特許第5808306号(P5808306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5808306細胞増殖性疾患分析のための方法および核酸
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5808306
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】細胞増殖性疾患分析のための方法および核酸
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/09 20060101AFI20151021BHJP
   C12Q 1/68 20060101ALI20151021BHJP
【FI】
   C12N15/00 AZNA
   C12Q1/68 A
【請求項の数】21
【全頁数】121
(21)【出願番号】特願2012-247015(P2012-247015)
(22)【出願日】2012年11月9日
(62)【分割の表示】特願2008-506752(P2008-506752)の分割
【原出願日】2006年4月17日
(65)【公開番号】特開2013-90629(P2013-90629A)
(43)【公開日】2013年5月16日
【審査請求日】2012年12月5日
(31)【優先権主張番号】60/672,242
(32)【優先日】2005年4月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/676,997
(32)【優先日】2005年5月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/697,521
(32)【優先日】2005年7月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/704,860
(32)【優先日】2005年8月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/709,318
(32)【優先日】2005年8月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/723,602
(32)【優先日】2005年10月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/787,402
(32)【優先日】2006年3月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500247105
【氏名又は名称】エピゲノミクス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(72)【発明者】
【氏名】ディストラー,ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ヒルドマン,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】レシェ,ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】ロフトン−デイ,キャシー
(72)【発明者】
【氏名】モデル,ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】シュースター,マティアス
(72)【発明者】
【氏名】スレドジィウスキ,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ソン,シャオリン
(72)【発明者】
【氏名】テツナー,レイモ
【審査官】 柴原 直司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/074441(WO,A1)
【文献】 J. Pathol., (2003), 201, [4], p.581-588
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00−15/90
C12Q 1/68
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
UniProt/GeneSeq
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者から単離された生物学的試料中の配列番号24に示されるFOXL2遺伝子のCpGメチル化を決定することにより、結腸直腸癌の検出および/または結腸直腸癌か良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の分類をするための情報を提供する方法であって、
該試料中の配列番号24に示されるFOXL2遺伝子のCpGメチル化を決定する工程を含み、
CpGメチル化は、
(i)被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、および/または
(ii)被検者の結腸直腸癌の分類を可能にするものであって、CpGメチル化の存在が被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、CpGメチル化の非存在が被検者の良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の指標である、方法。
【請求項2】
被検者から単離された生物学的試料中のFOXL2遺伝子のCpGメチル化を決定することにより、結腸直腸癌の検出および/または結腸直腸癌か良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の分類をするための情報を提供する方法であって、
ゲノムDNAの少なくとも1つの標的領域内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチドを区別する少なくとも1つの試薬または一連の試薬に、被検者から得た生物学的試料から単離されたゲノムDNAを接触させることを含み、
前記標的領域は少なくとも1つのCpGジヌクレオチド配列を含むものであって、配列番号24に示される配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチド配列を含むかまたは前記ヌクレオチド配列と相補的な配列であり、
CpGメチル化を決定し、CpGメチル化が、
(i)被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、および/または
(ii)被検者の結腸直腸癌の分類を可能にするものであって、CpGメチル化の存在が被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、CpGメチル化の非存在が被検者の良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の指標である、方法。
【請求項3】
被検者から単離された生物学的試料中の配列番号24に示されるFOXL2遺伝子のCpGメチル化状態またはレベルを決定することにより、結腸直腸癌の検出および/または結腸直腸癌か良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の分類をするための情報を提供する方法であって、
下記工程を含む:
a)被検者から単離された生物学的試料からゲノムDNAを抽出またはそうでなければ単離し;
b)a)におけるゲノムDNAを、その5−位で非メチル化されているシトシン塩基をウラシルまたはハイブリダイゼーション特性においてシトシンと区別して検出できる他の塩基に変換する1つまたは複数の試薬で処理し;
c)処理されたゲノムDNAを、増幅酵素および配列番号30〜31、配列番号42〜配列番号43からなる群から選択される配列および前記配列に相補的である配列のうち、少なくとも15個の近接するヌクレオチド配列を含む少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む配列の増幅に適した少なくとも2つのプライマーと接触させ、処理されたゲノムDNAは少なくとも1つの増幅産物を生成するように増幅されるか、あるいは増幅されず、そして
d)前記増幅産物の存否または特性に基づいて、配列番号24に示される配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドのメチル化状態またはレベル、または配列番号24に示される配列の複数のCpGジヌクレオチドの平均メチル化状態またはレベル、または平均メチル化状態またはレベルを反映する値を決定し、
CpGメチル化またはCpGメチル化レベルの増加が、
(i)被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、および/または
(ii)被検者の結腸直腸癌の分類を可能にするものであって、CpGメチル化の存在が被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、CpGメチル化の非存在が被検者の良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の指標である、方法。
【請求項4】
b)において、ゲノムDNAを処理することは、重亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩およびこれらの組合せからなる群から選択される試薬の使用を含む、請求項記載の方法。
【請求項5】
c)において、接触または増幅することは、増幅酵素としての耐熱性DNAポリメラーゼの使用;5'−3'エキソヌクレアーゼ活性を欠くポリメラーゼの使用;ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用;検出可能な標識を有する増幅産物核酸分子の生成を含む群から選択される少なくとも1つの方法の使用を含む、請求項記載の方法。
【請求項6】
被検者から単離された生物学的試料は、セルライン、組織学スライド、生検、パラフィン包埋組織、体液、糞便、結腸溶出液、尿、血漿、血清、全血、単離された血球、血液から単離された細胞およびこれらの組合せを含む群から選択される、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
d)において、さらに配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43からなる群から選択される配列または前記配列に相補的である配列のうち、少なくとも15個の近接するヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子またはペプチド核酸の使用を含み、前記核酸分子またはペプチド核酸分子はそれがハイブリダイズする核酸の増幅を抑制する、請求項記載の方法。
【請求項8】
d)において決定することは、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43からなる群から選択される配列または前記配列に相補的である配列のうち、少なくとも長さ15個の近接するヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子またはペプチド核酸のハイブリダイゼーションを含む、請求項記載の方法。
【請求項9】
ハイブリダイズする少なくとも1つの核酸分子またはペプチド核酸分子は固相に結合されている、請求項記載の方法。
【請求項10】
さらに少なくとも1つのヌクレオチド塩基によって、ハイブリダイズする少なくとも1つの核酸分子を伸長することを含む、請求項記載の方法。
【請求項11】
d)において決定することは、増幅産物の配列決定を含む、請求項記載の方法。
【請求項12】
c)において接触または増幅することは、メチル化特異的プライマーの使用を含む、請求項記載の方法。
【請求項13】
被検者から単離された生物学的試料中の配列番号24に示されるFOXL2遺伝子のCpGメチル化状態またはレベルを決定することにより、結腸直腸癌の検出および/または結腸直腸癌か良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の分類をするための情報を提供する方法であって、
下記工程を含む:
a)被検者から単離された生物学的試料からゲノムDNAを抽出またはそうでなければ単離し;
b)a)におけるゲノムDNAを1つまたは複数のメチル化感受性制限酵素で消化し;b)のDNA制限酵素消化物を増幅酵素および配列番号24に示される配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む配列の増幅に適した少なくとも2つのプライマーと接触させ;そして、
c)増幅産物の存否に基づいて、配列番号24に示される配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドのメチル化状態またはレベルを決定し、
CpGメチル化またはCpGメチル化レベルの増加が、
(i)被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、および/または
(ii)被検者の結腸直腸癌の分類を可能にするものであって、CpGメチル化の存在が被検者の結腸直腸癌の存在の指標であり、CpGメチル化の非存在が被検者の良性の結腸直腸細胞増殖性疾患の指標である、方法。
【請求項14】
増幅産物の存否は配列番号24に示される配列の少なくとも長さ16塩基長の近接するヌクレオチド配列と同一であるかまたは相補的である、少なくとも1つの核酸またはペプチド核酸へのハイブリダイゼーションによって決定される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
配列番号24に示されるゲノムDNAから誘導された処理核酸からなる結腸直腸癌細胞検出剤であって、該処理は前記ゲノムDNA配列の少なくとも1つのCpG非メチル化シトシン塩基をウラシルまたはハイブリダイゼーションにおいてシトシンと区別して検出できる他の塩基に変換する、結腸直腸癌細胞検出剤。
【請求項16】
配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43からなる群から選択される処理されたゲノムDNA配列または前記処理されたゲノムDNA配列に相補的な配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチド配列を含む核酸からなる結腸直腸癌細胞検出剤であって、該処理は前記ゲノムDNA配列の少なくとも1つのCpG非メチル化シトシン塩基をウラシルまたはハイブリダイゼーションにおいてシトシンと区別して検出できる他の塩基に変換する、結腸直腸癌細胞検出剤。
【請求項17】
配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43からなる群から選択される処理されたゲノムDNA配列または前記処理されたゲノムDNA配列に相補的な配列の少なくとも50個の近接するヌクレオチド配列を含む核酸からなる結腸直腸癌細胞検出剤であって、該処理は前記ゲノムDNA配列の少なくとも1つのCpG非メチル化シトシン塩基をウラシルまたはハイブリダイゼーションにおいてシトシンと区別して検出できる他の塩基に変換する、結腸直腸癌細胞検出剤。
【請求項18】
近接するヌクレオチド配列は少なくとも1つのCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチド配列を含む、請求項1517のいずれかに記載の結腸直腸癌細胞検出剤。
【請求項19】
配列番号24に示される少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む核酸配列または前記核酸配列に相補的な配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチド配列を含む核酸からなる結腸直腸癌診断剤。
【請求項20】
(a)重亜硫酸塩試薬;
(b)前記重亜硫酸塩試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;
(c)配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43から選択される配列の15塩基長または18塩基長の近接するヌクレオチド配列と同一であるか、または相補的である、少なくとも1つのCpGを増幅可能な2つのオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1セットのオリゴヌクレオチドを含む、請求項記載の方法を実施するのに適したキット。
【請求項21】
(a)メチル化感受性制限酵素試薬;
(b)前記試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;
(c)配列番号24に示される配列の少なくとも15塩基長の近接するヌクレオチド配列と同一であるか、または相補的である、1つまたは複数の核酸またはペプチド核酸を含む少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む配列の増幅に適した少なくとも2つのプライマーからなる少なくとも1セットのオリゴヌクレオチドを含む、請求項記載の方法を実施するのに適したキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は正常状態に対して疾患状態で変化する発現パターンを示すゲノムDNA配列に関する。具体的な実施態様は、特に細胞増殖性疾患を検出するか、あるいは検出して、それらを区別するために有用な新規な方法、核酸、核酸アレーおよびキットを提供する。好ましくは、細胞増殖性疾患の検出および診断のための方法、核酸、核酸アレーおよびキットは癌、特に結腸直腸癌および/または肝臓癌の診断に使用される。
【0002】
本願は2005年4月15日付け出願の米国仮特許出願60/672,242号;2005年5月2日付け出願60/676,997号;2005年7月8日付け出願60/704,860号;2005年8月1日付け出願60/704860号;2005年8月17日付け出願60/709,318号;2005年10月4日付け出願60/723,602号;および2006年3月30日付け出願60/787,402号の優先権の利点を主張する。これらの全てはその全体を本明細書中に参考として導入する。
【0003】
37C.F.R§1.52(e)(5)に準拠した配列表は、表題が「47675-187 Sequence Listing.txt」である1.82MBテキストファイルとして、コンパクト・ディスク(1/1)で提出されている。これはその全体を本明細書中に参考として導入する。
【背景技術】
【0004】
癌の発生と診断 癌は米国の主な死亡原因の第2番目である。死亡率はもしも現在のスクリーニング方法は患者のコンプライアンス、スクリーニングの感度および容易性の点から改善されるなら、有意に改善されるであろう。癌の診断において現在、推奨される方法は、しばしば高価であり、人口全般のスクリーニングテストとしての用途に適していない。
【0005】
肝細胞性癌(HCC)は、世界中で第4番目のもっとも一般的な癌であり、その発生率は北アメリカでは100,00人当たり2.1人から中国では100,000人当たり80人へと変動する。米国では2005年に診断された新規な事例17,550件およびこの疾患による死亡15,420件が存在するであろうと推定される。肝臓の超音波、α−フェトプロテイン濃度および通常のCTスキャンが、HCC(肝細胞性癌または原発性肝臓癌)の診断評価において通常、得られるが、これらはしばしば多病巣の小病変を検出し、治療計画を行うには余りに非感受性である。
【0006】
米国では、結腸直腸癌の年間発生率は約150,000人であり、毎年、結腸直腸癌で死亡する個人は56,600人である。総人口における結腸直腸癌の生涯リスクは約5〜6%である。近年、結腸癌のスクリーニングおよび早期検出の集中的努力にもかかわらず、今日まで、ほとんどのケースは領域内または遠位へ転移した進行状態で診断されている。治療の選択肢としては、外科手術および術後補助化学療法または緩和的化学療法が含まれるが、ほとんどの患者は数ケ月以内にその癌の進行により死亡する。結腸癌発症の根底にある分子変化を確認することが、これらの患者の全体的に不幸な病後を改善することができる新規なモニタリング、スクリーニング、診断および治療選択肢を開発するのに役立つであろう。
【0007】
アメリカ癌学会による結腸直腸スクリーニングのための現在のガイドラインは、50歳以上の平均リスクをもつ個人におけるスクリーニングのための5つの異なった選択肢のうちの1つを使用する。これらの選択肢としては、1)毎年の糞便潜血検査(FOBT)、2)5年毎の柔軟なS字結腸鏡検査、3)毎年のFPBTおよび5年毎の柔軟なS字結腸鏡検査、4)5年毎のバリウム注腸二重撮像法(DCBE)または5)10年毎の結腸内視術が挙げられる。これらの検査手法は医療社会では十分に受け入れられているけれども、結腸直腸癌のための広く行き渡ったスクリーニングの実行は実現化されていない。患者のコンプライアンスは、その手法に伴う不快感または不便さにゆえに、限定された用途において大きな要因となる。FOBTは非侵襲性手法であるが、検査前に3〜5日の食事制限および他の制限を必要とする。この検査の感度レベルはまたその治験に依存して広い変化をもつ結腸直腸腺腫において非常に低い。腺腫の検出のための感度測定はほとんどの腺腫が出血しないから、なおも低い。反対に、S字結腸鏡検査および結腸内視術などのより非侵襲性手法の感度は、結腸管腔の直接的可視化ゆえに非常に高い。無作為治験はこれらの技術の効率を評価しない。しかし、症例対照法のデータおよびナショナルポリープスタディ(米国)のデータを使用して、腺腫性ポリープの除去はCRC発生率が76〜90%減少となることが示されている。S字結腸鏡検査は右結腸に病変を未検出のまま残し、結腸の左側のみを可視化するという限界を有している。両方の鏡検査法は高価であり、瀉下薬を必要とし、罹患および死亡のリスクが増大する。大きな感度、特異性、使用の容易さおよびコスト低下を有する改良された検査が、結腸直腸癌の一般的に広範なスクリーニングが日常的になる前に明らかに必要である。
【0008】
早期結腸直腸癌の検出は、一般的には無症候性である個人に毎年行う糞便潜血検査に基づく。アメリカ癌学会を含むいくつかの保険医療機構が行っている現在の勧告は、年齢50歳で糞便潜血検査を開始し、患者がもはやスクリーニングから利益を得なくなるまで毎年繰り返すことを呼びかけている。陽性FOBTは、腸管の結腸鏡検査;高価で非侵襲性手法につながり、検査5,000件当たり、1件の重度合併症を起こす確率を有する。結腸鏡検査のときに、ヘム陽性糞便患者のたった12%が癌または大きなポリープを有すると診断されているにすぎない。多くの研究はFOBTスクリーニングが癌関連死亡率または全体的な生存を改善していないことを示す。糞便潜血検査によるコンプライアンスは、貧弱であり;人口の20%以下に提供されて、推奨されるFOBTを達成するにすぎない。もしもFOBTが適当になされるなら、患者は3回の連続した便通から糞便試料を採取する。試料は、患者が食事ガイドラインを堅く守り、潜在的消化管の出血を誘発すると知られている薬剤を避けて採取される。実際には、医者はしばしば患者を適切に指導せず、患者はしばしばプロトコールを堅く守らず、何人かの患者は糞便試料を採取する課題を困難または不快に思い、それゆえ、毎年の糞便潜血検査を遵守することがうまくいかない。もしも検査の感度や特異性が現在の方法よりも改善されるなら、検査の頻度が低下し、連続した試料採取が排除され、食事および投薬の予定変更も排除され、そして、患者のコンプライアンスが向上するであろう。コンプライアンスの問題が急速に増すと、結腸癌を検出するFOBTの感度や特異性は低くなる。低い検査特異性は不必要な結腸鏡検査につながり、結腸癌スクリーニングにかなりの費用を追加する。
【0009】
FOBTの特異性は、感度43%(腺腫)および50%(結腸直腸癌)であり、よくても96%であると計算されている。感度は、商標名「InSure(商標)」の下に生産されたものなど免疫測定FOBTを使用すると改善され、感度77%(腺腫)および88.9%(結腸直腸癌)と改善され得る。
【0010】
分子疾患マーカー:分子疾患マーカーは他のタイプのマーカーよりいくつかの利点をもたらし、1つの利点は非常に小さなサイズの試料および/またはその組織構造が維持されていない試料ですら、全く効率的に分析され得る。ここ数十年の間に多くの遺伝子が正常と結腸癌との間で異なって発現されると示されている。しかしながら、マーカーの1つまたは組合せが結腸癌の診断には十分であるとは示されていない。高次mRNAに基づくアプローチは近年、異なった腫瘍タイプと良性および悪性病変を区別するためのより良い手段を提供できると示されている。しかしながら、臨床環境で日常的診断道具として、それを応用することはmRNAがきわめて不安定であることにより妨害され、急速に生じる発現の変化はあるトリガー(例えば試料採取)を付随し、および最も重要なことに、分析に大量のmRNAを必要とする(非特許文献1, 非特許文献2)。これはしばしば日常の生検から得ることができない。
【0011】
FOBTの感度および特異性をさらに改善するために生物学的マーカーを使用することが示唆されている。このような検査の例としては、EXACT Scienceから入手可能なPreGen−Plus(商標)糞便分析が挙げられる。これは感度が20%(腺腫)および52%(結腸直腸癌)であり、特異性が両ケースで95%である。この検査は結腸新生物の発生に関連する23DNA変異の存在について分析する。結腸癌マーカーとしてDNAメチル化を使用することが知られている。例えば、非特許文献3は、結腸癌患者の98%で末梢血にTPEF、HIC1、DAPKおよびMGMTからなる遺伝子パネルの過剰メチル化を検出した。しかしながら、このような検査の特異性は十分に高くなければならないから、これは市場性の高い検査として適した基礎を提供するにすぎない。
【0012】
結腸直腸病因の現在のモデルは、腺腫の段階的な進行を支持し、これは形成異常の発生および最終的に侵襲性癌の徴候を含む。この腺腫−癌の続発を根底とする分子的変化は、腫瘍抑制遺伝子(APC、p53、DCC)の遺伝的および後生的変化、発癌遺伝子(K−ras)の活性化およびDNAミスマッチ修復遺伝子の不活性化を含む。近年、さらなる分子的変化および遺伝子欠損が明らかにされている。すなわち、Wntシグナル伝達回路の活性化はAPC遺伝子の変異のみならず、β−カテニン変異からも得られるであろう。さらに、そのシグナルトランスデューサー、SMAD4およびSMAD2とともに、TGF−βシグナル伝達回路での変異は、結腸癌の発生にリンクしている。
【0013】
結腸の腺腫および癌の病原およびその遺伝的および分子的変化の理解における最近の進歩にもかかわらず、転移の発生の根底にある遺伝的および後生的変化は、十分に理解されていない。しかしながら、一般的には細胞外マトリックスの侵襲およびタンパク分解の過程、ならびに血管基底膜の浸潤は、インテグリン受容体、カドヘリン、免疫グロブリンスーパーファミリー、ラミニン結合タンパクおよびCD44受容体のファミリーメンバーなどの接着性タンパクを含むことが一般的に十分に認められている。接着のほかに、転移形成の過程もまた脈管形成の誘発と制御(VEGF、bFGF)、細胞増殖の誘発(EGF、HGF、IGF)およびタンパク分解酵素の活性化(MMP、TIMP、uPAR)、ならびにアポトーシスの抑制(Bcl−2、Bcl−X)を含む。より最近、他のグループは原発性結腸直腸癌に見出された変化と転移病変における遺伝的および分子的変化を比較した。すなわち、Kleeffらは原発性および転移結腸直腸癌の両方での候補腫瘍抑制遺伝子、DOC−2の欠損を報告した。さらに、Zauberらは42の結腸直腸癌系列で、原発性癌のKi−ras変異が42対の原発性および同調的転移病変の全てにおいて同じであったことを報告した。同様に、APC遺伝子座での異型接合性の欠損は39対の癌および同調性転移において同じであった。著者はKi−rasおよびAPC遺伝子において、転移の遺伝的変化は原発性結腸直腸癌と同じであると結論を下した。しかしながら、他のグループは原発性癌に存在しない転移直腸癌における遺伝的および分子的変化を見出している。すなわち、結腸直腸転移で染色体3pのLOHの発生が報告されている。さらに、比較ゲノムハイブリダイゼーションを使用して、これらは転移病変に独特のものである数種の変化が肝臓転移で見出された(−9q、−11q、−17q)。
【0014】
CpGアイランドのメチル化
変異とは別に、CpGアイランドの異常なメチル化は種々の癌の病原性に既に結びついている、ある種の遺伝子の転写性サイレンシングにつながると示されている。CpGアイランドはCpGジヌクレオチドが豊富である短い配列であり、通常、ヒト遺伝子全ての約50%の5'領域に見出され得る。これらのアイランドのシトシンのメチル化は遺伝子発現の減少につながり、X染色体の不活性化およびゲノムインプリンティングとなると報告されている。
【0015】
近年、いくつかのグループはまた、結腸直腸癌の種々の遺伝子のメチル化を分析し、特に、p16INK4、p14ARF、p15INK4b、MGMT、hMLH1、GSTP1、DAPK、CDH1、TIMP−3およびAPCにおけるプロモーターメチル化による転写性サイレンシングを報告している。すなわち、ある遺伝子の変異的不活性化とは別に、これらの遺伝子の高メチル化もまた、この疾患の病原性に有意に寄与している。
【0016】
近年、結腸癌でメチル化されたいくつかの遺伝子がMS−APPCRにより同定されている。とりわけ、この遺伝子グループは結腸癌で頻繁にメチル化されていて、MS−APPCR法を使用して、2つの異なったグループとして独立して同定されたTPEF/HPP1を含む(例えば、非特許文献4)。
【0017】
多因子性アプローチ
癌診断は伝統的に1つの分子マーカー(例えば、遺伝子変異、高いPSAレベル)の検出に依存している。残念ながら、癌は1つの遺伝子マーカーがその疾患の多くの形態を概して検出または区別することができない疾患状態である。すなわち、1つのマーカーのみを認識する分析は限定された適中率であると示されている。本発明の基本的態様は、メチル化に基づく癌診断学およびスクリーニング、およびこのような疾患の診断および治療モニタリングは、複数のマーカー選択を使用して、1つのマーカー分析を使用する先行技術よりも有意な改善をもたらすであろう。癌は単純な疾患でないから、多様な分析アプローチが特に癌診断に適している。この複数要因の「パネル」アプローチは細胞学的および臨床学的にも癌の不均一な性質と一致している。
【0018】
メチル化に基づく診断検査へのパネルアプローチを成功裏に実行する鍵は、疾患状態を特性化および区別できるマーカーの最適パネルの設計と開発である。本発明は特に有効かつ特殊な複数の遺伝子パネルを記載する。このパネルメンバーの1つまたは組合せのメチル化分析は、特に高い感度、特異性および/または適中率を有する直腸細胞増殖性疾患の検出を可能とする。
【0019】
医療検査の開発
医療スクリーニングまたは診断検査の2つの主要な評価的基準は、その感度と特異性であり、これらはその検査が例外なく、かつ、標的疾患を有していない個人を誤って含まずに、病気に冒された個人全てを正確に検出することをいかに十分に実行するかを決定する(適中率)。歴史的には、多くの診断検査が貧弱な感度と特性ゆえに批判されている。
【0020】
真陽性(TP)結果とは検査が陽性であり、その状態が存在することである。偽陽性(FP)結果とは検査が陽性であるが、その状態が存在しないことである。真陰性(TN)結果とは検査が陰性であり、その状態が存在しないことである。偽陰性(FN)結果とは検査が陰性であるが、その状態が存在することである。ここで、感度=TP/(TP+FN);特異性=TN/(FP+TN);および適中率=TP/(TP+FP)である。
【0021】
感度とは検査される個人で標的疾患を正しく検出する検査能力の基準である。低い感度を有する検査は、偽陰性、すなわち疾患を有するが、その特定疾患をもっていないとして誤って同定される個人の割合が高くなる。偽陰性の潜在的危険性は、疾患が後期状態まで進行する間、疾患のある個人は診断されず、ある期間、治療されないままとなり、たとえ治療されたとしても、その効力はより低いであろう。低い感度を有する検査の例としてはHIVのタンパクに基づく血液検査がある。このタイプの検査は疾患が十分に確立されるまでウイルスの存在を検出することができないから、低い感度を示し、ウイルスはかなりの数で血流に侵入する。反対に、高感度を示す検査の例としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用するウイルスロード検出(viral-load detection)がある。このタイプの検査は極めて少量のウイルスを検出できるから、高感度が達成される。高感度は特に診断を誤る結果が高い場合、特に重要である。
【0022】
他方、特異性はその疾患状態を有しない患者を正確に同定する検査能力の基準である。貧弱な特異性を有する検査は偽陽性、すなわち、疾患を有するとして誤って同定される個人の割合が高くなる。偽陽性の欠点は、それらが付随するリスク、情動的および経済的ストレスを伴う不必要な医療手法を患者に強いて受けさせることであり、患者の健康に有害な作用をもたらすであろう。高い特異性を有する診断検査を開発することを難しくさせる疾患の態様は、疾患、特に癌におけるメカニズムがしばしば複数の遺伝子およびタンパクに関与することである。さらに、ある種のタンパクは疾患状態に無関係の理由で上昇するであろう。高い特異性を有する検査の例としては、p53変異を検出することができる遺伝子に基づく検査がある。特異性はさらなる診断手法やさらなる医療処置に関連する費用やリスクが非常に高い場合、重要である。
【0023】
当該技術分野での明白な必要性
癌の改善されたスクリーニングおよび初期検出における当該技術分野では明白な必要性が存在することが一般的に受け入れられている。例えば、もしも結腸癌スクリーニングの特異性が増加するなら、不必要な結腸直腸鏡試験につながる偽陽性検査結果の問題が減少され、費用節約および改善された安全性につながる。
【0024】
癌の一般的な発生率およびより具体的には現在の結腸直腸および肝細胞性の細胞増殖性疾患のスクリーニング法に関連する欠点から見て、目下、利用可能な検査に加えて、またはその代替として使用される癌、特に結腸癌の早期検出の改善された方法の実質的な必要性が当該技術分野には存在する。
【0025】
本発明の遺伝子の背景
ヒトセプチン9遺伝子(MLLセプチン様融合タンパク、MLLセプチン様融合タンパクMSF−A、Slpa、Eseptin、Msf、セプチン様タンパク卵巣/乳房セプチン(Ov/Brセプチン)およびセプチンD1としても公知である)は、コンティグ(contig)AC068594.15.1.168501内の染色体17q25上に位置し、セプチン遺伝子ファミリーの1メンバーである。図1はセプチン9遺伝子のアンサンブルアノテーションを提供し、4つの転写変異体、セプチン9変異体およびQ9HC74変異体(これらはセプチン9転写物の切断変形である)を示す。配列番号1はセプチン9およびQ9HC74転写物の両方の領域およびプロモーター領域を含む前記遺伝子の配列を提供する。配列番号2および3はそれぞれセプチン9およびQ9HC74転写物のCpGリッチプロモーター領域の配列を提供する、そのサブ領域である。
【0026】
セプチン遺伝子ファミリーのメンバーが小胞輸送から細胞質分裂へ及ぶ複数の細胞性機能に関連していることが推定されている。セプチン9の作用破壊は不完全な細胞分割となる(非特許文献5参照)。セプチン9および他のタンパクは、腫瘍形成においてある役割を示唆する原癌遺伝子MLLの融合パートナーであることが示されている(非特許文献6参照)。Burrowsらは卵巣癌でのセプチン9遺伝子の複数のアイソフォーム発現の徹底的な研究を報告し、種々の転写物の組織特異的発現を示した(非特許文献7参照)。
【0027】
7000以上の正常および腫瘍組織についての最近の研究(優先権主張日以後に発行された先行技術)は、多くの腫瘍組織にセプチン9アイソフォームの一貫した過剰発現が存在することを示している(非特許文献8参照)。著者らは、この遺伝子はRNA転写物プロセッシングの変化が異なったタンパク産物の制御を規制し、これらの変異タンパクアイソフォームのレベルが悪性度における遺伝子の役割に回答を与えるタイプII癌遺伝子であろうと推測している。
【0028】
FN1遺伝子から転写されたMSF(遊走刺激因子)タンパクも発癌に関係している(WO99/31233参照)。しかしながら、このタンパクは本願の主題でなく、またセプチン9/MSF遺伝子およびそれらの転写産物に関連していると目下、知られていないことに注目すべきである。
【0029】
上記引用文献から、腫瘍形成に関連する前記遺伝子の生物学的メカニズムは未確定なままであることが明らかである。特許文献1では、この遺伝子のコピー数の増加および過剰発現が癌のマーカーであり、この知見による癌の診断および治療の手段が提供されることを特許請求している。したがって、特許文献1は本発明の方法および核酸に共通する最も多数の態様を有し、それは同じ分野(癌診断)に関連するから、最も近接する先行技術である。本発明と特許文献1の発明との大きな相違点は、本発明はまず、セプチン9遺伝子の過小発現が癌に関連していることを示すことにある。より具体的には、これはメチル化分析の手法で説明される。発現とDNAメチル化の相関関係およびDNAメチル化を決定する方法は当該技術分野で公知である(特許文献2参照)。けれども、過小発現が癌の発生にも関連しているであろうことは当業者には自明でないであろう。特に、特許文献1は癌の潜在的治療法としてより低いレベルにその発現を調節することを記載する。
【0030】
配列番号28は、ビトロネクチン(VTN、OMIM193190、受託番号NM_000638)とSARM遺伝子(Steril Alpha And Heat/Armadillo Motifs-Containing Protein, OMIM607732)の重複プロモーター領域内の染色体17q上に位置するCpGリッチ配列を提供する。
【0031】
VTN遺伝子は、動物細胞のインビトロでの付着および伝播を促進し、補体C5b−9複合体による細胞溶解を阻止し、そして血液凝固のアンチトロンビンIII−トロンビン作用を調節する75−kDグリコプロテイン(血清伝播性因子または補体S−タンパクとも呼ばれる)をコードする。ビトロネクチンのより高い発現は結腸癌細胞中に観察されている(非特許文献9)。さらに、この遺伝子の発現は癌細胞の進行および侵襲性に関連している。VTNは腫瘍中で活性化され、特異的ペプチドによるビトロネクチン受容体のブロッキングが腫瘍の大きさを減少させることが示唆されている(非特許文献10; 非特許文献11)。
【0032】
SARMタンパクは690個のアミノ酸からなり、短いHEAT/アルマジロ繰り返し配列に囲まれた65個のアミノ酸のステライルαモチーフ(SAM)ドメインを含む。ノザンブロット分析は、SARMアンチセンスRNAが組織起源または潜在的転移にかかわりなく、癌セルラインで高いレベルに検出可能であることを示している(非特許文献12)。さらに、この研究はタンパクコードSARM転写物が研究したもののうち、前立腺腫のセルラインのみに発現したことを証明した。
【0033】
配列番号24はフォークヘッド転写因子L2遺伝子(FOXL2、下垂体フォークヘッド因子、OMIM605597)の下流、染色体3q23上に位置するCpGリッチ配列を提供する。配列番号1はこれまでいかなるタイプの癌とも関連していなかった。FOXL2コード領域は哺乳動物中に高度に保存されている。免疫組織化学的証拠はFOXL2が眼瞼中および胎児および成人の卵巣の濾胞性細胞中に特異的に発現した核酸タンパクであることを示す。これは、FOXL2が卵巣体細胞分化およびさらに濾胞発生および/または維持において、ある役割を果たすことを示唆する(非特許文献13)。
【0034】
さらに、FOXL2遺伝子の変異は瞼裂縮小/眼瞼下垂/眼角贅皮逆位症候群(BPES)、眼瞼および卵巣に影響する症候群に関連している(非特許文献14; 非特許文献15)。FOXL2遺伝子はこれまで癌に関連していなかったが、FOXファミリーの他のメンバーが発癌に関係している。FOXA1遺伝子は食道癌および肺癌で増幅および過剰発現され、FOXM1遺伝子は膵臓癌および基底細胞癌中でソニックヘッジホッグ(SHH)経路による転写制御のために上方制御されている。
【0035】
