(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5808111
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】航空機用複合材構造体、これを備えた航空機主翼および航空機胴体
(51)【国際特許分類】
B64C 3/26 20060101AFI20151021BHJP
B64C 1/14 20060101ALI20151021BHJP
【FI】
B64C3/26
B64C1/14
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-23154(P2011-23154)
(22)【出願日】2011年2月4日
(65)【公開番号】特開2012-162147(P2012-162147A)
(43)【公開日】2012年8月30日
【審査請求日】2014年2月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(72)【発明者】
【氏名】田中 雄也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀之
(72)【発明者】
【氏名】金山 豊
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 一貴
(72)【発明者】
【氏名】波多野 正剛
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 暁
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 晃永
(72)【発明者】
【氏名】安倍 良
【審査官】
黒田 暁子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−155157(JP,A)
【文献】
特開2000−135527(JP,A)
【文献】
特開2010−038245(JP,A)
【文献】
特開2002−302097(JP,A)
【文献】
特表2007−504049(JP,A)
【文献】
米国特許第6220651(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 3/26
B64C 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に延在するとともに孔が形成された金属製とされた孔付き構造部材と、
前記一方向に延在するとともに前記孔付き構造部材の側部でかつ前記孔を避けた位置に接続された繊維強化プラスチック製の複合材とされた隣接構造部材と、
を備え、
前記孔付き構造部材は、
定厚領域と、
該定厚領域よりも増厚され、前記孔の周縁部を補強する周縁領域と、
を備えていることを特徴とする航空機用複合材構造体。
【請求項2】
一方向に延在するとともに孔が形成された金属製とされた孔付き構造部材と、
前記一方向に延在するとともに前記孔付き構造部材の側部に接続された繊維強化プラスチック製の複合材とされた隣接構造部材と、
を備え、
前記孔付き構造部材は、
定厚領域と、
該定厚領域よりも増厚され、前記孔の周縁部を補強する周縁領域と、
を備え、
航空機の主翼の下面外板が、該主翼の長手方向に延在する複数の部材で構成され、
これら部材のうち、前記下面外板に形成された前記孔としてアクセスホールを有する部材が前記孔付き構造部材とされ、他の部材が前記隣接構造部材とされていることを特徴とする航空機用複合材構造体。
【請求項3】
一方向に延在するとともに孔が形成された金属製とされた孔付き構造部材と、
前記一方向に延在するとともに前記孔付き構造部材の側部に接続された繊維強化プラスチック製の複合材とされた隣接構造部材と、
を備え、
前記孔付き構造部材は、
定厚領域と、
該定厚領域よりも増厚され、前記孔の周縁部を補強する周縁領域と、
を備え、
航空機の胴体の外板が、該胴体の長手方向に延在する複数の部材で構成され、
これら部材のうち、前記外板に形成された前記孔として窓用孔を有する部材が前記孔付き構造部材とされ、他の部材が前記隣接構造部材とされていることを特徴とする航空機用複合材構造体。
【請求項4】
請求項2に記載の航空機用複合材構造体を備えていることを特徴とする航空機主翼。
【請求項5】
請求項3に記載の航空機用複合材構造体を備えていることを特徴とする航空機胴体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、孔を有する
航空機用複合材構造体、これを備えた航空機主翼および航空機胴体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば航空機、船舶、車両等の分野にて、高強度かつ軽量化とされた構造体として繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)製の複合材が広く用いられている。このような複合材に対して、点検のためや組立時のアクセス用のために、孔が形成されることがある。孔が形成された場合、孔の周縁部には応力集中が生じるため、孔の周縁部の強度強化が必要となる。
【0003】
