特許第5806268号(P5806268)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5806268
(24)【登録日】2015年9月11日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】駆動信号を生成するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   F04B 49/06 20060101AFI20151021BHJP
   B67D 1/10 20060101ALI20151021BHJP
   B67D 1/12 20060101ALI20151021BHJP
【FI】
   F04B49/06 321Z
   B67D1/10
   B67D1/12
【請求項の数】1
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-193344(P2013-193344)
(22)【出願日】2013年9月18日
(62)【分割の表示】特願2010-524198(P2010-524198)の分割
【原出願日】2008年9月5日
(65)【公開番号】特開2014-40832(P2014-40832A)
(43)【公開日】2014年3月6日
【審査請求日】2013年10月17日
(31)【優先権主張番号】11/851,344
(32)【優先日】2007年9月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594010009
【氏名又は名称】デカ・プロダクツ・リミテッド・パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100071010
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 行造
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【弁理士】
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100138438
【弁理士】
【氏名又は名称】尾首 亘聰
(74)【代理人】
【識別番号】100138519
【弁理士】
【氏名又は名称】奥谷 雅子
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161539
【弁理士】
【氏名又は名称】武山 美子
(72)【発明者】
【氏名】ビーバス、ラッセル・ハーバート
(72)【発明者】
【氏名】ダットロ、ジェイムズ・ジェイソン
【審査官】 所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−179194(JP,A)
【文献】 特開2003−063597(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0060226(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 49/06
B67D 1/10
B67D 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高度の種類や特注の飲料を製造できる飲料ディスペンサ・システムであって:
前記飲料ディスペンサ・システムのオペレーションをコントロールする1つ以上のコントロール・プロセスを実行するコントロールロジック・サブシステムと;
前記飲料ディスペンサ・システムのオペレーションをコントロールする1つ以上のコントロール・プロセスを記憶する記憶サブシステムと;
前記コントロールロジック・サブシテムから送られる信号に基づき、前記飲料ディスペンサ・システムで飲料を作るときに急速に用いられる消耗品を供給する高容量原料サブシステムと;
前記コントロールロジック・サブシテムから送られる信号に基づき、前記飲料ディスペンサ・システムで飲料を作るときに使用する微量原料を供給する微量原料サブシステムと;
前記コントロールロジック・サブシテムから送られる信号に基づき、前記高容量原料サブシステムから供給される前記消耗品と前記微量原料サブシステムから供給される前記微量原料から飲料を容器に提供する配管/コントロール・サブシステムと;
ユーザが前記飲料ディスペンサ・システムで製造する飲料を選択できるようにするユーザインターフェース・サブシステムとを備え
前記コントロールロジック・サブシテムは、
規定電位を有するPMW駆動信号を規定し、前記PMW駆動信号は、ポンプアセンブリの流量を、少なくとも部分的に制御する第1のデューティーサイクルを規定する複数の「オン」部分と複数の「オフ」部分を有し、
PMW駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部をパルス幅変調し、PMW駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部に第2のデューティーサイクルを規定し、前記第2のデューティーサイクルは、前記ポンプアセンブリに作用する規定電位の割合を少なくとも部分的に制御し、第2のデューティーサイクルの流量を減少する;
飲料ディスペンサ・システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
この出願は、2007年9月6日出願で、「SYSTEM AND METHOD FOR GENERATING A DRIVE SIGNAL」という名称の米国特許出願第11/851,344号に基づく優先権を主張し、本書に当該米国特許出願のすべてを参照して組み込む。