配列番号27は同義語がホメオドメインタンパクOPTX2、視覚性ホメオボックス2、OPTX2、Sine oculisホメオボックスホモログ6、ショウジョウバエsine oculisホメオボックスホモログ6、Six9、SIX9を含む、染色体14q上に位置するSix6(ホメオボックスタンパクSIX6)遺伝子の一部を示す。Six6遺伝子は発生経路に関連し、その異常な発現はT細胞の急性リンパ芽球白血病の腫瘍形成にリンクしている。
【0036】
配列番号25は染色体17q21.31上に位置し、NGFR遺伝子のプロモーター領域ならびにNGFR遺伝子自体の一部分も含む(p75としても公知である神経成長因子受容体、OMIM162010)。NGFRはニューロトロフィンおよび神経突起成長抑制因子へ単独であるいは他の受容体とともに結合する。NGFRはアポトーシス、抹消神経の髄鞘形成、および軸索病変後の中枢神経系再生抑制において、ある役割を果たすことが示されている(非特許文献16; 非特許文献17; 非特許文献18)。NGFR遺伝子のメチル化はすでに結腸癌の発生に関連している(特許文献3)。
【0037】
配列番号26は染色体17q21.31上に位置し、遺伝子TMEFF2のプロモーター領域を含む。TMEFF2のメチル化は結腸癌にリンクしている(非特許文献19)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0038】
【特許文献1】国際公開第WO2004074441号パンフレット
【特許文献2】国際公開第WO99/28498号パンフレット
【特許文献3】PCT/US04/020336
【非特許文献】
【0039】
【非特許文献1】Lipshutz, R.J.ら、Nature Genetics 21:20-24 1999
【非特許文献2】Bowtell, D.D.L. Nature genetics suppl. 21:25-32, 1999
【非特許文献3】Sabbioniら、Molecular Diagnosis 7:201-207, 2003
【非特許文献4】Young J, Biden KG, Simms LA, Huggard P, Karamatic R, Eyre HJ, Sutherland GR, Herath N, Barker M, Anderson GJ, Fitzpatrick DR, Ramm GA, Jass JR, Leggett BA, HPP1:「結腸直腸ポリープおよび癌で共通してメチル化されている膜貫通性タンパクコード遺伝子」、Proc Natl Acad Sci USA 98:265-270, 2001
【非特許文献5】Surka, M.C., Tsang, C.W.,およびTrimble, W.S. Mol Biol Cell, 13: 3532-45, 2002
【非特許文献6】Osaka, M, Rowley, J.D.およびZeleznik-Le, N.J. PNAS, 96: 6428-6433, 1999
【非特許文献7】Burrows, J.F., Chanduloyら、S.E.H. Journal of Pathology, 201: 581-588, 2003
【非特許文献8】Scott, M., Hyland, P.L.ら、Oncogene, 24: 4688-4700, 2005
【非特許文献9】Exp Cell Res. 1994 Sep;214(1): 303-12
【非特許文献10】Bloemendal HJ, de Boer HC, Koop EA, van Dongen AJ, Goldschmeding R, Landman WJ, Logtenberg T, Gebbink MF, Voest EE, Cancer Immunol Immunother. 2004 Sept;53(9): 799-808
【非特許文献11】Haier J, Goldmann U, Hotz B, Runkel N, Keilholz U. Clin Exp Metastasis, 2002; 19(8): 665-72
【非特許文献12】Mink, M.; Fogelgren B.; Olszewski, K.; Maroy, P.; Csiszar, K. Genomics 74; 234-244, 2001
【非特許文献13】J. Med. Genet, 39; 916-922, 2002
【非特許文献14】Am. J. Hum. Genet, 72: 478-487, 2003
【非特許文献15】Hum. Mutat. 24: 189-193, 2004
【非特許文献16】Dobrowsky R. T.; Werner, M. H.; Castellino, A. M.; Chao. M.V.; Hannun, Y. A. Science 265: 1596-1599, 1994
【非特許文献17】Cosgaya, J. M.; Chan, J. R.; Shooter, E. M. Science 298; 1245-1248, 2002
【非特許文献18】Wang, K. C.; Kim, J. A.; Sivasankaran, R.; Segal. R.; He, Z. Nature 420: 74-78, 2002
【非特許文献19】Cancer Res. 2000 Sep 1; 60(17): 4907-12
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0040】
本発明は、被検者から単離された生物学的試料中のセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを決定することを含む被検者の細胞増殖性疾患を検出および/または分類する方法を提供する。ここで、過小発現および/またはCpGメチル化は前記疾患の存在またはクラスの指標である。本発明の種々の態様は効率的でかつ特殊な遺伝子マーカーを提供し、このマーカーの発現分析は、特に高い感度、特異性および/または適中率でもって細胞増殖性疾患の検出を可能とする。さらに、このマーカーは良性細胞増殖性疾患と新生物細胞増殖性疾患(前癌状態を含む)の差別化を可能とする。本発明のマーカーは特に、結腸直腸癌腫および肝細胞性癌腫の検出に適している。結腸直腸癌腫では、本発明の検査方法は罹病危険をもつ母集団のスクリーニングにおいて特に有用性を示す。本発明の方法は改善された感度、特異性および患者のコンプライアンスの可能性ゆえに、先行技術の方法(企業基準FOBTを含む)に対して利点を有する。
【0041】
本発明の方法および核酸は、最も好ましくは肝臓癌の検出または他の肝臓細胞増殖性疾患との区別または結腸直腸癌腫または前癌性結腸直腸細胞増殖性疾患を検出するために使用される。
【課題を解決するための手段】
【0042】
1つの実施態様では、本発明は被検者の細胞増殖性疾患を検出および/または分類する方法であって、被検者から単離された生物学的試料中のセプチン9(その転写変異体の全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを決定することを含む方法を提供する。ここで、過小発現および/またはCpGメチル化は前記疾患の存在またはクラスの指標である。1つの実施態様では、前記発現レベルは前記遺伝子から転写されたmRNAの存在、非存在またはレベルを検出することによって決定される。別な実施態様では、前記発現レベルは前記遺伝子またはその配列がコードするポリペプチドの存在、非存在またはレベルを検出することによって決定される。
【0043】
さらなる好ましい実施態様では、前記発現は前記遺伝子内のCpGメチル化の存在または非存在を検出することによって決定される。ここで、メチル化の存在は細胞増殖性疾患の存在を示す。前記方法は少なくとも一部に以下の工程:i)被検者から得た生物学的試料(好ましくは、血漿、血清、全血、単離された血球、血液から採取された細胞からなる群から選択される)から単離したゲノムDNAを、ゲノムDNAの少なくとも1つの標的領域内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチドを区別する少なくとも1つの試薬または一連の試薬と接触させ(ここで、前記標的領域のヌクレオチド配列はセプチン9(その転写変異体の全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチド配列を含む)、そして、ii)細胞増殖性疾患を検出および/または分類することを含む。好ましくは、標的領域は、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列の少なくとも16個の近接したヌクレオチドの配列を含むか、あるいはストリンジェントな条件下にこれにハイブリダイズする。
【0044】
好ましくは、前記検出感度は約75%〜約96%、または約80%〜約90%、または約80%〜約85%である。好ましくは、特異性は約75%〜約96%、または約80%〜約90%、または約80%〜約85%である。
【0045】
この方法は、商業上、利用可能であって、かつ、規制団体で認可された分析法に使用するのに十分に高い感度と特異性を有する体液分析による癌検出を可能とする方法が現在、存在しないことから新規である。例えば、結腸直腸癌腫を検出および診断するために使用される現在の方法としては、結腸鏡検査、S字結腸鏡検査、および糞便潜血結腸癌検査が挙げられる。これらの方法に比べて、開示される発明は結腸鏡検査より侵襲性が小さく、そして、そうでなくてもS字結腸鏡検査およびFOBTよりも感度が大きい。体液分析の開発は当該技術分野で公知である現在の方法以上に明白な技術的利点を示す。ここで、結腸直腸癌腫スクリーニングでの少なくとも1つの体液に基づく検査の患者コンプライアンスは、FOBTにおいて現在、推奨されている糞便の3重分析よりも高いであろうことが期待される。
【0046】
さらなる説明として、肝臓癌を検出および診断するために使用される現在の方法としては、PETおよびMRI画像処理および吸引液の細胞学的スクリーニングまたは生検が挙げられる。放射線スクリーニング法は通常、初期段階で癌を検出せず、そして実施するには高価であり、時間がかかる。細胞学的スクリーニングは生検(内部出血)、および吸引(針跡接種、および出血、胆汁性腹膜炎および気胸)に関連するリスクをもたらす。したがって、初期段階での肝臓癌の検出は現在、可能でない。さらに、患者の予後が初期検出で大きく改善されるなら、このようなスクリーニング検査の必要性が当該技術分野には存在する。
【0047】
具体的な実施態様として、この方法は細胞増殖性疾患の検出または区別のためのマーカーとして、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の使用を含む。本発明は特に、新生物細胞性増殖疾患(前新生物段階を含む)の検出に適している。さらに、本発明の方法と核酸は良性細胞増殖性疾患と悪性のものを区別することができる。本発明の方法と核酸は結腸直腸または肝臓の新生物疾患および前新生物疾患の検出において特に有効である。さらに、それらは新生物と良性の細胞増殖性結腸直腸疾患および肝細胞疾患を区別することにおいて有用性を示す。
【0048】
遺伝子の前記使用は遺伝子の発現のいかなる分析、mRNA発現分析またはタンパク発現分析によっても可能であろう。しかしながら、本発明の最も好ましい実施態様では、結腸直腸または肝臓の細胞増殖性疾患の検出、分化および区別は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列およびそのプロモーターまたは制御要素のメチル化状態の分析によって可能である。
【0049】
本発明は細胞増殖性疾患の発生に関連する態様における生物学的試料の分析方法を提供し、この方法は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの核酸、またはそれらの断片を問題のゲノム配列内のメチルおよび非メチル化CpGジヌクレオチドを区別することが可能な1つの試薬または一連の試薬と接触させることを特徴とする。
【0050】
本発明は新生物の細胞増殖性疾患(例えば、癌)の発生に関連するゲノムDNAの後生的パラメーターを確認する方法を提供する。この方法は前記疾患の改善された診断、治療およびモニタリングにおいて有用性を示す。
【0051】
好ましくは、検査試料の起源は細胞またはセルライン、組織学的スライド、生検、パラフィン包埋組織、体液、射精液、糞便、尿、血液およびこれらの組合せからなる群から選択される。さらに好ましくは、その起源は糞便、血漿、血清、全血、単離された血球、被検者から得た血液から単離された細胞からなる群から選択される。
【0052】
具体的には、本発明は初期前癌状態で新生物細胞増殖性疾患(好ましくは結腸直腸および/または肝細胞)を検出する方法および新生物および良性細胞増殖性疾患を区別する方法であって、ゲノム核酸を含む生物学的試料を得て;被検者の核酸の少なくとも1つの標的配列内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチドを区別するのに十分な1つの試薬または複数の試薬に核酸またはその断片を接触させ;ここで、標的配列は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含む配列を含むか、あるいはストリンジェンな条件下にこれにハイブリダイズし、前記近接するヌクレオチドは少なくとも1つのCpGジヌクレオチド配列を含み、そして、その区別に基づき、少なくとも1つの標的CpGジヌクレオチド配列のメチル化状態、または複数の標的CpGジヌクレオチド配列の平均メチル化状態、または平均メチル化状態を反映する値を決定することを少なくとも部分的に含む方法を提供する。
【0053】
好ましくは、標的配列内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別することは、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列内の対応する変換または非変換ジヌクレオチド配列、および標的配列に対応するその近接する領域への少なくとも1つのこのようなCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態依存性変換または非変換を含む。
【0054】
別の実施態様は新生物細胞増殖性疾患、最も好ましくは結腸直腸または肝細胞の疾患の検出(またはそれらと良性細胞増殖性疾患との区別)のための方法であって、被検者のゲノムDNAを有する生物学的試料を得て;ゲノムDNAを抽出し;ゲノムDNAまたはその断片を5−位の非メチル化シトシン塩基をウラシルまたはハイブリダイゼーション特性においてシトシンと区別して検出できる他の塩基に変換する1つまたは複数の試薬で処理し;処理されたゲノムDNAまたはその処理断片を、増幅酵素および各ケースで配列番号10〜15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であるか、あるいは中程度にストリンジェントまたはストリンジェントな条件下にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドの近接する配列を含む少なくとも2つのプライマーに接触させ;ここで、処理されたDNAまたはその断片は増幅して増幅産物を生成するか、あるいは増幅せず;そして、前記増幅産物の存否またはその特性に基づき、配列番号1〜3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される配列の少なくとも1つ、しかし、より好ましくは複数のCpGジヌクレオチドのメチル化状態、またはメチル化レベルの平均値、またはメチル化レベルの平均を反映する値を決定することを含む方法を提供する。
【0055】
好ましくは、決定することは、i)配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であるか、あるいは中程度にストリンジェントまたはストリンジェントな条件下にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドの近接する配列を含む少なくとも1つの核酸分子とハイブリダイズさせ;ii)配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であるか、あるいは中程度にストリンジェントまたはストリンジェントな条件下にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドの固相に結合した近接する配列を含む少なくとも1つの核酸分子とハイブリダイズさせ;iii)配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であるか、あるいは中程度にストリンジェントまたはストリンジェントな条件下にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドの近接する配列を含む少なくとも1つの核酸分子とハイブリダイズさせ、そして少なくとも1つのヌクレオチド塩基によって、このようにハイブリダイズした少なくとも1つの核酸分子を伸長し;そして、iv)増幅産物を配列決定することからなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用する。
【0056】
さらなる実施態様は、被検者のゲノムDNAを有する生物学的試料を得て、ゲノムDNAを抽出し、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される1つまたは複数の配列を含む、ゲノムDNAまたはその断片、またはストリンジェントな条件下でそれらにハイブリダイズする配列を1つまたは複数のメチル化感受性制限酵素と接触させ(ここで、ゲノムDNAはそれによって消化断片を生じるか、あるいはそれによって消化されない)、そして、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドのメチル化状態、または複数のCpGジヌクレオチド配列の平均メチル化状態または平均メチル化状態を反映する値を、少なくとも1つのこのような断片の存否または特性に基づいて決定することを含む、細胞増殖性疾患の分析(すなわち、検出および/または分類)のための方法を提供する。好ましくは、消化または未消化のゲノムDNAは前記決定前に増幅される。
【0057】
別な実施態様は、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される配列内のシトシンメチル化パターンの分析のための新規なゲノムおよび化学的変性核酸配列、ならびにオリゴヌクレオチドおよび/またはPNA−オリゴマーを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】セプチン9およびQ9HC74遺伝子転写物のアンサンブルヒトゲノムアノテーションを示す。配列番号2および配列番号3の相対的位置も示される。
図2】3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の配列番号1の分析(分析2)の感度を示す。右のプロットは結腸直腸癌腫検出のROCを提供する。
図3】実施例4の他の癌で測定されたメチル化レベルを示す。
図4】実施例4の他の非癌性疾患で測定されたメチル化レベルを示す。
図5】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図6】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図7】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図8】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図9】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図10】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図11】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図12】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%〜20%のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)4つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図13】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図14】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図15】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図16】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図17】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図18】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図19】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図20】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、20%以上のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl(商標)分析法で)2つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図21】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、3人の健康な被検者から得た血液試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図22】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、3人の健康な被検者から得た血液試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図23】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%以下(ただし、0%以上)のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)6つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図24】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%以下(ただし、0%以上)のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)6つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図25】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%以下(ただし、0%以上)のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)6つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図26】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%以下(ただし、0%以上)のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)6つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図27】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%以下(ただし、0%以上)のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)6つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図28】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%以下(ただし、0%以上)のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)6つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図29】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、10%以下(ただし、0%以上)のメチル化を有すると既に定量された(HeavyMethyl分析法で)6つの試料中の表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換増幅産物の配列決定の概観を提供する。
図30】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
図31】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
図32】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
図33】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
図34】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
図35】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
図36】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
図37】実施例5の重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各コラムは、1つの試料の複製物の配列決定データを示し、各試料の全複製物は1つのブロックで一緒にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の1つのCpG部位を示す。増幅産物のCpG数はマトリックスの左に示される。各CpG位置で測定されたメチル化の量は、薄いグレー(0%メチル化)から中程度のグレー(50%メチル化)から濃いグレー(100%メチル化)の色で示されている。いくつかの増幅産物、試料またはCpG位置はうまく配列決定されず、これらは白色で示されている。また、それぞれ3つのプロットを提供する。左の2つのプロットは実施例2の結腸直腸癌腫および血液試料中の表23の分析感度を示す。上部プロットは2つの試料タイプの二成分分布を示し、一方、より低いプロットは多クラス分布を提供する。前記プロットのY−軸はX−軸上に示される定量値以上のメチル化レベルを有すると分析された試料の割合を示す。右のプロットは結腸直腸癌種検出のROCを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0059】
定義
「観察/期待比」(「O/E比」)との用語は、特定DNA配列内のCpGジヌクレオチドの頻度を言い、各断片において、[CpG部位の数/(C塩基の数×G塩基の数)]/バンド長に相当する。
【0060】
「CpGアイランド」との用語は、(1)「観察/期待比」>0.6に相当するCpGジヌクレオチドの頻度を有し、かつ、(2)「CpG含有量」>0.5を有する基準を満足するゲノムDNAの近接する領域を呼ぶ。CpGアイランドは典型的には、長さ約0.2〜約1KB、または約2kbであるが常ではない。
【0061】
「メチル化状態」または「メチル化状況」との用語は、DNA配列内の1つまたは複数のCpGジヌクレオチドでの5−メチルシトシン(「5−mCyt」)の存否をいう。DNA配列内の1つまたは複数の特定CpGメチル化部位(それぞれは2つのCpGジヌクレオチド配列を有する)のメチル化状態としては、「非メチル化」、「完全−メチル化」および「半−メチル化」が挙げられる。
【0062】
「半−メチル化」または「半メチル化」との用語は、その1本鎖のみがメチル化された2本鎖DNAのメチル化状態をいう。
【0063】
本明細書で使用する「AUC」との用語は、曲線下の領域の略語である。特に、受信者操作特性(ROC)曲線下の境域をいう。ROC曲線は診断検査の異なった可能性あるカットポイントにおいて偽陽性率に対する真陽性率のプロットである。これは選択されたカットポイントに依存する感度と特異性の間の交換を示す(感度の増加は特異性の減少をともなうであろう)。ROC曲線下の領域(AUC)は、診断検査の正確性の基準である(領域が大きくなればなるほど良く、最適は1であり、ランダム検査は領域0.5の対角線上に位置するROCを有する。(参考:J.P. Egan,「シグナル検出理論とROC分析」、Academic Press, New York,1975)。
【0064】
「高メチル化」との用語は、正常コントロールDNA試料内の対応するCpGジヌクレオチドで見出される5−mCytの量に対して、検査するDNA試料のDNA配列内の1つまたは複数のCpGジヌクレオチドでの5−mCytの増加した存在に対応する平均メチル化状態をいう。
【0065】
「低メチル化」との用語は、正常コントロールDNA試料内の対応するCpGジヌクレオチドで見出される5−mCytの量に対して、検査するDNA試料のDNA配列内の1つまたは複数のCpGジヌクレオチドでの5−mCytの減少した存在に対応する平均メチル化状態をいう。
【0066】
「マイクロアレー」との用語は、当該技術分野で認められているように、「DNAマイクロアレー」および「DNAチップ」の両方をいう。技術的に認識された固相全てを包含し、核酸分子をそれに固定するか、またはその上で核酸を合成する全ての方法を包含する。
【0067】
「遺伝子パラメーター」とは、遺伝子およびさらにその制御を必要とする配列の変異および多型である。変異と指定されるものは、特に、挿入、欠失、点変異、反転および多型および特に好ましくは、SNP(一塩基多型)である。
【0068】
「後生的パラメーター」とは、特にシトシンメチル化である。さらに、後生的パラメーターとしては、例えばヒストンのアセチル化があり、これは記述した方法を使用して直接に分析できないが、代わって、DNAメチル化と相互に関連する。
【0069】
「重亜硫酸塩試薬」との用語は、メチル化および非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別するために、本明細書に記載されるように有用である重亜硫酸塩、二亜硫酸塩、亜硫酸水素塩およびこれらの組合せを含む試薬をいう。
【0070】
「メチル化分析」との用語は、DNA配列内の1つまたは複数のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態を決定する全ての方法をいう。
【0071】
「MS.AP−PCR」(メチル化−感受性任意−プライムドポリメラーゼ連鎖反応)との用語は、CpGジヌクレオチドを多分含むであろう領域上に焦点を合わせるために、CG−リッチプライマーを使用してゲノムの全体的スキャンを可能とする技術的に認識された技術をいい、Gonzalgoら、Cancer Research 57: 594-599 1997に記載されている。
【0072】
「MethyLight(商標)」との用語は、Eadsら、Cancer Res. 59: 2302-2306, 1999に記載される技術的に認識された蛍光系リアルタイムPCR技術をいう。
【0073】
本明細書で実施される実施態様中の「HeavyMethyl(商標)」分析との用語は、増幅プラマー間のCpG位置を包囲するか、あるいはそれに包囲されるメチル化特異的ブロッキングプローブ(ここでは、ブロッカーとも呼ぶ)が核酸試料のメチル化特異的選択増幅が可能である分析をいう。
【0074】
本明細書で実施される実施態様中の「HeavyMetyl(商標) MethyLight(商標)」との用語は、MethyLight(商標)分析の変形であるHeavyMetyl(商標) MethyLight(商標)分析をいう。ここで、MethyLight(商標)分析は、増幅プライマー間のCpG位置を包囲するメチル化特異的ブロッキングプローブと組合わされる。
【0075】
「Ms−SNuPE」(メチル化感受性一塩基プライマー伸長)との用語は、Gonzalgo & Jones, Nucleic Acids Res. 25: 2529-2531, 1997に記載される技術的に認識された分析をいう。
【0076】
「MSP」(メチル化特異的PCR)との用語は、Hermanら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 9821-9826, 1996および米国特許第5,786,146号 に記載される技術的に認識されたメチル化分析をいう。
【0077】
「COBRA」(Combined Bisulfite Restriction Analysis)との用語は、Xiong & Laird, Nucleic Acids Res. 25: 2532-2534,1997に記載される技術的に認識されたメチル化分析をいう。
【0078】
「MCA」(メチル化CpGアイランド増幅)との用語は、Toyotaら、Cancer Res. 59: 2307-12, 1999およびWO00/26401A1に記載されるメチル化分析をいう。
【0079】
「ハイブリダイゼーション」との用語は、ワトソン−クリック塩基対に従って、試料DNA中で相補配列にオリゴヌクレオチドが結合して二重構造を形成することと理解されるべきである。
【0080】
本明細書中に規定される「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」とは、5×SSC/5×デンハルト溶液/1.0%SDS中、68℃でハイブリダイズし、そして0.2×SSC/0.1%SDS中、室温で洗浄するか、あるいはその技術的に認識された均等(例えば、2.5×SSC緩衝液中、60℃でハイブリダイゼーションを行ない、次いで、低緩衝濃度にて37℃で数回の洗浄し、安定な状態とする条件)を含む。本明細書中で規定される中程度にストリンジェントな条件とは、3×SSC中、42℃で洗浄することを含むか、あるいはその技術的に認識された均等を含む。塩濃度および温度のパラメーターはプローブと標的核酸の間を確認する最適レベルを達成するためには変化され得る。このような条件に関する手引き書は当該技術分野で入手可能であり、例えば、Sambrookら、1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, N.Y.;およびAusubelら(編)、1995, Current Protocols in Molecular Biology, (John Wiley & Sons, N.Y.)のUnit2.10がある。
【0081】
「メチル化特異的制限酵素」または「メチル化感受性制限酵素」との用語は、その認識部位のメチル化状態に依存して核酸を選択的に消化する酵素を意味するとされる。認識部位がメチル化されていないかあるいは半メチル化されているなら特異的に切断するこのような制限酵素の場合、もしも認識部位がメチル化されているなら、切断は行われないか、あるいは有意に低い効率でもって行われるであろう。認識部位がメチル化されているなら、特異的に切断するこのような制限酵素の場合、もしも認識部位がメチル化されていないなら、切断は行われないか、あるいは有意に低い効率でもって行われるであろう。メチル化特異的制限酵素が好ましく、その認識配列はCGジヌクレオチド(例えば、cgcgまたはcccggg)を含む。さらに、いくつかの実施態様では、もしもこのジヌクレオチドのシトシンが炭素原子C5でメチル化されているなら、切断しない制限酵素が好ましい。
【0082】
「非メチル化特異制限酵素」または「非メチル化感受性制限酵素」とは、メチル化状態に関係なく、ほぼ同じ効率で核酸配列を切断する制限酵素である。これらはまた、「メチル化非特異的制限酵素」とも呼ばれる。
【0083】
「遺伝子」との用語は、その転写変異体全て(例えば、「セプチン9」との用語は、例えばその切断された転写物Q9HC74を含むであろう)および全プロモーターおよびその制御要素を含むと解釈される。さらに、複数のSNPが前記遺伝子内で公知であることから、この用語はその配列の変異体全てを含むと解釈される。
【0084】
「前癌性」または「前新生物」との用語とその均等物は、悪性形質転換を生じている細胞増殖性疾患全てを意味すると解釈される。このような状態の例としては、結腸直腸細胞増殖性疾患の場合、高度の形成異常を有する細胞増殖性疾患および下記クラスの腺腫が挙げられる。
レベル1:ポリープ頭部内で粘膜下組織中へ筋粘膜を通る悪性腺の浸透;
レベル2:同じ粘膜下組織の浸潤、しかし、頭部から茎部への接合部に存在する;
レベル3:茎部への浸潤;および
レベル4:結腸壁への結合部での茎部基底の浸潤(このレベルはデュークス分類Aに対応する)
【0085】
概要
本発明は被検者から単離した生物学的試料中のセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを決定することを含む被検者の細胞増殖性疾患を検出および/または分類する方法を提供する。ここで、過小発現および/またはCpGメチル化が前記疾患の存在またはクラスの指標である。前記マーカーは疾患の前癌状態中の早期検出を含む、新生物の細胞増殖性疾患の診断、およびさらに、良性細胞増殖性疾患と新生物細胞増殖性疾患の区別において使用される。本発明は新生物細胞増殖性疾患が良性細胞増殖性疾患と区別される方法であって、CpGメチル化の過小発現および/または存在が新生物細胞増殖性疾患または前新生物疾患の存在の指標であり、その非存在は良性細胞増殖性疾患の存在の指標である。
【0086】
本発明のマーカーは、特に肝細胞増殖性疾患を検出または区別すること、または結腸直腸細胞増殖性疾患を検出または区別することにおいて特に優れていて、前記疾患の早期検出、分類および治療において改善された手段を提供する。
【0087】
セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のメチル化分析が分析される上記実施態様に加えて、本発明はさらに、癌、特に肝臓癌および/または結腸直腸癌の検出において新規な有用性を有するセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列を含む遺伝子のパネルを提供する。
【0088】
さらに、第1実施態様では本発明はセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のCpGメチル化状態の分析に基づく。さらに、前記遺伝子の配列は表3に記載されるものであることが好ましい。
【0089】
DNAの重亜硫酸塩変異は、CpGメチル化状態を評価するために使用される技術的に認識された手段である。5−メチルシトシンは真核細胞のDNAで最も頻度の高い共有結合塩基変異である。これは例えば、転写制御、遺伝子インプリンティング、および腫瘍形成においてある役割を果たす。したがって、遺伝子情報の1構成成分として、5−メチルシトシンを同定することは、かなり興味深いことである。しかしながら、5−メチルシトシン位置は5−メチルシトシンがシトシンと同じ塩基対挙動を示すから、配列決定では同定できない。さらに、5−メトルシトシンによる後生的情報は、例えばPCR増幅中に完全に失われる。
【0090】
5−メチルシトシンの存在についてDNAを分析する最も頻繁に使用される方法は、重亜硫酸塩とシトシンとの特異的反応に基づく。それによって、続いてのアルカリ加水分解時に、シトシンはその塩基対挙動でチミンに対応するウラシルに変換される。しかしながら、有意にも、5−メチルシトシンはこれらの条件下で未変性のまま残存する。その結果、もとのDNAは、そのハイブリダイゼーション挙動で元来、シトシンと区別され得ないメチルシトシンが標準的な技術的に認識された分子生物学的技術、例えば、増幅およびハイブリダイゼーション、または配列決定を使用して唯一、残存するシトシンとして検出され得るように変換される。これらの技術の全ては異なった塩基対特性に基づき、現在、十分に利用されている。
【0091】
