(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記無機顔料が、金属酸化物、混合金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属カーボネート、金属サルフェート、シリカおよびその混合物からなる群から選択され、前記金属がCa、Mg、Ti、Ba、Zn、Zr、Fe、Mo、CeおよびAlからなる群から選択される、請求項1に記載のインク組成物。
前記アルミナが、湿式処理プロセスを用いた沈降アルミナであり、前記沈降アルミナは結晶質アルミナ、非晶質アルミナからなる群から選択される、請求項1に記載のインク組成物。
前記溶剤型インクビヒクルは、少なくとも1種の非極性溶剤が存在することを条件として、極性プロトン性、極性非プロトン性および非極性溶剤からなる群から選択される非水性溶剤または非水性溶剤混合物である、請求項1に記載のインク組成物。
(a)処理済み無機顔料を形成するためのポリシロキサンおよびポリシロキサンブロックポリマーからなる群から選択される少なくとも1種のシリコン系表面処理剤とアルミナで表面処理された無機顔料であって、前記シリコン系表面処理剤が、前記処理済み無機顔料の総重量に基づいて0.3〜1%の量で存在する、無機顔料と、
(b)50℃未満のガラス転移温度を有し、少なくとも1つの接着促進基を含むバインダー樹脂と、
(c)MPa1/2単位を用いて、15.9超のδd、9.1未満のδpおよび12.1未満のδhという溶解度パラメータを有する溶剤型インクビヒクルと
を含むインク組成物であって、
(a)、(b)および(c)を含まないインク組成物に比べて2〜20%の粘度低下を提供し、
前記接着促進基が、アクリレートモノマー由来のカルボキシレート基、メタクリレートモノマー由来のカルボキシレート基、ウレタン基、尿素基、ニトロセルロース由来の硝酸エステル基、オレフィン基、エステル基、アミド基、イミド基、シロキサン基、塩化ビニルモノマー由来の塩素基および酢酸ビニルモノマー由来のアセチルオキシ基およびその混合物からなる群から選択される、
インク組成物。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示のインク組成物は、処理済み無機顔料を形成するためのポリシロキサンおよびポリシロキサンブロックポリマーからなる群から選択される少なくとも1種のシリコン系表面処理剤とアルミナで表面処理される無機顔料と、50℃(122°F)未満のガラス転移温度を有し、少なくとも1つの接着促進基を含む熱可塑性バインダーと、MPa
1/2単位を用いて、約15.9超のδ
d、約9.1未満のδ
pおよび約12.1未満のδ
hという溶解度パラメータを有する溶剤型インクビヒクル、典型的には非極性溶剤またはその混合物とを含んでいる。本開示のインク組成物は、約0.015〜約13ポアズ、より典型的には約0.02〜約3ポアズそして最も典型的には約0.02〜約1.7ポアズの粘度を有する。これらのインク組成物は、(a)、(b)および(c)を含まないインク組成物に比べた場合、20〜40光沢単位の光沢改善を有する。
【0012】
無機顔料
本開示は、主として二酸化チタンである無機顔料粒子に関する。他の無機顔料は、金属酸化物、混合金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属カーボネート、金属サルフェート、シリカおよびその混合物からなる群から選択されてよく、ここで金属はCa、Mg、Ti、Ba、Zn、Zr、Fe、Mo、CeまたはAl、より詳細には、Ti、ZnまたはFe、最も詳細にはTiである。
【0013】
TiO
2は、四塩化チタンの高温気相酸化、四塩化チタンの気相加水分解、イルメナイトなどの含チタン原料のコロイド播種された硫酸溶液の加水分解などを含めた複数の周知の方法のいずれかによって調製されてよい。このようなプロセスは、先行技術において周知である。
【0014】
本開示の顔料は、高い光沢度を必要とする利用分野において使用すべきものであることから、初期二酸化チタンコア粒子のサイズは、Horiba LA300光散乱粒径分布解析装置によって測定した場合に、1ミクロンを超えてはならず、平均は典型的に約0.10〜約0.5ミクロン、より典型的には約0.15〜約0.5ミクロン、最も典型的には約0.25〜約0.45ミクロンの間に入る。
【0015】
一実施形態において、本開示のプロセスによって二酸化チタンのコア粒子に適用されるべき処理は、コア二酸化チタン粒子を水性スラリー中で沈降させることによって適用される。本開示に係るコア粒子に対し適用される処理は、多孔質または高密度のもののいずれかである。多孔質コーティングはアルミナを含み、コア粒子の存在下で可溶性アルミネートを沈降させることによって得られる。「可溶性アルミネート」とは、例えばアルミン酸ナトリウムまたはカリウムなどのアルミネートアニオンのアルカリ金属塩を意味する。可溶性アルミネートは一般に、10超のpHで溶解され、10未満そして典型的には7.5〜9.5のpHで沈降される。多孔質コーティングは、コア二酸化チタン(TiO
2)粒子の重量に基づいて約0.5〜約5重量%のアルミナ(Al
2O
3)を構成し得る。約0.5%未満では、塗料調合物の中において顔料の分散性が低下する可能性があり、約5%超の多孔質コーティング量では、有意な光沢劣化が発生し得る。沈降したアルミナの実質的に全てが、コア粒子上にたどり着くことから、典型的には、沈降後に適度の処理をもたらす結果となる量の可溶性アルミネートをスラリー液体に対し提供することしか必要ではない。
【0016】