【0002】
[技術分野]
本開示は、ディスペンサ(液体定量吐出装置)に関し、より詳細には、食品ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0003】
飲料ディスペンサは、典型的には、1種または複数種の濃縮シロップ(たとえば、コーラのフレーバと甘味料)を水(たとえば炭酸水または非炭酸水)と混ぜて、ソフトドリンクを形成する。残念なことに、特定の飲料ディスペンサで提供されるソフトドリンクの種類は、通常機械的に配管されて設定が変更できない、飲料ディスペンサ内の内部配管により限定される。
【0004】
したがって、典型的な飲料ディスペンサは、濃縮コーラシロップの容器、濃縮レモンライムシロップの容器、ルートビアシロップの容器、水入口(すなわち、都市水道水供給に接続される)および炭酸飲料用カーボネータ(たとえば、非炭酸都市水道水を炭酸水に変えるもの)を含むであろう。
【0005】
残念ながら、そのような飲料ディスペンサは、複数種類の製品/特注製品の供給という点では、ほとんど利便性がない。さらに、そのような飲料ディスペンサの内部配管は機械的に配管されることが多く、内部の電子機器も機械的に配線されることが多いので、飲料選択に関して高度の種類/特注を提供する性能が犠牲にされることが多い。
【発明の概要】
【0006】
第1の実施において、方法は、規定電位を有するPWM駆動信号を規定することを含む。PWM駆動信号は、ポンプアセンブリの流量を、少なくとも部分的に、制御するために第1のデューティーサイクルを規定する複数の「オン」部分と複数の「オフ」部分とを有する。PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部は、パルス幅変調されて、PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部に対する第2のデューティーサイクルを規定する。第2のデューティーサイクルは、少なくとも部分的に、ポンプアセンブリに作用する規定電位の割合を制御する。
【0007】
以下の特徴の1つ以上が含まれてもよい。ポンプアセンブリはソレノイド・ピストンポンプでよい。ポンプアセンブリは飲料ディスペンサ・システム中で使用するように構成される。
【0008】
ポンプアセンブリは、製品容器に着脱可能に係合するように構成される。ポンプアセンブリは製品モジュール・アセンブリに固く結合されてもよい。規定電位は28VDCでよい。
【0009】
PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも1つは、ほぼ15ミリ秒の間隔を有する。PWM駆動信号の「オフ」部分の少なくとも1つは、15〜185ミリ秒の範囲の間隔を有する。第2のデューティーサイクルは50〜100%の範囲内となる。
【0010】
別の実施においては、製品としてのコンピュータプログラムは、コンピュータ可読媒体に備わり、コンピュータ可読媒体はその中に複数の命令を記憶している。プロセッサで実行されると、その命令によりプロセッサは、規定電位を有するPWM駆動信号を規定することを含むオペレーションを実施する。PWM駆動信号は複数の「オン」部分と複数の「オフ」部分とを有し、それらはポンプアセンブの流量を、少なくとも部分的に、制御する第1のデューティーサイクルを規定する。PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部は、パルス幅変調され、PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部に第2のデューティーサイクルを規定する。第2のデューティーサイクルは、ポンプアセンブリに作用する規定電位の割合を少なくとも部分的に、制御する。
【0011】
以下の特徴の1つ以上が含まれてもよい。ポンプアセンブリはソレノイド・ピストンポンプでよい。ポンプアセンブリは飲料ディスペンサ・システム中で使用するように構成される。
【0012】
PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも1つは、ほぼ15ミリ秒の間隔を有する。PWM駆動信号の「オフ」部分の少なくとも1つは、15〜185ミリ秒の範囲の間隔を有する。第2のデューティーサイクルは50〜100%の範囲内となる。
【0013】
別の実施においては、方法は、規定電位を有するPWM駆動信号を規定することを含む。PWM駆動信号は複数の「オン」部分と複数の「オフ」部分とを有し、それらは、飲料ディスペンサ・システム内に含まれるポンプアセンブの流量を、少なくとも部分的に、制御する第1のデューティーサイクルを規定する。PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部は、パルス幅変調され、PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部に第2のデューティーサイクルを規定する。第2のデューティーサイクルは、ポンプアセンブリに作用する規定電位の割合を少なくとも部分的に、制御する。
【0014】
以下の特徴の1つ以上が含まれてもよい。ポンプアセンブリはソレノイド・ピストンポンプでよい。ポンプアセンブリは、製品容器に着脱可能に係合するように構成される。ポンプアセンブリは製品モジュール・アセンブリに固く結合されてもよい。PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも1つは、ほぼ15ミリ秒の間隔を有する。PWM駆動信号の「オフ」部分の少なくとも1つは、15〜185ミリ秒の範囲の間隔を有する。第2のデューティーサイクルは50〜100%の範囲内となる。
【0015】
