記ハンドオーバのコマンドはさらに、ターゲットeノードB(eNB)に固有の構成情報を含むWTRU。
【0042】
15.前記ターゲットeNBに固有の情報は、前記ターゲットeNBのシステムフレーム番号(SFN)を含む実施形態14に記載のWTRU。
【0043】
16.前記SFNに基づいてポストハンドオーバ(post−handover)の間欠受信(DRX)サイクルを決定するように構成されるプロセッサをさらに含む実施形態14または15に記載のWTRU。
【0044】
17.前記WTRUはさらに、ブロードキャストチャネルを受信して処理しながらランダムアクセスチャネル(RACH)手順を実行するように構成される実施形態15または16に記載のWTRU。
【0045】
18.無線送受信ユニット(WTRU)であって、測定結果を送信するように構成される送信機、前記測定結果に基づいてハンドオーバのコマンドを受信するように構成される受信機、前記受信機が受信する間にランダムアクセス手順を実行するように構成されるプロセッサを備え、前記プロセッサはさらに、ブロードキャストチャネルを処理しており、前記プロセッサはさらに、ハンドオーバを完了するように構成され、前記ハンドオーバのコマンドは、ターゲットeノードBに関する固有の情報を含み、前記固有の情報として、前記ターゲットeノードBのシステムフレーム番号を有するWTRU。
【0046】
19.前記固有の情報は、完全な1組の値である実施形態18に記載のWTRU。
【0047】
20.前記固有の情報は、1組の値へのインデックスを有する実施形態18に記載のWTRU。
【0048】
21.前記固有の情報は、1組の予め定義された値である実施形態18に記載のWTRU。
【0049】
上記では特徴および要素は特定の組み合わせで説明されたが、各特徴または要素は、他の特徴および要素を伴わずに単独で使用することができる、または、他の特徴および要素を伴うあるいは伴わない様々な組み合わせで使用することができる。提供される方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行されるコンピュータ読取り可能な記憶媒体に含まれるコンピュータプログラム、ソフトウェアまたはファームウェアで実施することができる。コンピュータ読取り可能な記憶媒体の例としては、ROM(リードオンメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクや着脱可能なディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、CD−ROMディスクおよびDVD(デジタル多用途ディスク)などの光媒体を含む。
【0050】
適切なプロセッサは、例を挙げれば、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)回路、他の任意のタイプのIC(集積回路)、および/または状態機械を含む。
【0051】
ソフトウェアと連携するプロセッサは、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、または、任意のホストコンピュータにおいて使用される無線周波数トランシーバを実施するために使用され得る。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、ビデオフォン、スピーカフォン、バイブレーションデバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)無線ユニット、LCD(液晶表示)ディスプレイユニット、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)モジュールまたはUWB(ウルトラワイドバンド)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施されるモジュールとともに使用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5