特許第5807130号(P5807130)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5807130ジェスチャー・ベースのゲーム・システムのための安全な方式
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5807130
(24)【登録日】2015年9月11日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】ジェスチャー・ベースのゲーム・システムのための安全な方式
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/048 20130101AFI20151021BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20151021BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20151021BHJP
   A63F 13/428 20140101ALI20151021BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20151021BHJP
【FI】
   G06F3/048 651A
   G06F3/01 310C
   A63F13/213
   A63F13/428
   A63F13/5375
【請求項の数】22
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-558720(P2014-558720)
(86)(22)【出願日】2012年2月24日
(65)【公表番号】特表2015-515044(P2015-515044A)
(43)【公表日】2015年5月21日
(86)【国際出願番号】US2012026515
(87)【国際公開番号】WO2013126071
(87)【国際公開日】20130829
【審査請求日】2014年8月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509348786
【氏名又は名称】エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】スンイル・キム
【審査官】 菊池 智紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−189066(JP,A)
【文献】 特開2012−155654(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0277411(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/00− 3/0489
A63F 13/00−13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプロセッサを備えるジェスチャー・ベースのゲーム・システムの制御下で実行される方法であって、
プレイヤーからの第1の距離と、前記第1の距離未満である前記プレイヤーからの第2の距離との間の少なくとも1つの第1の障害の存在を、前記1つ以上のプロセッサによって、検出することと、
前記第1の距離内において、前記プレイヤーと、前記少なくとも1つの第1の障害の中で最も接近したものとの間の距離を最大限にするために、前記少なくとも1つの第1の障害の場所および前記ジェスチャー・ベースのゲーム・システムによって促進されるゲームに関連するプレイヤーのジェスチャーに少なくとも部分的に基づいて、前記プレイヤーの推奨される位置を、前記1つ以上のプロセッサによって、決定することと
を含む方法。
【請求項2】
前記推奨される位置は、前記少なくとも1つの第1の障害と衝突することなく、前記プレイヤーが前記ジェスチャー・ベースのゲーム・システムによって促進される前記ゲームをプレイするように決定される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の距離および前記第2の距離の少なくとも1つは、前記ジェスチャー・ベースのゲーム・システムによって促進される前記ゲームに基づく請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ディスプレイ領域で、前記少なくとも1つの第1の障害にそれぞれ関連する少なくとも1つの第1の輪郭イメージを生成することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記検出は、前記プレイヤーからの前記第2の距離内に少なくとも1つの第2の障害の存在を検出することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2の障害の存在を前記プレイヤーに通知することをさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記通知は、ディスプレイ領域に、前記少なくとも1つの第2の障害にそれぞれ関連する少なくとも1つの第2の輪郭イメージを生成することを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記推奨される位置の決定は、第2の障害が前記プレイヤーからの前記第2の距離内に検出されない場合に実行される請求項5に記載の方法。
【請求項9】
ディスプレイ領域に、前記プレイヤーに対して前記推奨される位置に関連する位置イメージを生成することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ジェスチャー・ベースのゲーム・システムのための位置推奨コンポーネントであって、
プレイヤーからの第1の距離と、前記第1の距離未満である前記プレイヤーからの第2の距離との間の少なくとも1つの第1の障害の存在を検出し、その場所を決定するように構成された障害検出ユニットと、
前記第1の距離内において、前記プレイヤーと、前記少なくとも1つの第1の障害の中で最も接近したものとの間の距離を最大限にするために、前記少なくとも1つの第1の障害の場所に少なくとも部分的に基づいて、前記プレイヤーの推奨される位置を決定するように構成された推奨位置決定ユニットと、
前記推奨される位置に前記プレイヤーを案内するために少なくとも1つのイメージを生成するように構成されたイメージ生成ユニットと
を含む位置推奨コンポーネント。
【請求項11】
前記障害検出ユニットは、カメラから信号を受信し、前記受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの第1の障害の場所を決定するようにさらに構成される請求項10に記載の位置推奨コンポーネント。
【請求項12】
前記推奨される位置は、前記少なくとも1つの第1の障害と衝突することなく、前記プレイヤーが前記ジェスチャー・ベースのゲーム・システムによって促進されるゲームをプレイするように決定される請求項10に記載の位置推奨コンポーネント。
【請求項13】
前記第1の距離および前記第2の距離の少なくとも1つは、前記ジェスチャー・ベースのゲーム・システムによって促進されるゲームに基づく請求項10に記載の位置推奨コンポーネント。
【請求項14】
前記イメージ生成ユニットは、前記第1の距離と前記第2の距離との間に位置する前記少なくとも1つの第1の障害にそれぞれ関連する少なくとも1つの第1の輪郭イメージを生成するようにさらに構成される請求項10に記載の位置推奨コンポーネント。
【請求項15】
前記障害検出ユニットは、前記プレイヤーからの前記第2の距離内の少なくとも1つの第2の障害の存在を検出し、その場所を決定するようにさらに構成され、
前記位置推奨コンポーネントは、
前記少なくとも1つの第2の障害の存在を前記プレイヤーに通知するように構成された通知ユニット
をさらに含む請求項10に記載の位置推奨コンポーネント。
【請求項16】
前記イメージ生成ユニットは、前記少なくとも1つの第2の障害にそれぞれ関連する少なくとも1つの第2の輪郭イメージを生成するようにさらに構成される請求項15に記載の位置推奨コンポーネント。
【請求項17】
前記イメージ生成ユニットは、前記推奨される位置に関連する位置イメージを生成するようにさらに構成される請求項10に記載の位置推奨コンポーネント。
【請求項18】
実行に応じて、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに操作を実行させるコンピュータ実行可能命令をそこに格納したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記操作が、