高密度のアルミナコーティングが好ましい場合、カチオンアルミナ源から高密度コーティングを得ることができる。「カチオンアルミナ源」という用語は、水中で溶解して酸性溶液を生成するアルミニウム化合物を意味する。例としては、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、フッ化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウムなどが含まれる。
【0017】
高密度コーティング用のアルミナは、有効量の可溶性モリブデートの存在下で沈降させることができる。いずれかの特定の理論に束縛されることは望まないものの、高密度アルミナが沈降している間に可溶性モリブデートが存在することにより、本開示により得られるメリット、すなわち耐久性と光沢度の優れた組合せが増強される、と考えられている。コア二酸化チタン粒子に対する処理の適用は、Baidinsら、による1996年9月10日発行の米国特許第5,554,216号明細書中に記載されている。
【0018】
高密度アルミナおよび/または多孔質アルミナの層が形成された後、結果として得られるコーティング済みTiO
2顔料を、例えば典型的には水で洗浄することによって回収することができる。モリブデートはかなり溶解度が高いことから、その全てまたは本質的に全てを洗い去ることができる。多くの場合、洗浄の後、モリブデートは、MoO
3として計算されTiO
2の重量に基づいて約0〜約3重量パーセント、典型的には約0〜約1.5重量パーセントそして最も典型的には約0.001〜1重量パーセントの量で存在する。
【0019】
典型的には、高密度コーティングの沈降後、スラリーは、少なくとも約70℃まで加熱され、そのスラリーのpHは、コーティング材料の完全な沈降を保証するため約6〜約10に調整される。
【0020】
本開示において、アルミナおよびAl
2O
3という用語は、アルミニウムの水和酸化物を意味する。水和酸化物の含水量は可変的であることから、全ての組成物が無水酸化物に基づいて計算されるが、実際には必ずしも無水酸化物が存在する必要はない。事実、本開示に係るアルミナは全て、含水アルミナである。すなわちそれはAl
2O
3・nH
2Oの形をとる。アルミナでの処理に関係する本開示のプロセスは、全ての処理材料がスラリーに添加された後、およそ室温または恐らくは90℃という高い温度で実施される。
【0021】
あるいは、米国特許第5,824,146号明細書に記載されているように、酸化中にTiO粒子にアルミナとシリカを添加してもよい。この方法には、蒸気相中において核生成剤の存在下で四塩化チタン、塩化アルミニウムおよび酸素含有ガスを反応させて、上にco−oxアルミナ処理を有するTiO
2顔料を生成するステップが含まれる。TiO
2顔料中で少なくとも約0.5重量%、より典型的には約1重量%のアルミナを生成するのに充分な量の塩化アルミニウムが添加される。
【0022】
2009年11月10日出願の米国特許出願第61/259718号明細書中に記載の類似の方法には、蒸気相中で核生成剤の存在下において「その場で」生成された四塩化ケイ素および酸素含有ガスと四塩化チタンとを反応させて、co−oxシリカの処理を上に有するTiO
2顔料を生成するステップが含まれる。あるいは、米国特許第6852306号明細書および7029648号明細書、Subramanianら、中に記載のpost−ox、または湿式処理などの他の公知の技術を用いて、シリカを添加することができる。MPa
1/2単位を用いて約15.9超のδ
d、約9.1未満のδ
pそして約12.1未満のδ
hという溶解度パラメータを有する非極性溶剤インクビヒクルに基づくインク利用分野で高い光沢度をもつ顔料を得るためには、co−oxシリカレベルを低く(約0.5%未満、典型的には約0.2%未満)に保つことが推奨される。
【0023】
このTiO
2顔料は次に反応ガスから分離され充分な水と混合されて、少なくとも、30〜60%重量%、より典型的には35〜45重量%のTiO
2固形分を含むTiO
2スラリーを生成し得る。
【0024】
シリコン系処理:
アルミナ処理済みのTiO
2粒子は、ポリシロキサンおよびポリシロキサンブロックポリマーからなる群から選択されるシリコン系処理剤を用いて、さらに処理される。好適なポリシロキサンは、下記式、
R
3SiO−(SiR
2O)
n−SiR
3
を有し、式中Rは有機基であり、nは約2〜約6000、典型的には2〜約1000、そしてより典型的には5〜約500である。有機基は、アルキル、アリールまたはアリール−アルキル基、典型的にはメチルまたはエチル基からなる群から選択される。
【0025】
上述の式で表わされる一部の好適なポリシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ビニルフェニルメチル末端ジメチルシロキサン ジビニルメチル末端ポリジメチルシロキサンが含まれる。最も典型的には、ポリシロキサンは、Dow Corning 200R Fluid(Dow Corning、Midland、MI、USA)である。
【0026】
本開示における処理剤として有用なポリシロキサンブロックポリマーは、下記式、
【0028】
で表わされ、式中XはH、OH、CH
3または式−C
n−H
2n−OZR’’を有するアルキレンオキシドホモポリマーまたはコポリマー(なお式中、n=整数2〜4、Zはブロックまたはランダム様式のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドであり、R’’はH、OHまたはOCH
3である)であり得、RとR’は独立してH、CH
3またはC
2H