1つ以上の実施の詳細が、添付の図面と以下の記載で説明される。他の特徴や利点は、以下の記載、図面および請求項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、飲料ディスペンサ・システムの線図である。
図2図2は、図1の飲料ディスペンサ・システム内に含まれるコントロールロジック・サブシステムの線図である。
図3図3は、図1の飲料ディスペンサ・システム内に含まれる高容量原料サブシステムの線図である。
図4A図4Aは、図1の飲料ディスペンサ・システム内に含まれる微量原料サブシステムの線図である。
図4B図4Bは、図2のコントロールロジック・サブシステムにより実行されるプロセスのフローチャートである。
図4C図4Cは、図4Aの微量原料サブシステム内に含まれるポンプアセンブリに作用する駆動信号の線図である。
図5図5は、図1の飲料ディスペンサ・システム内に含まれる配管/コントロール・サブシステムの線図である。
図6図6は、図1の飲料ディスペンサ・システム内に含まれるユーザインターフェース・サブシステムの線図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
種々の図面中の類似の参照符号は、類似の要素を示す。
【0018】
図1を参照すると、飲料ディスペンサ・システム10の一般化した図が示され、飲料ディスペンサ・システム10は複数のサブシステム、すなわち、記憶サブシステム12、コントロールロジック・サブシステム14、高容量原料サブシステム16、微量原料サブシステム18、配管/コントロール・サブシステム20、ユーザインターフェース・サブシステム22およびノズル24を含んで示されている。上記のサブシステム12、14、16、18、20、22のそれぞれは、以下により詳細に説明される。
【0019】
飲料ディスペンサ・システム10の使用中、ユーザインターフェース・サブシステム22を使ってユーザ26は、(容器30へ)注入する特定の飲料28を選択できる。ユーザインターフェース・サブシステム22を介して、ユーザ26はその飲料の含有物の1つ以上のオプションを選択できる。たとえば、オプションには、1種以上のフレーバ(たとえば、レモン・フレーバ、ライム・フレーバ、チョコレート・フレーバ、バニラ・フレーバ)の飲料物への追加、1種以上の栄養補助食品(たとえば、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB、ビタミンB12、亜鉛)の飲料物への追加、1種以上の別の飲料物(たとえば、コーヒー、ミルク、レモネード、アイスティー)の飲料物への追加、および1種以上の別の食品(たとえば、アイスクリーム)の飲料物への追加が含まれるが、これらには限定されない。
【0020】
ユーザインターフェース・サブシステム22を介して、ユーザ26が適当な選択をすると、ユーザインターフェース・サブシステム22は、コントロールロジック・サブシテム14へ適当なデータ信号を(データバス32経由で)送る。コントロールロジック・サブシテム14はこれらのデータ信号を処理し、記憶サブシテム12に保持された複数のレシピ36から選ばれた1つ以上のレシピを(データバス34経由で)読み出す。記憶サブシテム12からレシピを読み出すと、コントロールロジック・サブシテム14は該レシピを処理し、適切なコントロール信号を(データバス38経由で)たとえば高容量原料サブシステム16、微量原料サブシステム18および配管/コントロール・サブシステム20に提供し、結果として飲料28(容器30に注入される)が製造される。
【0021】
図2をも参照すると、コントロールロジック・サブシテム14の線図が示される。コントロールロジック・サブシテム14は、マイクロプロセッサ100(たとえば、米国カリフォルニア州サンタクララのIntel社製のARM[登録商標]マイクロプロセッサ)、不揮発性メモリ(たとえば、読み出し専用メモリ102)、および、揮発性メモリ(たとえば、ランダムアクセス・メモリ104)を含み、それぞれは、1つ以上のデータ/システム・バス106、108経由で相互接続される。上記のように、ユーザインターフェース・サブシステム22はデータバス32経由でコントロールロジック・サブシテム14に接続される。
【0022】
コントロールロジック・サブシテム14はまた、飲料ディスペンサ・システム10に組み込まれる、たとえばアナログオーディオ信号をスピーカ112へ送るオーディオ・サブシステム110を含んでもよい。オーディオ・サブシステム110は、データ/システム・バス114経由でマイクロプロセッサ100に接続される。
【0023】
コントロールロジック・サブシテム14は、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムの例には、Microsoft Windows CE[登録商標]、Redhat Linux[登録商標]、Palm OS[登録商標]、または、装置に特有の(すなわち、特注の)オペレーティングシステムが含まれるが、これらには限定されない。
【0024】
記憶サブシテム12に記憶された、上記のオペレーティングシステムの命令セットやサブルーティンは、コントロールロジック・サブシテム14に組み込まれた1つ以上のプロセッサ(たとえば、マイクロプロセッサ100)と1つ以上のメモリ・アーキテクチャ(たとえば、読み取り専用メモリ102および/またはランダムアクセスメモリ104)で実行される。
【0025】
記憶サブシテム12には、たとえば、ハードディスクドライブ、光学式ドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、CF(すなわち、コンパクトフラッシュ)カード、SD(すなわち、セキュア・デジタル)カード、スマートメディア・カード、メモり・スティック、および、マルチメディア・カードを含む。