プレイヤーからの第1の距離内に位置する1つまたは複数の障害を検出することと、
前記検出された障害少なくとも一部が、前記第1の距離未満である前記プレイヤーからの第2の距離内に位置する場合、アラームを生成することと、
前記検出された1つまたは複数の障害がすべて前記第2の距離と前記第1の距離との間に位置する場合、前記第1の距離内において、前記プレイヤーと、少なくとも1つの第1の障害の中で最も接近したものとの間の距離を最大限にするために、前記検出された1つまたは複数の障害の場所に少なくとも部分的に基づいて前記プレイヤーの推奨される位置を決定することと、
前記推奨される位置に前記プレイヤーを案内することと
を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記第1の距離および前記第2の距離の少なくとも1つは、前記ジェスチャー・ベースのゲーム・システムによってホストされるゲームに基づく請求項18に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
ディスプレイ領域に、前記検出された1つまたは複数の障害にそれぞれ関連する1つまたは複数の輪郭を生成すること
をさらに含む請求項18に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
前記推奨される位置を決定することは、前記第1の距離内において、前記プレイヤーと、前記検出された1つまたは複数の障害の中で最も接近したものとの間の距離を最大限にするために、前記推奨される位置を決定することを含む請求項18に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
前記案内は、
ディスプレイ領域に、前記プレイヤーの推奨される位置に関連する位置イメージを生成すること
を含む請求項18に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
カメラ技術およびジェスチャー認識技術は、過去数年間に驚異的な成長を経験してきた。ゲーム・デバイスはそのような技術を採用してきた。たとえば、ゲーム・デバイスは、プレイヤーのジェスチャーをキャプチャおよび認識するためにカメラを利用し、ゲームをプレイするための入力信号としてプレイヤーの認識されたジェスチャーを使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一例では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムの制御下で実行される方法は、プレイヤーからの第1の距離と、第1の距離未満であるプレイヤーからの第2の距離との間の少なくとも1つの第1の障害の存在を検出することと、少なくとも1つの第1の障害の場所に少なくとも部分的に基づいてプレイヤーの推奨される位置を決定することとを含むことができる。
【0003】
別の実施例では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムのための位置推奨コンポーネントは、プレイヤーからの第1の距離と、第1の距離未満であるプレイヤーからの第2の距離との間の少なくとも1つの第1の障害の存在を検出し、その場所を決定するように構成された障害検出ユニットと、少なくとも1つの第1の障害の場所に少なくとも部分的に基づいてプレイヤーの推奨される位置を決定するように構成された推奨位置決定ユニットと、推奨される位置にプレイヤーを案内するために少なくとも1つのイメージを生成するように構成されたイメージ生成ユニットとを含むことができる。
【0004】
さらに別の例では、コンピュータ可読記憶媒体は、実行に応じて、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに操作を実行させるコンピュータ実行可能命令をそこに格納することができ、操作は、プレイヤーからの第1の距離内に位置する1つまたは複数の障害を検出することと、検出された障害の少なくとも一部が、第1の距離未満であるプレイヤーからの第2の距離内に位置する場合、アラームを生成することと、検出された1つまたは複数の障害がすべて第2の距離と第1の距離との間に位置する場合、検出された1つまたは複数の障害の場所に少なくとも部分的に基づいてプレイヤーの推奨される位置を決定することと、推奨される位置にプレイヤーを案内することとを含む。
【0005】
前述の概要は単に例を示すものであり、いかなる形においても限定することを意図するものではない。図面および以下の発明を実施するための形態を参照することによって、上に記述した例として示す態様、実施形態、および機能に加えて、さらなる態様、実施形態、および機能が明白になるだろう。
【0006】
本開示の前述および他の機能は、添付図面を参照して、以下の記述および添付の特許請求の範囲からより明白になるだろう。これらの図は本開示に従って単にいくつかの実施形態を描写するものであり、したがって、その範囲を限定するものではないことを理解して、添付図面を使用して追加の限定性および詳細を用いて本開示について記述する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話する環境の説明的な例を概略的に示す図である。
図2】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話する環境の説明的な例を概略的に示す図である。
図3A-3C】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが図2のような障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話するときのディスプレイ領域の説明的な例を概略的に示す図である。
図4A】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話する環境の説明的な例を概略的に示す図である。
図4B】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが図4Aのような障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話するときに、プレイヤーの推奨される位置を決定するための説明的な例を概略的に示す図である。
図5】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するための例示的なアーキテクチャを示す略ブロック図である。
図6】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するためのプロセスを示す例示的な流れ図である。
図7】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するために利用できるコンピュータ・プログラム製品を示す図である。
図8】本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するために利用できる例示的なコンピューティング・デバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の発明を実施するための形態では、その一部を形成する添付図面を参照する。図面では、文脈において指示されていないかぎり、類似の記号は、典型的には類似したコンポーネントを特定するものである。詳細な説明、図、および特許請求の範囲に記述した例示的な実施形態は、限定を意味するものではない。本明細書に提示された主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用し、他の変更を行うことができる。本明細書に一般的に記述し、図に示した本開示の態様は、多種多様の異なる構成において配置、置換、組み合わせ、および設計することができ、それらすべてを本明細書において明示的に企図するものであることを容易に理解されるだろう。
【0009】
本開示は、一般的に、とりわけジェスチャー・ベースのゲーム・システムの安全な方式に関係する方法、装置、システム、デバイス、およびコンピュータ・プログラム製品について記述するものである。
【0010】