感度に関して、先行技術は分析されるDNAをアガロースマトリックス中に封入し、それによってDNA(重亜硫酸塩は1本鎖DNAのみに反応する)の拡散と再生を防ぎ、そして、沈殿と精製工程の全てを高速透析に代替することを含む方法と定義される(Olek A
ら、「重亜硫酸塩に基づくシトシンメチル化分析における変更および改良された方法」、Nucleic Acids Res. 24: 5064-6, 1996)。すなわち、メチル化状態における個人の細胞を分析し、その方法の有用性および感度を例証することが可能である。5−メチルシトシンを検出する技術的に認識された方法の概観は、Rein, T.ら、Nucleic Acids Res. 26: 2255, 1998に提供されている。
【0092】
いくつかの例外を除いて、重亜硫酸塩技術(例えば、Zeschnigk M.ら、Eur J Hum Genet. 5: 94-98, 1997)は現在、研究においてのみ使用されている。全ての実例では、公知遺伝子の短い特定断片が、重亜硫酸塩処理に続いて増幅され、完全に配列決定され(Olek & Walter, Nat Genet. 1997 17: 275-6, 1997)、1つまたは複数のプライマーの伸長反応に付して(Gonzalgo & Jones, Nucleic Acids Res. 25: 2529-31 1997, WO95/00669;米国特許第6,251,694号)、個人のシトシン位置を分析するか、あるいは酵素消化によって処理される(Xiong & Laird, Nucleic Acids Res. 25: 2532-4, 1997)。ハイブリダイゼーションによる検出はまた、先行技術(Olekら、WO99/28498)に記載されている。さらに、個人の遺伝子に関するメチル化検出における重亜硫酸塩技術の使用も記載されている(Grigg & Clark, Bioessays, 16: 431-6, 1994; Zeschnigk M.ら、Hum Mol Genet, 6: 387-95, 1997, Feil R.ら、Nucleic Acids Res. 22: 695-, 1994; Martin V.ら、Gene, 157: 261-4, 1995;WO9746705およびWO9515373)。
【0093】
本発明は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列内のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態の決定のための1つまたは複数のメチル化分析を組み合わせた重亜硫酸塩技術の使用を提供する。ゲノムCpGジヌクレオチドはメチル化されるか、あるいは非メチル化され得る(あるいは、それぞれ、アップメチル化およびダウンメチル化として公知である)。しかしながら、本発明の方法は不均一な性質の生物学的試料、例えば、血液または糞便内の低濃度の腫瘍細胞の分析に適している。したがって、このような試料中のCpG位置のメチル化状態を分析する際、当業者はメチル化状態とは別に、特定のCpG位置でのメチル化のレベル(例えば、パーセント、画分、割合、比率または程度)を決定するために定量的分析を使用する。したがって、メチル化状態またはメチル化状況との用語は、またCpG位置でのメチル化の程度を反映する値を意味するとも解釈されるべきである。もしも具体的に述べられないなら、「超メチル化」または「アップメチル化」との用語は、特定のカットオフポイントのメチル化レベル以上のものを意味すると解釈される。その際、前記カットオフは所与の集合体における平均または中間的メチル化レベルを表示する値であるか、あるいは好ましくは最適カットオフレベルである。「カットオフ」はまた、「許容限界」とも呼ばれる。本発明では、「メチル化」、「超メチル化」または「アップメチル化」との用語は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列内およびそれに関連する全てのCpG位置(例えば、プロモーターまたは制御領域内)におけるメチル化がゼロ(0)%(またはその均等)であるカットオフ以上のメチル化レベルを含むと解釈される。
【0094】
本発明では、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167内のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態を決定することは、細胞増殖性疾患の診断および特性化の両方において有用性を有する。
【0095】
メチル化分析手法
種々のメチル化分析手法が当該技術分野で公知であり、本発明と関連して使用され得る。これらの分析はDNA配列内の1つまたは複数のCpGジヌクレオチド(例えば、CpGアイランド)のメチル化状態の決定を可能とする。このような分析は他の多くの技術の中でも、重亜硫酸塩処理DNAのDNA配列決定、PCR(配列特異的増幅)、サザンブロット分析およびメチル化感受性制限酵素の使用を含む。
【0096】
例えば、ゲノム配列決定は重亜硫酸塩処理によるDNAメチル化パターンおよび5−メチルシトシン配置の分析において単純化されている(Frommerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 1827-1831. 1992)。さらに、重亜硫酸塩変換DNAから増幅されたPCR産物の制限酵素消化が使用され、例えば、Sadri & Hornsby(Nucleic Acids Res. 24: 5058-5059, 1996)に記載される方法またはCOBRA(Combined Bisulfite Restriction Analysis)(Xiong & Laird, Nucleic Acids Res. 25: 2532-2534, 1997)がある。
【0097】
COBRA
COBRA(商標)分析は少量のゲノムDNAの特定遺伝子座位のDNAメチル化レベルを決定するために有用な定量的メチル化分析である(Xiong & Laird, Nucleic Acids Res. 25: 2532-2534, 1997)。簡単には、制限酵素消化は重亜硫酸ナトリウム処理DNAのPCR産物におけるメチル化依存配列の相違を明らかにするために使用される。メチル化依存配列の相違は、まずFrommerら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 1827-1831, 1992)が記載する方法に従う標準的重亜硫酸塩処理によって、ゲノムDNA中に導入される。次いで重亜硫酸塩変換DNAのPCR増幅は、目的のCpGアイランドに特異的なプライマーを使用して行い、次いで、制限エンドヌクレアーゼ消化、ゲル電気泳動、および特定標識ハイブリダイゼーションプローブによる検出が続く。最初のDNA試料中のメチル化レベルはDNAメチル化レベルの高範囲のスペクトルを越えて、直線的定量方法で消化および未消化PCR産物の相対的量で表される。さらに、この技術は顕微解剖されたパラフィン包埋組織試料から得たDNAに確実に適用され得る。
【0098】
COBRA(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的COBR(商標)系キットに見られるであろう)としては、特定遺伝子のためのPCRプライマー(または重亜硫酸塩処理DNA配列またはCpGアイランド);制限酵素および適当な緩衝液:遺伝子ハイブリダイゼーションオリゴヌクレオチド;コントロールハイブリダイゼーションオリゴヌクレオチド;オリゴヌクレオチドプローブのためのキナーゼ標識キット;および標識ヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、重亜硫酸塩試薬としてはDNA変性緩衝液;スルホン化緩衝液;DNA回収試薬またはキット(例えば、沈殿、限外濾過、親和性カラム);脱スルホン化緩衝液;およびDNA回収成分が挙げられる。
【0099】
好ましくは、「MethyLight(商標)」(蛍光系リアルタイムPCR技術)(Eadsら、Cancer Res. 59: 2302-2306, 1999)、Ms−SNuPE(商標)(メチル化感受性1本鎖ヌクレオチドプライマー伸長)反応(Gonzalgo & Jones, Nucleic Acids Res. 25: 2529-2531, 1997)、メチル化特異的PCR(「MSP」、Hermanら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 9821-9826, 1996; 米国特許第5,786,146号)およびメチル化CpGアイランド増幅(「MCA」、Toyotaら、Cancer Res. 59: 2307-12, 1999)を単独で、あるいはこれらの方法の他のものと組合わせて使用される。
【0100】
「HeavyMethyl(商標)」分析技術は、重亜硫酸塩処理DNAのメチル化特異的増幅に基づくメチル化の相違を評価するための定量的方法である。増幅プライマー間のCpG位置をカバーするか、あるいはこれらによってカバーされるメチル化特異的ブロッキングプローブ(ここでは、ブロッカーとも呼ぶ)は、核酸試料のメチル化特異的選択増幅を可能とする。
【0101】
本明細書中で実行される実施態様中で、「HeavyMethyl(商標)、MethyLight(商標)」分析との用語は、MethyLight(商標)分析の変形であるHeavyMethyl(商標) MethyLight(商標)分析をいう。ここで、MethyLight(商標)分析は増幅プライマー間のCpG位置をカバーするメチル化特異的ブロッキングプローブと組合わされる。HeavyMethyl(商標)分析はメチル化特異的増幅プライマーとともに使用してもよい。
【0102】
HeavyMethyl(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的MethyLight(商標)系キットに見出されるであろう)としては、;特定遺伝子(または重亜硫酸塩処理DNA配列またはCpGアイランド)のためのPCRプライマー;ブロッキングオリゴヌクレオチド;最適PCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド;およびTaqポリメラーゼが挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
MSP MSP(メチル化特異的PCR)はメチル化感受性制限酵素の使用と無関係に、CpGアイランド内のCpG部位のいかなる群のメチル化状態をも評価することを可能とする(Hermanら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 9821-9826, 1996; 米国特許第5,786,146号)。簡単には、DNAはメチル化シトシンでなく、非メチル化シトシン全てをウラシルに変換する重亜硫酸ナトリウムで変性され、その後、メチル化DNA対非メチル化DNAに特異的なプライマーで増幅される。MSPは少量のDNAのみを必要とし、所与のCpGアイランド座位の0.1%メチル化アレル体に感受性を有し、パラフィン包埋試料から抽出されたDNA上で実施され得る。MSP分析のための典型的な試薬(例えば、典型的MSP系キットで見出されるであろう)としては、特定遺伝子(または重亜硫酸塩処理DNA配列またはCpGアイランド)のためのメチル化および非メチル化PCRプライマー、最適PCR緩衝液およびデオキシヌクレオチドおよび特定プローブが挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
MethyLight(商標)
MethyLight(商標)分析は、PCR工程後、さらなる操作を必要としない蛍光系リアルタイムPCR(TaqMan(登録商標))技術を使用する高処理能力の定量的メチル化分析である(Eadsら、Cancer Res. 59: 2302-2306, 1999)。簡単には、MethyLight(商標)法は、重亜硫酸ナトリウム反応で、標準的手法によりメチル化依存性配列の相違した混合物へ変換されるゲノムDNAの混合試料でもって始める(重亜硫酸塩法は非メチル化シトシン残基をウラシルに変換する)。次いで、蛍光系PCRは「バイアスド(biased)」(公知CpGジヌクレオチドと重複するPCRプライマーによる)反応中で達成される。配列の判別は増幅工程のレベルおよび蛍光検出工程のレベルの両方で生じ得る。
【0105】
MethyLight(商標)分析はゲノム試料のメチル化パターンの定量的検査として使用される。その際、配列判別がプローブハイブリダイゼーションのレベルで生じる。この定量的検査では、PCR反応が推定上の特定メチル化部位と重複する蛍光プローブの存在下でメチル化特異的増幅を行う。インプットDNA量のアンバイアスド(unbiased)コントロールは、プライマーまたはプローブのいずれもCpGジヌクレオチドと重複しない反応によってもたらされる。あるいは、ゲノムメチル化の定量的検査は公知メチル化部位を「カバー」しないコントロールオリゴヌクレオチド(HeavyMehtyl(商標)の蛍光系バージョンおよびMSP技術)、あるいは潜在的メチル化部位をカバーするオリゴヌクレオチドのいずれかでバイアスド(biased)PCRプールをプロービングして達成される。
【0106】
MethyLight(商標)法は好適なプローブ、例えば「TaqMan(登録商標)」、Lightcycle(登録商標)などを使用することができる。例えば、2本鎖ゲノムDNAは重亜硫酸ナトリウムで処理し、TaqMan(登録商標)プローブを使用して2セットのPCR反応のうちの1つに付し;例えば、MSPプライマーおよび/またはHeavyMethylブロッカーオリゴヌクレオチドおよびTaqMan(登録商標)プローブを使用する。TaqMan(登録商標)プローブは蛍光「レポーター」と「失活剤」分子で二重標識し、フォワードプライマーまたはリバースプライマーよりもPCRサイクルで約10℃以上高い温度で融解するように、相対的に高いGC含量領域に特異的であるように設計する。これはTaqMan(登録商標)プローブがPCRアニーリング/伸長工程中に完全にハイブリダイズしたままとすることができる。Taqポリメラーゼが酵素としてPCR中に新規な鎖を合成するから、これは最終的にはアニールされたTaqMan(登録商標)プローブに達するであろう。次いで、Taqポリメラーゼの5'→3'エンドヌクレアーゼ活性はそれを消化することによって、TaqMan(登録商標)プローブを置換し、リアルタイム蛍光検出系を使用する未消光シグナルの定量的検出のための蛍光レポーター分子を放出する。
【0107】
MethyLight(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的なMethyLight(商標)系キットで見出されるであろう)としては、特定遺伝子(または重亜硫酸塩処理DNA配列またはCpGアイランド)のためのPCRプライマー;TaqMan(登録商標)またはLightcycler(登録商標)プローブ;最適PCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド;およびTaqポリメラーゼを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0108】
QM(商標)(定量的メチル化)分析は、ゲノム試料中のメチル化パターンの別な定量的検査であり、ここで、配列判別がプローブハイブリダイゼーションのレベルで生じる。この定量的検査では、PCR反応が特定の推定メチル化部位と重複する蛍光プローブの存在下にアンバイアスド増幅をもたらす。インプットDNA量のためのアンバイアスドコントロールは、プライマーまたはプローブがいかなるCpGジヌクレオチド上にも横たわらない反応でもって提供される。あるいは、ゲノムメチル化のための定量的検査は、公知メチル化部位を「カバー」しないコントロールオリゴヌクレオチド(HeavyMethyl(商標)の蛍光検査またはMSP技術)あるいは潜在的メチル化部位をカバーするオリゴヌクレオチドのいずれかでバイアスドPCRプールをプロービングして達成される。
【0109】
QM(商標)法は、増幅工程で好適なプローブ、例えば「TaqMan(登録商標)」、Lightcycler(登録商標)などを使用して行われる。例えば、2本鎖ゲノムDNAは重亜硫酸ナトリウムで処理され、アンバイアスドプライマーおよびTaqMan(登録商標)プローブに付される。TaqMan(登録商標)プローブは蛍光「レポーター」と「失活剤」分子で二重標識し、フォワードプライマーまたはリバースプライマーよりもPCRサイクルで約10℃以上高い温度で融解するように、相対的に高いGC含量領域に特異的であるように設計する。これはTaqMan(登録商標)プローブがPCRアニーリング/伸長工程中に完全にハイブリダイズした状態とすることができる。Taqポリメラーゼが酵素としてPCR中に新規な鎖を合成するから、これは最終的にはアニールされたTaqMan(登録商標)プローブに達するであろう。Taqポリメラーゼの5'→3'エンドヌクレアーゼ活性はそれを消化することによって、TaqMan(登録商標)プローブを置換し、リアルタイム蛍光検出系を使用する未消光シグナルの定量的検出のための蛍光レポーター分子を放出する。QM(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的なQM(商標)系キットで見出されるであろう)としては、特定遺伝子(または重亜硫酸塩処理DNA配列またはCpGアイランド)のためのPCRプライマー;TaqMan(登録商標)またはLightcycler(登録商標)プローブ;最適PCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド;およびTaqポリメラーゼを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0110】
Ms−SNuPE
Ms−SNuPE(商標)技術は、DNAの重亜硫酸塩処理、次いで一塩基プライマー伸長に基づく特定CpG部位でのメチル化の相違を評価する定量法である(Gonzalgo & Jones, Nucleic Acids Res. 25: 2529-2531, 1997)。簡単には、ゲノムDNAを重亜硫酸ナトリウムと反応させ、非メチル化シトシンをウラシルに変換し、一方、5−メチル化シトシンを変化させないままとする。所望標的配列の増幅は、次いで重亜硫酸塩変換DNAに特異的なPCRプライマーを使用して実行し、得られた産物を単離し、目的のCpG部位でのメチル化分析のための鋳型として使用する。少量のDNAが分析され(例えば、顕微解剖された病理学セクション)、そしてCpG部位のメチル化状態を決定するための制限酵素の使用を避ける。
【0111】
Ms−SNuPE(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的なMs−SNuPE(商標)系キット中に見出されるであろう)としては、特定遺伝子(または重亜硫酸塩処理DNA配列またはCpGアイランド)のためのPCRプライマー;最適PCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド;ゲル抽出キット;ポジティブコントロールプライマー;特定遺伝子のためのMs−SNuPE(商標)プライマー;反応緩衝液(Ms−SNuPE反応のための)および標識ヌクレオチドを挙げることができるが、これらに限定されない。さらに、重亜硫酸塩変換試薬は、DNA変性緩衝液;スルホン化緩衝液;DNA回収試薬またはキット(例えば、沈殿、限外ろ過、親和性カラム);脱スルホン化緩衝液;およびDNA回収成分を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0112】
配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167のゲノム配列、および配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の非天然処理変異体は細胞増殖性疾患、特に結腸直腸および/または肝臓の細胞増殖性疾患の早期検出、分類および/または治療のための新規な有用性を有すると決定された。
【0113】
1つの実施態様では、本発明の方法は、次の工程;i)被検者から得たゲノムDNA(好ましくは体液から単離された)をセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165(そのプロモーターおよび制御領域を含む)からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチド間を区別する少なくとも1つの試薬、または一連の試薬に接触させ;そしてii)80%以上または同等の感度および80%以上または同等の特異性でもって、結腸または肝臓の細胞増殖性疾患を検出し、または検出して区別することを含む。
【0114】
好ましくは、感度は約75%〜約96%、または約80%〜約90%、または約80%〜約85%である。好ましくは、特異性は約75%〜約96%、または約80%〜約90%、または約80%〜約85%である。
【0115】
ゲノムDNAは市販キットの使用を含む当該技術分野で標準的な手段により単離する。簡単には、目的のDNAが細胞膜で被包されている場合、生物学的試料は酵素的、化学的または機械的手段で破壊または溶解しなければならない。次いで、DNA溶液から例えばプロテナーゼKによりタンパクおよび他の不純物を取り去る。次いで、ゲノムDNAをその溶液から回収する。これは塩析、有機溶媒抽出または固相担体へのDNAの結合を含む種々の方法によって実施される。方法の選択は時間、費用およびDNAの必要量を含むいくつかの要素に影響されるであろう。新生物または前新生物を含む臨床試料の全てのタイプ、好ましくは、セルライン、病理学的スライド、生検、パラフィン包埋組織、体液、糞便、結腸流出液、尿、血漿、血清、全血、単離された血球、血液から単離された細胞、およびこれらの組合せが、本方法に使用するのに適している。体液はDNAの好ましい原料であり、特に好ましいものは血漿、血清、全血、単離された血球および血液から単離された細胞である。
【0116】
次いで、ゲノムDNA試料はゲノムDNAの少なくとも1つの標的領域内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチドを区別する少なくとも1つの試薬または一連の試薬で処理する。ここで、標的領域はそれぞれ配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含むか、あるいはこれにストリンジェンな条件でハイブリダイズする。この近接するヌクレオチドは少なくとも1つのCpGジヌクレオチド配列を含む。
【0117】
前記試薬は5'−位置でメチル化されていないシトシン塩基をウラシル、チミンまたはハイブリダイゼーション挙動においてシトシンと異なる他の塩基に変換することが、特に好ましい。しかしながら、他の実施態様では前記試薬はメチル化感受性制限酵素である。
【0118】
ここで、ゲノム試料は5'−位置でメチル化されていないシトシン塩基をウラシル、チミンまたはハイブリダイゼーション挙動においてシトシンと異なる他の塩基に変換する方法で処理する。この処理は重亜硫酸塩(亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩)およびそれに続くアルカリ加水分解で実施することが好ましい。このような処理は(それぞれ)配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167を配列番号10〜配列番号15、配列番号30〜配列番号31、配列番号38〜配列番号39、配列番号168〜配列番号185(ここで前記CpGジヌクレオチドはメチル化されている)、あるいは配列番号28〜配列番号33、配列番号42〜配列番号43、配列番号50〜配列番号51、配列番号186から配列番号203(ここで前記CpGジヌクレオチドはメチル化されていない)に変換する結果となる。
【0119】
次いで、処理されたDNAは標的遺伝子配列(この処理前のセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列)のメチル化状態を決定するために分析される。標的領域はセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含むか、あるいはこれにストリンジェントな条件下にハイブリダイズすることが特に好ましい。配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の前記遺伝子の配列が分析されることが好ましい。分析方法は上記したものを含めて当該技術分野で公知であるものから選択される。特に、ここに記載されるようなMethyLight(商標)、MSPおよびブロッキングオリゴヌクレオチド(HeavyMethyl(商標))の使用が好ましい。さらに、このような分析に使用されるいかなるオリゴヌクレオチド(プライマー、ブロッキングオリゴヌクレオチドおよび検出プローブ)も配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つまたは複数の塩基配列およびその相補鎖の少なくとも16塩基対長セグメントに逆相補的であるか、同一であるか、またはこれにストリンジェント、または高度にストリンジェントな条件下にハイブリダイズすべきことが好ましい。
【0120】
セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列(そのプロモーターおよび/または制御領域を含む)の異常なメチル化、より具体的には超メチル化は新生物細胞増殖性疾患の存在に関連し、特に結腸直腸および肝細胞性癌腫の存在に関連している。したがって、生物学的試料がいかなる程度のメチル化を示すとしても、その試料は新生物として決定されるべきである。
【0121】
セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の分析は、まず、80%以上または同等の感度および80%以上または同等の特異性でもって、結腸および肝臓の細胞増殖性疾患を検出、または検出して区別することが可能である。感度は(検出された新生物/全ての新生物);例えば、(検出された結腸直腸新生物/全ての結腸直腸新生物)として計算され、特異性は、(非検出陰性/全陰性)として計算される。
【0122】
好ましくは、感度は約75%〜約96%、または約80%〜約90%、または約80%〜約85%である。好ましくは、特異性は約75%〜約96%、または約80%〜約90%、または約80%〜約85%である。
【0123】
結腸新生物はここでは1cm以上の大きさの結腸悪性腫瘍および腺腫およびそのサブセットとして定義される。陰性は健康な個人として定義され得る。
【0124】
1つの実施態様では、本方法は細胞増殖性疾患(特に、新生物、結腸または肝臓の疾患)の分化、検出および区別のためのマーカーとして、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列(またはそのプロモーターおよび/または制御領域)の使用を記載する。
【0125】
前記方法はそれらから転写されたRNAまたは前記RNAから翻訳されたポリペプチドまたはタンパクの発現分析によって、好ましくはmRNA発現分析またはポリペチド発現分析によって可能になる。したがって、本発明はまた、被検者のセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の発現を検出し、前記被検者の癌の存否に基づいて決定する定量的または定性的診断分析および方法を提供する。
【0126】
セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列から転写されたmRNAの異常な発現は、被検者の癌の存在に関連している。本発明では、過小発現(および/またはメチル化の存在)は癌の存在に関連し、逆に過剰発現(および/またはメチル化の非存在)は癌の非存在に関連している。セプチン9遺伝子の配列番号16〜配列番号19に記載される転写変異体の少なくとも1つの発現が決定されることが特に好ましい。
【0127】
遺伝子またはゲノム配列をコードするmRNAの存在を検出するために、試料は患者から得る。試料は腫瘍の細胞性物質を含む好ましい試料である。好適な試料のタイプとしては、セルライン、病理学的スライド、生検、パラフィン包埋組織、体液、糞便、結腸流出液、尿、血漿、血清、全血、単離された血液細胞、血液から単離された細胞およびこれらの組合せ全体が挙げられる。前記試料タイプは結腸流出液、尿、血漿、血清、全血、血液から単離された細胞からなる群から選択される糞便または体液であることが好ましい。
【0128】
試料はここに含まれるRNAを抽出して処理される。試料から得られた核酸は次いで分析される。多くの技術が遺伝子発現の絶対的および相対的レベルを決定するために当該技術分野で公知である。本発明で使用するのに適した一般的に使用される技術としては、インサイチュハイブリダイゼーション(例えば、FISH)、ノザン分析、RNase保護分析(RPA)、マイクロアレーおよび定量的PCRおよびディファレンシャルディスプレイPCRなどのPCRに基づく技術または他の核酸検出法が挙げられる。
【0129】
逆転写/ポリメラーゼ連鎖反応技術(RT−PCR)の使用が特に好ましい。RT−PCR法は当該技術分野で周知である(例えば、Watson and Fleming、上掲参照)。
【0130】
RT−PCR法は以下のように実施され得る。細胞性RNA全体は例えば、標準的グアニジニウムイソチオシアネート法で単離され、RNA全体は逆転写される。逆転写法は逆転写酵素および3'末端オリゴヌクレオチドdTプライマーおよび/またはランダムヘキサマープライマーを使用するRNA鋳型上でのDNA合成を含む。すなわち、生成されたcDNAは次いでPCRにより増幅される(Belyavskyら、Nucl Acid Res 17: 2919-2932, 1989; Krug およびBerger, Methods in Enzymology, Academic Press, N.Y. Vol. 152, pp. 316-325, 1987、これらは参考として導入される )。さらに、PCR産物がハイブリダイゼーションプローブ(例えば、TaqMan、Lightcycler、Molecular Beacons & Scorpion)またはSYBRグリーンで検出されるRT−PCRの「リアルタイム」変異体が好ましい。プローブまたはSYBRグリーンから検出されたシグナルは、次いで標準曲線を参照して、あるいは検量標準のものとCt値を比較して定量化される。ハウスキーピング遺伝子分析がしばしば、その結果を規準化するために使用される。
【0131】
ノザンブロット分析では、全またはポリ(A)+mRNAを変性アガロースゲル上に流し、乾燥されたゲル自体中または膜上の標識プローブにハイブリダイズして検出される。得られたシグナルはRNA集団中の標的RNA量に比例している。
【0132】
2つまたはそれ以上の細胞集団または組織からのシグナルを比較することは、遺伝子発現レベルでの相対的相違を明らかにする。絶対的定量は標的RNAに対応するインビトロ転写物の公知量を使用して得た標準曲線とシグナルを比較して実施され得る。その発現レベルが条件にかかわりなく、相対的に一定であると期待されるハウスキーピング遺伝子の分析は、その結果を規準化するためにしばしば使用され、膜に対するRNAの不均等な移動やゲル上のRNAの不均等な負荷による生じる明白な相違を避ける。
【0133】
ノザン分析の第1工程は目的の細胞または組織から純粋で無処置のRNAを単離することである。ノザンブロットはRNAを大きさで区別するから、試料の完全性はシグナルが単一バンド中に局在化する程度に影響を与える。部分的に分解されたRNA試料は、いくつかのバンドを越えてなすりつけたように尾を引くか、あるいは分布して、感度において全体的な損失となり、多分、誤ったデータの解釈となるであろう。ノザンブロット分析ではDNA、RNAおよびオリゴヌクレオチドプローブが使用され、これらのプローブは好ましくは標識化される(例えば、放射性標識、質量標識または蛍光標識)。プローブでなく、標的RNAの大きさが検出バンドの大きさを決定し、それゆえ種々の長さのプローブを生じるランダム−プライム標識などの方法がプローブ合成に適している。プローブの比活性は感度のレベルを決定し、それゆえ高い比活性を有するプローブを使用することが好ましい。
【0134】
RNase保護分析では、RNA標識および規定された長さのRNAプローブが溶液中でハイブリダイズする。ハイブリダイゼーションに続いて、RNAは1本鎖核酸に特異的なRNaseで消化し、ハイブリダイズされない1本鎖標的RNAとプローブを除去する。RNaseは不活性化し、RNAは例えば、変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動でもって分離する。無処置RNAプローブの量はRNA集団中の標的RNAの量に比例する。RPAは遺伝子発現の相対的および絶対的定量およびイントロン/エクソン境界および転写開始部位などのRNA構造のマッピングに使用され得る。RNase保護分析は、一般的に検出限界が低いから、ノザンブロット分析において好ましい。
【0135】
RPAに使用されるアンチセンスRNAプローブは規定されたエンドポイントを有するDNA鋳型のインビトロ転写で生成され、通常、50〜600ヌクレオチドの範囲である。標的RNAに同質でない付加的配列を含むRNAプローブの使用は、保護された断片が完全長のプローブから区別されることを可能とする。RNAプローブは通常、1本鎖RNAプローブを生成する容易さおよびRNaseによるRNA:RNA2本鎖消化の再現性および信頼性ゆえにDNAプローブに代わって使用され(Ausubelら、2003)、特に高い比活性を有するプローブが好ましい。
【0136】
マイクロアレーの使用が特に好ましい。マイクロアレー分析法は2つの主たる部分に分けられ得る。第1は、ガラススライドまたは他の固体支持体上に公知遺伝子配列を固定化し、続いてガラススライド(または他の固相)上に固定化された公知遺伝子に蛍光標識されたcDNA(求めようとする配列を含む)のハイブリダイゼーションを行う。ハイブリダイゼーションの後、分析は蛍光マイクロアレースキャナーを使用して走査する。異なった遺伝子の相対的蛍光強度を分析することは、遺伝子発現における相違の程度を提供する。
【0137】
DNAアレーは準備されたガラススライドまたは他の固体表面上に前もって合成されたオリゴヌクレオチドを固定化して生成し得る。この場合、代表的遺伝子配列が製造され、標準的オリゴヌクレオチド合成および精製法を使用して準備される。これらの合成された遺伝子配列は、目的の遺伝子(この場合、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列)のRNA転写物に相補的であり、25〜70ヌクレオチドの範囲のより短い配列になりがちである。好ましい実施態様では、前記オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは配列番号16〜配列番号19からなる群から選択される少なくとも1つの配列およびそれらに相補的な配列に相補的であるか、あるいはハイブリダイズする、少なくとも9、18または25塩基配列を含む。あるいは、固定化されたオリゴはスライド表面上で、インサイチュにて化学的に合成され得る。インサイチュオリゴヌクレオチド合成は、マイクロアレー上のスポットへの適当なヌクレオチドの近接的付加を含み、ヌクレオチドを受け入れないスポットは物理的または実質的なマスクを使用して、その方法の各工程中に保護される。好ましくは、前記合成された核酸はロックされた核酸である。
【0138】
発現をプロファイルするマイクロアレー実験では、使用されるRNA鋳型が研究している細胞または組織の転写プロファイルの代表である。RNAはまず、比較されるべき細胞集団または組織から単離される。各RNA試料は次いで、逆転写反応を経て蛍光標識されたcDNAを生成する鋳型として使用される。cDNAの蛍光標識は直接または間接標識法のいずれかで達成され得る。直接標識中、蛍光変性ヌクレオチド(例えば、Cy3(登録商標)−またはCy5(登録商標)−dCTP)は逆転写中にcDNAに直接に導入される。また、間接標識はcDNA合成中にアミノアリル変性ヌクレオチドを導入し、逆転写反応が完了した後、アミノアリル変性cDNAにN−ヒドロキシサクシンイミド(NHS)−エステルを結合することによって達成され得る。また、プローブは標識されないが、直接または間接に、標識されたリガンドに特異的に結合して検出可能である。好適な標識およびリガンド(およびプローブ)を標識する方法は当該技術分野で公知であり、例えば、公知方法(例えば、ニックトランスレーションまたはキナーゼ法)によって導入される放射活性標識を含む。他の好適な標識としては、ビオチン、蛍光性基、化学発光性基(例えば、ジオキセタン、特に誘発されたジオキセタン)、酵素、抗体などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0139】
差別的遺伝子発現分析を行うには、異なったRNA試料から生成したcDNAはCy3(登録商標)で標識され、得られた標識cDNAは精製して導入されていないヌクレオチド、遊離染料および残存RNAを除去する。精製に続いて、標識cDNA試料はマイクロアレーにハイブリダイズさせる。ハリブリダイゼーションのストリンジェンシーはハイブリダイゼーションおよび洗浄工程での温度、イオン強度、時間、およびホルムアミド濃度を含む多くの要因によって決定される。これら要因は例えば、Sambrookら(Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed. 1989)に概要が記載される。マイクロアレーは蛍光マイクロアレースキャナーを使用してポストハイブリダイゼーションを走査する。各スポットの蛍光強度は分析された遺伝子の発現レベルを示し、明るいスポットは強く発現した遺伝子に対応し、一方、かすかなスポットは弱い発現を示す。
【0140】
一旦、画像が得られると、生データを分析しなければならない。まず、背景の蛍光は各スポットの蛍光から減じなければならない。次いで、データは外因的に付加された核酸(好ましくはRNAまたはDNA)などのコントロール配列、またはハウスキーピング遺伝子パネルに規準化されて、非特異的ハイブリダイゼーション、アレーセットアップのアレー不完全または可変性、cDNA標識、ハイブリダイゼーションまたは洗浄を説明する。データ規準化は比較されるべき複数のアレーの結果を示す。
【0141】
本発明の他の態様は、本発明の方法による被検者の癌の診断に使用するキットに関する。このキットはセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列の転写レベルを測定するための手段を含む。好ましい実施態様では、転写レベルを測定する手段はセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列の転写産物にストリンジェント、または中程度にストリンジェントな条件下にハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含む。好ましくは、このオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは、配列番号16〜配列番号19に示されるように、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列の転写産物の少なくとも1つに、ストリンジェント、または中程度にストリンジェントな条件下にハイブリダイズすることができる。1つの実施態様では、このオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは、配列番号16〜配列番号19からなる群から選択される少なくとも1つの配列およびそれらに相補的な配列に、相補的であるか、またはハイブリダイズする少なくとも9、18または25塩基配列を含む。
【0142】
もっとも好ましい実施態様では、転写レベルはノザンブロット分析、逆転写酵素PCR、リアルタイムPCR、RNase保護、およびマイクロアレーの群から選択される技術によって決定される。本発明の他の実施態様では、キットはさらに、患者の生物学的試料を得る手段を含む。さらに、キットはもっとも好ましくは転写レベルを測定する手段および患者の生物学的試料を入れるのに適した容器を含み、最も好ましくはさらに、使用指示書およびキット結果の解説書を含む。