5である。
【0029】
一部の有用なポリシロキサンブロックポリマー、より典型的にはポリジメチルシロキサンブロックコポリマーとしては、BYK−Chemie GmbH、Wesel、Germany製のBYK331、Byk、310、Byk307が含まれる。
【0030】
オルガノシロキサンは市販されており、当該技術分野において公知のプロセスによって調製可能である。例えば、S.Pawlenko、「Organosilicon Compounds」、G.Thieme Verlag、N.Y.(1980)を参照のこと。
【0031】
シリコン系処理剤は、処理済み無機酸化物粒子の総重量に基づいて約0.3〜約1%、より典型的には約0.3〜約0.6%の量で存在する。
【0032】
バインダー樹脂
バインダー樹脂、典型的には熱可塑性ポリマーは、約50℃未満、より典型的には約25℃未満のガラス転移温度を有し、少なくとも1つの接着促進基を含む。1つ以上のバインダー樹脂が存在し得る。バインダー樹脂として適切であるのは、フィルム形成特性、基材に対する接着力を提供し顔料粒子を充分に分散した状態に保つために使用される可溶性または分散型ポリマーであるポリマーである。
【0033】
バインダーはさらに、接着促進基を含む、「接着促進基」とは、顔料表面に対する親和性を有する基を意味する。一部の好適な接着促進基としては、アクリレート、メタクリレート、ウレタン、尿素、ニトロセルロース、オレフィン、エステル、アミド、イミド、シロキサン、塩化ビニル、酢酸ビニルまたはその混合物が含まれる。
【0034】
本開示において有用である一部の好適なバインダー樹脂としては、ポリエステル、ポリスチレン/(メト)アクリレート、ポリ(メト)アクリレート、ポリオレフィン、例えばポリエチレンおよびポリプロピレン、ポリウレタン、ニトロセルロース樹脂、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、およびポリ塩化ビニル/ポリ酢酸ビニルコポリマーなどが含まれる。約100,000未満の重量平均MWを有するポリスチレン/(メト)アクリレートおよびポリ(メト)アクリレートが典型的である。具体例としては、Johnson Polymer LLC製のJoncryl(登録商標)などの市販の製品が含まれる。可撓性ポリエステルウレタン/尿素で構成され、ジオールおよびジアミンとジイソシアネートとの反応によって生成されるポリウレタン樹脂(PU)も同様に、有用である。約20,000〜約50,000の重量平均MWおよび約1.8〜約6の多分散性を有するPU樹脂が、典型的である。一部の具体例としては、Burnock(登録商標)18−472およびVersamid(登録商標)PUR1120および1010など、大日本インキ化学工業(千葉、日本)、Cognis(Cincinnati、OH USA)およびReichold(Research Triangle Park、NC USA)により供給されている樹脂が含まれる。ポリエステル樹脂は、ポリオールとポリカルボン酸の間の反応により、典型的に形成され得る。重量平均分子量(MW)は、約1000〜約10,000の間であり、多分散性は約2〜約5である。脂肪族および/または芳香族ジオールおよびジカルボン酸が典型的である。ニトロセルロース樹脂は、アルコール溶性またはレギュラー可溶性を有し、約10〜約12w%の窒素含有量と低乃至中の粘度を有する。具体的例には、Bergerac(Bergerac、France)から入手可能なSS30−35−A−15が含まれる。ポリアミド樹脂は一般に、二量化トール油脂肪酸から誘導される。典型的ポリアミド樹脂等級は、低いゲル点を有し、急速な回復、そして、溶剤型インク中で一般に使用される改質剤との相容性を有する。約5000〜約30,000の重量平均MWおよび約2〜約5の多分散性を有するポリアミド樹脂が典型的である。具体例としては、Arizona Chemicals(Jacksonville FL、USA)から入手可能であるUni−Rez(登録商標)2215およびCognisからのVersamid(登録商標)757が含まれる。
【0035】
ポリ塩化ビニル/ポリ酢酸ビニルコポリマーも同様に有用である。
【0036】
溶解状態にある場合、バインダー樹脂は有利には、インクの総重量に基づいて約10〜約21%のレベルで使用される。上限は、インク粘度あるいは他の物理的制限条件によって決定される。顔料対バインダーの比(P/B)は、調合に応じて約1.5〜約7、より典型的には約2.25〜約5.5の範囲内である。
【0037】
溶剤型インクビヒクル
溶剤型インクビヒクルとは、非水性溶剤または非水性溶剤の混合物(極性プロトン性、極性非プロトン性および非極性)で実質的に構成されているビヒクルを意味し、この溶剤は本開示において典型的には主に非極性でなければならない。溶剤型インクビヒクルは、ハンセン溶解度パラメータ(Charles M.Hansen、I&EC Product Research and Development Vol.8、No1、March、1969およびA.F.M.Barton、Chemical Reviews、1975、Vol.75、No.6、731−753頁参照)に基づく溶解度パラメータによって特徴づけされる有機溶剤または有機溶剤の混合物である、すなわち、
δ
2=δ
d2+δ
p2+δ
h2
なお式中、δ
dは、分散構成成分、δ
pは極性構成成分、そしてδ
hは水素結合構成成分(MPa
1/2単位を使用)である。溶剤混合物については、溶解度パラメータは、全ての構成成分が類似のモル体積を有することを条件として体積分率(Φ
i)に基づいた加重平均を用いて計算され近似された:すなわち