近くにある障害との衝突のリスクを減らすことによって、ジェスチャー・ベースのゲームをプレイするために、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムによって実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進されるジェスチャー・ベースのゲームのプレイヤーの推奨される位置を決定し、推奨される位置にプレイヤーを案内するために推奨される位置に関連する位置イメージを生成して表示するように構成された、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムの技術について一般的に記述する。一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、プレイ空間内に位置するプレイヤーおよび障害の場所を決定することができる。障害の中でも、プレイヤーに比較的接近して位置する障害は、ジェスチャー・ベースの進行の前に移動する必要がある場合がある一方、代替実施形態は、障害を移動するべきという強い警告または提案を含むことができるが、それでもジェスチャー・ベースのゲームを進行することができる。さらに、プレイヤーから比較的遠くに位置すると決定された別の障害は、プレイヤーからの安全距離にあると決定することができ、ジェスチャー・ベースのゲームを進行することができる。
【0011】
ある実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、プレイヤーからの第1の距離と、第1の距離未満であるプレイヤーからの第2の距離との間に少なくとも1つの第1の障害の存在を検出することができる。プレイヤーが少なくとも検出された第1の障害を移動させることが望ましい場合がある。さらに、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、プレイヤーからの第2の距離内に少なくとも1つの第2の障害の存在を検出することができる。プレイヤーが少なくとも1つの第2の障害を移動させることが必要な場合があり、ジェスチャー・ベースのゲームは、少なくとも検出された第2の障害を移動させなければ、次のステップに進行しない場合がある。しかし、代替実施形態は、検出された第2の障害を移動するべきという強い警告または提案を含むことができるが、それでもジェスチャー・ベースのゲームを進行することができる。
【0012】
一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、検出された障害の存在をプレイヤーに通知するためにディスプレイを利用することができる。限定を目的とせずに例を挙げると、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、ディスプレイに、少なくとも1つの第1の障害に関連する少なくとも1つの第1の輪郭イメージ(たとえば青色など特有の色)、および第2の検出された障害に関連する少なくとも1つの第2の輪郭イメージ(たとえば赤色など異なる特有の色)を生成し表示することができる。第2の輪郭イメージ(赤色でもよい)は、対応する障害(つまり検出された第2の障害)を移動するべきであることを示すことができる。一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、プレイヤーに、ジェスチャー・ベースのゲームを進行できる前に、第2の検出された障害を移動するべきであることを通知する、第2の検出された障害に関連する警告メッセージをさらに提供することができる。
【0013】
ある実施形態では、プレイヤーから第2の距離内に位置する障害がない場合、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、推奨される位置を決定することを進行することができ、プレイヤーは、残りの障害の場所を考慮することによって、残りの障害との衝突のリスクを減らすことによって、ジェスチャー・ベースのゲームをプレイすることができる。例として、検出された第2の障害またはさらに他の検出された障害のすべてまたは一部は、様々な理由からその場に残すことができる(たとえば、そのような障害が固定されている場合)。ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、ディスプレイに、推奨される位置に関連する位置イメージを生成し表示できるため、プレイヤーは、推奨される位置に移動することができる。
【0014】
図1は、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲームと対話する環境を説明するための例を概略的に示す図である。図1に示すように、プレイヤー150は、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100によって実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進されるジェスチャー・ベースのゲームをプレイすることができる。ジェスチャー・ベースのゲームは、プレイヤー入力としての機能を果たす、カメラ120にプレイヤー150によって行われたジェスチャーを認識させることによってプレイすることができる。限定を目的とせずに例を挙げると、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100でプレイまたはホストされるジェスチャー・ベースのゲームは、例としてのみであるが、1人称のシューティング・ゲーム、ダンス、レース、エキストリーム・スポーツ(スケートボード、スノーボード、モトクロスなど)、ボクシング・ゲーム、またはゴルフを含むことができる。
【0015】
一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、ゲーム・コンソール110、カメラ120、ディスプレイ130、およびオーディオ・デバイス140を含むことができる。ゲーム・コンソール110は、ジェスチャー・ベースのゲームの実行を促進することができる。個別のコンポーネントとして示しているが、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100の様々なコンポーネントは、望まれる実装に依存して、追加的なコンポーネントに分割したり、より少数のコンポーネントへと結合したり、またはすべて排除したりすることができる。たとえば、カメラ120は、ゲーム・コンソール110のコンポーネントとして含まれていてもよい。
【0016】
ゲーム・コンソール110は、ジェスチャー・ベースのゲームを実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進するように構成することができる。限定を目的とせずに例を挙げると、プレイヤー150が、限定せずに例を挙げると、ジェスチャー・ベースのゲームのコンパクト・ディスク(CD)またはゲーム用のデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)など、ゲーム・コンソール110にゲームを挿入すると、ゲーム・コンソール110は、ジェスチャー・ベースのゲームの実行を開始することができる。一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、クラウド・ゲーム・サーバまたはクラウド・ゲーム・システムのコンポーネントに接続することができ、ゲーム・コンソール110は、クラウド・ゲーム・サーバまたはクラウド・ゲーム・システムによって提供されるジェスチャー・ベースのゲームを実施、実行、ホスト、あるいは促進することができる。
【0017】
カメラ120は、事前に定めた検出できる領域(たとえばカメラ120の視野)内の人をキャプチャ、検出、および/または認識し、ゲーム・コンソール110によって実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進されるゲームのプレイヤー150として人を認識するように構成することができる。カメラ120は、ゲーム・コンソール110によって実施または実行されるゲームに関連するプレイ空間内の障害160および170をキャプチャ、検出、および/または認識するようにさらに構成することができる。カメラ120は、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100に関連する1組の入力デバイスの1つでもよい。一部の実施形態では、カメラ120は、プレイヤー150の動きを検出し、ゲーム・コンソール110に、電気信号として、検出された動きを送信することができる。限定を目的とせずに例を挙げると、カメラ120は、ジェスチャー深度、顔の特徴認識、ジェスチャー認識を決定することができ、オーディオおよび/または音声認識のためにマイクロフォンをさらに含むことができる。したがって、カメラ120は、プレイヤー150を認識し、かつ/または彼/彼女のジェスチャーなどを認識する機能を有することができる様々なイメージング・デバイスを含むことができる。