【0143】
好ましい実施態様では、キットは(a)セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の転写産物にストリンジェント、または中程度にストリンジェントな条件下にハイブリダイズすることができる複数のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド、(b)オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドおよび転写産物を含む患者の生物学的試料を入れるのに適した容器、(ここでオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドはストリンジェント、または中程度にストリンジェントな条件下に転写産物にハイブリダイズできる);(c)(b)のハイブリダイゼーションを検出する手段、および所望により、(d)使用指示書およびキット結果の解説書を含む。さらに、(a)のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは各ケースで配列番号16〜配列番号19からなる群から選択される少なくとも1つの配列およびそれらに相補的な配列に相補的であるか、あるいはハイブリダイズする少なくとも9、18または25塩基の配列を含む。
【0144】
キットはまた、別な容器中に包装されたハイブリダイゼーション緩衝液(ここでオリゴヌクレオチドはプローブとして使用される)などの他の成分を含む。また、オリゴヌクレオチドが標的領域を増幅するために使用される場合、キットは、別な容器に包装されたポリメラーゼおよびPCRなどのポリメラーゼにより仲介されるプライマー伸長を最適化する反応緩衝液を含む。好ましくは、前記ポリメラーゼは逆転写酵素である。さらに、前記キットはRNase試薬を含むことが好ましい。
【0145】
本発明は、さらに患者から得た試料中の前記遺伝子配列がコードするポリペプチドの存在を検出するための方法を提供する。
【0146】
セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列がコードするポリペプチドのポリペプチド発現の異常なレベルが癌の存在に関連している。
【0147】
本発明では、前記ポリペプチドの過小発現は癌の存在に関連している。前記ポリペプチドは配列番号20〜配列番号23に示されるアミノ酸配列の少なくとも1つによるセプチン9遺伝子から転写されたポリペプチドであることが特に好ましい。
【0148】
ポリペプチドを検出する当該技術分野で公知である方法が使用され得る。このような方法としては、質量分析、免疫拡散、免疫電気泳動、免疫化学法、バインダー・リガンド分析、免疫組織化学技術、凝集および補体分析(例えば、Basic and Clinical Immunology, Sites and Terr, eds. Appleton & Lange, Nowalk, Conn. pp 217-262 1991参照、これは参考として導入される)が挙げられるが、これらに限定されない。エピトープと抗体を反応させ、標識ポリペプチドまたはその誘導体に競合的に置換えるバインダー・リガンド免疫分析が好ましい。
【0149】
本発明のある実施態様は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される遺伝子またはゲノム配列がコードするポリペプチドに特異的な抗体の使用を含む。前記ポリペプチドは配列番号20〜配列番号23に示されるアミノ酸配列の少なくとも1つによるものであることが特に好ましい。
【0150】
このような抗体は癌診断に有用である。ある実施態様では、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の産生は、抗原として配列番号20〜配列番号23のポリペプチドがコードするエピトープの使用によって誘導され得る。このような抗体は癌診断のためのマーカーとして発現したポリペプチドを検出するために、順に使用される。存在するこのようなポリペプチドのレベルは、従来の方法で定量化してもよい。抗体−ポリペプチド結合は蛍光または放射活性リガンド標識などの当該技術分野の種々の手段で検出および定量化してもよい。本発明はさらに上記手法を実施するためのキットを含む。このようなキットは調査するポリペプチドに特異的な抗体を含む。
【0151】
多くの競合的または非競合的ポリペプチド結合免疫分析は、当該技術分野で周知である。このような分析で使用される抗体は、例えば凝集検査で使用するように非標識されるか、あるいは広範囲の分析法を使用するために標識化される。使用され得る標識としては、放射性核種、酵素、蛍光剤、化学発光剤、酵素基質またはコファクター、酵素阻害剤、粒子、染料などが挙げられる。好ましい分析法としては、放射免疫分析法(RIA)、酵素免疫分析法、例えば酵素結合免疫吸収分析法(ELISA)、蛍光免疫分析法などが挙げられるが、これらに限定されない。ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体またはそれらのエピトープが当該技術分野で公知である多くの方法のいずれかによる免疫分析法に使用され得る。
【0152】
本方法の別な実施態様では、タンパクはウェスタンブロット分析によって検出してもよい。この分析は当該技術分野で標準的であり、簡単にはタンパクは電気泳動、例えばSDS−PAGEによって分離される。分離されたタンパクは次いで、電気泳動で達成される空間的分離を保持する適当な膜(または紙)、例えばニトロセルロースに移送される。膜は次いで、膜上に粘着性箇所を残して結合するブロッキング剤とともに加熱される。共通して使用されるブロッキング剤は一般的なタンパク(例えば、乳タンパク)を含む。目的のタンパクに特異的な抗体が次いで添加され、前記抗体は、例えば染料または酵素的手段(例えば、アルカリホスファターゼまたは西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ)で検出可能に標識されている。膜上の抗体の位置が次いで検出される。
【0153】
本方法の別な実施態様では、タンパクは免疫組織化学的手段(試料中の特異的抗原をプローブする抗体の使用)によって検出してもよい。この分析は当該技術分野で標準的であり、組織中の抗原の検出は免疫組織化学として公知であり、一方、培養細胞中の検出は一般的に免疫細胞化学と呼ばれる。簡単には、一次抗体はその特異的抗原に結合することによって検出される。抗体−抗原複合体は次いで、二次酵素結合抗体に結合される。必要な基質および色原体の存在下で、結合酵素は抗体−抗原結合部位での着色沈着物によって検出される。広範囲の好適な試料タイプ、抗原−抗体親和性、抗体タイプおよび検出強化法が存在する。したがって、免疫組織学または免疫細胞化学検出の最適条件は各個人の事例において当業者が決定しなければならない。
【0154】
ポリペプチドに対する抗体を調製する1つのアプローチは、そのポリペプチドの全てまたは部分のアミノ酸配列の選択と調製であり、アミノ酸配列の化学的合成およびそれを適当な動物、通常、ウサギまたはマウスに注射することである(Milstein and Kohler, Nature 256: 495-497, 1975; Gulfre and Milstein, Methods in Enzymology: Immunochemical Techniques 73: 1-46, Langone and Banatis eds., Academic Press, 1981、これらは全体を参考として導入する)。ポリペプチドまたはそのエピトープの調製法としては、化学合成、リコンビナントDNA技術または生物学的試料からの単離が挙げられるが、これらに限定されない。
【0155】
本方法の最終工程では、患者の診断が決定される。ここで、(セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の)過小発現が癌の存在の指標である。過小発現との用語は、平均、中間または最適の許容限界値からなる群から選択される所定のカットオフ以下の検出レベルでの発現を意味すると解釈される。
【0156】
本発明の他の態様は、本発明の方法による被検者の癌の診断のために使用するキットを提供する。これはセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のペプチドを検出する手段を含む。好ましくは、このポリペプチドの配列は配列番号20〜配列番号23に示されている。ポリペプチドを検出する手段は、好ましくは抗体、抗体誘導体、または抗体断片を含む。ポリペプチドは最も好ましくは標識抗体を使用するウェスタンブロッティングの手段で検出される。本発明の他の実施態様では、キットはさらに、患者の生物学的試料を得る手段を含む。キットはさらに患者の生物学的試料中のポリペプチドを検出するための手段を入れるのに適した容器を含み、最も好ましくは、さらに使用するための指示書およびキット結果の解説書を含む。好ましい実施態様では、キットは(a)セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のポリペプチドを検出する手段、(b)前記手段およびポリペプチドを含む患者の生物学的試料を入れるのに適した容器(ここでその手段は、該ポリペプチドと複合体を形成することができる)、(c)(b)の複合体を検出する手段、および所望により、(d)使用のための指示書およびキット結果の解説書を含む。セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のポリペプチドを検出するための前記手段は、配列番号20〜配列番号23から選択されるポリペプチド配列の少なくとも1つに特異的である。キットはまた、緩衝液またはブロッキング、洗浄または被覆に適した溶液などの他の成分を含み、別の容器に包装される。
【0157】
本発明の具体的な実施態様は、正確な検出、特性化および/または肝臓および/または結腸直腸の細胞増殖性疾患の治療を可能とする前記配列内のメチル化レベルおよび/またはパターン分析の新規な応用を提供する。癌の早期検出は直接に疾患進行に連結し、ここに記載される方法は医者ならびに患者がより良い多くの情報に基づく治療を決定することを可能とする。
【0158】
さらなる改良
本発明は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167のゲノム配列のための新規な用途を提供する。さらなる実施態様は、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の変性された変異体、ならびに配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167内のシトシンメチル化パターンの分析のためのオリゴヌクレオチドおよび/またはPNA−オリゴマーを提供する。
【0159】
本発明の目的は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列、およびこれらの相補的配列の1つまたは複数のCpGジヌクレオチドのメチル化状態の分析を含む。
【0160】
開示される発明は、ゲノムの配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167のゲノムから誘導される処理された核酸を提供する。ここで、処理はゲノム配列の少なくとも1つの非メチル化シトシン塩基をウラシルまたはハイブリダイゼーションにおいてシトシンと区別して検出できる他の塩基に変換するのに適している。問題のゲノム配列は、1つまたは複数の近接したメチル化CpG位置を含む。前記処理は好ましくは重亜硫酸塩、硫酸水素塩、二硫酸塩およびこれらの組合せからなる群から選択される試薬の使用を含む。本発明の好ましい実施態様では、本発明は配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列の長さ少なくとも16個の近接したヌクレオチドの配列を含む非天然変性核酸を提供する。本発明のさらに好ましい実施態様では、前記核酸は配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203に記載される核酸配列のセグメントの長さが少なくとも50、100、150、200、250または500塩基対である。配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203に記載される配列の全部または一部と同一または相補的でないが、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167または他の天然DNAでない核酸分子が特に好ましい。
【0161】
前記配列は少なくとも1つのCpG、TpAまたはCpAジヌクレオチドおよびこれらに相補的な配列を含むことが好ましい。配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の配列は、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の核酸の非天然変性配列を提供する。ここで、各ゲノム配列の変性は下記のように特殊であり、前記ゲノム配列と区別される配列を有する核酸の合成となる。各センス鎖ゲノムDNA、例えば配列番号1では、4つの変換バージョンが記載される。「C」は「T」に変換するが、「CpG」は「CpG」のままである第1バージョン(すなわち、ゲノム配列において、CpGジヌクレオチド配列の全ての「C」残基がメチル化され、したがって変換されない):記載されるゲノムDNA配列の相補鎖(すなわちアンチセンス鎖)を記載する第2バージョン、ここで「C」は「T」に変換するが、「CpG」は「CpG」のままで残る(すなわち、CpGジヌクレオチド配列の全ての「C」残基においてメチル化され、したがって変換されないケースに対応する)。配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の「過剰メチル化」変換配列は、配列番号10〜配列番号15、配列番号30〜配列番号31、配列番号38〜配列番号39、配列番号168〜配列番号185に相当する。「C」が「CpG」ジヌクレオチド配列のものを含めて、全ての「C」残基において「T」に変換される各ゲノム配列の第3化学的変換バージョンが提供される(すなわち、ゲノム配列においてCpGジヌクレオチド配列の全ての「C」残基が非メチル化される)。各配列の最終化学的変換バージョンは、記載されるゲノムDNA配列の相補鎖(すなわちアンチセンス鎖)を記載する。ここで、「C」は「CpG」ジヌクレオチド配列のものを含めて、全ての「C」残基において「T」に変換される(すなわち、各ゲノム配列の相補鎖(アンチセンス鎖)において、CpGジヌクレオチド配列の全ての「C」残基が非メチル化される場合に相当する)。配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の「過小メチル化」変換配列は、配列番号28〜配列番号33、配列番号42〜配列番号43、配列番号50〜配列番号51、配列番号186〜配列番号203に対応する。
【0162】
これまで、有意に配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の核酸配列および分子は細胞増殖性疾患の検出、分類または治療に関係あるいは関連していなかった。
【0163】
別の好ましい実施態様では、本発明はさらにゲノムまたは処理(化学的変性)DNA内のシトシンメチル化状態を検出するための本発明の方法に使用するのに適した、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203に記載されるオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーを提供する。前記オリゴヌクレオチドまたはオリゴマー核酸は、新規な診断手段を提供する。前記オリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203に記載される処理された核酸配列および/またはそれに相補的な配列、または配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167に記載のゲノム配列および/またはその相補的な配列と同一であるか、または中程度にストリンジェント、またはストリンジェントな条件下にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドを有する核酸配列を含む。
【0164】
すなわち、本発明は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列の全てまたは一部またはその相補鎖に、中程度にストリンジェントおよび/またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にハイブリダイズする核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチドおよびペプチド核酸(PNA)分子(PNA−オリゴマー)を含む。配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203であるが、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167または他のヒトゲノムDNAでない配列の全てまたは一部に中程度にストリンジェントおよび/またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にハイブリダイズする核酸分子が特に好ましい。
【0165】
ハイブリダイズする核酸の同一部分またはハイブリダイズする部分は通常、長さ少なくとも9、16、20、30または35個のヌクレオチドである。しかしながら、より長い分子は発明性ある用途を有し、すなわち本発明の範囲内にある。
【0166】
好ましくは、本発明のハイブリダイズする核酸のハイブリダイズする部分は、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203からなる群から選択される配列、またはその配列の一部、またはその相補鎖と少なくとも95%、または少なくとも98%、または100%同一である。
【0167】
本明細書に記載されるタイプのハイブリダイズする核酸は、例えばプライマー(例えばPCRプライマー)、または診断および/または予後徴候のプローブまたはプライマーとして使用され得る。好ましくは、核酸試料へのオリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーションはストリンジェントな条件下に実施され、プローブは標的配列と100%同一である。核酸2本鎖またはハイブリッドの安定性は融点またはTmで表現され、これはプローブが標的DNAから解離する温度である。この融点は要求されるストリンジェンシー条件を規定するために使用される。
【0168】
配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167に対応する配列(アレル変異体およびSNPなど)に関連し、同一であるよりむしろ、実質的に同一である標的配列において、相同的ハイブリダイゼーションのみが特定濃度の塩(たとえばSSCまたはSSPE)で生じる最低温度をまず確立することが有用である。次いで、1%ミスマッチがTmを1℃減少させる結果となると仮定して、ハイブリダイゼーション反応の最終洗浄温度を低下させる(例えば、もしもプローブと95%以上の同一性を有する配列が求められるなら、最終洗浄温度を5℃低下させる)。実際に、Tmの変化は1%ミスマッチ当たり、0.5℃と1.5℃の間である。
【0169】
例えば、配列番号1に関連して、ポリヌクレオチド位置で示されるように、長さX(ヌクレオチド中)の本発明のオリゴヌクレオチドの例は、近接して重複する長さXのオリゴヌクレオチドのセット(センスおよびアンチセンスセット)に対応するものを含む。ここで、各継続して重複するセット(所与のX値に対応する)内のオリゴヌクレオチドはヌクレオチド位置からZ個のオリゴヌクレオチドの有限セットとして規定される:
n〜(n+(X−1));
ここで、n=1,2,3,...(Y−(X−1));
Yは配列番号1(219908)の長さ(ヌクレオチドまたは塩基対)に等しい;
Xはセット内の各オリゴヌクレオチドの共通長さ(ヌクレオチド)(例えば、継続して重複する20マーの1セットでは、X=20);および
長さYの所与の配列番号において、継続して重複する長さXのオリゴマーの数(Z)はY−(X−1)に等しい。例えば、配列番号1のセンスまたはアンチセンスセットのいずれにおいても、Z=219909−19=219890、ここでX=20である。
【0170】
好ましくは、このセットは少なくとも1つのCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドを含むこれらのオリゴマーに限定される。
【0171】
本発明の20マーのオリゴヌクレオチドの例としては、配列番号1においてポリヌクレオチドの位置で示され、219890オリゴマーの下記セット(およびそれに相補的なアンチセンスセット)が挙げられる;
1−20、2−21、3−22、4−23、5−24.......および219890−219909
【0172】
好ましくは、このセットは少なくとも1つのCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドを含むこれらのオリゴマーに限定される。
【0173】
同様に、本発明の25マーオリゴヌクレオチドの例としては、配列番号1において、ポリヌクレオチドの位置で示される219885オリゴマーの下記セット(およびこれに相補的なアンチセンスセット)が挙げられる:
1−25、2−26、3−27、4−28、5−29.....および219885−219909
【0174】
好ましくは、このセットは少なくとも1つのCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドを含むこれらのオリゴマーに限定される。
【0175】
本発明は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203(センスおよびアンチセンス)のそれぞれにおいて、長さXのオリゴヌクレオチドまたは変性オリゴヌクレオチドが近接して重複する複数のセットを包含する。ここで、例えば、X=9、10、17、20、22、23、25、27、30または35ヌクレオチドである。
【0176】
本発明のオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択されるゲノム配列の遺伝的および後成的パラメーターを確かめるために有用な効率的な手段を構成する。長さXのこのようなオリゴヌクレオチドまたは変性オリゴヌクレオチドの好ましいセットは、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203(およびこれらの相補鎖)に対応するオリゴマーに近接して重複するセットである。好ましくは、前記オリゴマーは少なくとも1つのCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドを含む。
【0177】
本発明の特に好ましいオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、CpGジヌクレオチド(または対応する変換されたTpGまたはCpAジヌクレオチド)配列のシトシンがオリゴヌクレオチドの3分の1の中央範囲内にあるものである。すなわち、オリゴヌクレオチドが、例えば長さ13塩基である場合、CpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドは5'−末端から5番目から9番目内に位置する。
【0178】
本発明のオリゴヌクレオチドはまた、オリゴヌクレオチドを化学的に1つまたは複数の分子または共役体に結合して変性し、オリゴヌクレオチドの活性、安定性または検出を高めることができる。このような分子または共役体としては、色原体、蛍光物質、コレステロールなどの脂質、コール酸、チオエーテル、脂肪鎖、リン脂質、ポリアミン、ポリエチレングリコール(PEG)、パルミチル分子および例えば、米国特許第5,514,758号、5,565,552号、5,567,810号、5,574,142号、5,585,481号、5,587,371号、5,597,696号および5,958,773号に記載されるものが挙げられる。プローブもまた、特に好ましい対特性を有するPNA(ペプチド核酸)の形態で存在してもよい。すなわち、オリゴヌクレオチドはペプチドなどの他の補足基を含み、ハイブリダイゼーション−誘引開裂剤(Krolら、Bio Techniques 6: 958-976, 1988)または挿入剤(Zon Pharm. Res. 5: 539-549, 1988)を含む。この目的には、オリゴヌクレオチドは他の分子、例えば、色原体、蛍光物質、ペプチド、ハイブリダイゼーション−誘引架橋剤、輸送剤、ハイブリダイゼーション−誘引開裂剤などに結合していてもよい。
【0179】
オリゴヌクレオチドはまた、少なくとも1つの技術的に認識されている変性糖および/または塩基分子を含むか、あるいは変性バックボーンまたは非天然インターヌクレオシド結合を含む。
【0180】
本発明の具体的な実施態様のオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、通常、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択されるゲノム配列またはその相補的な配列のCpGジヌクレオチド、または配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の処理された核酸の配列およびその相補的配列内の対応するCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドのそれぞれの分析のための少なくとも1つのオリゴマーを含む「セット」として使用される。しかしながら、経済的または他の要因から、前記配列内のCpGジヌクレオチドの有限の選択を分析することが好ましく、そしてオリゴヌクレオチドのセットの内容はしたがって変化されると予測される。
【0181】
したがって、具体的な実施態様では、本発明は処理されたゲノムDNA(配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203)、またはゲノムDNA(配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167およびその相補的な配列)のシトシンメチル化状態を検出するのに有用である少なくとも2つ(オリゴヌクレオチドおよび/またはPNA−オリゴマー)のセットを提供する。これらのプローブは肝臓および/または結腸直腸の細胞増殖性疾患の遺伝的および後生的パラメーターの診断、分類および/または治療を可能とする。オリゴマーのセットはまた、処理されたゲノムDNA(配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203)、またはゲノムDNA(配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167およびその相補的な配列)の一塩基多型(SNP)を検出するために使用される。
【0182】
好ましい実施態様では、オリゴヌクレオチドの少なくとも1つおよび複数、好ましくは全てのセットは固相に結合される。
【0183】
別な実施態様では、本発明は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つおよびこれらに相補的な配列またはこれらのセグメントのDNA配列を増幅するための「プライマー」オリゴヌクレオチドとして使用される少なくとも2つのオリゴヌクレオチドセットを提供する。
【0184】
オリゴヌクレオチドは「DNAチップ」の「アレー」(すなわち、固相に結合した異なったオリゴヌクレオチドおよび/またはPNA−オリゴマーの配列)の全てまたは一部を構成すると予想される。このような異なったオリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマー配列のアレーは、例えば、四角形または六角形の格子形態の固相上に配置されることを特徴とする。固相表面は、シリコーン、ガラス、ポリスチレン、アルミニウム、スチール、鉄、銅、ニッケル、銀または金から構成される。ペレット形態または樹脂マトリックスとしてニトロセルロースならびにナイロンなどのプラスチックも使用される。オリゴマーアレー製造の先行技術の概要は、Nature Geneticsの特集版(Nature Genetics Supplement, Volume 21, January 1999およびそこに引用される文献)から集めることができる。蛍光標識プローブはしばしば固定化DNAアレーのスキャニングに使用される。Cy3およびCy5染料の特別なプローブの5'−Oへの単純な結合は、蛍光標識に特に適している。ハイブリダイズしたプローブの蛍光を検出することは、例えば共焦点顕微鏡でもって実施され得る。Cy3およびCy5染料は、多くの他のものに加えて商業的に入手可能である。
【0185】
オリゴヌクレオチドまたはその特定配列は「仮想アレー」の全てまたは一部を構成するとも予期される。ここで、オリゴヌクレオチドまたはその特定配列は、例えば分析物の複合体混合物を分析するための特殊な標識プローブの多種多様な集団の一部、またはそれと組合せた「指定子(specifiers)」として使用される。このような方法は、例えば米国特許公開公報第2003/0013091号(米国特許出願番号09/898,743、2003年1月16日公開)に記載されている。このような方法では、十分な標識が生成され、複合体混合物(すなわち各分析物)の各核酸は特殊な標識に独自に結合され、検出され得る(各標識は直接にカウントされ、混合物中の各分子種のデジタル出力となる)。
【0186】
本発明のオリゴマーは、肝臓および/または結腸直腸の細胞増殖性疾患の検出;検出およびサブクラス間の区別;診断;予後;治療;モニタリング;および治療とモニタリングのうちの少なくとも1つに使用される。これは以下のクラスの組織:結腸直腸癌、結腸癌腫、炎症性結腸組織、段階2の1cm以下の形成異常結腸腺腫、段階3の1cm以上の形成異常結腸癌腫、正常結腸組織、非結腸健康組織および非結腸癌組織の1つまたは複数の検出または検出と区別のための前記セットを使用して可能となる。
【0187】
特に、実施例のオリゴマーのセットが好ましい。
本方法の最も好ましい実施態様では、細胞増殖性疾患、最も好ましくは新生物細胞増殖の存否または良性疾患との区別が決定される。これは、少なくとも1つのCpG位置を含む少なくとも1つの標的配列のメチル化状態の分析によって達成される。前記配列は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される配列およびその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含むか、あるいはストリンジェントな条件下にハイブリダイズする。本発明はさらに、シトシンメチル化および一塩基多型を分析して被検者の配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167のゲノム配列の遺伝的および/または後生的パラメーターを確認する方法を提供する。前記方法は被検者から得た生物学的試料中の配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167を含む核酸を、少なくとも1つの試薬または一連の試薬と接触させることを含む。ここで前記試薬または一連の試薬とは標的核酸内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチド間を区別する。
【0188】
好ましい実施態様では、前記方法は以下の工程を含む。第1工程では、分析されるべき組織試料を得る。その起源は、セルライン、組織学的スライド、生検、パラフィン包埋組織、体液、糞便、結腸流出液、尿、血漿、血清、全血、単離された血球、血液から単離された細胞、およびこれらの組合せの全てなどのあらゆる好適な起源である。DNAの前記起源は糞便または結腸流出液、尿、血漿、血清、全血、単離された血球、血液から単離された細胞からなる群から選択される体液であることが好ましい。
【0189】
次いでゲノムDNAは試料から単離する。ゲノムDNAは市販のキットの使用を含む当該技術分野で標準的な手段で単離する。簡単には、目的のDNAが細胞膜で覆われている場合、生物学的試料は酵素的、化学的または機械的手段によって破壊して、溶解しなければならない。DNA溶液は次いで、例えばプロテアーゼKによる消化によってタンパクおよび他の不純物を取り去る。次いで、ゲノムDNAを溶液から回収する。これは塩析、有機溶媒抽出または固相支持体へのDNAの結合を含む種々の方法の手段で実施する。方法の選択は時間、費用および必要なDNAの性質を含むいくつかの要因に影響されるであろう。
【0190】
試料DNAが膜に包括されていない場合(例えば、血液試料からの循環DNA)、DNAの単離および/または精製のために当該技術分野で標準的な方法が使用される。このような方法としてはタンパク変性試薬、例えばカオトロピック塩、例えばグアニジン塩酸塩または尿素;または界面活性剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、臭化シアンの使用が挙げられる。別な方法としてはエタノール沈殿またはプロパノール沈殿、遠心分離機によるとりわけ真空濃縮が挙げられるが、これらに限定されない。当業者はフィルター装置、例えば限外濾過、シリカ表面または膜、磁性粒子、ポリスチロール粒子、ポリスチロール表面、正電荷表面および正電荷膜、荷電膜、荷電表面、荷電交換膜、荷電交換表面などの装置を利用してもよい。
【0191】
一旦、核酸を抽出し、そのゲノム2本鎖DNAを分析に使用する。
【0192】
この方法の第2工程では、ゲノムDNAは5'−位置で非メチル化されているシトシン塩基がウラシル、チミンまたはハイブリダイゼーション挙動においてシトシンと異なる他の塩基に変換するような方法で処理する。これは本明細書中、「前処理」または「処理」として理解されるであろう。
【0193】
これは好ましくは、重亜硫酸塩試薬で処理することによって達成される。「重亜硫酸塩試薬」との用語は、メチル化および非メチル化CpGジヌクレオチド配列の間を区別するために、本明細書に記載されるように有用である重亜硫酸塩、二亜硫酸塩、亜硫酸水素塩およびこれらの組合せを含む試薬をいう。前記処理方法は当該技術分野で公知である(例えば、PCT/EP2004/011715、これは全体を参考として挿入する)。重亜硫酸塩処理はn−アルキレングリコール、特にジエチレングリコールジメチルエーテル(DME)などの変性溶媒の存在下に、あるいはジオキサンまたはジオキサン誘導体の存在下に行うことが好ましいが、これらに限定されない。好ましい実施態様では、変性溶媒は濃度1%〜35%(v/v)で使用する。重亜硫酸塩反応はクロマン誘導体、例えば6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン2−カルボン酸またはトリヒドロキシ安息香酸およびその誘導体、例えば没食子酸(PCT/EP2004/011715参照、これは全体を参考として挿入する)などの捕捉剤の存在下に実施することが好ましい。重亜硫酸塩変換は好ましくは反応温度30℃〜70℃で実施する。その際、温度は反応中、短時間、85℃以上に増加させる(PCT/EP2004/11715参照、これは全体を参考として挿入する)。重亜硫酸塩処理DNAは好ましくは定量前に精製する。これは限外濾過などの当該技術分野で公知である手段で実施する。好ましくはMicrocon(商標)カラム(Millipore (商標)製造)でもって実施するが、これらに限定されない。精製は変更された製造者のプロトコールに従って実施する(PCT/EP2004/011715参照、これは全体を参考として挿入する)。
【0194】
本方法の第3工程では、処理されたDNA断片は本発明のプライマーオリゴヌクレオチドのセットおよび増幅酵素を使用して増幅する。いくつかのDNAセグメントの増幅は、1つおよび同じ反応容器中で同時に実施することができる。典型的には、増幅はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して実施する。好ましくは、前記増幅産物は長さ100〜2,000塩基対である。プライマーオリゴヌクレオチドのセットは、その配列がそれぞれ配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つの塩基配列およびそれらに相補的な配列の少なくとも16塩基対長セグメントと逆相補的であるか、同一であるか、あるいはストリンジェント、または高度にストリンジェントな条件下にこれらにハイブリダイズする少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含む。
【0195】
本方法の別の実施態様では、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの核酸内の前選択されたCpG位置のメチル化状態は、メチル化特異性プライマーオリゴヌクレオチドを使用して検出してもよい。この技術(MSP)は米国特許第6,265,171号(Herman)に記載されている。重亜硫酸塩処理DNAの増幅のためのメチル化状態特異的プライマーの使用は、メチル化および非メチル化核酸の区別を可能とする。MSPプライマー対は重亜硫酸塩処理CpGジヌクレオチドにハイブリダイズする少なくとも1つのプライマーを含む。したがって、前記プライマーの配列は少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む。非メチル化DNAに特異的なMSPプライマーは、CpGのC位置に「T」を含む。したがって、好ましくは前記プライマーの塩基配列は、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203のうちの1つの処理核酸にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドを有する配列およびその相補的配列を含むことを要する。ここで、前記オリゴヌクレオチドの塩基配列は少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む。本方法のさらに好ましい実施態様は、ブロッカーオリゴヌクレオチド(HeavyMethyl(商標)分析)の使用を含む。このようなブロッカーオリゴヌクレオチドの使用は、Yuら、Bio Techniques 23: 714-720, 1997に記載されている。ブロッキングプローブオリゴヌクレオチドは、PCRプライマーと同時に重亜硫酸塩処理核酸にハイブリダイズする。核酸のPCR増幅はブロッキングプローブの5'位置で終結して、核酸の増幅がブロッキングプローブに相補的な配列が存在するところで抑制される。プローブはメチル化状態に特異的な方法で重亜硫酸塩処理核酸にハイブリダイズするように設計される。例えば、非メチル化核酸の集団内でのメチル化核酸の検出においては、もしもメチル化核酸の増幅抑制が望まれるなら、問題の位置で非メチル化されている核酸の増幅抑制はCpGではなく、「CpA」または「TpA」を問題の位置に含むブロッキングプローブを使用することによって実施されるであろう。
【0196】
ブロッカーオリゴヌクレオチドを使用するPCR法では、ポリメラーゼ仲介増幅の効果的な破壊は、ブロッカーオリゴヌクレオチドがポリメラーゼによって伸長しないことを必要とする。好ましくは、これは3'−デオキシヌクレオチドか、または「遊離」ヒドロキシル基以外のものが3'位置に誘導されたオリゴヌクレオチドであるブロッカーの使用により達成される。例えば、3'−O−アセチルオリゴヌクレオチドが好ましいクラスのブロッカー分子の代表である。
【0197】