δ
i=Σ
iΦ
ijδ
ij
なお式中、「j」は分散(d)、極性(p)または水素−結合(h)構成成分を表わし、「i」は溶剤混合物中の各々の溶剤を表わす。
【0038】
溶剤型インクビヒクルは典型的に、非極性溶剤またはその混合物であり、MPa
1/2単位を用いて約15.9超、より典型的には約16.0超、最も典型的には約16.4超のδ
d、約9.1より典型的には約8.9未満、最も典型的には約7.0未満のδ
pそして約12.1、より典型的には約8.0未満そして最も典型的には約6.4未満のδ
hという溶解度パラメータを有する。非極性溶剤の一部の例としては、脂肪族、脂環式、芳香族炭化水素、そしてハロゲン化誘導体が含まれる。より典型的な例としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ケトンC2−C5、例えば2−ブタノン、ジエチルケトンまたはアミルケトン、クロロベンゼンが含まれる。
【0039】
ビヒクルは同様に、それが少なくとも1つの非極性溶剤を有し以上に規定された溶解度パラメータを満たすことを条件として、極性プロトン性溶剤、極性非プロトン性溶剤および他の有機溶剤を含んでいてもよい。極性プロトン性溶剤の例としては、アルコール、チオール、アミン、環状ヘテロ原子含有(O、N、S)化合物が含まれる。具体的には、イソプロパノール、n−プロパノールまたはn−ブタノールが含まれる。極性非プロトン性溶剤の例としては、エステル、エーテルおよびヘテロ原子含有(O、N、S)化合物が含まれる。具体例としては、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピルが含まれる。
【0040】
インク中の溶剤型ビヒクルの量は、インク組成物の総重量に基づいて約40〜約80%、より典型的には約44〜約60、最も典型的には約44〜約56wt%である。
【0041】
溶剤およびバインダーの組合せは、TiO
2顔料用として特に最適な担体を導く。
【0042】
二酸化チタン含有インク向けの任意選択的な添加剤
本開示において使用される二酸化チタン含有インク、典型的にはインクジェットインクは、任意選択により1つ以上の添加剤を含んでいてよい。例えば、二酸化チタン含有インクは任意選択により、分散剤、レオロジー改質剤、表面活性剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺藻剤、金属イオン封鎮剤、腐食防止剤、光安定剤、カール防止剤および、関連技術分野において周知のアジュバントを含んでいてよい。
【0043】
一部の典型的分散剤には、低極性溶剤型調合物に適したDisperbyk(登録商標)(BYK−Chemie、Wessel Germany)、Solsperse(登録商標)(Lubrizol、Wickliffe、OH USA)およびEFKA(登録商標)高分子量ポリマー分散剤(BASF、Ludwigshafen Germany)が含まれる。
【0044】
インクは同様に、任意選択によりレオロジー改質剤を含んでいてもよい。レオロジー改質剤は、Aveciaから入手可能であるSolthix(登録商標)増粘剤などの任意の公知の市販のレオロジー改質剤であり得る。他の有用なレオロジー改質剤としては、セルロースおよび合成ヘクトライトクレーが含まれる。合成ヘクトライトクレーは、例えばSouthern Clay Products、Inc.から市販されており、これにはLaponite(登録商標)、Lucenite SWN(登録商標)、Laponite S(登録商標)、Laponite XL(登録商標)、Laponite RD(登録商標)およびLaponite RDS(登録商標)ブランドの合成ヘクトライトが含まれる。
【0045】
これらの他の成分は、それがインクの安定性、詳細には日常的な実験によって容易に判定し得るインクジェットインクの噴射性と干渉しないかぎり、本開示にしたがってインク中に調合し使用してよい。これらの添加剤により、特定のプリンタ、例えばフレキソ印刷機またはインクジェットプリンタの要件にインクを適合させて、例えば粘度および表面張力などの特性の適切な平衡を提供してもよく、かつ/または必要に応じてインクのさまざまな特性または機能を改善するために使用してよい。
【0046】
各成分の量は、適切に決定されなければならないが、典型的には、インクの総重量に基づいて約0重量%〜約15重量%、そしてより典型的には約0.1重量%〜約10重量%の範囲内である。
【0047】
表面活性剤が使用されてよく、一部の有用な例としては、エトキシル化アセチレンジオール(例えばAir Products製のSurfynols(登録商標)シリーズ)、エトキシル化第一級アルコール(例えばShell製のNeodol(登録商標)シリーズ)および第二級アルコール(例えばDowChemical製のTergitol(登録商標)シリーズ)、スルホスクシネート(例えばCytec製のAerosol(登録商標)シリーズ)、オルガノシリコーン(例えばWitco製のSilwet(登録商標)シリーズ)およびフルオロ界面活性剤(例えばDuPont製のZonyl(登録商標)シリーズ)が含まれる。表面活性剤が使用される場合、それは典型的には、インク組成物の総重量に基づいて約0.01〜約5%、典型的には約0.2〜約2%の量で存在する。
【0048】
本開示で使用される基材が紙または繊維製品など多孔質である場合、バインダーを添加して基材内へのインクの進入を削減することができる。換言するとこれらの添加剤があれば、インクは、多孔質基材の表面上にさらに長くとどまり、インクの不透明度隠ぺい力および他の印刷パラメータは改善される。