下記の特許文献1には、航空機の外板のアクセスホールの周縁部を強化するために、強化層を付加して増厚し、強度を高める発明が開示されている。この特許文献1に記載された強化層は、基材に対してピンやスティッチによって固定することで、荷重を受けた際の剥離を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2003−513821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に記載された発明は、強化層を付加する際にピンやスティッチを施す工程が増えるため、生産性の点で問題がある。
【0006】
このようなピンやスティッチを用いない方法として、
図6に示された構造の航空機の主翼100の下面外板103が知られている。
図6(a)に示したように、下面外板103の幅方向中央部には、複数のアクセスホール102が形成されている。アクセスホール102は、主翼100内に設けられた燃料タンクの点検のため、あるいは組立時の際に使用される。なお、同図に示した破線は、フラップやスラット等を含む主翼100の外形線を示している。
【0007】
アクセスホール102の周縁部の強度強化のために、
図6(b)に示すように、強化用積層体104が基材積層体106に対して積層(パッドアップ)されている。強化用積層体104は、
図6(b)のように断面視した場合に、アクセスホール102から離間するにしたがって厚さが減少するテーパが形成された形状となっている。アクセスホール102の補強のためには、アクセスホール102の周縁部に位置するとともに一定厚さとされた定厚部分104aで足りるが、仮に定厚部分104aのみとすると、荷重を受けた場合に基材106との界面で剥離が生じてしまう。この剥離を防止するために、定厚部分104aのみとせずに、さらに延長してテーパ部分104bを形成し、徐々に増厚することとしている。なお、
図6(b)では、理解の容易のためにテーパ部分104bをハッチングして示してあるが、テーパ部分104bと定厚部分104aとは連続しており、同一の積層シートによって構成されている。
しかし、
図6のような構造は、上記特許文献1のようなピンやスティッチを施す工程を不要とするものの、アクセスホール102の補強のみの観点からするとテーパ部分104bは本来不要であり、重量増の原因となっている。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、孔の周縁部の応力集中を補強した上で、軽量化が可能とされた
航空機用複合材構造体、これを備えた航空機主翼および航空機胴体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の航空機用複合材構造体、これを備えた航空機主翼および航空機胴体は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる航空機用複合材構造体は、一方向に延在するとともに孔が形成された金属製とされた孔付き構造部材と、前記一方向に延在するとともに前記孔付き構造部材の側部
でかつ前記孔を避けた位置に接続された繊維強化プラスチック製の複合材とされた隣接構造部材とを備え、前記孔付き構造部材は、定厚領域と、該定厚領域よりも増厚され、前記孔の周縁部を補強する周縁領域と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
孔付き構造部材に形成された孔の周囲には応力集中が発生するので、孔の周縁部を他の部位よりも板厚を増加させて補強する必要がある。本発明では、孔付き構造部材を金属製としたので、繊維強化プラスチック製の複合材とした場合のように剥離防止のためのテーパ部を孔周縁部に設ける必要がない。したがって、テーパ部を形成するための余肉を省略することができるので、軽量化された孔付き構造部材を実現することができる。
なお、孔付き構造部材に用いる金属としては、例えば、チタン合金やアルミ合金が挙げられる。
【0011】
さらに、本発明の
航空機用複合材構造体は、航空機の主翼の下面外板が、該主翼の長手方向に延在する複数の部材で構成され、これら部材のうち、前記下面外板に形成された前記孔としてアクセスホールを有する部材が前記孔付き構造部材とされ、他の部材が前記隣接構造部材とされていることを特徴とする。
【0012】
下面外板は、航空機の主翼に加わる荷重を負担するトルクボックスの下面部分を構成する。したがって、この下面外板には、飛行時に、主翼長手方向に引張り荷重が加わる。この引張り荷重によってアクセスホールの周縁部に応力集中が発生するが、本発明では、アクセスホールが形成された部材を上記の金属製の孔付き構造部材とした。これにより、アクセスホール周縁部の補強が複合材のような重量増を伴わないので、軽量化された主翼を提供することができる。
【0013】
さらに、本発明の
航空機用複合材構造体は、航空機の胴体の外板が、該胴体の長手方向に延在する複数の部材で構成され、これら部材のうち、前記外板に形成された前記孔として窓用孔を有する部材が前記孔付き構造部材とされ、他の部材が前記隣接構造部材とされていることを特徴とする。
【0014】