【0026】
上記のように、記憶サブシテム12は、データバス34経由でコントロールロジック・サブシテム14に接続される。コントロールロジック・サブシテム14はまた、マイクロプロセッサ100で与えられた信号を記憶システム12で有用なフォーマットに変換する記憶コントローラ116(想像線で示す)を含んでもよい。さらに、記憶コントローラ116は、記憶サブシテム12で与えられた信号をマイクロプロセッサ100で有用なフォーマットに変換してもよい。
【0027】
上述のように、高容量原料サブシステム16、微量原料サブシステム18および/または配管/コントロール・サブシステム20は、データバス38経由でコントロールロジック・サブシテム14に接続される。コントロールロジック・サブシテム14は、マイクロプロセッサ100で与えられた信号を高容量原料サブシステム16、微量原料サブシステム18および/または配管/コントロール・サブシステム20で有用なフォーマットに変換するバス・インターフェース118(想像線で示す)を含んでもよい。さらに、バス・インターフェース118は、高容量原料サブシステム16、微量原料サブシステム18および/または配管/コントロール・サブシステム20で与えられた信号をマイクロプロセッサ100で有用なフォーマットに変換してもよい。
【0028】
以下に詳細に説明するように、コントロールロジック・サブシテム14は、飲料ディスペンサ・システム10のオペレーションをコントロールする1つ以上のコントロール・プロセス120を実行してもよい。コントロール・プロセス120の命令セットやサブルーティンは、記憶サブシステム12に記憶され、コントロールロジック・サブシテム14に組み込まれる1つ以上のプロセッサ(たとえば、マイクロプロセッサ100)と1つ以上のメモリ・アーキテクチャ(たとえば、読み取り専用メモリ102および/またはランダムアクセスメモリ104)で実行されてもよい。
【0029】
図3をも参照すると、高容量原料サブシステム16と配管/コントロール・サブシステム20の線図が示される。高容量原料サブシステム16は、飲料28を作るときに急速に用いられる消耗品を収納する容器を含む。たとえば、高容量原料サブシステム16は、二酸化炭素供給150、水供給152および高果糖コーンシロップ供給(High Fructose Corn Syrup supply)154を含む。二酸化炭素供給150の例には、圧縮炭酸ガスのタンク(不図示)が含まれるが、これに限定されない。水供給152の例には、都市水供給(不図示)が含まれるが、これに限定されない。高果糖コーンシロップ供給154の例には、高濃縮高果糖コーンシロップのタンク(不図示)が含まれるが、これに限定されない。
【0030】
高容量原料サブシステム16は、炭酸ガス(二酸化炭素供給150で与えられる)と水(水供給152で与えられる)から炭酸水を製造する炭酸水製造装置156を含んでもよい。炭酸水158、水160および高果糖コーンシロップ162は、コールドプレート・アセンブリ164に供給される。コールドプレート・アセンブリ164は、炭酸水158、水160および高果糖コーンシロップ162を所望の供給温度(たとえば、4.4℃[40°F])に冷却するようになされる。
【0031】
炭酸水158、水160および高果糖コーンシロップ162を冷却するのに単一のコールドプレート164が示されるが、これは単に図示のためだけであり、他の構成も可能であり、開示を限定する意図ではない。たとえば、炭酸水158、水160および高果糖コーンシロップ162のそれぞれを冷却するために個別のコールドプレートを用いてもよい。冷却されると、冷却炭酸水164、冷却水166および冷却高果糖コーンシロップ168は、配管/コントロール・サブシステム20に供給される。
【0032】
図示のため、配管/コントロール・サブシステム20は3つの流量計測装置170、172、174を含んで示され、冷却炭酸水164、冷却水166および冷却高果糖コーンシロップ168(それぞれ)の容積を計測する。流量計測装置170、172、174は、フィードバック信号176、178、180(それぞれ)をフィードバックコントローラシステム182、184、186(それぞれ)に提供する。
【0033】
フィードバックコントローラシステム182、184、186(以下に詳細に説明する)は流量フィードバック信号176、178、180を所望の流量体積(冷却炭酸水164、冷却水166および冷却高果糖コーンシロップ168それぞれに対して規定される)と比較する。流量フィードバック信号176、178、180を処理すると、フィードバックコントローラシステム182、184、186(それぞれ)は、可変管路抵抗194、196、198(それぞれ)に供給される流量コントロール信号188、190、192(それぞれ)を生成する。可変管路抵抗194、196、198の例は、米国特許第5,755,683号(本書に参照して組み込む)、米国特許出願第11/559,792号(本書に参照して組み込む)および米国特許出願第11/851,276号(本書に参照して組み込む)に開示および請求項に記載されている。可変管路抵抗194、196、198は、管路206、208、210(それぞれ)を通過する冷却炭酸水164、冷却水166および冷却高果糖コーンシロップ168の流量を制御し、冷却炭酸水164、冷却水166および冷却高果糖コーンシロップ168はノズル24へそして(結果として)容器30へ提供される。
【0034】
管路206、208、210は、流量が所望されない/必要でないとき(たとえば搬送中、メンテナンス中および休止時間)管路206、208、210を流体が流れることを阻止するソレノイドバルブ200、202、204(それぞれ)を追加で含んでもよい。