【0049】
二酸化チタンスラリーの調製
一実施形態において、この開示のインク中に使用される二酸化チタンスラリーは、混合用容器内で構成成分を混合することによって調製可能である。構成成分は、任意の順序で順次または同時に添加可能である。以下ではスラリーを調製するための典型的プロセスを提供するが、これを限定的なものとみなすべきではない。典型的には、第1の混合ステップとそれに続く第2の練磨ステップが関与する2段階プロセスが使用される。第1のステップは、全ての成分すなわち二酸化チタン顔料、バインダー、インクビヒクルおよび任意選択的なあらゆる添加剤を混合して配合済み「プレミックス」を提供するステップを含む。混合は、一般に、撹拌型容器内で行なわれる。混合ステップ用として高速分散機が特に好適である。典型的には、バインダーは、他の成分の混合物中に導入する前に組合わされる。組合せたバインダーは、典型的には、増分的に添加される。
【0050】
第2のステップは、プレミックスを練磨して二酸化チタンスラリーを生成するステップを含む。典型的には、練磨は、媒体磨砕、ボールミル磨砕または、セラミックまたはガラスビーズの存在下での塗料振盪機上での振盪によって行なわれる。練磨ステップに続いて、スラリーは濾過される。濾過は、当該技術分野において公知のあらゆる手段を用いて実施可能であり、典型的には、サイズが約1〜約10ミクロンの標準的な市販のフィルターを用いて達成される。あるいは、レットダウン後に濾過を行なってもよい。
【0051】
練磨または分散ステップの完了後、最終的インク組成物を調製するために追加のインクビヒクル構成成分(レットダウン)を添加することができる。あるいは、インク構成成分の全てを混合ステップで添加することができ、分散ステップは後続する希釈と共に行なわれる。
【0052】
インクの調製
本開示のインクは、典型的には上述の通りの乾燥二酸化チタンまたはそのスラリーから、当該技術分野において公知の従来のプロセスによって製造される。すなわち、酸化チタンスラリーは、日常的作業によって処理されて、フレキソ印刷、グラビア印刷システムなどの産業用インク送出システムから首尾よく送出可能なまたはインクジェットシステムから噴射可能なインクとなる。
【0053】
典型的には、インクを調製するにあたり、顔料スラリーを除く全ての成分がまず最初に混合される。他の成分が混合された後、スラリーが添加される。二酸化チタンスラリーと共に有用であるインク調合物内の一般的成分としては、1つ以上の保湿剤、助溶剤、1つ以上の表面活性剤および殺生物剤が含まれる。
【0054】
本開示において使用される二酸化チタンは、顔料を懸濁状態に保ちフィルム形成用の支持マトリクスを提供するための具体的な量で、ポリマーバインダーを利用してよい。さらに、調合物は、スラリー形態においてと同様スラリーがその後インク調合物中で使用される場合においても、長期にわたり顔料を安定化させ解膠状態に保つために具体的量で分散剤または分散剤混合物を含んでいてよい。結果として、白色インク調合物は安定し、凝集または集塊形成せず、インクとして表面に塗布された場合に他の有利な特性を有する。
【0055】
あるいは、インクは顔料スラリーを調製する中間ステップ無しで調製されてよい。すなわち、TiO
2顔料およびインクの他の成分は、任意の順序で組合せ可能であり、この混合物は分散混合に付される。混合の強度は、ボールミルを用いる磨砕からまたはさらに強い分散性混合例えばHSDであり得、ロール練りまたは媒体磨砕を使用して最終的インク調合物を得ることができる。磨砕媒体には全く制約がない。
【0056】
インク、典型的にはインクジェットインク、特性
インクの送出および安定性は、インクの表面張力および粘度により大幅に影響される。インクジェットインクは典型的には、25℃で約20dyne/cm〜約60dyne/cmの範囲内の表面張力を有する。本開示のインク組成物は、約0.015〜約13ポアズ、より典型的には約0.02〜約3ポアズ、最も典型的には約0.02〜約1.7ポアズの粘度を有する。
【0057】
インクジェットインクの粘度は、典型的に、プリントヘッドのタイプに応じて約0.015〜約0.15ポアズである。インクは、広範囲の放出条件、すなわち圧電素子の駆動周波数またはドロップ・オン・デマンドデバイスまたは連続デバイスのいずれかのためのサーマルヘッドの放出条件、およびノズルの形状およびサイズと相容性ある物理的特性を有する。本開示のインクは、インクジェット装置内で有意な程度まで詰まることがないように長期にわたり優れた貯蔵安定性を有する。さらに、このインクは、それと接触するインクジェット印刷デバイスの構造材料を改変してはならない。
【0058】
いずれの特定の粘度範囲にもプリントヘッドにも制限されないが、本開示のインクは、例えば約20pL未満の小さい液滴体積を噴射するより分解能の高い(より高dpiの)プリントヘッドが必要とするものなどの比較的低粘度の利用分野に適している。したがって、本開示のインクの(25℃における)粘度は、約8cps未満であり得る。
【0059】
フレキソまたはグラビア印刷インクなどのアナログインク送出システムの粘度は、利用分野に応じて変動し、Brookfieldタイプの粘度計を用いて室温で測定した場合で、溶剤系についての約1〜約3ポアズからUV硬化性(フレキソ)の利用分野についての約7〜約13ポアズにまで至る。
【0060】