【0018】
ディスプレイ130は、ゲーム・コンソール110によって実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進されるジェスチャー・ベースのゲームを表示するように構成することができる。一部の実施形態では、ディスプレイ130は、プレイヤー150のイメージ、またはプレイヤー150に関連するアバター・イメージを表示することができる。一部の実施形態では、ディスプレイ130は、また、様々な実施形態に従って、ジェスチャー・ベースのゲームをプレイする間にプレイヤー150と障害160および170との間の衝突のリスクを減らすのを支援するために、障害160および170のイメージを表示することができる。一部の実施形態では、ゲーム・コンソール110は、カメラ120によってキャプチャ、検出、および/または認識されるイメージに少なくとも部分的に基づいて、プレイヤー150によって現在プレイされているゲームに関連するプレイ空間内に障害160および170が位置するかどうかを決定することができる。ゲーム・コンソール110は、決定に少なくとも部分的に基づいて、障害160および170にそれぞれ関連する輪郭イメージを表示するように、ディスプレイ130にさらに指示することができる。例として、ディスプレイ130は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)、発光ダイオード(LED)バックライト・ディスプレイ・デバイス、または他のディスプレイ・デバイスを含むことができるが、それらに限定されない。
【0019】
オーディオ・デバイス140は、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100の1組の出力デバイスの1つである。オーディオ・デバイス140は、ゲームが進行するにつれジェスチャー・ベースのゲームのバックグラウンド・ミュージックまたは音響効果を出力することができる。オーディオ・デバイス140は、図1に示すようなディスプレイ130の一部として、または個別のデバイスとして提供することができる。
【0020】
図2は、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話する環境を説明するための例を概略的に示している。図2は、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100と対話する1人のプレイヤーを示しているが、2人以上プレイヤーがジェスチャー・ベースのゲーム・システム100と同時に対話してもよいことを当業者は理解されるだろう。
【0021】
図2に示すように、プレイヤー150は、特定のゲームをプレイすることによって、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100と対話することができ、障害160および170は、プレイヤー150によってプレイされるゲームに関連するプレイ空間内に位置することができる。カメラ120は、プレイヤー150、ならびに障害160および170のイメージをキャプチャ、検出、および/または認識することができ、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、プレイ空間において、キャプチャされたイメージに少なくとも部分的に基づいて、プレイヤー150の場所、ならびに障害160および170の場所を決定することができる。障害170は、プレイヤー150からの第1の距離d1と、プレイヤー150からの第2の距離d2との間に位置してもよく、障害160は、プレイヤー150から第2の距離d2内に位置することができる。第2の距離d2は、プレイヤー150からの第1の距離d1未満であってもよい。一部の実施形態では、プレイヤー150が障害170を移動することが望ましいことがあるが(つまり「移動が望ましい障害」)、そのような障害との衝突の可能性は比較的低いため、ゲームを進行するために必須ではない。これとは反対に、そのような障害との衝突の可能性が比較的高いため、ゲームを進行するために、障害160を移動させることが必要な場合がある(つまり「移動が必要な障害」)。ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、それぞれの場所に基づいて、障害160は移動が必要な障害であり、障害170は移動が望ましい障害であると決定することができる。
【0022】
一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、特定のジェスチャー・ベースのゲームをプレイする際にプレイヤー150が行う可能性がある動作のタイプに少なくとも部分的に基づいて、障害160および170のそれぞれが、移動が必要な障害か移動が望ましい障害かを決定することができる。動作のタイプは、左右の水平方向の動作および/または前後の水平方向の動作を含むことができるが、それに限定されない。限定を目的とせずに例を挙げると、ジェスチャー・ベースのゲームが左右の水平方向の動作だけを必要とする場合、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、移動が望ましい障害としてプレイヤー150の前または後ろに位置する障害を決定することができ、逆に、ジェスチャー・ベースのゲームが前後の水平方向の動作だけを必要とする場合、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、移動が望ましい障害としてプレイヤー150の左右のどちらかに位置する障害を決定することができる。
【0023】
一部の実施形態では、第1の距離d1および/または第2の距離d2は、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100でプレイされている特定のジェスチャー・ベースのゲームに依存して変動させることができる。限定を目的とせずに例を挙げると、プレイヤーのより大きなジェスチャーを必要とするジェスチャー・ベースのゲームと比較した場合(ゲームをプレイするためにプレイヤーが大きな水平方向の動作およびジェスチャーを行う可能性があるテニス・ゲームなど)、プレイヤーの小さなジェスチャーを必要とするジェスチャー・ベースのゲーム(ゲームをプレイするためにプレイヤーが大きく動いたりまたは大きなジェスチャーをしたりする必要がないカーレース・ゲームなど)は、典型的には、そのプレイヤーに対して、より小さなジェスチャー範囲を有する(したがって、第1の距離d1および第2の距離d2は比較的短い場合がある)。
【0024】
図3A図3Cは、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが図2のような障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話するときのディスプレイ領域を説明するための例を概略的に示す図である。図3A図3Cは、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100と対話する1人のプレイヤーを示しているが、2人以上のプレイヤーがジェスチャー・ベースのゲーム・システムと同時に対話できることを当業者は理解されるだろう。
【0025】