航空機の胴体には、長手方向に引張り荷重、圧縮荷重およびせん断荷重(すなわち曲げ荷重)が加わる。この引張り荷重、圧縮荷重およびせん断荷重によって窓用孔の周縁部に応力集中が発生するが、本発明では、窓用孔が形成された部材を上記の金属製の孔付き構造部材とした。これにより、窓用孔の周縁部の補強が複合材のような重量増を伴わないので、軽量化された航空機用胴体を提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
孔付き構造部材を金属製としたので、繊維強化プラスチック製の複合材とした場合のように剥離防止のためのテーパ部を孔周縁部に設ける必要がなくなる。したがって、テーパ部を形成するための余肉を省略することができるので、軽量化された孔付き構造部材を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の複合材構造体の一実施形態にかかる航空機の主翼の下面外板を示し、(a)は平面図であり、(b)は縦断面図である。
【
図2】ボックス構造とされた主翼の一部を構成する下面外板およびストリンガを示した斜視図である。
【
図4】ストリンガと下面外板との固定方法を示し、
図2のB−Bにおける横断面図である。
【
図5】本発明の複合材構造体の他の適用例を示し、航空機の胴体部分を示した側面図である。
【
図6】従来の航空機の主翼の下面外板を示し、(a)は平面図であり、(b)は縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について、
図1乃至
図3を用いて説明する。
図1(a)には、航空機の主翼1の下面外板3が示されている。下面外板3は、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)製の複合材構造体と、金属製構造体とで形成されている。同図に示した破線は、フラップやスラット等を含む主翼1の外形線を示している。
【0018】
下面外板3は、
図2及び
図3に示したように、下面外板3の幅方向両端から立設する側面外板となるフロントスパー20及びリアスパー22と、これらフロントスパー20及びリアスパー22の上端同士を接続する上面外板24と共に箱形のトルクボックスを形成しており、主翼1の荷重を負担する。
【0019】
下面外板3は、主翼1の前縁側に位置する前方部(隣接構造部材)3aと、前方部3aに接続された中央部3bと、中央部3bに接続され、主翼1の後縁側に位置する後方部(隣接構造部材)3cとの3つの部分から構成されている。前方部3a、中央部3b及び後方部3cは、主翼1の長手方向に延在する分割面4にて、それぞれ、ファスナによって、又は、接着によって結合されている。この結合方法の具体例については、後述するが、ファスナ結合か接着結合かは適宜選択すれば良く、ファスナ結合は艤装が容易となる利点があり、接着結合は軽量化が可能となる利点がある。
【0020】
図2及び
図3に示されているように、主翼1の長手方向には、複数のストリンガ26が設けられている。ストリンガ26は、FRP(繊維強化プラスチック)製の複合材とされている。各ストリンガ26は、下面外板3及び上面外板24の内表面に対して固定されており、主翼1の長手方向の荷重を主として負担する。
また、ボックス構造とされた主翼1の内部には、その内部空間を長手方向において複数に分割するようにリブ28が設けられている。リブ28は、主翼1の幅方向(長手方向に直交する方向)にわたって延在した板状とされており、長手方向に所定間隔を有して複数配置されている。
図3に示すように、各リブ28の前後の端部は、それぞれ、フロントスパー20及びリアスパー22に対してボルト・ナット等の所定のファスナ30によって固定されている。
【0021】
下面外板3の前方部3aは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)が主体とされた複合材となっている。炭素繊維の配向の比率は、航空機の構造体として用いられる通常程度とされており、例えば、主翼1の延在方向(長手方向)を0°とした場合、(0°,+45°,−45°,90°)=(30%,30%,30%,10%)となるように、各繊維方向を有する複数のシートが積層されて構成されている。前方部3aに用いられる複合材の積層数は、負担する強度によって決定される。
【0022】
下面外板3の後方部3cは、前方部3aと同様に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が主体とされた複合材となっている。炭素繊維の配向の比率は、前方部3aと同様に、航空機の構造体として用いられる通常程度とされており、例えば、主翼1の延在方向を0°とした場合、(0°,+45°,−45°,90°)=(30%,30%,30%,10%)となるように、各繊維方向を有する複数のシートが積層されて構成されている。後方部3cに用いられる複合材の積層数は、負担する強度によって決定される。
【0023】
下面外板3の中央部3bは、チタン合金やアルミ合金等の金属製とされている。中央部3bに、主翼1内に設けられた燃料タンクの点検時や組立時等に用いるためのアクセスホール(孔)5が、主翼1の延在方向に沿って所定間隔ごとに複数形成されている。このように、中央部3bは、孔付き構造部材となっている。なお、上述した前方部3a及び後方部3cには、アクセスホール5が形成されていない。
中央部3bは、