さらに、ブロッカーオリゴヌクレオチドのポリメラーゼ仲介分解は防止されるべきである。好ましくは、このような防止は5'−3'エキソヌクレアーゼ活性を欠くポリメラーゼを使用するか、あるいは例えばブロッカー分子をヌクレアーゼ抵抗性とする、その5'−末端にチオエート架橋を有する変性ブロッカーオリゴヌクレオチドを使用する。具体的な応用はブロッカーのこのような5'変性を必要としない。例えば、もしもブロッカーおよびプライマー結合部位が重複するなら、プライマーの結合を防止して(例えば、過剰なブロッカーを使用して)、ブロッカーオリゴヌクレオチドの分解は実質的に防止されるであろう。これは、ポリメラーゼがプライマーをブロッカーの方へ、およびブロッカー中を(5'−3'方向で)伸長しないからである。すなわち、通常、ハイブリダイズしたブロッカーオリゴヌクレオチドの分解となる方法である。
【0198】
本発明の目的では、ここに実行されるように特に好ましいブロッカー/PCR実施態様は、ブロッキングオリゴヌクレオチドとしてペプチド核酸(PNA)オリゴマーの使用を含む。このようなPNAブロッカーオリゴヌクレオチドはそれらがポリメラーゼで分解も伸長もしないから理想的に適している。
【0199】
したがって、好ましくは前記ブロッキングオリゴヌクレオチドの塩基配列は、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つの処理された核酸配列およびその相補的な配列にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドを有する配列を含むことを必要とする。その際、前記オリゴヌクレオチドの塩基配列は少なくとも1つのCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドを含む。
【0200】
増幅手段によって得られた断片は直接または間接に検出可能な標識を保有することができる。蛍光標識、放射性核種または質量分析計で検出され得る典型的な質量を有する検出可能な分子断片形態の標識が好ましい。前記標識が質量標識である場合、標識増幅産物は1つの陽および陰ネット電荷を有して、質量分析計でより良い信頼度が可能となる。この検出は例えばマトリックス支援レーザ脱離イオン化質量分析法(MALDI)により、またはエレクトロンスプレーイオン化質量分析法(ESI)を使用して実施し、可視化してもよい。
【0201】
マトリックス支援レーザ脱離イオン化質量分析法(MALDI−TOF)は生体分子の分析において非常に効率的な開発である(Karas & Hillenkamp, Anal Chem. 60: 2299-301, 1988)。分析物は光吸収性マトリックス中に包埋する。マトリックスは短時間のレーザーパルスによって気化し、分析物分子を断片化されない状態で蒸気相中へ輸送する。分析物はマトリックス分子と衝突してイオン化する。適用される電圧はイオンを電場のない飛行管中へ加速する。それらの質量の相違により、イオンが異なった速度で加速される。より小さなイオンはより大きいものよりも速く検出器に到達する。MALDI−TOF分析は、ペプチドおよびタンパクの分析に十分に適している。核酸分析はいくぶんより困難である(Gut & Beck, Current Innovations and Future Trends, 1: 147-57, 1995)。核酸分析における感度はペプチドの約100倍も低く、フラグメントの大きさが増加するにつれて、不釣合いにも減少する。さらに、幹に複数のマイナス電荷をもつ核酸では、マトリックスを経由したイオン化過程は、かなり効率が低い。MALDI−TOF分析では、マトリックスの選択が著しく重要な役割を果たす。ペプチドの脱離では、いくつかの非常に効率的なマトリックスが見出されていて、非常に微細な結晶化を生じる。今やDNAではいくつかの反応性あるマトリックスが存在するが、ペプチドと核酸との間の感度の相違は減少していない。しかしながら、核酸がペプチドにもっと類似するような方法で、DNAを化学的に変性すると、この感度の相違は減少されうる。例えば、幹の通常のリン酸塩がチオリン酸塩に置換されたホスホロチオエート核酸は、単純なアルキル化化学を使用して、電荷が中性であるDNAに変換され得る(Gut & Beck, Nucleic Acids Res. 23: 1367-73, 1995)。この変性DNAに電荷タグを結合すると、ペプチドで見出される感度と同じレベルにまでMALDI−TOF感度を増加させることとなる。電荷タギングのさらなる有利な点は不純物に対する分析の大きな安定性である。これは未変性基質の検出をかなりより困難なものとする。
【0202】
本方法の第4工程では、本方法の第3工程中で得られた増幅産物は、処理前のCpGジヌクレオチドのメチル化状態を確認するために分析する。
【0203】
増幅産物がMSP増幅によって得られる実施態様では、増幅産物の存否は前記プライマーの塩基配列に基づいてプライマーが包囲するCpG位置のメチル化指標自体中に存在する。
【0204】
標準およびメチル化特異的PCRの両者で得られた増幅産物は、アレー技術およびプローブに基づく技術ならびに配列決定および鋳型指向性伸長などの技術によって、さらに分析してもよいが、こられに限定されない。
【0205】
本方法の1つの実施態様では、第3工程で合成された増幅産物はその後、オリゴヌクレオチドおよび/またはPNAプローブのアレーまたはセットにハイブリダイズする。ここでは、ハイブリダイゼーションは次の方法で行う;ハイブリダイゼーション中に使用したプローブセットは好ましくは、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドまたはPNA−オリゴマーから構成される;増幅産物は先に固相に結合されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイズするプローブとして作用する;次いで非ハイブリダイズ断片は除去される;前記オリゴヌクレオチドは本発明の配列表に特定される塩基配列のセグメントと逆相補的であるか、あるいは同一である長さ少なくとも9個のヌクレオチドを有する少なくとも1つの塩基配列を含む;そしてセグメントは少なくとも1つのCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドを含む。ハイブリダイズする核酸のハイブリダイズする部分は、通常、長さ少なくとも9、15、20、25、30または35個のヌクレオチドである。しかしながら、これより長い分子も進歩性ある有用性を有し、したがって、本発明の範囲内にある。
【0206】
好ましい実施態様では、前記ジヌクレオチドはオリゴマーの3分の1の中央範囲内にある。例えば、オリゴマーが1つのCpGジヌクレオチドを含む場合、前記ジヌクレオチドは好ましくは、13マーの5'−末端から5〜9番目のヌクレオチドである。1つのオリゴヌクレオチドは、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される配列、および配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203内のその均等な位置の各CpGジヌクレオチド分析のために存在する。
【0207】
前記オリゴヌクレオチドはまた、ペプチド核酸の形態で存在していてもよい。次いで、非ハイブリダイズ増幅産物は除去される。その後、ハイブリダイズした増幅産物は検出される。ここでは、増幅産物に結合した標識はオリゴヌクレオチド配列が位置する固相の各位置で確認することが好ましい。
【0208】
本方法のなおも別な実施態様では、CpG位置のゲノムメチル化状態は、PCR増幅プライマー(ここで、前記プライマーはメチル化特異的または標準のいずれであってもよい)とともに同時に重亜硫酸塩処理DNAにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブ(上記詳述した)で確認してもよい。
【0209】
この方法の特に好ましい実施態様は、2重蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブ(TaqMan(商標)PCR、ABIプリズム7700配列検出システム、Perkin Elmer Applied Biosystems, Foster City, Californiaを使用する)を用いる蛍光系リアルタイム定量PCR(Heidら、Genome Res. 6: 986-994 1996;米国特許第6,331,393号)の使用である。TaqMan(商標)PCR反応は、TaqMan(商標)プローブと称する非伸張性インターロゲイティングオリゴヌクレオチドを用いる。好ましい実施態様では、これはフォワード増幅プライマーとリバース増幅プライマーの間に位置するCpGリッチ配列にハイブリダイズするように設計されている。さらに、TaqMan(商標)プローブはTaqMan(商標)オリゴヌクレオチドのヌクレオチドに結合されたリンカー部分(例えば、ホスホロアミダイト)に共有結合された蛍光「レポーター部分」および「クエンチャー部分」を含む。重亜硫酸塩処理に続いて核酸内のメチル化を分析するには、米国特許第6,331,393号に記載され、MethyLight(商標)分析としても公知であるように、プローブはメチル化特異的であることを要する。本発明で使用するのに適しているTaqMan(商標)検出法の変形は、2重プローブ技術(Lightcycler(商標))または蛍光増幅プライマー(Sunrise(商標)技術)の使用を含む。これらの両技術は重亜硫酸塩処理DNAとの併用、さらにCpGジヌクレオチド内のメチル化分析に適した方法に使用してもよい。
【0210】
本方法のさらに好ましい実施態様では、本方法の第4工程はGonzalgo & Jones, Nucleic Acids Res. 25: 2539-2531, 1997に記載されるMS−SNuPEなどの鋳型指向性オリゴヌクレオチド伸長の使用を含む。
【0211】
本方法のなおも別な実施態様では、本方法の第4工程は本方法の第3工程で生成した増幅産物の配列決定および続いての配列分析を含む(Sanger F.ら、Proc Natl Acad Sci USA 74: 5463-5467, 1977)。
【0212】
ベストモード
本方法の最も好ましい実施態様では、ゲノム核酸は単離され、上記概要した方法の最初の3工程に従って処理される:すなわち、
a)被検者から被検者のゲノムDNAを有する生物学的試料を得る;
b)ゲノムDNAを抽出またはそうでなければ単離する;
c)b)のゲノムDNAまたはその断片を、その5−位置の非メチル化されているシトシン塩基をウラシルまたはハイブリダイゼーション特性においてシトシンと区別して検出できる他の塩基に変換する1つまたは複数の試薬で処理し;そして、ここで、
d)c)の処理に続く増幅は、メチル化特異的方法、すなわちメチル化特異的プライマーまたはブロッキングオリゴヌクレオチドを使用して実施し、そして、ここで、
e)増幅産物の検出は、上記したようにリアルタイム検出プローブによって実施する。
【0213】
好ましくは、d)の続いての増幅が上記したように、メチル化特異的プライマーによって実施される場合、前記メチル化特異的プライマーは配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つおよびその相補的配列の処理核酸配列にハイブリダイズする長さ少なくとも9個のヌクレオチドを有する配列を含む。ここで、前記オリゴマーの塩基配列は少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む。
【0214】
本方法の工程e)、すなわち配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167を含む群の少なくとも1つの配列の1つまたは複数のCpG位置のメチル化状態の指標である特異的増幅産物の検出は、上記したようにリアルタイム検出法によって実施する。
【0215】
本発明のさらなる実施態様は、重亜硫酸塩変換の必要がなく、本発明のゲノムDNA(配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167およびその相補鎖)のメチル化状態の分析法を提供する。標的領域内のメチル化および非メチル化CpGジヌクレオチドを区別するメチル化感受性制限酵素試薬、またはメチル化感受性制限酵素試薬を含む一連の制限酵素試薬が、メチル化決定、例えばDMH(これに限定されない)に使用されることが当該技術分野で公知である。
【0216】
このようなさらなる実施態様の第1工程では、ゲノムDNA試料は組織または細胞性起源から単離する。ゲノムDNAは市販キットを使用することを含む当該技術分野の標準的手段で単離してもよい。簡単には、目的のDNAが細胞性膜で被包されている場合、生物学的試料は酵素的、化学的または機械的手段によって破壊および溶解しなければならない。DNA溶液は次いで、例えばプロテアーゼKによる消化によりタンパクおよび他の不純物を取り去る。ゲノムDNAは次いで、この溶液から回収する。これは塩析、有機溶媒抽出または固相支持体へのDNAの結合を含む種々の方法によって実施してもよい。方法の選択は時間、費用およびDNAの必要量を含むいくつかの要因に影響されるであろう。新生物または潜在的新生物様物質を含む臨床試料タイプの全ては、本発明の方法で使用するのに適して、好ましくはセルライン、組織学的スライド、生検、パラフィン包埋組織、体液、糞便、結腸溶出液、尿、血漿、血清、全血、単離された血球、血液から単離された細胞およびこれらの組合せである。体液はDNAの好ましい起源であり、特に血漿、血清、全血、単離された血球および血液から単離された細胞が特に好ましい。
一旦、核酸が抽出されると、ゲノム2本鎖DNAが分析に使用される。
【0217】
好ましい実施態様では、DNAはメチル化感受性制限酵素で処理する前に切断してもよい。このような方法は当該技術分野で公知であり、物理的および酵素的手段の両方を含む。メチル化感受性でない1つまたは複数の制限酵素の使用が特に好ましい。その認識部位はATリッチであり、CGジヌクレオチドを含まない。このような酵素の使用は、CpGアイランドおよび断片化DNA中のCpGリッチ領域の保存を可能とする。非メチル化特異的制限酵素は、好ましくはMseI、BfaI、Csp61、Tru1I、Tvu1I、Tru9I、Tvu9I、MaeIおよびXspIからなる群から選択される。このような酵素の2つまたは3つの使用が特に好ましい。MseI、BfaIおよびCspIを組合せて使用することが特に好ましい。
【0218】
次いで、断片化DNAは続いての酵素的増幅を促進するためにアダプターオリゴヌクレオチドと連結してもよい。平滑および粘着末端DNA断片にオリゴヌクレオチドを連結することは、当該技術分野で公知であり、末端の脱リン酸化(例えば、子牛またはエビ由来アルカリホスファターゼを使用する)、そしてdATPの存在下にリガーゼ酵素(例えば、T4DNAリガーゼ)を使用するその後の連結によって実施される。アダプターオリゴヌクレオチドは通常、長さ少なくとも18塩基対である。
【0219】
第3工程では、DNA(またはその断片)は次いで1つまたは複数のメチル化感受性制限酵素で消化する。この消化は、制限部位のDNAの加水分解がセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の特異的CpGジヌクレオチドのメチル化状態の指標であるように実施する。
【0220】
好ましくは、メチル化特異的制限酵素は、BsiE1、HgaI、HinPI、Hpy99I、AvaI、BceAI、BsaHI、BisI、BstUI、Bshl236I、AccII、BstFNI、McrBC、GlaI、MvnI、HpaII(HapII)、HhaI、AciI、SmaI、HinP1I、HpyCH4lV、EagIおよび前記酵素の2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される。制限酵素BstUI、HpaII、HpyCH4lVおよびHinP1Iを含む混合物が好ましい。
【0221】
任意であるが、好ましい実施態様である第4工程では、制限断片が増幅される。これは好ましくはポリメラーゼ連鎖反応を使用して実施し、前記増幅産物は上記したように好適な検出可能な標識、すなわち蛍光標識、放射性核種および質量標識を保有する。増幅酵素および少なくとも2つのプライマーによる増幅が特に好ましい。プライマーは各ケースで配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される配列、およびそれらの相補鎖に相補的であるか、あるいは中程度にストリンジェント、またはストリンジェントな条件下でハイブリダイズする長さ少なくとも16個のヌクレオチドの近接配列を含む。好ましくは、前記近接配列は長さ少なくとも16、20または25個のヌクレオチドである。別の実施態様では、前記プライマーは断片に連結したいかなるアダプターにも相補的であってもよい。
【0222】
第5工程では、増幅産物が検出される。検出法としては当該技術分野で標準的な手段、例えばゲル電気泳動分析、ハイブリダイゼーション分析、PCR産物内の検出可能なタグの導入、DNAアレー分析、MALDIまたはESI分析があるが、これらに限定されない。好ましくは、前記検出は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される配列、およびそれらの相補鎖に相補的であるか、あるいは中程度にストリンジェント、またはストリンジェントな条件下でハイブリダイズする長さ少なくとも16個のヌクレオチドの近接配列を含む少なくとも1つの核酸またはペプチド核酸へのハイブリダイゼーションによって実施される。好ましくは、前記近接配列は長さ少なくとも16、20または25個のヌクレオチドである。
【0223】
メチル化状態またはゲノム核酸レベルの決定に続いて、細胞増殖性疾患の存否またはクラスは配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドのメチル化状態またはレベル、または配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列の複数のCpGジヌクレオチドの平均メチル化状態、または平均メチル化状態を反映する値に基づいて演繹される。ここでメチル化は新生物または前新生物の細胞増殖性疾患に関連している。前記メチル化は定量手段で決定される場合、前記メチル化の存在を決定するカットオフポイントは、好ましくはゼロ(すなわち、試料がいかなる程度のメチル化を示しても、分析されるCpG位置でメチル化状態を有するとして決定される)である。けれども、特に好ましい感度または特異性をもつ分析とするために、当業者は前記カットオフ値を調整することを望むと予想される。したがって、前記カットオフ値は、増加し(したがって、感度が増加する)、前記カットオフ値は0%〜5%、5%〜10%、10%〜15%、15%〜20%、20%〜30%および30%〜50%からなる群から選択される範囲内である。特に好ましくは、カットオフ値は、10%、15%、25%および30%である。
【0224】
遺伝子パネルがセプチン9またはその切断型転写物Q9HC74およびFOXL2、NGFR、TMEFF2、SIX6、VTNおよびZDHHC22からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子を含み、続いてゲノム核酸のメチル化状態を決定する本方法の別な実施態様では、細胞増殖性疾患の存否またはサブクラス、特に肝臓および/または結腸直腸の細胞増殖性疾患は、配列番号1の少なくとも1つのCpGジヌクレオチド配列および配列番号24〜配列番号29の少なくとも1つのCpGジヌクレオチド配列、またはその複数のCpGジヌクレオチド配列の平均メチル化状態または平均メチル化状態を反映する値のメチル化状態に基づいて推論される。ここで、高メチル化は癌、特に肝臓および/または結腸直腸癌に関連している。
【0225】
細胞増殖性疾患の診断および予後分析
本発明はセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列内の重要な遺伝的および/または後成的なパラメーターがマーカーとして用いられ得る、患者または個人に不利益である事象の診断を可能にする。本発明により得られた前記パラメーターは、遺伝的および/または後成的パラメーターのもう1つのセットと比較され得、その相違は患者または個人に不利益である事象の診断および/または予後の基準として働く。
【0226】
さらに具体的には、本発明は癌、最も好ましくは肝臓癌および/または結腸直腸癌腫の早期検出のためのリスクを有する集団のスクリーニングを可能にする。さらに本発明は、良性(すなわち非癌性)の細胞増殖性疾患と新生物(例えば悪性)の区別を可能にする。例えば本発明は小さな結腸腺腫またはポリープからの結腸直腸癌腫の区別を可能にする。新生物細胞増殖性疾患は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列内のメチル化の減少(すなわち発現低下)を示すが、対照的なことに前記良性疾患は示さない。
【0227】
具体的には、本発明は1つもしくは複数のCpGジヌクレオチド配列を含む配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列の1つまたは複数のCpGジヌクレオチド配列の特異な発現(好ましくはメチル化)の測定に基づく癌の診断および分類分析を提供する。かかる分析は典型的には、被検者から試料を得ること、好ましくは対照試料または公知の標準と比較して、試料に由来した配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167からなる群から選択される少なくとも1つの配列のメチル化状態を測定することにより、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の発現を測定する分析を行うこと、およびそれらに基づいて診断を行うことを含む。
【0228】
特に好ましい実施態様において、本発明のオリゴマーは配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203に基づくものなど、またはそれらのアレーならびにそれらに基づくキットにおいて、CpGジヌクレオチドのメチル化状態を評価するために用いられ、細胞性増殖性疾患の診断および/または分類に有用である。
【0229】
キット
さらに、本発明の別の態様はセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜配列番号165からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のメチル化を決定する手段を含むキットである。メチル化を決定する手段は、好ましくは重亜硫酸塩試薬;配列が各ケースで配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203から選択される9またはより好ましくは18塩基長のセグメントと同一であるか、相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする配列を含む1つまたは複数のオリゴヌクレオチド;および所望により、記載されたメチル化分析の方法を実行および評価するための指示書を含む。1つの態様において、前記オリゴヌクレオチドの塩基配列は少なくとも1つのCpG、CpA、またはTpGジヌクレオチドを含む。
【0230】
さらなる実施態様において、前記キットはさらにCpG位置特異的メチル化分析を行うための標準試薬を含み、前記分析は1もしくはそれ以上の下記技術:MS−SNuPE,MSP,MethyLight(商標),HeavyMethyl,COBRAおよび核酸配列決定を含む。しかしながら、本発明の方針に沿ったキットはまた前記構成要素の一部のみを含むこともできる。
【0231】
好ましい実施態様において、キットはDNA変性緩衝液;スルホン化緩衝液;DNA回収試薬またはキット(例えば、沈殿、限外ろ過、アフィニティーカラム);脱スルホン化緩衝液;およびDNA回収成分からなる群から選択される追加の重亜硫酸塩変換試薬を含んでも良い。
【0232】
さらなる別の実施態様において、当該キットは別個の容器に収容されて、ポリメラーゼおよびPCRのようなポリメラーゼにより媒介されるプライマー伸張に最適化された反応緩衝液を含む。本発明の別の実施態様において、キットはさらに患者の生物学的試料を得るための手段を含む。好ましくは、患者の生物学的試料においてセプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のメチル化を決定する手段を収容するのに適した容器をさらに含むキットであり、最も好ましくは使用のための指示書およびキット結果の解説書をさらに含む。好ましい実施態様においてキットは:(a)重亜硫酸塩試薬;(b)前記重亜硫酸塩試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;(c)配列が各ケースで配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203から選択される配列の9またはより好ましくは18塩基長のセグメントと同一であるか、相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする2つのオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1セットのプライマーオリゴヌクレオチド;および所望により(d)使用のための指示書およびキット結果の解説書を含む。別の好ましい実施態様において、キットは(a)重亜硫酸塩試薬;(b)前記重亜硫酸塩試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;(c)配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つに記載される前処理済み核酸配列およびそれらに相補的な配列に同一であるか、またはハイブリダイズする長さ少なくとも9個または16個のヌクレオチドを有する少なくとも1つのオリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマー;および所望により(d)使用のための指示書およびキット結果の解説書を含む。
【0233】
別の実施態様において、キットは(a)重亜硫酸塩試薬;(b)前記重亜硫酸塩試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;(c)配列が各ケースで配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203から選択される配列の9またはより好ましくは18塩基長のセグメントと同一であるか、相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする2つのオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1セットのプライマーオリゴヌクレオチド;(d)配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つに記載される前処理済み核酸配列およびそれらに相補的な配列と同一であるか、またはハイブリダイズする少なくとも9個または16個のヌクレオチドの長さを有する少なくとも1つのオリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマー;および所望により(e)使用のための指示書およびキット結果の解説書を含む。
【0234】
当該キットはまた、ブロッキング、洗浄、またはコーティングに適した緩衝液または溶液などの他の成分を別個の容器に封入されて含んでいてもよい。
【0235】
COBRA(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的なCOBRA(商標)ベースのキットにおいて見られるもの)は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のためのPCRプライマー;制限酵素および適切な緩衝液;遺伝子ハイブリダイゼーションオリゴ;対照ハイブリダイゼーションオリゴ;オリゴプローブのためのキナーゼ標識化キット;および標識化ヌクレオチド:を含んでいてもよいが、これらに限定されるものではない。MethyLight(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的なMethyLight(商標)ベースのキットにおいて見られるもの)は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の重亜硫酸塩変換された配列のためのPCRプライマー;重亜硫酸塩特異的プローブ(例えばTaqMan(商標)またはLightcycler(商標));最適化されたPCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド;およびTaqポリメラーゼを含んでいてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0236】
Ms−SNuPE(商標)分析のための典型的な試薬(例えば、典型的なMs−SNuPE(商標)ベースのキットにおいて見られるもの)は、特定の遺伝子(または重亜硫酸塩処理されたDNA配列もしくはCpGアイランド)のためのPCRプライマー;最適化されたPCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド;ゲル抽出キット;陽性対照プライマー;セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列の重亜硫酸塩変換された配列のためのMs−SNuPE(商標)プライマー;(Ms−SNuPE反応のための)反応緩衝液;および標識化されたヌクレオチド;を含んでいてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0237】
MSP分析のための典型的な試薬(例えば、典型的なMSPベースのキットにおいて見られるもの)は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択されたゲノム配列の重亜硫酸塩変換された配列のためのメチル化および非メチル化PCRプライマー;最適化されたPCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド、および特異的プローブ;を含んでいてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0238】
さらに、本発明の追加の態様は、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列のメチル化を決定する手段を含む別のキットであり、前記手段は好ましくは少なくとも1つのメチル化特異的制限酵素;配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167から選択される配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む配列の増幅に適した1つまたは複数のプライマーオリゴヌクレオチド(好ましくは1つもしくは複数のプライマーペア);および所望により、記載されたメチル化分析の方法を実行および評価するための指示書を含む。1つの実施態様において、前記オリゴヌクレオチドの塩基配列は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167から選択される配列の少なくとも18塩基長のセグメントと同一であるか、相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするものである。
【0239】
さらなる実施態様において前記キットは消化断片の分析のための1つもしくは複数のオリゴヌクレオチドプローブを含んでも良く、好ましくは前記オリゴヌクレオチドが配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167から選択される配列の少なくとも16塩基長のセグメントと同一であるか、相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。
【0240】
好ましい実施態様において、キットは緩衝液(例えば、制限酵素、PCR、貯蔵または洗浄用緩衝液);DNA回収試薬もしくはキット(例えば、沈殿、限外ろ過、アフィニティーカラム)およびDNA回収成分からなる群から選択される追加の試薬を含んでいてもよい。
【0241】
さらなる別の実施態様において、キットは別個の容器に封入されて、ポリメラーゼおよびPCRのようなポリメラーゼにより媒介されるプライマー伸張のために最適化された反応緩衝液を含んでいてもよい。本発明の別の実施態様において、キットはさらに患者の生物学的試料を得る手段を含む。好ましい実施態様において、キットは(a)メチル化感受性制限酵素試薬;(b)前記試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;(c)配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167から選択される配列の少なくとも9塩基長のセグメントと同一であるか、相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする1つもしくは複数の核酸もしくはペプチド核酸の少なくとも1セットのオリゴヌクレオチド;および所望により(d)使用のための指示書およびキット結果の解説書を含む。
【0242】
別の好ましい実施態様において、キットは(a)メチル化感受性制限酵素試薬;(b)前記試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;(c)配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167から選択される配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む配列の増幅に適した少なくとも1セットのプライマーオリゴヌクレオチド;および所望により(d)使用のための指示書およびキット結果の解説書を含む。
【0243】
別の好ましい実施態様において、キットは(a)メチル化感受性制限酵素試薬;(b)前記試薬および患者の生物学的試料を収容するのに適した容器;(c)配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167から選択される配列の少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む配列の増幅に適した少なくとも1セットのプライマーオリゴヌクレオチド;(d)配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167から選択される配列の少なくとも9塩基長のセグメントと同一であるか、相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする1つもしくは複数の核酸もしくはペプチド核酸の少なくとも1セットのオリゴヌクレオチド;および所望により(e)使用のための指示書およびキット結果の解説書を含む。
【0244】
当該キットはまた、ブロッキング、洗浄、またはコーティングに適した緩衝液または溶液などの他の成分を、別個の容器に封入して含んでいてもよい。
【0245】
本発明はさらにメチル化感受性制限酵素分析による被検者における細胞増殖性疾患の有無の診断の提供に使用するためのキットに関する。前記キットは容器およびDNAマイクロアレー構成要素を含む。前記DNAマイクロアレー構成要素は、指定された位置に複数のオリゴヌクレオチドが固定化された表面であり、オリゴヌクレオチドは少なくとも1つのCpGメチル化部位を含む。前記オリゴヌクレオチドの少なくとも1つは、セプチン9(その転写変異体全てを含む)、FOXL2、SARM1、VTN、PRDM6、NR2E1、FATおよび配列番号160〜165からなる群から選択された少なくとも1つの遺伝子またはゲノム配列に特異的であり、配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の1つに記載される配列の少なくとも長さが15塩基対であるが200塩基対未満である配列を含む。好ましくは、前記配列は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の1つに記載される配列の長さが少なくとも15塩基対であるが80塩基対未満のものである。さらに好ましくは、前記配列は配列番号1〜配列番号3、配列番号24、配列番号28、配列番号159〜配列番号167の1つに記載される配列の長さが少なくとも20塩基対であるが30塩基対未満のものである。
【0246】
前記試験キットは好ましくは、1つもしくは複数のメチル化感受性制限酵素を含む制限酵素成分をさらに含む。
【0247】
さらなる実施態様において、前記試験キットは少なくとも1つのメチル化特異的制限酵素を含むことをさらに特徴とし、オリゴヌクレオチドは前記少なくとも1つのメチル化特異的制限酵素の制限部位を含む。
【0248】
キットはさらに、DNA濃縮の技術において公知である以下の成分:タンパク質成分、前記タンパク質はメチル化DNAに選択的に結合する;三重らせん形成核酸成分、1つもしくは複数のリンカー、所望により好適な溶液中に存在する;例えばリガーゼ、緩衝液などのライゲーションを行う物質もしくは溶液;カラムクロマトグラフィーを行う物質もしくは溶液;免疫学ベースの濃縮(例えば免疫沈降)を行う物質もしくは溶液;例えばPCRのような核酸増幅を行う物質もしくは溶液;一種類の色素もしくは複数種の色素、適用可能であればカップリング試薬とともに、適用可能であれば溶液中に存在する;ハイブリダイゼーションを行う物質または溶液;および/または洗浄工程を行う物質または溶液の1つもしくは複数を含む。
【0249】
記載された本発明はさらに、結腸細胞増殖性疾患の検出、分類、および当該疾患間の区別に有用な問題の組成物を提供する。前記組成物は、配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203に開示された核酸配列の長さが18塩基対のセグメントの少なくとも1つの核酸、および以下の群から選択される1つもしくはそれ以上の物質を含む:1〜5mM塩化マグネシウム、100〜500μM dNTP、0.5〜5単位のtaqポリメラーゼ、牛血清アルブミン、オリゴマー、特にオリゴヌクレオチドまたはペプチド核酸(PNA)オリゴマー、前記オリゴマーは各ケースで配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203の1つに記載される前処理されたゲノムDNAに相補的であるか、あるいはストリンジェントまたは高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする少なくとも9ヌクレオチドの長さを有する少なくとも1つの塩基配列ならびにそれらに相補的な配列を含む。前記問題の組成物は水溶液中での前記核酸の安定化に適しており、前記溶液内でのポリメラーゼに基づく反応を可能にする緩衝溶液を含むことが好ましい。好適な緩衝液は当該技術で公知であり市販されている。
【0250】
本発明のさらに好ましい実施態様において、前記少なくとも1つの核酸は配列番号10〜配列番号15、配列番号28〜配列番号33、配列番号30〜配列番号31、配列番号42〜配列番号43、配列番号38〜配列番号39、配列番号50〜配列番号51、配列番号168〜配列番号203に開示の核酸配列の長さが少なくとも50,100,150,200,250,または500塩基対のセグメントである。
【0251】
本発明は特定の好ましい実施態様に従って具体的に記載されているが、以下の実施例は本発明を説明するためにだけ作用し、原理および最も広い解釈およびそれらに等価な構成の範囲内に本発明を限定することを意図するものではない。
【実施例1】
【0252】
以下の実施例において、下記に列挙された配列がMSPおよび/またはHeavyMethyl分析により分析された。分析はLightCyclerプラットフォーム(Roche Diagnostics)で作動するよう設計されるが、当該技術分野で通常使用されるこれ以外の器具もまた好適である。
MSP増幅産物はTaqman式の蛍光標識化検出プローブにより検出され、HeavyMethyl増幅産物はLightCycler式二重プローブにより検出される。
【0253】
目的のゲノム領域:
配列番号165
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号249
配列番号250
ブロッカー:
配列番号251
プローブ:
配列番号252
配列番号253