【0035】
上記のように、図3は配管/コントロール・サブシステム20の図解を提供するに過ぎない。したがって、配管/コントロール・サブシステム20が図示されている方法は、他の構成も可能であり、本開示を限定する意図ではない。たとえば、フィードバックコントローラシステム182、184、186のいくつかの、または、全ての機能はコントロールロジック・サブシテム14に組み込まれてもよい。
【0036】
図4Aをも参照すると、微量原料サブシステム18および配管/コントロール・サブシステム20の上部線図が示される。微量原料サブシステム18は製品モジュール・アセンブリ250を含んでもよく、製品モジュール・アセンブリ250は1つ以上の製品容器252、254、256、258に着脱可能に係合するように構成され、製品容器252、254、256、258は、飲料28を作るときに使用する微量原料を貯留するように構成される。そのような微量原料の例は、コーラシロップの第1部分、コーラシロップの第2部分、ルートビアおよびアイスティーシロップを含むが、これらには限定されない。
【0037】
製品モジュール・アセンブリ250は、複数の製品容器252、254、256、258に着脱可能に係合するように構成されたスロット・アセンブリ260、262、264、266を含んでもよい。この特定の例では、製品モジュール・アセンブリ250は4つのスロット・アセンブリ(すなわち、スロット260、262、264、266)を含んで示され、よって、4製品モジュール・アセンブリと称される。1つ以上の製品容器252、254、256、258を製品モジュール・アセンブリ250内に配置するときには、製品容器(例えば、製品容器254)をスロット・アセンブリ(例えば、スロット・アセンブリ262)内へ矢印268方向にスライドする。
【0038】
図示のために、製品モジュール・アセンブリ250の各スロット・アセンブリはポンプアセンブリを含んで示される。たとえば、スロット・アセンブリ252はポンプアセンブリ270を含んで示され、スロット・アセンブリ262はポンプアセンブリ272を含んで示され、スロット・アセンブリ266はポンプアセンブリ276を含んで示される。
【0039】
ポンプアセンブリ270、272、274、276のそれぞれは、製品容器内に含まれる製品オリフィスに着脱可能に係合する入口を含む。たとえば、ポンプアセンブリ272は、製品容器254内に含まれる製品オリフィス280に着脱可能に係合するように構成された入口278を含むように示される。入口278および/または製品オリフィス280は1つ以上のOリング・アセンブリ(不図示)を含み、漏れ止めシールを容易にしてもよい。
【0040】
1つ以上のポンプアセンブリ270、272、274、276の例は、1つ以上のポンプアセンブリ270、272、274、276が駆動される度に規定の一定の流量を提供するソレノイドピストン・ポンプアセンブリを含むが、それには限定されない。そのようなポンプは、イタリア・パヴィアのULKA Costruzioni Elettromeccaniche社から市販されている。たとえば、ポンプアセンブリ(たとえばポンプアセンブリ274)がデータバス38経由でコントロールロジック・サブシテム14により駆動される度に、ポンプアセンブリは製品容器256内に含まれる1.00mLのルートビアシロップを提供する。
【0041】
ポンプアセンブリ270、272、274、276および種々のポンプ技術の他の例は、米国特許第4,808,161号(本書に参照して組み込む)、米国特許第4,826,482号(本書に参照して組み込む)、米国特許第4,976,162号(本書に参照して組み込む)、米国特許第5,088,515号(本書に参照して組み込む)、および、米国特許第5,350,357号(本書に参照して組み込む)に開示される。
【0042】
製品モジュール・アセンブリ250は、ブラケット・アセンブリ282に着脱可能に係合するように構成されてもよい。ブラケット・アセンブリ282は、飲料ディスペンサ・システム10の一部である(そしてその中に堅く固定されている)。ブラケット・アセンブリ282の例は、製品モジュール250と着脱可能に係合するように構成される飲料ディスペンサ・システム10内の棚を含むが、それには限定されない。たとえば、製品モジュール250は、ブラケット・アセンブリ282に組み込まれる相補的器具を着脱可能に係合するように構成される係合器具(たとえば、クリップ・アセンブリ、スロット・アセンブリ、ラッチ・アセンブリ、ピン・アセンブリ;不図示)を含む。
【0043】
配管/コントロール・サブシステム20は、ブラケット・アセンブリ282に堅く取り付けられたマニフォールド・アセンブリ284を含んでもよい。マニフォールド・アセンブリ284は、各ポンプアセンブリ270、272、274、276に組み込まれたポンプ・オリフィス(たとえば、ポンプ・オリフィス294、296、298、300)に着脱可能に係合するように構成された複数の入口286、288、290、292を含むように構成されてもよい。製品モジュール250をブラケット・アセンブリ282に配置すると、製品モジュール250は矢印302の方向に移動され、よって、入口286、288、290、292がポンプ・オリフィス294、296、298、300と着脱可能に係合する。入口286、288、290、292および/またはポンプ・オリフィス294、296、298、300は1つ以上のOリング・アセンブリを含み、漏れ止めシールを容易にしてもよい。
【0044】