インク系内で、充分に分散した顔料は、インクの粘度を低下させることができ、インクメーカーが同等の最終的粘度をもつインクを生産するために希釈用溶剤を削減できるようにする。本発明の処理済み顔料は、より高い固形分のインクを可能にし、こうして、プリンターが湿潤フィルム厚みを削減しかつ/または同等の乾燥フィルム厚で所与のインク体積について被覆される表面積(マイレージ)を増大させることができるようにする。有効な顔料処理は、インクメーカーが、インク調製および印刷プロセスの分散(湿潤)およびフィルム形成(乾燥)段階中に顔料粒子間の良好な分離を維持することによって光沢度を改善することをも可能にする。
【0061】
本開示のインクは、有効なインクジェットインクにするのに充分な安定性を有する。一週間70℃でインクを加熱することによって試験されるかまたは数週間室温で保管された場合、インクは直ちに再分散可能でなければならず、粒径および粘度の物理的パラメータは正常な限界内になければならない。インクは同様に、観察できるほどの性能低下が全くない状態で、所望の印刷システムから長期間にわたり印刷可能でもなければならない。
【0062】
インクセット
インクセットは、上述のインクと複数の他のカラーインクとを含む。インクセットの非白色インクは、他の着色剤、例えば、Romanらの米国特許第7,041,163号明細書中に記述されているシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックを含む。
【0063】
本開示のインク中の追加の固体成分は、典型的に増量剤または充填剤である。増量剤顔料は、本質的に不透明性を提供せず、むしろ顔料体積濃度(PVC)および光沢度などのインク特性を調整する。
【0064】
従来、顔料は、分散剤、例えばポリマー分散剤または表面活性剤により分散に至るまで安定化される。しかしながら、さらに近年においては、いわゆる「自己分散性」または「自己分散型」顔料(以下「SDP」と呼ぶ)が開発されてきた。その名が示す通り、SDPは分散剤無しでビヒクル中に分散可能である。
【0065】
典型的な黒色顔料はカーボンブラックである。インクジェットの利用分野向けの他の顔料も同様に一般的に周知である。このような顔料の代表的選択は、例えば、その開示があたかも全面的に記載されているかのごとく全ての目的のために参照により本明細書中に援用されている米国特許第5,026,427号明細書、米国特許第5,086,698号明細書、米国特許第5,141,556号明細書、米国特許第5,169,436号明細書および米国特許第6,160,370号明細書中に見い出される。顔料の的確な選択は、利用分野の色再現および印刷品質の要件によって左右される。
【0066】
分散中で追加の顔料を安定化するための分散剤は、その効率を理由として、典型的にはポリマー分散剤である。非水性顔料分散のための典型的分散剤の例としては、低極性の溶剤型調合物に適したDisperbyk(登録商標)、Solsperse(登録商標)およびEFKA(登録商標)高分子量ポリマー分散剤という商標名で販売されているものが含まれるが、これらに限定されない。
【0067】
好適な顔料には同様にSDPも含まれる。水性インク用のSDPは周知である。非水性インク用のSDPは、同様に公知であり、例えば、米国特許第5,698,016号明細書、米国特許出願公開第2001003263号明細書、米国特許出願公開第2001004871号明細書および米国特許出願公開第20020056403号明細書中に記載されているものを含む。これらの明細書中に記載の技術は、本開示の顔料に適用され得る。
【0068】
インクジェットの実施形態においては、最大の色強度、不透明度および優れた噴射性のために小さい顔料粒子を使用することが望ましい。平均粒径は、一般に、約0.005ミクロン〜約15ミクロンの範囲内、典型的には約0.005〜約1ミクロンの範囲内、より典型的には約0.05〜約0.5ミクロンの範囲内、そして最も典型的には約0.1〜約0.5ミクロンの範囲内にあってよい。
【0069】
このインク特に非白色インク中で利用される顔料のレベルは、印刷された画像に所望の光学密度(OD)を付与するのに典型的に必要とされるレベルである。典型的には、非白色顔料レベルは、インクの総重量に基づいて約0.01〜約10重量パーセントの範囲内にある。
【0070】
本開示のインクを含むインクセットは、印刷能力に有意な新しい幅を提供する。1つの典型的実施形態において、インクセットは同様に、本開示のインク例えば白色インクに加えて、シアン、マゼンタおよびイエローインクを含む。CMYに加えて、インクセットがさらにブラックインクを含むことも好ましいこともある。
【0071】
別の典型的実施形態において、インクセットは、白色インクとブラックインクを含む。
【0072】
印刷方法
一実施形態において、印刷方法は、手持ち式プルーファローラー(Pamarco Co.、Palmyra NJ USA)、光沢度のための不透明な基材(black Mylar(登録商標)または白色ドローダウンカード(white draw−down card)、Leneta Co.)を含む。インクは、アニロックスローラーとゴムローラーの間にピペットを用いて付加され、プルーファを均一速度、定圧で基材上にひき降ろすことによってプルーフが作製された。プルーフは、数時間空気乾燥させられ、その後光沢度読取りが行なわれた。このプロセスは、フレキソ印刷などのアナログ印刷方法をシミュレートしている。
【0073】
別の具体的実施形態において、本開示に係る印刷方法は、以下のステップを含む、すなわち、
(i)デジタルデータ信号に応答するプリンタ、典型的にはインクジェットプリンタを提供するステップ、
(ii)印刷すべき基材をプリンタに装填するステップ、
(iii)プリンタに、上述のインクおよび/またはインクセットを装填するステップ、
(iv)デジタルデータ信号に応答してインクセットを用いて基材上に印刷を行なうステップ。
【0074】