温度サイクリングプログラム:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)
72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
35℃ 20秒 20 検出
95℃ 0秒 0,1
【0254】
目的のゲノム領域:
配列番号24
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号254
配列番号255
ブロッカー:
配列番号256
プローブ:
配列番号257(蛍光標識されている)
配列番号258(Red640標識されている)

温度サイクリングプログラム:
95℃での変性
95℃ 10分
55サイクル:
95℃での変性 10秒(20℃/s)
アニーリング56℃ 30秒(20℃/s)
伸張 72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
35℃ 20秒 20
95℃ 0秒 0,1
【0255】
目的のゲノム領域:
配列番号24
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号264
配列番号265
ブロッカー:
配列番号266
プローブ:
配列番号267(蛍光標識されている)
配列番号268(Red640標識されている)

温度サイクリングプログラム:
95℃での変性
95℃ 10分
55サイクル:
95℃での変性 10秒(20℃/s)
アニーリング56℃ 30秒(20℃/s)
伸張 72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
35℃ 20秒 20
95℃ 0秒 0,1
【0256】
目的のゲノム領域:
配列番号28
分析型:MSP
プライマー:
配列番号274
配列番号275
Taqmanプローブ:
配列番号: 276

温度サイクリングプログラム:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 15秒(20℃/s)
62℃ 45秒(20℃/s)
冷却: 40℃ 5秒
【0257】
目的のゲノム領域:
配列番号1
分析型:MSP
プライマー:
配列番号277
配列番号278
Taqmanプローブ:
配列番号279