図1(b)に示されているように、前方部3a及び後方部3cに隣接する定厚領域3b−1は前方部3a及び後方部3cとほぼ同じ厚さとされており、この定厚領域3b−1は、アクセスホール5の周縁部に設けられた周縁領域3b−2を取り囲むように設けられている。周縁領域3b−2は、定厚領域3b−1よりも増厚されている。この増厚された周縁領域3b−2が、アクセスホール5の周縁部に生じる応力集中に対する補強となっている。また、周縁領域3b−2と隣接領域3b−1とは、フィレットR処理部3b−3によって接続されている。つまり、中央部3bは金属製とされているので、強化繊維プラスチックを用いた場合(
図6(b)参照)のようにテーパ部分104bを設けずに、フィレットR処理部3b−3によって周縁領域3b−2と隣接領域3b−1とを接続することができる。したがって、
図1(b)に比較としてテーパ部分104bを示したように、テーパ部分104bを設けた場合に比べて余肉を省略することができ、軽量化を図ることができる。
【0024】
次に、
図4を用いて、下面外板3の中央部3bと、前方部3a及び後方部3cとの結合方法について説明する。
【0025】
図4(a)に示すように、ストリンガ26と、下面外板3(中央部3c,前方部3a及び後方部3c)との固定は、一点鎖線で示した位置に、ボルト・ナット等から構成されるファスナ40によって行われる。
また、
図4(b)に示すように、ストリンガ26と前方部3a(又は後方部3c)との間の接着部42にて接着させ、ストリンガ26と中央部3bとをファスナ40によって固定する方法としてもよい。なお、
図4(b)に示した方法と逆の方法、すなわち、ストリンガ26と前方部3a(又は後方部3c)とをファスナ40によって固定し、ストリンガ26と中央部3bとの間を接着部42にて接着させてもよい。ストリンガ26と前方部3a(又は後方部3c)の結合は前記接着のみの結合としてもよいが、接着強度又は接着強度の信頼性が十分でない場合はファスナ40を併用してもよい。
また、
図4(c)に示すように、ストリンガ26と前方部3a(又は後方部3c)との間、及び、ストリンガ26と中央部3bとの間に接着部42を介在させて接着させた後に、ファスナ40によって固定する方法としてもよい。
また、
図4(d)に示すように、ファスナを用いずに接着部42における接着のみによって固定する方法としてもよい。
【0026】
なお、接着としては、ストリンガ26と、前方部3a(又は後方部3c)との両者をそれぞれ硬化させた後に、接着剤を用いて接着する方法(キュア後接着法)の他、硬化後のストリンガ26と、硬化前の前方部3a(又は後方部3c)又は、硬化前のストリンガ26と、硬化後の前方部3a(又は後方部3c)との間に接着剤を介挿した後に、温度及び/又は圧力を加えて一体的に硬化させるコボンド(co-bond)法や、硬化前のストリンガ26と硬化前の前方部3a(又は後方部3c)との間に接着剤を介挿した後に、温度及び/又は圧力を加えて一体的に硬化させるコキュア(co-cure)法等が用いられる。
【0027】
また、
図4(e)に示すように、分割面4を板厚方向に対して傾斜するように設け、接着部42にて接着させることとしても良い。このように傾斜面とされた分割面4とすれば、中央部3bと前方部3a(又は後方部3c)とが重なり合って接触する面積が大きくなるので、より安定的に結合することができる。
【0028】
次に、上記構成の主翼1を用いた際の作用効果について説明する。
飛行時、主翼1には、その先端が上向きに変位するように荷重が加わる。したがって、主翼1の下面外板3には、その延在方向(0°方向)に引張り荷重が加わる。0°方向の引張り荷重は、中央部3bに形成されたアクセスホール5の周縁部に応力集中を発生させる。本実施形態では、中央部3bを金属製としたので、繊維強化プラスチック製の複合材とした場合のように剥離防止のためのテーパ部104b(
図6(b)参照)を孔周縁部に設ける必要がない。したがって、テーパ部を形成するための余肉を省略することができるので、軽量化された中央部3bを実現することができる。
【0029】
なお、本実施形態は主翼1の下面外板3への適用について説明したが、本発明はこれに限定されず、孔を有する複合材構造体であれば広く適用することができる。
例えば、下面外板3とともにトルクボックスを構成する上面外板に、下面外板3と同様の構成を適用しても良い。
【0030】
また、
図5に示すように、窓材が設置される窓用孔11が形成された航空機胴体10の中央部12に、上記実施形態の金属製の中央部3bを適用し、隣接する他の部材13に上記実施形態の前方部3a及び後方部3cと同様の材料を適用しても良い。
【0031】
上記実施形態では、主として炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を主として用いることとしたが、本発明はこれに限定されず、例えばガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)やアラミド繊維強化プラスチック(AFRP:Aramid Fiber Reinforced Plastic)を用いても良い。
【符号の説明】
【0032】
1 主翼
3 下面外板(複合材構造体)
3a 前方部(隣接構造部材)
3b 中央部(孔付き構造部材)
3c 後方部(隣接構造部材)
5 アクセスホール(孔)