図3Aに示すように、ディスプレイ130は、プレイヤー150に関連するプレイヤー・イメージ310、障害160に関連する障害イメージ320、および障害170に関連する障害イメージ330を表示することができ、そのそれぞれをゲーム・コンソール110によって生成することができる。ディスプレイ130は、障害160に関連する輪郭イメージ325および障害170に関連する輪郭イメージ335をさらに表示することができ、そのそれぞれをまたゲーム・コンソール110によって生成することができる。ゲーム・コンソール110は、対応する障害が移動が必要な障害か移動が望ましい障害かに依存して、異なる色で輪郭イメージ325および335のそれぞれを生成することができる。限定を目的とせずに例を挙げると、輪郭イメージ325(その対応する障害160は移動が必要な障害である)は、たとえば赤色など、特有の色に生成することができる一方、輪郭イメージ335(その対応する障害170は移動が望ましい障害である)は、たとえば青色など、異なる特有の色に生成することができる。輪郭イメージ325(つまり赤色)は、プレイ空間から対応する障害(つまり障害160)を移動させることが必要かもしれないことを示すことができ、そうしなければ、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100を進行することができない。さらに、輪郭イメージ335(つまり青色)は、プレイ空間から対応する障害(つまり障害170)を移動させることが望ましい可能性があり、対応する障害が移動されなくても、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は進行できることを示すことができる。一部の実施形態では、ディスプレイ130は、対応する移動が必要な障害(つまり障害160)を移動するべきであることを示す輪郭イメージ325(つまり赤色)に関連する警告メッセージをさらに表示することができる。
【0026】
図3Bは、対応する移動が必要な障害(つまり障害160)がプレイ空間から移動されたために、障害イメージ320およびその輪郭イメージ325がディスプレイ130で取り除かれていることを概略的に示している。移動が必要な障害(つまり障害160)がプレイ空間から移動されたため、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100を進行することができる。
【0027】
一部の実施形態では、プレイ空間に移動が必要な障害がないとき、ゲーム・コンソール110は、プレイヤー150の推奨される位置を決定することを進行することができる。推奨される位置は、残された障害(つまり障害170)と衝突することなく、プレイヤー150がジェスチャー・ベースのゲームをプレイする場所の場合がある。推奨される位置を決定するためのプロセスについては、以下の図4A図4Bを参照してより詳細に記述する。ゲーム・コンソール110は、ディスプレイ130に表示されるために、推奨される位置に関連する位置イメージ340をさらに生成することができる。位置イメージ340は、推奨される位置にプレイヤー150を案内することができる。
【0028】
図3Cは、プレイヤー150が推奨される位置に移動したため、プレイヤー・イメージ310が位置イメージ340の場所に移動されたことを概略的に示している。一部の実施形態では、位置イメージ340は、図3Bに示すようにディスプレイ130の中央に位置していない場合がある。そのような場合、カメラ120は、図3Cに示すように、位置イメージ340がディスプレイ130の中央に位置するように調整することができる(つまりパン、ティルト、またはズーム)。次に、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100を進行することができる。
【0029】
したがって、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、各障害が各障害の決定された場所に少なくとも部分的に基づいて、移動が望ましい障害か移動が必要な障害かを決定することができ、ディスプレイに、対応する障害が移動が望ましい障害か移動が必要な障害かをそれぞれ示す輪郭イメージをさらに生成し表示することができるため、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100によって実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進されるジェスチャー・ベースのゲームのプレイヤーは、移動が必要な障害をプレイ空間から移動させることができる。さらに、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、残りの障害(つまり移動が望ましい障害)との衝突の危険を最小限にすることができる推奨される位置を決定することができ、ディスプレイに、推奨される位置にプレイヤーを案内するために推奨される位置に関連する位置イメージを生成し表示することができるため、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100によって実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進されるジェスチャー・ベースのゲームのプレイヤーは、近くにある障害との衝突の危険を減らすことによってゲームをプレイすることができる。
【0030】
図4Aは、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話する環境を説明するための例を概略的に示している。図4Bは、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、プレイヤーが図4Aのような障害の近辺においてジェスチャー・ベースのゲーム・システムと対話するときに、プレイヤーの推奨される位置を決定するための説明するための例を概略的に示している。図4A図4Bは、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100と対話する1人のプレイヤーを示しているが、2人以上プレイヤーがジェスチャー・ベースのゲーム・システム100と同時に対話できることを当業者は理解されるはずである。
【0031】
図4Aに示すように、障害420、430、および440はすべて、プレイヤー410からの第1の距離d1と、プレイヤー410からの第2の距離d2との間に位置する。すなわち、障害420、430、および440はすべて、図2に関して上に記述するような移動が望ましい障害であり、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100を進行するために、障害420、430、および440のいずれも移動する必要はない。一部の実施形態では、移動が必要な障害がない場合、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、移動が望ましい障害(つまり障害420、430、および440)の場所に少なくとも部分的に基づいて、(障害との衝突の危険を最小限にできる)推奨される位置を決定することを進行することができる。
【0032】
限定を目的とせずに例を挙げると、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、次の方法でプレイヤー410の推奨される位置を決定することができる。図4Bに示すように、プレイヤー410は領域450内に位置することができ、プレイヤーの場所は(X,Y)として表すことができる。さらに、障害420の場所は(X1,Y1)として表すことができ、障害430の場所は(X2,Y2)として表すことができ、障害440の場所は(X3,Y3)として表すことができる。プレイヤー410と、障害420、430、および440のそれぞれと間の距離は、以下の等式により得ることができる。
Di(X,Y)=||(X,Y)−(Xi,Yi)||、i=1、2、および3
得られた3つの距離、つまりD1(X,Y)、D2(X,Y)、およびD3(X,Y)の中で、最短距離をDmin(X,Y)と表すことができる。Dmin(X,Y)は、プレイヤー140の場所から最も接近した障害の場所への距離を表すことができる。ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、領域450内の各座標(X,Y)のDmin(X,Y)を計算し、Dmin(X,Y)を最大限にする座標(X,Y)を得ることができる。Dmin(X,Y)を最大限にする座標(X,Y)は、図4Bに示すように、(Xopt,Yopt)として表される座標を有する推奨される位置460でもよい。図3Bを参照して記述されるように、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、推奨される位置460にプレイヤー410を案内するために、推奨される位置460に関連する位置イメージを生成し表示することができる。
【0033】
図4A図4Bは、プレイヤー410からの第1の距離d1と、プレイヤー410からの第2の距離d2との間に3つの障害が位置することを示し、3つの障害に基づいて推奨される位置460が決定されるが、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム100は、第1の距離d1と第2の距離d2との間に位置する任意の数の障害に基づいて、推奨される位置を決定できることを当業者は理解されるはずである。
【0034】