マニフォールド・アセンブリ284は、チューブバンドル304と係合するように構成されてもよく、チューブバンドル304は、ノズル24に(直接または間接に)配管される。上記のように、高容量原料サブシステム16はまた、冷却炭酸水164、冷却水166および/または冷却高果糖コーンシロップ168の形で流体を(直接又は間接に)ノズル24に提供する。したがって、コントロールロジック・サブシテム14は、たとえば冷却炭酸水164、冷却水166、冷却高果糖コーンシロップ168の特定の量と種々の微量原料(たとえばコーラシロップの第1部分、コーラシロップの第2部分、ルートビアシロップおよびアイスティーシロップ)の量を(この特定の例では)制御するので、コントロールロジック・サブシテム14は飲料28の品質を正確にコントロールする。
【0045】
図4Bおよび4Cをも参照すると、上記のように、ポンプアセンブリ270、272、274、276の1つ以上は、(データバス38経由で)コントロールロジック・サブシテム14によりポンプアセンブリ270、272、274、276の1つ以上が駆動される度に規定の一定の量の流体を提供するソレノイドピストン・ポンプアセンブリでよい。さらに上記のように、コントロールロジック・サブシテム14は、飲料ディスペンサ・システム10の運転を制御する1つ以上のコントロール・プロセス120を実行してもよい。したがって、コントロールロジック・サブシテム14は、コントロールロジック・サブシテム14からデータバス38経由でポンプアセンブリ270、272、274、276に提供される駆動信号306を生成する駆動信号生成プロセス122を実行する。
【0046】
上記のように、ユーザインターフェース・サブシステム22を介して、ユーザ26が1つ以上の選択をすると、ユーザインターフェース・サブシステム22は適切なデータ信号を(データバス32経由で)コントロールロジック・サブシテム14に提供する。コントロールロジック・サブシテム14はこれらのデータ信号を処理し、記憶サブシテム12に保持された複数のレシピ36から選ばれた1つ以上のレシピを(データバス34経由で)読み出す。記憶サブシテム12からレシピを読み出すと、コントロールロジック・サブシテム14はレシピを処理し、適切なコントロール信号を(データバス38経由で)たとえば、高容量原料サブシステム16、微量原料サブシステム18および配管/コントロール・サブシステム20に提供し、(容器30に注入される)飲料28を製造する。したがって、ポンプアセンブリ270、272、274、276にて(データバス38経由で)受信したコントロール信号は、飲料28に含まれる微量原料の特定の量を規定してもよい。特に、ポンプアセンブリ270、272、274、276が、(上記のように)ポンプアセンブリの駆動される回数をコントロールすることにより、ポンプアセンブリが駆動される度に規定の一定の量の流体を提供する場合には、コントロールロジック・サブシテム14は、飲料28に含まれる流体量(たとえば微量原料)をコントロールできる。
【0047】
駆動信号306を生成するとき、駆動信号生成プロセス122は、規定電位を有するパルス幅変調された(すなわちPWM)駆動信号320を規定する(308)。そのような規定電位の例は、28VDCである。PWM駆動信号320は、ポンプアセンブリ(たとえば、ポンプアセンブリ270、272、274、276)の流量を、少なくとも部分的に、制御する第1のデューティーサイクルを規定する複数の「オン」部分(たとえば、部分322、部分324、部分326)と複数の「オフ」部分(たとえば、部分328、部分330)を含む。この特定の例では、「オン」部分の期間は「X」で、「オフ」部分の期間は「Y」である。「X」の代表的な値は約15ミリ秒を含むが、それには限定されない。「Y」の代表的な値は15〜185ミリ秒を含むが、それには限定されない。したがって、PWM駆動信号320のデューティーサイクルの例は、50.0%(すなわち、15ms/30ms)から7.5%(すなわち、15ms/200ms)である。したがって、ポンプアセンブリ(たとえば、ポンプアセンブリ270、272、274、276)が(上記のように)1.00mLのルートビアシロップを提供するのに15msのエネルギを必要とするなら、50.0%のデューティーサイクルは33.33mL/秒の流量を有するポンプアセンブリになる。しかし、7.5%にデューティーサイクルを調整することは、5.00mL/秒の流量を有するポンプアセンブリになる。したがって、PWM駆動信号320のデューティーサイクルを変化させることにより、ポンプアセンブリ(たとえば、ポンプアセンブリ270、272、274、276)の流量を変化させることができる。
【0048】
ある流体が他の流体より粘性が高いと、ある流体をポンプで送るのに余分なエネルギが必要となる。したがって、駆動信号生成プロセス122は、PWM駆動信号の「オン」部分の少なくとも一部をパルス幅変調し(310)、PWM駆動信号320の「オン」部分の少なくとも一部に第2のデューティーサイクルを規定し、よって駆動信号306を生成する。以下に説明するように、第2のデューティーサイクルは、ポンプアセンブリに作用する規定電位の割合を、少なくとも部分的に、制御する。
【0049】
たとえば、ポンプアセンブリ(たとえば、ポンプアセンブリ270、272、274、276)が低粘度の流体(たとえば、バニラ抽出液)をポンプで送るとする。上記のように、ポンプアセンブリがなすべき仕事量は、より粘性の高い流体(たとえば、ルートビアシロップ)をポンプで送り出すのに必要な仕事量より少ない。したがって、駆動信号生成プロセス122は、「オン」部分(たとえば、「オン」部分322、324、326)のデューティーサイクルをたとえば50%に低減し、よって、実効電圧を約14.0VDC(すなわち、28.0VDCの全電位の50%)に低減する。あるいは、より高い粘性を有する流体をポンプで送り出すときには、「オン」部分(たとえば、「オン」部分322、324、326)のデューティーサイクルを高くして、よって、実効電圧を約14.0VDCと28.0VDCの間に上昇させる。