温度サイクリングプログラム:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 15秒(20℃/s)
62℃ 45秒(20℃/s)
冷却: 40℃ 5秒
【0258】
目的のゲノム領域:
配列番号28
分析型:MSP
プライマー:
配列番号280
配列番号281
Taqmanプローブ:
配列番号282

温度サイクリングプログラム:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 15秒(20℃/s)
62℃ 45秒(20℃/s)
【0259】
目的のゲノム領域:
配列番号1
分析型:MSP
プライマー:
配列番号283
配列番号284
Taqmanプローブ:
配列番号285

温度サイクリングプロファイル:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 15秒(20℃/s)
62℃ 45秒(20℃/s)
【0260】
目的のゲノム領域:
配列番号28
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号286
配列番号287
ブロッカー:
配列番号288
プローブ:
配列番号289
配列番号290

温度サイクリングプロファイル:
95℃での活性化:
95℃ 10分
50サイクル:
95℃での変性 10秒(20℃/s)
アニーリング56℃ 30秒(20℃/s)
伸張 72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却
40℃ 5秒
【0261】
目的のゲノム領域:
配列番号1
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号291
配列番号292
ブロッカー:
配列番号293
プローブ:
配列番号294
配列番号295

温度サイクリングプロファイル:
95℃での活性化:
95℃ 10分
50サイクル:
95℃での変性 10秒(20℃/s)
アニーリング56℃ 30秒(20℃/s)
伸張72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却
40℃ 5秒
【0262】
目的のゲノム領域
配列番号1
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号296
配列番号297
ブロッカー:
配列番号289
プローブ:
配列番号299
配列番号300

温度サイクリングプロファイル:
95℃での活性化:
95℃ 10分
50サイクル:
95℃での変性 10秒(20℃/s)
アニーリング56℃ 30秒(20℃/s)
伸張72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却
40℃ 5秒
【0263】
目的のゲノム領域:
配列番号166
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号259
配列番号260
ブロッカー:
配列番号261
プローブ:
配列番号262
配列番号263

温度サイクリングプロファイル:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 10秒
58℃ 30秒
72℃ 10秒
融解曲線: 95℃ 10秒
35℃ 20秒
95℃ 0秒
冷却: 40℃ 5秒
【0264】
目的のゲノム領域:
配列番号167
分析型:HeavyMethyl
プライマー:
配列番号269
配列番号270
ブロッカー:
配列番号271
プローブ:
配列番号272
配列番号273