図5は、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態に従って配置された、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するための例示的なアーキテクチャを示す略ブロック図である。描写されるように、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム500は、障害検出ユニット510、推奨位置決定ユニット520、およびイメージ生成ユニット530を含むことができる。個別のコンポーネントとして示しているが、様々なコンポーネントは、開示した主題の範囲内で考慮しながら、追加的なコンポーネントへと分割したり、より少数のコンポーネントへと結合したり、またはすべて排除したりすることができる。
【0035】
障害検出ユニット510は、プレイヤーからの第1の距離と、プレイヤーからの第2の距離との間に位置する少なくとも1つの第1の障害の存在およびプレイヤーから第2の距離内に位置する少なくとも1つの第2の障害の存在を検出するように構成することができる。第2の距離は第1の距離未満でもよく、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム500によって実施、実行、プレイ、ホスト、あるいは促進されるゲームに基づいて、第1の距離および第2の距離の少なくとも1つは事前に決定することができる。障害検出ユニット510は、少なくとも1つの第1の障害の場所、および少なくとも1つの第2の障害の場所をさらに決定することができる。一部の実施形態では、カメラ(図示せず)から受信したイメージ信号に少なくとも部分的に基づいて、障害検出ユニット510は、第1の検出された障害および第2の検出された障害の存在を検出し、その場所を決定することができる。
【0036】
推奨位置決定ユニット520は、第1の検出された障害の場所に少なくとも部分的に基づいて、プレイヤーの推奨される位置を決定するように構成することができる。推奨される位置は、第1の検出された障害と衝突することなく、プレイヤーがジェスチャー・ベースのゲーム・システム500でプレイされるゲームをプレイするように構成することができる。推奨位置決定ユニット520は、障害検出ユニット510がプレイヤーから第2の距離内にある第2の障害の存在を検出した場合、プレイヤーの推奨される位置を決定することを進行しなくてもよい。限定を目的とせずに例を挙げると、推奨位置決定ユニット520は、図4Bを参照して上述したプロセスにより推奨される位置を決定することができる。
【0037】
イメージ生成ユニット530は、推奨される位置にプレイヤーを案内するために少なくとも1つのイメージを生成するように構成することができる。限定を目的とせずに例を挙げると、イメージ生成ユニット530は、ディスプレイに表示するために、推奨される位置に関連する位置イメージを生成することができる。一部の実施形態では、イメージ生成ユニット530は、第1の距離と第2の距離との間に位置する少なくとも1つの第1の障害にそれぞれ関連する少なくとも1つの第1の輪郭イメージおよび第2の距離内に位置する少なくとも1つの第2の障害にそれぞれ関連する少なくとも1つの第2の輪郭イメージを生成することができる。限定を目的とせずに例を挙げると、少なくとも1つの第1の輪郭イメージは、特有の色(たとえば青色)に生成することができ、少なくとも1つの第2の輪郭イメージは、異なる特有の色(たとえば赤色)に生成することができる。赤色の輪郭イメージは、第2の検出された障害を移動する必要があることを示すことができ、青色の輪郭イメージは、第1の検出された障害を移動することが望ましいことを示すことができる。
【0038】
したがって、障害検出ユニット510が少なくとも1つの第1の障害および/または少なくとも1つの第2の障害を検出した場合、イメージ生成ユニット530は、ディスプレイ(図示せず)に対応する障害イメージと共に表示される第1の輪郭イメージおよび/または第2の輪郭イメージを生成することができる。第2の輪郭イメージは、第2の障害を移動する必要があることを示すことができる。限定を目的とせずに例を挙げると、ディスプレイは、第2の障害を移動するべきであることを示す、第2の輪郭イメージに関連する警告メッセージを表示することができる。そこで第2の障害がプレイヤーから第2の距離内に見つからない場合、推奨位置決定ユニット520は、残りの第1の障害に少なくとも部分的に基づいて、推奨される位置を決定することを進行することができる。次に、イメージ生成ユニット530は、推奨される位置にプレイヤーを案内するために、ディスプレイに表示するために、推奨される位置に関連する位置イメージを生成することができる。
【0039】
図6は、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態による、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するためのプロセスを示す例示的な流れ図である。図6の方法は、上に論じた障害検出ユニット510、推奨位置決定ユニット520、およびイメージ生成ユニット530を含むジェスチャー・ベースのゲーム・システムに実装することができる。例示的なプロセスは、1つまたは複数のブロック600、610、620、630、640、および/または650によって示すような、1つまたは複数の操作、動作、または機能を含むことができる。個別のブロックとして示したが、様々なブロックは、望まれる実装に依存して、追加的なブロックに分割したり、より少数のブロックへと結合したり、または排除したりすることができる。ブロック600で処理を開始することができる。
【0040】
ブロック600で、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、プレイヤーからの第1の距離と、第1の距離未満であるプレイヤーからの第2の距離との間に位置する少なくとも1つの第1の障害の存在を決定することができる。一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムのコンポーネントの場合がある、カメラを使用することによってキャプチャされたイメージに少なくとも部分的に基づいて、第1の障害の存在を決定することができる。処理は、ブロック600からブロック610に続行することができる。
【0041】
ブロック610では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、プレイヤーからの第2の距離内に位置する少なくとも1つの第2の障害の存在を決定することができる。一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、カメラを使用することによってキャプチャされたイメージに少なくとも部分的に基づいて、第2の障害の存在を決定することができる。処理は、ブロック610からブロック620に続行することができる。
【0042】
ブロック620では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、検出された第1の障害に関連する少なくとも1つの第1の輪郭イメージ、および検出された第2の障害に関連する少なくとも1つの第2の輪郭イメージを生成し、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムのコンポーネントでもよいディスプレイに第1の輪郭イメージおよび第2の輪郭イメージを表示することができる。一部の実施形態では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、異なる明瞭な色で第1の輪郭イメージおよび第2の輪郭イメージを生成することができる。たとえば、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、青色の第1の輪郭イメージを生成し、赤色の第2の輪郭イメージを生成することができる。第2の輪郭イメージは、ジェスチャー・ベースのゲームを進行できる前に、プレイヤーが第2の障害を移動させる必要があることを示すことができる。したがって、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、ジェスチャー・ベースのゲームを進行するために、第2の障害を移動するべきであることを通知する赤色の輪郭イメージに関連する警告メッセージをさらに生成し表示することができる。処理は、ブロック620からブロック630に続行することができる。