【0050】
第2のパルス幅変調プロセスの結果生ずる「オン」部分の期間は、第1のパルス幅変調プロセスの結果生ずる「オン」部分の期間よりもかなり短い。たとえば、「オン」部分324は15ミリ秒の期間であり、(「オン」部分324内にある)「オン」部分332はこの図示の例では、15/16ミリ秒の期間を有して示される。
【0051】
図5をも参照すると、配管/コントロール・サブシステム20の線図が示される。以下に説明する配管/コントロール・サブシステムは飲料28に加えられる冷却炭酸水164の量をコントロールするのに用いられる配管/コントロール・システムに関するが、これは図解のためだけであり、他の構成も可能であり、本開示を限定する意図はない。たとえば、以下に説明する配管/コントロール・サブシステムは、飲料28に加えられる冷却水166および/または冷却高果糖コーンシロップ168の量をコントロールするのにも用いられる。
【0052】
上記のように、配管/コントロール・サブシステム20は流量計測装置170から流量フィードバック信号176を受信するフィードバックコントローラ・システム182を含んでもよい。フィードバックコントローラ・システム182は、流量フィードバック信号176を(コントロールロジック・サブシテム14にてデータバス経由で規定される)所望の流量容積と比較する。流量フィードバック信号176を処理すると、フィードバックコントローラ・システム182は、可変管路抵抗194に供給される流量コントロール信号188を生成する。
【0053】
フィードバックコントローラ・システム182は、軌道成形コントローラ(trajectory shaping controller)350、流量レギュレータ352、フィードフォワード・コントローラ354、単位遅延356、飽和コントローラ358およびステッパ・コントローラ360を含んでもよく、各々を以下に詳細に説明する。
【0054】
軌道成形コントローラ350は、コントロールロジック・サブシテム14からデータバス38経由でコントロール信号を受信するように構成される。コントロール信号は、配管/コントロール・サブシステム20が飲料28で使用される流体(この場合には、冷却炭酸水164)を供給すると仮定されるやり方の軌跡を規定する。しかし、コントロールロジック・サブシテム14により提供された軌跡は、たとえば流量コントローラ352で処理される前に修正される必要がある。たとえば、コントロールシステムは、複数の直線区間(すなわち、階段状変化を含む)で構成されたコントロール曲線の処理が困難な時間を有する傾向がある。たとえば、流量レギュレータ352は、コントロール曲線370が3つの顕著な直線区間、すなわち、区間372、区間374、区間3752からなるので、コントロール曲線370を処理するのが困難である。よって、変化点(たとえば変化点378、380)で、流量コントローラ352は特に(および配管/コントロール・サブシステム20も一般的に)、第1の流量から第2の流量へ瞬時に変化することが要求される。したがって、軌道成形コントローラ350は、コントロール曲線370にフィルタをかけて、第1の流量から第2の流量への瞬時の変化がもはや必要ではない、特に流量コントローラ352で(および配管/コントロール・サブシステム20で一般的に)より簡単に処理できる滑らかなコントロール曲線382を形成する。
【0055】
さらに、軌道成形コントローラ350は、ノズル24を充填前に濡らし、充填後にすすぐことを可能にする。特に、ノズル24が、シロップを添加する前に10mLの水で充填前に濡らされ、および/または、シロップの添加を止めると10mLの水で充填後のリンスをされる場合に、軌道成形コントローラ350は、充填前の濡らしおよび/または充填後のすすぎの間に加えられる水を、充填プロセス中にシロップの追加量を提供することにより相殺することもできる。特に、容器30が飲料28で充填されると、充填前すすぎ水は、初めには甘み不足の飲料28となし得る。すると、軌道成形コントローラ350は、必要流量以上でシロップを添加し、飲料28を甘み不足から、適切な甘さ、甘過ぎへと移行させる。しかし、適切な量のシロップが添加されると、充填後のすすぎプロセスにより水が追加され、飲料28が再度適切な甘さとなる。
【0056】
流量コントローラ352は、比例積分(PI)ループ・コントローラとして構成できる。流量コントローラ352は、フィードバックコントローラ・システム182により実施されるとして一般的にこれまでに説明した比較と処理を実施する。たとえば、流量コントローラ352は、流量計測装置170からのフィードバック信号176を受信するように構成される。流量コントローラ352は、流量フィードバック信号176を(コントロールロジック・サブシテム14により規定され、軌道成形コントローラ350により修正された)所望の流量容積と比較する。流量フィードバック信号176を処理すると、流量コントローラ352は、可変管路抵抗194に提供される流量コントロール信号188を生成する。
【0057】
フィードフォワード・コントローラ354は、可変管路抵抗194の最初の位置はどうあるべきかに関する「最適推定」判断を提供する。具体的には、規定された一定の圧力で可変管路抵抗が0.00mL/秒と120.00mL/秒の間の(冷却炭酸水164の)流量を有すると仮定する。さらに、容器30を飲料28で充填するときには40mL/秒の流量が所望されると仮定する。したがって、フィードフォワード・コントローラ354は、可変管路抵抗194が最初にその最大開度の(可変管路抵抗194が線形に動作すると仮定して)33.33%開くフィードフォワード信号を(フィードフォワード・ライン384に)提供する。