温度サイクリングプロファイル:
95℃での変性:
95℃ 10分
55サイクル:
95℃での変性 10秒
アニーリング56℃ 30秒
伸張72℃ 10秒
融解:
95℃ 10秒
40℃ 10秒
【実施例2】
【0265】
以下の分析は、全血中のDNAメチル化分析に基づく結腸直腸癌腫のスクリーニングおよび/または診断に適した好ましいパネルを選択するために実施された。
各マーカーの性能は分析プラットフォーム(Lightcycler)とリアルタイム分析(MSPおよび/またはHeavyMethyl)を用いて分析された。これらは文献や臨床検査室の設定において用いるのに好適であるからである。各マーカーの性能は各マーカーの正確さの指標を提供するために結腸直腸癌腫組織と全血において独立に試験された。
【0266】
パネルは以下のマーカーの群から選択された:
配列番号376
配列番号378
配列番号27
配列番号26
配列番号24
配列番号1
配列番号165
配列番号25
配列番号28
配列番号378
配列番号163
【0267】
各マーカーは表4に示されるように、少なくとも1つのメチル化特異的分析、すなわちMSPおよび/またはHeavyMethylにより分析された。
【0268】
さらなる分析(メチル化特異的ではない)、本明細書にて以下C3分析と称するものが各試料中の全量DNAを定量するために行われた。C3分析はメチル化状態に関係なく全DNAを検出する重亜硫酸塩DNA分析である。以下のプライマーおよびプローブが用いられた。
プライマー:GGAGTGGAGGAAATTGAGAT 配列番号62
プライマー:CCACACAACAAATACTCAAAAC 配列番号63
プローブ:TGGGTGTTTGTAATTTTTGTTTTGTGTTAGGTT 配列番号 64
【0269】
各分析は表5に示すように、結腸直腸癌腫、正常隣接組織および/または全血試料において2回繰り返して実施された。
【0270】
DNA抽出は市販のキットを用いて行われ、そして重亜硫酸塩変換はOlekら(1996)に記載される方法に従って微細に変更して実施された。
【0271】
全ての分析(C3およびメチル化特異的)はLightcyclerプラットフォームを用いて行われた。
【0272】
データ解釈
DNA濃度の算出
Lightcycler機器ソフトウェアにより計算されたCp(交差点値)および強度曲線はDNA濃度を測定するために使用された。DNA濃度はメチル化分析とC3分析の両方の標準曲線に対して各ウェルのCP値を参照することにより算出された。
【0273】
試料の反復実験
多くの場合、各分析は1試料につき2回行われ、1試料につき複数の測定結果を得た。各試料についてスコアは以下のように算出される:
1.全ての試料ペアについて比v1/v2を算出する。
2.もし両方が0.1ngの閾値以下であれば、比は=に設定され、もし一方が=で他方が閾値以上であれば、比は100に設定される。
3.各分析について比が2.5を超える試料はさらに分析されない。
4.厳密に2回の反復実験値がない試料については、スコアを得ることなしに平均を得る。
【0274】
メチル化百分率
C3分析を用いて1ngDNA未満と測定された試料は全て、さらなる検討はなされなかった。各試料について、検出されたメチル化百分率はメチル化分析を用いてDNA定量された測定濃度をC3分析により定量された試料中におけるDNA濃度で割って算出された。
【0275】
メチル化の検出は3つの異なる閾値レベルで(表を参照)、ならびに全てのメチル化レベルで(すなわち、メチル化が検出された試料は全て陽性とみなされた)決定された。
【0276】
各分析の感受性は結腸直腸癌腫試料の陽性検出率から決定され、当該感受性はメチル化が陽性と検出された試料の%として測定された(すなわち真陽性)。
各分析の特異性は全血試料の陰性検出率(すなわち真陰性検出率)から決定され、擬陽性は分析された試料の全数より削減された。
【0277】
結果
個々の分析によりメチル化が様々な閾値内と測定された分析済み試料の割合を表6(結腸直腸癌腫組織)、表7(正常隣接組織)、および表8(全血)に示す。
【0278】
図30〜37は2次元分布プロット(図の上部左側)を示し、メチル化レベルが特定のカットオフ点(X軸)以上と測定された試料の結腸直腸癌腫組織および全血(および正常隣接組織の場合もある)の割合(Y軸)の関連複数分類分布プロット(図の下部左側)を示す。各図の右側は特異性に対する感受性のROCプロットである。ROC曲線は診断試験の種々の可能性のあるカット点についての擬陽性率に対する真陽性率のプロットである。選択されたカット点に応じた、感受性と特異性の間のトレードオフを示す(感受性の増加は特異性の減少を伴う)。ROC曲線の下部の領域(AUC)は診断試験の正確さのものさしである(領域は広いほどよく、最適値は1、無作為試験は0.5の領域を有する斜線に存在するROC曲線を有する;参照:J. P. Egan. Signal Detection Theory and ROC Analysis, Academic Press, New York, 1975)。各ROCプロットのAUCとウィルコクスンp値は、表14に示されている。
【0279】
段階
癌腫の段階に応じた結腸直腸癌腫の結果の更なる分析が表9に示されている。前記表において、2種の異なるメチル化閾値(>10%および>20%)に基づくマーカーの感受性がCRCの全段階について見られた。大部分のマーカーについて感受性が全てのCRC段階にまたがって一様であり、したがって、これらのマーカーはスクリーニングまたはモニタリング試験においてCRCの全段階の検出に適している。段階IIの癌において感受性が高い傾向が見られる。感受性が低く特異性が高いマーカーは、より早い段階の癌を識別する傾向があり(例えば配列番号25(分析3))、およびスクリーニング/モニタリング試験の感受性を増大させ得るが他の応用(生検、検便など)にも有用であろう。
【0280】
パネル
結腸直腸癌腫と全血における分析を組合せて種々の閾値内に測定されたメチル化をもつ分析された試料の割合は表10〜13に示されている。各々の場合、表は所定の閾値内での試料の割合、およびさらには最初のマーカーのみとは対照的に両方のマーカーを用いて検出された試料における獲得(gain)を示す。
【実施例3】
【0281】
以下の分析は大量の試料セットにおける分析の実績を評価することにより、全血中のDNAメチル化分析に基づく結腸直腸癌腫のスクリーニングおよび/または診断についての好適なマーカーとしての、遺伝子セプチン9(その転写変異体Q9HC74を含む)およびそれらのパネルを確認するために行われた。
【0282】
マーカーの実績は、分析プラットフォーム(Lightcycler)とリアルタイム分析(MSPおよび/またはHeavyMethyl)を用いて分析された。これらは文献もしくは臨床検査室設定において用いられるのに好適であるからである。各マーカーの実績はマーカーの正確さの指標を提供するために、結腸直腸組織(正常隣接組織)、結腸直腸癌腫組織および全血において独立に試験された。
【0283】
以下のプライマーおよびプローブが用いられた:
表4に記載されるLightcyclerプローブを用いた配列番号1(分析7)が、以下のプロコトルを用いて行われた:
水 最終容量10μlまで満たす
MgCl 3,5
プライマー フォワード 0,3
プライマー リバース 0,3
ブロッカー 4
検出プローブ(蛍光) 0,15
検出プローブ(赤) 0,15
1a+1b試薬FastStart混合物 1
DNA

LightCyclerプログラム:
活性化: 95℃ 10分
55サイクル: 95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線:95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0284】
表4によるTaqmanプローブを用いた配列番号1(分析7)は、以下のプロトコールを用いて行われた:
プロトコール:
水 最終容量10μlまで満たす
MgCl 3,5
プライマー1 0,3
プライマー2 0,3
ブロッカー 4
Taqmanプローブ 0,15
1a+1b試薬(FastStart) 1
DNA 10μl

サイクリング条件:
活性化: 95℃ 10分
50サイクル: 95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒 (20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0285】
C3分析が各試料においてDNAの全量を定量するために行われた。C3分析は、実施例2にて上述のように行われた。
【0286】
各分析は、結腸直腸癌腫、正常隣接組織および/または全血試料において2回繰り返して行われた。2セットの試料が分析された。試料セット1が表15に示され、試料セット2が表16に示されている。
【0287】
試料セット1は表4に詳述された以下の分析を用いて分析された:
配列番号1(分析2)
配列番号26(分析6)
配列番号24(分析5)
配列番号25(分析3)
【0288】
試料セット2は表4に詳述された以下の分析を用いて分析された:配列番号1(分析7)LightCycler(LC)およびTaqman(Taq)変異体の両方、および以下の分析
配列番号28(分析2)
配列番号24(分析5b)
配列番号29(分析2b)
表19に詳述したとおり
【0289】
DNAを4ngより多く有する試料のみが分析された。試料セット1において27血液試料と91結腸直腸癌腫試料が分析された。試料セット2において26血液試料と22非隣接結腸直腸組織試料と81結腸直腸癌腫試料が分析された。
【0290】
全ての分析(C3およびメチル化特異的)がLightcyclerプラットフォームを用いて行われた。
【0291】
DNA抽出および重亜硫酸塩処理
DNAは製造者の指示書にしたがって、MagnaPure法(Roche)により全試料から単離された。精製物から生じる抽出物はその後、以下の重亜硫酸塩反応により変換された。抽出物は354μlの重亜硫酸塩溶液(5.89mol/l)およびラジカルスカベンジャーを含む146μlのジオキサン(2.5mlのジオキサン中の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン2−カルボン酸、98.6mg)と混合された。反応混合物は99℃で3分間変性され、引き続いて全7時間分50℃で以下の温度プログラムにてインキュベートされた;1つのサーモスパイク(99.9℃)3分間;1.5時間50℃;1つのサーモスパイク(99℃)3分間;3時間50℃。反応混合物は引き続いてMillipore Microcon(商標)カラムを用いて限外ろ過により精製された。精製物は本質的には製造者の指示書により実施された。この目的のために反応混合物は300μlの水と混合され、限外ろ過膜に負荷され、15分間遠心分離され、続いて1×TE緩衝液により洗浄された。DNAはこの処理で膜状に残る。その後、脱スルホンが行われる。この目的のために0.2mol/lNaOHが添加され、10分間インキュベートされた。遠心分離(10分間)がその後、実施され、1×TE緩衝液による洗浄工程が続いた。この後、DNAが抽出された。この目的のために膜は75μlの温1×TE緩衝液(50℃)と10分間混合された。膜は製造者の指示書に従って反転された。続いて遠心分離が繰り返して行われ、それによりDNAは膜から除去された。10μlの抽出物はLightcyclerRealTimePCR分析に用いられた。
【0292】
反応溶液および温度サイクリング条件
配列番号26 分析6(HeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,50mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー混合物 0,30μM(各々)
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ混合物 0,15μM(各々)
1a+1b試薬FastStart混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0293】
配列番号25 分析3(ΗeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,50mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー混合物 0,30μM(各々)
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ混合物 0,15μM(各々)
1a+1b試薬FastStart混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化:95℃ 10分
55サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0294】
配列番号24 分析5B(ΗeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,00MM*
プライマー フォワード 0,30μM
プライマー リバース 0,30μM
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ蛍光 0,15μM
検出プローブ赤 0,15μM
1a+1b試薬混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
95℃での変性 95℃ 10分
55サイクル:
95℃での変性 10秒(20℃/s)
アニーリング58℃ 30秒(20℃/s)検出
伸張72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
35℃ 20秒 20
95℃ 0秒 0,1
【0295】
配列番号24 分析5(ΗeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,00mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー フォワード 0,30μM
プライマー リバース 0,30μM
ブロッカー 4,00μM
LightCyclerプローブ 0,15μM
LightCyclerプローブ 0,15μM
1a+1b試薬混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
95℃での変性
95℃ 10分
55サイクル:
95℃での変性 10秒(20℃/s)
アニーリング58℃ 30秒(20℃/s) 検出
伸張 72℃ 10秒(20℃/s)
融解
95℃ 10秒 20
35℃ 20秒 20
95℃ 0秒 0,1
【0296】
配列番号1 分析2(MSP分析)
反応溶液:
水(3315932)
MgCl (2239272) 3,50 MM(*)
プライマー フォワード 0,60 μM
プライマー リバース 0,60 μM
検出プローブ 0,30 μM
1a+1b試薬 FastStart混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化: 95℃ 10分
50サイクル:95℃ 15秒
62℃ 45秒
冷却: 40℃ 5秒
【0297】
配列番号1 分析7(LightCyclerプローブ HeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,50mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー1 0,30μM
プライマー2 0,30μM
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ(蛍光) 0,15μM
検出プローブ(赤) 0,15μM
1a+1b試薬(FastStart) 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化: 95℃ 10分
50サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0298】
配列番号1 分析7(Taqman HeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,50mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー1 0,30μM
プライマー2 0,30μM
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ1 0,15μM
検出プローブ2 0,15μM
1a+1b試薬混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化: 95℃ 10分
50サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0299】
配列番号28 分析2(HeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,50mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー1 0,30μM
プライマー2 0,30μM
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ1 0,15μM
検出プローブ2 0,15μM
1a+1b試薬混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化: 95℃ 10分
50サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0300】
配列番号29 分析2B(HeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,00mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー1 0,30μM
プライマー2 0,30μM
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ(蛍光) 0,15μM
検出プローブ(赤) 0,15μM
1a+1b試薬(FastStart) 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化:95℃ 10分
50サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
58℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
【0301】
配列番号29 分析2(HeavyMethyl分析)
反応溶液:

MgCl 3,50mM(1mMの緩衝液を含む)
プライマー1 0,30μM
プライマー2 0,30μM
ブロッカー 4,00μM
検出プローブ1 0,15μM
検出プローブ2 0,15μM
1a+1b試薬混合物 1,00×

温度サイクリング条件:
活性化: 95℃ 10分
55サイクル:95℃ 10秒(20℃/s)
56℃ 30秒(20℃/s)検出
72℃ 10秒(20℃/s)
融解曲線: 95℃ 10秒 20
40℃ 10秒 20
70℃ 0秒 0,1
冷却: 40℃ 5秒
【0302】
データ解釈
DNA濃度の算出
Lightcycler機器ソフトウェアにより計算されたCp(交差点値)がDNA濃度を決定するために使用された。DNA濃度はメチル化分析とC3分析の両方の標準曲線に対して各ウェルのCP値を参照することにより算出された。
【0303】
ほとんどの場合、各分析が1試料につき2回行われ、1試料につき複数の測定結果を得た。
【0304】
メチル化の百分率
C3分析を用いて4ngDNA未満と測定された全試料は、さらなる検討がなされなかった。各試料について検出されたメチル化百分率はメチル化分析を用いてDNA定量された測定濃度をC3分析により定量された試料中におけるDNA濃度で割って算出された。
【0305】
メチル化検出は、複数の異なる閾値レベルで(表を参照)、ならびに全てのメチル化レベルで(すなわちメチル化が検出された試料は全て陽性とみなされた)測定された。
【0306】
各分析の感度は結腸直腸癌腫試料の陽性検出率から決定され、当該感度はメチル化が陽性に検出された試料(すなわち真陽性)の%として決定された。
各分析の特異性は全血試料の陰性検出率(すなわち真陰性検出率)から測定され、擬陽性は分析された試料の全数より削減された。
【0307】
結果
個々の分析によりメチル化が所定の閾値内と測定された分析済みの試料の割合または数は、表17(試料セット1)と表18(試料セット2)に示されている。所定の閾値内で陽性と判定された2つの反復実験のうち少なくとも1つが陽性と考えられた。パネルデータはパネルの少なくとも1つの分析を用いてメチル化が所定の閾値内と測定された分析済み試料の割合もしくは数を測定することによりまとめられた。所定の閾値内で陽性と判定された2つの反復実験の少なくとも1つの試料が陽性と考えられた。
【0308】
配列番号1分析2は、1セットの14乳房癌腫患者の試料、12結腸直腸癌腫試料および10全血試料(試料セット3)においてさらに試験された。個々の分析によりメチル化が所定の閾値内と測定された分析済み試料の割合もしくは数は表20に示されている。
【実施例4】
【0309】
他の癌
以下の分析は、多数の試料セットにおける分析の実績を実証することにより、全血中におけるDNAメチル化の分析に基づく他の癌のスクリーニングおよび/または診断のための好適なマーカーとしての、遺伝子セプチン9(その転写変異体Q9HC74を含む)およびそのパネルを確認するために行われた。
【0310】
マーカーの実績は表4に記載される配列番号1のHeavyMethyl分析7を用いて分析され、反応条件は実施例2に従った。
【0311】
表22は各分類において試験された試料の数を示し、および両方の反復実験がメチル化陽性と判定された試料の数を示す。図3は他の癌で測定されたメチル化レベルを示し、遺伝子が複数の癌の種類にまたがってメチル化されているのを見ることができる。しかしながら肝臓癌のみが結腸直腸癌腫と等しくもしくは高い割合でメチル化されている。図4は他の非癌性疾患において測定されたメチル化レベルを示し、腎盂腎炎のみが結腸直腸癌腫と等しくもしくは高い割合でメチル化されているのを見ることができる。
【実施例5】
【0312】
重亜硫酸塩配列決定
セプチン9遺伝子の配列決定
遺伝子セプチン9は、4から(アンサンブルデータベースに関する先の考察を参照)少なくとも6の異なる転写変異体(at the 51 end, see Russell et al. Oncogene, 2001 Sep 13;20(41):5930-9)を持つと仮定されている。Russellらにて言及される変異物のうち増幅産物は4変異物(アルファ、ベータ、ガンマおよびイプシロン)を重複するCpGアイランドもしくはCpGリッチ領域を含むように設計された。イプシロンとガンマの2つの変異物に重複するCpGアイランドが2つある。ベータ変異物はガンマCpGアイランドにより調節されているようである。
【0313】
12名の患者からの試料が分析され、上述のとおりHeavyMethyl分析によりセプチン9のメチル化のレベルが予め定量された。2試料が20%より高いメチル化を有し(試料C集団)、4試料が10%〜20%のメチル化を有し(試料B集団)、そして6試料が10%までのメチル化を予め示した(試料A集団)。
【0314】
さらにまた、疾患の見られない被検者からの3つの全血試料のDNAがアルファおよびベータ単位複製配列(amplicon)のために用いられた(試料N集団)。
【0315】
DNA抽出および重亜硫酸塩処理
DNAは、QIAGEN Genomic−Tip500/Gまたは100/Gにより製造者の指示書にしたがって単離された。精製されたゲノムDNAはその後、以下の重亜硫酸塩反応により変換された。
【0316】
100μl中の2μgのDNAを、354μlの重亜硫酸塩溶液(22ml中のヌクレアーゼなしの水中10.36g重亜硫酸ナトリウム及び2.49g亜硫酸ナトリウム)およびラジカルスカベンジャーを含むジオキサン146μl(8.2mlのジオキサン中の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン2−カルボン酸、323mg)と混合した。重亜硫酸塩反応は以下の通りである:
【0317】
【表1】
【0318】
反応混合物はMillipore Microcon(商標)カラムを用いて限外ろ過により引き続き精製された。精製は製造者の指示書に従って行われた。脱スルホンおよび洗浄についてのさらなる詳細:
【0319】
【表2】
【0320】
その後、50μlの重亜硫酸塩TE緩衝液(予め50℃に温めておく:10mM Tris中の0.1mMEDTA)を膜に添加し、攪拌下(1000rpm)で10分間インキュベートした。カラムを1.7ml低定着チューブに逆さに置き、1000gで7分間回転させてDNAを抽出した。DNA濃度は対照配列(HB14)のリアルタイムPCR分析により測定した。
【0321】
増幅
増幅産物およびPCRプライマーについては表23を参照されたい。名称中「rc」を有する増幅産物はBis2鎖から増幅されたものであり、その他はBis1鎖からのものである。
【0322】
目的の断片は25μlの反応液中にて以下の条件を用いて増幅された。
【0323】
PCR反応:
1×容量(μl) 最終濃度
10×DyNAzymeEXT緩衝液w/MgCl 2.5 1×
2mM dNTPs 2.5 200μM 各々
Rev/Forプライマー組み合わせ(10μMストック)1.25 0.5μM 各々
DyNAzyme EXTポリメラーゼ1U/μl 0.5 0.5単位 全
重亜硫酸処理済みDNA(@10ng/μl) 2.5−5 25−50ng 全
DMSO 100% 0−0.5 0−2%
【0324】
サイクリング条件:
3分 94℃;20秒 94℃;30秒 54℃;45秒 72℃(38−42サイクル);10分 72℃
【0325】
PCR産物の精製
PCR産物はMontage(商標)DNAゲル抽出キットを用いて製造者の指示書に従って精製された。簡潔に述べると、PCR反応物を1%改変TAE(標準TAEにおける1.0mMEDTAの変わりに0.1mMEDTAを含む)アガロースゲルにて泳動させた。目的のDNAバンドが切り取られた。ゲル片をMontageDNAゲル抽出装置に置き、5000gで10分間回転させてDNA溶液を回収した。精製されたDNAはさらに10μlまで濃縮された。
【0326】
TAクローニング
PCR産物はInvitrogen TOPO(登録商標)TAクローニングキットにより製造者の指示書に従ってクローン化され増殖された。簡潔に述べると、2μlの精製および濃縮されたPCR産物がTOPOクローニング反応に用いられてベクターpCR(登録商標)2.1−TOPOにクローン化された。形質転換は化学的に有効なE.Coli株TOPO10により行われた。
【0327】
配列決定
個々のコロニーが選択され、LB(選択用の50μgカルベニシリン/mlLB)にて培養された。1μlの一晩の培養物が20μlの容量でコロニーPCRのために用いられた。
【0328】
PCR混合物
2.5μl 10×DyNAzyme緩衝液
2.5μl 2mM dNTPs
1.25μl M13Fプライマー (10μM)
1.25μl M13Rプライマー (10μM)
0.25μl DyNAzymeポリメラーゼ
12.25μl ddH
【0329】
サイクリング条件:
3分 94℃;1分 94℃;1分 55℃;1分 72℃(36サイクル);10分 72℃
【0330】
コロニーPCR増幅産物の精製および配列決定は標準プロトコールを用いて行われた。用いた配列決定プライマーは、M13リバースプライマーまたは最初のPCR産物を発生した増幅産物特異的プライマーの1つのいずれかである。
【0331】
結果
図5〜29は出願人開発のソフトウェア(更なる情報についてはWO2004/000463を参照)により分析されたガンマ単位複製配列の重亜硫酸塩配列決定データより作成されたマトリックスを提供する。マトリックスの各カラムは1試料の反復実験についての配列決定データを示し、各試料の全ての反復実験は1つのブロックに共にグループ化されている。マトリックスの各列は断片内の単一CpG部位を示す。増幅産物のCpGの数はマトリックスの左側に見られる。
【0332】
各CpG位置で測定されたメチル化の量は淡灰色(0%メチル化)から中灰色(50%メチル化)へ、濃灰色(100%メチル化)へ色によって表されている。配列決定が成功しなかった増幅産物、試料もしくはCpG位置もあり、これらは白色で示されている。
【0333】
図5〜29は実施例5による重亜硫酸塩配列決定データのマトリックスを提供する。マトリックスの各カラムは1試料の反復実験についての配列決定データを示し、各試料の全ての反復実験は1つのブロックに共にグループ化されている。マトリックスの各列は、断片内の単一CpG部位を示す。増幅産物のCpGの数はマトリックスの左側に見られる。
【0334】
各CpG位置で測定されたメチル化の量は淡灰色(0%メチル化)から中灰色(50%メチル化)へ、濃灰色(100%メチル化)へ色によって表されている。配列決定が成功しなかった増幅産物、試料もしくはCpG位置もあり、これらは白色で示されている。
【0335】
図5〜12は、10%〜20%のメチル化を有すると(HeavyMethyl分析によって)予め定量された4試料における表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換済み増幅産物の配列決定の全体像を提供する。
【0336】
図13〜20は、20%より大きいメチル化を有すると(HeavyMethyl分析によって)予め定量された2試料における表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換済み増幅産物の配列決定の全体像を提供する。
【0337】
図21〜22は、3人の健康な被検者からの血液試料における表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換済み増幅産物の配列決定の全体像を提供する。
【0338】
図23〜29は、10%未満(しかし、0%よりは大きい)のメチル化を有すると(HeavyMethyl分析によって)予め定量された6試料における表23に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩変換済み増幅産物の配列決定の全体像を提供する。
【実施例6】
【0339】
配列番号159〜配列番号163に記載されるゲノム配列の重亜硫酸塩処理されたゲノム配列の変異物の分析に好適なさらなる分析が表24に示される。ゲノムDNAの重亜硫酸塩処理は、当該技術において公知のプロトコールにより実行され得る(例えば、Olek A, et al. A modified and improved method for bisulfite based cytosine methylation analysis, Nucleic Acids Res. 24:5064-6, 1996)。好適なサイクリング条件は当業者に公知となり、表24に示されるようなオリゴマーの融解温度から推定されうる。



【0340】
【表3-1】




















【表3-2】
【表3-3】
【表4-1】




























【表4-2】












【表5】
【表6】











【表7】
【表8】
【表9】




【表10-1】
【表10-2】

【表11-1】
【表11-2】


【表12】
【表13】




【表14】
【表15-1】














【表15-2】











【表15-3】











【表15-4】











【表15-5】










【表16-1】













【表16-2】











【表16-3】











【表16-4】
【表16-5】

【表17】














【表18】
【表19】

【表20】
【表21-1】












【表21-2】
【表22】














【表23】
【表24-1】













【表24-2】











【表24-3】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]