【0043】
ブロック630では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、検出された第2の障害がプレイヤーからの第2の距離内に存在するかどうかを決定することができる。検出された第2の障害がプレイヤーからの第2の距離内に存在する場合、処理は次のステップに進行できず、前のステップに戻る。検出された第2の障害がプレイヤーからの第2の距離内に存在しない場合、処理は、ブロック630からブロック640に続行することができる。
【0044】
ブロック640では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、第1の障害の場所に少なくとも部分的に基づいて、プレイヤーの推奨される位置を決定することができる。推奨される位置は、検出された第1の障害と衝突することなく、プレイヤーがジェスチャー・ベースのゲーム・システムでプレイされるゲームをプレイするように構成することができる。限定を目的とせずに例を挙げると、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、図4Bを参照して上に説明したプロセスにより推奨される位置を決定することができる。処理は、ブロック640からブロック650に続行することができる。
【0045】
ブロック650では、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムは、推奨される位置に関連する位置イメージを生成し、ディスプレイに位置イメージを表示することができる。一部の実施形態では、位置イメージは、推奨される位置にプレイヤーを案内することができる。
【0046】
本明細書に開示したこのおよび他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法で実行される機能は、異なる順序で実装できることを当業者は理解されるであろう。さらに、概説したステップおよび操作は、単に例として提供するものであり、ステップおよび操作の一部はオプションの場合があり、開示された実施形態の本質を損なうことなく、より少ないステップおよび操作へと結合したり、追加的なステップおよび操作へと拡張したりすることができる。
【0047】
図7は、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態による、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するために利用できるコンピュータ・プログラム製品700を示している。プログラム製品700は、信号伝達媒体702を含むことができる。信号伝達媒体702は、たとえばプロセッサによって実行されたときに、図1図6に関して上に記述した機能を提供できる1つまたは複数の命令704を含むことができる。例を挙げると、命令704は、プレイヤーからの第1の距離と、第1の距離より短いプレイヤーからの第2の距離との間の少なくとも1つの第1の障害の存在を検出するための1つまたは複数の命令と、少なくとも1つの第1の障害の場所に少なくとも部分的に基づいてプレイヤーの推奨される位置を決定するための1つまたは複数の命令とを含むことができる。したがって、たとえば、図5を参照すると、ジェスチャー・ベースのゲーム・システム500は、命令704に応じて図6に示すブロックの1つまたは複数に着手することができる。
【0048】
一部の実装では、信号伝達媒体702は、ハード・ディスク・ドライブ、CD、DVD、デジタル・テープ、メモリなどコンピュータ可読媒体706を包含することができるが、それらに限定されない。一部の実装では、信号伝達媒体702は、メモリ、読み取り/書き込み(R/W)CD、R/W DVDなど、記録可能な媒体708を包含することができるが、それらに限定されない。一部の実装では、信号伝達媒体702は、デジタルおよび/またはアナログの通信媒体(たとえば、光ファイバー・ケーブル、導波路、有線の通信リンク、ワイヤレス通信リンクなど)など、通信媒体710を包含することができるが、それに限定されない。したがって、たとえば、プログラム製品700は、RF信号伝達媒体702によってジェスチャー・ベースのゲーム・システム500の1つまたは複数のモジュールに伝達することができ、そこで、信号伝達媒体702は、ワイヤレス通信媒体710(たとえばIEEE802.11規格に準拠するワイヤレス通信媒体)によって伝達される。一部の実装では、プログラム製品700は、クラウド・ゲーム・サーバまたはクラウド・ゲーム・システムのコンポーネントで実行することができ、その両方をジェスチャー・ベースのゲーム・システム500に通信するように結合することができる。
【0049】
図8は、本明細書に記述した少なくとも一部の実施形態による、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに安全な方式を提供するために利用できる例示的なコンピューティング・デバイス800を示すブロック図である。これらの例では、コンピューティング・デバイス800の要素は、ジェスチャー・ベースのゲーム・システムに対して配置または構成することができる。非常に基本的な構成802では、コンピューティング・デバイス800は、典型的には、1つまたは複数プロセッサ804およびシステム・メモリ806を含む。メモリ・バス808は、プロセッサ804とシステム・メモリ806との間で通信するために使用することができる。
【0050】
望まれる構成に依存して、プロセッサ804は、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはそれらの任意の組み合わせを含む任意のタイプでもよいが、これらに限定されない。プロセッサ804は、1次キャッシュ810および2次キャッシュ812、プロセッサ・コア814、レジスタ816など、1つまたは複数のレベルのキャッシングを含むことができる。例示的なプロセッサ・コア814は、論理演算ユニット(ALU)、浮動小数点ユニット(FPU)、デジタル信号処理コア(DSPコア)、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。例示的なメモリ・コントローラ818は、また、プロセッサ804と共に使用することができ、または一部の実装では、メモリ・コントローラ818は、プロセッサ804の内部部品でもよい。
【0051】
望まれる構成に依存して、システム・メモリ806は、揮発性メモリ(RAMなど)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュ・メモリなど)、またはそれらの任意の組み合わせを含む任意のタイプでもよいが、これらに限定されない。システム・メモリ806は、オペレーティング・システム820、1つまたは複数のアプリケーション822、およびプログラム・データ824を含むことができる。アプリケーション822は、図4に示すようなジェスチャー・ベースのゲーム・システム400アーキテクチャに関して記述した動作を含む、または図5に示すフローチャートに関して記述した動作を含む、本明細書に記述するような機能を実行するために配置できる命令826を含むことができる。プログラム・データ824は、命令826(たとえば障害のイメージ生成)を実装するために利用できるジェスチャー・ベースのゲーム・データ828を含むことができる。一部の例では、アプリケーション822は、オペレーティング・システム820でプログラム・データ824を用いて動作するように配置できるため、本明細書に記述するようなジェスチャー・ベースのゲーム・システムの命令を実装することができる。
【0052】
コンピューティング・デバイス800は、基本構成802と任意の必要なデバイスおよびインターフェースとの間で通信を促進するために、追加的な特徴または機能、および追加的なインターフェースを含むことができる。たとえば、バス/インターフェース・コントローラ830は、ストレージ・インターフェース・バス834を介して、基本構成802と1つまたは複数のデータ・ストレージ・デバイス832との間の通信を促進するために使用することができる。データ・ストレージ・デバイス832は、取外し式ストレージ・デバイス836、非取外し式ストレージ・デバイス838、またはそれらの組み合わせでもよい。取外し式ストレージ・デバイスおよび非取外し式ストレージ・デバイスの例を2、3挙げると、フレキシブル・ディスク・ドライブおよびハード・ディスク・ドライブ(HDD)などの磁気ディスク装置、コンパクト・ディスク(CD)ドライブまたはデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)ドライブなどの光ディスクドライブ、ソリッドステート・ドライブ(SSD)、およびテープ・ドライブなどが含まれる。例示的なコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラム・モジュール、または他のデータなど、情報を格納するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、取外し式および非取外し式の媒体を含むことができる。