ポリエチレンテレフタレートまたはポリビニルブチラールのような透明な基材上に印刷する場合、画像を片側にのみ出現させるかあるいは両側から見えることが所望される場合がある。画像を片側のみから見せるべき場合には、まず最初に白色インクが印刷されるが、白色インクは画像の形状でかつ画像を片側からのみ出現させるような形に調整可能な不透明度で印刷され得ると考えられる。不透明度は、インク内の二酸化チタン濃度を変更すること、多数回印刷することなどを含めたさまざまな手段によって調整可能である。
【0075】
画像が両側から見えなければならない場合、画像にさらに柔軟性を提供するために白色インクを使用することができる。画像の一部分に白色インクを包含することで、画像部域の白色度および画像の鮮明度を改善することができる。この利用分野では、透明度がより優れているナノグレードの二酸化チタンが好ましいこともある。
【0076】
繊維製品上に印刷する場合、本開示の白色インクは他のメリットを提供できる。繊維製品に印刷する場合、インクが繊維製品内部ににじんで、不明瞭な境界を提供することが多い。1つの図柄に対し見分けることができない小さい境界を印刷してこの図柄の境界が明確となるようにするために、白色インクを使用することができると考えられる。
【0077】
二酸化チタン白色インクは、安定していることから、別のインクに添加されて、顔料インクに有機顔料と二酸化チタン顔料の両方を有することができる。白色インク/顔料インクは顔料インクよりも軽量であるものの、白色インクが内含されていることから組合せ型インクの被覆力および他の有益な特性を保持すると考えられる。
【0078】
印刷された基材
インクおよびインクセットは、紙、特にカラー紙、包装材料、繊維製品およびポリマー基材を含めた多くの基材に印刷する目的で使用可能である。本開示は、1〜30ミルの厚みのポリマー(非多孔質)基材例えばポリビニルブチラール中間層、スパンボンデッドポリオレフィン(例えばTyvek(登録商標)、DuPont)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートポリエステル(例えばMylar(登録商標)、DuPont)、ポリフッ化ビニルポリマー、などの上に印刷するために特に有利である。
【0079】
本開示のインクを用いたインクジェット印刷された画像は、従来のインクジェット印刷機器、とりわけプリントヘッドを用いて得ることができる。本開示の実践において使用するのに好適なプリントヘッドとしては、圧電印刷、サーマルインクジェット印刷および連続液滴印刷など向けに設計されたプリントヘッドが含まれる。圧電印刷プロセスに有用なプリントヘッドは、例えばEpson、Seiko−Epson、Spectra、XAARおよびXAAR−Hitachiから入手可能であり、本開示の実践において使用するのに好適なものであり得る。サーマルインクジェット印刷向けに有用なプリントヘッドは、例えばHewlett−Packardおよびキャノンから入手可能であり、本開示の実践において使用するのに好適なものであり得る。連続液滴印刷に好適なプリントヘッドは、例えばIrisおよびVideo Jetから入手可能であり、本開示の実践において使用するのに好適であり得る。
【実施例】
【0080】
顔料処理P1:
フラットパン上で、可能なかぎり均一に顔料表面を被覆するように勢いよく混合しながら酢酸エチル中のポリジメチルシロキサン、PDMS SF18−350(Momentive Performance Materials、Albany、NYの15%溶液150gを、2000gの白色顔料(TiPure(登録商標)R−900、DuPont))に噴霧した。湿潤な顔料を最低48時間乾燥させた。次に、Vコーンブレンダーを用いて、処理済みの乾燥した顔料の塊をことごとく崩壊させた。Vコーンタンブル+インテンシファイア=10分間、Vコーンタンブルのみ=5分間の要領で配合を実施した。その後、顔料を、蒸気対顔料比4:1、入口蒸気温度300℃で8インチの流体エネルギーミル(微粉化機)上で微粉化した。乾燥顔料上の最終的PDMS含有量は0.6wt%であった。
【0081】
顔料処理P2:
フラットパン上で、可能なかぎり均一に顔料表面を被覆するように勢いよく混合しながら酢酸エチル中のBYK331(BYK−Chemie、Wesel Germany)15%溶液40.8gを、2000gの白色顔料(TiPure(登録商標)R−900、DuPont)に噴霧した。湿潤な顔料を最低48時間乾燥させた。次に、Vコーンブレンダーを用いて、処理済みの乾燥した顔料の塊をことごとく崩壊させた。Vコーンタンブル+インテンシファイア=10分間、Vコーンタンブルのみ=5分間の要領で配合を実施した。その後、顔料を、蒸気対顔料比4:1、入口蒸気温度300℃で8インチの流体エネルギーミル(微粉化機)上で微粉化した。乾燥顔料上の最終的BYK331含有量は0.3wt%であった。
【0082】
顔料処理P3:
顔料処理P3は、使用された白色顔料がTiPure(登録商標)R−960(DuPont、Wilmington、DEであったという点を除いて、顔料処理P1中に記載の通りに調製した。
【0083】
インク例1(I1)
1qt入りのフリクショントップ(friction top)缶内に、30%のポリエステルウレタン/尿素樹脂(PU)溶液(Burnock(登録商標)18−472、大日本インキ化学工業株式会社、日本)120g、メチルエチルケトン(MEK)24g、そしてトルエン(Tol)24gを添加し、完全に均質化した。これに対して、TiO