【0058】
フィードフォワード信号の値を決定するとき、フィードフォワード・コントローラ354は、実験的に作成され、種々の初期流量を提供する信号を規定する参照テーブル(不図示)を用いてもよい。そのような参照テーブルの例は、次の表を含むが、それには限定されない。
【表1】
【0059】
再度、容器30に飲料28を充填するときに40mL/秒の流量が所望されるものと仮定すると、フィードフォワード・コントローラ354は、上記の参照テーブルを用い、ステップモータに60.0度へのパルスを(フィードフォワードライン384を用いて)発する。
【0060】
単位遅延356は、そこを通じて前の段階の(可変管路抵抗194に提供された)コントロール信号を流量コントローラ352に提供するフィードバック・パスを形成する。
【0061】
飽和コントローラ358は、可変管路抵抗194が(ステッパ・コントローラ360により)最大流量にセットされているときにはフィードバックコントローラ・システム182(上記のように、PIループ・コントローラとして構成されてもよい)の積分コントロールを無効にするように構成され、よって、流量の行き過ぎやシステムの振動を減じてシステムの安定性を向上する。
【0062】
ステッパ・コントローラ360は、飽和コントローラ358により(ライン386に)提供される信号を可変管路抵抗194で有用な信号に変換するように構成されてもよい。可変管路抵抗194は、可変管路抵抗194のオリフィスサイズ(および、よって、流量)を調整するステッパ・モータを含んでもよい。したがって、コントロール信号188は、可変管路抵抗内のステッパ・モータをコントロールするように構成される。
【0063】
図6をも参照すると、ユーザインターフェース・サブシステム22の線図が示される。ユーザインターフェース・サブシステム2は、ユーザ26が飲料28に関する種々のオプションを選定できるようにするタッチスクリーン・インターフェース400を含んでもよい。たとえば、ユーザ26は(「ドリンクサイズ」カラム402を介して)飲料28のサイズを選定できる。選定可能なサイズの例は、「12オンス」、「10オンス」、「20オンス」、「24オンス」、「32オンス」、「48オンス」を含むが、これらには限定されない。
【0064】
ユーザ26は、(「ドリンクタイプ」カラム404を介して)飲料28のタイプを選定できる。選定できるタイプの例は、「コーラ」、「レモンライム」、「ルートビア」、「アイスティー」、「フルーツパンチ」を含むが、これらには限定されない。
【0065】
ユーザ26は、(「添加物」カラム406を介して)飲料28に含まれる1つ以上のフレーバ/製品を選定できる。選定できる添加物の例は、「チェリーフレーバ」、「レモンフレーバ」、「チョコレートフレーバ」、「コーヒーフレーバ」、「アイスクリーム」を含むが、これらには限定されない。
【0066】
さらに、ユーザ26は、(「栄養補助食品」カラム408を介して)飲料28に含まれる1つ以上の栄養補助食品を選定できる。そのような栄養補助食品の例は、「ビタミンA」、「ビタミンB6」、「ビタミンB12」、「ビタミンC」、「ビタミンD」、「亜鉛」を含むが、これらには限定されない。
【0067】
ユーザが適切な選定をすると、ユーザ26は「決定」ボタン410を選定し、ユーザインターフェース・サブシステム22は適切なデータ信号を(データバス32経由で)コントロールロジック・サブシテム14に提供する。受信すると、コントロールロジック・サブシテム14は、記憶サブシテム12から適切なデータを読み出し、適切なコントロール信号を、たとえば、高容量原料サブシステム16、微量原料サブシステム18および配管/コントロール・サブシステム20に提供し、コントロール信号は(これまで説明したように)処理されて飲料28を用意する。あるいは、ユーザ26は「取消」ボタン412を選定し、タッチスクリーン・インターフェース400は、デフォルトの状態(たとえば、ボタンが選定されていない状態)にリセットされる。
【0068】
ユーザインターフェース・サブシステム22は、飲料ディスペンサ・システム10がユーザ26に情報を提供できるようにする情報スクリーン414をシステム22が含むように構成されてもよい。ユーザ26に提供される情報の種類の例は、公告、システム故障/警告に関する情報、種々の製品の費用に関する情報を含むが、これらには限定されない。
【0069】
上記のパルス幅変調技術の全てまたは一部を用いて、ノズル(たとえば、ノズル24)での一定の流速を維持できる。たとえば、高果糖コーンシロップの供給は、高果糖コーンシロップがノズル24に高流速で勢いよく出るように(たとえば、可変管路抵抗またはソレノイドバルブを用いて)パルス変調されてもよく、よって、高果糖コーンシロップと飲料の他の成分とが高度に混合する。
【0070】
本システムは飲料ディスペンサ・システム内で用いられるものとしてこれまで説明したが、これは説明のためであって、他の構成も可能であり、この開示を制限する意図はない。たとえば、上記のシステムは他の消耗品(たとえば、アイスクリームやアルコール飲料)を処理し、注入するのに用いることもできる。さらに、上記のシステムは、食品産業以外の分野でも利用できる。たとえば、上記のシステムは、ビタミン、薬剤、医薬品、洗浄品、潤滑剤、印刷/染料製品、および他の非消耗液体/半液体・粒状個体を処理/注入するのに利用することもできる。
【0071】
多くの実施を説明した。それにもかかわらず、種々の改変がなされうることが理解されよう。したがって、他の実施も以下の請求項の範囲内となる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6