【0053】
システム・メモリ806、取外し式ストレージ・デバイス836、および非取外し式ストレージ・デバイス838は、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、もしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、もしくは他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク・ストレージ、もしくは他の磁気ストレージ・デバイス、または望まれる情報を格納するために使用でき、コンピューティング・デバイス800によってアクセスできる任意の他の媒体を含むがそれらに限定されない。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体は、コンピューティング・デバイス800の一部でもよい。
【0054】
コンピューティング・デバイス800は、また、バス/インターフェース・コントローラ830を介して、様々なインターフェース・デバイス(たとえば出力装置842、周辺インターフェース844、および通信デバイス846)から基本構成802への通信を促進するためのインターフェース・バス840を含むことができる。例示的な出力装置842は、グラフィック処理装置848および音声処理ユニット850を含み、これらは1つまたは複数のA/Vポート852を介してディスプレイまたはスピーカなど、様々な外部デバイスと通信するように構成することができる。例示的な周辺インターフェース844は、シリアル・インターフェース・コントローラ854またはパラレル・インターフェース・コントローラ856を含み、これらは1つまたは複数のI/Oポート858を介して入力デバイス(たとえばキーボード、マウス、ペン、音声入力機器、タッチ入力装置など)または他の周辺機器(たとえばプリンタ、スキャナなど)など外部デバイスと通信するように構成することができる。例示的な通信デバイス846は、ネットワーク・コントローラ860を含み、これは1つまたは複数の通信ポート864を介してネットワーク通信リンクを通じて1つまたは複数の他のコンピューティング・デバイス862との通信を促進するように配置することができる。
【0055】
ネットワーク通信リンクは、通信媒体の一例の場合がある。通信メディアは、典型的には、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラム・モジュール、または搬送波もしくは他の移送機構など、変調されたデータ信号の他のデータによって具体化することができ、任意の情報配送媒体を含むことができる。「変調されたデータ信号」は、信号の情報を符号化する方法で設定または変更された、1つまたは複数のその特性を有する信号でもよい。限定を目的とせずに例を挙げると、通信メディアは、有線ネットワークまたは直接的な有線接続などの有線媒体、ならびに音響、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、および他の無線媒体など無線媒体を含むことができる。本明細書に使用される場合、コンピュータ可読媒体という用語は、記憶媒体および通信媒体の両方を含むことができる。
【0056】
コンピューティング・デバイス800は、セル式電話、パーソナル・データ・アシスタント(PDA)、パーソナル・メディア・プレイヤー・デバイス、ワイヤレス・ウェブ・ウォッチ・デバイス、個人用ヘッドセット・デバイス、アプリケーション固有のデバイス、または上記の機能のいずれかを含むハイブリッド・デバイスなど、スモール・フォーム・ファクタのポータブル(またはモバイル)電子デバイスの一部として実装することができる。コンピューティング・デバイス800は、また、ラップトップ型コンピュータおよび非ラップトップ型コンピュータの構成の両方を含むパーソナル・コンピュータとして実装することができる。
【0057】
本開示は、本出願に記述した特定の実施形態に限定するものではなく、様々な態様の例となることを意図するものである。当業者には明白であろうように、その趣旨および範囲から逸脱することなく、多数の変更および変形形態を実施することができる。本明細書に列挙したものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等しい方法および装置は、前述の記述から当業者には明白になるだろう。そのような変更および変形形態は、添付した特許請求の範囲内に含まれることを意図するものである。本開示は、添付した特許請求の範囲の条件、およびそのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲によってのみ限定されるものである。本開示は、特定の方法、化合物、試薬、合成物の構成、または、当然変動する可能性がある生物系に限定するものではないことを理解されるだろう。また、本明細書に使用する用語は、特定の実施形態のみを記述するためのものであり、限定を意図するものではないことを理解されるべきである。
【0058】
本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
【0059】
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(たとえば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(たとえば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(たとえば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(たとえば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(たとえば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
【0060】
加えて、本開示の特徴または態様がマーカッシュ群に関して記述されている場合、本開示は、また、それによってマーカッシュ群のメンバーの個々のメンバーまたはサブグループに関して記述されていることが、当業者には認識されるだろう。
【0061】
当業者は理解されるであろうように、あらゆる目的について、書面による記述を提供することに関してなど、本明細書に開示されたすべての範囲は、また、可能なあらゆる部分範囲およびその部分範囲の組み合わせを包含する。列挙した範囲は、少なくとも等分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解される同一の範囲を十分に記述し可能にするものと容易に認識することができる。限定を目的としない例として、本明細書に論じた各範囲は、下の3分の1、中央の3分の1、および上の3分の1などに容易に分解することができる。また、当業者が理解されるであろうように、「まで(up to)」、「少なくとも(at least)」などのすべての言葉は、述べられた数を含み、続いて、上に論じたような部分範囲に分解できる範囲を指す。最後に、当業者が理解されるであろうように、範囲は各個々のメンバーを含む。したがって、たとえば、1〜3個のセルを持つグループは、1個、2個、または3個のセルを持つグループを指す。同様に、1〜5個のセルを持つグループは、1個、2個、3個、4個、または5個のセルを持つグループを指すという具合である。
【0062】
前述から、本開示の様々な実施形態は、例示を目的として本明細書に記述したものであり、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく、様々な変更を行えることを理解されるだろう。したがって、本明細書に開示した様々な実施形態は、限定することを意図するものではなく、本当の範囲および趣旨は、以下に示す特許請求の範囲によって示されている。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8