2処理済み顔料(顔料処理P1)120gと0.2mmのガラスビーズ(練磨媒体)440gとを加えた。容器を密封し、中心を外してRed Devil塗料振盪機上に置き、45分間振盪した。最後に、30gのトルエンと30gのMEKの混合物を添加し、容器を再度密封し、さらに10分間振盪した。使い捨ての100メッシュスクリーナー(Louis M.Gerson Inc.、Middleboro、MA)を通してインクを濾過し練磨媒体を分離し、インクはいつでも試験できる状態となった。
【0084】
インク例2(I2)
使用した顔料が顔料処理P2であったという点を除いて、インク例1を反復した。
【0085】
インク例3(I3)
MEK/トルエン/シクロヘキサン混合物(MEK/Tol/C)中38%のポリ塩化ビニル/ポリ酢酸ビニル(PVC/PVAc、Scientific Polymer Products Inc.Ontario、NY USA)ワニス樹脂溶液75gを、1qt入りフリクショントップ缶内に秤量した。10.5gのトルエンと27gのMEKの混合物を添加し、完全に均質化した。これに対して、TiO
2処理済み顔料(顔料処理P1)37.5gと0.25mmのガラスビーズ(練磨媒体)150gとを加えた。容器を密封し、中心を外して塗料振盪機(例えばRed Devil)上に置き、90分間振盪した。使い捨ての100メッシュスクリーナー(Louis M.Gerson Inc.、Middleboro、MA)を通してインクを濾過し練磨媒体を分離し、インクはいつでも試験できる状態となった。
【0086】
比較用インク例1(C1)
1qt入りのフリクショントップ缶内に、30%のPU樹脂溶液(Burnock(登録商標)18−472、大日本インキ化学工業株式会社、日本)120g、MEK24g、そしてトルエン24gを添加し、完全に均質化した。これに対して、TiO
2顔料(TiPure(登録商標)R−900、DuPont)120gと0.2mmのガラスビーズ(練磨媒体)440gとを加えた。容器を密封し、中心を外してRed Devil塗料振盪機上に置き、45分間振盪した。最後に、30gのトルエンと30gのMEKの混合物を添加し、容器を再度密封し、さらに10分間振盪した。使い捨ての100メッシュスクリーナー(Louis M.Gerson Inc.、USA)を通してインクを濾過し練磨媒体を分離し、インクはいつでも試験できる状態となった。
【0087】
比較用インク例2a(C2a)
使用した顔料がTiPure(登録商標)R−960(DuPont)であったという点を除いて、比較用インク例1を反復した。
【0088】
比較用インク例2b(C2b)
使用した顔料が顔料処理P3であったという点を除いて、比較用インク例1を反復した。
【0089】
比較用インク例3(C3)
使用した顔料がTiPure(登録商標)R−900(DuPont)であったという点を除いて、インク例3を反復した。
【0090】
試験
光沢度性能は、Leneta白色カード(The Leneta Company、Mahwah、NJ)またはMylar(登録商標)シート上で、0.006’’のクリアランスのBirdアプリケータまたはワイヤーロッド(Paul N.Gardner Company、Inc.、FL)を用いて、インクドローダウンを行なうことにより容易に試験できる。
【0091】
光沢度は、BYK−Gardner煙霧−光沢度反射率計(BYK−Gardner Geretsiried、Germany)を用いて60度の角度(正反射)で測定した。
【0092】
インク粘度は、100rpmで#2のスピンドルが備わったBrookfieldデジタル粘度計DVIIを用いて測定した。あるいは、#4Ford Cupを用いその後、公表されている粘度換算表(A.O.M.−America LLC、Bethlehem、PA)を用いてセンチポアズに換算することで、粘度を測定した。
【0093】
【表1】
【0094】
表1からわかるように、印刷されたインクの光沢度は、低シリカ含有率の顔料を上述のシリコン系化合物(顔料処理P1およびP2)で表面処理した場合、有意に改善される。シリコン系表面処理を含む試料は、それを含まない試料と比較した場合、低い粘度を示した。顔料処理P2の場合の最小の光沢度増加は、おそらく、有機処理の量が少ないせいであり、光沢度の差異は、BYK331のレベルを増大させた場合にさらに大きくなることが予期されると考えられる。
【0095】
上述のシリコン系化合物で処理された各々の顔料についてのインク粘度は、未処理の顔料に比較した場合例えば約2〜約20%だけの減少を示す。これにより、改善されたマイレージを有するインクの調合が可能となり得る。
【0096】
インク試験実施例
Dimatix/Fujifilmテストベッド(Spectraプリントヘッドが備わったもの)に、表2由来の白色インク(それぞれ、発明例および比較例)を装填する。
【0097】
【表2】
【0098】
500mL入り容器内で分散剤が完全に溶解するまで、溶剤と分散剤をまず混合する。良好な湿潤化を保証するために、白色顔料をゆっくりと添加し、次に0.8〜1.0mmのジルコニアビーズ180gを添加する。この組成物を45分間塗料振盪機(Red Devil)上で練磨する。その後、溶剤の残りをレットダウン段階で添加し、その後10分間さらに振盪する。使い捨ての100メッシュスクリーナー(Louis M.Gerson Inc.、USA)を通してインクを濾過して練磨媒体を分離し、インクはいつでも試験できる状態となる。
【0099】
印刷は、Tyvek(登録商標)JetSmart(DuPont)、未コーティングのポリ塩化ビニル、Tedlar(登録商標)(DuPont)ポリエチレンテレフタレートまたはSurlyn(登録商標)(DuPont)上で行なう。